JP2018059078A - ポリエステルフィルムおよびそれを用いた表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ポリエステルフィルムでありながら、位相差が低く、かつ結晶化度が高く、フィルムの内部ヘイズが低いことを特徴としたポリエステルフィルムを提供することを課題としている。【解決手段】以下の(1)、(2)を満足するポリエステルフィルム。(1)面配向係数が0.05以上0.155以下であること。(2)ΔHm−ΔHcが40J/g以上55J/g以下であること。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリエステルフィルム及びそれを用いた表示装置に関する。
二軸延伸ポリエステルフィルムは十分な機械強度と寸法安定性を持つため様々な用途で用いられている。しかし、延伸によってフィルムに中程度の位相差が発現するため、液晶表示装置などの偏光を射出する表示装置に延伸ポリエステルフィルムを用いた場合、虹ムラが視認される問題がある。この虹ムラは、特に斜め方向から視認した際に強く見られる。
かかる問題を解決する方法として、ポリエステルを一軸方向に延伸して位相差を高くすることで虹ムラを抑制する方法(特許文献1)、結晶化を阻害する成分を共重合又はブレンドし二軸延伸することで位相差を抑制する方法、ポリエチレンテレフタレートのような結晶性の高いポリエステルを該ポリエステルのガラス転移点温度よりもかなり高い温度で二軸延伸して位相差を抑制する方法などが提案されている。
かかる問題を解決する方法として、ポリエステルを一軸方向に延伸して位相差を高くすることで虹ムラを抑制する方法(特許文献1)、結晶化を阻害する成分を共重合又はブレンドし二軸延伸することで位相差を抑制する方法、ポリエチレンテレフタレートのような結晶性の高いポリエステルを該ポリエステルのガラス転移点温度よりもかなり高い温度で二軸延伸して位相差を抑制する方法などが提案されている。
しかし、ポリエステルを一軸方向に延伸して位相差を高くすることで虹ムラを抑制する方法は、フィルムの延伸方向が一方向のみのため非延伸方向の機械強度が著しく低くなり、フィルムが裂け易いといったハンドリング性に課題がある。結晶化を阻害する成分を共重合又はブレンドし二軸延伸することで位相差を抑制する方法は、フィルムの結晶化度が低下することで、耐熱性や高温での寸法安定性が低下する課題がある。ポリエチレンテレフタレートのような結晶性の高いポリエステルを該ポリエステルのガラス転移点温度よりもかなり高い温度で二軸延伸して位相差を抑制する方法は、高温延伸によって発現した結晶核のサイズが大きく延伸後の熱処理工程において、この粗大結晶核が成長することによってフィルムが白くなり透明性が失われる課題がある。
本発明は、ポリエステルフィルムでありながら、位相差が低く、かつ結晶化度が高く、フィルムの内部ヘイズが低いことを特徴としたポリエステルフィルムを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を有する。
以下の(1)、(2)を満足するポリエステルフィルム。
以下の(1)、(2)を満足するポリエステルフィルム。
(1)面配向係数が0.05以上0.155以下であること。
(2)示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)が40J/g以上55J/g以下であること。
本発明によって、ポリエステルフィルムでありながら、位相差が低く、かつ結晶化度が高く、フィルムの内部ヘイズが低いことを特徴としたポリエステルフィルムを得ることができる。
本発明者らは、(1)、(2)を満足するポリエステルフィルムを用いることで、ポリエステルフィルムでありながら、位相差が低く、かつ結晶化度が高く、フィルムの内部ヘイズが低いことを達成できることを見出した。以下これについて詳説する。
(1)面配向係数が0.05以上0.155以下であること。
(2)示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)が40J/g以上55J/g以下であること。
本発明はポリエステルフィルムに係るものである。本発明のポリエステルフィルムに用い得るポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールあるいはそれらの誘導体を用いて得られるポリエステルが好ましい。ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。中でも好ましくはテレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸を挙げることができる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、結晶性ポリエステルを主たる成分とすることが好ましい。結晶性ポリエステルを主たる成分とすることで、機械強度、高温での寸法安定性、低透湿性を良好にすることが可能となる。なお、本発明において、主たる成分とは、フィルムを構成する樹脂全体に対して70重量%を占める成分のことをいう。ポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリエチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体並びにポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体の中から選択されるポリエステルを用いることが好まく、特にポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体が好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)が40J/g以上55J/g以下であることが必要であるが、ΔHm−ΔHcを上記の範囲にする観点から、共重合体の共重合量は5mol%以下が好ましく、より好ましくは3mol%以下である。
本発明のポリエステルフィルムは、以下の(1)、(2)を全て満足することが必要である。以下それぞれについて詳説する。
(1)面配向係数が0.05以上0.155以下であること。
(2)示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)が40J/g以上55J/g以下であること。
[面配向係数について]
本発明のポリエステルフィルムは、面配向係数が0.05以上0.155以下であることが必要である。ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルは十分な機械強度と高温における寸法安定性を付与するため、ガラス転移点温度以上の温度にて延伸した後、ガラス転移点温度以上、融点以下の温度にて熱処理を施す。このようなフィルムは、フィルムの結晶面がフィルム面に沿っており、結晶化度も高いため、面配向係数は通常0.155を超える値をとり、面配向係数が高くなることで位相差、特に斜め方向の位相差が高くなる。このようなフィルムを偏光を射出する表示装置に用いた場合、虹ムラが視認され、とくに斜め方向から見た際に虹ムラが強く視認される。本発明のポリエステルフィルムは、面配向係数を上記の範囲とすることで、虹ムラの発生を抑制し、かつ、機械強度に優れるフィルムとすることができる。本発明において、面配向係数を上記の範囲とする方法は特に限られるものでは無いが、ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとして結晶性を有するポリエステルを用い、かつ、当該ポリエステルに特定の添加剤を含有せしめる方法が好ましい。ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとして結晶性を有するポリエステルを用い、かつ、当該ポリエステルに特定の添加剤を含有せしめることで、延伸時におけるポリエステル分子鎖同士の絡み合いが抑制(延伸張力が抑制)され、面配向係数の増加を抑制し、延伸後に熱処理を行った後もフィルムの結晶面がフィルム面方向以外に、フィルム厚み方向にも沿って結晶が成長させることができるため、高い結晶化度を維持しつつ面配向係数を0.155以下に抑制することができる。面配向係数が低すぎると十分な機械強度を保てないことから、面配向係数は0.05以上であることが必要である。面配向係数は、より好ましくは、0.05以上0.14以下であり、さらに好ましくは0.05以上0.12以下である。
本発明のポリエステルフィルムは、面配向係数が0.05以上0.155以下であることが必要である。ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルは十分な機械強度と高温における寸法安定性を付与するため、ガラス転移点温度以上の温度にて延伸した後、ガラス転移点温度以上、融点以下の温度にて熱処理を施す。このようなフィルムは、フィルムの結晶面がフィルム面に沿っており、結晶化度も高いため、面配向係数は通常0.155を超える値をとり、面配向係数が高くなることで位相差、特に斜め方向の位相差が高くなる。このようなフィルムを偏光を射出する表示装置に用いた場合、虹ムラが視認され、とくに斜め方向から見た際に虹ムラが強く視認される。本発明のポリエステルフィルムは、面配向係数を上記の範囲とすることで、虹ムラの発生を抑制し、かつ、機械強度に優れるフィルムとすることができる。本発明において、面配向係数を上記の範囲とする方法は特に限られるものでは無いが、ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとして結晶性を有するポリエステルを用い、かつ、当該ポリエステルに特定の添加剤を含有せしめる方法が好ましい。ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとして結晶性を有するポリエステルを用い、かつ、当該ポリエステルに特定の添加剤を含有せしめることで、延伸時におけるポリエステル分子鎖同士の絡み合いが抑制(延伸張力が抑制)され、面配向係数の増加を抑制し、延伸後に熱処理を行った後もフィルムの結晶面がフィルム面方向以外に、フィルム厚み方向にも沿って結晶が成長させることができるため、高い結晶化度を維持しつつ面配向係数を0.155以下に抑制することができる。面配向係数が低すぎると十分な機械強度を保てないことから、面配向係数は0.05以上であることが必要である。面配向係数は、より好ましくは、0.05以上0.14以下であり、さらに好ましくは0.05以上0.12以下である。
[示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)について]
面配向係数を0.155以下とするだけならば、延伸時におけるポリエステル分子鎖同士の絡み合いを抑制するために、結晶化を阻害する成分を共重合又はブレンドしたポリエステルを用いることでも達成は可能である。しかしながら、この場合は、フィルムの結晶化度が低くなりまた、融点が低くなることで熱処理温度を高くすることができないため、耐熱性や高温での寸法安定性が低下する。
面配向係数を0.155以下とするだけならば、延伸時におけるポリエステル分子鎖同士の絡み合いを抑制するために、結晶化を阻害する成分を共重合又はブレンドしたポリエステルを用いることでも達成は可能である。しかしながら、この場合は、フィルムの結晶化度が低くなりまた、融点が低くなることで熱処理温度を高くすることができないため、耐熱性や高温での寸法安定性が低下する。
本発明のポリエステルフィルムは、DSCにより求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)を40J/g以上55J/g以下とすることで、耐熱性や高温での寸法安定性を良好にすることができる。示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)は、ポリエステルフィルムの結晶化度を表す指標である。ΔHm−ΔHcが40J/g以上であるポリエステルフィルムとすることで、耐熱性や高温での寸法安定性を良好にするために十分な結晶化度を有するポリエステルフィルムとすることができる。一方、ΔHm−ΔHcが高すぎると靱性が低くなりフィルムが脆くなるため、上限としては55J/gである。ΔHm−ΔHcは、より好ましくは45以上55以下である。
以上のように、本発明のポリエステルフィルムは、(1)、(2)をすべて満たすことで、虹ムラが抑制され、耐熱性、高温での寸法安定性に優れる。
本発明のポリエステルフィルムは、内部ヘイズが0.5%以下であることが好ましい。ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する添加剤を含有せしめていないポリエステルであっても、ガラス転移点温度よりかなり高い温度で延伸すれば、ポリエステル分子鎖同士の絡み合いが抑制(延伸張力が抑制)できるため、面配向係数を0.155以下にすることができる。しかし、この場合は、延伸温度が高いため延伸時に発現した結晶核のサイズが大きくなり、延伸後の熱処理工程において、この粗大結晶核が成長することによってフィルムが白くなり透明性が失われる。前述した、特定の添加剤を含有せしめる方法によってポリエステル分子鎖同士の絡み合いを抑制する方法を用いる場合、面配向係数を0.155以下とするために延伸温度を高くする必要がないため粗大結晶核が発生せず、内部ヘイズ0.5%以下の透明なポリエステルフィルムを得ることができる。透明性の観点から内部ヘイズの下限値が0.0%であることはいうもでもない。内部ヘイズは、より好ましくは0.0%以上0.3%以下であり、さらに好ましくは0.0%以上0.2%以下である。
本発明のポリエステルフィルムには、ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する効果のある添加剤でが好ましく用いられる。さらに結晶化度を高める効果を持つものが好ましく用いられる。このような効果を有する添加物としては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールからなるエステル系化合物が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記添加剤の分子量は500以上10000以下であることが好ましく、上限としては5000以下が好ましく、より好ましくは3000以下である。下限としては1000以上であることも好ましい。分子量が10000を超えると、ポリエステル分子鎖の絡み合いの抑制効果や、結晶化度を高める効果が低くなる場合がある。一方、分子量が500未満であると、添加剤がブリードアウトし易くなる傾向がある。ここでいう分子量とは数平均分子量を指す。
本発明のポリエステルフィルムに前述の添加剤を含有せしめる場合、その含有量はポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂全体の重量に対して2wt%〜10wt%の範囲であることが好ましい。2wt%未満である場合は、ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する効果が十分に得られない場合がある。10wt%よりも多い場合は、ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する効果が大きくなりすぎてポリエステル分子鎖が配向せず、機械強度や透明性を損なう場合がある。
本発明のポリエステルフィルムに前述の添加剤を含有せしめる場合、その含有量はポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂全体の重量に対して2wt%〜10wt%の範囲であることが好ましい。2wt%未満である場合は、ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する効果が十分に得られない場合がある。10wt%よりも多い場合は、ポリエステル分子鎖の絡み合いを抑制する効果が大きくなりすぎてポリエステル分子鎖が配向せず、機械強度や透明性を損なう場合がある。
上記のエステル系化合物のうち、ブチレン基を含む芳香族ポリエステルであることがより好ましい。ブチレン基を含むことで、ポリエステルフィルムのポリエステル分子鎖の絡み合いの抑制効果や、結晶化度を高める効果が増し、芳香族ポリエステルであることで、ポリエステルとの相溶性が高く内部ヘイズを低くすることができる。特に、テレフタル酸、ブチレン基、エチルヘキシル基からなる芳香族ポリエステルが好ましい。
本発明に用いるポリエステルは、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジメタノール、プロパンジオールの何れかと共重合した結晶性ポリエチレンテレフタレートであることも好ましい。このようなポリエステルを用いることで、面配向係数を下げつつ、十分な結晶性を持たせることができる。シクロヘキサンジメタノール、ナフタレンジカルボン酸の共重合量は10mol%以下が好ましく、より好ましくは8mol%以下、さらに好ましくは5mol%以下である。プロパンジオールの共重合量は20mol%以下が好ましく、より好ましくは10mol%以下、さらに好ましくは5mol%以下である。
本発明のポリエステルフィルムは入射角0°、波長590nmにおける位相差が400nm以下であることが好ましい。位相差が400nm以下であることで、液晶表示装置などの偏光を射出する表示装置に延伸ポリエステルフィルムを用いた場合、虹ムラの視認を抑制することができる。好ましくは200nm以下であり、より好ましくは100nm以下である。また、本発明のフィルムの遅相軸を表示装置から射出される偏光の振動方向に対して、45°±15°の角度で設置する場合は位相差が100nm〜200nmの範囲であることも好ましい。上記条件でフィルムを設置した場合、フィルムに入射した偏光はフィルムを通過した後に楕円偏光に変換されるため、偏光サングラス等の偏光子を介して表示装置を見た場合の虹ムラを抑制することができる。
また、本発明のポリエステルフィルムは、入射角度50°、波長590nmにおける位相差が400nm以下であることが好ましい。入射角度50°における位相差が400nm以下であることで、斜め方向から表示装置を視認した際の虹ムラを抑制することができる。なお、入射角度0°におけるフィルムの位相差は下記式(1)で表される。
ここでRは位相差、Δnはフィルム面内の複屈折率、dはフィルムの厚みである。また、多層積層フィルムの入射角度0°における位相差は下記(2)式で表せられる。
ここでRは位相差、ΔnAはA層のフィルム面内の複屈折率、ΣdAは多層積層フィルム中のA層厚みの総和、ΔnBはB層のフィルム面内の複屈折率、ΣdBは多層積層フィルム中のB層厚みの総和である。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステルAを用いてなる層(A層)と、A層を構成するポリエステルとは異なるポリエステルBを用いてなる層(B層)とを交互に3層以上積層されてなる積層ポリエステルフィルムも好ましい態様として挙げられる。特に、A層が表層にB層が内層となるように積層することが好ましい。
なお、本発明において、「A層を構成するポリエステルとは異なる」とは、A層と異なる光学特性または熱特性を示すことを表す。本発明において、A層と異なる光学特性を示すとは、フィルムの面内で任意に選択される直交する2方向および該面に垂直な方向のいずれかにおいて、A層と屈折率が0.01以上異なることをあらわす。また、A層と異なる熱特性を示すとは、示差走査熱量測定(DSC)において、A層を構成するポリエステルと、融点またはガラス転移点温度が1℃以上異なることを示す。
異なる性質を持つポリエステル樹脂を積層することで、それぞれのポリエステル樹脂の単一の層のフィルムではなし得ない機能をフィルムに与えることができる。
また、本発明の積層ポリエステルフィルムのA層とB層に用いられるポリエステル樹脂の好ましい組み合わせとしては、A層とB層のポリエステル樹脂のガラス転移温度の差の絶対値が20℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度の差の絶対値が20℃より大きい場合には積層ポリエステルフィルムを製造する際に延伸不良が発生しやすくなる場合がある。
本発明の積層ポリエステルフィルムに用いるA層とB層のポリエステル樹脂の好ましい組み合わせとしては、各ポリエステル樹脂のSP値(溶解性パラメータともいう)の差の絶対値が、1.0以下であることが第一に好ましい。SP値の差の絶対値が1.0以下であると層間剥離が生じにくくなる。より好ましくは、異なる性質を有するポリマーは同一の基本骨格を供えた組み合わせからなることが好ましい。ここでいう基本骨格とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことであり、たとえば、一方のポリエステル樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用いる場合は、高精度な積層構造が実現しやすい観点から、ポリエチレンテレフタレートと同一の基本骨格であるエチレンテレフタレートを含むことが好ましい。異なる光学的性質を有するポリエステル樹脂が同一の基本骨格を含む樹脂であると、積層精度が高く、さらに積層界面での層間剥離が生じにくくなるものである。
同一の基本骨格を有し、かつ、異なる性質を具備させるには、共重合体とすることが望ましい。すなわち、例えば、一方の樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、他方の樹脂は、エチレンテレフタレート単位と他のエステル結合を持った繰り返し単位とで構成された樹脂を用いるような態様である。他の繰り返し単位を入れる割合(共重合量ということがある)としては、異なる性質を獲得する必要性から5%以上が好ましく、一方、層間の密着性や、熱流動特性の差が小さいため各層の厚みの精度や厚みの均一性に優れることから90%以下が好ましい。さらに好ましくは10%以上、80%以下である。また、A層とB層はそれぞれ、複数種のポリエステル樹脂がブレンド又はアロイされ用いられることも望ましい。複数種のポリエステル樹脂をブレンド又はアロイさせることで、1種類のポリエステル樹脂では得られない性能を得ることができる。
ポリエステルBは、非晶性のポリエステルであることも好ましい。ここで非晶性とは融解熱量が5J/g以下であることをいう。B層に非晶性のポリエステルを用いることで、B層の面配向係数を低くすることができ、多層積層フィルム全体の面配向係数及び位相差を低くすることができる。また、ポリエステルBは、ポリエステルフィルム(A層)の樹脂の融点よりも30℃以上低い融点を備えたポリエステル樹脂であることも好ましい。この場合、ポリエステルフィルム(A層)の樹脂の融点よりも低温で、ポリエステルBの融点よりも高温の条件にて熱処理を行うことにより、ポリエステルBの結晶構造を融解させB層の面配向係数を低くすることができ、多層積層フィルム全体の面配向係数及び位相差を低くすることができる。ポリエステルBは上述した芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸、ジオールからなることが好ましく、特に好ましくはスピログリコール成分、シクロヘキサンジカルボン酸成分、シクロヘキサンジメタノール成分を1種類または複数種類共重合することが好ましい。また、ポリエステルBが添加剤を含有することも好ましい。
また、A層とB層を下記式(3)を満たすように、A層とB層の樹脂(屈折率)と層厚みを設計することで、所望の反射特性を得ることも好ましい。
λは反射波長、nAはA層面内の屈折率、dAはA層の厚み、nBはB層面内の屈折率、dBはB層の厚みである。
望ましい波長範囲における反射率を調整する方法は、A層とB層の面内の屈折率差、積層数、層厚み分布、製膜条件(例えば延伸倍率、延伸速度、延伸温度、熱処理温度、熱処理時間)の調整等が挙げられる。反射率を高くする観点からA層とB層の屈折率差は0.02以上が好ましく、より好ましくは0.04以上、さらに好ましくは0.08以上である。
上記屈折率を達成する好ましい樹脂組合せとしては、A層に結晶性の樹脂をB層に非晶性の樹脂を用いることや、A層に結晶性の樹脂をB層にA層よりも融点が20℃以上低い結晶性の樹脂を用いることや、A層に結晶性の樹脂をB層に非晶性の樹脂と結晶性の樹脂をブレンドしたものを用いること等が挙げられる。
A層とB層の1層あたりの好ましい層厚み範囲として60nm以下が挙げられ、より好ましくは30nm〜60nmの層厚み範囲が挙げられる。層積みを上記範囲とすることで、表示装置に有害な波長400nm以下の紫外線を十分反射しつつ、可視光を十分に透過することができる。多層積層フィルムの層厚みの分布はフィルム面の一方から反対側の面へ向かって増加または減少する層厚み分布や、フィルム面の一方からフィルム中心へ向かって層厚みが増加した後減少する層厚み分布や、フィルム面の一方からフィルム中心へ向かって層厚みが減少した後増加する層厚み分布等が好ましい。層厚み分布の変化の仕方としては、線形、等比、階差数列といった連続的に変化するものや、10層から50層程度の層がほぼ同じ層厚みを持ち、その層厚みがステップ状に変化するものが好ましい。積層数は多いほど高い反射率を実現でき、また、反射帯域幅を拡げることができる。好ましくは51層以上であり、より好ましくは201層以上、さらに好ましくは401層以上である。積層精度や積層装置の大型化の観点から上限としては4001層程度である。
保護層として、多層積層フィルムの表層に厚み1μm以上の層を好ましく設けることができる。表層に厚い保護層を設けることで、可視光における透過率・反射率スペクトルのリップルを抑制した平坦な分光スペクトルを得ることができ、干渉ムラや、色調ムラを抑制することができる。また、保護層のその他の効果としては、製膜時のフローマークの抑制、他のフィルムや成形体とのラミネート工程及びラミネート工程後における多層積層フィルム中の薄膜層の変形抑制、耐押圧性などが挙げられる。保護層厚みは3μm以上がより好ましく、さらに好ましくは5μm以上である。
保護層として、多層積層フィルムの表層に厚み1μm以上の層を好ましく設けることができる。表層に厚い保護層を設けることで、可視光における透過率・反射率スペクトルのリップルを抑制した平坦な分光スペクトルを得ることができ、干渉ムラや、色調ムラを抑制することができる。また、保護層のその他の効果としては、製膜時のフローマークの抑制、他のフィルムや成形体とのラミネート工程及びラミネート工程後における多層積層フィルム中の薄膜層の変形抑制、耐押圧性などが挙げられる。保護層厚みは3μm以上がより好ましく、さらに好ましくは5μm以上である。
本発明のポリエステルフィルム、および積層ポリエステルフィルムは、ディスプレイ用途に好ましく用いられる。中でも、液晶表示装置や有機EL表示装置に好ましく用いられる。本発明のポリエステルフィルムを用いる表示装置の例を図1、2に示す。本発明のポリエステルフィルムの用途としては、少なくとも第一の偏光板、液晶層、第二の偏光板、LED光源の順で構成された液晶表示装置であって、本発明のポリエステルフィルムが、第一の偏光板の視認側偏光子保護として積層、又は、第一の偏光板よりも視認側に積層されてなる液晶表示装置が挙げられる。第一の偏光板よりも視認側に積層する場合は、カバーガラスに貼り合せる画面保護フィルムや、透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして本発明のフィルムを用いることが挙げられる。本発明のフィルムの別の用途としては、偏光板を具備した有機EL表示装置などが挙げられ、本発明のフィルムを偏光板の視認側偏光子保護として積層、又は、偏光板よりも視認側に積層されることが挙げられる。偏光板よりも視認側に積層する場合は、カバーガラスに貼り合せる画面保護フィルムや、透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして本発明のフィルムを用いることが挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムは全光線透過率が88%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは92%以上である。また、全ヘイズは2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。
本発明のポリエステルフィルムは、紫外線吸収剤を含んでなることも好ましい。3層以上の積層ポリエステルフィルムの場合は、表層以外の層に紫外線吸収剤を含有することが好ましい。紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤が挙げられ、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾオキサジノン系等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は0.1wt%〜10.0wt%の範囲が好ましく、0.1wt%〜4.0wt%の範囲がさらに好ましく、0.1wt%〜2.0wt%の範囲がより好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルムは、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を0.1wt%〜3.0wt%の範囲で含有することも好ましく、より好ましくは0.1wt%〜1.0wt%の範囲である。
また、本発明のポリエステルフィルムは、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を0.1wt%〜3.0wt%の範囲で含有することも好ましく、より好ましくは0.1wt%〜1.0wt%の範囲である。
本発明のポリエステルフィルムは、トリアジン系紫外線吸収剤を含んでなることが好ましく、トリアジン系紫外線吸収剤は分子量600以上のものがより好ましい。トリアジン系紫外線吸収剤は、耐熱性、ブリードアウト抑制効果に優れている。そのため、フィルム製造時の工程汚染が少ない。また、フィルムの耐熱や耐湿熱といった信頼性試験における紫外線吸収剤の析出も抑制され、光学特性の安定性にも優れる。また、トリアジン系紫外線吸収剤とその他の紫外線吸収剤をブレンドして用いることも好ましい。1種類のみでは、ブリードアウト性、析出性の悪い紫外線吸収剤であっても、トリアジン系とブレンドすることで、ブリードアウト性、析出性を改善することができる。
本発明のポリエステルフィルムは、紫外線をカットすることも好ましい。波長380nm、波長400nm、波長410nm、波長420nmの何れか/または全ての波長の透過率が20%以下であることや、波長300nmから波長380nmの範囲における平均透過率が20%以下であることも好ましく、より好ましくは5%以下である。紫外線をカットする方法としては、式(3)を用いた反射によるカットや、紫外線吸収剤を添加することが挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムのフィルム厚みは、例えば10μm〜200μmの範囲を取りうる。偏光子保護用途であれば、10μm〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは10μm〜40μmの範囲である。また、画面保護用途であれば、50μm〜100μmの範囲が好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、フィルムの表面にプライマー層、ハードコート層、耐磨耗性層、傷防止層、反射防止層、色補正層、紫外線吸収層、光安定化層(HALS)熱線吸収層、印刷層、ガスバリア層、粘着層などの機能性層が形成されることが好ましい。これらの層は1層でも多層でも良く、また、1つの層に複数の機能を持たせても良い。
本発明のポリエステルフィルムは、従来公知の方法によって製造することができる。以下に、本発明のポリエステルフィルム(A層)と、本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは異なるポリエステルBを用いてなる層(B層)とが交互に3層以上積層されてなる積層ポリエステルフィルムを製造する具体的な方法を記す。A層に対応する押出機AとB層に対応する押出機Bの2台からポリエステル樹脂が供給され、それぞれの流路からのポリマーが、公知の積層装置であるマルチマニホールドタイプのフィードブロックとスクエアミキサーを用いる方法、もしくは、コームタイプのフィードブロックのみを用いることにより所望の積層数に積層し、次いでその溶融体をT型口金等を用いてシート状に溶融押出し、その後、キャスティングドラム上で冷却固化して未延伸多層積層フィルムを得る方法が挙げられる。A層とB層の積層精度を高める方法としては、特開2007−307893号公報、特許第4691910号公報、特許第4816419号公報に記載されている方法が好ましい。また必要であれば、A層に用いるポリエステル樹脂とB層に用いるポリエステル樹脂を乾燥することや、押出機内にて脱揮することも好ましい。本発明のフィルムが1層である場合は、積層装置を用いないこと意外は上記と同様に行う。
続いて、この未延伸フィルムに延伸及び熱処理を施す。延伸方法としては、公知の逐次二軸延伸法、もしくは同時二軸延伸法が好ましい。
延伸温度は未延伸フィルムのガラス転移点温度以上〜ガラス転移点温度+20℃以下の範囲にて行うことが好ましい。
延伸倍率は、長手方向、幅方向それぞれ2倍〜8倍の範囲が好ましく、より好ましくは3〜6倍の範囲である。
長手方向の延伸は、縦延伸機ロール間の速度変化を利用して延伸を行うことが好ましい。また、幅方向の延伸は、公知のテンター法を利用する。すなわち、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、フィルム両端のクリップ間隔を広げることで幅方向に延伸する。
また、テンターでの延伸は同時二軸延伸を行うことも好ましい。同時二軸延伸を行なう場合について説明する。冷却ロール上にキャストされた未延伸フィルムを、同時二軸テンターへ導き、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向と幅方向に同時および/または段階的に延伸する。長手方向の延伸は、テンターのクリップ間の距離を広げることで、また、幅方向はクリップが走行するレールの間隔を広げることで達成される。本発明における延伸・熱処理を施すテンタークリップは、リニアモータ方式で駆動することが好ましい。その他、パンタグラフ方式、スクリュー方式などがあるが、中でもリニアモータ方式は、個々のクリップの自由度が高いため延伸倍率を自由に変更できる点で優れている。
延伸後に熱処理を行うことも好ましい。熱処理温度は、延伸温度以上〜フィルムの融点−10℃以下の範囲にて行うことが好ましく、熱処理後にフィルムのガラス転移点温度以上〜熱処理温度−30℃以下の範囲にて冷却工程を経ることも好ましい。また、延伸直後に延伸温度以下に冷却した後に熱処理を行うことも好ましい。延伸後にフィルムの温度を低くして剛性を持たせることで、熱処理工程におけるフィルムに発生するボーイングを抑制することができ、フィルムの幅方向の広範囲にわたって、均一な位相差と配向角を得ることができる。
熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行うことも好ましい。このような延伸を行うことで発生するボーイングを抑制することができ、フィルムの幅方向の広範囲に亘って、均一な位相差と配向角を得ることができる。
また、フィルムの熱収縮率を小さくするために、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮める(リラックス)ことも好ましい。リラックスの割合としては1%〜10%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5%の範囲である。ボーイングを抑制し、熱収縮率を小さくするためには、熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行った後に、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮めることが好ましい。
最後に巻取り機にてフィルムを巻き取ることによって本発明のポリエステルフィルムが製造される。
本発明のポリエステルフィルムに添加剤を含有させる方法としては、ポリエステル樹脂と添加剤をそれぞれ所定量計量し、ブレンダーやミキサーといった混合器にて混合する方法や、押出機にて溶融・混練する方法が挙げられ、特に押出機を用いて溶融・混練する方法が好ましい。押出機を用いる方法としては、ポリエステル樹脂と添加剤をそれぞれフィーダー等の計量器にて所定量計量し、押出機のホッパーに同時に投入する方法や、ポリエステル樹脂と添加剤を別々の場所に投入する方法が挙げられる。必要であれば、ポリエステル樹脂と添加剤を乾燥することや、押出機内にて脱揮することも好ましい。また、上述した方法にて添加剤を高濃度含有させたポリエステル樹脂を一旦作成した後、所定の含有量となるように添加剤含有ポリエステル樹脂とポリエステル樹脂を混合させることも好ましく用いられる。
熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行うことも好ましい。このような延伸を行うことで発生するボーイングを抑制することができ、フィルムの幅方向の広範囲に亘って、均一な位相差と配向角を得ることができる。
また、フィルムの熱収縮率を小さくするために、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮める(リラックス)ことも好ましい。リラックスの割合としては1%〜10%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5%の範囲である。ボーイングを抑制し、熱収縮率を小さくするためには、熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行った後に、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮めることが好ましい。
最後に巻取り機にてフィルムを巻き取ることによって本発明のポリエステルフィルムが製造される。
本発明のポリエステルフィルムに添加剤を含有させる方法としては、ポリエステル樹脂と添加剤をそれぞれ所定量計量し、ブレンダーやミキサーといった混合器にて混合する方法や、押出機にて溶融・混練する方法が挙げられ、特に押出機を用いて溶融・混練する方法が好ましい。押出機を用いる方法としては、ポリエステル樹脂と添加剤をそれぞれフィーダー等の計量器にて所定量計量し、押出機のホッパーに同時に投入する方法や、ポリエステル樹脂と添加剤を別々の場所に投入する方法が挙げられる。必要であれば、ポリエステル樹脂と添加剤を乾燥することや、押出機内にて脱揮することも好ましい。また、上述した方法にて添加剤を高濃度含有させたポリエステル樹脂を一旦作成した後、所定の含有量となるように添加剤含有ポリエステル樹脂とポリエステル樹脂を混合させることも好ましく用いられる。
以下、本発明のフィルムを具体的な実施例をあげて説明する。なお、以下に具体的に例示したポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂を用いた場合でも下記実施例を含めた本明細書の記載を参酌すれば、同様にして本発明のフィルムを得ることができる。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)入射角0°、波長590nmにおける位相差
王子計測機器(株)製 位相差測定装置(KOBRA−21ADH)を用いた。サンプルを3.5cm×3.5cmで切り出し、入射角0°、波長590nmにおける位相差と、配向軸(遅相軸、進相軸)を測定した。
王子計測機器(株)製 位相差測定装置(KOBRA−21ADH)を用いた。サンプルを3.5cm×3.5cmで切り出し、入射角0°、波長590nmにおける位相差と、配向軸(遅相軸、進相軸)を測定した。
(2)面配向係数
ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッベ屈折率計を用いて、フィルム面内における遅相軸方向の屈折率(Ns)、進相軸方向の屈折率(Nf)及び、フィルム厚み方向の屈折率(Nt)を測定し、下記式から面配向係数を算出した
面配向係数=(Ns+Nf)/2+Nt
(3)積層比
ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡を用いてA層の層厚みの和(Ha)とB層の層厚みの和(Hb)を求めた。場合によっては、観察におけるコントラストを高めるために、RuO4等で染色を行っても良い。
ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッベ屈折率計を用いて、フィルム面内における遅相軸方向の屈折率(Ns)、進相軸方向の屈折率(Nf)及び、フィルム厚み方向の屈折率(Nt)を測定し、下記式から面配向係数を算出した
面配向係数=(Ns+Nf)/2+Nt
(3)積層比
ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡を用いてA層の層厚みの和(Ha)とB層の層厚みの和(Hb)を求めた。場合によっては、観察におけるコントラストを高めるために、RuO4等で染色を行っても良い。
(4)ΔHm−ΔHc
サンプルを電子天秤で5mg計量し、アルミパッキンで挟み込みセイコーインスツルメント社(株)ロボットDSC−RDC220示差走査熱量計を用いて、JIS−K−7122(1987年)に従い、25℃から300℃まで20℃/分で昇温して測定を行った。データ解析は同社製ディスクセッションSSC/5200を用いて、JIS−K−7122(1987年)に従って行い、DSC曲線のベースラインと吸熱ピークが発生したDSC曲線によって囲まれる領域の面積からΔHmを求め、DSC曲線のベースラインと発熱ピークが発生したDSC曲線によって囲まれる領域の面積からΔHcを求めた。得られたDSCデータからΔHm(融解熱量)−ΔHc(結晶化熱量)を求めた。フィルムが積層フィルムの場合は、得られたΔHm−ΔHcに対して、上述して求めた積層比を用いて、A層に対するΔHm−ΔHc=ΔHmcAを求めた。ΔHmcA=(ΔHm−ΔHc)×(Ha+Hb)/Ha。
サンプルを電子天秤で5mg計量し、アルミパッキンで挟み込みセイコーインスツルメント社(株)ロボットDSC−RDC220示差走査熱量計を用いて、JIS−K−7122(1987年)に従い、25℃から300℃まで20℃/分で昇温して測定を行った。データ解析は同社製ディスクセッションSSC/5200を用いて、JIS−K−7122(1987年)に従って行い、DSC曲線のベースラインと吸熱ピークが発生したDSC曲線によって囲まれる領域の面積からΔHmを求め、DSC曲線のベースラインと発熱ピークが発生したDSC曲線によって囲まれる領域の面積からΔHcを求めた。得られたDSCデータからΔHm(融解熱量)−ΔHc(結晶化熱量)を求めた。フィルムが積層フィルムの場合は、得られたΔHm−ΔHcに対して、上述して求めた積層比を用いて、A層に対するΔHm−ΔHc=ΔHmcAを求めた。ΔHmcA=(ΔHm−ΔHc)×(Ha+Hb)/Ha。
(5)全光線透過率、ヘイズ、内部ヘイズ
スガ試験機(株)製 ヘイズメーター(HGM−2DP)を用いた。サンプルを6.0cm×3.0cmで切り出し、サンプルを直接測定した際の測定値から全光線透過率と全ヘイズを求めた。内部ヘイズは、テトラリンで満たした光路長1cmの石英セル中にサンプルを挿入して測定した際の測定値から求めた。
スガ試験機(株)製 ヘイズメーター(HGM−2DP)を用いた。サンプルを6.0cm×3.0cmで切り出し、サンプルを直接測定した際の測定値から全光線透過率と全ヘイズを求めた。内部ヘイズは、テトラリンで満たした光路長1cmの石英セル中にサンプルを挿入して測定した際の測定値から求めた。
(6)IV(固有粘度)の測定方法
溶媒としてオルトクロロフェノールを用いて、温度100℃で20分溶解した後、温度25℃でオストワルド粘度計を用いて測定した溶液粘度から算出した。
溶媒としてオルトクロロフェノールを用いて、温度100℃で20分溶解した後、温度25℃でオストワルド粘度計を用いて測定した溶液粘度から算出した。
(用いたポリエステル樹脂ペレット)
樹脂A:IV=0.65のポリエチレンテレフタレート
樹脂B:IV=0.68のイソフタル酸を酸成分全体に対して10mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂C:IV=0.68のイソフタル酸を酸成分全体に対して20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂D:IV=0.68の2、6ナフタレンジカルボン酸を酸性分全体に対して5mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂E:IV=0.68のシクロヘキサンジメタノール成分をジオール成分全体に対して5mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂F:IV=0.68の1、3プロパンジオール成分をジオール成分全体に対して10mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂G:IV=0.72のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジカルボン酸を酸成分全体に対して20mol%、スピログリコール成分をジオール成分全体に対して20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)。ペレットをDSCにて測定したところ、融解ピークは見られずΔHmは0であった。
樹脂A:IV=0.65のポリエチレンテレフタレート
樹脂B:IV=0.68のイソフタル酸を酸成分全体に対して10mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂C:IV=0.68のイソフタル酸を酸成分全体に対して20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂D:IV=0.68の2、6ナフタレンジカルボン酸を酸性分全体に対して5mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂E:IV=0.68のシクロヘキサンジメタノール成分をジオール成分全体に対して5mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂F:IV=0.68の1、3プロパンジオール成分をジオール成分全体に対して10mol%共重合したポリエチレンテレフタレート
樹脂G:IV=0.72のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジカルボン酸を酸成分全体に対して20mol%、スピログリコール成分をジオール成分全体に対して20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)。ペレットをDSCにて測定したところ、融解ピークは見られずΔHmは0であった。
(上記ポリエステル樹脂ペレットの混合物)
樹脂H:樹脂Aと樹脂Cのペレットをそれぞれ、70wt%/30wt%の割合で均等に混合したブレンドペレット
(用いた添加剤)
添加剤A:数平均分子量2000である、テレフタル酸、ブチレン基、エチルヘキシル基を有する芳香族エステル。
添加剤B:数平均分子量1500である、テレフタル酸、ブチレン基、エチルヘキシル基を有する芳香族エステル。
樹脂H:樹脂Aと樹脂Cのペレットをそれぞれ、70wt%/30wt%の割合で均等に混合したブレンドペレット
(用いた添加剤)
添加剤A:数平均分子量2000である、テレフタル酸、ブチレン基、エチルヘキシル基を有する芳香族エステル。
添加剤B:数平均分子量1500である、テレフタル酸、ブチレン基、エチルヘキシル基を有する芳香族エステル。
(実施例1)
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ98wt%/2wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ98wt%/2wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例2)
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ97wt%/3wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ97wt%/3wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例3)
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例4)
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Bをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Bをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例5)
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
ポリエステル樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例6)
ポリエステル樹脂として樹脂Aを用いて、110℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き130℃、3.5倍横延伸したこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
ポリエステル樹脂として樹脂Aを用いて、110℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き130℃、3.5倍横延伸したこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例7)
樹脂Dと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Dと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例8)
樹脂Eと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Eと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例9)
樹脂Fと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Fと添加剤Aの割合がそれぞれ98wt%/2wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例10)
樹脂Dと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Dと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例11)
樹脂Eと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Eと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例12)
樹脂Fと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
樹脂Fと添加剤Aの割合がそれぞれ95wt%/5wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例1)
ポリエステル樹脂として樹脂Aを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が高い値であった。
ポリエステル樹脂として樹脂Aを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が高い値であった。
(比較例2)
ポリエステル樹脂として樹脂Bを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムはΔHm−ΔHcが低い値であった。
ポリエステル樹脂として樹脂Bを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムはΔHm−ΔHcが低い値であった。
(比較例3)
ポリエステル樹脂として樹脂Hを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムはΔHm−ΔHcが低い値であった。
ポリエステル樹脂として樹脂Hを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムはΔHm−ΔHcが低い値であった。
(比較例4)
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ99wt%/1wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が高い値であった。
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ99wt%/1wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が高い値であった。
(比較例5)
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ88wt%/12wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が低く十分な強度が無く、内部ヘイズが高く透明性が損なわれていた。
樹脂Aと添加剤Aの割合がそれぞれ88wt%/12wt%であること以外は、実施例1と同様の方法にて厚み20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフィルムは面配向係数が低く十分な強度が無く、内部ヘイズが高く透明性が損なわれていた。
(実施例13)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、3層ピノール(A層/B層/A層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μm(A層/B層/A層=5μm/10μm/5μm)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、3層ピノール(A層/B層/A層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μm(A層/B層/A層=5μm/10μm/5μm)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例14)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μm(A層の平均厚み0.4μm、B層の平均厚み0.38μm)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み20μm(A層の平均厚み0.4μm、B層の平均厚み0.38μm)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例15)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み13μm(1層目から134層目に向かって等比数列的に45nmから55nmに層厚みが増加し、134層目から267層目に向かって等比数列的に55nmから45nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み13μm(1層目から134層目に向かって等比数列的に45nmから55nmに層厚みが増加し、134層目から267層目に向かって等比数列的に55nmから45nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例16)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Dと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合としたこと以外は実施例15と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Dと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合としたこと以外は実施例15と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例17)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Eと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合としたこと以外は実施例15と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Eと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合としたこと以外は実施例15と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例18)
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Fと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1.2/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み13μm(1層目から134層目に向かって等比数列的に45nmから55nmに層厚みが増加し、134層目から267層目に向かって等比数列的に55nmから45nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Fと添加剤Aをそれぞれ95wt%/5wt%の割合で均等に混合し、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Gを用いた。それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1.2/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。その後、95℃、延伸倍率3.3倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、両端部をクリップで把持するテンターに導き110℃、3.5倍横延伸した後、10秒間210℃で熱処理及び3%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み13μm(1層目から134層目に向かって等比数列的に45nmから55nmに層厚みが増加し、134層目から267層目に向かって等比数列的に55nmから45nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例6)
ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量したこと以外は、実施例18と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
ギアポンプにて吐出比(積層比)がA層合計厚み/B層合計厚み=1/1になるように計量したこと以外は、実施例18と同様の方法にて厚み13μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
本発明は、ポリエステルフィルムでありながら、位相差が低く、かつ結晶化度が高く、フィルムの内部ヘイズが低いことを特徴としたポリエステルフィルム及びその製造方法に関するものである。また、本発明のポリエステルフィルムは、ディスプレイ全般に用いられる画面保護フィルム、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに用いられる偏光子保護フィルム、透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして好適に用いることができる。
1:LED光源
2:第二の偏光板
3:液晶層
4:第一の偏光板
5:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
6:偏光子
7:支持体
8:金属電極層
9:有機発光層
10:透明電極層
11:透明支持体
12:偏光板又は、円偏光板
13:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
14:偏光子
2:第二の偏光板
3:液晶層
4:第一の偏光板
5:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
6:偏光子
7:支持体
8:金属電極層
9:有機発光層
10:透明電極層
11:透明支持体
12:偏光板又は、円偏光板
13:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
14:偏光子
Claims (15)
- 以下の(1)、(2)を満足するポリエステルフィルム。
(1)面配向係数が0.05以上0.155以下であること。
(2)示差走査熱量計(DSC)により求められるΔHm(融解熱量)とΔHc(結晶化熱量)の差(ΔHm−ΔHc)が40J/g以上55J/g以下であること。 - 内部ヘイズが0.0%以上0.5%以下である請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 分子量500以上10000以下のエステル系化合物を含み、その含有量がポリエステルフィルム全体の重量に対して2wt%〜10wt%の範囲である請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
- 前記エステル系化合物がブチレン基を含む芳香族エステルである請求項3に記載のポリエステルフィルム。
- 入射角0°、波長590nmにおける位相差が400nm以下である請求項1〜4の何れかに記載のポリエステルフィルム。
- 結晶性ポリエステルを主たる成分とする請求項1〜5の何れかに記載のポリエステルフィルム。
- 前記結晶性ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項6に記載のポリエステルフィルム。
- 前記結晶性ポリエステルが、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジメタノール、プロパンジオールの何れかと共重合したポリエチレンテレフタレートである請求項6に記載のポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルム(A層)と、前記ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは異なるポリエステルBを用いてなる層(B層)とが交互に3層以上積層されてなる請求項1〜8の何れかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- ディスプレイ用途に用いられる請求項1〜8の何れかに記載のポリエステルフィルム。
- 請求項1〜8の何れかに記載のポリエステルフィルムを用いた液晶表示装置。
- 請求項1〜8の何れかに記載のポリエステルフィルムを用いた有機EL表示装置。
- ディスプレイ用途に用いられる請求項9に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 請求項9に記載の積層ポリエステルフィルムを用いた液晶表示装置。
- 請求項9に記載の積層ポリエステルフィルムを用いた有機EL表示装置。
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- 2017-09-25 JP JP2017183228A patent/JP2018059078A/ja active Pending
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