JP6891493B2 - 多層積層フィルム - Google Patents
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Description
近年では液晶表示装置の小型化が望まれているが、装置小型化のために偏光板を薄くする目的で、上記フィルムを薄くすると、透湿性、ハンドリング性、UVカット性がより悪化して装置小型化は困難であった。
一方、ポリエステル系延伸フィルムは透湿性が低く、薄膜化した場合でも十分な機械強度を持つ特徴があり、これらの問題に対して利点を持っている。しかしながら、延伸によって中程度の位相差が発現するため、液晶表示装置点灯時に特定の方向から液晶表示装置を見た場合に、虹ムラが視認される問題がある。また、縦横の延伸をバランス化させることで、正面位相差を低くすることはできるが、厚み方向の位相差を低くすることは困難である。
かかる問題を解決する方法として、ポリエステルを一軸方向に延伸して位相差を高くすることで虹ムラを抑制する方法が提案されている(特許文献1)。
上記、セルロース系、アクリル系、環状オレフィン系、ポリエステル系フィルムのUVカット手段は、紫外線吸収剤添加によるものであり、フィルムを薄膜化しようとすると紫外線吸収剤の添加濃度が高くなるため、紫外線吸収剤のブリードアウトの課題がある。
ポリエステル系樹脂Aとポリエステル系樹脂Bが交互に積層された51層以上の多層積層フィルムであって、全光線透過率が85%以上、波長380nmの透過率が40%以下、位相差が3000nm以上であることを特徴とする多層積層フィルム。
0°≦|Φ1−Φ2|<45° ・・・(6)
Rmax≧20% ・・・(7)
Rmax−Rmin≧10% ・・・(8)
(ここで、Φ1は多層積層フィルム面内においてRmaxをとる方位角であり、Φ2は表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。また、Rmaxは多層積層フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、多層積層フィルムの入射光軸を中心として、多層積層フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、180°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率のうちの最大値であり、RminはΦ1に直交する方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率である。)
全光線透過率は好ましくは90%以上、さらに好ましくは92%以上、波長380nm透過率は好ましくは20%以下である。波長240nm〜380nmの平均透過率が5%以下であることが好ましく、さらに好ましくは1%以下である。
下記式(1)は隣接するA層とB層の屈折率及び層厚みから決定される反射波長を表す式である。下記式(1)を満たすように、A層とB層の樹脂と層厚みを設計することで、全光線透過率85%以上、波長380nmの透過率40%以下の光学特性を得ることができる。
式(1)を満たす好適な各層の厚みは60nm以下である。本発明の多層積層フィルムは、各層の厚みを60nm以下とすることで波長380nm及び、紫外線領域の波長の光を反射でカットすることが特徴である。その結果、従来技術のUVカットフィルムに対して、紫外線吸収剤の添加量が少なくて済み、薄膜化、低ブリードアウト性に優れる。
望ましい波長範囲における反射率を調整する方法は、A層とB層の面内屈折率差、積層数、層厚み分布、製膜条件(例えば延伸倍率、延伸速度、延伸温度、熱処理温度、熱処理時間)の調整等が挙げられる。反射率が高くなり積層数が少なく済むことから、A層とB層の面内屈折率差は0.02以上が好ましく、より好ましくは0.04以上、さらに好ましくは0.08以上である。
また、両表層の保護層厚みは非対称でも良い。例えば、他のフィルムや成形体とラミネートする表面の保護層の厚みを3μm以上に厚くすることで、多層積層フィルム中の薄膜層の変形を抑制し、反対側の表面近傍の層厚みは60nm以下にすることも可能である。また、この際には、反対側の表面にハードコート層や、変形し難いガラスなどの支持体と積層することが好ましい。
全光線透過率を高くする方法として、本発明の多層フィルム表面にプライマー層、ハードコート層、反射防止層を設けることが好ましい。多層フィルム表面の樹脂よりも屈折率の低い層を設けることで全光線透過率を高くすることができる。
本発明の多層積層フィルムは、ヘイズ値が3%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。ヘイズ値が小さいことで、多層積層フィルムを通した景色や映像を鮮明に視認することができる。
多層積層フィルムの位相差は下記(2)式で表せられる。
本発明の多層積層フィルムの製造方法の例としては、A層とB層のポリエステル樹脂を溶融・積層し、シート状に押出成形された未延伸ポリエステルフィルムをガラス転移点以上の温度にて、縦方向に延伸した後、横方向に延伸・熱処理を施す方法が挙げられる。
複屈折率を高くする方法としては、縦方向又は横方向の一方方向への一軸延伸や、縦方向または横方向のどちらか一方方向に強く延伸した二軸延伸によって達成され、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等の、高い複屈折率を示す樹脂をA層に用いることが好ましい。
しかし従来の方法では、位相差を高くするために行う一軸延伸や、一方方向に強く延伸した二軸延伸を行った場合は、例えば図2に示すように、A層とB層の長手方向の面内屈折率差は大きくなるが、A層とB層の幅方向の面内屈折率差は小さくなる。そのため、フィルム面内での反射率に大きなムラが生じる課題がある。
本発明の多層積層フィルムの実施形態の一つではA層とB層の屈折率の関係は、nAα>nAβ>>nAγ及び、nBα=nBβ=nBγ、となる。この場合、入射角0°の位相差に対して、12の方向に入射角が傾いた場合、(4)式より入射角増大とともに位相差が増大する。一方、13の方向に入射角が傾いた場合、(5)式より入射角増大とともに位相差が減少する。そのため、入射角0°において多層積層フィルムに虹ムラが見られなくとも、13の方向から多層積層フィルムを見ると虹ムラが見える恐れがある。また、別の実施形態の一つである、nAα>nAβ>>nAγ及び、nBα>nBβ>>nBγの場合においても同様に13の方向から多層積層フィルムを見ると虹ムラが見える恐れがある。これは本発明の多層積層フィルムに、ポリエステル系樹脂として正の複屈折を持つ樹脂を用いる場合、延伸を行うことで、厚み方向の屈折率がフィルム面内方向の屈折率よりも小さくなるためである。そのため、本発明の多層積層フィルムは、一般的な視認角度である入射角0°から50°の角度の範囲にわたって、位相差が3000nm以上であることが好ましい。より好ましくは入射角0°から60°の角度の範囲にわたって、位相差が3000nm以上であり、さらに好ましくは入射角0°から80°の角度の範囲にわたって、位相差が3000nm以上である。このように入射角度が大きくなっても虹ムラが見えなくなることで、広い視野角を得ることができる。この達成方法の一つとしては、入射角0°における位相差を3000nmよりも大きくすることである。入射角0°における位相差を3000nmよりも大きくすれば、入射角度が大きくなり、位相差が低下しても、位相差3000nm以上を保つことができる。別の方法としては、厚み方向の屈折率を制御することである。厚み方向の屈折率が高くなると、位相差の減少の度合いが小さくでき、さらにフィルム面内よりも高くすると、入射角が13の方向に傾いた場合でも、入射角増大とともに位相差を増大させることができる。好適な樹脂としては面配向を抑制する嵩高い骨格や、側鎖を持つポリエステル系樹脂が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤が挙げられ、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾオキサジノン系等が挙げられる。紫外線吸収剤の添加量は0.1wt%〜10.0wt%の範囲が好ましく、0.1wt%〜4.0wt%の範囲がさらに好ましく、0.1wt%〜2.0wt%の範囲がより好ましい。
また、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を0.1wt%〜3.0wt%の範囲で添加することも好ましく、より好ましくは0.1wt%〜1.0wt%の範囲である。
本発明の多層積層フィルムは、フィルムの表面にプライマー層、ハードコート層、耐磨耗性層、傷防止層、反射防止層、色補正層、紫外線吸収層、光安定化層(HALS)熱線吸収層、印刷層、ガスバリア層、粘着層などの機能性層が形成されることが好ましい。これらの層は1層でも多層でも良く、また、1つの層に複数の機能を持たせても良い。
0°≦|Φ1−Φ2|<45° ・・・(6)
Rmax≧20% ・・・(7)
Rmax−Rmin>5% ・・・(8)
(ここで、Φ1は多層積層フィルム面内においてRmaxをとる方位角であり、Φ2は表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。また、Rmaxは多層積層フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、多層積層フィルムの入射光軸を中心として、多層積層フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、180°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率のうちの最大値であり、RminはΦ1に直交する方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率である。)
方位角について図を用いて説明する。図7は多層積層フィルムまたは表示装置の表面の上面図である。ここで図7中の17及び18はそれぞれ直角の関係を持つ任意の方向である。多層積層フィルムに入射角度0°で入射される直線偏光の振動方向または、表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方向を20とすると、方位角とは、方向20と方向18とで挟まれた角度21のことである。
一軸延伸法では長手方法、幅方向、長手方向と幅方向の中間方向(斜め方向)の何れかの一方方向に延伸を行うことが好ましい。
二軸延伸法では、長手方法、幅方向、長手方向と幅方向の中間方向(斜め方向)の何れか一方に強く延伸を行い、他の方向に弱く延伸を行うことが好ましい。また、各方向への延伸は複数回組み合わせて行っても良い。
熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行うことも好ましい。このような延伸を行うことで多層積層フィルムの位相差をさらに高くすることができ、発生するボーイングを抑制することができ、多層積層フィルムの幅方向の広範囲に亘って、均一な位相差と配向角を得ることができる。
また、フィルムの熱収縮率を小さくするために、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮める(リラックス)ことも好ましい。リラックスの割合としては1%〜10%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5%の範囲である。ボーイングを抑制し、熱収縮率を小さくするためには、熱処理工程及び、熱処理工程直後に2%以上20%以下の延伸を行った後に、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮めることが好ましい。
最後に巻取り機にてフィルムを巻き取ることによって本発明の多層積層フィルムが製造される。
本発明の多層積層フィルムの用途としては、建物や車両の窓及び窓部材、偏光子保護フィルムとして用いられることが好ましい。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
日立製作所(株)製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の12°正反射付属装置P/N134−0104を取り付け、入射角度φ=12度における波長240〜800nmの絶対反射率及び透過率を測定した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分とした。サンプルをフィルム幅中央部から4cm×4cmで切り出し測定した。これらの結果から、波長380nmにおける透過率及び反射率、波長440nmにおける透過率を求めた。
日本電色工業(株)製 ヘーズメーター(NDH5000)を用いて、JISK7361−1に基づいて測定を行った。サンプルをフィルム幅中央部から4cm×4cmで切り出し測定した。
王子計測機器(株)製 位相差測定装置(KOBRA−21ADH)を用いた。サンプルをフィルム幅方向中央部から3.5cm×3.5cmで切り出し測定を行った。遅相軸方向、進相軸方向それぞれにて、入射角0°、10°、20°、30°、40°、50°における波長590nmの位相差を測定した。表1におけるR(0°)は入射角0°における位相差であり、Rminは遅相軸方向、進相軸方向それぞれにて、入射角0°、10°、20°、30°、40°、50°において測定した位相差の最小値である。
樹脂A:IV=0.65のポリエチレンテレフタレート
樹脂B:IV=0.66のポリエチレンナフタレート
樹脂C:IV=0.72のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジカルボン酸成分20mol%、スピログリコール成分20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)
樹脂D:IV=0.73のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジメタノール成分33mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)
(多層積層フィルムに用いた紫外線吸収剤(UVA))
UVA_A:2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)フェノール]、分子量659
UVA_B:2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、分子量700
(樹脂と紫外線吸収剤の混合物)
下記分量の樹脂と紫外線吸収剤を押出機を用いて混合した。
樹脂E:樹脂C/UVA_A(90wt%/10wt%)
樹脂F:樹脂C/UVA_B(90wt%/10wt%)
樹脂G:樹脂D/UVA_B(90wt%/10wt%)
IV(固有粘度)の測定方法
溶媒としてオルトクロロフェノールを用いて、温度100℃で20分溶解した後、温度25℃でオストワルド粘度計を用いて測定した溶液粘度から算出した。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=27/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、5.0倍横延伸した後、10秒間230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み40μm(両表層それぞれ18.5μm、2層目〜50層目59nm)の多層積層フィルムを得た。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=27/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、縦延伸機に導き100℃、5.0倍延伸した後、テンターにて10秒間230℃で熱処理、10秒間100℃で冷却した後、厚み40μm(両表層それぞれ18.5μm、2層目〜50層目59nm)の多層積層フィルムを得た。
厚み80μm(両表層38.6μm、2層目〜50層目59nm)とすること以外は、実施例1と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた後、さらに3層ピノールを用いて、積層比が樹脂A/樹脂B=8.6/1となるように両表層にA層を合流させた。その他の条件は実施例1と同様の方法で、厚み63μm(両表層それぞれ25μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に40nmから60nmに層厚みが増加し、、134層目から266層目に向かって等比数列的に60nmから40nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Bを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Dを用いた。樹脂Aおよび樹脂Dを、それぞれ、押出機にて290℃、280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=28/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、両端部をクリップで把持するテンターに導き140℃、5.0倍横延伸した後、10秒間160℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み40μm(両表層それぞれ18.6μm、2層目〜50層目56nm)の多層積層フィルムを得た。
厚み30μm(両表層それぞれ13.6μm、2層目〜50層目56nm)とすること以外は、実施例5と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂C/樹脂Eをそれぞれ80wt%/20wt%用いたこと以外は実施例1と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
(実施例8)
B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂C/樹脂Fをそれぞれ80wt%/20wt%用いたこと以外は実施例1と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂C/樹脂Eをそれぞれ80wt%/20wt%用いたこと以外は実施例4と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂C/樹脂Fをそれぞれ80wt%/20wt%用いたこと以外は実施例4と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂D/樹脂Gをそれぞれ95wt%/5wt%用いたこと以外は実施例5と同様の方法で多層積層フィルムを得た。
樹脂Aを押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、5.0倍横延伸した後、10秒間230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み80μmのフィルムを得た。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=27/1になるように計量しながら、51層フィードブロック(A層が26層、B層が25層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、縦延伸機にて90℃、3.3倍延伸し、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、3.5倍横延伸した後、10秒間230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、10秒間100℃で冷却した後、厚み40μm(両表層それぞれ18.5μm、2層目〜50層目59nm)の多層積層フィルムを得た。
厚みを64μm(両表層それぞれ25μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に42nmから63nmに層厚みが増加し、134層目から266層目に向かって等比数列的に63nmから42nmに層厚みが減少)とすること以外は実施例4と同様の方法にて多層積層フィルムを得た。
厚みを64μm(両表層それぞれ25μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に42nmから63nmに層厚みが増加し、134層目から266層目に向かって等比数列的に63nmから42nmに層厚みが減少)とすること以外は実施例10と同様の方法にて多層積層フィルムを得た。
A層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Aを、B層を構成するポリエステル系樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂B=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた後、さらに3層ピノールを用いて、積層比が樹脂A/樹脂B=8.6/1となるように両表層にA層を合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸多層積層フィルムを、縦延伸機にて90℃、3.3倍延伸し、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、3.5倍横延伸し、厚み64μm(両表層それぞれ25μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に42nmから63nmに層厚みが増加し、、134層目から266層目に向かって等比数列的に63nmから42nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。
2:フィルム面内における幅方向。
3:A層の面内屈折率分布。
4:B層の面内屈折率分布。
5:A層とB層の面内屈折率差。
6:A層とB層の長手方向の面内屈折率差。
7:A層とB層の幅方向の面内屈折率差。
8:本発明の多層積層フィルム
9:入射光
10:遅相軸
11:進相軸
12:入射光の進相軸方向への傾斜角度
13:入射光の遅相軸方向への傾斜角度
14:遅相軸方向
15:進相軸方向
16:厚み方向
17:多層積層フィルムまたは表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の面内における方位18と直角の関係を持つ任意の方向
18:多層積層フィルムまたは表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の面内における方位17と直角の関係を持つ任意の方向
19:多層積層フィルムまたは表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子
20:直線偏光の振動方向または表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方向
21:方位角
22:本発明の多層積層フィルム
23:フィルム面内においてRmaxをとる方向
23’:Rmaxをとる方位角(Φ1)
24:表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子
25:表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸をとる方向
25’:表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角(Φ2)
26:LED光源
27:第二の偏光板
28:液晶層
29:第一の偏光板
30:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
31:偏光子
32:支持体
33:金属電極層
34:有機発光層
35:透明電極層
36:透明支持体
37:偏光板又は、円偏光板
38:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
39:偏光子
40:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
Claims (12)
- ポリエステル系樹脂Aとポリエステル系樹脂Bが交互に積層された51層以上の多層積層フィルムであって、全光線透過率が85%以上、波長380nmの透過率が40%以下、位相差が3000nm以上であり、
下記式(6)を満たす、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられ、下記式(7)および(8)を満足することを特徴とする多層積層フィルム。
0°≦|Φ1−Φ2|<45° ・・・(6)
Rmax≧20% ・・・(7)
Rmax−Rmin≧10% ・・・(8)
(ここで、Φ1は多層積層フィルム面内においてRmaxをとる方位角であり、Φ2は表示装置の視認側に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。また、Rmaxは多層積層フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、多層積層フィルムの入射光軸を中心として、多層積層フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、180°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率のうちの最大値であり、RminはΦ1に直交する方位角における波長381nm〜420nmの範囲における最大反射率である。) - 入射角0°から50°の角度の範囲にわたって位相差が3000nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層積層フィルム。
- 前記ポリエステル系樹脂Aと前記ポリエステル系樹脂Bの何れか一方又は、両方がジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸を含んでなることを特徴とする請求項1または2に記載の多層積層フィルム。
- 紫外線吸収剤を含んでなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多層積層フィルム。
- 前記紫外線吸収剤がトリアジン系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項4に記載の多層積層フィルム。
- フィルム厚みが15μm〜60μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層積層フィルム。
- 偏光子保護フィルムとして用いられることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の多層積層フィルム。
- 前記ポリエステル系樹脂Aがポリエチレンテレフタレートを主たる成分とし、前記ポリエステル系樹脂Bがジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを含んでなり、さらに、ジカルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてシクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、イソソルビドのうち少なくとも何れか1つの共重合成分を含んでなるポリエステルを主たる成分とすることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の多層積層フィルム。
- 表示装置に用いられる請求項1〜8の何れかに記載の多層積層フィルム。
- 請求項1〜9の何れかに記載の多層積層フィルムに、紫外線吸収剤を含んでなる層を設けた積層体。
- 請求項1〜9の何れかに記載の多層積層フィルム、あるいは、請求項10に記載の積層体を用いた液晶表示装置。
- 請求項1〜9の何れかに記載の多層積層フィルムあるいは、請求項10に記載の積層体を用いた有機EL表示装置。
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