JP2018171263A - 卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケット - Google Patents

卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケット Download PDF

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Abstract

【課題】卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において、卓球ラケットにおけるボールの弾み特性及びスピン特性を向上できるとともに、返球の安定性を向上することができる、卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケットを提供する。
【解決手段】卓球用ラバーに用いられるスポンジシートは、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケットに関する。
卓球ラケットのブレード(ラケット本体)の表面には、ボールの打撃面となる卓球用ラバーが設けられている。卓球用ラバーとしては、例えばトップシートとなるソリッドラバーと、スポンジ状のサンドイッチラバーとを重ね合わせたシートが知られている。
特許文献1には、卓球に使用されるラケット用のラバーやスポンジに用いることができる、衝撃エネルギーの損失の消費を少なくしたポリマーが記載されている。
特開平04−050247号公報
卓球のプレーでは、ドライブ、スマッシュ、ツッツキ等の様々な打法が存在し、打法に応じて卓球ラケットとボールとが接触するときの相対速度が変化する。そのため、例えばスマッシュ等のように相対速度の速いプレーにおいて競技者が感じる卓球ラケットの打感を向上させても、スマッシュ以外のツッツキ等の相対速度の遅いプレーにおいて、競技者が感じる卓球ラケットの打感を向上できるとは限らないという問題があった。
本発明は、卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において、卓球ラケットにおけるボールの弾み特性及びスピン特性を向上できるとともに、返球の安定性を向上することができる、卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケットの提供を目的とする。
本発明は、以下の卓球用ラバー及び卓球ラケットを提供する。
〔1〕 卓球用ラバーに用いられるスポンジシートであって、
周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、
周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下である、スポンジシート。
〔2〕 前記スポンジシートは、さらに、周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’が0.6MPa以上である。
〔3〕 前記スポンジシートは、さらに、破断伸びが100%以上である。
〔4〕 前記スポンジシートは、ゴム組成物を含み、
前記ゴム組成物は、可塑剤を含む。
〔5〕 前記可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40が7mm/s以下である。
〔6〕 前記可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40と温度100℃における動粘度ν100との比(ν40/ν100)が3.5以下である。
〔7〕 前記スポンジシートと、弾性シートとを有する、卓球用ラバー。
〔8〕 前記卓球用ラバーを有する、卓球ラケット。
本発明の卓球用ラバーに用いられるスポンジシート、卓球用ラバー及び卓球ラケットは、卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において、卓球ラケットにおけるボールの弾み特性及びスピン特性を向上できるとともに、返球の安定性を向上することができる。
〔卓球用ラバー〕
卓球用ラバーは、卓球ラケットのブレード(ラケット本体)に設けられ、通常、ブレードに接着剤を介して貼り付けられる。卓球用ラバーがスポンジシートを含む場合、卓球用ラバーは、通常スポンジシートと未発泡の弾性シートとの積層体である。ブレードに積層体を設ける際には、弾性シートとブレードとの間にスポンジシートが配置され、弾性シートが卓球用ラバーの打球面(トップシート)となる。
〔スポンジシート〕
本発明者らは、プレーでの卓球ラケットの打感を向上するためには、卓球ラケットが使用される条件下での卓球用ラバーの特性を考慮する必要があるとの知見を得、卓球用ラバーの特性の検討を行った。その結果、卓球で想定される様々なプレーにおいて競技者の打感に対する違和感を抑制し、競技者が行う様々なプレーにおける打感を向上することができる卓球用ラバーを提供するためには、卓球用ラバーに用いられるスポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下であることが好適であることを本発明者らは見出した。
損失係数tanδは、損失係数tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’で定義される値である。周波数500〜900Hzという範囲は、卓球のプレーにおいて、卓球ラケットとボールとが接触するときの相対速度として想定される速度範囲を表す。したがって、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下という特性は、卓球のプレー全般を考慮して決定したスポンジシートの特性であるということができる。上記の特性を有する弾性シートを用いることにより、卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において、卓球ラケットにおけるボールの弾み特性及びスピン特性を向上できるとともに、返球の安定性を向上することができる。
スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700は、0.02以下であり、好ましくは0.0195以下であり、より好ましくは0.0190以下である。損失係数tanδ700が0.02を超えると、打球時の卓球用ラバー表面でのボールの弾み特性(反発特性)や、ボールへのスピンの付与(スピン特性)が低下する傾向にある。損失係数tanδ700は、通常0.005以上である。損失係数tanδ700が0.005未満であると、卓球用ラバーとして必要な伸びや強度を保ちにくくなる。
スポンジシートの周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率は、1.08以下であり、好ましくは1.05以下であり、より好ましくは1.03以下である。損失係数の変化率が1.08を超えると、打法によっては使用者が違和感を感じる場合がある等、卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において返球の安定性が得られにくくなる傾向にある。また、卓球の試合会場の温度変化等のように卓球ラケットが使用される温度によって打感が変化しやすくなる傾向にある。損失係数の変化率は、通常1以上である。
スポンジシートの上記した各周波数での損失係数tanδは、スポンジシートの動的粘弾性測定によって測定されたデータを、データ処理ソフトを用いて解析することにより決定することができる。具体的には、スポンジシートについて、測定温度及び測定周波数を変化させて動的粘弾性測定を行い、各測定温度及び各測定周波数に対して得られたデータに基づいて、データ処理ソフトを用いてマスターカーブ(合成曲線)を作成すればよい。動的粘弾性測定には、例えば株式会社UBM社製「Rheogel−E4000F」を用いることができ、データ処理ソフトには、株式会社UBM社製「UBM Rheo Station ver 7.0」を用いる。
損失係数の変化率は、上記したデータ処理ソフトによって決定された周波数900Hzの損失係数tanδ900と周波数500Hzの損失係数tanδ500との比(tanδ900/tanδ500)として決定することができる。
スポンジシートは、周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’が、好ましくは0.6MPa以上であり、より好ましくは0.7MPa以上であり、さらに好ましくは0.8MPa以上である。貯蔵弾性率E’が0.6MPa未満であると、卓球用ラバー表面でのボールの弾み特性が低下する傾向にある。周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’は、通常1.4MPa以下であり、好ましくは1.2MPa以下である。貯蔵弾性率E’が1.4MPaを超えると、スピン特性を向上させにくくなる傾向にある。スポンジシートの周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’は、上記したように、スポンジシートの動的粘弾性測定によって測定されたデータを、データ処理ソフトを用いて解析することによって決定することができる。
スポンジシートは、破断伸びが好ましくは100%以上であり、好ましくは110%以上であり、より好ましくは120%以上である。破断伸びの上限は、通常400%以下である。破断伸びが100%未満であると、スポンジシートの柔軟性が低下して脆くなり、卓球用ラバーとして必要とされる強度を確保しにくくなる傾向にある。スポンジシートの破断伸びは、JIS K 6251に準拠して引っ張り物性試験を行って決定することができる。
スポンジシートは、連続気泡又は独立気泡の発泡体であり、好ましくは独立気泡である。独立気泡のスポンジシートを用いることにより、卓球用ラバー表面でのボールの弾み特性を向上させやすくなる。スポンジシートの発泡倍率は、通常1.5倍以上5倍以下であり、好ましくは3倍以下である。スポンジシートの厚みは、通常0.3mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、また、通常2.8mm以下であり、好ましくは2.5mm以下である。
〔ゴム組成物〕
スポンジシートはゴム組成物を含む。ゴム組成物は、ゴム成分を主成分とし、このゴム成分を発泡させるための発泡剤を含み、さらに、ゴム成分以外に、添加剤として、ゴム成分以外の熱可塑性エラストマー、可塑剤、充填剤、架橋剤、架橋助剤等の添加剤を含むことができる。本明細書において「主成分」とは、ゴム組成物中において含有量が最も多い成分をいう。
ゴム成分としては、天然ゴム、合成ゴム、又はこれらの混合物を挙げることができる。合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ポリクロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム、シリコーンゴム、及びこれらの混合物を挙げることができる。このうち、ゴム成分は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、又はこれらの混合物を主成分とすることが好ましく、天然ゴムを主成分とすることがより好ましい。これにより、卓球用ラバーに必要とされる強度や弾み特性を付与しやすくなる。
ゴム成分として天然ゴム、ポリイソプレンゴム、又はこれらの混合物を用いる場合、ゴム成分中の天然ゴム及びポリイソプレンゴムの総含有量は、ゴム成分の総重量に対して、通常50重量%以上であり、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上である。また、この場合のゴム成分中の天然ゴム及びポリイソプレンゴム以外のその他の合成ゴムの総含有量は、ゴム成分の総重量に対して、通常50重量%以下であり、好ましくは30重量%以下であり、より好ましくは20重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下である。ゴム成分中の天然ゴム及びポリイソプレンゴムの総含有量が50重量%未満であると、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を、0.02以下とすることが困難となる傾向にある。
ゴム組成物中のゴム成分は架橋されていることが好ましい。ゴム成分の架橋密度を向上することにより、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を小さくすることができる。ただし、ゴム成分の架橋密度を向上しすぎると、スポンジシートの柔軟性が失われて後述する破断伸びが低下する。そのため、ゴム成分の架橋密度を高めつつ、ゴム組成物に添加剤としてフィラーを添加する等、ゴム組成物に含まれる添加剤の種類や配合量を調整することによって、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700や貯蔵弾性率E’を調整することが好ましい。ゴム成分の架橋密度は、例えば、架橋剤の添加量等によって調整することができる。
ゴム組成物に含まれる熱可塑性エラストマーとしては、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー等を挙げることができる。ゴム組成物中の熱可塑性エラストマーの総含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上であり、また、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは30重量%以下である。熱可塑性エラストマーの総含有量が上記の範囲内であることにより、スポンジシートの周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’を0.6MPa以上に調整しやすくなる。
ゴム組成物に含まれる発泡剤としては、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウム等の無機系発泡剤、N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びN,N'−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド及びアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド及び4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のヒドラジド化合物、カルシウムアジド及び4,4'−ジフェニルジスルホニルアジド等のアジド化合物等の有機発泡剤、及びこれらの混合物を用いることができる。ゴム組成物中の発泡剤の含有量は、スポンジシートの発泡倍率に応じて選定すればよいが、例えばゴム成分の総重量に対して、好ましくは0.5重量%以上であり、より好ましくは1重量%以上であり、また、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは7重量%以下である。
ゴム組成物に含まれる可塑剤としては、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の鉱物油、パインタール等の植物油、脂肪酸エステル類、フタル酸エステル類、リン酸エステル類等のエステル系化合物を挙げることができる。可塑剤は、好ましくはエステル系化合物であり、より好ましくは脂肪酸エステル類である。ゴム組成物中の可塑剤の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは20重量%以上であり、より好ましくは30重量%以上であり、さらに好ましくは40重量%以上であり、また、好ましくは60重量%以下であり、より好ましくは55重量%以下である。ゴム組成物中の可塑剤の含有量が20重量%未満であると、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を0.02以下とすることが困難となる傾向にある。また、含有量が60重量%を超えると、可塑剤の添加量の増加割合に対して、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700の低下の割合が小さくなり、効率的にtanδ700を低下させることが難しくなる傾向にある。
可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40が、好ましくは7mm/s以下であり、より好ましくは6mm/s以下であり、さらに好ましくは5mm/s以下であり、また、通常は0.5mm/s以上である。可塑剤の動粘度ν40が7mm/sであることにより、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を0.02以下に調整しやすくなる。
可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40と温度100℃における動粘度ν100との比(ν40/ν100)が3.5以下であることが好ましく、また、通常は2.0以上である。可塑剤の上記比(ν40/ν100)が3.5以下であることにより、スポンジシートの周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率を1.08以下に調整しやすくなる。
可塑剤の流動点は、0度以下であることが好ましく、より好ましくは−5度以下であり、さらに好ましくは−10度以下である。流動点が0度以下であることにより、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を0.02以下に調整しやすくなる。
可塑剤の引火点は、140度以上であることが好ましく、より好ましくは155度以上であり、さらに好ましくは170度以上である。引火点が140度以上であることにより、スポンジシートの作製に際して加熱処理を行った場合に、可塑剤が揮発することを抑制することができる。可塑剤の引火点は、通常60度以上である。
ゴム組成物に含まれる充填剤としては、シリカ、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸バリウム等を挙げることができる。ゴム組成物中の充填剤の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上であり、さらに好ましくは10重量%以上であり、また、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下である。ゴム組成物に充填剤を添加することにより、スポンジシートの周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’を向上することができる。
ゴム組成物に含まれる架橋剤としては、硫黄、過酸化物、及びこれらの混合物を挙げることができる。過酸化物としては、例えば、ジブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルベンゾエート、及びこれらの混合物を挙げることができる。架橋剤として硫黄を用いる場合、ゴム組成物中の硫黄の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは3重量%以上であり、また、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは7重量%以下である。また、架橋剤として過酸化物を用いる場合、ゴム組成物中の過酸化物の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは0.2重量%以上であり、より好ましくは0.5重量%以上であり、また、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下である。硫黄又は過酸化物として上記範囲の含有量とすることにより、ゴム成分の架橋密度を高めて、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700を0.02以下に調整しやすくすることができ、貯蔵弾性率E’を向上することができる。
架橋剤として硫黄を用いる場合、架橋助剤として、ステアリン酸、オレイン酸、綿実油等の脂肪酸、亜鉛華、活性亜鉛華、チアゾール系化合物、スルフェンアミド系化合物、グアニジン系アミド化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物及びこれらの混合物等を加硫促進剤として用いることができる。ゴム組成物中の加硫促進剤の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは3重量%以上であり、より好ましくは5重量%以上であり、また、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは15重量%以下である。また、架橋剤として過酸化物を用いる場合、架橋助剤として、例えばトリアリルイソシアネート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、及びこれらの混合物等を用いることができる。架橋剤が過酸化物である場合の架橋助剤の含有量は、ゴム成分の総重量に対して、好ましくは0.2重量%以上であり、より好ましくは0.5重量%以上であり、また、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下である。
ゴム組成物は、上記した添加剤以外に、加硫活性剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、加工助剤、着色剤等を添加してもよい。
〔弾性シート〕
卓球用ラバーがスポンジシートを含む場合、スポンジシートは、未発泡の弾性シートと組み合せて用いられる。弾性シートとしては、公知の弾性シートを用いてもよいが、例えば、周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であるもの、周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’が1.5MPa以上であるもの、周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.10以下であるもの、破断伸びが100%以上であるもののうちのいずれか、又は、これらを組み合わせたものを好適に用いることができる。
弾性シートはスポンジシートと貼り合わせた状態で、厚みが通常4.0mm未満であり、好ましくは3.8mm以下である。弾性シートは、一方の面に複数の凸部を有していてもよい。上記したように弾性シートは卓球用ラバーの打撃面をなすが、弾性シートの卓球用ラバーの打撃面となる面に凸部が形成される場合には、弾性シートの凸部を含む全体の厚みが2.0mm以下であり、かつ凸部の高さが1.0mm以上であることが好ましい。また、弾性シートの卓球用ラバーの打撃面とは反対側の面に凸部が形成される場合には、弾性シートの凸部を含む全体の厚みが2.0mm以下であり、かつ凸部の高さが0.5mm以上であることが好ましい。
弾性シートは、弾性シート用のゴム組成物を含む。弾性シート用のゴム組成物は、ゴム成分を主成分とし、さらに、ゴム成分以外の熱可塑性エラストマー、可塑剤、充填剤、架橋剤、架橋助剤等の添加剤を含むことができる。これらのゴム成分及び添加剤としては、上記したスポンジシートのゴム組成物に用いたものと同様のものを用いることができ、弾性シート用のゴム組成物には、ゴム成分の他に、少なくとも可塑剤、充填剤を含むことが好ましい。
〔スポンジシート、弾性シート、卓球用ラバーの製造方法〕
スポンジシートは、例えばゴム組成物をなす成分を混合し、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ロール、ニーダー等の通常使用されているゴム混練機を用いて混練した後、混練物を金型に充填してプレスし、加熱、架橋して得ることができる。混練工程では、ゴム成分の予備練り工程を行った後に、発泡剤、充填剤、可塑剤、架橋剤等の添加剤を添加して本練り工程を行うことが好ましい。混練工程は、添加剤の一部を先に添加して混練し、その後、残りの添加剤を後に添加して混練する等の2段階以上で行ってもよい。混練工程を経て得られたゴム組成物を金型等に投入してプレスしながら加熱、架橋、発泡を行うことにより、スポンジシートを製造することができる。発泡工程は、1段発泡であってもよく、2段発泡であってもよい。
弾性シートは、弾性シート用のゴム組成物をなす成分を混合し、上記した通常使用されているゴム混練機を用いて混練した後、混練物を金型に充填してプレスし、加熱、架橋して得ることができる。
卓球用ラバーがスポンジシートを含む場合、卓球用ラバーは、スポンジシートと弾性シートとを接着剤で貼り合わせた積層体とすることができる。接着剤は、スポンジシートと弾性シートとの積層面の全面に膜状に塗布してもよく、散点状に塗布してもよい。
〔卓球ラケット〕
卓球用ラケットは、ブレード(ラケット本体)に卓球用ラバーを設けたものである。卓球用ラバーが積層体である場合、通常、ブレードと弾性シートとの間にスポンジシートが配置される。ブレードと卓球用ラバーとは、接着剤を介して貼合することができる。
卓球用ラバーが、凸部を有する弾性シートとスポンジシートとの積層体である場合、弾性シートの凸部が形成された面にスポンジシートを積層してもよく、弾性シートの凸部が形成された面とは反対側にスポンジシートを積層してもよい。弾性シートの凸部が形成された面にスポンジシートを積層する場合、弾性シートの凸部とスポンジシートとを接合することが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’の測定]
動的粘弾性測定装置(Rheogel−E4000F、株式会社UBM社製)を用いて、下記に示す測定条件で動的粘弾性測定を行った。具体的には、実施例、比較例で得たスポンジシートを、長さ30mm、幅6mm、厚み2mmの短冊状に裁断して試験片を得、この試験片の両端を、動的粘弾性測定装置の固定部に固定し、弛まないように荷重を与えて張りをつけたまま保持した。この状態で、動的粘弾性測定装置の加振機を駆動させることにより試験片に動的応力を与えて動的ひずみを生じさせた。このときの動的応力と動的ひずみをそれぞれの検出器から検出し、それぞれの波形に基づいて位相差及び動的複素弾性率を求め、貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E”を決定した。動的粘弾性測定装置を用いた動的粘弾性測定の測定条件は下記のとおりであり、測定にあたっては、指定した複数の周波数において温度を変化させながら行った。
(測定条件)
・測定モード:周波数温度依存性
・歪み波形:正弦波
・測定周波数設定:10Hz、30Hz、50Hz、70Hz、90Hz、110Hz、128Hz
・歪み制御:50μm(自動制御)
・静荷重制御:自動静荷重
・測定温度:−20℃〜30℃
・ステップ温度:2℃
・昇温速度:2℃/min
・ホールド時間:0sec
・オフセット温度:−30℃
動的粘弾性測定装置での測定で得られたデータを用い、データ処理ソフト(UBM Rheo Station ver 7.0、株式会社UBM社製)を用いてデータ解析を行い、下記の条件で周波数に対して損失係数tanδをプロットしたマスターカーブ(合成曲線)を作成し、このマスターカーブから周波数700Hzの損失係数tanδ700、周波数900Hzの損失係数tanδ900、周波数500Hzの損失係数tanδ500と、周波数700Hzの貯蔵弾性率E’を算出し、損失係数の変化率(tanδ900/tanδ500)を算出した。
(データ処理ソフトにおける解析条件)
・基準温度:温度22℃付近
・周波数範囲:下限を10Hz、上限を130Hzに設定
・気体定数:8.31451
・C1:8.86
・C2:101.6
・重ねる項目:tanδ
・合成手法:すべて自動
・シフト量の算出方法:WLF法によりシフト量を算出
・単位の選択:SI単位(Pa)
・適合(相関)係数:0.98
[破断伸びの測定]
実施例、比較例で得たスポンジシートを、2号ダンベルの形状とした試験片を用い、JIS K 6251に準拠して引っ張り物性試験を行って破断伸びを測定した。
[官能評価]
後述する方法で得た弾性シートの凸部が形成された面に接着剤を塗布し、実施例、比較例で得たスポンジシートを積層して卓球用ラバーを得た。卓球ラケット用のブレード(フォルティウスFT、ミズノ社製)に接着剤を塗布し、上記にて得た卓球用ラバーのスポンジシートをブレードに貼りつけて卓球ラケットを得た。
得られた卓球ラケットとボール(プラ3スタープレミアム、ニッタク社製硬式公認球)とを用い、パネラー8人が2人ずつ一組となって四組の組をなし、卓球で想定される卓球ラケットとボールとが接触するときの様々な相対速度において様々な打法を実施し、それぞれのパネラーが弾み特性、スピン特性、返球の安定性を7段階で官能評価した。
(弾み特性の官能評価)
様々な相対速度において様々な打法を実施し、卓球用ラバー表面でのボールの弾み特性(反発特性)を7段階で評価した。評価にあたっては、弾み特性に最も優れる場合の評価値を7とし、弾み特性が低下するにしたがって評価値が小さくなるようにして、弾み特性に最も劣るものを評価値1とした。各パネラーから得られた評価値を平均し、平均評価値が6以上を非常に良好と評価し、4以上〜6未満を良好と評価し、3以上〜4未満をやや不良と評価し、3未満を不良と評価した。
(スピンの官能評価)
様々な相対速度において様々な打法を実施し、卓球用ラバー表面でのボールのスピン特性を7段階で評価した。評価にあたっては、スピン特性が最も優れる場合の評価値を7とし、スピン特性が低下するにしたがって評価値が小さくなるようにして、スピン特性に最も劣るものを評価値1とした。平均評価値が6以上を非常に良好と評価し、4以上〜6未満を良好と評価し、3以上〜4未満をやや不良と評価し、3未満を不良と評価した。
(安定性の官能評価)
様々な相対速度において様々な打法を実施し、様々なボール速度及び様々な打法における卓球ラケットの返球の安定性を7段階で評価した。評価にあたっては、返球の安定性が良好であった場合の評価値を7とし、返球の安定性が低下するにしたがって評価値が小さくなるようにして、返球の安定性が最も低い場合の評価値1とした。各パネラーから得られた評価値を平均し、平均評価値が6以上を非常に良好と評価し、4以上〜6未満を良好と評価し、4未満を不良と評価した。
[弾性シート(1)の作製]
天然ゴム(SVR−CV60)100重量部、可塑剤(a)(パステル2H−12、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)50重量部、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)30重量部、活性亜鉛華(AZO、正同化学社製)3重量部、酸化亜鉛(第2種、正同化学社製)3.5重量部を混合し、3Lニーダーミキサーを使用して温度60℃で30分間混練し、架橋剤未含有の混練物を得た。次いで、この架橋剤未含有の混練物に、硫黄(微粉硫黄#200、細井化学社製)6.5重量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製)1.3重量部、グアニジン系加硫促進剤(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)0.75重量部、チウラム系加硫促進剤(ノクセラーTRA、大内新興化学工業社製)0.5重量部、加硫活性剤(ノックマスターEGS、大内新興化学工業社製)2重量部を混合し、8インチミキシングロールを使用して、温度60℃で10分間で混練して弾性シート作製用混練物を得た。得られた弾性シート作製用混練物を、卓球用ラバー形成用の金型に充填して、圧力15MPaに設定してプレスし、140℃で30分間加熱してゴム成分を架橋させて、高さ1.0mmの凸部を有し、凸部を含めた厚みが1.8mmの弾性シート(1)を得た。
得られた弾性シート(1)について、上記した方法で、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’の測定を行った。その結果、弾性シート(1)のtanδ700は0.017であり、損失係数の変化率は1.07であり、貯蔵弾性率E’は1.78MPa、破断伸びは213%であった。
[弾性シート(2)の作製]
可塑剤(a)に代えて可塑剤(b)(パステル2H−08A、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)45重量部を用い、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)の添加量を20重量部に変更したこと以外は、弾性シート(1)と同様にして弾性シート(2)を得た。
得られた弾性シート(2)について、上記した方法で、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’の測定を行った。その結果、弾性シート(2)のtanδ700は0.013であり、損失係数の変化率は1.08であり、貯蔵弾性率E’は1.74MPa、破断伸びは164%であった。
〔実施例1〕
天然ゴム(SVR−CV60)100重量部、可塑剤(a)(パステル2H−12、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)50重量部、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)30重量部、酸化亜鉛(第2種、正同化学社製)3.5重量部を混合し、3Lニーダーミキサーを使用して温度60℃で30分間混練し、発泡剤未含有の混練物を得た。次いで、この発泡剤未含有の混練物に、硫黄(微粉硫黄S 200メッシュ、細井化学社製)6.5重量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製)1.1重量部、グアニジン系加硫促進剤(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)0.4重量部、発泡剤(セルラーD、永和化成工業社製)3.3重量部、発泡助剤(セルペーストM3、永和化成工業社製)3.5重量部を混合し、8インチミキシングロールを使用して、温度60℃で10分間混練してスポンジシート作製用混練物を得た。得られたスポンジシート作製用混練物を、卓球用ラバー形成用の金型に充填して、127℃で18分間加熱して1段目の発泡を行い、その後、140℃で20分間加熱して2段目の発泡を行って、比重0.5g/cm、厚み20mmのスポンジを得た。このスポンジを厚さ2.1mmにスライスしてスポンジシートとした。
得られたスポンジシートについて、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’及び破断伸びを測定し、弾性シートとして弾性シート(1)を用いて上記の官能評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。また、表3に可塑剤の物性を示す。なお、損失係数tanδ900及びtanδ500は、それぞれ0.01861及び0.01820であった。
〔実施例2〕
天然ゴム(SVR−CV60)95重量部、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー(RB840、JSR社製)5重量部、可塑剤(b)(パステル2H−08A、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)55重量部、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)36重量部、酸化亜鉛(第2種、正同化学社製)3.5重量部を混合し、3Lニーダーミキサーを使用して温度140℃で30分間混練し、発泡剤未含有の混練物を得た。次いで、この発泡剤未含有の混練物に、硫黄(微粉硫黄S 200メッシュ、細井化学社製)6.5重量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製)1.4重量部、グアニジン系加硫促進剤(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)0.4重量部、発泡剤(セルラーD、永和化成工業社製)3.3重量部、発泡助剤(セルペーストM3、永和化成工業社製)3.3重量部を混合し、8インチミキシングロールを使用して、温度60℃で10分間混練してスポンジシート作製用混練物を得た。得られたスポンジシート作製用混練物を、卓球用ラバー形成用の金型に充填して、127℃で16.5分間加熱して1段目の発泡を行い、その後、145℃で16.5分間加熱して2段目の発泡を行って、比重0.5g/cm、厚み20mmのスポンジを得た。このスポンジを厚さ2.1mmにスライスしてスポンジシートとした。
得られたスポンジシートについて、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’及び破断伸びを測定し、弾性シートとして弾性シート(1)を用いた場合と、弾性シート(2)を用いた場合とについて上記の官能評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。また、表3に可塑剤の物性を示す。なお、損失係数tanδ900及びtanδ500は、それぞれ0.01780及び0.01730であった。
〔比較例1〕
天然ゴム(SVR−CV60)100重量部、可塑剤(c)(ダフネスオイルKP8、出光興産社製)55重量部、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)20重量部、酸化亜鉛(第2種、正同化学社製)3.5重量部を混合し、3Lニーダーミキサーを使用して温度60℃で30分間混練し、発泡剤未含有の混練物を得た。次いで、この発泡剤未含有の混練物に、硫黄(微粉硫黄S 200メッシュ、細井化学社製)6.5重量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製)1.1重量部、グアニジン系加硫促進剤(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)0.4重量部、発泡剤(セルラーD、永和化成工業社製)3.3重量部、発泡助剤(セルペーストM3、永和化成工業社製)3.3重量部を混合し、8インチミキシングロールを使用して、温度60℃で10分間混練してスポンジシート作製用混練物を得た。得られたスポンジシート作製用混練物を、卓球用ラバー形成用の金型に充填して、127℃で20分間加熱して1段目の発泡を行い、その後、140℃で27分間加熱して2段目の発泡を行って、比重0.5g/cm、厚み20mmのスポンジを得た。このスポンジを厚さ2.1mmにスライスしてスポンジシートとした。
得られたスポンジシートについて、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’及び破断伸びを測定し、弾性シートとして弾性シート(1)を用いて上記の官能評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。また、表3に可塑剤の物性を示す。なお、損失係数tanδ900及びtanδ500は、それぞれ0.02125及び0.01939であった。
〔比較例2〕
天然ゴム(SVR−CV60)85重量部、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー(RB840、JSR社製)15重量部、可塑剤(b)(パステル2H−08A、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)55重量部、炭酸マグネシウム(金星、神島化学工業社製)21重量部、シリカ(VN3、東ソー・シリカ株式会社製)15重量部、シランカップリング剤(Si75、エボニックジャパン株式会社製)1.5重量部、酸化亜鉛(第2種、正同化学社製)3.5重量部を混合し、3Lニーダーミキサーを使用して温度140℃で30分間混練し、発泡剤未含有の混練物を得た。次いで、この発泡剤未含有の混練物に、硫黄(微粉硫黄S 200メッシュ、細井化学社製)6重量部、スルフェンアミド系加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製)1.4重量部、グアニジン系加硫促進剤(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)0.4重量部、発泡剤(セルラーD、永和化成工業社製)2.4重量部、発泡助剤(セルペーストM3、永和化成工業社製)2.4重量部を混合し、8インチミキシングロールを使用して、温度60℃で10分間混練してスポンジシート作製用混練物を得た。得られたスポンジシート作製用混練物を、卓球用ラバー形成用の金型に充填して、127℃で17分間加熱して1段目の発泡を行い、その後、145℃で21分間加熱して2段目の発泡を行って、比重0.5g/cm、厚み20mmのスポンジを得た。このスポンジを厚さ2.1mmにスライスしてスポンジシートとした。
得られたスポンジシートについて、損失係数tanδ700、損失係数の変化率、貯蔵弾性率E’及び破断伸びを測定し、弾性シートとして弾性シート(1)を用いて上記の官能評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。また、表3に可塑剤の物性を示す。なお、損失係数tanδ900及びtanδ500は、それぞれ0.02697及び0.02577であった。
Figure 2018171263
Figure 2018171263
Figure 2018171263
表1及び表2に示すように、スポンジシートの周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下である実施例1及び2では、あらゆる打法において弾み特性、スピン特性、及び返球の安定性が非常に良好又は良好である卓球用ラバーが得られた。これに対し、スポンジシートとして、損失係数の変化率が1.08を超える比較例1では、返球の安定性が不良となり、損失係数tanδ700が0.02よりも大きい比較例2では、弾み特性及びスピン特性がやや不良であった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (8)

  1. 卓球用ラバーに用いられるスポンジシートであって、
    周波数700Hzにおける損失係数tanδ700が0.02以下であり、
    周波数500Hzから周波数900Hzの範囲における損失係数の変化率が1.08以下である、スポンジシート。
  2. さらに、周波数700Hzにおける貯蔵弾性率E’が0.6MPa以上である、請求項1に記載のスポンジシート。
  3. さらに、破断伸びが100%以上である、請求項1又は2に記載のスポンジシート。
  4. 前記スポンジシートは、ゴム組成物を含み、
    前記ゴム組成物は、可塑剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスポンジシート。
  5. 前記可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40が7mm/s以下である、請求項4に記載のスポンジシート。
  6. 前記可塑剤は、温度40℃における動粘度ν40と温度100℃における動粘度ν100との比(ν40/ν100)が3.5以下である、請求項4又は5に記載のスポンジシート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のスポンジシートと、弾性シートとを有する、卓球用ラバー。
  8. 請求項7に記載の卓球用ラバーを有する、卓球ラケット。
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