JP2018171000A - 発泡性ゲル状食品、容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡性ゲル状食品を口に含んだときに口内で発泡感が強く、長く感じられる発泡性ゲル状食品の提供。【解決手段】ゲル状組成物と流動状組成物とを非接触で有し、前記ゲル状組成物は、有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含有し、前記流動状組成物は、炭酸塩を含有し、ブルックフィールド粘度計により測定温度20℃、ローター番号M1ローター、M2ローター、M3ローターのいずれかを用いて、回転速度60rpmの条件で測定したときの粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である、発泡性ゲル状食品。【選択図】なし

Description

本発明は、ゲル状組成物と流動状組成物とを有する発泡性ゲル状食品、容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法に関する。
近年、様々な食感のゼリーが数多く市販されている。例えば、ジュレのようにドロッとした食感の保形性のないゼリー、硬くツルン・プルンとした食感の保形性があるゼリー、果汁や果肉の食感を楽しむゼリー等が例に挙げられる。このようにゼリーの種類は多岐に渡るが、さらに新しい食感を求めて、ゼリーに炭酸ガスを内包させて、口に含んだ際にシュワシュワとした気体の弾ける食感(発泡感)のあるゼリーが多数開発されている。
ゼリーに喫食時の発泡感を付与する方法としては、製造時に炭酸ガスをゼリーベースに封入してゲル化する方法、クエン酸のような酸と炭酸塩とを接触させた際に発生する二酸化炭素を利用してゼリーベースに気泡を内包させる方法等がある。特に後者は耐圧容器を使用することなく、簡単にゼリーに発泡感を付与することができる点で、よく利用されている。
酸と炭酸塩との反応を利用したゼリーの製造においては、ゼリー内部に保持された気泡が時間の経過とともに抜け、喫食時に充分な発泡感が得られないことが主な問題であった。この問題を解決するために、例えば、特許文献1には発泡成分(酸、炭酸塩)と特定の増粘多糖類とを特定比率で組み合わせた粉末状の食品が開示されている。
また、特許文献2には、クエン酸を含むゼリー液を固化させた後に炭酸水素ナトリウムを含む溶液を加え、ゼリーを再溶解させて炭酸水素ナトリウムとクエン酸とを反応させて冷却することにより、炭酸ガスを含有するゼリーを製造する方法が開示されている。
さらに特許文献3には、酸を含むゲル状食品上に固形油脂含有油性食品を層状に配置し、さらにその上に炭酸塩を含むホイップドクリームを配置した容器入りデザートが開示されている。この容器入りデザートでは、ひとつの容器の中で酸と炭酸塩とが接触しないように配置されているので、喫食時まで両者の反応を抑えることが可能であった。
特開平9−206001号公報 特開2013−106601号公報 特開2013−51933号公報
発泡性ゲル状食品の分野において、特許文献1に記載された粉末状の食品については、事前に自分で調製して発泡性ゲル状食品に加工する必要があるため、喫食したいタイミングですぐに喫食できるものではない。また粉末である以上は、容器に充填されて流通しているタイプの発泡性ゲル状食品に比して、味わいや食感の点でとおく及ぶものではない。
特許文献2は、容器の中であらかじめ発泡が終わった状態のゼリーを提供するものであるため、喫食する際にリアルタイムで発泡するものではなく、十分な発泡感を得るには限界があった。
特許文献3に開示された容器入りデザートは、ホイップドクリームに流動性がなく、喫食時にスプーンで全体をかき混ぜて喫食した場合、口に含んだときに爽やかな食感は感じられたものの、発泡感は弱くすぐ消失し、持続しないものであった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、発泡性ゲル状食品を口に含んだときに口内で発泡感が強く、長く感じられる発泡性ゲル状食品、および容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために発明者は鋭意検討を重ねた結果、酸を含有するゲル状組成物と、炭酸塩を含有する組成物を喫食時に接触させて気体を発生させる食品において、炭酸塩を特定の性状の流動状組成物に含有させることで、食品を口に含んだときの発泡感の強さおよび持続性が高まることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1]ゲル状組成物と流動状組成物とを非接触で有し、
前記ゲル状組成物は、有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含有し、前記流動状組成物は、炭酸塩を含有し、粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である、発泡性ゲル状食品。
[2]前記ゲル状組成物は、測定温度10℃で直径10mmのディスク型ナイフを80mm/分の速度で陥入させた時の、破断強度40〜107gかつ破断距離が3.5〜6.0mmである、[1]の発泡性ゲル状食品。
[3]前記流動状組成物が、水、炭酸塩および増粘剤を含み、水の含有量が60〜95質量%、炭酸塩の含有量が1〜5質量%、増粘剤の含有量が0.75質量%以下である、[1]または[2]の発泡性ゲル状食品。
[4]前記流動状組成物が、生クリーム、炭酸塩および増粘剤を含み、生クリームの含有量が60〜95質量%、炭酸塩の含有量が1〜5質量%、増粘剤の含有量が0.75質量%以下である、[1]または[2]の発泡性ゲル状食品。
[5]前記増粘剤がキサンタンガム及び/又はグアーガムである、[3]または[4]の発泡性ゲル状食品。
[6]前記ゲル状組成物が、前記酸成分、水およびゲル化剤を含み、酸成分の含有量が0.1〜10質量%、水の含有量が60〜95質量%、ゲル化剤の含有量が0.01〜5質量%である、[1]〜[5]のいずれかの発泡性ゲル状食品。
[7]前記ゲル化剤が、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガムからなる群から選択される1種又は2種以上である、[6]の発泡性ゲル状食品。
[8]容器入り発泡性ゲル状食品を製造する方法であって、
有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含有するゲル状組成物を調製する工程と、
炭酸塩を含有し、粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である流動状組成物を調製する工程と、
前記ゲル状組成物と前記流動状組成物とを、互いに接触しない状態で容器に充填する充填工程とを有する、容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法。
[9]前記流動状組成物を調製する工程が、90〜150℃で加熱処理する工程を含む、[8]の容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法。
本発明の発泡性ゲル状食品は、ゲル状組成物と流動状組成物とを喫食時に接触させて気体を発生させるものであり、口に含んだときに口内で発泡感が強く、長く感じられる。
本発明の発泡性ゲル状食品をとくに容器入り発泡性ゲル状食品にした場合は、ゲル状組成物と流動状組成物とを喫食時に接触させて気体を発生させるものであり、口に含んだときに口内で発泡感が強く、長く感じられる容器入り発泡性ゲル状食品にすることができる。
本発明の容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法によれば、ゲル状組成物と流動状組成物とを喫食時に接触させて気体を発生させる発泡性ゲル状食品であって、口に含んだときに口内で発泡感が強く、長く感じられる発泡性ゲル状食品を得ることができる。
本発明の一実施形態としての容器入り発泡性ゲル状食品を示した縦断面図である。 本発明の他の実施形態としての容器入り発泡性ゲル状食品を示した斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態としての容器入り発泡性ゲル状食品の外観を示した斜視図である。 図3の容器入り発泡性ゲル状食品の使用態様を説明する斜視図である。
本明細書において「%」とは、とくに断りのない限り「質量%」である。
本明細書において「発泡感」とは、食品を口に含んだ時に口内に感じられる気体の弾ける食感のことを意味する。この「発泡感」は、その気体が弾ける食感の強さとそれが持続する時間との積で評価されるものである。
本発明発泡性ゲル状食品は、酸成分を含有するゲル状組成物と、炭酸塩を含有する流動状組成物とを非接触で有する。
本発明の容器入り発泡性ゲル状食品は、さらに、前記ゲル状組成物と前記流動状組成物とが接触しない状態で収容されている容器(例えば図1〜図4)を有することが好ましい。
本発明は、酸と炭酸塩とが反応して生じた二酸化炭素を用いて、ゲル状食品を口に含んだ時の発泡感をゲル状食品に付与する。喫食前において、酸成分を含むゲル状組成物と、炭酸塩を含む流動状組成物とは接触しない状態(非接触)であり、この両者を喫食時に混合して接触させ、酸成分と炭酸塩とが反応して気体が発生した状態のものを喫食する。
≪ゲル状組成物と流動状組成物とを有する発泡性ゲル状食品≫
[ゲル状組成物]
ゲル状組成物は、ゲル化剤および水を含み、ゲル状に固化した組成物である。
ゲル状組成物は、有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含む。また、ゲル状組成物はさらに後述する破断強度及び破断距離の範囲を満たすことが好ましい。
水の含有量は、例えばゲル状組成物に対して60〜95質量%が好ましく、75〜90質量%がより好ましい。
1.酸成分
酸成分として用いられる有機酸及び/又は燐酸は食品の製造に用いることができる有機酸、燐酸を特に限定なく用いることができる。有機酸としてはクエン酸、フィチン酸、酒石酸、グルコン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸等がある。また、これらの有機酸を含む果汁、食酢等を用いることができる。無機酸として燐酸を用いることができる。酸成分は、クエン酸、フィチン酸、酒石酸、グルコン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、燐酸からなる群から選択される1種又は2種以上を用いることが可能である。
これらのなかでもクエン酸が好ましく、特に、クエン酸三ナトリウムと無水クエン酸を併用することがpHを良好な範囲に調整しつつ、良好な風味が得られる点で好ましい。クエン酸三ナトリウムと無水クエン酸を併用する場合、クエン酸三ナトリウム/無水クエン酸の質量比は1/5〜10/5が好ましく、1/3〜5/3がより好ましい。
また、クエン酸と燐酸を併用すると酸味を良好な範囲に調整しつつ、強い発泡感が得られる点で好ましい。クエン酸と燐酸を併用する場合、クエン酸/燐酸の質量比は1/9〜9/1が好ましく、3/7〜7/3がより好ましい。
酸成分の含有量は、ゲル状組成物に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.4〜4質量%であることがより好ましく、0.8〜2質量%であることがさらに好ましい。この酸成分含有量の範囲内であれば、酸味を抑えつつ、喫食時に強い発泡感が得られるため好ましい。
2.ゲル状組成物の破断強度及び破断距離
ゲル状組成物は、測定温度10℃で直径10mmのディスク型ナイフをゲル状組成物に80mm/分の速度で陥入させた時の破断強度が40〜107g、且つ破断距離が3.5〜6.0mmの範囲であることが好ましい。より好ましくは破断強度が42〜105gであり、且つ破断距離が4〜5.3mmである。さらに好ましくは破断強度が70〜85gであり、且つ破断距離が4.4〜5.2mm(とくに4.4〜4.8mm)である。この破断強度と破断距離の範囲内であれば、流動状組成物と混合して喫食する際に良好な発泡感が得られるため好ましい。
ゲル状組成物の破断強度と破断距離の測定は、例えばレオメーター(サン科学社製、COMPAC100−II)を用いて行うことが可能である。
3.ゲル化剤
ゲル化剤は食品の製造に用いることができるゲル化剤を特に限定なく用いることができる。上記のゲル状組成物の破断強度及び破断距離の範囲を付与することが可能であるものが好ましい。例えばゲル化剤は、寒天、ゼラチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタンガム、タマリンド種子多糖類、ネイティブジェランガム、脱アシル型ジェランガム、未加工でんぷん、加工でんぷん、ペクチン、タラガム、大豆多糖類からなる群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。中でも寒天、カラギーナン、ローカストビーンガムからなる群から選択される1種又は2種以上を用いると、ゲル状組成物に良好な破断強度及び破断距離を付与することができるため好ましい。
ゲル化剤の含有量は、上記のゲル状組成物の破断強度及び破断距離の範囲を付与することが可能である範囲が好ましい。例えばゲル状組成物に対して0.01〜5質量%の含有量とすることが好ましく、0.1〜2質量%の含有量とすることがより好ましく、0.2〜0.5質量%の含有量とすることがさらに好ましい。このゲル化剤の含有量であれば、ゲル状組成物に良好な破断強度及び破断距離を付与することができるため好ましい。
4.その他の成分(ゲル状組成物)
ゲル状組成物には上記の成分(酸成分、ゲル化剤、水)以外の成分を、本発明の効果を損なわない範囲内で含有させることができる。
その他の成分としては、例えば果実由来成分、糖類、植物油脂、呈味成分等が挙げられる。また必要に応じて、酸味料、pH調整剤、香料、色素、酸化防止剤、消泡剤等の公知の添加剤を適宜含有させることができる。
[流動状組成物]
流動状組成物は炭酸塩を含有するとともに粘度が5.3〜1520mPa・sである。
炭酸塩を、水、生クリーム等の、流動状組成物のベースとなる原料に炭酸塩を含有させる。ベースとなる原料とは、流動状組成物の原料のうちで最も含有量が多い原料を意味する。例えば、ベースとなる原料(水、生クリーム等)の含有量は、流動状組成物に対して60〜95質量%とすることが好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
5.炭酸塩
炭酸塩は食品の製造に用いることができるものであれば特に限定なく用いることができる。例えば、炭酸塩は炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムからなる群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。中でも炭酸水素ナトリウムが、炭酸塩由来の塩味を抑えつつ、ゲル状組成物の酸成分と組み合わせたときに強い発泡感を付与することができるため好ましい。
炭酸塩の含有量は、流動状組成物に対して1〜5質量%とすることが好ましく、2〜4質量%とすることがより好ましい。この炭酸塩の含有量であれば、炭酸塩由来の塩味を抑えつつ、喫食時に強い発泡感を得ることができるため好ましい。
6.流動状組成物の粘度
<粘度の測定条件>
本発明において、流動状組成物の粘度は、ブルックフィールド粘度計により、測定温度20℃、ローター番号は、粘度が0mPa・s以上100mPa・s以下のときM1ローターを使用し、粘度が100mPa・sを超え500mPa・s以下のときM2ローターを使用し、粘度が500mPa・sを超え2000mPa・s以下のときM3ローターを使用し、各々回転速度60rpmで測定した値である。このような流動状組成物の粘度の測定は、例えば東機産業社製のブルックフィールド粘度計RB−80Lを用いて行うことが可能である。
<粘度>
流動状組成物の粘度は、5.3〜1520mPa・sであることが好ましく、順に10〜1300mPa・s、15〜1000mPa・s、16〜900mPa・sの順に好ましくなるといえる。
また、このような流動状組成物の粘度は、20〜820mPa・s(とくに25〜810mPa・s)であることがより好ましく、40〜420mPa・s(とくに46〜412mPa・s)であることがさらに好ましく、70〜280mPa・s(とくに74〜274mPa・s)であることが最も好ましい。流動状組成物の粘度がこの範囲内であると喫食時の発泡感が強く、長く持続するため好ましい。また、流動状組成物が充填された容器を傾けることで良好に流れ出る程度の流動性であるため好ましい。
7.増粘剤
流動状組成物に上記の範囲内の好ましい粘度を付与するために増粘剤を用いることが可能である。増粘剤としては、流動状組成物に好ましい粘度を付与することができ、食品の製造に用いることができるものであれば特に限定なく用いることが可能である。例えば、キサンタンガム、グアーガム、寒天、ゼラチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、ネイティブジェランガム、脱アシル型ジェランガム、未加工でんぷん、加工でんぷん、ペクチン、タラガム、大豆多糖類からなる群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。中でもキサンタンガム、グアーガムが、高温で加熱殺菌処理した場合にも良好な色調と風味を保つことができるため好ましい。
増粘剤の含有量は、流動状組成物に対して0.75質量%以下とすることが好ましく、0.1〜0.4質量%とすることがより好ましく、0.15〜0.3質量%とすることが最も好ましい。この増粘剤の含有量であれば、流動状組成物に良好な粘度を付与することができ、ゲル状組成物と混合して喫食する際に発泡感が強く長く感じられるため好ましい。
8.オーバーラン
本発明の流動状組成物は、オーバーランが49.3%以下であり、好ましくは30%以下であり、より好ましくは10%以下であり、ゼロに近づくほど好ましくなる。なお、ゼロに近い範囲では、好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。オーバーランが1%以下であるとは、流動状組成物を調製する際にホイップする操作を行わず、実質的に空気を取り込んでいないことをいう。
本明細書においてオーバーランとは、次式(1)で表される。
オーバーラン(%)=(一定体積のホイップ前の重量−一定体積のホイップ後の重量)/(一定体積のホイップ後の重量)×100…(1)
9.その他の成分(流動状組成物)
流動状組成物には上記の成分以外の成分を、本発明の効果を損なわない範囲内で含有させることができる。
その他の成分の例としては、例えば果実由来成分、糖類、植物油脂、呈味成分等が挙げられる。また必要に応じて、酸味料、pH調整剤、香料、色素、酸化防止剤等の公知の添加剤を適宜含有させることができる。
流動状組成物に用いる糖類は、例えば、甜菜糖、ソルビトールのような糖アルコールを好ましく用いることができる。糖類は流動状組成物に対して5〜60質量%の含有量である場合が好ましく、10〜50質量%の含有量であることが好ましく、15〜40質量%の含有量であることがさらに好ましい。糖類をこの含有量で用いた場合、良好な風味と色調を有する流動状組成物を得ることができるため好ましい。
[ゲル状組成物と流動状組成物との充填]
10.接触しない状態での充填
ゲル状組成物と流動状組成物とは互いに接触すると発泡するが、工場出荷段階、流通段階、店舗販売段階等においては、発泡させないことが好ましい。このため、本発明の発泡性ゲル状食品において、ゲル状組成物と流動状組成物とは非接触の状態にある。
ゲル状組成物と流動状組成物とが接触しない状態で容器に充填されている容器入り発泡性ゲル状食品の態様が好ましい。
このような充填は、ひとつの容器にゲル状組成物と流動状組成物との双方を充填する態様であってもよいが、この場合には、ゲル状組成物と流動状組成物とが互いに接触しないように、例えば、最初に容器にゲル状組成物を充填し、その後、充填したゲル状組成物の上に間仕切りを設け、この間仕切りの上にさらに流動状組成物を充填するというような態様が例示できる。この態様においては、消費者が発泡性ゲル状食品を喫食する際に、容器の間仕切りを手で引き抜いて、ゲル状組成物と流動状組成物とを互いに接触させ、発泡させてから喫食することができる。
このような間仕切りは、ゲル状組成物と流動状組成物とが接触しない状態で充填できるものであれば材質は問わない。
11.第一の収容体と第二の収容体
ゲル状組成物と流動状組成物とが接触しない状態で充填する態様は、容器が第一の収容体と第二の収容体を有し、ゲル状組成物が第一の収容体に充填され、流動状組成物が第二の収容体に充填された態様でもよい。
例えば、第一の収容体と第二の収容体とを別体に構成し、各々にゲル状組成物と流動状組成物とを充填した上で密封する態様であってもよい。この態様では第一の収容体と第二の収容体とは完全に別体の容器として構成される。以下、本態様における第一の収容体を第一の容器、第二の収容体を第二の容器ということもある。
このような容器入り発泡性ゲル状食品を喫食する場合は、第一の容器および第二の容器をそれぞれ開封し、第二の容器から流動状組成物をスプーン等ですくい取って、第一の容器のゲル状組成物に流し入れて互いに接触させて発泡させればよい。
また、開封した第二の容器を第一の容器の上方に配置し、第二の容器の開口部をかたむけて、当該開口部から流動状組成物を第一の容器に注ぎ入れてもよい。前記のとおり、本発明においては、流動状組成物の粘度が特定の範囲であるため喫食時の発泡感が強くかつ長く持続するという効果が得られるが、さらに流動状組成物が充填された容器を傾けるだけで良好に流れ出る流動性を確保している。従って、このようにゲル状組成物が充填された第一の容器と流動状組成物が充填された第二の容器とに、別々に充填されている態様は、本発明を実施するうえで好適である。
なお、ゲル状組成物が充填された第一の容器と流動状組成物が充填された第二の容器とがそれぞれ別体に構成されている態様においては、流通段階、店頭販売段階等においては第一の容器と第二の容器とが一体化されていてもよい。例えば、第一の容器と第二の容器とを同一の包装によって同梱し、第一の容器と第二の容器とが一体化した商品として流通販売することができる。また、型紙や台紙などで第一の容器と第二の容器とを同時に保持する構造物を形成し、このような構造物に第一の容器と第二の容器とを同梱した状態で一体化した商品として流通販売してもよい。
12.第一の収容体と第二の収容体とが一体に形成
以上のように第一の収容体と第二の収容体とが別体に構成されている態様のほかに、第一の収容体と第二の収容体とがはじめから一体に形成されており、あたかもひとつの容器のように取り扱うことができる態様をとることもできる。
例えば、ひとつの容器に発泡性ゲル状食品を収納するための凹箇所を二箇所もうけ、それぞれの凹箇所にゲル状組成物と流動状組成物とを別々に充填する態様が例示できる。この場合は、ゲル状組成物が充填された凹箇所を第一の収容体とみなすことができ、流動状組成物が充填された凹箇所を第二の収容体とみなすことができる。このような態様の容器入り発泡性ゲル状食品を喫食する際には、一方の凹箇所(第二の収容体)から流動状組成物をスプーン等ですくい取り、他方の凹箇所(第一の収容体)のゲル状組成物の上に移動して両者を接触させることができる。
または、第二の収容体が、その開口部を第一の収容体の開口部に対向させる方向に回動可能に、第一の収容体にヒンジ部を介して連結されている構成とすれば、第二の収容体から第一の収容体へ流動状組成物を流入させることができる。
前記のように本発明においては、流動状組成物の粘度が特定の範囲であるために、第二の収容体を傾けるだけで良好に流れ出るという特徴がある。このような特徴を最大限に生かすためには、第一の収容体と第二の収容体とが一体に形成されている場合には、第一の収容体(例えば凹箇所)と第二の収容体(例えば凹箇所)との間にヒンジ部(例えば折曲部又は撓曲部)を設けて回動可能に連結させることが推奨される。
すなわち、第一の収容体を開口部を上に向けて把持するとともに、折曲部又は撓曲部を介して第一の収容体と第二の収容体とを折曲又は撓曲させる。そして、第二の収容体の開口部を傾けて、第一の収容体の開口部に対向させる方向に回動させて、第二の収容体の開口部から第一の収容体の開口部に向かって流動状組成物を流し入れる。
または、第一の収容体と第二の収容体とが破断部を介して分離可能に連結されている構成としてもよい。この場合には、第一の収容体と第二の収容体とを破断部によって分離し、その後、それぞれ別体に構成された態様と同様に取り扱うこともできる。このような破断部としてはミシン目を例示することができる。
≪ゲル状組成物と流動状組成物とを有する容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法≫
13.ゲル状組成物を調製する工程
酸成分を含むゲル状組成物を調製する。水(溶解水)に全原料を投入し、撹拌して混合する。撹拌混合しただけでは原料を溶解できない場合は、加熱処理して全原料を溶解することができる。溶解水は常温(20〜30℃、以下同様。)のものを用いることができる。加熱処理の温度は90℃以上が好ましい。加熱処理温度の上限は、ゲル状組成物の各成分が変性しない温度であれば特に限定されないが、例えば150℃以下である。
ゲル化剤が酸成分酸により分解されることを防ぐために、酸成分を後で添加することも可能である。まず溶解水に酸成分以外の全原料を投入、撹拌して混合し、加熱処理して原料を溶解させる。その後、該溶解液の温度を60℃程度まで低下させた後に酸成分を添加することができる。充填工程に用いるまで60℃程度に温度を維持し、ゲル化しないようにすることが好ましい。
このようにして、溶解水に全ての原料を溶解した状態のゲル状組成物を調製する。
14.流動状組成物を調製する工程
水(溶解水)、生クリーム等の流動状組成物のベースとなる原料に炭酸塩を含む全原料を投入して混合する。混合しただけでは原料を溶解できない場合は、加熱処理して全原料を溶解することができる。例えば常温の溶解水に全原料を投入して混合液とした後、該混合液を、殺菌処理を兼ねて加熱処理して原料を溶解させることができる。
加熱処理の温度は90℃以上が好ましい。加熱処理温度の上限は、流動状組成物中の各成分が変性しない温度であれば特に限定されないが、例えば150℃以下である。
このようにして、溶解水に全ての原料が溶解した状態の流動状組成物を調製する。この流動状組成物は粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である。
15.充填工程
充填工程では、上記各工程にて調製されたゲル状組成物と流動状組成物とが接触しない状態で容器に充填する。接触しない状態とは、ゲル状組成物と流動状組成物とが接触しない状態でひとつの容器に充填される態様、ゲル状組成物を第一の容器に充填し、流動状組成物を第二の容器に充填する態様、第一の収容体と第二の収容体とが一体に形成されている容器を用いる態様等がある。特に、ゲル状組成物を第一の収容体に充填し、流動状組成物を第二の収容体に充填し、該第一の収容体と該第二の収容体とが一体に形成されている容器であることが特に好ましい。
容器に充填されたゲル状組成物と流動状組成物とを、冷却してゲル状組成物と流動状組成物とを有する容器入り発泡性ゲル状食品を得る。冷却温度及び時間は、ゲル状組成物が良好にゲル化する温度及び時間であれば特に限定されないが、例えば10℃の冷蔵庫で10時間以上静置することが可能である。
ゲル状組成物と流動状組成物との充填量の割合は、(ゲル状組成物の質量)/(流動状組成物の質量)の比が2〜40であることが好ましく、5〜20であることがより好ましい。この比率の範囲内であれば、喫食時に爽やかな発泡感を有する発泡性ゲル状食品を得ることができるため好ましい。
以下、図面を参照して本発明の容器入り発泡性ゲル状食品に用いられる容器の実施の形態について説明する。
図1は本発明の容器入り発泡性ゲル状食品の一実施形態を示した断面図である。図1の実施形態においては、容器1aは、第一の容器2と第二の容器3とからなっている。
第一の容器2は、容器本体2aを有しており、この容器本体2aの内部にゲル状組成物Aが充填されている。容器本体2aは開口部2bを有しており、この開口部2bの全周囲にわたってフランジ部2cが突設されている。このフランジ部2cの上面には蓋体2dが載置された状態で密着しており、この蓋体2dによって容器本体2aが密封されている。
第二の容器3は、同じく容器本体3aを有しており、この容器本体3aの内部に流動状組成物Bが充填されている。容器本体3aは開口部3bを有しており、この開口部3bの全周囲にわたってフランジ部3cが突設されている。このフランジ部3cの上面には蓋体3dが載置された状態で密着しており、この蓋体3dによって容器本体3aが密封されている。なお、蓋体2d、3dには図示しない把持部が突設されており、この把持部を指でつまんで引き上げれば、蓋体2d、3dをフランジ部2c、3cから引きはがすことができ、これによって第一の容器2と第二の容器3とを開封することができる。
第二の容器3は、第一の容器2の蓋体2dの上に載置されている。そして、この第二の容器3を囲繞するようにオーバーキャップ4が第一の容器2に冠着されている。従って、第一の容器2と第二の容器3とは、オーバーキャップ4によって一体化しており、これによって容器1aは、流通段階、店頭販売段階ではひとつの容器のように取り扱うことができる。
次に、このような実施形態における容器入り発泡性ゲル状食品の使用方法を説明する。まず、消費者が容器入り発泡性ゲル状食品を喫食する場合、第一の容器2の上に冠着されているオーバーキャップ4を取り外す。ついで、第一の容器2と第二の容器3とを分離し、第一の容器2の蓋体2dを引きはがして第一の容器2を開封する。同様に、第二の容器3の蓋体3dを引きはがして第二の容器3を開封する。ついで第二の容器3を手で把持し、第一の容器2の開口部2bの上方にもっていき、その状態で第二の容器3を傾ける。すると、第二の容器3の開口部3bより流動状組成物Bが流れだし、第一の容器2の開口部2bを介して第一の容器2内部のゲル状組成物Aの上に流動状組成物Bが流入する。
かくしてゲル状組成物Aと流動状組成物Bとが接触し、発泡する。この状態でおいしく喫食することができる。
図2は、本発明の容器入り発泡性ゲル状食品の他の実施形態を示した斜視図である。図2においては、図1と共通する要素には図1と同一の符号をつけて詳細な説明は省略する。
図2において、容器1bは第一の容器2と第二の容器3とからなっている。この第一の容器2と第二の容器3とは、各々3個づつであり、これらが台紙5の上に載置されている。台紙5は、その長辺方向の二つの端部5a、5bが略直角に折り曲げられており、この端部5a、5bが第一の容器2を挟み込むかたちで第一の容器2を保持している。
容器1bの全体は、図示しない透明なラップフィルムによって包まれており、第一の容器2、第二の容器3、および台紙5はすべてこの透明なラップフィルムにより同梱された状態で一体化している。つまり、本実施形態においては、第一の容器2および第二の容器3はそれぞれ別体に構成されているものの、全体としては一体化して梱包されている。
なお、第一の容器2および第二の容器3とを一体化する一体化手段としては、本実施形態のようにラップフィルムで包みこむことの他に、台紙5に複数の孔をあけて第一の容器2と第二の容器3とをそれぞれの孔に嵌合させて保持することもできる。このように第一の容器2および第二の容器3とを第三の部材を使用してそれぞれ一体に連結する態様をとることも可能である。
このような実施形態における容器入り発泡性ゲル状食品の使用方法は、まず、容器1bの全体を包装している図示しない透明なラップフィルムを取り外す。ついで、第一の容器2、第二の容器3を分離して取り出して、以後、前記した図1の態様と同様に発泡性ゲル状食品をおいしく喫食することができる。
図3は、本発明の容器入り発泡性ゲル状食品のさらに他の実施形態の外観を示した斜視図である。また、図4は、図3の容器入り発泡性ゲル状食品の使用態様を説明する斜視図である。図3および図4においては、図1、図2と共通する要素には図1、図2と同一の符号をつけて詳細な説明は省略する。
図3の容器1cにおいて、第一の収容体12と第二の収容体13とは一体に形成されている。このように第一の収容体と第二の収容体とをあらかじめ一体に形成することも、前記の「一体化」または「一体化手段」の範囲に包含される。そして第一の収容体12の開口部12bと第二の収容体13の開口部13bは、一枚の蓋体6によって全面が覆われており、この蓋体6によって第一の収容体12と第二の収容体13との両方が一括的に密封されている。
図4において、第一の収容体12と第二の収容体13とは一体に形成されているが、その第一の収容体12と第二の収容体13の間には折曲部7が形成されている。折曲部7は、容器1cを折り曲げるためのものであり、本実施形態においては畝状の溝が直線的に切り欠かかれている状態にある。これにより第二の収容体13は、第二の収容体13の開口部13bを第一の収容体12の開口部12bに対向させる方向に回動可能に、第一の収容体12に連結されている。
このような実施形態における容器入り発泡性ゲル状食品の使用方法は、まず第一の収容体12および第二の収容体13の上に密着している蓋体6を引きはがす。ついで、容器1cを折曲部7を介して折り曲げ、折曲部7を中心に第二の収容体13を回動させる。すなわち、第二の収容体13の開口部13bが第一の収容体12の開口部12bに対向する方向に、第二の収容体13を回動させる。
第二の収容体13の回動がある程度進んだ段階で、第二の収容体13の内部に充填されていた流動性組成物Bが開口部13bから流れだし、第一の収容体12の開口部12bから第一の収容体12の内部に浸入する。これによって、第一の収容体12に充填されていたゲル状組成物Aと、第二の収容体13に充填されていた流動状組成物Bとが接触し、発泡する。この状態でおいしく喫食することができる。
なお本実施形態では、第二の収容体13を、折曲部7を中心に回動可能に第一の収容体12に連結させたが、回動時の中心は撓曲部でもよい。
また折曲部7をミシン目等の破断部に変更し、第一の収容体12と第二の収容体13とを破断部で分離可能に連結してもよい。第一の収容体12と第二の収容体13とが分離可能な容器入り発泡性ゲル状食品の使用方法は、前記した図1の態様と同様である。
以下に試験例、実施例により本発明を詳細に説明する。本発明は試験例、実施例により限定されるものではない。
≪試験例1≫
(1)試験の目的
試験例1は流動状組成物の粘度と発泡性ゲル状食品を口に含んだときの発泡感との関係を評価するために行った。
(2)試料の調製
後述の実施例1と同じ製造方法を行い、ゲル状組成物と流動状組成物の組み合わせからなる試料1〜10を得た。試料1〜10の流動状組成物中のキサンタンガムの含有量以外の配合は、実施例1(表9)と同じである。試料1〜10のキサンタンガムの含有量を表2に示す。なお、キサンタンガムの含有量の増減に伴い、流動状組成物の全原料の合計が100質量%となるように水の含有量を増減させた。
(3)試験方法
得られた試料1〜10について、流動状組成物の粘度を測定し、さらに官能評価試験を行った。
(あ)流動状組成物の粘度の測定
前記「6.流動状組成物の粘度 <粘度の測定条件>」に記載されたとおりにブルックフィールド粘度計(東機産業社製、RB−80L)を用いて粘度(mPa・s)を測定した。
(い)官能評価試験
得られた試料1〜10をよく訓練されたパネラーが試食し、口に含んだときの発泡感および発泡感の持続を以下の評価基準に基づいて官能評価した。
具体的には、流動状組成物6gの全量をゲル状組成物60gの上にかけ、スプーンで全体を混合した状態のものを試食した。
(官能評価基準)
(i)発泡感の強さの評価スコア
5℃の水にカーボネーターを用いて二酸化炭素を封入し、二酸化炭素濃度が0.1、0.15、0.2MPaの3種類の炭酸水を調製した。この3種類の炭酸水を試食して、発泡感の強さの評価スコアの基準とした。
試料を試食し、口内に感じる発泡感の強さが、評価基準である炭酸水のいずれの濃度に相当するか比較し、10段階の評価スコアにより数値化した。発泡感の強さの評価スコアを表1に示す。表1の数値が大きい方が発泡感が強く感じられたことを意味している。
Figure 2018171000
(ii)発泡感の持続の評価スコア
試料を試食し、口内に感じる発泡感が持続する時間を以下の評価スコアにより数値化した。数値が大きい方が発泡感が長く感じられたことを意味している。
発泡性ゲル状食品を口に含んだ直後から発泡感を感じなくなるまでの時間が、
5秒間以上……5.0
4秒間以上5秒間未満………4.0
3秒間以上4秒間未満………3.0
2秒間以上3秒間未満………2.0
2秒間未満………1.0
(iii)総合評価スコア
次式(2)により、上記発泡感の強さの評価スコアと、発泡感の持続の評価スコアとの積を求めて、発泡感の総合評価スコアを求めた。
(発泡感の強さの評価スコア)×(発泡感の持続の評価スコア)=(発泡感の総合評価スコア)…(2)
発泡感の総合評価スコアの値が大きい方が発泡感が強く、長く感じられたことを意味する。総合評価スコアの値が3点以上の場合に、発泡感が感じられると判定した。総合評価スコアの値が3点未満の場合に、ほとんど発泡感が感じられないと判定した。
また、スコアの値については、各々以下の基準によって「非常に好ましい」、「より好ましい」「好ましい」「感じられる」「感じられない」との評価に区分した。
総合評価スコアが12以上…強い発泡感が感じられて非常に好ましい。
総合評価スコアが9以上12未満…良好な発泡感が感じられてより好ましい。
総合評価スコアが6以上9未満…適度な発泡感が感じられて好ましい。
総合評価スコアが3以上6未満…発泡感が感じられる。
総合評価スコアが3未満 ……ほとんど発泡感が感じられない。
(4)試験結果
表2に試験例1の試験結果を示す。
Figure 2018171000
表2の結果に示されるように、流動状組成物の粘度が高すぎても低すぎても発泡感の強さおよび持続時間が低下する傾向があることがわかる。
試料1〜10では、発泡感の強さの評価スコアが1.5以上であり、発泡感の持続の評価スコアが1.5以上であり、総合評価スコアが3.75以上であった。すなわち、試料1〜10のすべてが総合評価スコア3以上であり、発泡感が感じられるという結果となった。試料1〜10の流動状組成物の粘度は5.3〜1520mPa・sであった。
また、試料2〜9では、発泡感の強さの評価スコアが2.5以上であり、発泡感の持続の評価スコアが2.5以上であり、総合評価スコアが6以上であって、適度な発泡感が感じられて好ましいという範囲に入る結果となった。試料2〜9が含まれる流動状組成物の粘度の範囲は20〜820mPa・sであり、とくに25〜810mPa・sの範囲は好ましいといえる。
また、試料3〜7は発泡感の強さの評価スコアが3以上であり、発泡感の持続の評価スコアが2.5以上であり、総合評価スコアが9以上であって、良好な発泡感が感じられてより好ましいという範囲に入る結果となった。試料3〜7が含まれる流動状組成物の粘度の範囲は40〜420Pa・sであり、とくに46〜412mPa・sの範囲は好ましいといえる。
さらに、試料4〜6は発泡感の強さの評価スコアが3.5以上であり、発泡感の持続の評価スコアが3以上であり、総合評価スコアが12以上であって、強い発泡感が感じられて非常に好ましいという範囲に入る結果となった。試料4〜6が含まれる流動状組成物の粘度の範囲は70〜280mPa・sであり、とくに74〜274mPa・sの範囲は好ましいといえる。
これらの結果より、粘度が5.3〜1520mPa・sのときに、好ましくは20〜820mPa・s(とくに25〜810mPa・s)のときに、さらに好ましくは40〜420Pa・s(とくに46〜412mPa・s)のときに、最も好ましくは70〜280mPa・s(とくに74〜274mPa・s)のときに、優れた発泡感を有する発泡性ゲル状食品を得られることがわかった。
≪試験例2≫
(1)試験の目的
試験例2では、本発明に係る発泡性ゲル状食品と、従来品の発泡性ゲル状食品との発泡感の比較をするために行った。
(2)試料の調製
以下の試料11、12を調製した。試料11、12の配合を表3に示す。
(a)試料11
後述の実施例1と同じ製造方法を行い、試料11を得た。試料11は上記試験例1の試料5と同じである。
(b)試料12
従来品の発泡性ゲル状食品の例として、特許文献3(特開2013−51933号公報)の実施例1に開示された製造方法を行い試料12を得た。
表3に示された配合により、ゲル状組成物を製造した。甜菜糖(ホクレン社製)、無水クエン酸(扶桑化学社製)、寒天(三栄源FFI社製。日水寒式によるゼリー強度700g/cm)、および消泡剤(信越化学工業社製)を水に混合し、撹拌しながら液温95℃まで加熱して溶解させ、寒天溶液を得た。次に、得られた寒天溶液60gを容量120mlのプラスチック製容器に充填し、10℃の冷蔵室内で冷却・ゲル化させて容器入りゲル状組成物とした。次にチョコレート(大東カカオ社製、エフィカスノワール)3.5gをすりおろして、冷却後の容器入りゲル状組成物の上面全面を覆うようにチョコレートを配置した。さらに、生クリーム(森永乳業社製、乳脂肪分48%含有)、甜菜糖、炭酸水素ナトリウム(旭硝子社製)および炭酸カルシウム(旭硝子社製)を泡立て器で気泡を含有させながら撹拌混合してホイップドクリームを得た。ホイップドクリームのオーバーラン69.6%であった。ホイップドクリーム7gをチョコレートの層の上面に配置した。このようにして試料12を得た。
得られた試料12の容器入り発泡性ゲル状食品は、ゲル状組成物を60g、チョコレートの層を3.5g、ホイップドクリームを7g有するものである。
Figure 2018171000
(3)試験方法
得られた試料11、12について、上記試験例1と同様の方法により官能評価試験を行った。官能評価試験にて試料12を試食する際には、ホイップドクリームの全量がゲル状組成物と混合するように、スプーンで混ぜた状態のものを試食した。
(4)試験結果
試験結果を表4に示す。
Figure 2018171000
表4の結果に示されるように、試料11は、総合評価が14と判定され、強い発泡感が長く持続するものであった。
一方、試料12は、口に含んだ時に爽やかな食感は感じられたものの、総合評価は0.5と判定され、十分に発泡感が持続するものとはいえなかった。
≪試験例3≫
(1)試験の目的
試験例3は流動状組成物中の空気の含有量と、発泡性ゲル状食品を口に含んだときの発泡感との関係を検討するために行った。
(2)試料の調製
次の試料13〜17を調製して、試験例3に用いた。試料13〜17の配合を表5に示す。
(c)試料13
後述の実施例1と同じ製造方法を行い、試料13を得た。試料13は上記試料5、11と同じである。
(d)試料14
試料14は、流動状組成物のベースとなる原料として生クリームを用いた例である。表5の配合に変更し、流動状組成物を調製する工程を以下のように変更した以外は、後述の実施例1と同じ製造方法を行い、試料14を得た。
<流動状組成物を調製する工程>
表5の流動状組成物の配合成分を全て生クリーム(森永乳業社製、乳脂肪分48%含有)に投入して全量を100%として流動状組成物を得た。
(e)試料15
試料15は、生クリームを用いた流動状組成物をオーバーランが49.3%になるようにホイップした例である。表5の配合に変更し、生クリームを用いた流動状組成物をホイップした以外は試料14と同じ製造方法を行い、試料15を得た。
<生クリームのホイップ>
ステンレス製のボウルに原料を全て投入し、ステンレス製の泡立器でよく気泡を抱き込むように手動でホイップした。生クリームの温度が上がらないように、ボウルの周囲を氷で冷却しながら行った。
なお、生クリームのオーバーランの値は、上記式(1)により算出した。
(f)試料16
試料16は、生クリームを用いた流動状組成物をオーバーランが73.5%になるようにホイップした例である。オーバーランを73.5%に変更した以外は試料15と同じ製造方法を行い、試料16を得た。
(g)試料17
試料17は、生クリームを用いた流動状組成物をオーバーランが111.1%になるようにホイップした例である。オーバーランを111.1%に変更した以外は試料15と同じ製造方法を行い、試料17を得た。
Figure 2018171000
(3)試験方法
得られた試料13〜17について、上記試験例1と同様の方法により、流動状組成物の粘度を測定し、官能評価試験を行った。官能評価試験にて試料15〜17を試食する際には、ホイップドクリームの全量がゲル状組成物と混合するように、スプーンで混ぜた状態のものを試食した。
(4)試験結果
表6に試験結果を示す。
Figure 2018171000
表6の結果より、試料14〜17を比較するとオーバーランが大きい(空気の含有量が多い)と発泡感の強さおよび持続時間が劣ることがわかる。オーバーランが49.3%以下のときに発泡感の総合評価スコアが3以上となり、発泡感が得られることがわかった。
表6の試料15におけるオーバーランの数値および総合評価スコア、並びに試料14におけるオーバーランの数値および総合評価スコアを、線形の一次関数グラフで結んだところ、オーバーランが30%以下の場合に総合評価スコアが6以上となり、適度な発泡感が感じられて好ましいものとなり、またオーバーランが10%以下の場合に総合評価スコアが9以上となり、良好な発泡感が感じられてより好ましいものとなることが判明した。
また、流動状組成物をホイップしない、オーバーランが0%の試料13、14では、総合評価スコアが10.5以上であり、優れた発泡感が得られた。
この試験を反復した結果、オーバーランは0%付近であることが好ましいことが判明し、例えばオーバーランが好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは1%以下であると、総じて含気の悪影響が少なくなり、0%の場合と同様の好ましい発泡感が得られることがわかった。
また、試料13、14の結果に示されるように、流動状組成物のベースとなる原料は、水、生クリームを用いることが可能であることがわかった。
≪試験例4≫
(1)試験の目的
試験例4では、ゲル状組成物の硬度と発泡性ゲル状食品を口に含んだときの発泡感との関係を評価するために行った。
(2)試料の調製
ゲル状組成物中のゲル化剤の含有量を変化させて、硬度の異なる複数のゲル状組成物を調製した。
次の試料18〜24を試験例4に用いた。試料18〜24の全てについて、流動状組成物は実施例1(表9)と同じものを用いた。
(h)試料18
ゲル状組成物中のゲル化剤として、寒天の代わりにκカラギーナン(三栄源FFI社製)を0.255質量%、ローカストビーンガム(三栄源FFI社製)0.045質量%、塩化カリウム(三栄源FFI社製)を0.05質量%を用いた以外は実施例1と同じ製造方法を行い、試料18を得た。なお、配合の変更に伴い、ゲル状組成物の全原料の合計が100質量%となるように水の含有量を増減させた(以下、同様)。
(i)試料19
ゲル状組成物中の寒天の含有量を0.313質量%とした以外は、実施例1と同じ製造方法を行い、試料19を得た。
(j)試料20
ゲル状組成物中のゲル化剤として、寒天の代わりにκカラギーナン0.281質量%、ローカストビーンガム0.082質量%を用い、塩化カリウムを0.055質量%添加した以外は、試料18と同じ製造方法を行い、試料20を得た。
(k)試料21
ゲル状組成物中のκカラギーナン含有量を0.254質量%に、ローカストビーンガム含有量を0.109質量%に変更し、塩化カリウムを0.050質量%に変更した以外は試料18と同じ製造方法を行い、試料21を得た。
(l)試料22
ゲル状組成物中の寒天の含有量を0.406質量%とした以外は、実施例1と同じ製造方法を行い、試料22を得た。
(m)試料23
ゲル状組成物中のκカラギーナン含有量を0.379質量%に、ローカストビーンガム含有量を0.11質量%に変更し、塩化カリウムを0.075質量%に変更した以外は試料18と同じ製造方法を行い、試料23を得た。
(n)試料24
ゲル状組成物中のκカラギーナン含有量を0.227質量%に、ローカストビーンガム含有量を0.136質量%に、塩化カリウム含有量を0.045質量%に変更した以外は試料18と同じ製造方法を行い、試料24を得た。
(3)試験方法
得られたゲル状組成物の破断強度を、以下の方法にて測定した。
(う)ゲル状組成物の破断強度及び破断距離の測定
レオメーター(サン科学社製、COMPAC100−II)に直径10mmのディスク型ナイフをセットした。10℃の冷蔵庫にて10時間以上静置して10℃に調整したゲル状組成物に、ディスク型ナイフを80mm/分の速度で貫入させた。ゲル状組成物が10g以上の破断を起こした時点での破断強度を「破断強度」とし、ディスク型ナイフのゲル状組成物に貫入した距離を「破断距離」として読み取った。この操作を1つのゲル状組成物について3点行い、3点の平均値を算出した。
また、以下の方法で官能評価試験を行った。
(え)官能評価試験
上記試験例1の「(i)発泡感の強さの評価スコア」に基づいて官能評価を行った。発泡感の強さの評価スコアに基づいて、1.5点以上を好ましい発泡感が感じられると判定した。また、1.5点未満をあまり発泡感が感じられないと判定した。
(4)試験結果
試験例4の破断強度の測定結果及び官能評価試験結果を表7に示す。表7は、破断強度の大きさの昇順にデータを並べたものである。
Figure 2018171000
表7の結果より、試料19〜23は発泡感の評価スコアが1.5以上となり、良好な発泡感が得られる結果となった。試料19〜23が含まれる破断強度の範囲は40〜107g(とくに42〜105g)である。
また、試料18〜24の破断距離を表8に示す。表8では表7の試料18〜24を破断距離の昇順に並び替えたものである。
Figure 2018171000
表8の結果より、試料20、23、19、22、21については、発泡感の評価スコアが1.5以上となり、良好な発泡感が得られる結果となった。試料20、23、19、22、21が含まれる破断距離の範囲は3.5〜6.0mm(とくに4〜5.3mm)である。
以上の結果より、ゲル状組成物の破断強度及び破断距離が好適な範囲において、良好な発泡感の強さが得られることがわかる。
具体的に、破断強度が40〜107gのときに、より好ましくは42〜105gのときに、さらに好ましくは70〜85gのときに好ましい発泡感が得られることがわかった。
また破断距離が3.5〜6.0mmのときに、より好ましくは4〜5.3mmのときに、さらに好ましくは4.4〜4.8mmのときに、好ましい発泡感が得られることがわかった。
また、発泡感の持続については数値化した評価を行っていないが、上記の破断強度及び破断距離の範囲を備える試料19〜23は、口に含んだ直後から3秒間以上発泡感が持続するものであった。よって、破断強度及び破断距離の範囲を備えるゲル状組成物を、流動状組成物と組み合わせることで、発泡感の強さと持続を兼ね備えた発泡性ゲル状食品を得られることがわかった。
<実施例1>
実施例1では、本発明に係る製造方法により、ゲル状組成物と流動状組成物とをそれぞれ調製し、これらを別々の容器(収容体)に充填して、容器入り発泡性ゲル状食品を製造した。表9に発泡性ゲル状食品の配合を示す。
[ゲル状組成物を調製する工程]
有機酸として無水クエン酸(扶桑化学社製)およびクエン酸三ナトリウム(扶桑化学社製)を用いた。無水クエン酸、クエン酸三ナトリウム以外の配合成分、すなわち甜菜糖(ホクレン社製)、寒天(三栄源FFI社製。日水寒式によるゼリー強度700g/cm)、紅花黄色素(三栄源FFI社製)、消泡剤(信越化学工業社製)、香料(レモンスカッシュフレーバー、レモンスカッシュエッセンス、長岡香料社製)を全て冷水に溶解し、95℃に昇温して各配合成分を溶解させた。各配合成分が溶解した後、溶解液を60℃に冷却し、無水クエン酸およびクエン酸三ナトリウムを添加し、蒸発した水蒸気分の調整水を加えて全量を100質量%としてゲル状組成物とした。
[流動状組成物を調製する工程]
炭酸塩として炭酸水素ナトリウム(重曹)(旭硝子社製)を用いた。炭酸水素ナトリウム、甜菜糖、キサンタンガム(三栄源FFI社製)を全て冷水に投入して全量を100質量%とし、95℃に昇温して溶解させ、流動状組成物を調製した。
[充填工程]
上記得られたゲル状組成物を、容量120mlのプラスチック製円筒容器に60ml充填し、蓋をして密封した。上記得られた流動状組成物を、ゲル状組成物とは別のプラスチック製容器に6ml充填し、蓋をして密封した。容器に充填されたゲル状組成物および流動状組成物を10℃の冷蔵室に10時間以上静置して発泡性ゲル状食品を得た。
得られたゲル状組成物の10℃における破断強度は82gであり、破断距離は4.4mmであった。流動状組成物の20℃における粘度は103mPa・sであった。
Figure 2018171000
<実施例2>
前記実施例1と同一のゲル状組成物および前記実施例1と同一の流動状組成物を調製し、図3および図4の容器1cの第一の収容体12および第二の収容体13に各々充填し、蓋体6によって密封して容器入り発泡性ゲル状食品を得た。なお、得られたゲル状組成物の10℃における破断強度、破断距離、流動状組成物の20℃における粘度は実施例1と同一であった。
得られた容器入り発泡性ゲル状食品を10℃の冷蔵庫内に10時間静置した後、蓋体6を引きはがし、折曲部7を折り曲げて第二の容器13を回動させたところ、流動状組成物Bが問題なく流れ出して第一の容器2に流入し、発泡させることができた。
A:ゲル状組成物
B:流動状組成物
1a、1b、1c:容器
2:第一の容器(第一の収容体)
2a:容器本体
2b:開口部
2c:フランジ部
2d:蓋体
3:第二の容器(第二の収容体)
3a:容器本体
3b:開口部
3c:フランジ部
3d:蓋体
4:オーバーキャップ
5:台紙
5a、5b:台紙の長辺方向の端部
6:蓋体
7:折曲部(ヒンジ部)
12:第一の収容体
13:第二の収容体

Claims (9)

  1. ゲル状組成物と流動状組成物とを非接触で有し、
    前記ゲル状組成物は、有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含有し、前記流動状組成物は、炭酸塩を含有し、粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である、発泡性ゲル状食品。
  2. 前記ゲル状組成物は、測定温度10℃で直径10mmのディスク型ナイフを80mm/分の速度で陥入させた時の、破断強度40〜107gかつ破断距離が3.5〜6.0mmである請求項1に記載の発泡性ゲル状食品。
  3. 前記流動状組成物が、水、炭酸塩および増粘剤を含み、水の含有量が60〜95質量%、炭酸塩の含有量が1〜5質量%、増粘剤の含有量が0.75質量%以下である、請求項1または2に記載の発泡性ゲル状食品。
  4. 前記流動状組成物が、生クリーム、炭酸塩および増粘剤を含み、生クリームの含有量が60〜95質量%、炭酸塩の含有量が1〜5質量%、増粘剤の含有量が0.75質量%以下である、請求項1または2に記載の発泡性ゲル状食品。
  5. 前記増粘剤がキサンタンガム及び/又はグアーガムである、請求項3または4に記載の発泡性ゲル状食品。
  6. 前記ゲル状組成物が、前記酸成分、水およびゲル化剤を含み、酸成分の含有量が0.1〜10質量%、水の含有量が60〜95質量%、ゲル化剤の含有量が0.01〜5質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発泡性ゲル状食品。
  7. 前記ゲル化剤が、寒天、カラギーナン、ローカストビーンガムからなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項6に記載の発泡性ゲル状食品。
  8. 容器入り発泡性ゲル状食品を製造する方法であって、
    有機酸および燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸成分を含有するゲル状組成物を調製する工程と、
    炭酸塩を含有し、粘度が5.3〜1520mPa・sであり、かつオーバーランが49.3%以下である流動状組成物を調製する工程と、
    前記ゲル状組成物と前記流動状組成物とを、互いに接触しない状態で容器に充填する充填工程とを有する、容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法。
  9. 前記流動状組成物を調製する工程が、90〜150℃で加熱処理する工程を含む、請求項8に記載の容器入り発泡性ゲル状食品の製造方法。
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