JP2005168330A - アイシング材及びその製造方法 - Google Patents

アイシング材及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005168330A
JP2005168330A JP2003409368A JP2003409368A JP2005168330A JP 2005168330 A JP2005168330 A JP 2005168330A JP 2003409368 A JP2003409368 A JP 2003409368A JP 2003409368 A JP2003409368 A JP 2003409368A JP 2005168330 A JP2005168330 A JP 2005168330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
icing material
icing
phase part
water phase
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003409368A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4223378B2 (ja
Inventor
Taiji Shimada
泰治 嶋田
Harumi Hamaoka
はるみ 浜岡
Isamu Takahashi
勇 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yushi Corp
Original Assignee
Taiyo Yushi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yushi Corp filed Critical Taiyo Yushi Corp
Priority to JP2003409368A priority Critical patent/JP4223378B2/ja
Publication of JP2005168330A publication Critical patent/JP2005168330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4223378B2 publication Critical patent/JP4223378B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

【課題】 フォンダンと同様の美味しさ及び外観を維持しながら、室温または低温で絞ることが可能な軟らかさを有し、また、絞った後、時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材を提供することを目的とする。
【解決手段】 水、糖、及び増粘多糖類を含み、水含有量がアイシング材の全質量に対して6〜20質量%であるアイシング材により解決される。また、水相部及び粉体部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、前記水相部の材料を加熱溶解し、前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、均一に混合する製造方法により製造されるアイシング材により解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、製菓、製パン用アイシング材、その製造方法及び前記アイシング材を備えたベーカリー製品等に関する。
従来、製菓、製パン用アイシング材として長い歴史を持つフォンダンは、その美味しさと純白な艶のある外観の美しさで、現在も幅広く使用されている。しかし、フォンダンを使用する際には、まず必要量を削り、それに少量の水を加え、加熱混合して、菓子やパンの上に絞れる程度に柔らかく調整する必要がある。また、一度調整したものでも温度の低下とともに硬さが戻ってしまい、再加熱を要する。これらの削り、加水、加熱、再加熱という工程を必要とするフォンダンは、菓子やパンを大量生産するメーカーにとって非常に使いにくいものであり、大きな問題である。
また、アイシング材としてフォンダンを密封された袋入りのパンや菓子に用いた場合、パンや菓子の水分や袋の雰囲気内の水分によってアイシング材が溶解し、白さが無くなりベトベトしてしまうという問題もある。
このフォンダンの2つの欠点を改良すべく各種代替商品が報告されている。例えば、油脂及び糖を主成分にしたタイプのものが、ベトつきも少なく、白い外観を呈することが報告されているが、このタイプのものは低温では硬く、フォンダンと同様に加熱しなくては絞れず、また味も劣る(特許文献1、特許文献2参照)。また、ベトつきを抑えるためにカルシウム塩類を多量に使用したタイプのものも報告されているが、カルシウム塩類により味が劣るものとなっている(特許文献3参照)。
特開平5−292887号公報 特開2002−84974号公報 特開平10−80245号公報
本発明は、フォンダンの持つ作業上の欠点である、削り、加水、加熱、再加熱等の工程を経ることなく、室温で、さらには冷凍庫、冷蔵庫から出した低温状態ですぐに絞ることが可能な軟らかさを有するアイシング材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的はまた、フォンダンと同様の美味しさ、食感及び外観を維持しながら、削り、加水、加熱、再加熱等の工程を経ることなく、室温または低温で絞ることが可能な軟らかさを有するアイシング材及びその製造方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、絞った後、時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材を提供することである。
本発明はさらに、フォンダンと同様の美味しさ、食感及び外観を維持しながら、絞った後、時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材を提供することを目的とする。
本発明はさらに、焼きたてのパン、菓子に絞った状態や、更に高温の保温器に保存した状態でも、糖が溶けたり、透明になったりしないアイシング材を提供することも目的とする。
本発明の目的はさらに、上記特徴を有するアイシング材及びこれを備えたパン等のベーカリー製品、菓子、冷菓類を提供することである。
上記課題は、水、糖及び増粘多糖類を含み、水含有量がアイシング材全質量に対して6〜20質量%であるアイシング材により解決される。本発明の好ましい態様ではアイシング材は更に油脂を含む。
上記課題はまた、(1)水相部及び粉体部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
(2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
(3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、均一に混合する、
ことを特徴とするアイシング材の製造方法、または、
(1)水相部、粉体部及び油相部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80:0.2〜8.0であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
(2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
(3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、
(4)前記油相部の材料を粉体部と水相部の混合物に添加し、均一に混合する、
ことを特徴とするアイシング材の製造方法、
により解決される。
本発明者らは、フォンダンの欠点である硬さと袋内でのべとつきの改善を目的として種々検討した結果、糖、特に粉糖を主原料とし、粉糖の粒を増粘多糖類の膜で包み込む事で、糖と水の接触を抑えることができることを見出し、さらに原料の水相部及び粉体部、または水相部、粉体部及び油脂部の質量比率を一定割合にすることにより、室温または低温でも絞る事が可能な軟らかい物性を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
本発明のアイシング材及びその製造方法により、フォンダンと同様の美味しさ、食感及び外観を維持しながら、削り、加水、加熱、再加熱等の工程を経ることなく、室温で、さらには冷凍庫、冷蔵庫から出した低温状態ですぐに絞ることができるアイシング材が得られる。
本発明のアイシング材及びその製造方法により、絞った後、時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材が得られる。
本発明によりさらに、焼きたてのパン、菓子に絞った状態や、更に高温の保温器に保存した状態でも、糖が溶けたり、透明になったりせず、白い外観を維持できるアイシング材が提供される。
本発明のアイシング材について以下説明する。
本発明のアイシング材は、水、糖及び増粘多糖類を必須成分として含み、水分量がアイシング材の全質量に対して6〜20質量%、より好ましくは9〜18質量%であることを特徴とする。
本発明においてアイシング材の水分量の測定は、試料約5gを精秤し、常圧乾燥法の乾燥助剤法で測定した。
本発明において、糖とは、上白糖、グラニュー糖、黒糖等の砂糖類、ブドウ糖、麦芽糖等のデンプン糖類、水飴、果糖、ブドウ糖液等の液糖類、その他蜂蜜、メイプルシュガー等を含む。
本発明の好ましい実施態様では、糖として特に、グラニュー糖を微粉砕した粉糖を用いることが好ましい。粉糖を多量に使用することにより、アイシング材の白さや、好ましい食感を維持することができる。具体的には使用する糖のうち、60質量%以上を粉糖として使用することが好ましい。粉糖とは、一般にグラニュー糖を微粉砕したものをいうが、一部にコーンスターチやデキストリンを含有し、通常粉糖と称されるものを全て含む。また、本発明において粉糖の一部を乳糖に変えてもよい。乳糖は、粒度100〜200メッシュ程度のものであることが好ましい。
また、糖のうち一部を水に溶解して用いたり、液糖を用いることにより、アイシング材の粘度を好ましい範囲とすることができる。
本発明のアイシング材には増粘多糖類を含むことが必須である。増粘多糖類は特に限定されないが、好ましくはペクチン、寒天、カラギーナン、こんにゃく粉、アルギン酸塩、カードラン、及びプルランからなる群より選択される少なくとも一種である。より好ましくはペクチンおよび/またはカードランであり、さらに好ましくはペクチンである。ペクチン及びカードランを併用することにより、軟らかく、滑らかで、皮膜性のあるアイシング材が得られるという効果を奏するため好ましい。
ペクチンにはLMペクチンとHMペクチンがあるが、HMペクチンをゲル化させるためには、酸が必要であるため、酸味を有さないプレーンタイプの菓子パン等に適用する場合にはLMペクチンを用いる方が好ましい。また、これらの増粘多糖類の形態は粉末、液状どちらでもよい。
増粘多糖類は、アイシング材全質量に対して0.01〜1.5質量%、好ましくは0.08〜1.0質量%程度添加することが好ましい。
また、増粘多糖類としてペクチンを用いる場合には特に、クエン酸Ca、炭酸Ca、乳酸Ca、リン酸Ca、酒石酸Ca、塩化Ca等のカルシウム塩を添加することが好ましい。カルシウム塩を添加することにより、ペクチンがゲル化しやすくなるからである。これらのカルシウム塩の中では特に、風味の点からクエン酸Caが好ましい。カルシウム塩量は、アイシング材全質量に対して、好ましくは2質量%以下、より好ましくは0.03〜1.5質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%程度である。カルシウム量を多量に用いると風味が損なわれ、本発明の目的の一つである、フォンダンと同様の美味しさを維持することができない。
本発明のアイシング材には、さらに油脂を添加することにより、軟らかさを維持し、かつ表面のべとつき等を抑えることができ好ましい。油脂は特に限定されないが、好ましくはバター、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、ピーナッツバター、及びカカオバターからなる群より選択される少なくとも一種である。上記マーガリン、ショートニング、ファットスプレッドのベース油脂は、牛脂、豚脂、乳脂、魚油、パーム油、ヤシ油、なたね油、大豆油、コーン油等の天然の動植物油脂及びこれらの硬化油、エステル交換油の1種または2種以上を組み合わせた油脂を意味する。また、油脂として任意にトコフェロール等の酸化防止剤を添加したものを用いてもよい。
本発明の目的のうち特に、室温で、さらには冷凍庫、冷蔵庫から出した低温状態ですぐに絞ることが可能な軟らかさを有するアイシング材を製造するためには、液体油〜融点37℃程度までの油脂を添加することが好ましい。
また、本発明の目的のうち、絞った後、特に時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材を提供するためには、融点37℃〜極度硬化油を使用することが好ましい。
油脂量は、アイシング材全質量に対して0.2〜8.0質量%、好ましくは1.0〜6.0質量%である。
本発明において、乳製品は特に限定されないが、好ましくはホエイパウダー、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)、粉乳、加糖練乳、チーズパウダー、及びバターミルクパウダーからなる群より選択される少なくとも一種である。乳製品としてより好ましくは、ホエイパウダーが挙げられる。
乳製品含有量は好ましくは、アイシング材全質量に対して7.0質量%以下、より好ましくは0.2〜7.0質量%、さらに好ましくは0.3〜3.0質量%である。
本発明のアイシング材は上記成分の他に、さらに乳化剤を含んでいてもよい。特に油分量を増やしたい場合には乳化剤を含む方が好ましい。乳化剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。
乳化剤を添加する場合には、アイシング材全質量に対して、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは0.01〜0.5質量%程度添加する。
本発明のアイシング材は上記成分の他に、さらにα化デンプンを含んでいてもよい。α化デンプンを添加することにより、アイシング材の粘度が高くなるため好ましい。α化デンプンの種類は特に制限無く使用できるが、特にワキシーデンプン(もち米、ワキシーコーン)が、βデンプンに戻らず安定化しているため好ましい。α化デンプンを添加する場合には、アイシング材全質量に対して、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは0.1〜1.5質量%程度が好ましい。α化デンプンを多く添加しすぎると、硬くなり、滑らかさが減少することがあるため、このような観点からは2.0質量%以下にすることが好ましい。
本発明のアイシング材には上記成分の他、果汁、香料、着色料、各種呈味材料(フルーツ、飲料、甘味料、あん類、香辛料、調味料)を含有していてもよい。
本発明において〔フルーツ〕とは一般に食される果実であり、具体的には、ベリー類(ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー等)、柑橘類(オレンジ、みかん、レモン等)、リンゴ、バナナ、ぶどう、杏、梅、プルーン、洋ナシ、桃、クランベリー、チェリー類(アメリカンチェリー、サワーチェリー)、ざくろ、無花果等である。〔飲料〕とは、嗜好性飲料の全てであり、具体的にはコーヒー、紅茶、ココア、緑茶、ウーロン茶、洋酒、日本酒等が挙げられる。〔甘味料〕とは、甘味を呈する全てのものであり、具体的には砂糖、果糖、ぶどう糖、黒糖、メイプルシロップ、蜂蜜等が挙げられる。〔香辛料〕とは、スパイス・ハーブ類であり、具体的には、シナモン、メース、アニス、ミント等が挙げられる。〔あんこ類〕とは、黒あん、白あん等が挙げられる。〔調味料〕とは、一般的に使用する味付け材であり、具体的には、醤油、味噌、酢、各種ソース等が挙げられる。
以下、本発明のアイシング材の製造方法について説明する。
本発明のアイシング材の製造方法は、
(1)水相部及び粉体部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
(2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
(3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、均一に混合する、
ことを特徴とする。
また本発明の好ましい実施態様では、本発明のアイシング材の製造方法は、
(1)水相部、粉体部及び油相部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80:0.2〜8.0であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
(2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
(3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、
(4)前記油相部の材料を粉体部と水相部の混合物に添加し、均一に混合する、
ことを特徴とする。
本発明の製造方法において、水相部は少なくとも水、糖及び増粘多糖類を含む。水相部に添加する糖の種類は特に限定なく添加することができる。好ましくはグラニュー糖(粉糖を含む)などの砂糖類及び液糖類が挙げられ、両者共含んでもよい。水相部への糖の添加量は、水相部のブリックスを好ましい範囲とする量である。具体的には、水相部のブリックスを39〜70とするような量を添加することが好ましい。
その他、上述したアイシング材の成分のうち、カルシウム塩を添加する場合には、ペクチンと接触するように水相部に均一に分散して用いる事が好ましい。また乳化剤を添加する場合には、水溶性乳化剤を使用する場合には水相部に添加することが好ましく、また油溶性の乳化剤を使用する場合には油相部に添加することが好ましい。
粉体部には少なくとも粉糖(乳糖を含む)を含むことが好ましい。乳製品を添加する場合には粉体部に混合して添加することが好ましい。その他、上述したアイシング材の成分のうち、α化デンプンは粉体部の材料として用いる事が好ましい。
油相部の材料としては、上述した油脂が主として挙げられる。
水相部の材料は加熱して溶解し、ほぼ透明な溶液とする。加熱は60〜85℃程度で5〜15分(時間)程度行なうことが好ましい。その後、好ましくは少なくとも65℃程度に冷却することが好ましい。
粉体部材料は添加前に良く混合しておくことが好ましい。また、油相部材料も溶解して混合しておくことが好ましい。
本発明のさらに好ましい実施態様では、上記製造方法における(2)の工程の後、(3)の工程の前に、水相部のブリックスを39〜70に調整する。
さらに、水相部のブリックスを39〜50、より好ましくは42〜45未満に調整することにより、食感及び外観を維持しながら、室温または低温で絞ることが可能な軟らかさを有するアイシング材を得ることができるため、好ましい。
また、前記ブリックスを45〜70、より好ましくは49〜60に調整することにより、絞った後、特に時間の経過による透明化(白さの減退)、べとつき等の経時変化が少なく、包装された袋につきにくいアイシング材を得ることができるため、好ましい。
前記ブリックス範囲は、水相部に例えば、液糖、グラニュー糖を添加し、さらに(2)の工程の後に水分を蒸発させることにより適宜調整することができる。
本発明のアイシング材は、菓子類、パン等のベーカリー製品、冷菓等に適用可能である。また、焼成直後の菓子、パンに適用することも可能である。また、アイシング材を菓子、パン等に塗布後、保温器で保温することも可能である。
本発明において、菓子類としては、例えば、バームクーヘン、パウンドケーキ等が挙げられる。また本発明においてベーカリー製品としては、例えば、菓子パン、デニッシュペストリー、スイートロールパン等が挙げられる。冷菓としては、アイスクリーム、ソフトクリームが挙げられる。
実施例1〜4及び比較例1
表1に記載の原料を用いて、以下の工程によりアイシング材を製造した。
[工程]
1)ヒーター付きニーダーの中に、水、液糖、ペクチンを入れ、攪拌しながら、85℃で5分間加熱溶解した。
2)グラニュー糖を加え、溶けてから、カードラン溶液、水に溶いたクエン酸Caを加え、Bxを45に合わせた。
2)粉体部材料をよく混合し、65℃以下に冷却した2)の水相部に加えた。
3)溶かした油脂を3)に加え、均一に混合した。
4)得られたアイシング材を1晩冷蔵庫で冷却し、冷えた状態で、焼成直後のシナモンロールに15g絞り、蓋付きのバットに入れて約80℃で1時間放置した。
比較例2
以下のようにアイシング材としてフォンダンを調整した。
1)フォンダンを細かく削り、5%の水を振り入れ、湯せんで60℃以下に加熱しながら、空気を入れないようにゆっくり攪拌して均一の滑らかなクリーム状にした。
2)室温まで冷却してから、実施例1のアイシング材と同様に絞り、蓋付きのバットに入れ80℃で1時間放置した。
実施例及び比較例に記載のアイシング材の20℃での硬さ、絞る時の状態、焼成直後のパンに絞り80℃で1時間保存後の状態を評価した(表1)。硬さは、島津製作所製レオメーター(EZ−20N)を用いて以下の条件にて測定した。
アダプター :球 直径1cm
サンプル厚さ :20mm
挿入速度 :300mm/分
挿入深さ :15mm


































表1 (各数値は、特に記載されていない限り質量%表示である)
Figure 2005168330
表1からわかるように、本発明のアイシング材は、室温において非常に軟らかく、簡単に絞れる状態で存在していた(実施例1〜4)。また、絞った後の状態は、80℃で1時間保存後にも白い状態で残存しているか(実施例1及び2)、多少透明感がでたもののベトベトせずに残存していた(実施例3及び4)。
これに対し、増粘多糖類を全く含まない配合では流動状となって絞れる状態ではなく、80℃で1時間保存後には完全に溶解して流れてしまった(比較例1)。従来のフォンダンは室温においてはかなり硬く、力を入れないと絞れない状態であり、また、パンの上に絞った後80℃に1時間保存後の状態は、溶解して流れ、表面がベトベトしてしまっていた(比較例2)。
実施例5〜8、比較例3
表2に記載の原料を用いて、以下の工程によりアイシング材を製造した。
工程
1)ヒーター付きニーダーの中に液糖、水の一部、ペクチンを入れ85℃で5分間加熱し、溶解した。
2)砂糖を加えて溶かし、カードラン溶液、水に溶いたクエン酸Caを添加し、Bxを50に調整した。
3)粉体部材料をよく混合し、65℃以下に冷却した2)に加えた。
4)溶かした油脂を3)に加え、均一に混合した。
5)4)で得られたアイシング材を1晩冷蔵庫で冷却した後、焼成し、室温まで放冷したデニッシュペストリーに絞り、アイシング材が硬くなってから袋に入れ、密封した。
比較例4
以下のようにアイシング材としてフォンダンを調整した。
1)フォンダンを削り、5%の水を加え、50℃位まで湯煎で加熱しながら空気を入れないようにかき混ぜる。
2)1)で得られたフォンダンクリームを室温まで冷却してから、焼成し、室温まで放冷したデニッシュペストリーに絞り、フォンダンが硬くなってから袋に入れた。


































表2 (各数値は、特に記載されていない限り質量%表示である)
Figure 2005168330
表2からわかるように、本発明のアイシング材は、袋に入れて3日経過程度では白く形が残り、袋につきにくかった(実施例1〜4)。一方、増粘多糖類を添加しない場合には、袋に入れて3日目には一部透明になりべとつきがでた(比較例3)。また、従来のフォンダンは袋に入れて1日目に既に透明になり、べとつきがでた(比較例4)。

Claims (21)

  1. 水、糖、及び増粘多糖類を含み、水含有量がアイシング材全質量に対して6〜20質量%であるアイシング材。
  2. さらに油脂を含む、請求項1記載のアイシング材。
  3. さらに乳製品を含む、請求項1または2記載のアイシング材。
  4. 増粘多糖類含有量が、アイシング材全質量に対して0.01〜1.5質量%である、請求項1〜3の何れか一項に記載のアイシング材。
  5. 油脂含有量が、アイシング材全質量に対して0.2〜8.0質量%である、請求項2〜4の何れか一項に記載のアイシング材。
  6. 乳製品含有量が、アイシング材全質量に対して0.2〜7.0質量%である、請求項3〜5の何れか一項に記載のアイシング材。
  7. 増粘多糖類として、ペクチン、寒天、カラギーナン、こんにゃく粉、アルギン酸塩、カードラン、及びプルランからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜6の何れか一項に記載のアイシング材。
  8. 増粘多糖類として、ペクチンおよび/またはカードランを含む、請求項1〜7の何れか一項に記載のアイシング材。
  9. 増粘多糖類として少なくともペクチンを含む、請求項1〜8の何れか一項に記載のアイシング材。
  10. 乳製品としてホエイパウダーを含む、請求項3〜9の何れか一項に記載のアイシング材。
  11. さらに、カルシウム塩を含む、請求項1〜10の何れか一項に記載のアイシング材。
  12. さらに、乳化剤を含む、請求項1〜11の何れか一項に記載のアイシング材。
  13. さらに、α化デンプンを含む、請求項1〜12の何れか一項に記載のアイシング材。
  14. (1)水相部及び粉体部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
    (2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
    (3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、均一に混合する、
    ことを特徴とするアイシング材の製造方法。
  15. (1)水相部、粉体部及び油相部からなる原料であって、前記質量比率が18〜35:60〜80:0.2〜8.0であり、前記水相部が水、糖及び増粘多糖類を含み、かつ前記粉体部が少なくとも粉糖を含む前記原料を用意し、
    (2)前記水相部の材料を加熱溶解し、
    (3)前記粉体部の材料を前記加熱溶解した水相部に混合し、
    (4)前記油相部の材料を粉体部と水相部の混合物に添加し、均一に混合する、
    ことを特徴とするアイシング材の製造方法。
  16. 工程(2)の後、工程(3)の前に、水相部のブリックスを39〜70に調整することを特徴とする請求項14または15記載のアイシング材の製造方法。
  17. 工程(2)の後、工程(3)の前に、水相部のブリックスを39〜50に調整することを特徴とする請求項16記載のアイシング材の製造方法。
  18. 工程(2)の後、工程(3)の前に、水相部のブリックスを45〜70に調整することを特徴とする請求項16記載のアイシング材の製造方法。
  19. 請求項1〜13の何れか一項に記載のアイシング材または請求項14〜18の何れか一項に記載の製造方法により製造されるアイシング材を備えたベーカリー製品。
  20. 請求項1〜13の何れか一項に記載のアイシング材または請求項14〜18の何れか一項に記載の製造方法により製造されるアイシング材を備えた菓子。
  21. 請求項1〜13の何れか一項に記載のアイシング材または請求項14〜18の何れか一項に記載の製造方法により製造されるアイシング材を備えた冷菓。
JP2003409368A 2003-12-08 2003-12-08 アイシング材及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4223378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003409368A JP4223378B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 アイシング材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003409368A JP4223378B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 アイシング材及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005168330A true JP2005168330A (ja) 2005-06-30
JP4223378B2 JP4223378B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=34730773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003409368A Expired - Fee Related JP4223378B2 (ja) 2003-12-08 2003-12-08 アイシング材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4223378B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010178668A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Matsutani Chem Ind Ltd ベーカリー食品用被覆剤及びそれを使用したベーカリー食品
JP2012016305A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Nippon Flour Mills Co Ltd 半透明なベーカリー食品用上掛け組成物及びこれを使用したベーカリー食品
WO2012160642A1 (ja) * 2011-05-23 2012-11-29 クラシエフーズ株式会社 非加熱加水クリーム状食品用粉末
WO2013113075A1 (en) * 2012-02-03 2013-08-08 Pipe Don't Paint Pty Ltd Decoration, decorative base and method for making same
JP2015002691A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 ソントン食品工業株式会社 泣きに強いアイシング材
AU2015100660B4 (en) * 2012-02-03 2015-10-29 Pipe Don't Paint Pty Ltd Decoration, Decorative Base and Method for Making Same

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8916410B2 (en) 2011-05-27 2014-12-23 Csi Cells Co., Ltd Methods of manufacturing light to current converter devices

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010178668A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Matsutani Chem Ind Ltd ベーカリー食品用被覆剤及びそれを使用したベーカリー食品
JP2012016305A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Nippon Flour Mills Co Ltd 半透明なベーカリー食品用上掛け組成物及びこれを使用したベーカリー食品
WO2012160642A1 (ja) * 2011-05-23 2012-11-29 クラシエフーズ株式会社 非加熱加水クリーム状食品用粉末
JPWO2012160642A1 (ja) * 2011-05-23 2014-07-31 クラシエフーズ株式会社 非加熱加水クリーム状食品用粉末
JP5808804B2 (ja) * 2011-05-23 2015-11-10 クラシエフーズ株式会社 非加熱加水クリーム状食品用粉末
WO2013113075A1 (en) * 2012-02-03 2013-08-08 Pipe Don't Paint Pty Ltd Decoration, decorative base and method for making same
AU2013214699A1 (en) * 2012-02-03 2014-08-28 Pipe Don't Paint Pty Ltd Decoration, decorative base and method for making same
AU2015100660B4 (en) * 2012-02-03 2015-10-29 Pipe Don't Paint Pty Ltd Decoration, Decorative Base and Method for Making Same
EP2809174A4 (en) * 2012-02-03 2015-11-04 Pipe Don T Paint Pty Ltd DECORATION, DECORATIVE BASE AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR
JP2015002691A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 ソントン食品工業株式会社 泣きに強いアイシング材

Also Published As

Publication number Publication date
JP4223378B2 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001161280A (ja) 冷菓の製造方法
JP2007054040A (ja) 冷菓用安定剤及びそれを含む冷菓
CN112753944B (zh) 一种植物奶油及其制作方法
JPS61185155A (ja) 多気泡性食品用組成物
JP4223378B2 (ja) アイシング材及びその製造方法
JP2004105179A (ja) 気泡含有食品組成物の調製方法及び該方法によって調製される食品
JP2021137027A (ja) ココアバターの基剤及び乾燥植物材料を有する無水食品
JP2015223147A (ja) ゲル状フィリング、その製造方法、ゲル状フィリング用ゲル化剤、及びゲル状フィリングを含む食品
JP4253978B2 (ja) カスタード風味クリームとその製造法
JP2006288315A (ja) ベーカリー生地
WO2021106044A1 (ja) 起泡済み食材及びその製造方法
JP3605399B2 (ja) 餅状加工食品及びその製造方法
JP4883856B2 (ja) 食品の製造方法
JP2003052310A (ja) チョコレート冷菓及びこれに用いるチョコレート冷菓ミックス
JP4576353B2 (ja) 低粘度カスタードクリーム及びその製造方法
JP6587277B2 (ja) 冷凍下でゼリー食感を有する冷菓の製造方法
JP7350271B1 (ja) 寒天含有食品、および品質改良剤
JP7055621B2 (ja) 品質が向上した冷菓
JP2002186427A (ja) 冷 菓
JP3318892B2 (ja) ゲル状フィリング
JP2003225055A (ja) 水中油型チョコレート類
JPH06178653A (ja) 調製ホイップクリーム及びその製造方法
JP4476100B2 (ja) 含気フラワーペースト
RU2292154C2 (ru) Замороженный сладкий продукт и способ его производства
JP2005013099A (ja) 解凍後ゲル状となる冷菓

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4223378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees