JP2018167925A - 乗客コンベア - Google Patents

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Abstract

【課題】トラスと支持梁との隙間の実測値が設計値よりも大きくとも支承部の長さを不必要に延長することなくトラスの脱落を防止できる乗客コンベアを提供する。【解決手段】エスカレータ10は、コンクリート梁12に向かってトラス16が変位した際に山形鋼31の辺部31aの代わりコンクリート梁12に当接することにより、山形鋼31の辺部31aとコンクリート梁12の第1の隙間G1、および、山形鋼33の辺部33aとコンクリート梁14の第2の隙間G2の実測値から設計値を差し引いた補正距離だけトラス16の変位距離を短縮する隙間調整部材44,46を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、エスカレータ等の乗客コンベアに関し、特に、トラス両端に設けられた支持部材各々と建築物における支持梁との間の固定態様をいわゆる非固定状態とした乗客コンベアに関する。
エスカレータは、トラスの両端部に設けられた支持部材各々の一部が、建築物における上階側の支持梁に固定された受台と、下階側の支持梁に固定された受台にそれぞれ掛けられて、当該建築物に設置される。ここで、支持部材のうち、受台に掛けられる部分を支承部と称することとする。
地震等によって建築物が揺れた場合には、上階側の支持梁と下階側の支持梁との間の水平方向の距離が拡大・縮小する層間変位が生じ、両受台の間隔が変化する。このため、建築物躯体から外力を受けてトラス等に安全上支障となる変形が生じないよう、一方の支持部材(支承部)を対応する受台に固定し、他方の支持部材(支承部)を対応する受台に対し摺動する状態とした一端固定状態で設置するか、または、両方の支持部材をそれぞれ対応する受台に対し摺動する状態とした両端非固定状態で設置することが求められている(平成25年国土交通省告示第1046号第1第1項第二号)。
特許文献1には、一方の支承部を準固定ピンで固定した一端固定状態とし、大規模地震等により過大荷重が準固定ピンに作用した場合には当該固定ピンが破断して両支承部が両端非固定状態となることでトラス長手方向における層間変位を吸収する乗客コンベアが開示されている。
特開2015−78021号公報
ところで、建築躯体の施工誤差により上・下階の支持梁間の距離が設計値よりも長くなる場合や、製作誤差によってトラス全長が設計値よりも短くなる場合には、両支持梁とトラスとの隙間が設計値よりも大きくなる。このように上記の隙間が設計値よりも大きくなる場合に備えて上述した支承部のかかり代、すなわち、支持梁の受台から支承部が離れる方向に変位したときに支承部が摺動可能な水平距離を長めに設けないとトラスが層間変位により脱落するおそれがある。このため、従来のトラスでは、トラスと支持梁との隙間が設計値よりも大きくなる場合を見越して支承部のかかり代寸法を必要以上に長く設けておく必要がある。
本発明は、トラスと支持梁との隙間の実測値が設計値よりも大きくとも支承部の長さを不必要に延長することなくトラスの脱落を防止できる乗客コンベアを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る乗客コンベアは、トラス両端部にトラスからその長手方向に水平に延出する第1支承部および第2支承部を備え、両支承部が建築物の第1支持梁と第1支持梁と高さの異なる第2支持梁とに長手方向に沿って摺動可能に各々掛けられ、トラスが第1支持梁に向かって変位するときに第1支持梁に当接する第1当接予定部と、トラスが第2支持梁に向かって変位するときに第2支持梁に当接する第2当接予定部とを含む乗客コンベアであって、第1支持梁に向かってトラスが変位した際に第1当接予定部の代わりに第1支持梁に当接することにより、第1当接予定部と第1支持梁との第1の隙間の実測値および第2当接予定部と第2支持梁との第2の隙間の実測値から両隙間の設計値を各々差し引いた第1補正距離に基づいてトラスの変位距離を短縮する第1の隙間調整部材を備えるものである。
本発明の一態様に係る乗客コンベアにおいて、隙間調整部材は、第1当接予定部から第1支持梁に向かって延出する水平方向の長さを調節可能に構成してもよい。
また、本発明の一態様に係る乗客コンベアにおいて、隙間調整部材は、トラスに取り付けた状態における水平方向の厚みが異なる複数の隙間調整部材の中から、補正距離に最も近い厚みを有するものを選択してもよい。
本発明の別態様に係る乗客コンベアは、トラス両端部からその長手方向に水平に延出する第1支承部および第2支承部を備え、両支承部が建築物の第1支持梁と第1支持梁と高さの異なる第2支持梁とに長手方向に沿って摺動可能に各々掛けられ、トラスが第1支持梁に向かって変位するときに第1支持梁に当接する第1当接予定部と、トラスが第2支持梁に向かって変位するときに第2支持梁に当接する第2当接予定部とを含む乗客コンベアであって、第1支持梁に向かってトラスが変位した際に第1当接予定部の代わりに第1支持梁に当接することにより、第1当接予定部と第1支持梁との第1の隙間の実測値から第1の隙間の設計値を差し引いた第1補正距離に基づく距離だけトラスの変位距離を短縮する第1の隙間調整部材と、第2支持梁に向かってトラスが変位した際に第2当接予定部の代わりに第2支持梁に当接することにより、第2当接予定部と第2支持梁との第2の隙間の実測値から第2の隙間の設計値を差し引いた第2補正距離に基づく距離だけトラスの変位距離を短縮する第2の隙間調整部材とを備えるものである。
本発明の一態様に係る乗客コンベアによれば、第1支持梁に向かってトラスが変位した際に、第1の隙間調整部材が第1支持梁に当接することで第1の隙間および第2の隙間の実測値から両隙間の設計値を差し引いた距離だけトラスの変位距離を短縮することができる。このため、反対側の第2支承部のかかり代の寸法を不必要に長く設けなくともトラスの脱落を防止できる。
本発明の別態様に係る乗客コンベアによれば、第1支持梁に向かってトラスが変位した際に、第1の隙間調整部材が第1支持梁に当接することで第1の隙間の実測値から設計値を差し引いた距離だけトラスの変位距離を短縮することができる。また、第2支持梁に向かってトラスが変位した際に、第2の隙間調整部材が第2支持梁に当接することで第2の隙間の実測値から設計値を差し引いた距離だけトラスの変位距離を短縮することができる。このため、両支承部のかかり代の寸法を不必要に長く設けなくともトラスの脱落を防止できる。
本発明の第1実施形態であるエスカレータを模式的に示す図である。 図2(a)は図1に示すトラス下階側端部の構成を説明する部分拡大図であり、図2(b)は同トラス上階側端部の構成を説明する部分拡大図である。 図1に示すA−A線で切断した断面図である。 本発明の第1実施形態における第1変形例のエスカレータに用いる隙間調整部材を示す図である。 本発明の第1実施形態における第2変形例のエスカレータに用いる隙間調整部材を示す図である。 図6(a)は第1実施形態における第3変形例であるエスカレータを鉄骨梁に架設した状態を示す図であり、図6(b)は同図(a)に示すB−B線で切断した断面図である。 本発明の第2実施形態であるエスカレータを模式的に示す図である。 図8(a)は図7に示すトラス下階側端部の構成を説明する部分拡大図であり、図8(b)は同トラス上階側端部の構成を説明する部分拡大図である。
以下、本発明の乗客コンベアの第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるエスカレータを模式的に示す図である。
図1に示すように、エスカレータ10は、上階側のコンクリート梁(第1支持梁)12と下階側のコンクリート梁(第2支持梁)14との間に架け渡されたトラス16と、乗客を搬送する無端搬送体20とを備える。トラス16は、上階側機械室M1が設けられた上階側端部17と、下階側機械室M2が設けられた下階側端部18と、両端部17,18を接続する傾斜部19とから構成され、両端非固定状態で両梁12,14に架設されている。
無端搬送体20は、駆動スプロケット22および従動スプロケット24と、両スプロケット22,24の間に架け渡された駆動チェーン25によって無端状に連なった多数の踏み段26a,26b,26cと、駆動スプロケット22を駆動するモータ(不図示)とを備える。また、無端搬送体20の両側に沿って欄干27が設けられている。この欄干27には、踏み段26a,26b,26cの循環走行に連動して走行するハンドレール28が設置されている。
図2(a)はトラス16における下階側端部18の構成を説明する部分拡大図であり、同図(b)はトラス16における上階側端部17の構成を説明する部分拡大図である。なお、図2(a)および図2(b)では、後述するモルタル材MRの図示を省略している。
図2(a)および図2(b)に示すように、トラス16の両端部17,18には、コンクリート梁12,14に向かって延出する支持部材30,33が設けられている。以下の説明では、各支持部材30,33の構成はほぼ同一であるため、主として、同図(b)に示す上階側の支持部材30について説明を行い、下階側の支持部材33については適宜説明を省略する。
図2(b)に示すように、支持部材30は、トラス16の上階側端部17に上下方向に延びる辺部(第1当接予定部)31aが溶接等によって固定された山形鋼31と、山形鋼31の略水平に延びる辺部31bに溶接等によって一端側が固定された延長プレート(支承部)32とから構成される。山形鋼31の辺部31aとコンクリート梁12との間には第1の隙間G1が設けられている。この辺部31aは、後述する隙間調整部材が設けられていない場合において、トラス16がコンクリート梁12の方へ向かって変位したときにコンクリート梁12と当接する役割を有する。
また、延長プレート32は、コンクリート梁12の上面の一部を切り欠いてなる段下げ部12aの受台37に溶接固定されたスペーサSP1,SP2(図3参照)にX方向に摺動可能な状態で載置される。このスペーサSP1,SP2は、架設状態におけるトラス16の高さ位置を調整する機能を有し、薄い金属板(シム)を積層して各々構成されている。以下の説明では、支持部材30を構成する延長プレート32が上面視において受台37と重なる部分をかかり代α1と呼称する。このかかり代α1のX方向における寸法は、後述する第2の隙間G2に層間変位γ・H(γ:エスカレータ設計用層間変位角、H:階高<図1参照>)を加えた長さよりもわずかに長く設けられており、トラス16がコンクリート梁14の方へ変位しても当該トラス16が脱落しないようにしている。
なお、本実施形態では、延長プレート32を介して山形鋼31をコンクリート梁12に架設しているが、延長プレート32を用いずに山形鋼31を直接受台37に架設してもよい。この場合には、山形鋼31の略水平に延びる辺部31bが支承部に相当する。
また、図1に示すように、モルタル材MRによって段下げ部12aを埋設処理する場合には、モルタル除けカバー37aを受台37の上面を覆うように設けてもよい。このモルタル除けカバー37aは、トラス16側が開口しており、トラス16が長手方向Xに変位するときに延長プレート32が摺動する摺動空間を確保する役割を有している。このモルタル除けカバー37aの壁面W1と延長プレート32との間には、延長プレート32の摺動距離を確保するために隙間β1が設けられている。この隙間β1の長手方向Xにおける長さは、トラス16がコンクリート梁12の方へ変位したときの延長プレート32の摺動距離(第1の隙間G1から後述する隙間調整部材の厚みを差し引いた長さ)よりも少しだけ大きくなるように設けられている。このように、延長プレート32の摺動距離よりも隙間β1を長く設けることにより延長プレート32がモルタル除けカバー37aに衝突しないようにしている。
一方、図2(a)に示すように、支持部材33は、支持部材30と同様に、摺動可能な状態で受台39に載置される。支持部材33を構成する山形鋼34の辺部34aとコンクリート梁14との間には第2の隙間G2が設けられている。以下の説明では、支持部材33を構成する延長プレート(第2支承部)35が上面視において受台39と重なる部分をかかり代α2と呼称する。かかり代α2のX方向における寸法は、第1の隙間G1に層間変位γ・H(γ:エスカレータ設計用層間変位角、H:階高<図1参照>)を加えた長さから後述する隙間調整部材の厚みを差し引いた長さよりもわずかに長く設けられており、トラス16がコンクリート梁12の方へ変位しても当該トラス16が脱落しないようにしている。
また、この受台39は、上述した受台37と同一の構成を備え、モルタル除けカバー39aが設置されている。このモルタル除けカバー39aの壁面W2と、延長プレート35との間には、延長プレート35の摺動距離を確保するために隙間β2が設けられている。この隙間β2の長手方向Xにおける長さは、延長プレート35の上述したコンクリート梁14側への摺動距離(すなわち、第2の隙間G2)よりも少しだけ大きくなるように設けられている。
次に、図2(b)および図3を用いて隙間調整部材44,46の構成について説明する。図3は、図1に示すA−A線で切断した断面図である。図2(b)および図3に示すように、トラス16は、山形鋼31の辺部31aの幅方向両端側に略箱状の外観を有する隙間調整部材44,46を各々備えている。各隙間調整部材44,46はコンクリート梁12の方へトラス16が変位した際に、山形鋼31の辺部31aの代わりにコンクリート梁12に当接することでトラス16の変位距離を調節する機能を有する。各隙間調整部材44,46は同一構成を備えるため、隙間調整部材44についてのみ説明する。なお、隙間調整部材の個数は1個でも複数個でも構わないが、本実施形態では2個の隙間調整部材44,46を用いることによりコンクリート梁12に隙間調整部材44,46が当接するときにトラス16に作用する当接力を分散させてトラスが損傷し難くしている。
続いて、図2(a)および図2(b)を用いて隙間調整部材44の厚みtの設定方法について説明する。図2(a)および図2(b)に示すように、トラス16を上下階のコンクリート梁12,14に架設した状態で、コンクリート梁12,14とトラス16との両隙間G1,G2を測定し実測値を得る。そして、両隙間G1,G2の実測値の和から両隙間G1,G2の設計値を差し引いた補正距離となるように隙間調整部材44の厚みtを形成した上で山形鋼31の辺部31aに取り付ける。
これにより、コンクリート梁12の方へトラス16が変位したときの変位距離を両隙間G1,G2の実測値と設計値の差分に相当する距離(すなわち、厚みt)だけ短縮できる。また、コンクリート梁12の方へ変位する場合におけるトラス16の変位距離が厚みtに相当する距離だけ短縮されるので、下階側の延長プレート35のX方向における寸法も厚みtに相当する距離だけ短縮できる。このように延長プレート35の寸法を厚みtに相当する寸法だけ短縮できるため、下階側のコンクリート梁14における段下げ部14aのX方向における寸法も厚みtに相当する距離だけ短縮できる(図2(a)参照)。
本実施形態におけるエスカレータ10によれば、コンクリート梁12に向かってトラス16が変位した際に、隙間調整部材44,46がコンクリート梁12に当接することで両隙間G1,G2の実測値から設計値を各々差し引いた補正距離に相当する厚みtだけトラス16の変位距離を短縮できる。このため、下階側の延長プレート35のかかり代α2の寸法を不必要に長く設けなくともトラス16の脱落を防止でき、当該プレート35の寸法も各隙間調整部材44,46の厚みtに相当する距離だけ短縮できる。
また、これに伴い、コンクリート梁14における段下げ部14aのX方向における寸法も上記厚みtに相当する距離だけ短くできるため、コンクリート梁14を切り欠いて段下げ部14aを加工する手間を減らすこともできる。
なお、隙間調整部材44は、厚みの異なる複数のブロック体を予め用意しておき、上述した補正距離に最も近い厚みのブロック体を選択してトラス16に、例えば、溶接などの固定手段により固定してもよい。但し、第1の隙間G1からブロック体の厚みを差し引いた距離が上述したかかり代α2よりも短くなるようにブロック体を選択することがトラス16の脱落を防止する上で必要である。
上記第1実施形態では、トラス16の上階側端部17に隙間調整部材44,46を設けているが、下階側端部18に隙間調整部材44,46を設けてもよい。
本実施形態では、乗客コンベアの一例として、エスカレータ10を例に挙げて説明したが、傾斜型の動く歩道に本発明を適用してもよい。
続いて、図4〜図6を用いて、上記第1実施形態の第1変形例〜第3変形例について説明する。以下の説明では、上記第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して適宜説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。
図4は、上記実施形態におけるエスカレータ10の第1変形例であるエスカレータ50が備える隙間調整部材52の構成を示す部分拡大図である。
図4に示すように、隙間調整部材52は、厚み方向に貫通するねじ孔52aが中央部に設けられたブロック体である。これに対して、トラス16の上階側端部17および山形鋼31の辺部31aには、コンクリート梁12に対向する位置に貫通孔17a,H1が各々設けられている。そして、上階側機械室M1の方から貫通孔17a,H1に挿入されたボルト53が隙間調整部材52のねじ孔52aに螺合することによって、トラス16に隙間調整部材52が固定される。このように、ボルトを用いて隙間調整部材52をトラス16に固定してもよい。
図5は、上記実施形態におけるエスカレータ10の第2変形例であるエスカレータ60が備える隙間調整部材62の構成を示す部分拡大図である。
図5に示すように、隙間調整部材62はトラス16における上階側端部17の貫通孔17bおよび山形鋼31の辺部31aに設けられたねじ孔H2に螺合されたボルト63と、当該ボルト63のねじ軸に螺合した固定用ナット64とから構成される。ボルト63は、締め込み方向、または、その反対方向に回転させることによってトラス16から突き出すねじ軸の長さを調節する機能を有する。また、固定用ナット64は、ボルト63を共回りしないように保持した状態でトラス16の上階側端部17に接近する方向に締め込むことによってボルト63を山形鋼31における辺部31aに固定する機能を有する。
この隙間調整部材62によれば、トラス16から突き出すボルト63の長さを調節することができる。このため、コンクリート梁12,14とトラス16との間隔の大きさを上記実施形態における隙間調整部材44,46を用いる場合よりもより柔軟に調節できる。
図6(a)は、上記第1実施形態におけるエスカレータ10をコンクリート梁12の代わりに鉄骨梁100に架設した第3変形例を示す図である。同図(b)は、同図(a)に示すB−B線で切断した断面図である。図6(a)および図6(b)に示すように、鉄骨梁(第1支持梁)100にトラス16の上階側端部17を設置するようにしてもよい。トラス16の下階側端部18についても上階側端部17と同様に鉄骨梁に設置すればよい。
図6(a)および図6(b)に示すように、上階側の鉄骨梁100は、長手方向Xと直交する水平方向に延びるH形鋼102と、このH形鋼102に所定の間隔をあけて各々取り付けられた補強用リブ104a,104bとから構成される。H形鋼102の上面には支持プレート106が取り付けられている。上階側支持部材30の延長プレート32は、支持プレート106に摺動可能な状態で掛けられている。支持プレート106と延長プレート32との間にはトラス16の上下方向の位置を調整するためにスペーサSP1,SP2が介装されている。
一方、各隙間調整部材44,46は、補強用リブ104a,104bおよび支持プレート106の端面に対向する位置に取り付けられている。このため、トラス16が上階側の鉄骨梁100の方へ変位した場合には、鉄骨梁100の中でも相対的に強度の高い部分に各隙間調整部材44,46を当接させることができる。このようにして各隙間調整部材44,46の当接力を鉄骨梁100で受け止めやすくしている。
また、スペーサSP1,SP2による嵩上げ高さが高く、山形鋼31の辺部31aよりも下方の上階側端部17の当接領域17Pが支持プレート106の端面に当接する場合には、当接領域17Pにおいて支持プレート106の端面と対向する位置に各隙間調整部材44,46を取り付ければよい。
続いて、図7および図8を用いて本発明の第2実施形態であるエスカレータ110の構成について説明する。以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付して適宜説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ説明する。図7は、エスカレータ110の構成を模式的に示す図である。図8(a)はトラス16における下階側端部18の構成を説明する部分拡大図であり、同図(b)はトラス16における上階側端部17の構成を説明する部分拡大図である。
図7に示すように、エスカレータ110は、図1に示すエスカレータ10とほぼ同一の構成を備えている。図8(b)に示すように、エスカレータ110におけるトラス16の上階側端部17に山形鋼31が取り付けられており、当該山形鋼31における第1当接予定部である辺部31aには第1の隙間調整部材144が固定されている。一方、図8(a)に示すように、トラス16の下階側端部18には山形鋼34が取り付けられており、当該山形鋼34における第2当接予定部である辺部34aには第2の隙間調整部材146が固定されている。各隙間調整部材144,146は上記第1実施形態における隙間調整部材44と同一構成を備えるものとしてもよいし、隙間調整部材52,62と同一構成を備えるものとしてもよい。
ここで、図8(a)および図8(b)を用いて第1の隙間調整部材144の厚みt1および第2の隙間調整部材146の厚みt2の設定方法について説明する。第1の隙間調整部材144の厚みt1は、第1の隙間G1の実測値から設計値を差し引いた第1補正距離と一致する寸法に設定されている。これにより、第1の隙間G1の実測値から設計値を差し引いた距離だけトラス16がコンクリート梁12の方へ変位するときの変位距離を短縮できる。また、これに伴い、下階側の延長プレート35の寸法も厚みt1に相当する長さだけ短くできる。
同様に、第2の隙間調整部材146の厚みt2は、第2の隙間G2の実測値から設計値を差し引いた第2補正距離に一致する寸法に設定されている。これにより、第2の隙間G2の実測値から設計値を差し引いた距離だけトラス16がコンクリート梁14の方へ変位するときの変位距離を短縮できる。また、これに伴い、上階側の延長プレート32の寸法も厚みt2に相当する長さだけ短くできる。
なお、第1の隙間調整部材144は、隙間調整部材44と同様に、厚みの異なる複数のブロック体を予め用意しておき、上述した補正距離に最も近い厚みのブロック体を選択してトラス16に取り付けるようにしてもよい。但し、第1の隙間G1からブロック体の厚みを差し引いた距離が上述したかかり代α2よりも短くなるようにブロック体を選択することがトラス16の脱落を防止する上で必要である。同様に、第2の隙間調整部材146も厚みの異なる複数のブロック体から選択してもよい。
本実施形態におけるエスカレータ110によれば、コンクリート梁12に向かってトラス16が変位した際に、第1の隙間調整部材144がコンクリート梁12に当接することで第1の隙間調整部材144の厚みt1に相当する距離だけトラス16の変位距離を短縮できる。このため、下階側の延長プレート35のかかり代α2の寸法を不必要に長く設けなくともトラス16の脱落を防止でき、当該プレートの寸法も第1の隙間調整部材144の厚みt1に相当する距離だけ短縮できる。また、これに伴い、コンクリート梁14における段下げ部14aのX方向における寸法も上記厚みt1に相当する距離だけ短くでき、コンクリート梁14を切り欠いて段下げ部14aを加工する手間を減らすこともできる。
同様に、コンクリート梁14に向かってトラス16が変位した際に、第2の隙間調整部材146がコンクリート梁14に当接することで第2の隙間調整部材146の厚みt2に相当する距離だけトラス16の変位距離を短縮できる。このため、上階側の延長プレート32のかかり代α1の寸法を不必要に長く設けなくともトラス16の脱落を防止でき、当該プレートの寸法も第2の隙間調整部材146の厚みt2に相当する距離だけ短縮できる。また、これに伴い、コンクリート梁12における段下げ部12aのX方向における寸法も上記厚みt2に相当する距離だけ短くでき、コンクリート梁12を切り欠いて段下げ部12aを加工する手間を減らすこともできる。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
10,50,60,110 エスカレータ(乗客コンベア)
12,14 コンクリート梁(第1支持梁,第2支持梁)
12a,14a 段下げ部
16 トラス
17 上階側端部
18 下階側端部
19 傾斜部
20 無端搬送体
30,33 支持部材
31,34 山形鋼
31a,34a 辺部(第1当接予定部,第2当接予定部)
32,35 延長プレート(第1支承部,第2支承部)
37,39 受台
44,46,52,62 隙間調整部材
100 鉄骨梁(第1支持梁)
144 第1の隙間調整部材
146 第2の隙間調整部材
α1,α2 かかり代
β1,β2 隙間
G1,G2 第1の隙間,第2の隙間
SP1,SP2 スペーサ
X 長手方向

Claims (4)

  1. トラス両端部に当該トラスからその長手方向に水平に延出する第1支承部および第2支承部を備え、両支承部が建築物の第1支持梁と前記第1支持梁と高さの異なる第2支持梁とに長手方向に沿って摺動可能に各々掛けられ、前記トラスが前記第1支持梁に向かって変位するときに前記第1支持梁に当接する第1当接予定部と、前記トラスが前記第2支持梁に向かって変位するときに前記第2支持梁に当接する第2当接予定部とを含む乗客コンベアであって、
    前記第1支持梁に向かって前記トラスが変位した際に前記第1当接予定部の代わりに前記第1支持梁に当接することにより、前記第1当接予定部と前記第1支持梁との第1の隙間の実測値および前記第2当接予定部と前記第2支持梁との第2の隙間の実測値から両隙間の設計値を各々差し引いた補正距離に基づいて前記トラスの変位距離を短縮する隙間調整部材を備えることを特徴とする、
    乗客コンベア。
  2. 前記隙間調整部材は、前記第1当接予定部から前記第1支持梁に向かって延出する水平方向の長さを調節可能に構成されている、
    請求項1に記載の乗客コンベア
  3. 前記隙間調整部材は、前記トラスに取り付けた状態における水平方向の厚みが異なる複数の隙間調整部材の中から、前記補正距離に最も近い厚みを有するものが選択されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の乗客コンベア。
  4. トラス両端部に当該トラスからその長手方向に水平に延出する第1支承部および第2支承部を備え、両支承部が建築物の第1支持梁と前記第1支持梁と高さの異なる第2支持梁とに長手方向に沿って摺動可能に各々掛けられ、前記トラスが前記第1支持梁に向かって変位するときに前記第1支持梁に当接する第1当接予定部と、前記トラスが前記第2支持梁に向かって変位するときに前記第2支持梁に当接する第2当接予定部とを含む乗客コンベアであって、
    前記第1支持梁に向かって前記トラスが変位した際に前記第1当接予定部の代わりに前記第1支持梁に当接することにより、前記第1当接予定部と前記第1支持梁との第1の隙間の実測値から当該第1の隙間の設計値を差し引いた第1補正距離に基づく距離だけ前記トラスの変位距離を短縮する第1の隙間調整部材と、
    前記第2支持梁に向かって前記トラスが変位した際に前記第2当接予定部の代わりに前記第2支持梁に当接することにより、前記第2当接予定部と前記第2支持梁との第2の隙間の実測値から当該第2の隙間の設計値を差し引いた第2補正距離に基づく距離だけ前記トラスの変位距離を短縮する第2の隙間調整部材と、
    を備えることを特徴とする、
    乗客コンベア。
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