JP2018159435A - アクチュエータのシール構造 - Google Patents

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和仁 下村
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Abstract

【課題】単体のパッキンによって、シャフトとの間およびケーシングとの間の2か所において良好なシール性を確保できるアクチュエータのシール構造を提供すること。【解決手段】アクチュエータの軸方向に移動するシャフト12と、シャフトを軸方向に沿って覆うケーシング10と、シャフト12とケーシング10との間の空間部に配置され、ケーシングの前端部に形成されたシャフト挿通用の開口10e周辺に配置されたパッキン16と、パッキンを前面側において支持し、背面側においてシャフトを後退方向に付勢する戻しばね11の当接を受けるパッキンホルダ17とが備えられる。パッキン16は、シャフトに摺接する摺接面16aと、摺接面の外側にケーシングの前端部内面の一部に当接する当接部16cとが一体に形成され、戻しばねによるパッキンホルダ17の前進作用を受けて、パッキンの当接部16cが、ケーシング10の前端部内面に当接される。【選択図】図1

Description

この発明は、例えばエンジンに取り付けられ、エンジン側の温度変化に伴うワックスの膨張、収縮により駆動用のシャフトを進退させるアクチュエータのシール構造に関する。
エレメントケースに収容されたワックスが温度変化によって膨張、収縮することにより、駆動用シャフトが進退するサーモアクチュエータが知られている。また従来からこのサーモアクチュエータを、エンジンのラジエータ用シャッタ(遮蔽板)の駆動源として利用することが提案されている。
例えば、特許文献1には、本出願人が提案したサーモアクチュエータが開示されている。このサーモアクチュエータを図6に示すと共に、この図6に基づいて従来のサーモアクチュエータとその利用例について説明する。
図6に示すように、サーモアクチュエータ1は、ワックス2が収納されたエレメントケース3と、このエレメントケース3を後端側に支持すると共に、前端側においてリテーナ4を進退可能に保持する支持部5とを備える。前記エレメントケース3と支持部5とはカシメ加工により連結されてサーモエレメント6を構成し、このサーモエレメント6において温度変化がリフト量(リテーナ4の移動量)に変換される。
なお、前記サーモエレメント6を構成するエレメントケース3、支持部5は、例えば真鍮により形成されている。
前記リテーナ4は、前記支持部5に一体的に形成された略円筒状のガイド部7の周りを囲っており、前記ガイド部7内には、円柱状のピストン8が前後方向(軸方向)に移動可能に保持されている。
そして、前記ワックス2が温度変化によって膨張、収縮することにより、ダイヤフラム9が変形する。更に、前記ダイヤフラム9の変形に応じて前記ピストン8が前記ガイド部7に対して前後移動することにより、リテーナ4を進退させるように構成されている。
そして、リテーナ4と同軸上にリテーナ4の先端側から突出するシャフト12が備えられ、前記シャフト12は、その先端が複数の遮蔽板21を備えた開閉機構20に接続されている。これにより、シャフト12はリテーナ4の進退移動に同期して軸方向に進退移動し、前記複数の遮蔽板21を連動して回動(開閉)させるように動作する。
リテーナ4および支持部5の周囲には、それらを囲うようにして筒状のケーシング10が設けられ、リテーナ4とケーシング10との間の隙間空間には、軸方向に伸縮可能な戻しばね11が配置されている。
前記戻しばね11の前端部はケーシング10の内側前端部に着座し、後端部はリテーナ4の基端部において周方向に突出した鍔部4aに当接されており、これによって戻しばね11は、リテーナ4およびシャフト12を後退方向に付勢している。
すなわち、戻しばね11によりリテーナ4は、常に後退方向に付勢されるが、サーモエレメント6に対し、前記リテーナ4が前進する際には、戻しばね11を縮めるように作用する。なおケーシング10の前端側の開口10eには、リング状のパッキン13が設けられており、リテーナ4の進退動作に拘わらず前記パッキン13によって、ケーシング10内をシールしている。
また、ケーシング10は、前記したようにリテーナ4およびサーモエレメント6の周囲を覆うケーシング本体10aと、ケーシング本体10aの基端部から外側に拡がるフランジ10bとを有している。前記フランジ10bには、ねじ留めの際に利用する貫通孔10cが設けられている。
また、前記ケーシング本体10aには、その基端部側の開口10dから、支持部5が圧入されて連結されており、前記フランジ10bに、支持部5の周面から外周方向に全周に亘って突出する鍔部5aの一面側(前面側)が当接した状態になされている。
前記したサーモアクチュエータ1をエンジンに取り付けるには、まず、エレメントケース3およびこれを支持する支持部5の後部を、エンジンに形成された収納孔(図示せず)に挿入する。また、ケーシング10のフランジ10bによって、支持部5の鍔部5aをエンジン側に押さえ付けた状態で、貫通孔10cに挿通された図示せぬねじを利用してケーシング10をエンジンに固定する。
このようにサーモアクチュエータ1をエンジンに取り付けることにより、エンジン側の温度変化に伴うワックス2の膨張、収縮によりシャフト12を進退させることができ、これにより通風制御のための遮蔽板21の開閉動作を実現することができる。
ところで、特許文献1に開示された図6に示すサーモアクチュエータ1においては、ケーシング10の前端部側の開口10eに沿って、パッキン13が取り付けられており、このパッキン13によって軸方向に移動するリテーナ4との間でシールを果たし、ケーシング外からの例えばダストもしくは雨水等がサーモアクチュエータ1内に侵入するのを阻止するように構成されている。
図7は前記したパッキン13が施されたケーシング10の前端部側の開口10e付近におけるサーモアクチュエータ1の具体的な構成を、その一部を破断して示した斜視図であり、図6に示した各部に相当する部分を同一符号で示している。
なお、図7に示す例においては、図6に示したリテーナ4がその先端部に取り付けられたシャフト12と一体に成型されており、図6に示したリテーナ4に相当する部分がシャフト12の大径部12aを構成している。そして、大径部12aには軸芯に沿って中空部12bが形成されて、この中空部12b内にガイド部7が収容され、ガイド部7から突出するピストン8の先端部が、中空部12b内においてシャフト12に嵌合されて取り付けられている。
図7に示したように、ケーシング10の前端部の開口(シャフト挿通用の開口)10eに沿って、リング状のパッキン13を施すには、例えば図8に示したように第1金型Aと第2金型(コア部材)Bとを用いた射出成型が利用される。
すなわち、第1金型Aと第2金型Bの間にケーシング本体10aを装着し、その前端部側の開口10eに沿って形成された第1金型Aと第2金型Bとの空間部に、白抜きの矢印で示すように、パッキン13として機能するゴム素材を注入し射出成型する。
続いて、第1金型Aと第2金型Bとを含むゴム素材(パッキンと同一の符号13で示す。)に熱を加えて化学反応(加硫)を起こすことで、ケーシング本体10aの開口10eに沿って、パッキン13を形成することができる。
前記したように第1と第2の金型A,Bを用いてケーシング本体10aにパッキン13を形成する場合には、ケーシング本体10aの板厚の不均一、或いはケーシング本体10aの部分的な変形などの影響を受けて、パッキン13の成形にばらつきが生じ易いという問題がある。しかも金型を用いることによる射出成型は、生産性を上げることができず、生産コストも上昇するという問題も抱えることになる。
そこで、リング状のパッキンの単体を別工程において成形し、リング状のパッキンホルダによって前記パッキンを保持した構成を採用することが考えられる。これには断面がU字状に成形されたパッキンを好適に利用することができる。
図9はその参考例として、断面がU字状のパッキン32を中央にした拡大断面図で示している。この図9に示す例においても、図7に示した例と同様にシャフトの大径部12aに沿ってパッキン32を配置した構成を示している。
加えて戻しばね11の拡開圧力を受けるリング状のパッキンホルダ31が備えられ、パッキンホルダ31とシャフトの大径部12aとの間に形成された環状の空間部に、断面がU字状になされたリング状のパッキン32が配置される。
このように断面がU字状になされたパッキン32を用いて、ケーシング10とシャフトの大径部12aとの間をシールする構成は、例えば特許文献2に開示されている。
特開2015−105645号公報 特開2010−249144号公報
ところで図9に示した参考例の構成によると、断面がU字状に形成されたパッキン32の一方の脚部が、軸方向に相対移動するシャフトの大径部12aに接して摺動するので、これによりシャフトに対するシールを確保することができる。
しかし、図9に示した構成においては、パッキンホルダ31の外側面とケーシング本体10aの内側面との間のシールが不完全になるために、両者間に符号33で示す例えばOリングを装着する等の別の対処が必要となる。したがって、図9に示した構成においても、断面がU字状のパッキン32とOリング33を備えることから、部品点数と組み立て工数の増加は免れず、図7に示した例と同様に、コストアップの問題を解消することができない。
したがって、この発明が解決しようとする課題は、単体のパッキンによって、シャフトとの間およびケーシングとの間の2か所において良好なシール性を確保することができると共に、組み立て工数等を含む生産性に優れ、十分な製品コストの低減を果たすことができるアクチュエータのシール構造を提供することにある。
前記した課題を解決するためになされた、この発明に係るアクチュエータのシール構造は、アクチュエータの軸方向に移動するシャフトと、前記シャフトを前記軸方向に沿って覆うケーシングと、前記シャフトと前記ケーシングとの間の空間部に配置され、ケーシングの前端部に形成されたシャフト挿通用の開口周辺に配置されたパッキンと、前記パッキンを前面側において支持し、背面側において前記シャフトを後退方向に付勢する戻しばねの当接を受けるパッキンホルダとが備えられ、前記パッキンには、内周側に前記シャフトに摺接する摺接面と、前記摺接面の外周側に前記ケーシングの前端部内面の一部に当接する当接部とが一体に形成され、前記戻しばねによる前記パッキンホルダの前進作用を受けて、前記パッキンの前記当接部が、前記ケーシングの前端部内面に当接されることを特徴とする。
すなわち、前記したアクチュエータのシール構造によると、ケーシングの前端部に形成されたシャフト挿通用の開口周辺に配置されたパッキンには、軸方向に移動するシャフトに摺接する摺接面と、この摺接面の外側にケーシングの前端部内面の一部に当接する当接部とが一体に形成される。そして、戻しばねによるパッキンホルダの前進作用を受けて、前記パッキンに形成された当接部が、前記ケーシングの前端部内面に当接するように構成される。
この場合、一つの好ましい形態においては、前記パッキンは、周方向に直交する断面形状が内周側においてU字状に形成され、U字状の内側の脚部が前記シャフトに摺接する摺接面であり、前記U字状の外側の脚部に連続して前記ケーシングとの当接部が円板状に形成され、前記当接部の前面または背面の少なくとも一方に、アクチュエータ軸方向に突出する突起部が前記パッキンと一体に成形された構成が採用される。
また、前記パッキンの背面において、前記U字状の外側の脚部と前記ケーシングとの当接部との連結部分に周に沿って凹部が形成され、前記パッキンホルダは、前記パッキンに形成された凹部に嵌入する突出部が前面側に形成されていることが望ましい。
さらに、前記シャフトの素材は、前記パッキンホルダの素材より硬度が高い素材を用いることが望ましい。
前記したこの発明に係るアクチュエータのシール構造によると、単体のパッキンによって、アクチュエータの軸方向に移動するシャフトとの間およびケーシングとの間の2か所において良好なシール性を確保することができる。
したがって、組み立て工数等を含む生産性に優れ、十分な製品コストの低減を果たすことができるアクチュエータのシール構造を提供することができる。
この発明に係るシール構造を採用したアクチュエータについて、その一部を破断して示した斜視図である。 パッキンとパッキンホルダの外観構成を示した斜視図である。 パッキンを周方向に直交する面で切断した状態の拡大断面図である。 パッキンホルダを周方向に直交する面で切断した状態の拡大断面図である。 図1に示したアクチュエータにおけるケーシングの前端部付近における拡大断面図である。 従来(特許文献1)のサーモアクチュエータの例を示した断面図である。 ケーシングの開口にパッキンを射出成型した従来例について一部を破断して示した斜視図である。 図7に示すケーシングの開口にパッキンを射出成型する状態を、金型を含めて説明する断面図である。 参考例であるシール構造のケーシングの前端部付近における拡大断面図である。
以下、この発明に係る実施形態のアクチュエータのシール構造について、エンジンの冷却液温度によって動作するサーモエレメントを用いた図1〜図5に示すサーモアクチュエータを例にして説明する。
なお、以下の説明に用いる図1〜図5においては、同一部分を同一符号で示しているが、紙面の都合により一部の図面については代表的な部分に符号を付け、その詳細な構成はその他の図面に付けた符号を引用して説明する場合もある。
図1に示すサーモアクチュエータ1の形態は、図6に示したリテーナ4に相当する部分がシャフト12と一体に成形されて、シャフトの大径部12aを構成している。すなわち、図7に示した例と同様の構成が採用されている。そして、大径部12aの軸芯部分には中空部12bが形成されて、この中空部12b内にガイド部7が収容され、ガイド部7から突出するピストン8の先端部が、中空部12b内においてシャフト12に嵌合されて同軸状に取り付けられている。
また、前記大径部12aの基端部には鍔部12cが形成されて、戻しばね11の後端部が鍔部12cに当接し、シャフト12を後退方向に付勢している。また、戻しばね11の前端部は、パッキンホルダ17を介して、パッキン16に対してケーシング10の前端部側に向かって押し出す付勢力を与えている。
そして、図1に示すようにエレメントケース3を含むサーモエレメント6の周囲には、Oリング15が取り付けられて、サーモアクチュエータ1が取り付けられるエンジン(図示せず)側からの冷却液の液漏れが防止できるように構成している。
図1に示したサーモアクチュエータ1のその他の基本構成は、図6に示した構成と同様であり、したがって、相当する各部に図6と同一の符号を付けて、各部の重複する説明は省略する。
前記したパッキン16は、図2に示すようにゴム素材によりリング状に形成され、このパッキン16の背面側に、このパッキン16を支持する同じくリング状に形成されたパッキンホルダ17が重なるようにして配置される。
前記パッキン16およびパッキンホルダ17は、図1に示すようにシャフト12の大径部12aとケーシング10の間の空間部に配置されている。そして、前記パッキン16は、ケーシング10の前端部に形成されたシャフト挿通用の開口10eの直下に配置されている。
また、リング状のパッキン16は、図3に拡大断面図で示したように、周方向に直交する断面形状が内周側においてU字状に形成され、U字状の内側の脚部16aが前記シャフトに摺接する摺接面を構成している。すなわち、パッキン16は後で説明する図5に示すように、U字状の内側の脚部16aがシャフト12の大径部12aに接して、その内径が拡開する方向に変形することで、シャフト12の大径部12aとの間で効果的にシールがなされるように作用する。
また、図3に示すように前記パッキン16のU字状に形成された外側の脚部16bに連続して、前記したケーシング10への当接部16cが円板状に形成されている。
そして、円板状の当接部16cの前面および背面には、断面が円弧状の突起部16d,16eが前記パッキン16と一体に成形されている。
なお、この実施の形態においては前記した突起部16d,16eは、円板状の当接部16cの周方向に沿ってそれぞれ連続してリング状に形成されている。
また、前記したパッキン16の外側脚部16bと、前記した当接部16cとの連結部分におけるパッキンホルダ17側に面した背面側には、周に沿って凹部16fが形成されている。
図4は前記したリング状のパッキンホルダ17を、周方向に直交する面で切断した拡大断面図で示しており、このパッキンホルダ17には、その前面(上面)側の内周面に沿って、前記パッキン16のU字状に形成された内周部を収容する収容部17aが形成されている。
そして、収容部17aの外側には段状に突出した圧接部17bがリング状に形成されると共に、前記収容部17aと圧接部17bとの間には、圧接部17bの内側に沿って圧接部17bよりもさらに前方に若干突出する突出部17cがリング状に形成されている。
また、パッキンホルダ17の背面側には、その外周に沿って平坦状のばね受け部17dがリング状に形成されており、前記したとおり、このばね受け部17dに戻しばね11の前端部が当接される。
図5は、前記したパッキン16およびパッキンホルダ17をケーシング10内の前端部に組み付けた状態を拡大して示している。すなわち、パッキンホルダ17は、前記パッキン16を前面側において支持すると共に、背面側において前記シャフト12を後退方向に付勢する戻しばね11の当接を受ける。
そして、パッキンホルダ17の前記した圧接部17bは、戻しばね11の付勢力を受けて、パッキン16の当接部16cに圧接し、当接部16cの前面をケーシング10の前端部内壁面に密着させるように作用する。
この時、パッキンの当接部16cに形成された前面側および背面側の各突起部16d,16eは、図5に破線で示すように当接部16cから突出した状態から、パッキンホルダ17の圧接力を受けて、平坦状になされる。これにより、当接部16cとケーシング10との間のシール作用をより効果的に向上させることに寄与するものとなる。
したがって、この実施の形態によると、リング状に形成された単体のパッキン16によって、シャフト12(シャフトの大径部12a)との間およびケーシング10との間の2か所において良好なシール性を確保することができる。
一方、例えばエンジンからの熱を受け受けることによるサーモエレメント6の作用により、シャフト12(大径部12a)が前進すると、図5に示すようにパッキンホルダ17の背面17dが戻しばね11から受ける拡開圧力も増加することになり、この拡開圧力は、パッキン16の円板状の当接部16cに加わる。その結果、当接部16cの軸方向に圧縮されるゴム肉部が、軸直角方向に膨張する。
このとき、パッキンホルダ17に形成されているリング状の突出部17cがパッキン16の背面側の凹部16fに入り込んでいるため、パッキン16の内周側に形成されているU字状部分に対する、上記パッキン16の当接部16cの弾性変形挙動の影響を効果的に阻止することができる。これにより、パッキン16のU字状内側脚部16aによるシャフトの大径部12aへの摺動圧の変動を、一定の範囲内に収めることができ、軸方向に移動するシャフト12に対するシール圧の安定性を確保することができる。
また、図5に示されているように、リング状に形成されたパッキンホルダ17は、シャフトの大径部12aを軸として相対移動し、一部が大径部12aに沿って摺動するように作用する。
実施例では、シャフト12(大径部12a)を構成する素材としてポリフェニレン・サルファイドにカーボンファイバーおよびフィラーを充填した複合材料が用いられ、好ましくはPPS−(CF+MH)50であり、そのロックウェル硬さは、おおよそHRM105である。
また、パッキンホルダ17を構成する素材として、ポリフェニレン・サルファイドにテフロン(登録商標)およびフィラーを充填した複合材料が用いられ、好ましくはPPS−PTFE−MH30であり、そのロックウェル硬さは、おおよそHRM75である。
すなわち、この実施の形態においては、パッキンホルダ17に対して、シャフト12の硬度がより高い素材が用いられている。これにより、互いに摺接するシャフト12とパッキンホルダ17のうち、シャフト12側の摩耗の度合いを少なくすることができる。
これにより、常にシャフト12に摺接するパッキン16によるシール性について、その経時変化を軽減させることができるサーモアクチュエータを提供できる。
また、以上説明した実施の形態においては、パッキン16に備えられた円板状の当接部16cには、その前面および背面にそれぞれ断面が円弧状の突起部16d,16eが周方向に沿ってリング状に形成されている。他の実施例として、パッキンの当接部16cに形成された前面側および背面側の各突起部16d,16eについて、シャフト12(シャフトの大径部12a)との間およびケーシング10との間の2か所において良好なシール性を確保することができれば、突起部16dのみを設ける構成または突起部16eのみを設ける構成であってもよく、さらに突起部16d,16eはなくてもよい。
以上説明した実施の形態は、サーモエレメントにより駆動されるサーモアクチュエータを例にしているが、この発明に係るシール構造は、サーモアクチュエータに限らず、その他のアクチュエータに採用することで、同様の作用効果を得ることができる。
1 サーモアクチュエータ
2 ワックス
3 エレメントケース
4 リテーナ
5 支持部
5a 鍔部
6 サーモエレメント
7 ガイド部
8 ピストン
9 ダイヤフラム
10 ケーシング
10a ケーシング本体
10b フランジ
10c 貫通孔
10d 基端部開口
10e 前端部開口
11 戻しばね
12 シャフト
12a 大径部
12b 中空部
12c、4a 鍔部
15 Oリング
13、16 パッキン
16a 内側脚部
16b 外側脚部
16c 当接部
16d 前面側突起部
16e 背面側突起部
16f 凹部
17 パッキンホルダ
17a 収容部
17b 圧接部
17c 突出部
17d ばね受け部

Claims (4)

  1. アクチュエータの軸方向に移動するシャフトと、
    前記シャフトを前記軸方向に沿って覆うケーシングと、
    前記シャフトと前記ケーシングとの間の空間部に配置され、ケーシングの前端部に形成されたシャフト挿通用の開口周辺に配置されたパッキンと、
    前記パッキンを前面側において支持し、背面側において前記シャフトを後退方向に付勢する戻しばねの当接を受けるパッキンホルダとが備えられ、
    前記パッキンには、内周側に前記シャフトに摺接する摺接面と、前記摺接面の外周側に前記ケーシングの前端部内面の一部に当接する当接部とが一体に形成され、前記戻しばねによる前記パッキンホルダの前進作用を受けて、前記パッキンの前記当接部が、前記ケーシングの前端部内面に当接されることを特徴とするアクチュエータのシール構造。
  2. 前記パッキンは、周方向に直交する断面形状が内周側においてU字状に形成され、U字状の内側の脚部が前記シャフトに摺接する摺接面であり、前記U字状の外側の脚部に連続して前記ケーシングとの当接部が円板状に形成され、
    前記当接部の前面または背面の少なくとも一方に、アクチュエータ軸方向に突出する突起部が前記パッキンと一体に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータのシール構造。
  3. 前記パッキンの背面において、前記U字状の外側の脚部と前記ケーシングとの当接部との連結部分に周に沿って凹部が形成され、前記パッキンホルダは、前記パッキンに形成された凹部に嵌入する突出部が前面側に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータのシール構造。
  4. 前記シャフトの素材は、前記パッキンホルダの素材より硬度が高いことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータのシール構造。
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