JPH074351Y2 - 往復動用パッキン - Google Patents

往復動用パッキン

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JPH074351Y2
JPH074351Y2 JP1987142021U JP14202187U JPH074351Y2 JP H074351 Y2 JPH074351 Y2 JP H074351Y2 JP 1987142021 U JP1987142021 U JP 1987142021U JP 14202187 U JP14202187 U JP 14202187U JP H074351 Y2 JPH074351 Y2 JP H074351Y2
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packing
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inward flange
side end
packing body
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JP1987142021U
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JPS6446576U (ja
Inventor
孝幸 斉藤
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エヌオーケー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、たとえば自動車の懸架装置のショックアブソ
ーバ等のシール部に用いられる往復動用パッキンに関す
る。
(従来の技術) 従来、この種の往復動用パッキンとしては、たとえば第
4図および第5図に示すようなものがある。すなわち、
100は自動車の懸架装置に用いられるショックアブソー
バを示しており、シリンダチューブ101には図示しない
ピストンが往復動自在に装着されている。そしてピスト
ンロッド102がシリンダチューブ101の開口部に取付けら
れたロッドガイド103を介して往復動自在に支持されて
いる。このシリンダチューブ101の開口端部には、シリ
ンダチューブ101の開口部を密封する往復動用パッキン1
04が装着されている。このパッキン104は、内周にピス
トンロッド102に摺接するシールリップ105を備えたゴム
状弾性体製のパッキン本体106と、パッキン本体106を支
持するパッキンキャップ107とから構成されている。こ
のパッキンキャップ107にはパッキン本体106の大気側端
面106aが密接する内向フランジ108が設けられており、
パッキン本体106の密封流体側端面106bに作用する圧力
を支持している。またパッキン本体106の密封流体側端
面106bにはパッキン押え109が設けられ、パッキン本体1
06とロッドガイド103との間にはパッキン押え用のスプ
リング110が介装されていた。そしてパッキン本体106の
密封流体側端面106bは、軸線と直交する直交面に対して
外径側から内径側に向って徐々に軸方向密封流体側に傾
斜するテーパ面となっており、パッキン本体106の圧縮
方向を半径方向内方に若干傾けてスプリング110による
加圧力の水平方向成分がピストンロッド102に作用する
ようにしてシールリップ105の接触面圧を高めてシール
性を向上させていた。
(考案が解決しようとする問題点) しかし斯かる従来例にあっては、ピストンロッド102に
荷重が作用してパッキン本体106の密封流体側端面106b
に高圧のガス圧が加わった場合、圧力の作用方向がパッ
キン本体106の内径側に向って作用することになり、パ
ッキン本体106がピストンロッド102を締付ける結果につ
ながり、シールリップ105,…のピストンロッド102との
接触面圧が増大する。またガス圧がパッキン本体106に
作用した場合、パッキン本体106がパッキンキャップ107
の内向フランジ108と密封流体側端面106bとの間で軸方
向に圧縮されるが、パッキン本体106を構成するゴムの
逃げる部分が各シールリップ105,…間の隙間105a,…以
外に無く、その結果、パッキン本体106とピストンロッ
ド102との接触面積が増大することになる。このように
パッキン本体106によるピストンロッド102の緊迫力が増
大すると共に接触面積が増加すれば、ガス等の圧力流体
を密封する本来の目的を達成するためには好都合であ
る。しかし、その反面、パッキン本体106とピストンロ
ッド102間の摩擦力が増大し、摺動抵抗が大きくなって
ピストンロッド102の円滑な作動が阻害されてしまう。
このようなピストンロッド102とパッキン本体106間の摩
擦力の増加は、懸架装置の性能を悪化させ、ひいては車
の乗り心地悪化の要因となっていた。
本考案は上記した従来技術の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、パッキン本体
の密封性能を損なうことなく、パッキン本体に作用する
密封流体圧力に起因するパッキン本体の緊迫力の増大を
抑制し得る往復動用パッキンを提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案にあっては、軸を往
復動自在に支持するハウジング内周に、その内周側に軸
に摺接するシールリップを備え、かつ外周がハウジング
に対して密接する環状のゴム状弾性体製パッキン本体を
嵌着し、一方上記ハウジングに上記パッキン本体の大気
側端面に当接する内向フランジを設け、上記パッキン本
体の密封流体側端面に作用する圧力を内向フランジによ
って支持する往復動用パッキンにおいて、前記パッキン
本体の密封流体側端面を、軸線と直交する直交面に対し
て外径側から内径側に向って徐々に軸方向大気側に向っ
て傾斜するテーパ面とし、さらに上記内向フランジとパ
ッキン本体との当接部の外径側端部に軸方向に開く隙間
をパッキン本体の大気側端面または内向フランジをテー
パ面とすることで形成し、前記隙間は半径方向外方に向
って徐々に大きくなった断面くさび状としたことを特徴
とする。
(作用) 而してパッキン本体の密封流体側端面に密封流体の圧力
が作用した場合、圧力によってパッキン本体が軸方向に
圧縮され、内周および外周の接触面圧が増大する。しか
しその圧力の作用方向は軸線方向大気側に向って軸線に
対して半径方向外方に傾いて作用することになり、パッ
キン本体を半径方向外方に拡げようとする水平方向成分
が作用し、内周側のシールリップの接触面圧の増大は抑
制される。さらにパッキン本体の外周側の部位がくさび
状の隙間の分だけ、内向フランジに当接するパッキン本
体の大気側端面の内径端部を支点として曲げ変形し、パ
ッキン本体の密封流体側の部位を半径方向外方に拡げる
方向に曲げモーメントが作用する。このような圧力の水
平方向成分と曲げモーメントによってシールリップの接
触面圧の増大が抑制され、軸の摺動抵抗増大が抑制され
る。
(実施例) 以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。本考
案の一実施例に係る往復動用パッキンを示す第1図乃至
第3図において、1は従来例と同様に自動車の懸架装置
に用いられるツインチューブ式ガス入りショックアブソ
ーバである。すなわち2は同心状に設けられるインナチ
ューブ21とアウタチューブ22とから成るシリンダチュー
ブである。インナチューブ21内にはピストン(図示せ
ず)が摺動自在に設けられ、ピストンに連結される往復
動軸としてのピストンロッド3が、シリンダチューブ2
の開口端部を閉塞するロッドガイド4の案内孔4aに摺動
自在に挿通されている。そしてロットガイド4によって
密封されるインナチューブ21内に油Oが充填され、イン
ナチューブ21とアウタチューブ22の間のリザーバ室に油
OとガスGが封入されている。
一方、ロッドガイド4の大気側にはロッドガイド4とピ
ストンロッド3間からの油OやガスGの漏れを防止する
ための往復動用パッキン5が設けられている。この往復
動用パッキン5は、ロッドガイド4の外周とアウタチュ
ーブ22内周との間に下端部が固着されるハウジングとし
てのパッキンキャップ6と、パッキンキャップ6の内周
とピストンロッド3との間に装着される単一のゴム状弾
性体より成る断面台形状に形成した環状のパッキン本体
7とを備えている。
上記パッキンキャップ6は、その上部開口縁には半径方
向内方に向って全周にわたって張り出す内向フランジ61
が設けられている。内向フランジ61はピストンロッド3
の軸線に対して直交させており、その内径側端縁はピス
トンロッド3外周面に近接させている。
一方パッキン本体7はその外周面を底辺とする断面略台
形状で、その外周面がハウジング内周に密接しており、
また大気側端面71が内向フランジ61内面に密接してい
る。さらにパッキン本体7の内周面には、先端がピスト
ンロッド3に摺接するシールリップ81,82,83,84が軸方
向に所定間隔でもって複数設けられている。本実施例で
は大気側から密封流体側に向って4つのシールリップ8
1,82,83,84が設けられている。このうち最も大気側に設
けられるシールリップ81は半径方向内方に向って軸方向
大気側に傾斜して延びている。
またパッキン本体7の密封流体側端面72は、ピストンロ
ッド3の中心軸線に対して直交する直交面に対して外径
側から内径側に向って徐々に軸方向大気側に傾斜するテ
ーパー面により構成されている。この密封流体側端面72
には、同一の傾斜角を有する傾斜面91を備えたパッキン
押え9が当接しており、ロッドガイド4とパッキン押え
9との間に介装されるスプリング10によって軸方向大気
側に付勢されている。このスプリング10の付勢力によっ
てパッキン本体7を軸方向に圧縮し、シールリップ81,
…の締め代を高めてシール性を増大させている。
また、パッキン本体7の大気側端面71の当接部の外径側
端部には軸方向に開く隙間gが形成されている。この隙
間gは半径方向外方に向って徐々に大きくなった断面く
さび状に形成されており、本実施例ではパッキン本体7
の大気側端面71の外径側端部をテーパ面とすることによ
り、軸線に対して直交する直交面に形成した内向フラン
ジ61との間に、隙間gを形成している。この隙間gは、
第3図に示すように内向フランジ61′を傾斜させること
により形成するようにしてもよい。
上記構成の往復動用パッキンにあっては、ピストンロッ
ド3の往復作動時において、パッキン本体7の受圧面に
ガスや油の圧力が作用すると、パッキン本体7が軸方向
に圧縮され、その分内、外周の接触面圧が大きくなる。
しかし、パッキン本体7の密封流体側端面72が内径側が
凹んだすり鉢形状に傾斜しているので、圧力の作用方向
は矢印に示すように密封流体側端面72に対する法線方
向、すなわち軸線に対して半径方向外方に傾いて作用す
ることになる。したがって、圧力によってパッキン本体
7は圧力Pの水平方向成分PHによって半径方向外方に押
付けられることになり、内周側のシールリップ81,…と
ピストンロッド3間の緊迫力の増大は緩和される。
また、上記圧力Pによってパッキン本体7の外周側は、
内向フランジ61との間の隙間g分だけ内向フランジ61に
当接するパッキン本体7の大気側端面71の内径端部を支
点として上方に移動し、パッキン本体7にその下端部側
を半径方向外方に開く方向に曲げモーメントMが作用す
る。したがって密封流体側のシールリップ84が開き勝手
となり、パッキン本体7の緊迫力が緩和される。
このように、ショックアブソーバ1作動時にパッキン本
体7に高圧の圧力が作用してもパッキン本体7とピスト
ンロッド3間の緊迫力増大は抑制されるので、各シール
リップ81,…の接触面圧および接触面積の増大も抑制さ
れ、ロッド3のフリクションの増大を抑制することがで
きる。したがって本実施例のようなショックアブソーバ
1に適用した場合には、伸長時および収縮時においてピ
ストンロッド3が円滑に移動し、減衰特性を安定させる
ことができ、ひいては自動車の乗り心地の向上をも図る
ことができる。
尚、本実施例ではツインチューブ式ガス入りショックア
ブソーバに用いるパッキンについて説明したが、モノチ
ューブ式等の他の形式のショックアブソーバについても
適用できることはもちろんである。またショックアブソ
ーバに限らず、密封流体の内圧が作用する各種装置の往
復動用シール部についても適用できるものである。
(考案の効果) 本考案は以上の構成および作用から成るもので、パッキ
ン本体の密封流体側端面を軸線と直交する直交面に対し
て外径側から内径側に向って傾斜するテーパ面にして、
密封流体の圧力の作用方向をパッキン本体の外周側に向
うようにしたので、密封流体の圧力が高圧になった場合
の、パッキン本体の軸に対する緊迫力増大を緩和するこ
とができる。またパッキン本体とハウジングの内向フラ
ンジの当接部の外径側端部に半径方向外方に向って徐々
に大きくなった断面くさび状の隙間を設けたので、パッ
キン本体に作用する圧力によってパッキン本体の外径側
の部位が隙間に逃がされてパッキン本体の内周側を軸か
ら開かせる方向に曲げモーメントが作用してパッキン本
体による緊迫力は緩和される。したがって、密封流体が
高圧下にあってもパッキン本体の摺動抵抗の増大を低減
することができ、軸の円滑な摺動を確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る往復動用パッキンの要
部縦断面図、第2図は第1図のパッキンが適用されたシ
ョックアブソーバの要部縦断面図、第3図は第1図のパ
ッキンの隙間部の他の態様を示す要部縦断面図、第4図
は従来の往復動用パッキンが適用されたショックアブソ
ーバの要部縦断面図、第5図は第4図のパッキンの要部
拡大縦断面図である。 符号の説明 1…ショックアブソーバ 2…シリンダチューブ 3…ピストンロッド(軸) 4…ロッドガイド、5…パッキン 6…パッキンキャップ(ハウジング) 61,61′…内向フランジ 7…パッキン本体、71…大気側端面 72…密封流体側端面 81,82,83,84…シールリップ O…油、G…ガス g…隙間、P…圧力 PH…水平方向成分、M…曲げモーメント

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸を往復動自在に支持するハウジング内周
    に、その内周側に軸に摺接するシールリップを備え、か
    つ外周がハウジング内周に対して密接する環状のゴム状
    弾性体製パッキン本体を嵌着し、一方上記ハウジングに
    上記パッキン本体の大気側端面に当接する内向フランジ
    を設け、上記パッキン本体の密封流体側端面に作用する
    圧力を内向フランジによって支持する往復動用パッキン
    において、 前記パッキン本体の密封流体側端面を、軸線と直交する
    直交面に対して外径側から内径側に向って徐々に軸方向
    大気側に向って傾斜するテーパ面とし、さらに上記内向
    フランジとパッキン本体との当接部の外径側端部に軸方
    向に開く隙間をパッキン本体の大気側端面または内向フ
    ランジをテーパ面とすることで形成し、前記隙間は半径
    方向外方に向って徐々に大きくなった断面くさび状とし
    たことを特徴とする往復動用パッキン。
JP1987142021U 1987-09-17 1987-09-17 往復動用パッキン Expired - Lifetime JPH074351Y2 (ja)

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JPS6446576U JPS6446576U (ja) 1989-03-22
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