JP2018158936A - β‐ヒドロキシ‐β‐メチル酪酸の精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温および高真空などの厳しい条件は必要とされず、装置に対する要求が低く、プロセスを容易に制御することができ、高純度の生成物を作製することができるβ‐ヒドロキシル‐β‐メチル酪酸を精製するための方法の提供。【解決手段】塩基を用いて粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチル酪酸を中和してβ‐ヒドロキシル‐β‐メチル酪酸の塩を生成すること、冷却および結晶化すること、溶解および酸性化すること、ならびに抽出して高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチル酪酸を得ることを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、化学合成の分野に属する。詳細には、本発明は、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの精製のための方法に関する。
β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレート(HMB、C10)は、必須アミノ酸の一種であるロイシンの中間代謝物である。ロイシンは、分岐鎖状アミノ酸であり、必須アミノ酸である。それは、生体内では産生されないが、ヒトの健康にとって非常に重要である。ヒトは、ロイシンの充分な摂取を確保するために、食事に頼らなければならない。HMBは、ロイシンの中間代謝物である。HMBは、食品に含まれており、ヒトの身体も、少量のHMBを産生することができる。
現在健康製品市場で市販されているのは、HMBのカルシウム塩の一水和物であり、一般的には、カルシウムβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートである。その生体内での代謝機構は明らかではないが、抵抗運動の過程での筋肉タンパク質の分解に対して用いることが推奨されてきた。それは、筋肉量の増加を最大に促進することができる。研究者らは、HMBが運動ストレス下の筋肉細胞膜にとって不可欠な成分であり得るか、またはそれが筋肉成長のために重要ないくつかの酵素の活性を制御している可能性があると提案している。トリ、ウシ、およびブタでの動物試験から、HMBの補充は、除脂肪体重を増加させ、体脂肪を減少させる可能性のあることが示されている。
先行技術において、HMBの合成は難しくない。しかし、高純度のHMBを得ることは、ある程度困難である。現時点では、HMBは、主として精留、または繰り返し行う抽出および洗浄によって精製される。
HMBは、高温下では不純物を生成し易く、それは、その純度に影響を与える。精留は、常圧下で行うことはできず、減圧下、40mmHgおよび約120℃の沸点で行われなければならない。精留は、あまり長く継続することができない。高温および高真空下での運転が可能であること、ならびに酸および塩化物イオンによる腐食に対する耐性を有することを含む装置への要求がより高い。その結果、装置の精度、構造、および材質のいずれも、プロセス要求事項を満たすことができない。精留後でも、生成物に加えて、初留分および釜底残渣が存在する。初留分および釜底残渣が利用されない場合、費用対効果が悪くなり得る。従って、装置への高い要求、高コスト、および副生物の容易な発生などの問題が、精留法には付随している。
繰り返し行う抽出および洗浄の方法では、HMBは、異なるpH値下にて、水および有機溶媒中へのHMBおよび不純物の分配率が異なることを利用することによる複数回の抽出および逆抽出によって精製される。しかし、この方法では、98%までの純度を有する生成物を得ることは難しい。この方法で得られる純度は、精留、および塩化、および結晶化の方法で得られる純度よりも低い。加えて、生成物の色も良くない。
従って、プロセスを簡便化し、コストを低減し、生成物の品質を向上することができるHMB精製のための改善された方法を開発することが、本技術分野にて緊急に求められている。
本発明は、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの精製のための方法を提供することを意図している。
本発明の第一の態様では、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの精製のための方法が提供され、その方法は:
(1)粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを塩基で中和し、結晶化し、遠心分離し、乾燥して、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する結晶化生成物を得ること;
(2)溶解および酸性化のために、工程(1)で得られた生成物に無機酸を添加し、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを溶解および酸性化された生成物から抽出して、高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを得ること、
を含む。
1つの好ましい実施形態では、工程(1)において、中和反応は、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを溶解すること;20〜60℃、好ましくは30〜60℃で、pHが6〜8に到達するまで塩基を添加すること;珪藻土を添加し、温度を40〜75℃、好ましくは45〜75℃に維持すること;ろ過し、ろ液を回収すること;および−10から20℃にゆっくり冷却してβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレート結晶を得ることを含む。
別の好ましい実施形態では、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートは、水性溶媒中に溶解され、その溶媒は、好ましくは、これらに限定されないが、水またはエタノールから選択される。
別の好ましい実施形態では、工程(2)において、溶解および酸性化は、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する生成物を、純水中に、1:1〜5(β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩:水)、好ましくは1:1〜3の重量比で添加すること、pHが1〜3.5に到達するまで、無機酸を0〜40℃、好ましくは10〜40℃で滴下すること、を含む。
別の好ましい実施形態では、塩基は、HMBと低溶解度を有する塩を形成することができる二価金属塩基などの塩基であり、好ましくは、この塩は、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満など、50%未満の溶解度を有する。好ましくは、塩基は、これらに限定されないが、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムから選択される(こうして得られたβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩は、例えば、カルシウムβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートおよびマグネシウムβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートである)。
別の好ましい実施形態では、無機酸は、これらに限定されないが、塩酸、硫酸、硝酸、およびリン酸から選択される。
別の好ましい実施形態では、工程(2)において、溶解および酸性化された生成物からβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを抽出するために有機溶媒が用いられて、有機溶媒抽出物が得られ、次に、この有機溶媒が除去されて、高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが生成される。
別の好ましい実施形態では、有機溶媒は、水非混和性溶媒であり、これらに限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n‐ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジクロロメタン、およびジクロロエタンから選択される。
別の好ましい実施形態では、抽出は、有機溶媒で2〜5回抽出することを含み、有機溶媒の各添加後に、充分に撹拌し、静置し、有機相を回収する。
別の好ましい実施形態では、工程(3)において、有機溶媒は、真空蒸留によって除去される。
別の好ましい実施形態では、有機溶媒は、酢酸エチルであり、有機溶媒は、以下の条件下での真空蒸留によって除去される:蒸留温度≦70℃、および後段階での−0.09Mpa以上の真空度;真空度が−0.09Mpa以上に到達し、温度が60〜70℃に到達し、泡が発生しなくなった後に蒸留を停止。
別の好ましい実施形態では、工程(1)の前に、この方法はさらに:
(a)ジアセトンアルコールを次亜塩素酸塩と反応させて、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する生成物を生成すること;
(b)工程(a)で得られたβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する生成物を無機酸と反応させて、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを得ること、
を含む。
本発明のその他の態様は、本出願に開示される内容を考慮することで、当業者にとって明らかであろう。
繰り返し充分な研究を行った後、本発明者らは、予想外なことに、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレート(HMB)を精製するための理想的な方法を見出した。この方法は、塩基を用いて粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを中和してβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を得ること、冷却および結晶化すること、溶解および酸性化すること、ならびにβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを高純度に抽出することを含む。この方法では、高温および高真空などの厳しい条件は必要とされない。逆に、装置に対する要求が低く、プロセスを容易に制御することができ、および高純度の生成物を作製することができる。
現在のところ、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートは、以下の化学反応から生成される。まず、ジアセトンアルコールが次亜塩素酸塩と反応されて、ナトリウムβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを含有する生成物が生成され;次に、ナトリウムβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを含有する生成物が酸と反応されて、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの水溶液が得られる。この水溶液が有機溶媒によって複数回抽出され、有機相がプールされる。次に、溶媒が真空下で除去され、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが生成される。
本発明では、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが塩基と反応されて、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩が生成される。この生成物が冷却され、結晶化され、溶解され、および酸性化され、次に、高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが、良好な純度および温和なプロセス条件でそこから抽出される。
本発明の好ましい実施形態では、有機溶媒は、減圧下での蒸留によって除去される。蒸留温度は、70℃を超えないように制御され、真空度は、低真空度から高真空度となるように制御される。その結果、溶媒のロスを低減することができ、酢酸エチルなどの有機溶媒を、蒸留によって可能な限り多く除去することができる。
本発明の方法では、高温および高真空などの厳しい条件は必要とされない。従って、本発明は、装置に対する要求が低く、プロセスを容易に制御することができ、および高純度の生成物を作製することができる。本発明の生成物の質としては、以下が挙げられる:外観、無色から薄黄色の高粘度の透明液体;純度、98%超。
本発明で用いられる出発物質は、本技術分野における市販物質である。粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの生成は、本発明において特に限定されない。本発明において、公知のいかなる出発物質および操作条件が用いられてもよい。粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートがどのようにして得られるかに関わらず、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが得られた後に、本発明の発想に従って精製が実践される限りにおいて、そのような方法は、本発明の保護範囲内に含まれるものと理解されるべきである。
以下の具体例を参照して、本発明をさらに説明する。これらの例は、単に本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するためのものではないことは理解されるべきである。以下の例で用いられる実験方法は、その具体的な条件は特に記載されていないが、従来の条件に従って行われるか、または製造元が推奨する条件に従って行われる。特に断りのない限り、パーセントおよび部は重量基準で算出される。
特に断りのない限り、本明細書で用いられるすべての技術的および科学的用語は、当業者によって一般的に知られる意味と同じ意味を有する。加えて、開示される内容と類似または同等であるいかなる方法および物質も、本発明で用いられてよい。本明細書で開示される好ましい実施形態および物質は、単に説明の目的のものである。
実施例1:高純度HMBの作製−前段階での粗HMBの作製
1.出発物質および補助物質
前段階での粗HMBの作製に用いた出発物質および補助物質を表1に示す。
Figure 2018158936
2.運転プロセスおよびプロセスパラメーター
2.1 酸化合成(これは強い発熱反応である)
次亜塩素酸ナトリウムを、反応ケトルへポンプで送り、ジアセトンアルコール(DIA)をゆっくり添加した。添加速度は、反応の過程において、ケトル中の物質の反応温度が10℃から20℃の範囲に維持されるように制御した。DIA添加時に温度が大きく低下したところで、これは反応がすでに起こっておらず、終了したことを示すものであり、DIAの添加を停止した。
2.2 酸性化
2.1で得られた反応生成物を、反応ケトルへポンプで送った。温度は、約20℃となるように制御した。塩酸を添加して、pHを2〜3.5に調節した。酸の添加後、この混合物を30分間静置した。点検窓から観察し、底部に形成した副生物のクロロホルムを除去した。
2.3 蒸発による水の除去
2.2で得られた反応生成物を、反応ケトルへポンプで送り、生成物の体積がその初期体積の約半分に減少するまで真空濃縮に掛けた。生成物を、60℃以下に冷却し、ケトルから排出し、ろ過した。生成した塩化ナトリウムをろ過によって除去した。ろ液をプールし、反応ケトルに投入した。
2.4 抽出
ろ液を、酢酸エチルにより3回抽出した。各抽出の前に、ろ液のpHを塩酸により2〜3.5に調節した。酢酸エチルの各添加の後、得られた混合物を充分に撹拌し、次に静置し、相分離させた。酢酸エチル層を回収した。
2.5 酢酸エチルの除去
抽出した酢酸エチル層をプールし、反応ケトルへポンプで送った。真空蒸留により酢酸エチルを除去した。得られた生成物を60℃以下に冷却し、ケトルから排出して粗HMBを得た。
実施例2:高純度HMBの作製−後段階でのHMBの精製
1.出発補助物質
粗HMBの精製に用いた出発補助物質を表2に示す。
Figure 2018158936
2.運転プロセスおよびプロセスパラメーター
2.1 中和および結晶化
エタノールを反応ケトルに添加した。実施例1で作製した粗HMB(約40kg)をケトルに添加し、撹拌し、40〜60℃に加熱した。反応が安定化した後、水酸化カルシウムを添加してpHを6.5〜7.5に調節した。次に、2kgの珪藻土を添加し、温度を60〜65℃に維持した。反応生成物を結晶化ケトルへろ過し、ゆっくり0〜10℃に冷却し、続いてその温度範囲で維持した。
2.2 遠心分離
2.1で得られた反応生成物を、ろ布を有する遠心分離機に入れ、遠心分離して湿潤生成物を得た。
2.3 乾燥
遠心分離後に得た湿潤生成物をトレイ上に配置し、オーブンに入れて60〜80℃で乾燥した。乾燥後にHMB‐Caを得た。この乾燥工程は、溶媒のロスが許容される場合、省略することが可能である。
2.4 溶解および酸性化
2.3で得られたHMB‐Caを秤量し、純水を、3:1(水:HMB‐Ca)の重量比で添加した。塩酸を20〜30℃で添加した。この混合物を撹拌し、HMB‐Caを溶解させた。pHが2〜3に到達した時点で塩酸の添加を停止した。
2.5 抽出
上記で溶解し、酸性化した溶液を、酢酸エチルによって3回抽出した。各酢酸エチル添加において、得られた混合物を充分に撹拌し、次に静置し、20〜30℃で相分離させた。次に、酢酸エチル層を回収した。
2.6 溶媒の除去
3回の抽出から得られた抽出物をプールした。酢酸エチルを真空蒸留により除去した。蒸留温度は、40〜70℃に制御し、後期の真空度を、−0.09Mpa以上に制御した。真空度が−0.09Mpa以上に到達し、温度が65〜70℃に到達し、ケトル内で泡が発生しなくなった時点で、蒸留を停止した。得られた生成物を50℃に冷却し、ケトルから排出して、高純度のHMBを得た。
試験したところ、上記方法で得られたHMBの純度は99.6%であり、生成物は良好な色を有している。
実施例3:高純度HMBの作製−後段階でのHMBの精製
用いた出発物質および補助物質、運転プロセス、ならびにプロセスパラメーターは、実施例2で用いたものと同じとしたが、但し、中和および結晶化は、以下のようにして行った。
粗HMB(約40kg)を反応ケトルへポンプで送った。脱イオン水(120kg)を添加し、次に水酸化カルシウムを30〜50℃で添加して、pHを6.5〜7.5に調節した。2kgの珪藻土を添加し、温度を65〜70℃に上げ、この温度範囲で10分間維持した。反応生成物を反応ケトルへろ過し、ゆっくり0〜10℃に冷却した。
遠心分離、乾燥、溶解および酸性化、抽出、および溶媒の除去は、実施例2と同一とした。
試験したところ、上記方法で得られたHMBの純度は99.8%であり、生成物は良好な色を有している。
実施例4:高純度HMBの作製−出発物質および補助物質の利用可能性に関する研究
実施例2で用いたものと類似の物質、運転プロセス、およびプロセスパラメーターで作製を行った。相違点を以下の表3に挙げる。
Figure 2018158936
最終生成物中のHMBの含有量を表3に挙げた。出発物質を適切に置き換えることによって、高純度および良好な色を有する生成物を得ることができることが分かる。
本発明で引用したすべての参考文献は、参考文献の各々が個別に参照のために引用されていることから、参照により本明細書に援用される。加えて、上記内容の読後に、当業者が本発明に様々な変更または改変を行ってよいことは理解されるべきである。このようなすべての均等物は、本出願の特許請求の範囲で定められる範囲内に含まれる。

Claims (10)

  1. (1)塩基を用いて粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを中和し、結晶化し、遠心分離し、乾燥して、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する結晶化生成物を得ること、
    (2)工程(1)で得られた前記生成物に、溶解および酸性化のために無機酸を添加し、前記溶解および酸性化された生成物からβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを抽出して、高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを得ること、
    を含む、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを精製するための方法。
  2. 工程(1)において、前記中和反応が、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを溶解すること、pHが6〜8に到達するまで塩基を20〜60℃で添加すること、珪藻土を添加し、温度を40〜75℃に維持すること、ろ過し、ろ液を回収すること、ならびに、ゆっくり−10から20℃に冷却して、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの結晶を得ること、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが、水およびエタノールから選択されることが好ましい水性溶媒に溶解される、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(2)において、前記溶解および酸性化が、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する前記生成物を、1:1〜5の重量比で純水中に添加すること、および、pHが1〜3.5に到達するまで0〜40℃で無機酸を滴下すること、を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記塩基が、低溶解度を有する金属塩であり、好ましくは、前記塩基が、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムから選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記無機酸が、塩酸、硫酸、硝酸、およびリン酸から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 工程(2)において、前記溶解および酸性化された生成物からβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを抽出するために有機溶媒が用いられて、有機溶媒抽出物が得られ、次に前記有機溶媒が除去されて、高純度のβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートが生成される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記有機溶媒が、水非混和性溶媒であり、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、n‐ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジクロロメタン、およびジクロロエタンから成る群より選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(3)において、前記有機溶媒が、真空蒸留によって除去される、請求項7に記載の方法。
  10. 工程(1)の前に、前記方法がさらに:
    (a)ジアセトンアルコールを次亜塩素酸塩と反応させて、β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する生成物を生成すること、
    (b)工程(a)で得られたβ‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートの塩を含有する前記生成物を無機酸と反応させて、粗β‐ヒドロキシル‐β‐メチルブチレートを得ること、
    を含む、請求項1に記載の方法。
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