JP2018157053A - 付着物除去方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)治具の硬度より低く、且つ金属成分を含有しない噴射材を用意する。
(2)噴射材を治具に向けて噴射する。
(3)治具に向けて噴射された噴射材が治具に衝突する際の衝突エネルギーによって付着物を除去する。
(5)噴射材が前記治具に衝突したときに付着物の結晶粒界で破壊の起点を形成する工程。
(6)噴射材をさらに衝突させて結晶粒界を起点として界面破壊により治具から脱離させる工程。
(7)付着物が付着した治具を加熱する工程。
(8)噴射材を加熱した後の前記治具に向けて噴射する工程。
ワークWは比較的付着力の弱い付着物を刷毛等で予め除去してもよい。この工程は、省略してもよい。
吸引機構40を作動して、加工室Rを吸引する。次いで、扉11の施錠を解除して、扉11を開ける。次いで、所定量の噴射材を加工室Rに投入し、輸送管P及び分離機構30を介して噴射材を貯留ホッパ20に移送する。その後、扉11を閉め、施錠する。加工室Rは吸引機構40により吸引されているので負圧となり、外部と連通するように設けられた吸引孔(図示せず)より外気が処理室Rに流入する。
加工装置01の制御機構60を操作して前述の電磁弁を「開」、定量供給機構20を「ON」にして、噴射材を噴射する。次いで、移動機構14を「ON」にして、ワークWをノズルに対して相対的に水平移動させる。例えば、図3に示すようにワークWの中心Cの走査軌跡Tは、ワークWの端部から噴射材の噴射領域AにX方向に走査し、所定のピッチでY方向にずらした後にX方向に戻すことを繰り返して櫛歯状に走査する軌跡である。ノズルに対してワークWをこのように移動することで、ワークの全面に対して噴射材を衝突させることができる。ここで、ノズル50の噴射口が長方形状に形成されている場合には、長辺がY方向となるように配置することにより、1回のX方向の走査による噴射材の噴射幅を増大させることができるので、噴射処理の効率を向上させることができる。
所定の加工が終了したら、制御手段により、移動手段14が「OFF」、前述の電磁弁が「閉」、定量供給機構20が「OFF」にそれぞれ切り替えられる。その後、扉11の施錠を解除して扉11を開け、ワークWを回収する。このワークWに付着した噴射材や粉塵をエアブローや超音波洗浄機等で除去して、一連の加工が完了する。
庫内が所定の温度に保持された恒温器を準備し、ワークWを庫内にセットする。治具と付着物とはそれぞれ膨張係数が異なることから、所定の温度に加熱することで治具と付着物との密着力が低下する。すなわち、後述のS7の工程にて付着物を除去できる程度まで密着力が低下すればよく、過剰に加熱することはエネルギーの損失に繋がる。さらに、例えば治具の軟化点近傍に加熱すると最も密着力が小さくなるが、治具に熱ダメージを加えることになり、治具の寿命が低下する。加熱する温度は500〜1000℃としてもよく、800〜1000℃としてもよい。
ワークWを室温まで冷却する。冷却速度が早いと付着物に微細なクラックが発生するので、後のS7の工程にて付着物を容易に除去することができるが、治具にも熱ダメージを加えることになる。S7の工程にて付着物を容易に除去でき、且つ治具に熱ダメージがないよう、冷却速度を決定する。なお、この二側面を満足しさえすれば室内に放置することで冷却してもよい。
S1〜S3の工程と同様の操作で、ワークWに向けて噴射材を噴射する。前述の通り、治具よりも軟質の噴射材を用いると、治具へのダメージが抑制されるので、S3の工程にて使用した噴射材と同じものを使用してもよい。付着物は加熱により治具との密着力が低下しており、かつ硬脆性があるので噴射材の衝突により付着物にクラックが発生し、このクラックを起点として付着物が除去される。
S4の工程と同様の操作にてワークWを回収し、このワークWに付着した噴射材や粉塵をエアブローや超音波洗浄機等で除去して、一連の加工が完了する。
噴射材A:ユリア樹脂(ロックウェル硬さHRMが115であり、多角状)
噴射材B:ナイロン樹脂(ロックウェル硬さHRRが110であり、円柱状)
噴射材C:アクリル樹脂(ロックウェル硬さHRMが95であり、球状)
噴射材D:フェノール樹脂(ロックウェル硬さHRMが125であり、球状)
噴射材E:ガラス(ビッカース硬さHvが500であり、球状)
噴射材F:胡桃種子(モース硬度が2であり、多角状)
噴射材G:白色溶融アルミナ(ビッカース硬さがHv2,200であり、多角状)
噴射材H:ウレタンゴムの外縁に白色溶融アルミナ粒子を担持させた粒子(ショアA硬度が40であり、円柱状)
噴射材I:ステンレス(ビッカース硬さHvが187であり、球状)
<基材の損傷評価>
○・・・切削深さが3μm未満である。
△・・・切削深さが3μm〜5μmである。
×・・・切削深さが5μmを超える。
<付着物除去の評価>
○・・・EDXで皮膜の残留が確認されない。
△・・・目視では皮膜の残留が確認されないが、EDXでわずかに膜の残留が確認される。
×・・・目視で皮膜の残留が確認される。
噴射材の硬度が石英板より低い実施例1〜11及び比較例2〜3は、基材の損耗評価が○若しくは△評価となった。△評価は実用上の問題がない、若しくは加工条件の最適化により○評価となりうるものである。一方、噴射材の硬度が石英板より高い噴射材を用いた場合、比較例1のように噴射材の衝突エネルギーを過剰に低くしても基材の損耗評価が×となった。従って、治具よりも硬度の低い噴射材を用いることで基材への損傷が抑えられることが示された。
基材の損傷評価が○若しくは△評価である実施例1〜11及び比較例2〜3の条件にて皮膜の除去を行った結果、いずれも○若しくは△評価となった。△評価は実用上の問題がない、若しくは加工条件の最適化により○評価となりうるものである。実施例1〜11及び比較例2〜3は、噴射材の衝突エネルギーが1.0×10−6〜1.0×10−4の範囲に含まれる。従って、この条件下では皮膜は十分に剥離できることが示された。
皮膜の除去を行った石英板の被加工面をSEMにて観察した。その結果、いずれも図5の左図のような性状であり、結晶粒界より脱離されることで除去されていた。実施例11では、一部に図4の中央図のような箇所が残っていた。これは、大半が結晶粒界より剥離されるが、全域において結晶粒界からの破壊の起点を形成するには硬度が低かったことによると推察される。
実施例7、比較例2、比較例3の条件にて、実際の治具(石英製)の付着物の除去を行った後、その治具を用いて基板にGaNの皮膜をMOCVD法にて形成した。皮膜形成後、TOF−SIMSによりGaN皮膜の深さ方向での成分分析を行った。その結果、実施例7の場合は金属成分が検出されなかったが、比較例2の場合はAlが、比較例3の場合はFeがそれぞれ検出された。検出されたAlとFeはそれぞれウレタンゴムの外縁に担持しているアルミナ、Feはステンレスに由来すると思われる。即ち、噴射材の金属成分が治具に残留し、それがGaN皮膜に入り込んだと考えられる。例えば、MOCVDにてLEDの発光素子を成膜した場合はこの金属成分により発光効率の低下する、など治具に残留した金属成分は成膜した皮膜の性能低下に繋がる。従って、噴射材として金属成分を含まない材質を用いるとよいことが示された。
(1)基材(治具)の損傷を低減して付着物の除去を行うには、治具の硬度より低く、且つ金属成分を含有しない噴射材を用いるとよい。
(2)効率よく付着物の除去を行うには、治具に対する噴射材の硬度と、噴射材が治具に衝突する際の衝突エネルギーと、のバランスが重要である。
10 筐体
11 扉
12 ノズル固定治具
13 処理テーブル
14 移動機構
15 架台
20 定量供給機構
30 分離機構
31 貯留ホッパ
40 吸引機構
50 ノズル
60 制御機構
A 噴射領域
H1 エアホース
H2 噴射材ホース
R 加工室
T 走査軌跡
W ワーク
Claims (9)
- 薄膜結晶成長による成膜プロセスにて使用する治具に付着する付着物を前記治具から除去する付着物除去方法であって、
前記治具の硬度より低く、且つ金属成分を含有しない噴射材を準備する工程と、
前記噴射材を前記治具に向けて噴射する工程と、
前記治具に向けて噴射された噴射材が前記治具に衝突する際の衝突エネルギーによって前記付着物を除去する工程と、
を含む付着物除去方法。 - 前記噴射材は、少なくとも表層が樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の付着物除去方法。
- 前記噴射材の外形が凸曲面で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の付着物除去方法。
- 前記付着物を除去する工程は、前記噴射材が前記治具に衝突したときに前記付着物の結晶粒界で破壊の起点を形成する工程と、前記噴射材をさらに衝突させて該結晶粒界を起点として界面破壊により該治具から脱離させる工程と、を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の付着物除去方法。
- 前記噴射材の平均粒子径は50〜400μmであることを特徴とする請求項4に記載の付着物除去方法。
- 前記付着物は前記治具よりも硬質であり、前記付着物の除去は前記噴射材を1.0×10−6〜1.0×10−4Jの衝突エネルギーで前記治具に衝突させることを特徴とする請求項4または5に記載の付着物除去方法。
- 前記付着物除去方法は、付着物が付着した治具を加熱する工程と、前記噴射材を加熱した後の前記治具に向けて噴射する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の付着物除去方法。
- 前記治具は石英ガラスで形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の付着物除去方法。
- 前記成膜プロセスは有機金属気相成長法であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の付着物除去方法。
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