JP2014097566A - 基板周縁部を加工するブラスト加工装置およびこの装置を用いたブラスト加工方法 - Google Patents

基板周縁部を加工するブラスト加工装置およびこの装置を用いたブラスト加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
表に薄膜層が形成された基板の基板周縁部の薄膜層を除去する加工装置であって、従来の加工装置よりも加工時間が短く、且つ生産性が向上したブラスト加工装置およびブラスト加工方法を提供する。
【解決手段】
基板周縁部を遊挿する基板遊挿部が形成された基板周縁部加工室と基板周縁部に向かって噴射材を噴射するノズルとを含み、且つ集塵機構が連結された基板周縁部加工機構と、前記基板が載置され該基板を前記ノズルに対して相対的に水平移動させる基板移動回転機構と、前記基板搬送機構を下降させて前記基板を前記基板移動回転機構に転置する昇降機構とを備える。基板周縁部加工機構を低い位置に配置することができるので、加工能力を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材の表面に薄膜層が形成されている基板における、該基板周縁部の薄膜層を除去するための加工装置であるブラスト加工装置、およびこのブラスト加工装置を用いた基板の加工方法に関する。
基材の表面に薄膜層を形成する際、基板周縁部では薄膜層の厚さが中間部に比べ厚くなっていることや、薄膜層が裏面まで到達している場合がある。
薄膜太陽電池パネルを例に説明する。薄膜太陽電池パネルは、透明電極層、半導体層、金属層などが積層されている薄膜層が、ガラス等の透光性基板の表面に形成されている。積層工程は例えば気相反応によっておこなわれるが、その際前記薄膜層が周縁部を介して裏面まで到達している場合がある。太陽電池モジュールは表面と裏面との間の絶縁性が求められている。そこで、ブラスト加工技術を利用して薄膜太陽電池パネルの周縁部の薄膜層を除去することで、前記絶縁性を向上させるための装置が本願発明者らにより提案されている。
WO2011/152073号パンフレット
特許文献1に記載の装置は、太陽電池パネルの周縁部の薄膜層を除去することができる。しかし、発電力として太陽電池の設置が急がれる中、さらなる生産性の向上できる加工装置が求められている。
本発明は、表面に薄膜層が形成されている基板において、基板周縁部の不必要な薄膜層を除去するためのブラスト加工装置であって、前記基板周縁部を遊挿する基板遊挿部が形成された基板周縁部加工室と、前記基板周縁部加工室の内部に先端が挿入して配置され、前記基板遊挿部に遊挿された前記基板周縁部に対して噴射材を噴射するノズルと、を備え且つ内部に発生した粉塵を吸引する集塵機構が前記基板周縁部加工室に連通された基板周縁部加工機構と、前記基板が載置され該基板を前記ノズルに対して相対的に水平移動し、且つ前記基板を回転させる機構を備えた基板移動回転機構と、前記基板を前記基板移動回転機構の初期停止位置の上方に搬送する基板搬送機構と、前記基板搬送機構を下降させ、前記基板を基板移動回転機構に転置するための昇降機構と、を備えることを特徴とする。本発明のブラスト加工装置は、基板をノズルに対して相対的に水平移動させる基板移動回転機構が従来の加工装置(以下の説明で、「従来の加工装置」とは、特に断りのない限り、特許文献1の加工装置を指す)に比べ低い位置に配置されている。すなわち、従来の加工装置と比べて基板移動回転機構の重心が低くなるので、生産性を向上させるために基板の水平移動の速度を上昇させた場合でも、振動することなく安定して移動することができる。以上のように、本発明によって、加工速度を速くした場合でも安定してブラスト加工を行うことができ、基板周縁部の薄膜層を除去することができる。
また、本発明のブラスト加工装置は、前記ノズルが、該ノズル内部で発生した吸引力により噴射材を吸引する機構を備えることを特徴としてもよい。本発明のブラスト加工装置は、従来の加工装置に比べノズルが低い位置に配置されているので、ノズルと噴射材供給機構との距離が長くなる。そのため、噴射材を吸引する吸引力が小さくなる。すなわち、相対的に固気二相流を噴射ノズルから噴射する噴射力が大きくなるので、加工能力が向上する。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記ノズルは、圧縮空気を噴射する空気ノズルと、噴射材を供給する噴射材供給経路が設けられ、且つ内部に前記供給経路と連通した金剛質が設けられたノズルホルダと、前記混合室と練通して前記空気ノズルの延長方向に設けられた噴射ノズルと、を備えた、前記混合室内で発生した吸引力により噴射材を吸引する構造のノズルであることを特徴としてもよい。本発明の構造のノズルは、空気ノズルより噴射された圧縮空気によりノズルホルダ内の混合室内に負圧が発生し、この負圧により噴射材を混合室に吸引して、該混合室で固気二相流を形成し、この固気二相流を噴射ノズルから噴射する構造である。このノズルは、噴射材を連続して噴射することができるので、生産性がよい。
また、本発明のブラスト加工装置において、噴射材供給機構は、予め設定された量の噴射材を前記ノズルに連通して供給するための定量供給機構をさらに備えていることを特徴としてもよい。これで安定したブラスト加工ができるので、加工不足による不良品が発生することがない。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記基板周縁部加工機構に隣接されるクリーニング機構を更に備えることを特徴としてもよい。これで、基板周縁部加工機構で吸引しきれずに基板表面に噴射材が付着していたとしても、クリーニング機構で除去することができる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記クリーニング機構は、前記基板の表面に対向するように配置され、下端が開口したケーシングと、前記ケーシングの内部に先端が挿入して配置され、前記基板に向けて圧縮空気を噴射するクリーニングノズルと、前記ケーシングに設けられ、集塵機構と連通される吸引部材と、を備えていることを特徴としてもよい。クリーニングノズルより噴射された圧縮空気により、基板表面に付着した噴射材を含む微粉末が基板表面より離れ浮遊する。浮遊した微粉末は、ケーシング内の空間は吸引機構によって吸引される。これにより、基板表面に付着(残留)した噴射材を除去することができる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記基板周縁部加工機構と前記基板移動回転機構と前記基板搬送機構とを外包する筐体をさらに備えてもよい。前記基板搬送機構は、前記基板を前記筐体内に搬入する機能と、前記基板周縁部の不必要な薄膜層を除去した後の基板を前記筐体の外部に搬出する機能と、をさらに備えることを特徴としてもよい。これで、基板搬送機構が少なくなるので、装置を安価に製造できる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記基板移動回転機構の上方に搬送された基板を所定の位置で停止させる為の位置決め機構を備えることを特徴としてもよい。このような位置決め機構によって、前記基板を精度良く加工することができる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記基板周縁部加工機構を一対備え、該基板周縁部加工機構は各々の前記基板遊挿部を互いに向き合わせて所定の間隔を空けて配置されていることを特徴としてもよい。前記基板の互いに平行に対向する2辺の周縁部を同時に加工することができるので、加工時間を短縮することができる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記基板に対向するように配置され、下端が開口した飛散防止カバーと、前記飛散防止カバーの内部に先端が挿入して配置され、前記基板周縁部以外の部分に対して噴射材を噴射するノズルと、前記飛散防止カバーに設けられ、前記集塵機構と連結される吸引部材と、を備える基板中間部加工機構が更に配置されていることを特徴としてもよい。飛散防止カバーと集塵機構とは吸引部材によって、連通されている。ノズルより噴射された噴射材により、基板周縁部以外の箇所(基板中間部)の薄膜層が除去される。噴射材や微粒子(除去された薄膜層や基板との衝突により再使用できない大きさとなった噴射材)といった粉塵は、飛散防止カバー内で、集塵機構に吸引される。このように、この基板中間部加工機構によって基板の内側の薄膜層を除去することができる。該基板中間部加工機構によって除去された部分の中心より該基板を切断することで、周縁部が除去された基板を複数枚得ることができる。
また、本発明のブラスト加工装置において、前記ブラスト加工装置により加工する基板が、透光性基材(ガラスや樹脂(例えばポリエチレンテレフタラート樹脂)、等)の平面上に薄膜太陽電池パネルを形成するのに必要な薄膜層(透明電極層、半導体層、金属層、等)が積層された薄膜太陽電池パネルであることを特徴としてもよい。本発明のブラスト加工装置によって、表面と裏面との絶縁特性が優れた太陽電池パネルを得ることができる。
また、本発明はブラスト加工装置による基板周縁部の薄膜層を除去するためのブラスト加工方法であって、前記基板を前記基板搬送機構によって前記基板移動回転機構の上方に搬送する工程と、前記基板移動回転機構の上方に搬送された基板を所定の位置で停止させるための位置決め工程と、前記基板搬送機構を下降して前記基板を前記基板移動回転機構に載置すると共に該基板を基板移動回転機構に固定する工程と、前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板周縁部の少なくとも1辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿する工程と、前記基板移動回転機構を更に水平移動させながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿された前記基板周縁部の薄膜層を除去すると共に、該噴射材を前記集塵機構で吸引する工程と、を備えることを特徴としてもよい。
また、本発明のブラスト加工方法において、前記基板周縁部の少なくとも1辺の不必要な薄膜層を除去した後に、該基板を前記基板移動回転機構によって90度回転させる工程と、前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板の不必要な薄膜層が除去された周縁部の辺に隣接された少なくとも1辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿する工程と、前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、該基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿された周縁部の不必要な薄膜層を除去すると共に、該噴射材を前記集塵機構で吸引する工程と、をさらに含むことを特徴としてもよい。
本発明のブラスト加工方法により、基板をノズルに対して相対的に水平移動させる基板移動回転機構が従来の加工装置より低い位置にはいちされている。すなわち、基板移動回転機構の重心が低くなるので、生産性を向上させるために基板の水平移動の速度を上昇させた場合でも、振動することなく安定して移動することができる。以上のように、本発明によって、基板の水平移動の速度を速くして加工速度を速くした場合でも安定してブラスト加工を行うことができ、基板周縁部の薄膜層を除去することができる。
また、本発明はブラスト加工装置による前記基板周縁部の薄膜層を除去するためのブラスト加工方法であって、前記基板を前記基板移動回転機構の上方に搬送する工程と、前記基板搬送機構によって基板移動回転機構の上方に搬送された基板を所定の位置で停止させるための位置決め工程と、前記基板搬送機構を下降して前記基板を前記基板移動回転機構に載置すると共に該基板を基板移動回転機構に固定する工程と、前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板の対向する周縁部としての第一加工辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部にそれぞれ遊挿する工程と、前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記第一加工辺の薄膜層を除去すると共に、前記基板周縁部加工機構の内部で発生した粉塵を前記集塵機構で吸引する工程と、を備えることを特徴としてもよい。
また、本発明のブラスト加工方法において、前記第一加工辺の薄膜層が除去された基板を前記基板移動回転機構によって90度回転させる工程と、前記基板移動回転機構を水平移動して第一加工辺に隣接する第二加工辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部にそれぞれ遊挿する工程と、前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記第二加工辺の薄膜層を除去すると共に、前記基板周縁部加工機構の内部で発生した粉塵を前記集塵機構で吸引する工程と、をさらに含むことを特徴としてもよい。
対向する平行の2辺の周縁部の不要な薄膜層を同時に除去できるので、短時間で基板周縁部の不必要な薄膜層を除去することができる。
本発明によって、従来よりも加工時間が短く、且つ生産性が向上したブラスト加工装置およびブラスト加工方法を得ることができる。
本発明の第一実施形態を説明する説明図である。図1(A)は平面断面図、図1(B)は正面断面図である。 本発明の第一実施形態における基板周縁部加工機構を示す説明図である。図2(A)は側面図、図2(B)は平面図、図2(C)は基板周縁部加工機構の構成を説明するための模式図、図2(D)は図2(B)の縦断面図である。 本発明の第一実施形態におけるノズルを示す説明図である。図3(A)は正面図、図3(B)は図3(A)におけるA−A断面図である。 本発明の第一実施形態におけるクリーニング機構を説明する正面断面図である。 本発明の第一実施形態における、基板を加工する工程を説明する為の説明図である。図5(A)は工程1を、図5(B)は工程2を示す正面方向からの断面図である。 本発明の第一実施形態における、基板を加工する工程を説明する為の説明図である。図6(A)は工程3を、図6(B)は工程4を示す正面方向からの断面図である。 本発明の第一実施形態における、基板を加工する工程を説明する為の説明図である。図7(A)は工程5を、図7(B)は工程6を示す正面方向からの断面図である。 本発明の第二実施形態における、基板中間部加工機構を示す説明図である。図8(A)は基板中間部加工機構を説明する正面断面図、図8(B)は基板中間部加工機構を配置したブラスト加工装置を説明する平面断面図である。 本発明の第二実施形態のブラスト加工装置により加工した基板の状態を説明する説明図である。
本発明のブラスト加工装置の一例を、図を参照して説明する。また、実施形態の説明における「上下左右方向」は特に断りのない限り図中の方向を指す。
第一実施形態のブラスト加工装置10は、図1(A)および図1(B)に示すように、一対の基板周縁部加工ユニットUと、基板搬送機構14と、昇降機構15と、位置決め機構16と、基板移動回転機構17と、噴射材供給機構18と、これらを外包する筐体11と、これらの機構などの動作を制御する制御手段(図示せず)と、を備える。基板周縁部加工ユニットUは、基板周縁部加工機構12と、該基板周縁部加工機構12の左右(基板Sの進行方向)に隣接されたクリーニング機構13と、からなる。また、筐体11には、基板Sをブラスト加工装置10内に搬入する為の開口部である基板搬入口11aと、ブラスト加工が完了した基板Sをブラスト加工装置10より搬出する為の開口部である基板搬出口11bと、が同図の上部および下部の壁面にそれぞれ形成されている。
基板周縁部加工機構12は、図2に示すように、底面が開放されている箱体である上部ケーシング12aと、上面が開放されており上端部から下方に向かって横断面の断面積が縮小する中空の下部ケーシング12bと、前記下部ケーシング12bの底部に連結された中空の吸引部材12cと、前記上部ケーシング12aと前記下部ケーシング12bとを間隔を空けて連結するためのスペーサ12dと、を備える基板周縁部加工室、及び基板Sに向けて噴射材を噴射するノズルNを備える。上部ケーシング12aの下端面と下部ケーシング12bの上端面は同形状であり、離間して配置されている。
上部ケーシング12aの下端および下部ケーシング12bの上端には、コ字状で略同形状のフランジ部F、Fがそれぞれ設けられている。また、前記スペーサ12dの上端面および下端面は前記フランジF、Fと略同形状である。前記フランジF、Fを、前記スペーサ12dを介して連結することで、上部ケーシング12aと下部ケーシング12bとを連結すると共に、基板Sの周縁部を遊挿する基板遊挿部12eが形成される。前記基板遊挿部12eの間隔(図2(A)における上下方向の長さ)は、基板Sが遊挿された際に、基板Sと開口端との間に少なくとも上下方向における適度な隙間が形成されるように選択する必要がある。すなわち、基板Sと基板遊挿部が接触しないようにする。隙間が小さすぎると、基板Sが開口端と接触して、基板Sが受傷する恐れがある。隙間が大きすぎると、外気を吸引する風速が小さくなるので、粉塵(ノズルNより噴射された噴射材および噴射材が基板Sに衝突することで生じた基板Sの切削粉等の微粒子)を十分に吸引することができない。その結果、該粉塵が基板周縁部加工機構12の外に漏出する。前記基板遊挿部12eの間隔はスペーサ12dの厚さによって決定されるので、基板Sの厚さに応じて該スペーサ12dの厚さを適宜選択することができる。本実施形態では、基板Sの表面および裏面と前記基板遊挿部12eの端面との間隔が1.0〜5.0mmとなるようにスペーサを選択した。
ノズルNは、下端である噴射口が前記上部ケーシング12aの内部に挿入して固定されている。また、吸引部材12cには基板周縁部加工機構12の内部で発生した粉塵を吸引して回収するための集塵機構(図示せず)が連結されている。粉塵は、吸引部材12cを介して前記集塵機構により吸引されて回収される。前記集塵機構の吸引力により、前記基板遊挿部12eより外気が吸引されるので、該基板遊挿部12eの近傍には、外部から内部に向かって流れる気流が生じている。これにより、粉塵が該基板遊挿部12eより基板周縁部加工機構12の外部に漏出することがない。
ノズルNの噴射口の形状は特に限定されないが、矩形として基板Sの加工辺に対して長辺が直交するように配置することで、加工領域Mの幅を広くすることができる。基板周縁部加工機構12の内部では、吸引部材12cの方向に向けて流れる気流が発生しているので、ノズルNからの噴射材の噴射方向が基板周縁部側に向くように傾けることで粉塵を効率よく吸引部材12cより吸引することができる。この角度は、ノズルNの中心線が基板Sに対し30〜70度とすればよい。ノズルNを傾けて配置する場合、ノズルNを傾けて固定できる部材を設ければよい。例えば、図2に示すように所定の角度の斜面を持つ三角柱形状のノズル固定部材12fや、五角形等の多角形固定部材等を用いてもよい。
ノズルNの構造は特に限定されないが、ノズルNの内部で発生した負圧によって噴射材を吸引すると共に内部で圧縮空気と混合して、固気二相流として噴射口より噴射する構造とすればよい。具体例としては、図3に示すように、ノズルNに圧縮空気を導入するための空気ノズルNaと、噴射材を固気二相流として噴射するための噴射ノズルNbと、前記空気ノズルNaを上端より挿入して嵌合し、前記噴射ノズルNbが下端に連結されるノズルホルダNcと、を備える。空気ノズルNaは両端が開口された中空形状であり、圧縮空気の流れる方向(同図下方)に向かって内径が小さくなっている。噴射ノズルNbは上端から下端に向けて同形状の流路断面が設けられている。ノズルホルダNcの内部には、混合室Neと該混合室Neに連通した噴射材供給経路(供給ポート)Ndと、が設けられている構成でもよい。
噴射材供給経路Ndは、ノズルNの上方に配置された噴射材供給機構18とホースHを介して連結されている。噴射材供給機構18は、噴射材を貯留するホッパ18aと、該ホッパから所定量を連続して取り出す(切り出す)ための定量供給機構18bと、を備える。ホッパ18aのみで所定量の噴射材を安定して取り出すことができれば、定量供給機構18bは設けなくてもよい。定量供給機構18bは、テーブルフィーダやスクリュフィーダ等、公知の方法より選択してもよい。本実施形態では、スクリュフィーダを用いた。
前記空気ノズルNaの上端には圧縮空気供給機構(図示せず)がホース(図示せず)を介して連結されている。該圧縮空気供給機構を作動させてノズルNの内部の空間である混合室Neに圧縮空気を噴射すると、混合室Neで負圧が発生する。ノズルNの上方に配置された前記噴射材供給機構18から取り出された噴射材は、前記負圧によって噴射材供給経路Ndを通り、混合室Neに吸引される。吸引された噴射材は、該混合室Neで圧縮空気と混合され、固気二相流として噴射ノズルNbより噴射される。
噴射ノズルNbの下端である噴射口の形状は円形でも矩形でもよい。本実施形態では、噴射口の形状を長方形とし、長辺が加工辺に対して直交する方向に位置するように配置した。これにより、広い幅を加工することができる。
噴射材を加圧タンクに貯留し、該加圧タンクを加圧することで噴射材をノズルに供給する機構のブラスト加工装置(いわゆる加圧式)では、連続してブラスト加工を行える時間は加圧タンクの容量で制限される。これに対し、本実施形態のノズルNを使用したブラスト加工装置は、前述の加圧タンクを必要とせず、噴射材を大気圧下で貯留してノズルNに供給することができる。噴射された噴射材は、後述の様に分離機構での分離を経ることで再度使用(噴射)することができる。即ち、噴射材は循環して噴射することができるので、連続してブラスト加工を行うことができる。また、前記噴射材供給機構18によって所定量の噴射材を安定して供給し続けることができるので、安定したブラスト加工を行うことができる。また、本実施形態ではノズルNを従来のブラスト加工装置より低い位置に配置することができるので、従来のブラスト加工装置に比べて加工能力が高い。空気ノズルNaよりノズルNの内部に供給された圧縮空気の圧力は、噴射ノズルNbからの噴射力と噴射材の吸引力の発生力とに分解される。噴射材供給機構18をノズルNの上方に配置し、且つ該噴射材供給機構18とノズルNとの距離を長くすると、噴射材の吸引力が小さくなる。その結果、噴射ノズルNbからの噴射力が増大するので、加工能力が高くなる。
不必要な薄膜層を良好に除去でき、且つそれ以外の部分の薄膜層を傷つけないように、噴射材および噴射圧力を選択する。噴射材は、一般にブラスト加工に用いるものであれば特に限定されない。例えば、セラミックス系の砥粒やグリッド(アルミナ系、炭化珪素系、ジルコニア系、等)、金属系のショットやカットワイヤーやグリッド(鉄系、ステンレス系、非鉄系、等)、ガラス系のビーズまたは粉末、樹脂系のショット(ナイロン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、等)、植物系のショット(クルミ、ピーチ、アンズ、等)、から選択することができる。また、噴射材の粒子径は、脈動等がなく安定してノズルNより噴射できればよく、例えば0.01〜0.6mm、望ましくは0.02〜0.06mmの範囲から選択することができる。噴射圧力は、0.2〜0.8MPa、望ましくは0.3〜0.6MPaの範囲から選択することができる。
この基板周縁部加工機構12を、基板Sの対向する2辺(図1(A)における上下の辺)が遊挿されるように、2台配置した。具体的には、基板周縁部加工機構12の基板遊挿部12eが互いに向き合うように配置した。基板周縁部加工機構12には、基板Sの寸法に合わせて、基板周縁部加工機構12同士の間隔を調整するための間隔調整機構(図示せず)が連結されており、該間隔調整機構によって基板周縁部加工機構12を図1(A)における上下方向に移動させることができる。
基板周縁部加工機構12に連結されたクリーニング機構13について、更に図4を用いて説明する。図4では、基板Sの進行方向は左右方向である。クリーニング機構13は、下端が開口された箱体であるケーシング13aと、天井面の中央部に配置されたクリーニングノズル13bと、両端が開口された円筒形状の吸引部材13cと、を備える。クリーニングノズル13bは前記圧縮空気供給機構と連結されており、下端(先端)である噴射口が前記ケーシング13aの内部に挿入して固定されている。前記吸引部材13cは、その一端が前記クリーニングノズル13bの左右(即ち、基板Sの進行方向)に位置するように前記ケーシング13aの天井面に連結されており、他端が集塵機構にホースを介して連結されている。これにより、前記ケーシング13aの内側空間と集塵機構とは連通している。
クリーニング機構13は、基板Sが下方を通過する際に、ケーシング13aの下端と該基板Sとの間に適度な隙間が形成されるように配置されている。粉塵が付着した基板Sがクリーニング機構13の下方を通過する際、圧縮空気をクリーニングノズル13bより該基板Sに向けて噴射して粉塵を基板Sの表面から離して浮遊させると共に、この粉塵を集塵機構により吸引部材13cから吸引することで、基板S表面の粉塵を除去する。ケーシング13aの下端部近傍では、ケーシング13aと基板Sとの間に設けられた隙間より外気が吸引されるので、該ケーシング13aの外側から内側に向けて流れる気流が生じている。そのため、粉塵がクリーニング機構13の外部に漏出することがない。しかし、ケーシング13aの下端と基板Sとの隙間が小さすぎると、基板Sがケーシング13aの下端に接触し、基板Sが受傷する恐れがある。間隔が大きすぎると、外気を吸引する風速が小さくなるので、クリーニング機構13の内部に飛散している粉塵を十分に吸引できない。その結果、該粉塵が前記クリーニング機構13の外部に漏出する。そのため、前記隙間は、基板Sがケーシング13aと接触せず、且つ吸引力が損なわれない範囲で設定する必要がある。本実施形態では、基板Sの表面と前記ケーシング13aの下端との間隔(隙間)が0.5〜4.5mmとなるように設定した。
基板Sの表面に付着した粉塵を効率よく除去する為に、圧縮空気と共に付着力を弱める手段(若干の水分、静電除去剤、イオンまたはラジカル、等)をクリーニングノズル13bから噴射してもよい。または、クリーニングノズル13bより高速パルスエアを吹き付けてもよい(超音波エアブロー)。本実施形態では、超音波エアブローを用いた。
クリーニングノズル13bの噴射口の形状は特に限定されず、円形や矩形等適宜選択してもよい。
基板搬送機構14は、互いに等間隔に平行に並んで配置された複数の搬送ローラ14aと、該搬送ローラ14aを支持する架台14bと、を備える。搬送ローラ14aは、基板Sを搬送する為のローラ部材14cと、該ローラ部材14cの回転軸となるシャフト14dとを備えている。ローラ部材14cは、最外部に配置されている物を除いて、シャフト14dの長手方向に沿って所定の間隔で設けられている。また、ローラ部材14cは最外部に配置されている物を除いて、隣接する搬送ローラ14aのローラ部材14cが搬送方向(図1(A)では下方向)に対して千鳥状になるように配置されている。ローラ部材14cを千鳥状に配置することで、基板Sを搬送する際の直進性が向上する。
各搬送ローラ14aのシャフト14dは、ベアリング14eを介して回転可能に架台14bに支持されている。また、前記シャフト14dはモータなどの回転機構(図示せず)に連結されている。前記回転機構を回転させることで搬送ローラ14aが回転駆動するので(図1(A)では、上面が下方向に回転)、ローラ部材14cにより基板Sに搬送力を伝達して搬送することができる。
ローラ部材14cにおける、基板Sと当接して該基板Sに搬送力を伝達する当接部材は、独立気泡構造のウレタン樹脂を用いることが好ましく、該ウレタン樹脂の硬度をJIS−Aで50〜60(JIS K6253にて規定)程度の硬さとすることがさらに好ましい。例えば基板Sがガラスや樹脂等といった傷つきやすい材質の場合、仮に粉塵が基板Sと搬送ローラ14cとの間に入り込むと、基板Sを搬送する際に前記粉塵によって基板Sが受傷する。前述のように、当接部材を独立気泡構造のウレタン樹脂とすると、たとえ粉塵が基板Sと搬送ローラ14cとの間に入り込んだとしても、必要以上に粉塵を基板Sに押し当てることを防ぐことができるので、基板Sが受傷するのを防ぐことができる。
架台14bには昇降機構15が連結されており、該昇降機構15によって搬送ローラ14aを昇降(図1(A)では紙面に対して鉛直方向、図1(B)では上下方向)させることができる。昇降機構は、油圧や空気圧や電気で駆動するシリンダ、ボールネジやベルト等を備える電動スライダ、ラックピニオン、等公知の方法より選択することができる。本実施形態では、空気圧により駆動するシリンダ(エアシリンダ)を使用した。
位置決め機構16は、搬送された基板Sに対し、搬送方向側(図1(A)では、下方)に配置された第一固定部材16aと、搬送方向側の辺に隣接する片側の辺側(図1(A)では、左方)に配置された第二固定部材16bと、他方の辺(図1(A)では、右方向)に配置された調整部材16cと、を備える。第一固定部材16aは基板Sの下辺の位置を設定する位置に、第二固定部材16bは基板Sの左辺の位置を設定する位置に、それぞれ固定されている。調整部材16cは、前進機構16dが連結されており、該前進機構16dによって同図左方向に前進することができる。基板搬入口11aより遊挿され搬送ローラ14aの上面に接触した基板Sは、基板搬送機構14によって図1(A)における下方に搬送される。所定の位置まで搬送されると、基板Sの下辺が第一固定部材16aに衝突し、これより先に進まない。次に、調整部材16cが左方に前進して基板Sの右辺に接触する。該調整部材16cを前進させて押し付けることで基板Sが左方に移動し、基板Sの左辺が第二固定部材16bと接触する。以上の工程により、基板Sは初期停止位置で停止している後述の載置テーブル17aの上方で、且つ該基板Sの中心点が該載置テーブル17aの回動する軸の鉛直方向延長線上に位置するように位置決めが行われる。第一固定部材16a、第二固定部材16b、調整部材16cは、基板Sと接触するので軟質材料であることが好ましいが、硬度が低すぎると位置決めの精度が悪くなるので、基板Sを傷つけない程度の硬度とする必要がある。本実施形態ではポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂を使用した。また、前進機構16dは、油圧や空気圧や電気で駆動するシリンダ、ボールネジやベルト等を備える電動スライダ、ラックピニオン、等公知の方法より選択してもよい。本実施形態では、エアシリンダを使用した。
基板移動回転機構17は、基板Sを載置すると共に固定する載置テーブル17aと、該載置テーブル17aを左右方向に移動させる走行機構17bと、該載置テーブル17aを回動させる回動機構17cと、を備える。載置テーブル17aは、基板Sが載置でき、且つ走行機構17bで移動する際に基板Sが載置テーブル17a上で動かなければよいので、機械的に固定する構造や摩擦係数の高いシート等を配置する等、公知の方法より選択することができる。本実施形態では、真空ポンプ等の吸引機構(図示せず)に接続された吸着パッドを平板上に複数配置し、該吸着パッド上に基板Sを載置した後に該吸引機構を起動させることで、吸引力により基板Sを該吸着パッド上に密着する構造とした。また、載置テーブル17aは、基板Sが基板搬送機構14で搬送された際には、搬送ローラ14aの下方に配置されている。後述のように、載置テーブル17aに基板Sを載置させるために、搬送ローラ14aは下降する。よって、載置テーブル17aは、搬送ローラ14aが下降した際に接触しないように構成されている。
走行機構17bは、基板Sを加工するために、基板Sが載置された載置テーブル17aを左右方向に移動させることができる。基板Sが移動する際には、基板Sが基板周縁部加工機構12の基板遊挿部12eの端部およびクリーニング機構13の下端に接触しないように移動させなくてはならない。また、基板Sを一定速度で移動させないと、加工ムラが生じる原因となる。走行機構17bは、基板Sを図1(B)における上下方向に振動することなく、且つ基板Sが基板周縁部加工機構12を通過する際には一定の速度で左右方向に移動できさえすれば、その構造は特に限定されない。例えば、ボールネジやベルト等を備える電動スライダ、ラックピニオン、自走可能な台車、等公知の方法より選択することができる。本実施形態では、ベルトを備えた電動スライダを使用した。また、初期停止位置からの移動の開始時および停止時に基板Sに不必要な衝撃が加わる場合は、インバータ等移動速度を調整できるものを使用し、開始時および停止時の速度を制御するのが好ましい。
回動機構17cは、図1(A)における載置テーブル17aの上面の中心を軸として、載置テーブル17aを90度回動させる。また、載置テーブル17aには基板Sが載置されているので、載置テーブル17aを回動させる際に振動や遠心力が基板Sに強く加わると、基板Sの位置が載置テーブル17aよりずれる恐れがある。この様に、回動機構17cは、基板Sに強い振動や衝撃力を与えることなく回動できさえすればよく、構造は特に限定されない。例えば、モータやシリンダ等公知の方法より選択することができる。また、回動の開始時および停止時に基板Sに不必要な衝撃が加わる場合は、回転速度を調整できるものを使用し、開始時および停止時の速度を制御するのが好ましい。この場合には例えば、ダイレクトドライブモータ、サーボモータ、伸縮速度が調整可能なシリンダ(例えば、サーボシリンダ)、等公知の方法より選択することができる。本実施形態では、ダイレクトドライブモータを使用した。
次に、基板Sの周縁部の薄膜層を、本実施形態のブラスト加工装置で除去する工程について、更に図5〜図7を用いて説明する。図4〜図6は、それぞれ正面方向から見た断面図を示す。ここでは、長方形の薄膜太陽電池パネル用基板を加工した場合を例に説明する。
(準備工程)
前記制御手段に、基板Sを良好に加工するための条件(基板Sの寸法、基板Sの移動速度、噴射圧力、走査回数、加工幅、等)を入力する。入力後、加工開始釦をONにすることで、入力した条件での加工が開始され、自動で加工が完了する。ここで、制御手段はブラスト加工装置10の動作を入力し、制御できさえすればよく、例えばプログラマブルロジックコントロータ(PLC)やデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のモーションコントローラ、高機能携帯端末、高機能携帯電話、等を用いてもよい。
(工程1;搬入工程)
基板搬送機構14が作動した後、基板搬入口11aより基板Sを遊挿する。ここでは、長辺方向より遊挿した場合を例に説明する。基板搬入口11aより遊挿された基板Sは基板搬送機構14によって前進する。そして、第一固定部材16aに衝突して搬送方向端の位置決めが完了する。その後、調整部材16cが前進して、基板Sを左方に移動させる。その後、基板Sの左辺が第二固定部材16bに衝突して左右方向の位置決めが完了する。基板Sの位置決めが完了したら、前記基板搬送機構14が停止する。なお、第一固定部材16aは、加工完了後に基板Sと衝突しないように、該第一固定部材16a同士の間隔が該基板の短辺の長さ以上になるように配置されている。(図5(A)を参照)
(工程2;載置工程)
昇降機構15が作動して基板搬送機構14が下降する。基板Sの下方には基板移動回転機構17の載置テーブル17aが停止している(初期停止位置)。基板搬送機構14が載置テーブル17aより下方になると、基板Sは基板搬送機構14より載置テーブル17aに転置される。基板Sが載置テーブル17aに転置されたら吸引機構が作動して、基板Sが該載置テーブル17a上に固定される。このようにして基板Sは、互いに対向する長辺である第一加工辺が上下方向に位置し、且つ基板Sの平面中心が載置テーブル17aが回動する際の軸心と一致するように載置テーブル17a上に載置され、固定される。(図5(B)を参照)
(工程3;第一加工辺の加工工程)
前記間隔調整機構が作動して一対の基板周縁部加工ユニットU(基板周縁部加工機構12および該基板周縁部加工機構12の左右に隣接されたクリーニング機構13)が、第一加工辺同士の間隔に合わせて図1(A)における上下方向に移動する。これにより基板周縁部加工ユニットU同士の間隔が調整される。次いで、集塵機構が作動し、基板周縁部加工機構12内およびクリーニング機構13内を吸引する。更に、圧縮空気供給機構および噴射材供給機構18が作動して、ノズルNより噴射材が噴射され、クリーニングノズル13bより圧縮空気が噴射される。その後、走行機構17bが作動し、載置テーブル17aが右方向に移動する。そして、基板Sの第一加工辺が基板周縁部加工機構12の基板遊挿部12eに遊挿され、通過する。基板遊挿部12eに遊挿された第一加工辺がノズルNの下方を通過することで、前記第一加工辺の薄膜層が除去される。基板周縁部加工機構12を通過した基板Sの表面には、粉塵が吸引しきれずに残留している場合がある。この粉塵は、基板周縁部加工機構12の右方に隣接されたクリーニング機構13の下方を通過することで除去される。また、このように、従来のブラスト加工装置に比べ基板Sの重心を低くして移動することができるので、上下方向の振動が少なくなり、安定して移動することができる。(図6(A)を参照)
(工程4;回動工程)
第一加工辺の全長が前記基板周縁部加工ユニットUを通過し、基板Sが右方の所定の位置(往路停止位置)まで進んだら、走行機構17bの作動が停止する。停止後、第一加工辺に隣接する第二加工辺(互いに対向する短辺)が上下方向に位置するように、回動機構17cが作動して基板Sを90度回動させる。また、前記間隔調整機構が作動して前記一つの基板周縁部加工ユニットUが、図1(A)における重下方向に移動する。これにより基板周縁部加工ユニットU同士の間隔が調整される。(図6(B)を参照)
(工程5;第二加工辺の加工工程)
走行機構17bが作動し、基板Sおよび載置テーブル17aが左方向に移動する。そして、前記第二加工辺が基板周縁部加工機構12の基板遊挿部12eに遊挿され、通過する。基板遊挿部12eに遊挿された第二加工辺がノズルNの下方を通過することで、前記第二加工辺の薄膜層が除去される。基板周縁部加工機構12を通過した基板Sの表面には、粉塵が吸引しきれずに残留している場合がある。この粉塵は、基板周縁部加工機構12の左方に隣接されたクリーニング機構13の下方を通過することで除去される。そして、第二加工辺の全長が前記基板周縁部加工ユニットUを通過し、載置テーブル17aが左方の所定の位置(初期停止位置)まで進んだら、走行機構17bの作動が停止する。(図7(A)を参照)
(工程6;搬出工程)
走行機構17bの作動が停止した後、前記噴射材供給機構18および前記圧縮空気供給機構の作動が停止し、噴射材および圧縮空気の噴射を停止する。その後、前記集塵機構の作動が停止する。また、前記吸引機構の作動が停止し、基板Sの固定が解除される。次いで、昇降機構15が作動して基板搬送機構14が上昇し、基板Sが搬送ローラ14a上に転置される。基板搬送機構14が所定の位置まで上昇したら、前記昇降機構15の作動が停止する。その後、前記回転機構の作動によって基板搬送機構14が作動して基板Sが前進する。そして、基板搬出口11bより搬出される。このように、基板Sの搬入および搬出を同一の基板搬送機構14によって行うことができるので、従来のブラスト加工装置に比べ、安価にブラスト加工装置を製造することができる。(図7(B)を参照)
工程1〜工程5を繰り返すことで、複数枚の基板Sを連続して加工することができる。複数枚の基板Sを連続して加工する場合、工程5において噴射材供給機構18、圧縮空気供給機構、集塵機構の作動を停止させなくてもよい。
基板Sの薄膜層が硬い場合等、一度の加工で不必要な薄膜層を完全に除去できない場合は、工程3〜工程5を繰り返すことで、走査回数を増加させてもよい。走査回数を増加させる場合、再び工程3を行う前に回動機構17cを作動させて基板Sを90度回動させてもよい。
集塵手段に吸引されて回収された噴射材は、サイクロン等の分離機構(図示せず)に送られて、再利用できる噴射材とそれ以外の粉末とに分離され、再利用できる噴射材は、噴射材供給機構18に送られ、再度ノズルNより噴射される。
本実施形態のブラスト加工装置10は、一対の基板周縁部加工機構12を備えたが、所望される加工時間に応じて基板周縁部加工機構12の台数を増減させてもよい。たとえば、一台の基板周縁部加工機構12を配置(例えば、図1(A)における上方のみに配置)した場合、走査回数(工程3〜工程5の実施回数)を2回以上とすることで加工を完了することができる。この構成では、基板の加工時間は長くなるがブラスト加工装置の製造費用を安価にすることができる。また、1つの辺に対して基板周縁部加工機構12の台数を増やすと、加工能力が向上するので、基板Sの移動速度を速くすることができる。その結果、基板Sの加工時間を短くすることができるので、生産性が向上する。
本実施形態では、1台の基板周縁部加工機構12には1台のノズルNを配置したが、複数台のノズルを配置してもよい。ノズルの数を増やすことで加工能力が向上するので、加工時間を短くすることができる。
第一実施形態のブラスト加工装置を用いて基板Sの周縁部の不必要な薄膜層の除去をおこなった結果を実施例として説明する。実施例では、1100mm×1400mm×厚さ3mmの薄膜太陽電池パネルを、第一実施形態のブラスト加工装置を用いて表1の条件で周縁部の不必要な薄膜層を除去した。実施例に用いた薄膜太陽電池パネルは、透光性基材(本実施例ではガラス基材)の平面上に、薄膜太陽電池パネル(以降、パネルと記す)を形成するのに必要な薄膜層(透明電極層や光半導体層や金属層等)が積層されたものである。また、特許文献1に記載のブラスト加工装置(従来のブラスト加工装置)を用いて、同様の加工を行った例を比較例1、パネルの移動速度を200mm/secとし、他の条件は比較例1と同じにしてパネルを加工した例を比較例2、として説明する。なお、目標加工幅(薄膜層を除去されている、周縁端からの幅)を16mmとした。
Figure 2014097566
加工後のパネルを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して評価した。実施例では、加工領域Mに薄膜層が残留しておらず、また加工領域M以外の薄膜層に傷は発見できなかった。比較例1では、加工領域Mに薄膜層が残留していた。また、比較例2では、加工領域に薄膜層が残留しておらず、且つ加工領域以外の薄膜層に傷は発見できなかった。この結果は、従来のブラスト加工装置では、本実施形態のブラスト加工装置と同条件ではパネル上の不必要な薄膜層を十分に除去できない、即ち本実施形態のブラスト加工装置は、従来のブラスト加工装置より加工能力が高く、1.25倍の加工速度で加工することができることを示している。
次に、一対の基板周縁部加工機構12の間に、基板中間部加工機構19および該基板中間部加工機構19に隣接されたクリーニング機構13を備える基板中間部加工ユニットU’を配置した場合を第二実施形態として説明する。ここでは、基板中間部加工ユニットU’を一対の基板周縁部加工ユニットUの中央に一台設け、基板周縁部加工Uと基板中間部加工ユニットU’とで同時に基板Sを加工した場合を例に説明する。この構成により、ブラスト加工後の基板Sは、第一加工辺、第二加工辺、および第一加工辺および第二加工辺に対向するようにそれらの辺同士の間に形成された辺に加工領域Mが形成されている。そして、前記基板中間部加工機構19によって形成された加工領域Mの中央を切断することで、周縁部の不必要な薄膜層が除去された四枚の基板S’を得ることができる。なお、第二実施形態のブラスト加工装置は基板中間部加工ユニットを配置した点のみ異なっているので、ここでは第一実施形態との相違点についてのみ説明する。
基板中間部加工機構19は、図8(A)に示すように、下端が開口された箱体である飛散防止カバー19aと、天井面の中央部に配置されたノズル19bと、両端が開口された円筒形状の吸引部材19cと、を備える。ノズル19bは、下端である噴射口が前記飛散防止カバー19aの内部に位置するように固定されており、また噴射材供給機構18および圧縮空気供給機構と連結されている。前記吸引部材19cはノズル19bの左右(即ち、基板Sの進行方向)に位置するように前記飛散防止カバー19aの天井面に連結されており、他端が集塵機構にホースを介して連結されている。これにより、前記飛散防止カバー19a内側の空間と集塵機構とは連通している。なお、前記飛散防止カバー19aの横断面形状は特に限定されず、四角形等の多角形でも円形でもよい。
ノズル19bは、前記ノズルNと同様の構造とすることが好ましい。ただし、ノズル19bの噴射口の幅は、前記ノズルNの噴射口の幅より広くするのが好ましい。前述の様に、加工後の基板Sは、基板中間部加工機構19によって加工された加工領域Mの中央を切断するので、基板中間部加工機構19による加工領域の幅は第一加工辺および第二加工辺の加工幅より広くするのが好ましい。例えば基板中間部加工機構19による加工領域Mの幅が第一加工辺および第二加工辺の幅の二倍程度となるように、ノズル19bの噴射口の幅を選択する。ノズル19bは、基板Sの表面に接触することなく、当該表面に対向して配置されている。
基板中間部加工機構19は、基板Sが下方を通過する際に、飛散防止カバー19aの下端と該基板Sとの間に適度な隙間が形成されるように配置されている。即ち、飛散防止カバー19aの下端と基板Sとは接触しないように配置されている。飛散防止カバー19aの下端部近傍では、飛散防止カバー19aと基板Sとの間に設けられた隙間より外気が吸引されるので、該飛散防止カバー19aの外側から内側に向けて流れる気流が生じている。そのため、粉塵が基板中間部加工機構19の外部に漏出することがない。しかし、飛散防止カバー19aの下端と基板Sとの間隔が小さすぎると、基板Sが飛散防止カバー19aの下端に接触して受傷する恐れがある。間隔が大きすぎると、外気を吸引する風速が小さくなるので、基板中間部加工機構19の内部に飛散している粉塵を十分に吸引できない。その結果、該粉塵が前記基板中間部加工機構19の外部に漏出する。前記隙間が狭すぎると、基板Sが飛散防止カバー19aの下端に接触して受傷する恐れがある。そのため、前記隙間は、基板Sが飛散防止カバー19aと接触せず、且つ吸引力が損なわれない範囲で設定する必要がある。第二実施形態では、基板Sの表面と前記飛散防止カバー19aの下端との間隔(隙間)が1.0〜5.0mmとなるように設定した。
基板中間部加工機構19の左右には、基板周縁部加工機構12と同様に前記クリーニング機構13を隣接した。基板中間部加工機構19を通過した基板Sの表面に粉塵が付着している場合、該クリーニング機構13によって、この粉塵を除去することができる。
基板中間部加工機構19および該中央加工室19に隣接されたクリーニング機構13を備える基板中間部加工ユニットU’を、図8(B)に示すように、一対の基板周縁部加工ユニットU同士の中央に位置するように配置した。そして、前記第一実施形態に記載の工程1〜工程6に従って基板を加工する際に、基板中間部加工ユニットU’の飛散防止カバー19aとクリーニング機構13との内部を前記集塵機構で吸引すると共に、前記ノズル19bより噴射材を、前記クリーニングノズル13bより圧縮空気を、それぞれ噴射して基板Sを加工する。この加工によって、4辺の周縁部及びそれらの辺の中央に位置し、4辺に対向する二直線の不必要な薄膜層を除去する加工が完了する(図9(A)参照)。加工が完了した後、基板中間部加工機構19によって加工された加工領域の中央を切断することで、周縁部の不必要な薄膜層が除去された四枚の基板S’を得ることができる(図9(B)参照)。
基板中間部加工機構19は、複数配置してもよい。例えば一対の基板周縁部加工ユニットUの間に2台の基板中間部加工機構19を配置し、同様の加工を行うことで図9(C)に示すような基板Sを得ることができる。また、基板中間部加工機構19の台数に関わりなく、工程3または工程5のいずれかの場合のみ、基板中間部加工機構19でも加工を行うことで、図9(D)に示すような基板Sを得ることができる(図9(D)では、工程5の際にのみ基板中間部加工機構19のノズル19bより噴射材を噴射して加工した)。
実施例では、薄膜太陽電池パネルの加工について説明したが、基板周縁部の不必要な薄膜層を除去する用途であれば、薄膜太陽電池パネルに限らず本発明のブラスト加工装置を好適に用いることができる。
10 ブラスト加工装置
11 筐体
11a 基板搬入口
11b 基板搬出口
12 基板周縁部加工機構
12a 上部ケーシング
12b 下部ケーシング
12c 吸引部材
12d スペーサ
12e 基板遊挿部
12f ノズル固定部材
13 クリーニング機構
13a ケーシング
13b クリーニングノズル
13c 吸引部材
14 基板搬送機構
14a 搬送ローラ
14b 架台
14c ローラ部材
14d シャフト
14e ベアリング
15 昇降機構
16 位置決め機構
16a 第一固定部材
16b 第二固定部材
16c 調整部材
16d 調整機構
17 基板移動回転機構
17a 載置テーブル
17b 走行機構
17c 回動機構
18 噴射材供給機構
18a ホッパ
18b 定量供給機構
19 基板中間部加工機構
19a 飛散防止カバー
19b ノズル
19c 吸引部材
、F フランジ部
H ホース
M 加工領域
N ノズル
S 基板
S’ (切断後の)基板
U 基板周縁部加工ユニット
U’ 基板中間部加工ユニット

Claims (13)

  1. 表面に薄膜層が形成されている基板において、基板周縁部の不必要な薄膜層を除去するためのブラスト加工装置であって、
    前記基板周縁部を遊挿する基板遊挿部が形成された基板周縁部加工室と、前記基板周縁部加工室の内部に先端が挿入して配置され、前記基板遊挿部に遊挿された前記基板周縁部に対して噴射材を噴射するノズルと、を備え且つ内部に発生した粉塵を吸引する集塵機構が前記基板周縁部加工室に連通された基板周縁部加工機構と、
    前記基板が載置され該基板を前記ノズルに対して相対的に水平移動し、且つ前記基板を回転させる機構を備えた基板移動回転機構と、
    前記基板を前記基板移動回転機構の初期停止位置の上方に搬送する基板搬送機構と、
    前記基板搬送機構を下降させ、前記基板を基板移動回転機構に転置するための昇降機構と、
    を備えることを特徴とするブラスト加工装置。
  2. 前記ノズルは、該ノズル内部で発生した吸引力により噴射材を吸引する機構を備えることを特徴とする請求項1に記載のブラスト加工装置。
  3. 前記噴射材供給機構は、予め設定された量の噴射材を前記ノズルに連通して供給するための定量供給機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のブラスト加工装置。
  4. 前記基板周縁部加工機構に隣接されるクリーニング機構を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のブラスト加工装置。
  5. 前記基板周縁部加工機構と前記基板移動回転機構と前記基板搬送機構とを外包する筐体をさらに備え、
    前記基板搬送機構は、前記基板を前記筐体内に搬入する機能と、前記基板周縁部の薄膜層を除去した後の基板を前記筐体の外部に搬出する機能と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のブラスト加工装置。
  6. 前記基板周縁部加工機構を一対備え、該基板周縁部加工機構は各々の前記基板遊挿部を互いに向き合わせて所定の間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のブラスト加工装置。
  7. 前記基板に対向するように配置され、下端が開口した飛散防止カバーと、前記飛散防止カバーの内部に先端が挿入して配置され、前記基板周縁部以外の部分に対して噴射材を噴射するノズルと、前記飛散防止カバーに設けられ、前記集塵機構と連結される吸引部材と、を備える基板中間部加工機構が更に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のブラスト加工装置。
  8. 前記ブラスト加工装置により加工する基板が、透光性基材の平面上に薄膜太陽電池パネルを形成するための薄膜層が積層された薄膜太陽電池パネルであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のブラスト加工装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載のブラスト加工装置による前記基板周縁部の薄膜層を除去するためのブラスト加工方法であって、
    前記基板を前記基板搬送機構によって前記基板移動回転機構の上方に搬送する工程と、
    前記基板移動回転機構の上方に搬送された基板を所定の位置で停止させるための位置決め工程と、
    前記基板搬送機構を下降して前記基板を前記基板移動回転機構に載置すると共に該基板を基板移動回転機構に固定する工程と、
    前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板周縁部の少なくとも1辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿する工程と、
    前記基板移動回転機構を更に水平移動させながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿された前記基板周縁部の薄膜層を除去すると共に、該噴射材を前記集塵機構で吸引する工程と、
    を備えることを特徴とするブラスト加工方法。
  10. 前記基板周縁部の少なくとも1辺の不必要な薄膜層を除去した後に、該基板を前記基板移動回転機構によって90度回転させる工程と、
    前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板の薄膜層が除去された周縁部の辺に隣接された少なくとも1辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿する工程と、
    前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、該基板周縁部加工機構の基板遊挿部に遊挿された周縁部の不必要な薄膜層を除去すると共に、該噴射材を前記集塵機構で吸引する工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のブラスト加工方法。
  11. 請求項7に記載のブラスト加工装置による前記基板周縁部の薄膜層を除去するためのブラスト加工方法であって、
    前記基板を前記基板移動回転機構の上方に搬送する工程と、
    前記基板搬送機構によって基板移動回転機構の上方に搬送された基板を所定の位置で停止させるための位置決め工程と、
    前記基板搬送機構を下降して前記基板を前記基板移動回転機構に載置すると共に該基板を基板移動回転機構に固定する工程と、
    前記基板移動回転機構を水平移動して前記基板の対向する周縁部としての第一加工辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部にそれぞれ遊挿する工程と、
    前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記第一加工辺の薄膜層を除去すると共に、前記基板周縁部加工機構の内部で発生した粉塵を前記集塵機構で吸引する工程と、
    を備えることを特徴とするブラスト加工方法。
  12. 前記第一加工辺の不必要な薄膜層が除去された基板を前記基板移動回転機構によって90度回転させる工程と、
    前記基板移動回転機構を水平移動して第一加工辺に隣接する第二加工辺を前記基板周縁部加工機構の基板遊挿部にそれぞれ遊挿する工程と、
    前記基板移動回転機構を更に水平移動しながら前記ノズルより噴射材を噴射して、前記第二加工辺の薄膜層を除去すると共に、前記基板周縁部加工機構の内部で発生した粉塵を前記集塵機構で吸引する工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のブラスト加工方法。
  13. 四角形の板状の基材平面上に薄膜層が形成されている基板における、該基板周縁部の不必要な薄膜層を除去するためのブラスト加工装置であって、
    前記基板周縁部を遊挿する基板遊挿部が形成された基板周縁部加工室と、前記基板周縁部加工室の内部に先端が挿入して配置され、前記基板遊挿部に遊挿された前記基板周縁部に対して噴射材を噴射するノズルと、を備え且つ内部に発生した粉塵を吸引する集塵機構が前記基板周縁部加工室に連通された基板周縁部加工機構と、
    前記基板が載置され該基板を前記ノズルに対して相対的に移動し、且つ前記基板を回転させる機構を備えた基板移動回転機構と、
    前記基板を前記基板移動回転機構の初期停止位置の上方に搬送する基板搬送機構と、
    前記基板搬送機構に連結され、前記基板を基板移動回転機構に転置するために昇降する昇降機構と、
    を備えることを特徴とするブラスト加工装置。

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