JP2018156299A - 調査データ処理装置及び調査データ処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、複数の調査の調査結果を融合して得られる融合データを有効に活用することにより、融合前では不可能な集計が可能となる。また、これに係る一連の処理の実行がASP(Application Service Provider)等によるサービスとして提供されれば、それらの調査結果を利用したい各社にとって有益となる。
例えば、このように動的に変化する調査データの例としては、ローテーションを行うパネル調査データが挙げられる。具体的には、パネル調査で同一対象を長い間調査していると、調査慣れや学習効果による影響が出てくることがあり、また、標本が母集団の変化に対応しなくなることがある。このような状況を避けるため、パネル調査では、一定期間経過後に、モニタの一部又は全部を遂次組み替えること(総入れ替えや部分的に入れ替える等のローテーション)を行っている場合がある。また、パネル調査データには、上記のような定期的なローテーション以外にも、脱落したモニタを補充するため、新たなモニタを追加することにより、不規則にモニタを入れ替えるような場合もある。さらに、上記のようなアンケート調査等の調査データに限らず、動的に変化する調査データとしては、各種機器から自動的に取得できる稼働ログデータや、Webログ、購買履歴、アプリ利用履歴等、又は、常に変化し続ける大量の顧客データ(いわゆるビッグデータ)等も、動的に変化する調査データとして捉えることもできる。
これにより、互いに異なるモニタに対して実施した第1調査及び第2調査の各々の調査結果を示す調査データの片方又は双方が動的に変化する調査データであっても、既に融合済みの融合データをそのまま生かすことができると共に、継続的にその回答内容を正確且つ効率的に融合することができる。そして、その融合データが示す情報を分析することにより、融合前の情報からは得られなかった情報を入手し、さらにその情報に基づいて効果的なメディアプランニングを立案することが可能となる。
これにより、その融合データが示す情報を分析することで、融合前の情報からは得られなかった情報を入手し、さらにその情報に基づいて効果的なメディアプランニングを立案することが可能となる。具体的に説明すると、例えば、ある調査において調査した項目(例えば、テレビ視聴の有無)と、他の調査において調査した項目(例えば、生活状況や消費者意識等)との間の相関関係を把握することが可能となり、この相関関係に基づいて最大の広告効果が得られる広告枠(放送時間やテレビ番組等)を選定することが可能となる。
本実施形態においては、メディア接触に関する調査の一例である視聴率調査を第1調査とし、生活者属性、商品関与及びメディア接触等について多面的に捉えるアンケート調査を第2調査とするケースを例に挙げて説明する。なお、ここでは、両調査の関係において、視聴率調査を主とし、アンケート調査を従として説明する。
また、以下の説明において、「シングルソースデータ」とは、同一のモニタ(回答者)から収集した比較的多数(例えば数百問)の質問への回答内容を示すデータであり、購買、広告接触、ライフスタイル等の多面的情報を採取したデータである。具体的には、同データが示す情報には、モニタの属性に関する質問への回答内容、具体的にはデモグラフィック(人口統計学的属性)に関する情報、及び、サイコグラフィック(心理学的属性)に関する情報等が含まれている。
なお、メディア接触に関する調査とは、本実施形態のようなテレビ番組(CM含む)の視聴状況に関する調査に限らず、ラジオ番組等(CM含む)の視聴状況、携帯電話・スマートフォン・タブレット・PC等によってインターネット上で閲覧・視聴できる情報(ウェブサイト等)の閲覧状況や動画・音楽等の視聴状況、新聞・雑誌等の購読状況等であってもよい。
先ず、本発明により実現される調査データ処理サービスについて図1を参照しながら説明する。図1は、調査データ処理サービスに関する説明図である。
なお、視聴率には、世帯視聴率と個人視聴率の二種類の視聴率があるが、本実施形態では、個人視聴率を利用するものとする。ただし、これに限定されるものではなく、調査対象者を世帯単位とした世帯視聴率であっても適用することができる。
個人視聴率とは、調査対象者を世帯に属する構成員単位とし、世帯内の所定年齢以上(例えば4歳以上)の家族全員の中で、誰がどれくらいどのようなテレビ番組を視聴したかを示す割合であり、本実施形態のように、視聴者を、性別等に分けて、どのような属性の個人がどれくらい見ていたかを知りたいとき等に利用されている。一方、世帯視聴率とは、調査対象者を世帯単位とし、テレビ所有世帯のうち、どのくらいの世帯がテレビ番組を視聴していたかを示す割合である。
アンケート調査では、生活者属性、商品関与、メディア接触という3つの視点を同一モニタに調査し、生活者を多角的に捉えることを目的とし、各モニタに対して比較的多数の質問を出す。具体的には、質問は数百問程度に及び、その内容には、モニタのデモグラフィック属性やサイコグラフィック属性を含む。つまり、調査会社が第2調査として実施するアンケート調査の回答結果を示す調査データは、シングルソースデータに相当する。
なお、アンケート調査のモニタは、視聴率調査のモニタとは異なるモニタとする。また、調査会社がアンケート調査を依頼するモニタの人数については自由に設定可能であるが、シングルソースデータとして十分な情報を収集することが可能な規模でモニタを確保するのが望ましい。
以上のように、調査会社は、データ融合処理を実行して第1調査と第2調査の回答結果を集約し、その結果を融合データという形で得ることができ、融合前のデータでは不可能な集計等も可能となる。また、この融合データは、メーカ等の顧客企業に提供することもでき、融合データの提供を受けた顧客企業は、その融合データが示す情報を分析し、その情報に基づいて効果的なメディアプランニングを立案することが可能となる。
次に、上述したデータ処理サービスを提供するためのシステム構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の調査データ処理装置を含む通信システムを示した図である。
調査会社は、上記のデータ処理サービスを提供するために、コンピュータ、より厳密にはサーバコンピュータ(以下、サーバ1)を保有している。このサーバ1は、本発明の調査データ処理装置に相当し、上述したデータ処理サービスをASPサービスとして提供する。
ちなみに、本実施形態では、世帯の構成員(すなわち、個人)を調査対象者としたが、世帯自体を調査対象者として取り扱ってもよい。
なお、回答用端末31については、タブレット型の端末に限定されるものではなく、スマートフォンやノートPC等、他の通信端末であってもよい。また、回答用端末31に代えて、調査会社が各モニタにアンケート用紙を配付し、回収した回答済みのアンケート用紙の内容に基づいて調査会社側でデータ化する方法であってもよい。
なお、データ融合処理及び融合データについては、後の項で詳細に説明する。
次に、視聴率調査に関する第1調査データ、及び、アンケート調査に関する第2調査データについて、図3を参照しながら説明する。
図3中の(A)は、第1調査である視聴率調査の調査結果の内容の一例を示している。図3中の(B)は、第2調査であるアンケート調査に対する調査結果の内容の一例を示している。
例えば、性別等のモニタの属性に関する内容、すなわち、デモグラフィック(人口統計学的属性)に関する情報と、テレビXの視聴の有無等に関する情報の他、ビールAの購入の有無等、サイコグラフィック(心理学的属性)に関する情報を含む。また、第2調査データD2においても、各項目は「0」又は「1」の数値で二値化されているが、これに限定されず、各項目が「0」及び「1」のいずれかを入力する方法以外の方法で入力されることとしてもよい。
一方、第2調査データD2には、第1調査には含まれず、且つ、第2調査のみにしか含まれない独自の項目(独自項目)が存在する。この項目は、世間の動向を把握するため、生活者属性、商品関与、メディア接触という3つの視点を同一モニタに調査し、生活者を多角的に捉えることを目的として、調査会社が実施するアンケート調査において特別に設定されたものであり、一例を挙げると、図3(B)に示したビールAの購入の有無等を問う項目が、この独自項目に該当する。
次に、サーバ1の構成について図4を参照しながら説明する。図4は、サーバ1のハードウェア構成を示した図である。
サーバ1は、図4に示すように、CPU1a、ROM1b、RAM1c、通信用インタフェース(図4中、通信用I/Fと表記)1d、ハードディスクドライブ(図4中、HDDと表記)1e、マウスやキーボード等の入力装置1f、及びディスプレイやプリンタ等の出力装置1gを構成要素として有する。また、サーバ1には、その機能を発揮させるためのプログラム(以下、データ処理プログラム)が予めインストールされている。このデータ処理プログラムがCPU1aに読み取られて実行されることで、サーバ1によるデータ処理サービスが提供されることになる。
サーバ1は、図5に示すように、データ受信部11、データ集約部12、データ記憶部13、処理実行部14及びデータ配信部15を有する。これらは、サーバ1が実行する各種処理を担うものであり、サーバ1を構成する上述のハードウェア構成機器と上述のデータ処理プログラムとが協働することによって構成されている。以下、上述したサーバ1の機能部の各々について説明する。
以下、図6を参照しながらデータ融合処理について概説する。図6は、データ融合処理の内容を概念的に示した図である。
ここで、共通項目は、前述したように、性別等のモニタ属性に関する項目とテレビ番組の視聴状況(テレビ視聴行動)に関する項目とを含んでいる。
ここで、独自項目は、前述したように、ビールAの購入の有無等の商品・サービス関与に関する項目の他、日常生活意識・行動、メディア・広告関与、メディア接触等に関する項目等を含んでいる。
この結果、異なるモニタに対して実施された異なる調査の調査結果における共通項目と独自項目を含む擬似的調査データとして、融合データが生成され、生成された融合データは、データ記憶部13に記憶される。
次に、本実施形態に係る調査データ処理方法について説明する。
本実施形態に係る調査データ処理方法は、コンピュータであるサーバ1を用いて行われる。換言すると、サーバ1がASPサービスとして実行するデータ処理(以下、データ処理サービス)では、本実施形態に係る調査データ処理方法が適用されていることになる。以下では、本実施形態に係る調査データ処理方法の説明として、サーバ1によるデータ処理サービスの流れと同サービス中の各工程について説明することとする。
本工程S001について詳しく説明すると、データ受信部11が、各世帯に配置された測定機21から視聴率データを受信する。そして、一定期間経過後、データ集約部12が、これらの視聴率データを集約して、全モニタ分の第1調査データを生成する。そして、本工程S001で取得した第1調査データは、データ記憶部13に記憶される。
このように、本実施形態では、データ受信部11とデータ集約部12との協働によって第1調査データが取得される。かかる観点において、データ受信部11及びデータ集約部12は、第1調査データを取得する第1調査データ取得部を構成している。
本工程S002について詳しく説明すると、データ受信部11が、各モニタの回答用端末31から個別回答データを受信する。その後、全項目分の個別回答データを全モニタから回収した時点で、データ集約部12が、これらの個別回答データを集約して、全モニタ分且つ全項目分の第2調査データを生成する。そして、本工程S002で取得した第2調査データは、データ記憶部13に記憶される。
このように、本実施形態では、データ受信部11とデータ集約部12との協働によって第2調査データが取得される。かかる観点において、データ受信部11及びデータ集約部12は、第2調査データを取得する第2調査データ取得部を構成している。
また、第1調査データ又は第2調査データの片方又は双方が動的に変化するデータである場合は、その変化した分のデータのみ取得することとしてもよい。
本工程S003により、視聴率調査及びアンケート調査の双方の回答内容を示す融合データが生成され、本工程S003において生成された融合データは、データ記憶部13に記憶される。なお、本工程S003は、それ以前の工程S001、S002によって第1調査データ及び第2調査データがデータ記憶部13に記憶されると自動的に実行されることとしてもよく、又は、サーバ1のユーザ(例えば、調査会社の従業員)による所定の入力操作をサーバ1側で受け付けたことを契機として実行されることとしてもよい。
以上の一連の工程が終了した段階で、ある時点(例えば時点t)における1回のデータ処理サービスが完了することとなる。
サーバ1の処理実行部14により実行されるデータ融合処理は、図8の流れにしたがって進行する。以下、各工程について説明する。
具体的には、処理実行部14が、第1調査データの内容を解析し、第1調査データに含まれる一のモニタAが共通質問に対して回答した回答内容を特定する。同様に、第2調査データを解析し、第2調査データに含まれる一のモニタBが共通質問に対して回答した回答内容を特定する。
なお、本実施形態では、性別等のモニタ属性とテレビ視聴行動についての回答内容が、共通項目として指定される。
具体的には、処理実行部14が、第1調査のモニタAと第2調査のモニタBとの距離を求めるために必要な値(距離計算用スコア群)を算出する際に使用する融合パラメータとなる関数を設定する。合成変数の作成には、例えば、統計学における主成分分析を行い生成される主成分得点を用いても良いし、共通項目それぞれに任意の係数を掛け合わせ、その後得られる総和を用いても良い。また、合成変数は単一でもよく、複数あってもよい。
具体的には、処理実行部14が、上記関数と共通項目を用いることにより、第1調査データと第2調査データの各モニタA、Bの値を求める。このとき、距離計算用スコア群が目的変数となり、共通項目が説明変数となる。
本実施形態では、共通項目の各々について回答内容の違いを距離で表し、共通項目ごとの距離計算用スコア群を合計した総距離を以てモニタ間の類似度合いとしており、その総距離が小さい値になる程、属性が近いモニタであることを示している。具体的には、処理実行部14が、各項目の距離計算用スコア群を合算し、その結果を以てモニタ間の類似度合いとする。
このとき、本実施形態においては、第1調査データのモニタAと第2調査データのモニタBとの割り当てパターンを設定する際に、「制約なし統計的マッチング」又は「制約付き統計的マッチング」のいずれの手法を用いてもよい。
図9は、上記のような「制約なし統計的マッチング」を採用してデータ融合処理を実施した場合の説明図である。
これにより、第1調査データのモニタA(A00001)には第2調査データのモニタB(B00002)の回答と同一の回答内容が仮想回答として割り当てられ、第1調査データのモニタA(A00002)には第2調査データのモニタB(B00003)の回答と同一の回答が仮想回答として割り当てられる。すなわち、仮想回答が各モニタA00001、A00001に対して割り当てられた結果、データ同士が融合し、最終的に、図9の下段に示す融合データが生成される。
(A)第1調査に関する集計結果については、融合前の第1調査データと融合データとの間で同一とする。
(B)第2調査に関する集計結果については、融合前の第2調査データと融合データとの間で同一とする。
ここで、第1調査又は第2調査に関する集計結果とは、同調査に対する回答内容別にモニタ人数を集計した際の人数比率のことである。
また、輸送問題の解法により割り当てパターンを設定するにあたり、第1調査の各モニタ及び第2調査の各モニタに対して重み(ウェイト)を設定する。ここで、第1調査データの各モニタAに対して設定される重みは、輸送問題における需要量に相当し、第2調査データの各モニタBに対して設定される重みは、供給量に相当する。
図10は、上記のような「制約付き統計的マッチング」を採用してデータ融合処理を実施した場合の説明図である。
ただし、結びついた重みと第1調査データのモニタAと第2調査データのモニタBとの間の類似度(上記値から算出した類似度)の総和が最も小さくなるよう結び付ける。その結果、融合データは、元データ(第1調査データ及び第2調査データ)の平均・分散を維持することができる。この「制約付き統計的マッチング」では、このように設定した重み配分こそが、割り当てパターンに相当する。
具体的には、同一モニタを長い間調査していると、調査慣れや学習効果による影響が出てくることがあり、また、標本となるモニタが母集団の変化に対応しなくなることがあるので、このような状況を避けるため、本実施形態では、一定期間経過後に、第1調査及び第2調査のモニタA,Bの一部又は全部を遂次組み替えること(ローテーション)を行っている。また、上記のような定期的なローテーション以外にも、脱落したモニタを補充するため、新たなモニタを追加することにより、不規則にモニタを入れ替えるような場合もある。
なお、本実施形態における動的に変化するデータとは、アンケート調査等の調査データに限らず、各種機器から自動的に取得できる稼働ログデータや、Webログ、購買履歴、アプリ利用履歴等、又は、常に変化し続ける大量の顧客データ(いわゆるビッグデータ)等も、全て含み、本実施形態において適用することができる。
なお、本実施形態においては、モニタBの全部を総入れ替えするものとして説明するが、これに限定されることはなく、第2調査のモニタBは、第1調査のモニタAと変化のタイミングが異なるものであればよく、例えば、時点tからn経過するごとにモニタBの半分や1/3を部分的に入れ替えるものであってもよい。
図11及び図13は、第1調査データが変化した状態を概念的に示す図である。図12は、融合実施後の時点t+1におけるデータ融合処理の流れ示す図である。
融合実施後の時点t+1において、サーバ1の処理実行部14により実行されるデータ融合処理は、図12の流れにしたがって進行する。
具体的には、処理実行部14が、データ記憶部13に記憶された第1調査データの内容を解析し、その第1調査データの中から新規の第1調査データ(モニタA’の回答内容に相当するデータ)を特定する。
具体的には、処理実行部14が、上記関数と共通項目を用いることにより、新規の第1調査データと第2調査データの各モニタA’、Bの合成変数を求める。このとき、新規の第1調査データについてのみ、上記処理を行うこと以外は、上述した時点tにおけるデータ融合処理のS104と同様の処理を実行する。
そのため、本実施形態では、時点tより後ろ(t+1以降)の時点において、例えば、特定期間Bのテレビ視聴傾向の平均値等の統計量を算出し、時点tにおける共通項目r(t)に代替する。これにより、厳密には、時点tの特定期間Aのテレビの視聴傾向とは異なるが、近似する時期の視聴傾向ということで代替でき、同一の共通項目を保持している場合と差異なく、新規の調査データを融合することができる。
具体的には、処理実行部14が、新規の第1調査データの各モニタA’について各項目の距離計算用スコア群を合算し、その結果を以てモニタ間の類似度合いとする。
このとき、本実施形態においては、新規の第1調査データのモニタA’と第2調査データのモニタBとの割り当てパターンを設定する際に、処理の簡素化を目的として、「制約なし統計的マッチング」を採用してデータ融合処理を実施する。
具体的には、処理実行部14は、新規の第1調査データのモニタA’について、上記工程203にて算出した類似度合いが最も高い第2調査データのモニタB、すなわち、最も類似した第2調査データのモニタBを一つ選択して紐付け、そのモニタBを最も類似するモニタと特定し、融合する。これにより、新規の第1調査データのモニタA’にも第2調査データ内のいずれかのモニタBの回答と同一の回答内容が仮想回答として割り当てられ、最終的に、新たな融合データが生成される。
図14は、第2調査データが変化した状態を概念的に示す図である。
上述の図11に示すように、融合実施時点(時点t)では、第1調査のモニタAと第2調査のモニタBとは全て融合できているが、図14に示すように、融合実施後(時点t+n)には、融合していたモニタBの全部が第2調査データの中から存在しなくなり、第2調査データは融合実施時点(時点t)には存在しなかった新たなモニタB’に総入れ替えとなる。そのため、新たなモニタB’について、第1調査データの中から紐付ける相手を特定する必要がある。
この場合は、原則として、図8に示す融合実施の時点tにおいてサーバ1の処理実行部14により実行されるデータ融合処理と同様の処理をあらためて実行する。なお、図12に示す融合実施後の時点t+1においてサーバ1の処理実行部14により実行されるデータ融合処理と同様の処理を、第2調査データのモニタB’について実行することとしてもよい。
上記の実施形態には、主として本発明の調査データ処理装置及び調査データ処理方法について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
1A CPU
1B ROM
1c RAM
1d 通信用インタフェース
1e ハードディスクドライブ
1f 入力装置
1g 出力装置
11 データ受信部
12 データ集約部
13 データ記憶部
14 処理実行部
15 データ配信部
21 測定機
31 回答用端末
D1,D2 調査データ
N1,N2 情報通信網
Claims (7)
- 互いに異なるモニタに対して実施した第1調査及び第2調査の各々の調査結果を示す調査データを処理する調査データ処理装置であって、
前記第1調査及び前記第2調査の双方に含まれる共通項目に対する回答内容を、前記第1調査に回答した第1調査モニタの人数分集めた第1調査データを取得する第1調査データ取得部と、
前記共通項目、及び、前記第2調査のみに含まれる第2調査独自項目に対する各々の回答内容を、前記第2調査に回答した第2調査モニタの人数分集めた第2調査データを取得する第2調査データ取得部と、
前記第1調査データ取得部が取得した前記第1調査データと、前記第2調査データ取得部が取得した前記第2調査データと、を融合して、前記第1調査データ及び前記第2調査データの各々の回答内容を示す融合データを生成するデータ融合処理を実行する処理実行部と、を備え、
前記データ融合処理は、
所定の演算式を用いて前記共通項目に対する回答内容に関する値を算出し、前記第1調査モニタと前記第2調査モニタとの間で前記値同士を比較した結果を用いて、前記共通項目に対する回答内容の類似度合いを算出する算出処理と、
算出した前記類似度合いに基づいて設定された割り当てパターンにて、前記第1調査モニタに対して、前記第2調査モニタの前記第2調査独自項目に対する回答内容と同一の回答内容を割り当てる割り当て処理と、を含み、
前記第1調査モニタ又は前記第2調査モニタの双方又は一方が変化したときに、前記割り当て処理によって既に割り当て済みであって割り当て相手がその時点で未だ存在する前記第1調査モニタ及び前記第2調査モニタについてはそのまま割り当て相手を引継ぎ、新規の第1調査モニタ又は新規の第2調査モニタについてのみ前記算出処理及び前記割り当て処理を実行することを特徴とする調査データ処理装置。 - 前記第1調査モニタ又は前記第2調査モニタの双方又は一方が変化する前後において、
前記算出処理で用いられる前記所定の演算式は変化しないことを特徴とする請求項1に記載の調査データ処理装置。 - 前記第1調査モニタ又は前記第2調査モニタの双方又は一方が変化する前後において、前記共通項目に対する調査時期が異なる場合、
前記算出処理及び前記割り当て処理において、前記処理実行部は、前記共通項目と近似する項目若しくは時期に対する回答内容又は該回答内容の統計値を前記共通項目に対する回答内容として代替することを特徴とする請求項1又は2に記載の調査データ処理装置。 - 前記第1調査モニタ又は前記第2調査モニタの双方又は一方が変化する前において、
前記処理実行部は、前記割り当て処理において、前記第1調査に関する集計結果が前記第1調査データと前記融合データとの間で揃い、且つ、前記第2調査独自項目に関する集計結果が前記第2調査データと前記融合データとの間で揃うような前記割り当てパターンを統計的解法に従って設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の調査データ処理装置。 - 前記第1調査データは、前記第1調査のみに含まれる第1調査独自項目に対する回答内容を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の調査データ処理装置。
- 前記第1調査は、メディア接触に関する調査であり、
前記第2調査は、生活者属性、商品関与及びメディア接触について多面的に捉えるアンケート調査であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の調査データ処理装置。 - 互いに異なるモニタに対して実施した第1調査及び第2調査の各々の調査結果を示す調査データをコンピュータによって処理する調査データ処理方法であって、
前記コンピュータが、
前記第1調査及び前記第2調査の双方に含まれる共通項目に対する回答内容を、前記第1調査に回答した第1調査モニタの人数分集めた第1調査データを取得する工程と、
前記共通項目、及び、前記第2調査のみに含まれる第2調査独自項目に対する各々の回答内容を、前記第2調査に回答した第2調査モニタの人数分集めた第2調査データを取得する工程と、
取得した前記第1調査データと前記第2調査データとを融合して、前記第1調査データ及び前記第2調査データの各々の回答内容を示す融合データを生成するデータ融合処理を実行する工程と、を実行し、
前記データ融合処理は、
所定の演算式を用いて前記共通項目に対する回答内容に関する値を算出し、前記第1調査モニタと前記第2調査モニタとの間で前記値同士を比較した結果を用いて、前記共通項目に対する回答内容の類似度合いを算出する算出処理と、
算出した前記類似度合いに基づいて設定された割り当てパターンにて、前記第1調査モニタに対して、前記第2調査モニタの前記第2調査独自項目に対する回答内容と同一の回答内容を割り当てる割り当て処理と、を含み、
前記第1調査モニタ又は前記第2調査モニタの双方又は一方が変化したときに、前記割り当て処理によって既に割り当て済みであって割り当て相手がその時点で未だ存在する前記第1調査モニタ及び前記第2調査モニタについてはそのまま割り当て相手を引継ぎ、新規の第1調査モニタ又は新規の第2調査モニタについてのみ前記算出処理及び前記割り当て処理を実行することを特徴とする調査データ処理方法。
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