JP2005085207A - データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置 - Google Patents

データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005085207A
JP2005085207A JP2003319603A JP2003319603A JP2005085207A JP 2005085207 A JP2005085207 A JP 2005085207A JP 2003319603 A JP2003319603 A JP 2003319603A JP 2003319603 A JP2003319603 A JP 2003319603A JP 2005085207 A JP2005085207 A JP 2005085207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
database
donor
recipient
sample
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003319603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4338486B2 (ja
Inventor
Shinichiro Okauchi
眞一郎 岡内
Takehiro Mitsuta
岳拓 光田
Hiroshi Onishi
浩志 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Video Research Co Ltd
Dentsu Group Inc
Original Assignee
Video Research Co Ltd
Dentsu Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Video Research Co Ltd, Dentsu Inc filed Critical Video Research Co Ltd
Priority to JP2003319603A priority Critical patent/JP4338486B2/ja
Publication of JP2005085207A publication Critical patent/JP2005085207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4338486B2 publication Critical patent/JP4338486B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】 マルチメディア視点の広告メディアプランニングに有用なデータベース融合技術を提供する。
【解決手段】 距離算出部36は、ドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する。マッチング部38は、距離パラメータに基づいてドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせる。マッチング部38は、両データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行う。また、マッチング部38は、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で、上記一のレシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合することにより、マルチメディア視点でのプランニングに有利に用いられるデータベースを生成する技術に関する。
広告の成果を十分に得るためにはメディアプランニングが重要であり、そして、メディアプランニングの現場では、マルチメディア視点の分析の重要性が高まっている。複数種類のメディアを考慮してターゲッティングが行われ、どれくらいのターゲットに広告が到達するかのリーチフリークエンシーが求められる。広告プランのオプティマイザーおよびシミュレータといった機能を備えるマルチメディアプランニングシステムの開発も注目されている。
このようなマルチメディアプランニングにおいては、プランニングの基本データを提供するデータベースが重要な役割を果たす。この種のデータベースは、生活者のメディア利用状況の情報を有しており、これによりメディアプランニングに有用な情報を提供する。
なお、データベースを用いた広告プランニング技術は、例えば特許文献1、2に開示されている。
特開2001−202413号公報(第3ページ、図3、要約) 特開2001−209681号公報(第3ページ、図3、要約)
しかしながら、メディアのフラグメンテーションおよび生活者の行動の変化に伴い、多様なメディアおよび生活行動の情報をシングルソースでカバーすることは現実性を持たなくなってきている。そこで、複数のデータベースを融合して、より大きなデータベースを提供することが望まれる。
例としてビデオリサーチ社によるACR(Audience consumer reseach)データを取り上げると、ACR調査対象者は、現状でも約1200の質問に10時間程度をかけて回答している。ACRデータは、媒体接触(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、交通、インターネット他)、消費行動、生活意識等の幅広い質問をカバーしている。ただし、ACRデータの調査は、上記のような大規模な調査であることから、年1回であり、そのため、ACRデータが提供できる情報には限界があり、これ以上大規模にする余地があまりないと考えられる。そこで、ACRデータに、テレビ視聴率データを融合できれば、両者のクロス集計が可能になり、マルチメディア視点での広告プランニングの改良に寄与できると考えられる。しかしながら、従来、ACRデータとテレビ視聴率データといった異色のデータを有効に結びつける技術は提案されていない。
ところで、データベースを融合する技術は、データフュージョンといわれる。データフュージョンは、独立した複数のデーベースをサンプル(個票)レベルで統計的にマッチングすることによって、異なるデータベースの調査項目間の重複状況を推測可能とし、これにより、本来はシングルソースデータからしか得られない情報を複数のデータベースから得ることを可能とする。
図1は、従来のデータフュージョンの一例を概念的に示している。図中のドナーサンプルDおよびレシピエントサンプルRは、ドナー側のデータベースおよびレシピエント側のデータベースの各サンプルを示している。データフュージョンでは、ドナーサンプルDがレシピエントサンプルRと組み合わされる。このときドナーサンプルDとレシピエントサンプルRのサンプル提供者の類似度を表す距離が考慮される。
図1の例は、最もシンプルな方法であり、単純に、各レシピエントに最も近いドナーを組み合わせる。この方法は、直感的に理解しやすく、また、計算処理も簡単で速い。
しかし、図の例から明らかなように、ドナーの使用頻度に差異がある。すなわち、あるドナーが、近くにレシピエントが存在しないために使われないことがある。また、図示されないが、別のドナーは複数回使われることもある。そのために、図1の処理ではドナーのレートが保持されない。例えば、ドナーが視聴率である場合に、融合後のデータベースの視聴率総計が、融合前のデータベースと異なってしまう。このようにドナーのレートが保持されないマッチング処理は、"unconstrained statistical matching"といわれる。
図2は、データフュージョンの別の例であり、この例は"constrained statistical matching"であり、すなわちドナーレートが保持される。
図2の方法は、いわゆる輸送問題(Transportation problem)を応用している。各ドナーは、3つの荷物を運ぶトラックに相当する。各レシピエントは、5つの容量(スペース)をもつ倉庫に相当する。輸送コストには、各ドナーと各レシピエントの距離が相当する。そして、輸送コストすなわち距離×サンプルウェイトの総計が小さくなるようにドナーとレシピエントの組合せが求められる。
輸送問題では、まず、"North-west corner method(北西隅法)"で初期解が作成され、それから、"Stepping stone method(飛び石法)"で最適解が求められる。すなわち、まず、サンプル番号順等の適当な組合せが作られ、それから、少しずつ組合せを変えて、計算が繰り返され、最適な解が求められる。
図2の方法では、ドナーのデータは複数のレシピエントに振り分けられ、そして、ドナーレートが保持される。図2の方法は、図1の方法よりも良好な融合結果が得られるといわれている。良好な融合結果が得られるとは、ドナーのデータがより正確に融合後のデータベースに反映されることを意味する(以下、同じ)。
その反面、図2の方法は、計算負荷が相当に大きい。上述のACRデータと視聴率データの融合を考えたとき、パーソナルコンピュータを使ったとして、1日〜2日程度の時間がかかると考えられる。
本発明は上記背景の下でなされたものであり、その目的は、マルチメディア視点の広告メディアプランニングに有用なデータベース融合技術を提供することにある。そして、本発明の一つの目的は、小さい計算負荷で良好な融合結果が得られるデータベース融合技術を提供することにある。また、本発明の一つの目的は、従来のシンプルな"unconstrained statistical matching"よりも良好な融合結果が得られるデータベース融合技術を提供することにある。
本発明のデータベース融合装置は、広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成する。本装置は、融合されるべきドナー側データベースおよびレシピエント側データベースを記憶する記憶手段と、前記ドナー側データベースの各ドナーサンプルと前記レシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出手段と、前記距離算出手段により算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチング手段と、前記マッチング手段による組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合手段と、を含み、前記マッチング手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行う。
例えば、前記マッチング手段は、距離が短いドナーサンプルとレシピエントサンプルのペアを選択するステップおよび選択されたペアを前記サンプルウエイトの許容範囲内で組み合わせるステップを繰り返すことで、上述のように距離の順序に従った組合せができる。
上記のように、本発明によれば、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルが組み合わされていく。飛び石法のような繰返しによる最適化計算を行わずとも、一通りの計算によりマッチングを行える。しかも、サンプルウエイト設定に従い、サンプルウエイトの許容範囲内での組合せを行うので、ドナーレートを保持できる。
ただし、本発明では、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていくので、最後の方に組み合わされるドナーサンプルとレシピエントサンプルの距離は遠くなり、その結果、従来の輸送問題を応用する最適マッチング手法と比べれば融合結果が悪くなると考えられる。しかし、遠距離の組合せの数は概ねマッチングの最終段階でのみ生じるため、全体としてみれば融合結果への影響は少ないといえる。しかも、輸送問題手法とくらべる大幅に計算負荷が小さい。この観点では、本発明は、融合結果にとって犠牲になる程度を少なく抑えつつ、輸送問題より大幅に計算負荷を小さくできるデータベース融合技術といえる。
このようにして、本発明によれば、小さい計算負荷で良好な融合結果が得られ、これにより、マルチメディア視点の広告メディアプランニングに有用なデータベース融合技術を提供することができる。
本発明の別の態様において、データベース融合装置は、融合されるべきドナー側データベースおよびレシピエント側データベースを記憶する記憶手段と、前記ドナー側データベースの各ドナーサンプルと前記レシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出手段と、前記距離算出手段により算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチング手段と、前記マッチング手段による組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合手段と、を含み、前記マッチング手段は、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける。
上記のように、本発明のマッチング手段は、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行う。そしてこの全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける。
この態様では、全ドナーがレシピエントに、レシピエントとの距離に応じた比率で関連付けられる。これに対し、従来の簡単なマッチングでは、各レシピエントは最も近いドナーと関連付けられるので、マッチングで利用されないドナーが存在する。このような従来の簡単なマッチングと本発明のマッチングを比べると、両者ともにドナーレートは維持されない。この点では両者は同じであるが、本発明は、全部のドナーをマッチングに使うので、従来よりも良好な融合結果が得られ、すなわち、ドナー側データベースのデータが融合データベースへと、より正確に反映される。
好ましくは、本発明において、前記ドナー側データベースおよび前記レシピエント側データベースの一方は、接触メディアおよび消費行動を含むアンケート結果のデータベースであり、他方はメディア視聴機器で機械式に測定された視聴率データベースである。例えば前者はACRデータであり、後者はPM視聴率データである。
好ましくは、前記距離算出手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のデモグラフィックデータ(年齢、職業、未既婚、家庭内役割および家族構成などであり、好ましくはこれらの少なくとも一つ)の類似度に基づいて距離を算出する。
好ましくは、前記距離算出手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のテレビ視聴状況に基づいて距離を算出する。
好ましくは、本発明のデータベース融合装置は、前記距離算出手段での距離計算に用いられ類似度を表す複数種類の因子の重み付けを可変に設定する重付け設定手段を含む。これにより距離計算の最適化が図れる。
本発明の別の態様は、上記のデータベース融合装置を備え、前記融合データベースを利用する広告メディアプランニング支援装置である。本装置は、広告ターゲットの情報を取得するターゲット情報取得手段と、広告対象(広告されるべき商品等)の情報を取得する対象情報取得手段と、複数のメディアへの広告出稿プランの情報を取得する出稿プラン情報取得手段と、前記広告ターゲットの情報、前記広告対象の情報および前記広告出稿プランの情報に基づいて、前記融合データベースを参照し、広告到達度の情報を求める到達度取得手段と、を備える。本発明の装置は、典型的にはリーチフリークエンシーを求めるために用いられる。
本発明の別の態様は、広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合方法である。本方法は、融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、を含み、前記マッチングステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行う。この態様によっても、上述にてデータベース融合装置で説明した利点が得られる。
本発明の別の態様において、データベース融合方法は、融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、を含み、前記マッチングステップは、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける。この態様によっても、上述にてデータベース融合装置で説明した利点が得られる。
本発明の別の態様は、広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムである。本プログラムは、融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、を前記コンピュータに実行させる。前記マッチングステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を前記コンピュータに実行させる。この態様によっても、上述にてデータベース融合装置で説明した利点が得られる。
本発明の別の態様は、広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムである。本プログラムは、融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記マッチングステップは、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける処理を前記コンピュータに実行させる。この態様によっても、上述にてデータベース融合装置で説明した利点が得られる。
本発明の別の態様は、データベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、本プログラムは、融合されるべき複数のデータベースのサンプル間の類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記複数のデータベースのサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記複数のデータベースを融合する融合ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記マッチングステップは、前記複数のデータベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序で両データベースのサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を前記コンピュータに実行させる。上記の複数のデータベースは、例えばACRのデータベースおよびPM視聴率のデータベースであり、第一のデータベースおよび第二のデータベースと呼ぶこともできる。本発明の別の態様は、上述の複数のデータベースを融合する融合装置または融合方法でもよい。
本発明の別の態様は、データベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、本プログラムは、融合されるべき複数のデータベースのサンプル間の類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記複数のデータベースのサンプルを組み合わせるマッチングステップと、前記マッチングステップによる組合せに従って前記複数のデータベースを融合する融合ステップと、を前記コンピュータに実行させ、前記マッチングステップは、一のデータベースの各サンプルに他のデータベースの複数サンプルを結びつけるマッチング処理を行い、このマッチング処理では、前記一のデータベースの一のサンプルと前記他のデータベースの複数のサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のサンプルに前記複数のサンプルを結びつける処理を前記コンピュータに実行させる。上記の複数のデータベースは、例えばACRのデータベースおよびPM視聴率のデータベースであり、第一のデータベースおよび第二のデータベースと呼ぶこともできる。本発明の別の態様は、上述の複数のデータベースを融合する融合装置または融合方法でもよい。
本発明は上述のデータベース融合装置、融合方法およびプログラムの態様には限定されない。本発明の別の態様は、例えば、上述のプログラムを格納した、コンピュータにて読取り可能な記録媒体である。
上述のように、本発明によれば、距離順マッチング処理を採用したことにより、小さい計算負荷で良好な融合結果が得られるデータベース融合技術を提供できる。
また、本発明によれば、全ドナー適用マッチング処理を採用したことにより、従来の"unconstrained statistical matching"よりも良好な結果が得られるデータベース融合技術を提供できる。
このようにして、本発明によれば、マルチメディア視点の広告メディアプランニングに有用なデータベース融合技術を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図3は、本実施の形態のデータベース融合装置の構成例を示している。データベース融合装置10は、CPU12、ROM14、RAM16、外部記憶装置18、入力装置20、出力装置22および通信装置24を有する。外部記憶装置18は例えばハードディスクであり、入力装置20は例えばキーボードおよびポインティングデバイスであり、出力装置22は例えばディスプレイおよびプリンタである。また、通信装置24は例えばLANおよびインターネットにデータベース融合装置10を接続する。
この例では、データベース融合装置10は、パーソナルコンピュータで構成されている。パーソナルコンピュータは、外部記憶装置18に格納されたプログラムを実行し、これにより本発明のデータベース融合装置10が実現される。
なお、本発明の範囲内で、データベース融合装置10はパーソナルコンピュータに限定されず、専用のコンピュータでもよい。また、データベース融合装置10は単独のコンピュータに限定されず、複数のコンピュータで構成されてよく、それらは分散配置されてよい。また、データベース融合装置10がサーバで構成され、ネットワークを介して他のコンピュータからアクセスされてよい。この場合、ネットワークへの接続のための構成が、情報および指示等の入出力装置として機能し得る。
図4は、データベース融合装置10の機能ブロック図を示している。図4において、ドナー側データベース記憶部30およびレシピエント側データベース記憶部32は、それぞれ、データベース入力部34を介して入力されたドナー側データベースおよびレシピエント側データベースを記憶する。両データベースは、CD−ROM等の媒体から読み取られてもよい。また、両データベースは通信装置を介して入手されてもよい。
本実施の形態では、ドナー側データベースおよびレシピエント側データベースの一方は、接触メディアおよび消費行動を含むアンケート結果のデータベースであり、他方はメディア視聴機器で機械式に測定された視聴率データベースである。より具体的には、本実施の形態の場合、レシピエント側が、ビデオリサーチ社から提供されるACR(Audience consumer research)データであり、ドナー側がPM視聴率データである。
また、図4において、距離算出部36は、ドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する。そして、マッチング部38は、距離算出部36により算出された距離パラメータに基づいて、ドナー側データベースのドナーサンプルとレシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせる処理を行う。
本実施の形態の特徴として、マッチング部38は、後述するように、ドナー側データベースとレシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行う。
そして、融合部40は、マッチング部38による組合せに従ってドナー側データベースとレシピエント側データベースを融合する処理を行う。ここでは、ドナー側データベースとレシピエント側データベースが、記憶部30、32から読み出される。そして、マッチング部38での組合わせに従い、ドナーサンプルのデータは、組合せの相手のレシピエントサンプルのデータに組み合わされる。
こうして作成された融合データベースは、融合データベース記憶部42に格納される。融合データベースは、後述する広告メディアプランニングに有用に用いられる。融合データベースは、適宜、ユーザの指示に従ってデータベース出力部44により出力される。融合データベースは、通信によって外部へ出力されてもよい。
なお、融合処理では、レシピエント側データベースへドナー側データベースが、すなわちACRデータへPM視聴率データが付加されてもよく、この場合、融合データベース記憶部42がレシピエント側データベース記憶部32と一体化されてもよい。同様に、融合データベース記憶部42をドナー側データベース記憶部30と一体化することも可能である。また、融合処理では、実際に2つのデータベースを足し合わせる代わりに両者のリレーションデータを作成してもよく、これもデータベース融合処理に含まれる。この場合、レシピエント側データベース記憶部およびドナー側データベース記憶部がリレーションデータ記憶部と共に融合データベース記憶部を構成するとみてもよい。
「距離計算」
以下、ドナーサンプルとレシピエントサンプルの距離パラメータの計算処理を説明する。
まず、図5および図6は、レシピエント側データベースおよびドナー側データベースの概要を示している。レシピエント側のACRデータとドナー側のPM視聴率データのサンプル数は任意であるが、例えば、前者が約2500であり、後者が約1300である。
図5を参照すると、レシピエント側データベースのACRデータは、デモグラフィックデータと、メディア接触の情報と、消費行動および生活意識等の情報とを含んでいる。デモグラフィックデータは、サンプル提供者の居住地区、性別、年齢、職業、未既婚、家庭内役割、家族構成の情報を含んでいる。メディア接触の情報は、各種の雑誌、新聞等のメディアへの接触の情報に加えて、テレビ視聴状況の情報を含んでいる。消費行動および生活意識等の情報は、例えば、各種の商品の消費量の情報、生活パターン、趣味等の幅広い情報を含んでいる。
図6を参照すると、ドナー側データベースのPM視聴率データは、デモグラフィックデータと、機械式に測定されたテレビ視聴率のデータを含んでいる。デモグラフィックデータは、性別、年齢、職業、未既婚、家庭内役割、家族構成の情報を含んでいる。
上記の説明から明らかなように、ACRデータおよびPM視聴率データは、デモグラフィックデータとテレビ視聴状況のデータを共通に含んでいる。これらのデータがサンプル間の距離計算の因子として用いられる。デモグラフィックデータとしては、年齢、職業、未既婚、家庭内役割、家族構成が距離計算に使用される。距離計算に使われる上記データを、Hook変数と呼ぶ。
なお、本実施の形態では、地区情報はCritical Hook変数であり距離計算に利用されない。これは、現状ではPM視聴率データの対象地区が限られているからである。すなわち、現在、PM視聴率データは、関東および関西のみで取得される。そこで、データベース融合装置10を実際に利用するとき、例えば、関東のACRデータとPM視聴率データが組み合わされる。
また同様に、性別もCritical Hook変数であり、性別は距離計算に利用されない。これは、本実施の形態が男性のデータと女性のデータは分けて扱い、それらを融合しないからである。
図7は、距離計算処理を示している。まず概要を説明すると、距離計算では、ACRデータの一のサンプルとPM視聴率の一のサンプルの間でのHook変数の合計が算出される。このとき、各Hook変数には重付け係数(ウェイト)が掛けられる。
図7を参照すると、年齢の変数は、年齢差に応じて「1」から「0」まで0.1きざみで変化する。年齢が同一であれば変数は1であり、年齢差が10以上であれば変数は0である。この変数に重付け係数W1が掛けられる。
また、職業の変数は、職業が一致すれば「1」、一致しなければ「0」である。そして、重付け係数はW2である。同様に未既婚および家庭内役割の変数も、一致すれば「1」、一致しなければ「0」であり、重付け係数はW3およびW4である。
家族構成については、「父」「母」等の10項目が設定されている。各項目が一致すれば「0.1」であり、不一致であれば「0」である。10項目の値が合計され、そして、重付け係数W5が掛けられる。ここでの重付け係数は、家族構成の10項目の項目毎に設定可能である(W5−1〜W5−10)。
次に、テレビ視聴状況の変数は、以下のように処理される。
図8は、テレビ視聴状況のHook変数を計算するためのデイパートパターンを示している。デーパートパターンにおいては、1週間のうちに26のセルが設定されている。各セルの、6放送局(地上波)の各々の視聴時間が求められる。したがって、視聴状況データは、26セル×6局=156個の視聴時間データで構成される。ACRデータの各サンプルと、PMデータの各サンプルにつき、上記156個の視聴状況データが用意される。
図7に戻ると、各項目(各セルの各局)の視聴時間は、0、L、Hの3ランクに分類される。0は視聴時間0、Lは視聴時間小、Hは視聴時間大である。例えば、ACRデータに関して、サンプル数が100であるとする。そして、ある項目(あるセルのある局)の視聴時間が20のサンプルで0であったとする。このとき、20のサンプルは、視聴時間ランクが「0」である。残りのサンプルは、視聴時間の順番で並べられ、2つに分割される。視聴時間が短い方のグループ(40サンプル)は「L」に分類され、視聴時間が長い方のグループ(40サンプル)は「H」に分類される。なお、視聴時間0以外のサンプル数が奇数の場合には、単純な2分割はできないので、視聴時間の順位が真中のサンプルは「L」に分類される。
上記のような処理により、全サンプルの156項目各々の視聴時間が「0」、「L」または「H」に分類される。ACRデータ、PMデータの全サンプルが同様に処理される。
次に、上記の分類後の視聴状況データを使って、視聴状況のHook変数を求める処理を説明する。あるACRデータのサンプルと、あるPM視聴率データのサンプルを対象として、視聴状況の変数を求めるとする。
図7の表が参照され、156項目の各々の点数(0、0.5または1)が得られる。ある項目(例えば平日朝5時〜6時の一放送局)につき、ACRデータのサンプルのランクが0、PM視聴率データのサンプルのランクも0であれば、点数は1である。
また、ACRデータのランクが0、PM視聴率データのランクがLおよびHであれば、点数は0.5および0である。また、ACRデータのランクがL、PM視聴率データのランクが0、LおよびHであれば、点数は0.5、0、0.5である。さらに、ACRデータのランクがH、PM視聴率データのランクが0、LおよびHであれば、点数は0、0.5、1である。
このようにして、あるサンプルの組合せについて、156項目各々につき、図7の表から点数0、0.5または1が得られる。この156個の点数が合計され、合計値が156で割られる。さらに、この値に、重付係数W6が掛けられる。こうしてテレビ視聴状況のHook係数が得られる。
上記のようにして得られる6つのHook変数(年齢、職業、未既婚、家庭内役割、家族構成およびテレビ視聴状況)が合計される。これにより、ACRデータの各サンプルとPM視聴率データの各サンプルのサンプル提供者の類似度を表す距離パラメータが得られる。上記の距離計算は、"Weighted nearest neighbor method"であり、また、既に説明したように性別が一致するグループ内で行われている。そして、距離パラメータは、数値が大きいほど距離が短い(類似度が大きい)ことを示している。
なお、上記の処理において、各重み係数W1〜W6は、1〜10の間で可変に設定される。重付け係数は、例えば、ユーザにより入力装置から入力される。この入力された値が重付け設定部37(図1)に受け付けられ、データベース融合装置10の記憶手段に記憶され、距離計算部36により参照される。全部の重付け係数は同じ値、例えば10に設定されてよい。重付けは、遺伝的アルゴリズム(GA:Generic Algorithm)を用いて設定することも好適である。
「マッチング」
次に、本実施の形態の距離順マッチング処理を説明する。この処理は、既に述べたように、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく処理であり、かつ、ドナー側データベースとレシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら行われる。
図9は、マッチング処理を概念的に示している。この例では、ドナーサンプル数とレシピエントサンプル数の比が5:3であるとする。このサンプル数差に応じて、ドナーとレシピエントのサンプルウエイトは3:5に設定されている。すなわち、各ドナーは3のウエイトをもち、レシピエントの受け入れる容量は5に設定されている。このウエイト設定に従い、すなわち、レシピエントの許容ウエイト範囲内でドナーのウエイトを割り当てるように、マッチングが行われる。
マッチングでは、ドナーとレシピエントの組合わせとデータの分配が定められる。そして、本実施の形態のマッチング処理では、上記のウエイト設定を前提として、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルが組み合わされる。まず最初に、最も距離が近いドナーサンプルとレシピエントサンプルが組み合わされる。次に、2番目に距離が近いドナーサンプルとレシピエントサンプルが組み合わされる。この繰返しにより、距離順にサンプルが組み合わされる。
図10は、距離順マッチング処理を示すもう一つの図である。図10では、ドナー側の全サンプルとレシピエント側の全サンプルの全組合せの距離がマトリックス状に示されている。ただし、説明を分かりやすくするために、図10ではサンプル数は少なく示されている。
距離順マッチングでは、まず、距離が最も小さいサンプルの組合せが選ばれる。前述の距離計算によれば、距離パラメータの数値が大きいほど距離は短い。そこで、最も大きい距離パラメータに対応するドナーとレシピエントが組み合わされる。
図10の例において、ドナーD5とレシピエントR4の距離WR4D5の値が最大であるとする。この場合、ドナーD5とレシピエントR4が組み合わされる。そして、ドナーD7とレシピエントR2の距離WR2D7の値が2番目に大きいとする(D5とR4の組合せを抜いた後では距離WR2D7の値が最大である)。そこで、ドナーD7とレシピエントR2も組み合わされる。同様にして、距離WR6D3の値が三番目に大きいので、ドナーD3とレシピエントR6が次に組み合わされる。
次に、ドナーD8とレシピエントR4の距離WR4D8が4番目に大きいとする。この場合、レシピエントR4は、既にドナーD5と組み合わされている。したがって、レシピエントR4の容量5のうち、容量3はドナーD5のウエイトで埋まっている。そこで、ドナーD8の持分5のうちの「2」がレシピエントR4に割り当てられる。
ここで、図10のようなデータを対象として、従来の方法でマッチングを行うとする。輸送問題では、前述のように、北西隅法により初期解が作られる。図10では、例えば、ドナーD1とレシピエントR1が組み合わされ、ドナーD2とレシピエントR2が組み合わされ、といった調子で初期解が作られる。それから、飛び石法により、順次組合せを変えながら計算が繰り返され、最適解が求められる。
このような従来の処理と比べると、本実施の形態の距離順マッチングは、図10の表の端から組合せを決めるのではなく、距離が短い所から組合せを決めていくのであり、この点で処理が大きく異なっている。
次に、図11および図12を参照し、本実施の形態のデータベース融合処理を説明する。
図11に示すように、距離計算部36は、ドナー側データベース30に記憶されるPM視聴率データ中の距離計算のためのデータを読み出し(S10)、また、レシピエント側データベース32に記憶されるACRデータ中の距離計算のためのデータを読み出す(S12)。距離計算のためのデータは、前述のように、デモグラフィックデータおよびテレビ視聴状況データであり、図7のHook変数(年齢、職業、未既婚、家庭内役割、家族構成およびテレビ視聴状況)に対応している。
距離計算部36は、読み出したデータを使って、ACRデータの全サンプルとPM視聴率データの全サンプルの全部の組合せの距離のパラメータを算出する(S14)。本実施の形態では、距離の値が大きいほど、距離がより近い(より類似している)ことを示している。マッチング部38は、算出された距離に基づいてマッチングを行う(S16)。
図12を参照すると、マッチング処理部38は、最も距離が近いドナーサンプルとレシピエントサンプルを特定して選択し(S160)、それらを組み合わせる(S162)。サンプルウエイト設定に従い、レシピエント側の許容量が足りないときは、ドナーサンプルの一部がレシピエントサンプルと組み合わさるように配分が設定される。このような状況が発生する例は、図10のドナーD8とレシピエントR4の組合せを用いて説明した通りである。また、S160で選択されたレシピエントが既に別のドナーと組合せ済みであり、全容量が別のドナーで占められている場合は、S160で選択された組合せは採用されない。
次に、全部のドナーのデータが振り分けられたか否かが判断される(S164)。S164がNOであれば、S160に戻り、既に選択された組合せを除いた上で、距離が近いドナーとレシピエントが選択される。S164がYESであれば、マッチングが終了する。このように、本実施の形態では、距離を優先して一通りの組合せを計算するので、飛び石法のような繰返し最適化計算を行わなくても、マッチングが終了する。
図11に戻り、S16のマッチングの次に、融合部40が、マッチング部38による組合せに従ってドナー側データベースとレシピエント側データベースを融合する処理を行う(S18)。ここでは、ドナー側データベースとレシピエント側データベースが、記憶部30、32から読み出される。そして、マッチング部38での組合わせに従い、ドナーサンプルのデータは、組合せの相手のレシピエントサンプルのデータに組み合わされる。マッチングに従って、あるドナーサンプルのデータが複数のレシピエントへと振り分けられることもある。また、あるレシピエントデータが、複数のドナーサンプルのデータを取り込むこともある。こうして作成された融合データベースは、融合データベース記憶部42に格納される(S20)。
図13は、マッチング結果に基づく集計に使われる集計用デイパートパターンを示している。図8の距離計算用のデイパートパターンのセル数が26であったのに対して、図13の集計用デイパートパターンのセル数は83であり、より細かく一週間の時間が分割されている。
本実施の形態では、図13のデイパートパターンの83セル別の視聴時間割合が、マッチング結果に従い集計される。集計は、例えば、デモグラフィック属性およびブランドの項目別に行われる。デモグラフィック属性は、性別、年齢、職業、未既婚および家庭内役割であり、ブランドは、例えば、清涼飲料、ビール、洗濯洗剤、シャンプー、化粧品、自動車、パーソナルコンピュータ、腕時計、たばこ、レストラン、スナック菓子および携帯電話である。
以上に本発明の実施の形態を説明した。上記のように、本発明によれば、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルが組み合わされていく。飛び石法のような繰返しによる最適化計算を行わずとも、一通りの計算によりマッチングを行える。しかも、サンプルウエイト設定に従い、サンプルウエイトの許容範囲内での組合せを行うので、ドナーレートを保持できる。
ただし、本発明では、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていくので、最後の方に組み合わされるドナーサンプルとレシピエントサンプルの距離は遠くなり、その結果、従来の輸送問題を応用する最適マッチング手法と比べれば融合結果が悪くなると考えられる。しかし、遠距離の組合せの数が少ないので、全体としてみれば融合結果への影響は少ないといえる。しかも、輸送問題手法とくらべる大幅に計算負荷が小さい。この観点では、本発明は、融合結果にとって犠牲になる程度を少なく抑えつつ、輸送問題より大幅に計算負荷を小さくできるデータベース融合技術といえる。
このようにして、本発明によれば、小さい計算負荷で良好な結果が得られ、これにより、マルチメディア視点の広告メディアプランニングに有用なデータベース融合技術を提供することができる。
また、本発明によれば、マッチング処理は、距離が最も短いドナーサンプルとレシピエントサンプルのペアを選択するステップおよび選択されたペアを前記サンプルウエイトの許容範囲内で組み合わせるステップを繰り返すことで、距離の順序に従った組合せを実現する。これにより、負荷の大きい計算を行わずとも、上述のような距離順の適切なマッチングができる。
また、本発明によれば、上述のような距離計算により、データフュージョンにとって有効な距離パラメータを適切に求められ、これにより良好な融合結果を得られる。
なお、データフュージョンによる融合結果は、セルフスプリットテストによって評価することができる。本実施の形態の場合、ACRのデータベースを分割し、融合することが好適である。元のデータベースと融合データベースが近いか否かが評価され、両者が近ければ、融合結果が良好といえる。
セルフスプリットテストの評価のためには、適当な評価関数を設定し、評価値を得ることが好適である。評価値は、例えば、メディア利用状況を表すパラメータである。評価値は、ACRデータのテレビ視聴データを統計的に表してもよい。これにより、ACRのテレビ視聴に関する元のデータと、融合データベースのデータとが比較される。個人全体のテレビ視聴データの差異が求められてよく、また、図13に示したようなデイパートパターン(83項目×6局×2(男女)×6(10才毎の年齢ランク))を使って評価値が求められてもよい。
このような融合結果の評価において、本発明によれば、既に述べたように、輸送問題を応用した従来手法にほぼ匹敵する結果が得られる。
次に、本発明の別の実施の形態を説明する。本実施の形態のデータベース融合装置の全体的な構成および動作は、図3および図4に示される上述の実施の形態と同様でよい。サンプル間の距離計算およびデータベース融合処理も、上述の実施の形態と同様でよい。ただし、本実施の形態は、図3のマッチング部38によるマッチング処理が上述の実施の形態と異なる。
図14は、本実施の形態のマッチング処理を概念的に示している。本実施の形態では、マッチング部38は、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける。
図14の例では、3つのレシピエントRa、Rb、Rcと5つのドナーD1、D2、D3、D4、D5が示されている。
この場合、レシピエントRaは、5つのドナーD1〜D5の全部と結びつけられる。このとき、図14中の式に従い、レシピエントRaから各ドナーD1〜D5との距離WRaD1〜WRaD5に応じた比率が適用される。
ここで、距離計算処理で説明したように、本実施の形態では、距離が近いほど(短いほど)、距離WRaD1〜WRaD5の値が大きくなる。そこで、距離の値が大きいドナーほど、レシピエントRaにおけるデータ提供の配分比率が大きくなる。
図15は、より単純な例を示しており、一のレシピエントR1が、3つのドナーD1、D2、D3と結びつけられる。レシピエントR1とドナーD1、D2、D3の距離は、それぞれ、W1、W2、W3である。このとき、マッチング処理は、マッチングを表す式P(R1)=(W1・D1+W2・D2+W3・D3)/(W1+W2+W3)を設定する。この式に従い、データフュージョンでは、ドナーD1、D2、D3の値、具体的には例えば視聴率の値が、レシピエントR1に与えられる。
図14に戻ると、レシピエントRb、Rcについても同様の処理が行われる。すなわち、レシピエントRb、Rcも、全ドナーD1〜D5と、サンプル間距離に応じた比率で結びつけられる。
図16は、本実施の形態のマッチング処理を示すフローチャートである。データベース融合装置の全体的な動作は、既に述べたように、上述の実施の形態と同様であり、図11のフローチャートで示される通りである。図16の処理は、図11のマッチング処理(S16)で、前述の図12の処理の代わりに行われる。
図16に示されるように、マッチング処理部38は、一のレシピエントを選択する(S170)。本実施の形態では、レシピエントの選択順は任意であり、例えば、レシピエントに付けられた番号順にレシピエントが選択されてよい。マッチング処理部38は、選択した一のレシピエントを、図14の式に従い、全ドナーと結びつける(S172)。そして、マッチング処理部38は、すべてのレシピエントを選択済み、すなわち、すべてのレシピエントのマッチングを終了したか否かを判定する(S174)。S174がNOであれば、S170に戻り、次のレシピエントを選択する。S174がYESであれば、マッチング処理を終了する。
以上、本実施の形態のデータベース融合技術を説明した。本発明によれば、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理が行われる。そしてこの全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で一のレシピエントに全ドナーサンプルが結びつけられる。
このように本発明では、全ドナーがレシピエントに、レシピエントとの距離に応じた比率で関連付けられる。これに対し、図1を参照して説明したように、従来の簡単なマッチングでは、各レシピエントは最も近いドナーと関連付けられるので、マッチングで利用されないドナーが存在する。このような従来の簡単なマッチングと本発明のマッチングを比べると、両者ともにドナーレートは維持されない。この点では両者は同じであるが、本発明は、全部のドナーをマッチングに使うので、従来よりも良好な融合結果が得られ、すなわち、ドナー側データベースのデータが融合データベースにより正確に反映され、この点で有利である。
次に、図17は、本発明のデータベース融合装置10が備えられる広告メディアプランニング支援装置を示している。広告メディアプランニング支援装置100は、図3に示されるようなパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置で構成され、データフュージョンを活用するシミュレータとして機能する。
広告メディアプランニング支援装置100において、データベース融合装置10は、上述の図9の距離順マッチングを行ってもよく、また、図14の全ドナー適用マッチングを行ってもよい。
広告メディアプランニング支援装置100は、データベース融合装置10に加えて、ターゲット情報取得部102、対象情報取得部104、出稿プラン情報取得部106および到達度取得部108を有する。これらの構成は、コンピュータに組み込まれたプログラムを実行することによって実現される。
上記のターゲット情報取得部102は、広告ターゲットの情報を取得し、対象情報取得部104は、広告対象の情報を取得し、出稿プラン情報取得部106は、複数のメディアへの広告出稿プランの情報を取得する。
広告ターゲットは、例えば、対象商品の広告を到達させたいターゲットであり、30代男性、主婦といった情報である。広告対象は、広告されるべき商品等であり、例えば、清涼飲料、自動車といった情報である。こうした広告対象の情報は広告業界業界およびプランニング分野ではターゲット規定の要因として捉えられることが多く、そこで、対象情報取得部104はターゲット情報取得部102に含められ、または一体化されて、ターゲット情報取得部102の一部であってもよい。広告出稿プランは、広告が出稿されるメディアの種類と場所または時間を含む情報である。雑誌、新聞、テレビ、ラジオを含むあらゆるメディアでの広告提供を本発明では出稿と呼ぶ。メディアの種類が雑誌、新聞の場合、広告出稿プランは広告の掲載場所を含む。メディアの種類がテレビの場合、広告出稿プランは放送局と放送時間の情報を含む。放送局および放送時間の情報は出稿プランの中では「場所」として扱われてもよい。
上記の各種情報は、広告メディアプランニング支援装置100の入力装置から入力され、上記各種構成に取得されてよい。このとき、出力装置たるディスプレイに提示される入力画面に各情報が書き込まれてよい。
到達度取得部108は、広告ターゲットの情報、広告対象の情報および広告出稿プランの情報に基づいて、融合データベースを参照し、広告到達度の情報を算出する。広告到達度の情報は、到達度出力処理部110により出力される。到達度出力処理部110は、例えば、ディスプレイに広告到達度を提示し、また、プリンタを用いた広告到達度の印刷に関連する処理を行う。
到達度計算に使う融合データベースは、データベース融合装置10で生成され、融合データベース記憶部42に記憶されている。融合データベースには、複数のデータベースから得られた複数種類のメディアのデータが含まれている。本実施の形態では、融合データベースは、ACRデータがもっている雑誌、新聞等のメディア利用のデータと、PM視聴率データがもっているテレビ視聴率のリアルタイム機械測定データをもっている。したがって、融合データベースを使うと、出稿プランが複数のメディアを含むときの広告到達度の情報が精度よく予測できる。広告到達度は典型的にはリーチフリークエンシーである。これによりマルチメディア視点のプランニングを精度よく行える。
図18の例を参照すると、この例では、商品Xの広告Yおよび広告Zをそれぞれ雑誌Aおよびテレビ放送Bで提供したときのリーチフリークエンシーが求められるとする。融合データベースを参照すると、あるサンプルS1は、ACRデータに由来する情報から、雑誌Aの広告Yに到達することが分かる。あるサンプルS2は、PM視聴率データに由来する情報から、テレビ放送Bの広告Zに到達することが分かる。さらに、サンプルS3は、ACRデータおよびPM視聴率データに由来する情報から、雑誌Aの広告Yおよびテレビ放送Bの広告Zに到達することが分かる。このようにして、ターゲットに対応する全サンプルのうちの何パーセントに商品Xの広告が到達するかを求められる。
上記の説明から明らかなように、本実施の形態の到達度予測は、あるサンプルへ一商品の広告が複数のメディアを通して到達するときの重複部分の処理が適切である。従来は、ACRデータとPM視聴率データといった異色データベースのデータフュージョンができなかったので、上記のような重複部分の処理を精度よく行えなかった。一般には、重複の程度は、概略的に推測されるにとどまっていた。これに対して、本実施の形態では、どのサンプルにてメディアの重複が発生するか、すなわち、どのサンプルが複数メディアで商品広告に接するかがより正確に推定され、したがって、到達度もより正確に推定される。
なお、上記の到達度計算は、積極的に複数のメディアで広告を到達させたいときにも利用できる。この場合、複数のメディアを介して広告が到達するサンプル数が求められる。
また、本実施の形態の広告メディアプランニング支援装置100は、広告ターゲットの情報、広告対象の情報および広告出稿プランの情報を取得可能であるが、常に全情報を取得しなくてもよい。例えば、広告ターゲットは指定されなくてもよく、この場合に全サンプルがターゲットであり、全サンプルへの到達度が求められてよい。
以上に説明したように、本実施の形態の広告メディアプランニング支援装置は、データベース融合装置により生成される融合データベースを利用し、マルチメディア視点でのメディアプランニングに有用な情報を提供し、プランニングを支援できる。
次に、図19は、本発明の広告メディアプランニング支援装置100がネットワークに接続される場合の構成例を示しており、データベース融合装置10も広告メディアプランニング支援装置100の一部としてネットワークに接続される。広告メディアプランニング支援装置100(およびデータベース融合装置10)は、Webサーバで構成されており、Webサーバに図4および図17の各種要素が設けられている。広告メディアプランニング支援装置100は、インターネットNを介してユーザ端末60に接続される。ユーザ端末60は、例えばパーソナルコンピュータで構成されている。ユーザ端末60は、例えば、広告会社の社員により操作され、また例えば、クライアントにより操作される。
ユーザは、ユーザ端末60を操作して、広告メディアプランニング支援装置100にアクセスし、入力画面に各種の指示を入力する。入力情報が広告メディアプランニング支援装置100に送られる。ユーザ端末60からのアクセスに応じて、広告メディアプランニング支援装置100では、データベース融合装置10が、距離計算、マッチングおよびデータベース融合を行う。
また、ユーザは、ユーザ端末60を操作して、広告メディアプランニング支援装置100にアクセスし、入力画面に、広告ターゲットの情報、広告対象の情報および広告出稿プランの情報を送る。これらの情報から、広告メディアプランニング支援装置100は、広告到達度であるリーチフリークエンシーを計算し、ユーザ端末60に向けて送る(出力する)。広告到達度の情報は、ユーザ端末60のディスプレイに提示される。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されない。上述の実施の形態は、本発明の範囲内で当業者に変更されてよい。例えば、ACRおよびPM視聴率以外のデータベースが融合されてもよい。例えば、全国新聞総合調査(J−READ)と、一日の行動パターンのデータであるMCRが融合されてもよく、また、ACRとMCRが融合されてもよい。
従来のデータフュージョンの一例を示す図である。 従来のデータフュージョンの別の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るデータベース融合装置を示す図である。 本発明の実施の形態に係るデータベース融合装置の機能ブロック図である。 レシピエント側データベースの一例であるACRデータベースを示す図である。 ドナー側データベースの一例であるPM視聴率データベースを示す図である。 距離計算処理を示す図である。 テレビ視聴状況のフック変数を計算するためのデイパートパターンを示す図である。 本実施の形態の距離順マッチング処理を概念的に示す図である。 本実施の形態の距離順マッチング処理を示す図である。 本実施の形態のデータベース融合処理を示すフローチャートである。 本実施の形態のデータベース融合装置によるマッチング処理を示すフローチャートである。 マッチング結果の集計に使われるデイパートパターンを示す図である。 本発明の別の実施の形態における全ドナー適用マッチング処理を示す図である。 本発明の別の実施の形態における全ドナー適用マッチング処理の簡単な例を示す図である。 図15のマッチング処理を示すフローチャートである。 本発明のデータベース融合装置が備えられる広告メディアプランニング支援装置を示す機能ブロック図である。 リーチフリークエンシーの計算処理を示す図である。 広告メディアプランニング支援装置およびデータベース融合装置がネットワークに接続される場合の構成例を示す図である。
符号の説明
10 データベース融合装置
30 ドナー側データベース記憶部
32 レシピエント側データベース記憶部
34 データベース入力部
36 距離算出部
37 重付け設定部
38 マッチング部
40 融合部
42 融合データベース記憶部
44 データベース出力部
100 広告メディアプランニング支援装置
102 ターゲット情報取得部
104 対象情報取得部
106 出稿プラン情報取得部
108 到達度取得部
110 到達度出力処理部

Claims (20)

  1. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合装置であって、
    融合されるべきドナー側データベースおよびレシピエント側データベースを記憶する記憶手段と、
    前記ドナー側データベースの各ドナーサンプルと前記レシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段により算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチング手段と、
    前記マッチング手段による組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合手段と、
    を含み、前記マッチング手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行うことを特徴とするデータベース融合装置。
  2. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合装置であって、
    融合されるべきドナー側データベースおよびレシピエント側データベースを記憶する記憶手段と、
    前記ドナー側データベースの各ドナーサンプルと前記レシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段により算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチング手段と、
    前記マッチング手段による組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合手段と、
    を含み、前記マッチング手段は、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつけることを特徴とするデータベース融合装置。
  3. 前記ドナー側データベースおよび前記レシピエント側データベースの一方は、接触メディアおよび消費行動を含むアンケート結果のデータベースであり、他方はメディア視聴機器で機械式に測定された視聴率データベースであることを特徴とする請求項1または2に記載のデータベース融合装置。
  4. 前記距離算出手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のデモグラフィックデータの類似度に基づいて距離を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のデータベース融合装置。
  5. 前記距離算出手段は、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のテレビ視聴状況に基づいて距離を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のデータベース融合装置。
  6. 前記距離算出手段での距離計算に用いられ類似度を表す複数種類の因子の重み付けを可変に設定する重付け設定手段を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデータベース融合装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のデータベース融合装置を備え、前記融合データベースを利用する広告メディアプランニング支援装置であって、
    広告ターゲットの情報を取得するターゲット情報取得手段と、
    広告対象の情報を取得する対象情報取得手段と、
    複数のメディアへの広告出稿プランの情報を取得する出稿プラン情報取得手段と、
    前記広告ターゲットの情報、前記広告対象の情報および前記広告出稿プランの情報に基づいて、前記融合データベースを参照し、広告到達度の情報を求める到達度取得手段と、
    を備えることを特徴とする広告メディアプランニング支援装置。
  8. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合方法であって、
    融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、
    を含み、前記マッチングステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を行うことを特徴とするデータベース融合方法。
  9. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合方法であって、
    融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、
    を含み、前記マッチングステップは、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつけることを特徴とするデータベース融合方法。
  10. 前記ドナー側データベースおよび前記レシピエント側データベースの一方は、接触メディアおよび消費行動を含むアンケート結果のデータベースであり、他方はメディア視聴機器で機械式に測定された視聴率データベースであることを特徴とする請求項8または9に記載のデータベース融合方法。
  11. 前記距離算出ステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のデモグラフィックデータの類似度に基づいて距離を算出することを特徴とする請求項8または9に記載のデータベース融合方法。
  12. 前記距離算出ステップでの距離計算に用いられ類似度を表す複数種類の因子の重み付けを可変に設定することを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のデータベース融合方法。
  13. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記マッチングステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序でドナーサンプルとレシピエントサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    融合されるべきドナー側データベースの各ドナーサンプルとレシピエント側データベースの各レシピエントサンプルの類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記ドナー側データベースのドナーサンプルと前記レシピエント側データベースのレシピエントサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースを融合する融合ステップと、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記マッチングステップは、各レシピエントサンプルに全ドナーサンプルを結びつける全ドナー適用マッチング処理を行い、全ドナー適用マッチング処理では、一のレシピエントサンプルと全ドナーサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のレシピエントに全ドナーサンプルを結びつける処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  15. 前記ドナー側データベースおよび前記レシピエント側データベースの一方は、接触メディアおよび消費行動を含むアンケート結果のデータベースであり、他方はメディア視聴機器で機械式に測定された視聴率データベースであることを特徴とする請求項13または14に記載のプログラム。
  16. 前記距離算出ステップは、前記ドナー側データベースと前記レシピエント側データベースのサンプル提供者のデモグラフィックデータの類似度に基づいて距離を算出することを特徴とする請求項13または14に記載のプログラム。
  17. 前記距離算出ステップでの距離計算に用いられ類似度を表す複数種類の因子の重み付けを可変に設定することを特徴とする請求項13〜16のいずれかに記載のプログラム。
  18. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    融合されるべき複数のデータベースのサンプル間の類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記複数のデータベースのサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記複数のデータベースを融合する融合ステップと、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記マッチングステップは、前記複数のデータベースのサンプル数の相違に応じたサンプルウエイト設定に従いながら、距離が短い順序で両データベースのサンプルを組み合わせていく距離順マッチング処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  19. 広告メディアプランニングに有用な情報を含んだ複数のデータベースを融合して、それら複数のデータベースがもつデータを網羅した融合データベースを生成するデータベース融合処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    融合されるべき複数のデータベースのサンプル間の類似性を表す距離パラメータを算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップで算出された距離パラメータに基づいて、前記複数のデータベースのサンプルを組み合わせるマッチングステップと、
    前記マッチングステップによる組合せに従って前記複数のデータベースを融合する融合ステップと、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記マッチングステップは、一のデータベースの各サンプルに他のデータベースの複数サンプルを結びつけるマッチング処理を行い、このマッチング処理では、前記一のデータベースの一のサンプルと前記他のデータベースの複数のサンプルの各々との距離に応じた比率で前記一のサンプルに前記複数のサンプルを結びつける処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  20. 請求項13〜19のいずれかに記載のプログラムを格納した、コンピュータにて読取り可能な記録媒体。
JP2003319603A 2003-09-11 2003-09-11 データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置 Expired - Fee Related JP4338486B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003319603A JP4338486B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003319603A JP4338486B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005085207A true JP2005085207A (ja) 2005-03-31
JP4338486B2 JP4338486B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=34418506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003319603A Expired - Fee Related JP4338486B2 (ja) 2003-09-11 2003-09-11 データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4338486B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013105911A2 (en) * 2011-11-21 2013-07-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Recommending production plans
JP2014533405A (ja) * 2011-11-10 2014-12-11 フェイスブック,インク. 多次元広告入札
US9332363B2 (en) 2011-12-30 2016-05-03 The Nielsen Company (Us), Llc System and method for determining meter presence utilizing ambient fingerprints
US9489640B2 (en) 2006-07-12 2016-11-08 The Nielsen Company (Us), Llc Methods and systems for compliance confirmation and incentives
JP6201077B1 (ja) * 2017-03-16 2017-09-20 株式会社ビデオリサーチ 調査データ処理装置及び調査データ処理方法
JP2021157567A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 株式会社博報堂Dyメディアパートナーズ 情報処理装置及びコンピュータプログラム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9489640B2 (en) 2006-07-12 2016-11-08 The Nielsen Company (Us), Llc Methods and systems for compliance confirmation and incentives
US10387618B2 (en) 2006-07-12 2019-08-20 The Nielsen Company (Us), Llc Methods and systems for compliance confirmation and incentives
US11741431B2 (en) 2006-07-12 2023-08-29 The Nielsen Company (Us), Llc Methods and systems for compliance confirmation and incentives
JP2014533405A (ja) * 2011-11-10 2014-12-11 フェイスブック,インク. 多次元広告入札
WO2013105911A2 (en) * 2011-11-21 2013-07-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Recommending production plans
WO2013105911A3 (en) * 2011-11-21 2013-09-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Recommending production plans
US10789561B2 (en) 2011-11-21 2020-09-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Recommending production plans
US9332363B2 (en) 2011-12-30 2016-05-03 The Nielsen Company (Us), Llc System and method for determining meter presence utilizing ambient fingerprints
JP6201077B1 (ja) * 2017-03-16 2017-09-20 株式会社ビデオリサーチ 調査データ処理装置及び調査データ処理方法
JP2018156299A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 株式会社ビデオリサーチ 調査データ処理装置及び調査データ処理方法
JP2021157567A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 株式会社博報堂Dyメディアパートナーズ 情報処理装置及びコンピュータプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4338486B2 (ja) 2009-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dao et al. A novel recommendation model of location-based advertising: Context-Aware Collaborative Filtering using GA approach
Putsis Jr et al. Mixing behavior in cross-country diffusion
US20160191450A1 (en) Recommendations Engine in a Layered Social Media Webpage
US9235570B2 (en) Optimizing internet campaigns
JP4886749B2 (ja) 推薦商品選択装置、推薦商品選択プログラムおよび商品検索装置
US20190213194A1 (en) System and method for information recommendation
Choi et al. Strategic demand forecasts for the tablet PC market using the Bayesian mixed logit model and market share simulations
KR20090029671A (ko) 미래 목표-중심 활동을 예측 및 추천하기 위한 방법 및 시스템
WO2019055083A1 (en) SYSTEMS AND METHODS FOR GENERATING A BAYESIAN BRAND HIERARCHICAL MODEL WITH A CATEGORY BAYESIAN HIERARCHICAL MODEL
US9680923B1 (en) Platform and network for joint distribution of content by multiple publishers
WO2012119001A2 (en) Optimizing internet campaigns
US20230351428A1 (en) Systems and methods for providing user offers based on efficient iterative recommendation structures
Xia et al. Vrer: context-based venue recommendation using embedded space ranking SVM in location-based social network
JP2017207936A (ja) 広告情報提供装置および広告情報提供用プログラム
Iwanaga et al. Estimating product-choice probabilities from recency and frequency of page views
Nakayama et al. A quick bite and instant gratification: A simulated Yelp experiment on consumer review information foraging behavior
JP4338486B2 (ja) データベース融合装置および広告メディアプランニング支援装置
Ahn et al. Mobile advertisement recommender system using collaborative filtering: MAR-CF
Konstan et al. Collaborative Filtering: Supporting social navigation in large, crowded infospaces
JP5504220B2 (ja) 提供情報選択装置、方法及びプログラム
US20230196439A1 (en) System for dynamically generating recommendations to purchase sustainable items
US20220292552A1 (en) Systems and Methods for Generating Efficient Iterative Recommendation Structures
Wang et al. Predicting the incremental benefits of online information search for heterogeneous consumers
WO2022210287A1 (ja) 情報処理システム及び情報処理方法
Gönül et al. Whether or not to use a quick response code in the ad

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090623

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees