JP2018151114A - 換気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染を他の部屋に拡散するのを抑制しつつ迅速に汚染を排気する換気システムを提供することを目的とする。【解決手段】換気システム500は、室外空間と連通する給気口201、室外空間と連通する第一の排気口202、及び、室外空間と連通する第一の連通口203が形成されている第一の部屋R1と、室外空間と連通する第二の排気口204が形成され、前記第一の部屋R1と第二の連通口110を介して連通している第二の部屋R2と、を換気する換気システムであって、第一の空気質センサSi1での測定値に基づき、第一の排気動作、第二の排気動作、第三の排気動作、第四の排気動作のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行するものである。【選択図】図4

Description

本発明は、室内の換気を行う換気システムに関するものである。
室内の空気質を維持し、快適環境を維持するために、住宅には機械換気装置が設けられることがある。ここでいう機械換気装置とは、送風装置のほか、開閉ダンパを備える開口部、及び、換気にともなう排熱ロスを抑制するための熱交換装置を含み、住宅内と外気との換気のほか、住宅内の室間又は住宅内の廊下との空気の出入りを行う装置を含むものである。
このような機械換気装置を利用した換気システムは、住宅内と外気との換気を所定量行うように構成することが一般的であるが、それと同時に、ある部屋で発生した汚染が他の部屋に拡散するのを防止するように構成することが望ましい。また、汚染の拡散を抑制しつつ排気を促進するために各部屋の給排気の風量を制御する場合には、各部屋の扉に加わる圧力が過剰になって入退室のための扉開閉がしにくくなったり、急激に扉開閉してしまったりするのを防ぐことができるように構成することが望ましい。
例えば、特許文献1では、住宅内の各部屋に給排気手段と空気質センサを設け、汚染が多い部屋に給気し、汚染が少ない部屋から排気することによって、汚染が拡散しにくい換気システムが開示されている。
また、特許文献2では、汚染が多い部屋の排気量よりも、他の部屋への給気量を増やすことによって汚染の拡散を抑制するシステムが開示されている。
また、特許文献3では、大きな略同一空間のなかに存在する、人と汚染源との位置をそれぞれ特定し、人のいる位置から汚染源の位置へと向かう気流を形成することによって、汚染が人の位置に拡散するのを抑制するシステムが開示されている。
特開2005−201592号公報 特開2016−138705号公報 特開2016−75443号公報
特許文献1に記載の技術では、各部屋の換気装置は給気または排気のいずれかに用いられ、汚染源の部屋から他の空間へと移行させて排気するために、汚染量が多い場合には迅速な空気清浄ができないという課題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、汚染を排気している部屋が他の部屋よりも相対的に負圧になるために、扉開閉に支障が生じる場合があるという課題があった。
また、特許文献3に記載の技術では、室内や室間での気流や風向を考慮するも、室間の扉開閉力の対する効果については何ら考慮されていない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、汚染が他の部屋に拡散するのを抑制しつつ迅速に汚染を排出することを第一の目的とする。
また、本発明は、汚染が存在している部屋の扉開閉力の過剰な変動を抑制した換気システムを提供することを第二の目的とする。
本発明に係る換気システムは、室外空間と連通する給気口、室外空間と連通する第一の排気口、及び、室外空間と連通する第一の連通口が形成されている第一の部屋と、室外空間と連通する第二の排気口が形成され、前記第一の部屋と第二の連通口を介して連通している第二の部屋と、を換気する換気システムであって、前記給気口に設置された給気装置と、前記第一の排気口に設置された第一の排気装置と、前記第一の連通口に設置された開閉装置と、前記第二の排気口に設置された第二の排気装置と、前記第一の部屋の空気質を測定する第一の空気質センサと、前記給気装置、前記第一の排気装置、前記開閉装置、及び、前記第二の排気装置の動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記給気装置及び前記第二の排気装置を駆動させ、前記第一の排気装置を停止し、前記開閉装置を閉制御し、前記第二の排気口からの排気を実行する第一の排気動作と、前記給気装置及び前記第一の排気装置を駆動させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を閉制御し、前記第一の排気口からの排気を実行する第二の排気動作と、前記給気装置を風量増加させて駆動させ、前記第一の排気装置を駆動させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を開制御し、前記第一の排気口及び前記第一の連通口からの排気を実行する第三の排気動作と、前記給気装置を駆動させ、前記第一の排気装置を風量増加させて動作させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を開制御し、前記第一の排気口からの排気を実行する第四の排気動作と、を有し、前記第一の空気質センサでの測定値に基づき、前記第一の排気動作、前記第二の排気動作、前記第三の排気動作、前記第四の排気動作のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行するものである。
本発明に係る換気システムは、第一の空気質センサでの測定値に基づき、第一の排気動作、第二の排気動作、第三の排気動作、第四の排気動作のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行するので、汚染が他の部屋に拡散するのを抑制しつつ汚染を迅速に排出することが可能になる。
集中換気及び個別空調を実行する本発明に適用可能なシステムの一例を説明するための模式図である。 集中換気空調を実行する本発明に適用可能なシステムの一例を説明するための模式図である。 図1又は図2で示したシステムを組み込むことを想定した、複数の部屋を備えた共同住宅の間取りの一例を示した模式図である。 本発明の実施の形態1に係る換気システムの具体的な構成の一例を模式的に示し模式図である。 本発明の実施の形態1に係る換気システムの個別給排方式の制御動作例を概略的に示す概略動作説明図である。 本発明の実施の形態2に係る換気システムの集中給排併用方式の制御動作例を概略的に示す概略動作説明図である。
以下に、本発明に係る換気システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、集中換気及び個別空調を実行する本発明に適用可能なシステムの一例を説明するための模式図である。図1に基づいて、集中換気及び個別空調を実行するシステムについて説明する。図1では、複数の部屋(ここでは、第一の部屋R1と第二の部屋R2)の換気及び空調に伴う空気の流れを矢印で図示している。
図1では、空調を個別空調として、第一の部屋R1を冷暖房する場合を想定したシステム構成を図示している。つまり、空気調和装置100が第一の部屋R1に設置され、空気調和装置100により第一の部屋R1を個別空調できる構成になっている。
また、図1では、集中換気として、第一の部屋R1及び第二の部屋R2を空気が循環する場合を想定したシステム構成を図示している。つまり、第一の部屋R1と第二の部屋R2との間に連通口110を設け、第一の部屋R1と第二の部屋R2とに空気が連通できる構成になっている。
空調は、第一の部屋R1の室内空気が空気調和装置100に吸い込まれ(矢印B1)、空気調和装置100で加温又は冷却器された後に空調空気として第一の部屋R1に吹き出されることで実行される(矢印B2)。
換気は、室外空気が給気口20を介して第一の部屋R1に給気され(矢印A1)、連通口110を通じて第二の部屋R2に移行され(矢印A2)、第二の部屋R2から排気されることで実行される(矢印A3)。
また、給気(矢印A1)及び排気(矢印A3)は、熱交換素子150を通じて通風することによって、空気調和装置100が冷暖房した空気の熱がそのまま排気されて熱ロスとなってしまうのを防ぐシステムとなっている。図1では、熱交換素子150が、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の外側に設けられている場合を例に示している。例えば、熱交換素子150と第一の部屋R1及び第二の部屋R2とは、ダクト等を介して接続されている。なお、熱交換素子150は、全熱交換器などで構成するとよい。
図2は、集中換気空調を実行する本発明に適用可能なシステムの一例を説明するための模式図である。図2に基づいて、集中換気空調を実行するシステムについて説明する。図2では、複数の部屋(ここでは、第一の部屋R1と第二の部屋R2)の換気及び空調に伴う空気の流れを矢印で図示している。
図2では、集中換気空調として、第一の部屋R1及び第二の部屋R2を空気が循環する場合を想定したシステム構成を図示している。つまり、空気調和装置100が、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の外側であって、熱交換素子150の給気下流側に設置され、換気及び空調を集中して実行できる構成になっている。図2では、空気調和装置100及び熱交換素子150が、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の外側に設けられている場合を例に示している。例えば、空気調和装置100及び熱交換素子150と、第一の部屋R1及び第二の部屋R2とは、ダクト等を介して接続されている。なお、熱交換素子150は、全熱交換器などで構成するとよい。
図2に示すように、室外空気が、空気調和装置100で冷暖房してから給気口20を介して給気として第一の部屋R1に供給され(矢印AB1)、連通口110を通じて第二の部屋R2に移行され(矢印AB2)、第二の部屋R2から排気として排出されることで実行される(矢印AB3)。なお、排気は、第二の部屋R2から排出された際に一部が再び空気調和装置100に戻る構成となっている。
なお、図2では図示していないが、分岐バルブを排気側に設けることによって、必要な換気風量と空調風量とが得られるように調整可能になっている。
図1及び図2に示すいずれの形態においても、ユーザーが設定した気温と、必要な換気量と、が得られるように図示省略の換気用送風機と空気調和装置100が動作するように制御される。
図3は、図1又は図2で示したシステムを組み込むことを想定した、複数の部屋を備えた共同住宅1000の間取りの一例を示した模式図である。図3は、共同住宅1000を俯瞰した状態を模式的に図示したものである。
図3に示すように、共同住宅1000は、ベッドB、キッチンK、トイレTが設けられた個室4部屋を有している。図3では、個室4部屋を、紙面左側から、個室R1−1、個室R1−2、個室R1−3、個室R1−4として図示している。また、トイレTには、開閉可能なドアTDが設置されている。
図3に示すように、共同住宅1000は、共通スペースであるサニタリールームSRと、同じく共通スペースであるダイニングルームDRと、を有している。サニタリールームSRには、洗濯機S等が設置される洗面所SR1と浴槽Ba等が設置される浴室SR2とが壁Wにより仕切られて設けられている。また、洗面所SR1と浴室SR2とは壁Wに設けられたドアBDを介して連通している。さらに、ダイニングルームDRは、リビングLiとダイニングDiとを有している。
図3に示すように、共同住宅1000は、紙面上側に位置している個室4部屋と、紙面下側に位置しているサニタリールームSR及びダイニングルームDRと、が廊下R2−1を介して繋がっている。つまり、個室4部屋のそれぞれには開閉可能なドアDが廊下R2−1に面して設置され、サニタリールームSR及びダイニングルームDRのそれぞれにも開閉可能なドアDが廊下R2−1に面して設置されている。
また、共同住宅1000は、廊下R2−1と繋がっている共通の玄関Gを1つ備えている。
ここで、図1及び図2で示した第一の部屋R1は、たとえば図3に示す個室R1−1であり、第二の部屋R2は、たとえば廊下R2−1である。
したがって、第一の部屋R1である個室R1−1には、図3では図示していないが図1又は図2に示すシステムのための設備が設けられ、第二の部屋R2である廊下R2−1と個室R1−1との間のドアDの隙間が第一の部屋R1と第二の部屋R2との連通口110となる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る換気システム500の具体的な構成の一例を模式的に示し模式図である。図4に基づいて、第一の部屋R1及び第二の部屋R2に設置される換気システム500について説明する。なお、図4には空気調和装置100を図示していないが、個別空調の場合には図1に図示したように、集中空調の場合には図2に図示したように空気調和装置100は設置される。そのため、人の生活エリアである第一の部屋R1及び第二の部屋R2には、空気調和装置100によって空調された空気が流通されるように形成されている。
[第一の部屋R1]
第一の部屋R1には、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の室内空気を、清浄化された空気に換気する空清装置200を備える。また、第一の部屋R1には、空清装置200により清浄化された空気を給気(SA)として取り込むd01と、給気口201から取り込まれた空気を第一の排気(EA1)として第一の部屋R1の外部に排気する第一の排気口202と、が室外空間と連通するように形成されている。給気口201及び第一の排気口202が開放されると室外空間と第一の部屋R1とが連通することになる。
なお、給気口201には給気装置201aが設置されている。給気装置201aは、送風機を備え、後述する制御装置50からの指令に基づいて給気口201を開放して空気を取り込んだり、給気口201を閉塞して空気を遮断したりするようになっている。
また、第一の排気口202には第一の排気装置202aが設置されている。第一の排気装置202aは、送風機を備え、後述する制御装置50からの指令に基づいて第一の排気口202を開放して空気を排出したり、第一の排気口202を閉塞して空気を遮断したりするようになっている。
第一の部屋R1には、第一の連通口203が室外空間と連通するように形成されている。第一の連通口203には、開度が調整可能な開閉装置V1が設置されている。開閉装置V1は、たとえばバルブ又はダンパーなどで構成されており、後述する制御装置50からの指令に基づいて開度が調整されるようになっている。なお、開閉装置V1の開度には、全閉と全開とが含まれるものとする。開閉装置V1を開状態に制御すると、第一の連通口203が開放され、室外空間と第一の部屋R1とが連通することになる。また、開閉装置V1を閉状態に制御すると、第一の連通口203が閉塞され、室外空間と第一の部屋R1とが遮断することになる。
第一の部屋R1には、第一の部屋R1の空気の状態、つまり第一の部屋R1の空気質を測定する第一の空気質センサSi1を設ける。第一の空気質センサSi1で測定された情報は、データとして後述する制御装置50に送られる。なお、第一の空気質センサSi1は、第一の部屋R1の空気に含まれる汚染源を測定できればどのようなものを用いてもよい。
[第二の部屋R2]
第二の部屋R2には、第一の部屋R1から取り込まれた空気を第二の排気(EA2)として第二の部屋R2の外部に排気する第二の排気口204が、室外空間と連通するように形成されている。第二の排気口204には第二の排気装置204aが設置されている。第二の排気装置204aは、送風機を備え、後述する制御装置50からの指令に基づいて第二の排気口204を開放して空気を排出したり、第二の排気口204を閉塞して空気を遮断したりするようになっている。
第二の部屋R2には、第二の部屋R2の空気の状態、つまり第二の部屋R2の空気質を測定する第二の空気質センサSi2を設ける。第二の空気質センサSi2で測定された情報は、データとして後述する制御装置50に送られる。なお、第二の空気質センサSi2は、第二の部屋R2の空気に含まれる汚染源を測定できればどのようなものを用いてもよい。
[その他の構成]
第一の部屋R1と第二の部屋R2との間には、双方を行き来可能にするドアDが設けられている。このドアDには可動性を確保するための隙間があり、これを第二の連通口110とする。つまり、第二の連通口110が、図1及び図2で示した連通口110として機能する。
また、第一の部屋R1と第二の部屋R2との間には、第一の部屋R1と第二の部屋R2との気圧差を測定する差圧センサP12を設ける。差圧センサP12で測定された情報は、データとして後述する制御装置50に送られる。
さらに、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の外部には、外気の状態、つまり外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoを設ける。外気用空気質センサSoで測定された情報は、データとして後述する制御装置50に送られる。なお、外気用空気質センサSoは、外気に含まれる汚染源を測定できればどのようなものを用いてもよい。
換気システム500は、たとえば第二の部屋R2に制御装置50を備えている。制御装置50は、各種センサ、給気装置201a、第一の排気装置202a、第二の排気装置204a、及び、第一の連通口203に設置されている開閉装置V1と有線または無線で接続され、それらとデータを授受してそれらの制御を行うものである。たとえば、制御装置50は、各種センサ又は給気装置201aの動作状態に基づいて、第一の排気装置202a、第二の排気装置204a及び開閉装置V1の動作が制御できるようになっている。
なお、図4では、制御装置50を第二の部屋R2に設置した状態を例に図示しているが、設置場所を特に限定するものではない。たとえば、空清装置200に制御装置50を設けてもよいし、制御装置に接続されている図示省略のマイコンに制御システムを組み込むようにしてもよい。また、マイコンは、例えばHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)と呼ばれるエネルギーマネジメントシステムを兼ねたり、スマートフォン又はタブレット端末のような個人用情報端末を用いてもよい。
次に、換気システム500の動作制御について説明する。換気システム500の動作制御には、排気の動作方法によって、個別給排方式と集中給排併用方式とに大きく2つに大別される。図5は、換気システム500の個別給排方式の制御動作例を概略的に示す概略動作説明図である。図5に基づいて、個別給排方式の制御動作について説明する。なお、図5に示す符号は、図4で示した符号に対応している。また、図5では、便宜上、センサ類、給気装置201a、第一の排気装置202a、及び、第二の排気装置204aの図示を省略している。
まず、通常給排の動作制御(制御A)について説明する。なお、空清装置200、給気装置201a、第一の排気装置202a、第二の排気装置204a、及び、開閉装置V1は、制御装置50により駆動が制御される。

制御A(第一の排気動作)では、給気装置201a及び第二の排気装置204aが駆動、第一の排気装置202aが停止、開閉装置V1が閉制御される。
室外空気は、空清装置200を通じて、給気装置201aによって給気(SA)として、第一の部屋R1に導入される。第一の部屋R1に給気(SA)として導入された空気は、第二の連通口110を介して第一の部屋R1から第二の部屋R2へと移行する。第二の部屋R2に移行した空気は、第二の排気装置204aによって排気(EA2)として室外へと排出される。通常給排における空気の流れは、図1及び図2において説明したのと同一である。なお、第一の排気装置202aは停止、開閉装置V1は閉制御されている。
ここで、第一の部屋R1において汚染が発生した場合を考える。第一の部屋R1において汚染が発生すると、第二の連通口110を通じて、汚染がほかの部屋(ここでは第二の部屋R2)に拡散してしまう。そのため、第一の部屋R1よりも第二の部屋R2の方が清浄な場合、第二の部屋R2の汚染が増加(拡大)することになってしまう。したがって、このような状態を避ける必要がある。
なお、第一の部屋R1と第二の部屋R2との間の汚染の拡散は、給気量と排気量とに依存する。給気には、給気口201から取り込まれる給気(SA)の他に、第一の部屋R1及び第二の部屋R2に侵入する空気が含まれる。排気には、第一の排気口202から排出される排気(EA1)の他に、第一の部屋R1及び第二の部屋R2から排気される空気が含まれる。
そこで、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、予め設定された汚染レベル1(第一の閾値)に達したことをトリガーとして、制御Aから制御Bに移行する。
制御B(第二の排気動作)では、給気装置201a及び第一の排気装置202aが駆動、第二の排気装置204aが停止、開閉装置V1が閉制御される。つまり、制御Bでは、第二の排気装置204aを停止して第二の排気口204からの排気(EA2)を遮断し、第一の排気装置202aを駆動して第一の排気口202からの排気(EA1)を実行する。こうすることにより、第一の部屋R1で発生した汚染の第二の部屋R2への拡散を抑制できる。
さらに、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、汚染レベル1を超えて、予め設定された汚染レベル2(第二の閾値)に達した場合、第一の部屋R1の空気質を早急に改善する必要があると判断する。
なお、第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が汚染レベル1を超えた場合において、汚染レベル1よりも高い汚染レベルを予め複数設定しており、到達した汚染レベルに応じて、第一の部屋R1の空気質改善を判断してもよい。
第一の部屋R1の空気質が汚染レベル2に達した場合、給気口201からの給気(SA)を増加させるか、または、第一の排気口202からの排気(EA1)を増加させるかによって、第一の部屋R1の空気質を早急に改善することができる。
しかしながら、SA>EA1の場合は、図5の陰陽圧利用モードの上段に示すように、第一の部屋R1の空気は、第一の排気装置202aの風量設定値以上に漏出してしまう可能性がある。あるいは、第一の部屋R1の空気は、第二の連通口110から第二の部屋R2へと空気が流出し、第二の排気装置204aが停止しているものの、第二の排気口204の開口隙間から室外へと漏出してしまう可能性がある。
このような空気の漏出は、本来設定したものではないために空気抵抗が大きく、第一の部屋R1が陽圧化する。すなわち、第一の部屋R1から屋外、及び、第一の部屋R1から第二の部屋R2へと向かう気圧が発生することになる。
この圧力は、第一の部屋R1と第二の部屋R2とを連通するドアDに圧力をもたらし、ドア開閉力を変化させてしまう。すなわち、第一の部屋R1に向かって内開きのドアDである場合(図3に示すような場合)はドアDが開けにくくなり、第二の部屋R2に向かって外開きのドアDである場合はドアDが急に開きやすくなる。また、ドアDが左右にスライドする引き戸式である場合も、スライドレール部分とサッシとの接触が増加することになり、ドアDがスライド移動しにくく、つまり開閉しにくくなる。
また、SA<EA1の場合、図5の陰陽圧利用モードの下段に示すように、給気装置201aの風量設定値以上に室外空気が第一の部屋R1に漏れ込んで出してしまう可能性がある。あるいは、第二の排気装置204aが停止しているものの、第二の排気口204の開口隙間から第二の部屋R2へと室外空気が漏れ込んでしまい、第二の連通口110を介して第一の部屋R1に侵入する可能性がある。
このような場合には、第一の部屋R1が陰圧化し、第二の部屋R2から第一の部屋R1へと向かう気圧が発生することになり、ドア開閉力が変化してしまうことになる。
そこで、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、汚染レベル1を超えて、予め設定された汚染レベル2(第二の閾値)に達した場合には、制御Cを実行する。また、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、汚染レベル2を超えて、予め設定された汚染レベル3(第三の閾値)に達した場合には、制御Dを実行する。
制御C(第三の排気動作)では、給気装置201aが風量増加させて駆動、第一の排気装置202aが駆動、第二の排気装置204aが停止、開閉装置V1が開制御される。つまり、制御Cでは、給気装置201aによる給気口201からの給気(SA)を増加させるとともに、開閉装置V1の開度を制御して第一の連通口203を開放する。
制御D(第四の排気動作)では、給気装置201aが駆動、第一の排気装置202aが風量増加させて駆動、第二の排気装置204aが停止、開閉装置V1が開制御される。つまり、制御Dでは、第一の排気装置202aによる第一の排気口202からの排気(EA1)を増加させるとともに、開閉装置V1の開度を制御して第一の連通口203を開放する。
SA>EA1の場合には制御Cを実行する。制御Cでは、開閉装置V1を開けることによって給気(SA)が汚染とともに第一の排気口202及び第一の連通口203を通じて排気されることになる。そのため、給気(SA)と排気とのバランスがとれて、ドア圧は増加しない。また、第一の部屋R1の汚染が、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2へと拡散することを抑制することもできる。
SA<EA1の場合には制御Dを実行する。制御Dでは、開閉装置V1を開けることによって外気が第一の部屋R1に侵入することになる。そのため、増量した排気(EA1)と、給気(SA)及び第一の連通口203からの侵入空気と、のバランスがとれて、ドア圧は増加しない。また、第一の部屋R1の汚染が、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2へと拡散することを抑制することもできる。
ここで、制御Dでは、室外空気が空清装置200を通過することなく第一の部屋R1に侵入するので、外気が清浄である場合に用いるべきである。
また、制御Cでは、制御A及び制御Bよりも給気(SA)の風量を高める必要があるが、例えば図2に示したように給気(SA)が空調負荷に応じて制御されていたり、給気装置201aが備えている送風装置のコスト及びサイズに制約があったりして、給気風量増加が困難な場合が考えられる。給気風量増加が困難な場合には、排気風量増加を実行する制御Dを行う。
すなわち、換気システム500では、設置されている機器の性能制約に応じて、制御C、制御Dのいずれかを選択することができるようになっている。
したがって、換気システム500によれば、制御A、制御B、制御Cまたは制御Dのいずれかを、第一の部屋R1の第一の空気質センサSi1に応じて選択することによって、汚染レベルが高くなった場合にも、急速な空気清浄を行うことができ、他の部屋への汚染拡散を抑制でき、さらにドア開閉力への影響を少なくすることが可能になる。
また、機器の制約が少なく、給気(SA)及び排気(EA1)の風量選択の自由度が高い場合であって、第一の部屋R1、第二の部屋R2及び室外空間の汚染レベルに応じた給排制御が可能な場合においては、次のような制御を行うことができる。
以下には、通常の空気質レベルにおいて制御Aを実施中に、第一の空気質センサSi1が変化した際に、3つの空気質センサの測定値の相対的な大小によって、遷移する制御と、その後に空気質が改善した際に、制御Aに戻す際の遷移を示している。
なお、「Si1」が第一の空気質センサSi1での測定値を、「Si2」が第二の空気質センサSi2での測定値を、「So」が外気用空気質センサSoでの測定値と、をそれぞれ表している。
Si1>Si2>So :制御C→汚染レベル低下に応じ開閉装置V1を閉鎖→制御A
Si1>So >Si2:制御D→制御B→制御A
Si2>Si1>So :制御C→制御A
Si2>So>Si1 :制御A(第一の部屋R1が清浄なため運転維持)
So >Si1>Si2:制御C→制御B→制御A
So >Si2>Si1:制御A(第一の部屋R1が清浄なため運転維持)
なお、Si1>Si2、Soの場合には、陰陽圧利用モード(制御E)を実行する。この場合、ドア開閉力の影響はあるものの、汚染の拡散抑制と急速空清を優先させる制御を実行する。すなわち、汚染レベルが高くなった際に、給気または排気量を増加させることによって、急速な空気清浄を行う。外気が汚染されている場合は、空清装置200を介した給気(SA)を優先し、外気が清浄な場合は、開閉装置V1を介した給気と給気(SA)とを利用して換気を行う。
ただし、給気(SA)と排気(EA1)とを増加させる単純な制御では、これらを実行する送風機の動力の電力増加が大きく、また空調負荷も大きくなるため(図5に示すNG制御例)、換気システム500では、制御A〜制御Eのいずれかを実行するようになっている。
以上のように、実施の形態1に係る換気システム500は、室外空間と連通する給気口201、室外空間と連通する第一の排気口202、及び、室外空間と連通する第一の連通口203が形成されている第一の部屋R1と、室外空間と連通する第二の排気口204が形成され、第一の部屋R1と第二の連通口110を介して連通している第二の部屋R2と、を換気するものであって、給気口201に設置された給気装置201aと、第一の排気口202に設置された第一の排気装置202aと、第一の連通口203に設置された開閉装置V1と、第二の排気口204に設置された第二の排気装置204aと、第一の部屋R1の空気質を測定する第一の空気質センサSi1と、給気装置201a、第一の排気装置202a、開閉装置V1、及び、第二の排気装置204aの動作を制御する制御装置50と、を備え、制御装置50は、給気装置201a及び第二の排気装置204aを駆動させ、第一の排気装置202aを停止し、開閉装置V1を閉制御し、第二の排気口204からの排気EA2を実行する第一の排気動作と、給気装置201a及び第一の排気装置202aを駆動させ、第二の排気装置204aを停止し、開閉装置V1を閉制御し、第一の排気口202からの排気EA1を実行する第二の排気動作と、給気装置201aを風量増加させて駆動させ、第一の排気装置202aを駆動させ、第二の排気装置204aを停止し、開閉装置V1を開制御し、第一の排気口202及び第一の連通口203からの排気EA1+V1を実行する第三の排気動作と、給気装置201aを駆動させ、第一の排気装置202aを風量増加させて動作させ、第二の排気装置204aを停止し、開閉装置V1を開制御し、第一の排気口202からの排気EA1を実行する第四の排気動作と、を有し、第一の空気質センサSi1での測定値に基づき、第一の排気動作、第二の排気動作、第三の排気動作、第四の排気動作のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行するものである。
したがって、換気システム500によれば、第一の空気質センサSi1での測定値に基づき、第一の排気動作(制御A)、第二の排気動作(制御B)、第三の排気動作(制御C)、第四の排気動作(制御D)のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行するので、汚染を他の部屋に拡散するのを抑制しつつ汚染を迅速に排気することが可能になる。これは、近年増加している高気密住宅、扉開閉にハンディキャップをもつ人間が居住している住宅、又は、医療施設等において特に効能を有する。扉開閉にハンディキャップをもつ人間としては、たとえば、腕力が小さい者、高齢者、幼児及び傷病者などが含まれる。
また、換気システム500では、制御装置50が、第一の空気質センサSi1での測定値が第一の閾値であるとき、第一の排気動作と第二の排気動作の遷移を指示し、第一の空気質センサSi1での測定値が第二の閾値であるとき、第二の排気動作と第三の排気動作の遷移を指示し、第一の空気質センサSi1での測定値が第三の閾値であるとき、第三の排気動作と第四の排気動作の遷移を指示し、第一の閾値<第二の閾値<第三の閾値として設定されているものである。
そのため、換気システム500によれば、第一の空気質センサSi1で測定された汚染レベルに応じて給気及び排気を調整することができるので、汚染を他の部屋に拡散するのを抑制しつつ汚染を迅速に排気するということがより顕著に実現可能になる。
また、換気システム500では、制御装置50は、第三の排気動作中には、排気量よりも給気量が多くなるように給気装置201a及び第一の排気装置202aを制御するものである。
そのため、換気システム500によれば、給気と排気とのバランスがとれて、ドア圧が増加しないことになり、汚染が存在している部屋の扉開閉力が過剰に変動するのを抑制できる。
また、換気システム500では、制御装置50は、第四の排気動作中には、給気量よりも排気量が多くなるように給気装置201a及び第一の排気装置202aを制御するようになっている。
そのため、換気システム500によれば、給気と排気とのバランスがとれて、ドア圧が増加しないことになり、汚染が存在している部屋の扉開閉力が過剰に変動するのを抑制できる。
また、換気システム500では、第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサSi2を備え、制御装置50は、第一の空気質センサSi1での測定値が第二の空気質センサSi2での測定値よりも大きい場合には、第一の排気動作から第三の排気動作へと遷移させるようになっている。
そのため、換気システム500によれば、第二の部屋R2の汚染レベルを測定することで、各部屋の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
また、換気システム500では、外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoを備え、制御装置50は、第一の空気質センサSi1での測定値が外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きい場合には、第三の排気動作又は第四の排気動作へと遷移させるようになっている。
そのため、換気システム500によれば、外気の汚染レベルを測定することで、部屋及び外気の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
また、換気システム500では、第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサと、外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoと、を備え、制御装置50は、第一の空気質センサSi1での測定値が第二の空気質センサSi2及び外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きく、第二の空気質センサSi2での測定値が外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きい場合には、第三の排気動作に遷移させた後に、第一の排気動作に戻すようになっている。
そのため、換気システム500によれば、第二の部屋R2及び外気の汚染レベルを測定することで、各部屋及び外気の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
また、換気システム500では、第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサSi2と、外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoと、を備え、制御装置50は、第一の空気質センサSi1での測定値が第二の空気質センサSi2及び外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きく、外気用空気質センサSoでの測定値が第二の空気質センサSi2での測定値よりも大きい場合には、第三の排気動作、第二の排気動作に遷移させた後に、第一の排気動作に戻すようになっている。
そのため、換気システム500によれば、第二の部屋R2及び外気の汚染レベルを測定することで、各部屋及び外気の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
また、換気システム500では、第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサSi2と、外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoと、を備え、制御装置50は、第二の空気質センサSi2での測定値が第一の空気質センサSi1及び外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きく、第一の空気質センサSi1での測定値が外気用空気質センサSoでの測定値よりも大きい場合には、第三の排気動作に遷移させた後に、第一の排気動作に戻すようになっている。
そのため、換気システム500によれば、第二の部屋R2及び外気の汚染レベルを測定することで、各部屋及び外気の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
また、換気システム500では、第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサSi2と、外気の空気質を測定する外気用空気質センサSoと、を備え、制御装置50は、外気用空気質センサSoでの測定値が第一の空気質センサSi1及び第二の空気質センサSi2での測定値よりも大きく、第一の空気質センサSi1での測定値が第二の空気質センサSi2での測定値よりも大きい場合には、第三の排気動作、第二の排気動作に遷移させた後に、第一の排気動作に戻すようになっている。
そのため、換気システム500によれば、第二の部屋R2及び外気の汚染レベルを測定することで、各部屋及び外気の汚染レベルに応じた排気動作を実行することが可能になり、汚染排気の確実性を向上できる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る換気システム500の集中給排併用方式の制御動作例を概略的に示す概略動作説明図である。図6に基づいて、集中給排併用方式の制御動作について説明する。
なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。また、図6に示す符号は、図4で示した符号に対応している。また、図6では、便宜上、センサ類、給気装置201a、第一の排気装置202a、及び、第二の排気装置204aの図示を省略している。
実施の形態1では、換気システム500の個別給排方式の制御動作について説明したが、実施の形態2では、換気システム500の集中給排併用方式の制御動作について説明する。集中給排併用方式は、個別給排方式とは異なり、第二の排気装置204aの動作を停止させないようにしたものである。
通常給排の動作制御(制御A)については、実施の形態1で説明した通りである。
ここで、第一の部屋R1において汚染が発生した場合を考える。換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、予め設定された汚染レベル1に達したことをトリガーとして、制御Aから制御Xに移行する。
制御Xでは、第二の排気装置204aを動作させて第二の排気口204から排気(EA2)を行う。このとき、第二の部屋R2は外気に対して陰圧化している。したがって、第一の部屋R1の汚染が、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2に拡散するのを抑制する必要がある。そのため、差圧センサP12での測定値に応じて、第一の部屋R1と第二の部屋R2の圧力差が無いように給排気を調整する。具体的には、差圧センサP12での測定値により第二の部屋R2の気圧よりも第一の部屋R1の気圧が大きい場合には、第一の排気装置202aを制御して、排気(EA1)の量によって給排気の量を調整する。
さらに、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、汚染レベル1を超えて、予め設定された汚染レベル2に達した場合、第一の部屋R1の空気質を早急に改善する必要があると判断する。
第一の部屋R1の空気質が汚染レベル2に達した場合、給気口201からの給気(SA)を増加させるとともに、第二の排気口204からの排気(EA2)を増加させることによって、第一の部屋R1の空気質を早急に改善することができる(図6に示すNG制御例)。しかしながら、両者ともに増加させるのは、実施の形態1でのNG制御例と同様に避けるべきである。
そこで、換気システム500では、第一の空気質センサSi1で測定された第一の部屋R1の空気質(汚染濃度)が、予め設定された汚染レベル2に達した場合には、制御Yを実行する。
制御Yでは、給気装置201aによる給気口201からの給気(SA)を増加させるとともに、開閉装置V1の開度を制御して第一の連通口203を開放する。こうすることによって、第一の部屋R1及び第二の部屋R2の圧力差をなくしつつ急速に空気清浄を行うことが可能になる。
このとき第二の排気装置204aを停止させると、実施の形態1で説明した制御Cと同様になるが、第二の排気装置204aを停止させずに、弱めるにとどめ、開閉装置V1の開度を制御することで、第一の部屋R1の汚染が、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2へと拡散することを抑制することもできる。
また、外気の汚染レベルが予め設定されている基準値よりも低い場合には、外気が汚染されていないと判断し、制御Zを実行する。制御Zでは、第二の排気口204からの排気(EA2)を増加させ、第一の排気口202からの排気(EA1)を行いつつ開閉装置V1を開けて外気を多く取り込むようにしている。
図6に示す比較制御例では、単純に第二の排気口204からの排気(EA2)の補償のために、第一の連通口203からの給気が、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2に流れる場合を例に示しているが、これではドア圧は増加してしまい、第二の部屋R2に汚染が拡散してしまう。
それに対し、制御Zでは、給気口201から空気を取り込むとともに、第一の排気口202から排気(EA1)するようにしている。こうすることによって、第一の部屋R1の汚染が、ドア圧は増加させずに、第二の連通口110を通じて第二の部屋R2へと拡散することを抑制することもできる。
以上のように、実施の形態2に係る換気システム500では、実施の形態1に係る換気システム500の構成に加え、第一の部屋R1と第二の部屋R2との気圧差を測定する差圧センサP12を備え、制御装置50は、差圧センサP12により第二の部屋R2の気圧よりも第一の部屋R1の気圧が大きい場合には、第一の排気装置202aを駆動させるようになっている。
そのため、実施の形態2に係る換気システム500によれば、実施の形態1に係る換気システム500が奏する効果を有するとともに、差圧センサP12での測定値に応じて、第一の部屋R1と第二の部屋R2の圧力差が無いように給気及び排気を調整でき、ドア圧の増加を抑制できる。
なお、本発明の具体例を2つの実施の形態に分けて説明したが、本発明は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能である。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
20 給気口、50 制御装置、100 空気調和装置、110 第二の連通口(連通口)、150 熱交換素子、200 空清装置、201 給気口、201a 給気装置、202 第一の排気口、202a 第一の排気装置、203 第一の連通口、204 第二の排気口、204a 第二の排気装置、500 換気システム、1000 共同住宅、B ベッド、BD ドア、Ba 浴槽、D ドア、Di ダイニング、DR ダイニングルーム、G 玄関、K キッチン、Li リビング、P12 差圧センサ、R1 第一の部屋、R1−1 個室、R1−2 個室、R1−3 個室、R1−4 個室、R2 第二の部屋、R2−1 廊下、S 洗濯機、SR サニタリールーム、SR1 洗面所、SR2 浴室、Si1 第一の空気質センサ、Si2 第二の空気質センサ、So 外気用空気質センサ、T トイレ、TD ドア、V1 開閉装置、W 壁。

Claims (12)

  1. 室外空間と連通する給気口、室外空間と連通する第一の排気口、及び、室外空間と連通する第一の連通口が形成されている第一の部屋と、
    室外空間と連通する第二の排気口が形成され、前記第一の部屋と第二の連通口を介して連通している第二の部屋と、を換気する換気システムであって、
    前記給気口に設置された給気装置と、
    前記第一の排気口に設置された第一の排気装置と、
    前記第一の連通口に設置された開閉装置と、
    前記第二の排気口に設置された第二の排気装置と、
    前記第一の部屋の空気質を測定する第一の空気質センサと、
    前記給気装置、前記第一の排気装置、前記開閉装置、及び、前記第二の排気装置の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記給気装置及び前記第二の排気装置を駆動させ、前記第一の排気装置を停止し、前記開閉装置を閉制御し、前記第二の排気口からの排気を実行する第一の排気動作と、
    前記給気装置及び前記第一の排気装置を駆動させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を閉制御し、前記第一の排気口からの排気を実行する第二の排気動作と、
    前記給気装置を風量増加させて駆動させ、前記第一の排気装置を駆動させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を開制御し、前記第一の排気口及び前記第一の連通口からの排気を実行する第三の排気動作と、
    前記給気装置を駆動させ、前記第一の排気装置を風量増加させて動作させ、前記第二の排気装置を停止し、前記開閉装置を開制御し、前記第一の排気口からの排気を実行する第四の排気動作と、を有し、
    前記第一の空気質センサでの測定値に基づき、前記第一の排気動作、前記第二の排気動作、前記第三の排気動作、前記第四の排気動作のいずれか2つ以上の排気動作間での遷移を実行する
    換気システム。
  2. 前記制御装置が、
    前記第一の空気質センサでの測定値が第一の閾値であるとき、前記第一の排気動作と前記第二の排気動作の遷移を指示し、
    前記第一の空気質センサでの測定値が第二の閾値であるとき、前記第二の排気動作と前記第三の排気動作の遷移を指示し、
    前記第一の空気質センサでの測定値が第三の閾値であるとき、前記第三の排気動作と前記第四の排気動作の遷移を指示するように構成されており、
    前記第一の閾値<前記第二の閾値<前記第三の閾値として設定されている
    請求項1に記載の換気システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記第三の排気動作中には、排気量よりも給気量が多くなるように前記給気装置及び前記第一の排気装置を制御する
    請求項1または2に記載の換気システム。
  4. 前記制御装置は、
    前記第四の排気動作中には、給気量よりも排気量が多くなるように前記給気装置及び前記第一の排気装置を制御する
    請求項1または2に記載の換気システム。
  5. 前記第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記第一の空気質センサでの測定値が前記第二の空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第一の排気動作から前記第三の排気動作へと遷移させる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の換気システム。
  6. 外気の空気質を測定する外気用空気質センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記第一の空気質センサでの測定値が前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第三の排気動作又は前記第四の排気動作へと遷移させる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の換気システム。
  7. 前記第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサと、
    外気の空気質を測定する外気用空気質センサと、を備え、
    前記制御装置は、
    前記第一の空気質センサでの測定値が前記第二の空気質センサ及び前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きく、前記第二の空気質センサでの測定値が前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第三の排気動作に遷移させた後に、前記第一の排気動作に戻す
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の換気システム。
  8. 前記第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサと、
    外気の空気質を測定する外気用空気質センサと、を備え、
    前記制御装置は、
    前記第一の空気質センサでの測定値が前記第二の空気質センサ及び前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きく、前記外気用空気質センサでの測定値が前記第二の空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第三の排気動作、前記第二の排気動作に遷移させた後に、前記第一の排気動作に戻す
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の換気システム。
  9. 前記第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサと、
    外気の空気質を測定する外気用空気質センサと、を備え、
    前記制御装置は、
    前記第二の空気質センサでの測定値が前記第一の空気質センサ及び前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きく、前記第一の空気質センサでの測定値が前記外気用空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第三の排気動作に遷移させた後に、前記第一の排気動作に戻す
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の換気システム。
  10. 前記第二の部屋の空気質を測定する第二の空気質センサと、
    外気の空気質を測定する外気用空気質センサと、を備え、
    前記制御装置は、
    前記外気用空気質センサでの測定値が前記第一の空気質センサ及び前記第二の空気質センサでの測定値よりも大きく、前記第一の空気質センサでの測定値が前記第二の空気質センサでの測定値よりも大きい場合には、前記第三の排気動作、前記第二の排気動作に遷移させた後に、前記第一の排気動作に戻す
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の換気システム。
  11. 前記第一の部屋と前記第二の部屋との気圧差を測定する差圧センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記差圧センサにより前記第二の部屋の気圧よりも前記第一の部屋の気圧が大きい場合には、前記第一の排気装置を駆動させる
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の換気システム。
  12. 前記制御装置は、
    前記第二の排気装置を風量増加させて動作させ、前記開閉装置を開制御し、外気の取り込みを可能にしている
    請求項11に記載の換気システム。
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