JP2018146727A - 導波路部品の製造方法及び導波路部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】コアの位置が精度良く制御された導波路部品の製造方法を提供する。
【解決手段】導波路部品の製造方法は、光軸方向D1に沿って延びると共に互いに独立した複数の導波路穴8が、幅方向D2に互いに離間して複数設けられているフェルール基体3sを準備する工程と、導波路穴8に未硬化の第1光硬化性樹脂9sを注入する工程と、第1光硬化性樹脂9sを注入する工程の後に、未硬化の第1光硬化性樹脂9sの内部に、第1光硬化性樹脂9sに対して屈折率が異なる未硬化の第2光硬化性樹脂11sを注入する工程と、第1光硬化性樹脂9s及び第2光硬化性樹脂11sを硬化させることにより、第1光硬化性樹脂9sをクラッド9に変化させると共に第2光硬化性樹脂11sをコア11に変化させる工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、導波路部品の製造方法及び導波路部品に関する。
コアとクラッドとを有する導波路部品の製造方法として、非特許文献1に開示された方法が知られている。この方法では、まず、未硬化のシリコーン系UV硬化性樹脂を準備する。次に、当該シリコーン系UV硬化性樹脂にディスペンサを挿し込む。次に、ディスペンサを移動させつつ別のシリコーン系UV硬化性樹脂を吐出する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させる。2種のシリコーン系UV硬化性樹脂において、屈折率を調整することで、それぞれをクラッド及びコアとし、全体として光導波路として機能させることができる。
相馬一友、石槫崇明、「ディスペンサを用いた円形GI型コアポリマー並列光導波路の作製」、第26回エレクトロニクス実装学会春季講演大会、エレクトロニクス実装学会、p.275〜276。
非特許文献1に開示された方法では、ディスペンサを挿し込んだときにクラッドとなる未硬化の樹脂がわずかに移動することがある。また、ディスペンサからコアとなる未硬化の樹脂を吐出させたときにもクラッドとなる未硬化の樹脂がわずかに移動することがある。クラッドとなる未硬化の樹脂が移動すると、先に設けられた未硬化のコアとなる樹脂が影響を受けることがあり得る。
従って、複数のコアを有する導波路部品を、非特許文献1に開示された方法を用いて作製する場合には、コアの位置を精度良く制御することが困難になり、ひいては導波路部品を有する光結合部材間における光結合効率が低下するおそれがある。
上記問題に鑑み、本発明は、コアの位置が精度良く制御された導波路部品の製造方法及び導波路部品を提供することを目的とする。
本発明の一形態は、クラッドとクラッド中に設けられたコアとを有する導波路部品の製造方法である。導波路部品の製造方法は、第1端面から第2端面に貫通すると共に互いに独立した複数の導波路穴が、第1端面から第2端面に向かう方向に対して交差する方向に互いに離間して複数設けられている導波路基体を準備する工程と、導波路穴に未硬化の第1樹脂を注入する工程と、第1樹脂を注入する工程の後に、未硬化の第1樹脂の内部に、第1樹脂に対して屈折率が異なる未硬化の第2樹脂を注入する工程と、第1樹脂及び第2樹脂を硬化させることにより、第1樹脂をクラッドに変化させると共に第2樹脂をコアに変化させる工程と、を有する。
本発明によれば、コアの位置が精度良く制御された導波路部品の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一形態に係る導波路部品の製造方法により製造される光コネクタの斜視図である。 図2は、図1に示された光コネクタにおける前端面の正面図である。 図3の(a)部は導波路基体を準備する工程を説明するための図であり、図3の(b)部は第1樹脂を注入する工程を説明するための図である。 図4の(a)部は第2樹脂を注入する工程を説明するための図であり、図4の(b)部は第1樹脂及び第2樹脂を硬化させる工程を説明するための図である。 図5は、比較例に係る導波路部品の製造方法において生じ得る現象を説明するための概念図である。 図6は、本発明の一態様に係る導波路部品の製造方法において生じ得る現象を説明するための概念図である。 図7の(a)部は、本発明の変形例1に係る導波路部品の製造方法により製造される光コネクタの斜視図であり、図7の(b)部は図7の(a)部に示された光コネクタを拡大して示す正面図である。 図8の(a)部は、本発明の変形例2に係る導波路部品の製造方法により製造される光コネクタの斜視図であり、図8の(b)部は図8の(a)部に示された光コネクタを拡大して示す正面図である。 図9の(a)部は、本発明の変形例3に係る導波路部品の製造方法により製造される光コネクタの斜視図であり、図9の(b)部は図9の(a)部に示された光コネクタを拡大して示す正面図である。 図10は、本発明の変形例4に係る導波路部品の製造方法により製造される光コネクタのコアを拡大して示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明の一形態は、クラッドとクラッド中に設けられたコアとを有する導波路部品の製造方法である。導波路部品の製造方法は、第1端面から第2端面に貫通すると共に互いに独立した複数の導波路穴が、第1端面から第2端面に向かう方向に対して交差する方向に互いに離間して複数設けられている導波路基体を準備する工程と、導波路穴に未硬化の第1樹脂を注入する工程と、第1樹脂を注入する工程の後に、未硬化の第1樹脂の内部に、第1樹脂に対して屈折率が異なる未硬化の第2樹脂を注入する工程と、第1樹脂及び第2樹脂を硬化させることにより、第1樹脂をクラッドに変化させると共に第2樹脂をコアに変化させる工程と、を有する。
導波路部品を作製する場合において、第1樹脂中に第2樹脂を注入する際に、導波路穴に充填されている第1樹脂の流動が生じる場合がある。しかし、導波路穴は、互いに独立しているので、ある導波路穴における第1樹脂が別の導波路穴に流入することはない。そうすると、第2樹脂を注入するにあたって、隣接する第2樹脂に影響を与えることがない。従って、コアの位置が精度良く制御された導波路部品の製造方法を提供することができる。
導波路基体を準備する工程では、第1端面から第2端面へ向かう方向に対して直交する導波路穴の断面形状を矩形としてもよい。この工程によれば、導波路穴の断面積が増加するので第2樹脂の注入を容易にすることができる。
第2樹脂を注入する工程では、コアの断面形状が円形となるように未硬化の第1樹脂の内部に未硬化の第2樹脂を注入してもよい。この工程によれば、光ファイバとの接続ロスを低減可能な導波路を形成することができる。
第2樹脂を注入する工程では、第1端面側のコアの直径よりも第2端面側のコアの直径が大きくなるように、第2樹脂を注入してもよい。この工程によれば、スポット変換機能を有するコアを形成することができる。
第2樹脂を注入する工程は、第2樹脂を吐出する吐出具を、未硬化の第1樹脂が充填された導波路穴に対して、第1端面又は第2端面の一方から他方に向かう挿し込み方向に沿って挿し込む工程と、吐出具を挿し込み方向とは逆方向に移動させながら、吐出具から第2樹脂を吐出させる工程と、を含んでもよい。第2樹脂を注入する工程では、第1樹脂中における第2樹脂の位置を制御する必要がある。従って、導波路穴を含む仮想的な平面における吐出具の位置を制御する必要がある。この工程では、吐出具を挿し込み方向とは逆方向に移動させながら吐出具から第2樹脂を吐出させる。そうすると、吐出具の移動方向は、吐出具自身の延在方向に沿っているといえる。このような移動にあっては、仮想的な平面に含まれる要素を吐出具の位置制御の基準として用いることが可能になる。従って、第2樹脂を注入する工程を簡易に行うことができる。
本発明の別の形態は、導波路部品である。導波路部品は、第1端面と、第2端面と、第1端面から第2端面へ向かう方向に延びると共に互いに独立した複数の導波路穴と、を有する導波路基体と、複数の導波路穴に設けられたクラッドと、複数の導波路穴におけるクラッドの内部に設けられたコアと、を備え、クラッドは第1光硬化性樹脂により形成され、コアは第1光硬化性樹脂とは異なる屈折率を有する第2光硬化性樹脂により形成されている。
導波路部品を作製する場合において、第1光硬化性樹脂中に第2光硬化性樹脂を注入する際に、導波路穴に充填されている第1光硬化性樹脂の流動が生じる場合がある。しかし、導波路穴は、互いに独立しているので、ある導波路穴における第1光硬化性樹脂が別の導波路穴に流入することはない。そうすると、第2光硬化性樹脂を注入するにあたって、隣接する第2光硬化性樹脂に影響を与えることがない。従って、コアの位置が精度良く制御された導波路部品を提供することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る導波路部品の製造方法及び導波路部品の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本実施形態に係る製造方法により製造される光コネクタ(導波路部品)について説明する。
図1に示されるように、光コネクタ1は、複数の光ファイバ2を別の光導波路に接続する。光コネクタ1は、複数の光ファイバ2と、フェルール3と、を有する。フェルール3は、光コネクタ1の基体をなし、略直方体状を呈する。フェルール3は、フェルール前端面S1と、フェルール後端面S2とを有し、フェルール後端面S2からは複数の光ファイバ2が挿し込まれている。また、フェルール3は、フェルール前端面S1とフェルール後端面S2とを連結する一対のフェルール側面S3と、フェルール上面S4と、フェルール下面S5とを有する。以下、フェルール前端面S1及びフェルール後端面S2のそれぞれに直交する向きを光軸方向D1と呼ぶ。一対のフェルール側面S3のそれぞれに直交する向きを幅方向D2と呼ぶ。フェルール上面S4及びフェルール下面S5のそれぞれに直交する向きを高さ方向D3と呼ぶ。
フェルール3は、導波路構造部4と光ファイバ保持部6とを有する。導波路構造部4及び光ファイバ保持部6は、光軸方向D1に沿って並設されている。導波路構造部4は、光導波路としての複数のコア11を有する。光ファイバ保持部6は複数の光ファイバ2を保持する。さらに、フェルール3は、一対のガイド孔7を有している。一対のガイド孔7は、光軸方向D1にフェルール前端面S1からフェルール後端面S2まで延在する貫通孔である。一対のガイド孔7は、導波路構造部4と光ファイバ保持部6とを挟むように設けられる。
導波路構造部4は、複数の光ファイバ2のそれぞれに光学的に結合される複数の光導波路を形成する。導波路構造部4は、複数の導波路穴8と、クラッド9と、コア11と、を有する。
導波路穴8は、光軸方向D1に沿って直線状に延びる穴であり、一対のガイド孔7の間に並置されている。図2に示されるように、例えば、導波路穴8は、一対のガイド孔7の中心軸線A1を通る仮想的な基準線A2の上において幅方向D2に複数形成されている。一例として、導波路穴8の中心軸線A3は、基準線A2上に設定されている。それぞれの導波路穴8は、フェルール前端面S1に開口を有し、フェルール前端面S1からフェルール後端面S2に向けて延びている。
導波路穴8同士は互いに平行であり、幅方向D2における導波路穴8の中心軸線A3の間隔L1(ファイバピッチ)は導波路穴8の内径R1より大きい(R1<L1)。このように、導波路穴8は、間隔L1を有するように設けられているので、ある導波路穴8が別の導波路穴8に連通することがない。この連通とは、フェルール前端面S1における開口から光ファイバ2との結合部分までにおいて、ある導波路穴8が別の導波路穴8に通じていないことをいう。例えば、ある導波路穴8に後述する未硬化の樹脂を注入したとき、当該未硬化の樹脂は別の導波路穴8に漏れ出ることがない。
導波路穴8の断面形状は、一例として円形である。導波路穴8の内径R1は、コア11のコア径R2よりも大きくされている。また、上述したように、導波路穴8の内径R1は、導波路穴8の間隔L1よりも小さくされている。
クラッド9は、所定の屈折率を有する光学材料により形成される。光学材料の一例としてUV硬化性の有機材料、具体的にはシリコーン、アクリルなど、あるいは有機材料と無機材料のハイブリット材料である。また、クラッド9を構成する材料は、光硬化性を有する樹脂材料である。コア11は、クラッド9とは異なる屈折率を有する光学材料により形成される。光学材料の一例としてUV硬化性の有機材料、具体的にはシリコーン、アクリルなど、あるいは有機材料と無機材料のハイブリット材料である。例えば、コア11の屈折率は、クラッド9の屈折率よりも高い。また、コア11を構成する材料は、光硬化性を有する樹脂材料である。コア11は、導波路穴8において光軸方向D1(図2における紙面垂直方向)に延びるように形成されている。本実施形態では、ひとつの導波路穴8に、1本のコア11が形成されている。従って、ひとつの導波路穴8は、コア11及びクラッド9によりひとつの光導波路を構成する。
光ファイバ2と対面するコア11の端面は、円形である。この形状によれば、光ファイバ2との接続ロスを低減することができる。コア11の端面は、光ファイバ2の端面に対して光学的に結合されていればよく、物理的な接触の有無は問わない。すなわち、コア11の端面と光ファイバ2の端面とは、物理的に接触していてもよい。また、コア11の端面が光ファイバ2の端面から離間しており、コア11の端面が光ファイバ2の端面との間に隙間が形成されていてもよい。さらに当該隙間に光学材料が充填されていてもよい。
続いて、光コネクタ1の製造方法について詳細に説明する。
まず、図3の(a)部に示されるように、第1工程として、フェルール基体3s(導波路基体)を準備する。フェルール基体3sは、導波路穴8と、ガイド孔7とを有する直方体状の一体成型物である。つまり、光コネクタ1から、光ファイバ2とクラッド9及びコア11とを除いた部分である。このフェルール基体3sは、樹脂成形等により作製される。このとき、本実施形態におけるフェルール基体3sは、導波路穴8の断面形状が円形である。従って、フェルール基体3sを成形する金型において導波路穴8を抜く部分を円柱状とすることにより、断面形状が円形の導波路穴8が得られる。
続いて、図3の(b)部に示されるように、第2工程として、フェルール基体3sの導波路穴8に第1光硬化性樹脂9sを注入する。この第1光硬化性樹脂9sは、当初は流動性を有しているが紫外線を照射すると硬化する性質を有する。第1光硬化性樹脂9sをフェルール前端面S1の開口から導波路穴8に順次注入する。注入の方法は特に限定されず、導波路穴8を第1光硬化性樹脂9sで充填することが可能な方法で有ればよい。例えば、ディスペンサ(不図示)を導波路穴8におけるフェルール前端面S1側の開口から挿し込む。次に、ディスペンサ(吐出具)の先端から第1光硬化性樹脂9sを吐出しながら、ディスペンサの先端を開口の方向に移動させる。
続いて、図4の(a)部に示されるように、第3工程として、導波路穴8に注入された第1光硬化性樹脂9sの内部に別の第2光硬化性樹脂11sを注入する。まず、ディスペンサDSの先端を第1光硬化性樹脂9sで満たされた導波路穴8の奥まで挿し込む。続いて、ディスペンサDSの先端から第2光硬化性樹脂11sを吐出しながら、ディスペンサDSの先端を開口の方向に向けて徐々に移動させる。すなわち、第3工程におけるディスペンサDSの移動方向Nは、ディスペンサDSの長手方向と一致している。このとき、ディスペンサDSが第2光硬化性樹脂11sに与える吐出圧力とディスペンサDSの先端の移動速度とを制御することにより、第2光硬化性樹脂11sの直径を所望の大きさに形成することができる。ディスペンサDSによる第2光硬化性樹脂11sの注入は、導波路穴8ごとにくりかえし行われる。
ところで、第3工程にあっては、第2光硬化性樹脂11sを第1光硬化性樹脂9sの内部における所望の場所に配置する必要がある。例えば、第2光硬化性樹脂11sが導波路穴8の内壁に接するような場合には不良と判断されることがあり得る。従って、第3工程にあっては、上述した吐出圧力及び移動速度に加えて、ディスペンサDSの位置を精密に制御する必要がある。位置制御を行う場合には、対象物(ここではフェルール基体3s)に設けられているマーカーを利用する。このマーカーを基準として、座標系を設定し、ディスペンサDSの先端位置を制御する。第3工程において行われる位置制御は、導波路穴8の深さ方向(光軸方向D1)におけるディスペンサDSの一次元位置と、フェルール前端面S1を含む仮想平面上の二次元位置との制御を含む。具体的には、フェルール前端面S1を基準とした深さと、フェルール前端面S1を含む平面におけるディスペンサDSの二次元位置である。ディスペンサDSの一次元位置を制御する場合、マーカーとしては、例えばフェルール前端面S1を採用し得る。ディスペンサDSの二次元位置を制御する場合、マーカーとしては、例えばガイド孔7を採用し得る。すなわち、ディスペンサDSの二次元位置の制御にあっては、導波路穴8の開口を含む仮想平面を設定し、当該仮想平面に含まれる別の要素を選択する。
続いて、図4の(b)部に示されるように全ての導波路穴8に第2光硬化性樹脂11sを注入し終えると、第4工程として第1光硬化性樹脂9s及び第2光硬化性樹脂11sを硬化させる。具体的には、これらの樹脂は光硬化性を有するので、フェルール前端面S1側から紫外線Uを照射する。この紫外線照射によって、第1光硬化性樹脂9sが硬化してクラッド9に変化すると共に第2光硬化性樹脂11sが硬化してコア11に変化する。なお、光ファイバ2をフェルール3に取り付ける工程は、導波路構造を形成する工程(第2工程、第3工程及び第4工程)前である。以上の工程により、光コネクタ1が作製される。
次に、比較例に係る光コネクタにおいて生じ得る事象と対比しつつ、本実施形態に係る製造方法により奏される作用効果について説明する。
比較例に係る光コネクタは、導波路穴8を有していない点で本実施形態に係る光コネクタ1と相違する。すなわち、比較例に係る光コネクタは、ひとつのクラッドの中に複数のコアが近接して配置されている。比較例に係る光コネクタのその他の構成は、本実施形態に係る光コネクタ1と同じである。
図5に示されるように、比較例に係る光コネクタ100を作製する場合、本実施形態に係る光コネクタ1と同様に、第1光硬化性樹脂9sを設けた後に、ディスペンサDSを用いて第2光硬化性樹脂11sを吐出する。ここで、第2光硬化性樹脂11sbを注入するために、ディスペンサDSを第1光硬化性樹脂9sに挿し込んだとき、挿し込まれたディスペンサDSの体積に応じて第1光硬化性樹脂9sの流動F1が生じる。ここで、隣接する第2光硬化性樹脂11saが配置されている場合、この第2光硬化性樹脂11saは未だ硬化していないので、第1光硬化性樹脂9sの流動F1によって形状がゆがむ場合があり得る。また、ディスペンサDSから第2光硬化性樹脂11sbを吐出した場合も、同様の事象が起こり得る。つまり、吐出された第2光硬化性樹脂11sbによって周囲の第1光硬化性樹脂9sに流動F2が生じ、この流動F2によって隣接する第2光硬化性樹脂11saに影響を与えるおそれがある。
一方、本実施形態に係る光コネクタ1の導波路構造部4を作製する場合には、比較例に係る光コネクタ100のように未硬化の第2光硬化性樹脂11saを歪めるおそれはない。具体的には、図6に示されるように、ディスペンサDSを導波路穴8に挿し込んだとき、導波路穴8に充填されている第1光硬化性樹脂9sの流動F1が生じる。ディスペンサDSから第2光硬化性樹脂11sを吐出した場合にも、幅方向D2への第1光硬化性樹脂9sの流動F2が生じる。しかし、導波路穴8は、互いに独立しているので、ある導波路穴8における第1光硬化性樹脂9sが別の導波路穴8に流入することはない。そうすると、第2光硬化性樹脂11sbを注入するにあたって、隣接する第2光硬化性樹脂11saに影響を与えることがない。従って、コア11の位置が精度良く制御された導波路構造部4を得ることができる。
また、第3工程では、ディスペンサDSをその長手方向(光軸方向D1)と一致する方向に移動させている。この移動形態によれば、フェルール前端面S1上に設けられた構成要素をマーカーとして選択することができる。従って、特別にマーカーを設けるという工程が不要になるので、光コネクタ1の製造工程を簡易にすることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、導波路穴8は、その断面形状が円形であるとして説明した。しかし、図7の(a)部及び(b)部に示されるように、光コネクタ1Aのフェルール3Aが備える導波路穴8Aは、その断面形状が円形に限定されることはなく、矩形であってもよい。ここで、図7の(b)部は、図7の(a)部における領域M1の拡大図である。この場合には、クラッド9Aの断面形状も導波路穴8Aの断面形状に倣って矩形となる。この構成においても、導波路穴8Aの内法L2は、間隔L1(ファイバピッチ)未満とされる。また、フェルール3Aは、フェルール基体3sを準備する第1工程にて、フェルール基体3sのための金型において導波路穴8Aを抜く部分を角柱状とすることにより、断面形状が矩形の導波路穴8Aが得られる。この構成によれば、導波路穴8Aの断面積が増加するので、導波路穴8Aに注入可能な第1光硬化性樹脂9sの量を増加させることができる。従って、第1光硬化性樹脂9sの量が増加するとコア11となる第2光硬化性樹脂11sの注入が容易になるので、光コネクタ1Aを容易に作製することができる。
<変形例2>
上記実施形態では、導波路穴8には、ひとつのコア11が形成されるものとして説明した。しかし、図8の(a)部及び(b)部に示されるように、第3工程において、導波路穴8Bに複数のコア11A,11Bを形成してもよい。ここで、図8の(b)部は、図8の(a)部における領域M2の拡大図である。導波路穴8Bの幅L3は、間隔L1未満とされる。そして、導波路穴8の高さL4は、導波路穴8の幅L3よりも大きい。例えば、導波路穴8の高さL4は、少なくとも2本の光ファイバ2を並べられる長さである。このような導波路穴8Bの高さL4によれば、導波路穴8Bの内部においてフェルール3Bの高さ方向D3に沿って2本のコア11A,11Bを並置することができる。そして、コア11Aとコア11Bとの間隔L5は、充分に長い距離である。ここでいう充分に長いとは、コア11Bを形成するときに、先に形成したコア11Aに影響が及ばないことを意味する。具体的には、コア11Bを形成するときに、ディスペンサ(不図示)を導波路穴8Bに挿し込み、コア11Bとなる第2光硬化性樹脂を注入する。このとき、クラッド9Bとなる第1光硬化性樹脂の流動が生じるが、その流動の影響は所定の範囲にとどまる。従って、充分に長い距離とは、第1光硬化性樹脂の流動の影響が及ばない範囲を示すものともいえる。この構成によれば、光学的に結合可能な光ファイバ2の数を増加させることができる。
<変形例3>
上記実施形態では、導波路穴8は、フェルール基体3sに直接に設けられているものとして説明した。しかし、図9の(a)部及び(b)部に示されるように、光コネクタ1Cのフェルール3Cが備える導波路穴8Cは、フェルール基体3sとは別体の導波路部材14に設けられており、当該導波路部材14がフェルール基体3sに挿し込まれて光コネクタ1Cを構成してもよい。ここで、図9の(b)部は、図9の(a)部における領域M3の拡大図である。フェルール基体3sは、導波路部材挿入部16を有する。導波路部材挿入部16は、フェルール前端面S1に開口Pを有し、光軸方向D1に延びている。導波路部材挿入部16は、平面視して矩形状の凹部であり、一対のガイド孔7の間に設けられている。導波路部材14は、所定の方向に延在する板状を呈し、一方の端面から他方の端面に延びる貫通孔である導波路穴8Cを有する。導波路部材14は、その長手方向の長さが導波路部材挿入部16の深さと略一致する。また、導波路部材14は、端面における一対の一辺の長さL6aが導波路部材挿入部16の高さL6bと略一致する。そして、導波路部材14は、端面における一対の別の辺の長さL7が導波路部材14の幅の整数分の一である。なお、導波路部材14には、突起部と凹部とによるガイド機構が設けられていてもよい。
このような構成を有する光コネクタ1Cは、まず、導波路部材14を準備し、導波路部材14の導波路穴8Cに樹脂を注入してそれらを硬化させることによりコア11とクラッド9とを形成する。このようなコア11とクラッド9とが形成された導波路部材14を複数作製する。次に、コア11とクラッド9とが形成された導波路部材14を、フェルール基体3sの導波路部材挿入部16に挿し込む。ここで、コア11とクラッド9との形成において不良が生じることがあり得る。しかし、本変形例においては、不良となった導波路部材14のみを組み立てから排除し、良好な導波路部材14のみを組み立てに用いることが可能になる。すなわち、複数のコア11とクラッド9との形成において1カ所の不良が生じた場合であっても光コネクタ1Cの全体を不良として扱う必要がなく、不良が生じた導波路部材14のみを排除することが可能になる。さらに、組立て後の検査中などにおいて不良が見つかった場合、不良と判断された導波路部材14を良品と交換することも可能になる。従って、光コネクタ1Cを製造する際の歩留まりを向上させることができる。また、変形例2のように、導波路部材14が導波路穴に複数のコアを設けるようにしてもよい。この場合には、フェルール基体3sを共通部品とし、導波路部材14を差し替えることにより、光結合可能な光ファイバ2の数を設定することができる。また、部品を共通化することも可能になる。
<変形例4>
上記実施形態では、コア11は、一端面から他端面に亘って一定のコア径R2を有するものとして説明した。しかし、図10に示されるように、コア11Dは、一端面S1a(第2端面)に露出した端面S6のコア径R1aと、他端面S1b(第1端面)に露出した端面S7のコア径R2bとが互いに異なっていてもよい。コア11Dとなる第2光硬化性樹脂を注入する第3工程において、ディスペンサの吐出圧力とディスペンサの移動方向Nへの速度を制御することによりコア径を所望の値に調整できる。例えば、開口8aの方向にディスペンサを一定速度で移動させながら、ディスペンサの吐出圧力を徐々に大きくすることにより、コア径が徐々に拡大するテーパ部11Daを形成することができる。また、ディスペンサの吐出圧力を一定としながら、ディスペンサの移動速度を徐々に遅くすることによっても、同様にコア径が徐々に拡大するテーパ部11Daを形成することができる。このようなコア11Dを有する光コネクタ1Dによれば、スポット径を変換することができる。
<変形例5>
上記実施形態では、コア11となる第2光硬化性樹脂11sを注入する第3工程において、ガイド孔7をディスペンサDSの位置制御のためのマーカーとして利用した。ディスペンサDSの位置制御は、ガイド孔7をマーカーとする構成に限定されることはない。例えば、フェルール3がガイド孔7を有しない場合であってもよく、この場合には、ガイド孔7に対応する位置に基準穴を設けてもよい。そして、ディスペンサDSの位置制御において、この基準穴をマーカーとして用いてもよい。また、ガイド孔7に対応する位置にマーカーとし得る要素が設けられていなくてもよい。この場合には、導波路穴8の開口における円周縁を利用する。例えば、カメラ等により導波路穴8の開口を撮像し、画像処理によって開口を抽出した後に当該開口を利用して導波路穴8の中心を算出する。そして、算出された中心をマーカーとして用いてもよい。
1,1A,1C,1D…光コネクタ、2…光ファイバ、3,3A,3B,3C…フェルール、3s…フェルール基体、4…導波路構造部、6…光ファイバ保持部、7…ガイド孔、8,8A,8B,8C…導波路穴、9,9A,9B…クラッド、9s…第1光硬化性樹脂、11,11A,11B,11D…コア、11s,11sa,11sb…第2光硬化性樹脂、11Da…テーパ部、14…導波路部材、16…導波路部材挿入部、100…光コネクタ、D1…光軸方向、D2…幅方向、D3…高さ方向、DS…ディスペンサ、S1…フェルール前端面、S2…フェルール後端面。

Claims (6)

  1. クラッドと前記クラッド中に設けられたコアとを有する導波路部品の製造方法であって、
    第1端面から第2端面に向かう方向に沿って延びると共に互いに独立した複数の導波路穴が、前記第1端面から前記第2端面に向かう方向に対して交差する方向に互いに離間して複数設けられている導波路基体を準備する工程と、
    前記導波路穴に未硬化の第1樹脂を注入する工程と、
    前記第1樹脂を注入する工程の後に、未硬化の前記第1樹脂の内部に前記第1樹脂に対して屈折率が異なる未硬化の第2樹脂を注入する工程と、
    前記第1樹脂及び前記第2樹脂を硬化させることにより、前記第1樹脂を前記クラッドに変化させると共に前記第2樹脂を前記コアに変化させる、導波路部品の製造方法。
  2. 前記導波路基体を準備する工程では、前記第1端面から前記第2端面へ向かう方向に対して直交する前記導波路穴の断面形状を矩形とする、請求項1に記載の導波路部品の製造方法。
  3. 前記第2樹脂を注入する工程では、前記コアの断面形状が円形となるように未硬化の前記第1樹脂の内部に未硬化の前記第2樹脂を注入する、請求項1又は2に記載の導波路部品の製造方法。
  4. 前記第2樹脂を注入する工程では、前記第1端面側の前記コアの直径よりも前記第2端面側の前記コアの直径が大きくなるように、前記第2樹脂を注入する、請求項1〜3の何れか一項に記載の導波路部品の製造方法。
  5. 前記第2樹脂を注入する工程は、
    前記第2樹脂を吐出する吐出具を、未硬化の前記第1樹脂が充填された前記導波路穴に対して、前記第1端面又は前記第2端面の一方から他方に向かう挿し込み方向に沿って挿し込む工程と、
    前記吐出具を前記挿し込み方向とは逆方向に移動させながら、前記吐出具から前記第2樹脂を吐出させる工程と、を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の導波路部品の製造方法。
  6. 第1端面と、第2端面と、前記第1端面から前記第2端面へ向かう方向に延びると共に互いに独立した複数の導波路穴と、を有する導波路基体と、
    前記複数の導波路穴に設けられたクラッドと、
    前記複数の導波路穴における前記クラッドの内部に設けられたコアと、を備え、
    前記クラッドは第1光硬化性樹脂により形成され、
    前記コアは前記第1光硬化性樹脂とは異なる屈折率を有する第2光硬化性樹脂により形成されている、導波路部品。
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