JP2018144417A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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奥村 孝之
Takayuki Okumura
孝之 奥村
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Abstract

【課題】目詰まりノズルの検出、位置特定のため、テストパターンを印刷しない。インクジェット記録装置の運用コスト上昇を防ぐ。インクジェット記録装置の生産性低下を抑える。
【解決手段】インクジェット記録装置は、用紙搬送部、主走査方向に並べられた複数のノズルを備え固定されるラインヘッドを含む記録部、画像形成済用紙を読み取る読取部、印刷用データが入力される入力部、印刷用データに基づく基準画像データと読取部の読み取りにより得られた出力画像データを記憶する記憶部、受付部、受付部が基準画像データに基づく再印刷の指示を受け付けたとき、前回の基準画像データに基づく印刷時の出力画像データと基準画像データとの差に基づき目詰まりノズルを検出する異常ノズル特定部を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、ノズルからインクを吐出して印刷するインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置には、例えば、プリンター、複写機、複合機、ファクシミリ装置がある。そして、インクジェット記録装置には、インクを用いるものがある。インクを用いるインクジェット記録装置は印刷ヘッドを含む。印刷ヘッドは複数のノズルを含む。ノズルは主走査方向に並べられる。ノズルから吐出されるインクにより、画像が形成される。しかし、ノズルの目詰まりが生ずることがある。ノズルへの紙粉の進入やノズル近傍のインク乾燥が目詰まりの原因となり得る。ノズルの目詰まりが生ずると印刷物に白スジが現れる。ノズルの目詰まりは画質の低下を招く。ノズルの目詰まりを防ぐ技術の一例が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させ、被記録媒体上に画像を描画記録するとき記録用波形の駆動信号を記録ヘッドに印加し、複数のノズルから吐出した液滴を被記録媒体上に付着させ、テストパターンを形成する場合、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを記録用波形と異ならせたテスト用波形の駆動信号を記録ヘッドに印加するテストパターン印刷方法が記載されている。これにより、テストパターン印刷時、記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させる。また、目詰まり防止効果の高い方法でテストパターンを印刷し、メンテナンス(加圧、吸引パージ、ワイピング等)の回数を減らそうとする(特許文献1:請求項1、段落[0010])。
特開2011−201050号公報
テストパターンを印刷することにより、ノズルの状態を検査することがある。例えば、検査者がテストパターンを印刷させる。検査者は、使用者や、メンテナンスを行うサービスマンである。目詰まりノズルがある場合、インク吐出がないライン(白スジ)が現れる。検査者は印刷結果を視認する。検査者は目詰まりノズルの有無を確認する。
しかし、テストパターンを印刷すると、用紙とインクが消費される。そのため、インクジェット記録装置の運用コストが高くなるという問題がある。また、テストパターンの印刷に時間が必要である。また、印刷されたテストパターンを見て、目詰まりノズルの有無を確認する時間も必要である。テストパターンの印刷、確認の間、インクジェット記録装置を使用できない。そのため、インクジェット記録装置の生産性が低下するという問題がある。
特許文献1記載の技術は、テストパターンを用紙に印刷する。そのため、特許文献1記載の技術は、上記の問題点(運用コスト上昇、生産性低下)を含む。また、テストパターン印刷時、通常印刷時よりも吐出力を増大させる。そのため、通常印刷時に不吐出のノズルからインクが吐出される場合がある。そのため、テストパターンを見ても、通常印刷時に不吐出のノズルを発見できない可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑み、テストパターンを印刷することなく目詰まりノズルを検出し、インクジェット記録装置の運用コスト上昇と生産性低下を抑える。
上記課題を解消するため、請求項1記載のインクジェット記録装置は、印刷部、読取部、入力部、記憶部、受付部、異常ノズル特定部を備える。前記印刷部は用紙を搬送する用紙搬送部を含む。前記印刷部は、主走査方向に並べられた複数のノズルを備え固定されているラインヘッドを含み、搬送される用紙に各前記ノズルからのインクを着弾させる記録部も含む。前記読取部は、用紙搬送経路に配され、前記記録部による画像形成済の用紙を読み取る。前記入力部は、印刷用データが入力される。前記記憶部は、前記印刷用データに基づいた画像データであって前記記録部での画像形成に用いる基準画像データと、前記読取部の読み取りにより得られた画像データである出力画像データを記憶する。前記受付部は、使用者の操作を受け付ける。前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく再印刷の指示を受け付けたとき、前記異常ノズル特定部は、前回の前記基準画像データに基づく印刷時の前記出力画像データと、前記基準画像データとの差に基づき目詰まりノズルを検出し、前記目詰まりノズルの位置を特定する。
本発明によれば、目詰まりノズルの検出、位置特定のため、テストパターンを印刷しない。これにより、インクジェット記録装置の運用コスト上昇を防ぐことができる。また、インクジェット記録装置の生産性低下を抑えることができる。
実施形態に係るプリンターの一例を示す図である。 実施形態に係るプリンターの一例を示す図である。 実施形態に係るプリンターでのインクの吐出制御機構の一例を示す図である。 実施形態に係る読取部の一例を示す図である。 実施形態に係るクリーニング部の一例を示す図である。 実施形態に係るプリンターでの目詰まり確認モードでの印刷の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態に係るプリンターでの目詰まり確認モードでの印刷の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る選択画面の一例を示す図である。 実施形態のプリンターでの目詰まりノズルの特定手法の一例を示す図である。 実施形態のプリンターでの目詰まりノズルの特定手法の一例を示す図である。
以下、図1〜図10に基づき、本発明の実施形態を説明する。以下では、プリンター100をインクジェット記録装置として例に挙げて説明する。プリンター100は、インクジェット方式のものである。
(プリンター100の概要)
まず、図1及び図2を用いて、実施形態に係るプリンター100の概要を説明する。図1、図2は、実施形態に係るプリンター100の一例を示す図である。
プリンター100は制御部1を含む。制御部1は印刷動作を制御する。制御部1は、CPU11と画像処理部12を含む。CPU11は、記憶部2に記憶される制御プログラムや制御データに基づき演算、処理を行う。記憶部2は、ROM、HDD、フラッシュROMのような不揮発性の記憶装置と、RAMのような揮発性の記憶装置を含む。画像処理部12は、印刷に用いる画像データに対し、画像処理を行う。
プリンター100は、操作パネル3を含む。操作パネル3は、表示パネル31(報知部に相当)、タッチパネル32(受付部に相当)を含む。表示パネル31は設定画面や情報を表示する。表示パネル31は、キー、ボタン、タブのような操作用画像を表示する。タッチパネル32は、表示パネル31へのタッチ操作を検知する。制御部1は、タッチパネル32の出力に基づき、操作された操作用画像を認識する。制御部1は、使用者が行った設定操作を認識する。
図1、図2に示すように、プリンター100は、印刷部40を含む。印刷部40は、用紙搬送部4と記録部5を含む。用紙搬送部4は印刷に用いる用紙を搬送する。用紙搬送部4は印刷済用紙を機外(排出トレイ49)に排出する。用紙搬送部4は、給紙トレイ41、給紙ローラー42、捌きローラー対43、搬送ベルト44、駆動ローラー45、従動ローラー46、ベルトモーター47、排出ローラー対48、排出トレイ49、吸着部410を含む。
用紙束が給紙トレイ41にセットされる。給紙ローラー42が給紙トレイ41の用紙搬送方向下流側端部に設けられる。給紙ローラー42の用紙搬送方向下流側に捌きローラー対43が設けられる。給紙ローラー42と捌きローラー対43は、給紙モーター(不図示)により回転する。印刷を行うとき、制御部1は、給紙モーターを回転させる。これにより、最上位の用紙から順に、用紙が一枚ずつ給紙トレイ41から送り出される。
捌きローラー対43は用紙の重送を防ぐ。捌きローラー対43はフィードローラー43aとリタードローラー43bを含む。フィードローラー43aは用紙を記録部5に向けて順方向(図2のX方向)に搬送する。リタードローラー43bは、重送された用紙のうち、下側の用紙を給紙トレイ41に送り返す。
捌きローラー対43の用紙搬送方向下流側(図1において右側)に、ベルトユニット411が配される。ベルトユニット411は、搬送ベルト44、駆動ローラー45、従動ローラー46を含む。搬送ベルト44は駆動ローラー45と従動ローラー46に張架される。各ローラーの軸線は平行である。印刷時、制御部1は、ベルトモーター47を回転させる。ベルトモーター47は駆動ローラー45を回転させる。これにより、搬送ベルト44が周回する。搬送ベルト44上の用紙は順方向(図2のX方向)に搬送される。
用紙搬送部4は排出ローラー対48を含む。排出ローラー対48は、搬送ベルト44よりも用紙搬送方向下流側に設けられる。排出ローラー対48は、排出モーター(不図示)により回転する。印刷時、制御部1は排出モーターを回転させる。用紙は排出ローラー対48から排出トレイ49に排出される。
また、用紙搬送部4は吸着部410を含む。吸着部410は用紙を搬送ベルト44に吸着させる。印刷時、制御部1は吸着部410を動作させる。例えば、吸着部410は従動ローラー46に電圧を印加する。これにより、搬送ベルト44は用紙を静電吸着する。静電吸着を解除するとき、制御部1は、搬送ベルト44の接地を吸着部410に行わせる。
記録部5は、搬送用紙にインクを吐出して印刷を行う。図2に示すように、記録部5は、複数のラインヘッド6を含む。プリンター100では、4本のラインヘッド6(6C、6M、6Y、6Bk)が設けられる。各ラインヘッド6は固定される。搬送ベルト44の上方に各ラインヘッド6が設けられる。各ラインヘッド6と搬送ベルト44の間に一定の隙間が設けられる。ラインヘッド6Cはシアンのインクを吐出する。ラインヘッド6Mはマゼンタのインクを吐出する。ラインヘッド6Yはイエローのインクを吐出する。ラインヘッド6Bkはブラックのインクを吐出する。
各ラインヘッド6は、複数のノズル7を含む。各ノズル7の開口は搬送ベルト44と向かい合う。ノズル7からインクが吐出される。インクは搬送用紙に着弾する。これにより、画像が形成される。プリンター100では、ノズル7は主走査方向(用紙搬送方向と直交方向、図2の紙面垂直方向)に並べられる。主走査方向でのノズル7の間隔が1画素のピッチとなる。例えば、600dpiに対応するラインヘッド6の場合、ピッチは約42μmである。
ラインヘッド6ごとに、インクを供給するインクタンク61(61C、61M、61Y、61Bk)が設けられる。シアンのインクを収容するインクタンク61Cは、ラインヘッド6Cにインクを供給する。マゼンタのインクを収容するインクタンク61Mは、ラインヘッド6Mにインクを供給する。イエローのインクを収容するインクタンク61Yは、ラインヘッド6Yにインクを供給する。ブラックのインクを収容するインクタンク61Bkは、ラインヘッド6Bkにインクを供給する。
制御部1は、各ラインヘッド6と接続される。各ラインヘッド6にはドライバー62が設けられる。ドライバー62はラインヘッド6の動作を制御する。言い換えると、ドライバー62は、各ノズル7からのインクの吐出、不吐出を制御する。画像処理部12は、画像処理専用回路としてのASICや、画像データを記憶する画像メモリーを含む。画像処理部12は、画像処理後の画像データをドライバー62に送信する。
プリンター100は読取部8を含む。読取部8は、用紙搬送部4による用紙搬送経路上に設けられる。読取部8は最下流のラインヘッド6Bkと排出トレイ49の間に設けられる。読取部8は、搬送される画像形成済の用紙を読み取る。読取部8の詳細は後述する。
又、制御部1は通信部13(入力部、報知部に相当)と接続される。通信部13は通信用のハードウェア(コネクタ、ソケット、回路)とソフトウェアを含む。通信部13はコンピューター200と通信する。コンピューター200は、例えば、PCやサーバーである。制御部1は、コンピューター200から印刷用データD1を受信する。印刷用データD1は印刷設定や印刷内容を含む。例えば、印刷用データD1は、ページ記述言語で記述されたデータを含む。
制御部1(画像処理部12)は、受信した(入力された)印刷用データD1を解析する。制御部1は、受信した印刷用データD1に基づき、記録部5での画像形成に用いる画像データ(ラスターデータ)を生成する。画像処理部12は、カラー、グレースケール、又は、2値の画像データを生成する。制御部1は、ページ記述言語で記述されたデータに基づき画像データを生成する。制御部1は、生成したラスターデータを基準画像データi1として記憶部2に記憶させる(図4参照)。制御部1は、生成したラスターデータを処理し、用紙搬送部42、記録部56に印刷を行わせる。
(インクの吐出制御)
次に、図3を用いて、実施形態に係るプリンター100でのインクの吐出制御の一例を説明する。図3は、実施形態に係るプリンター100でのインクの吐出制御機構の一例を示す図である。
図3に示すように、1つのノズル7に対して1つの駆動素子63(圧電素子)が設けられる。駆動素子63は、例えば、ピエゾ素子やPZNである。なお、図3では、便宜上、複数のラインヘッド6のうち、1つのラインヘッド6Cのみ、内部の一部を図示している。ラインヘッド6の構成は各色同様である。また、各ラインヘッド6は、複数のドライバー62を含む。ドライバー62はインクの吐出を実際に制御する。ドライバー62は、各駆動素子63への電圧印加のON/OFFを行う。
各ノズル7は、主走査方向の間隔が均等になるように形成される。例えば、エッチングや金属板への穿孔により各ノズル7が形成される。制御部1(画像処理部12)は、主走査方向の1ライン単位で画像データを各ドライバー62に送信する。制御部1から各ドライバー62に送信される画像データは、インクの吐出、不吐出を指示するデータ(2値的なデータ)となっている。各ドライバー62は、インクを吐出すべき画素に対応するノズル7からインクを吐出させる。各ドライバー62は、インクを吐出すべきノズル7に対応する駆動素子63にパルス状の電圧を印加する。駆動素子63は電圧印加により形状が変形する。形状変化の圧力がノズル7にインクを供給する流路(不図示)に加わる。流路への圧力により、ノズル7からインクが吐出される。各ドライバー62は、インクを吐出させない画素に対応する駆動素子63に電圧を印加しない。
(読取部8)
次に、図2、図4を用いて、実施形態に係る読取部8を説明する。図4は、実施形態に係る読取部8の一例を示す図である。
図2に示すように、読取部8は、用紙搬送の経路上に設けられる。読取部8はコンタクトイメージセンサー80を含む。コンタクトイメージセンサー80は原稿を読み取る。コンタクトイメージセンサー80は、ランプ81、レンズ82、ラインセンサー83、電荷転送回路84を含む。
ランプ81(ランプ81)は搬送用紙(読取対象)に光を照射する。ランプ81は、主走査方向に沿って均一な光を用紙に光を照射する。ランプ81は、例えば、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の光源を含む。各光源は例えばLEDである。制御部1は、用紙を読み取るとき、ランプ81を点灯させる。制御部1は、1ラインの読み取り期間中に、点灯する色(R、G、B)を所定の順番で切り替える。
レンズ82(ロッドレンズ82アレイ)は用紙で反射された光を集める。レンズ82は、ラインセンサー83に反射光を入射する。ラインセンサー83は複数本設けられる。ラインセンサー83の各受光素子の電荷を転送する電荷転送回路84も設けられる。例えば、コンタクトイメージセンサー80は、Rのラインセンサー83と、Gのラインセンサー83と、Bのラインセンサー83を含む。読取部8はカラー読み取り対応である。各ラインセンサー83は、ラインヘッド6の印刷解像度以上の読み取り解像度を有する。例えば、印刷解像度が600dpiのとき、読取部8(ラインセンサー83)の読み取り解像度は600dpi以上である。以下では、各ラインセンサー83の読み取り解像度と印刷解像度が同じ場合を説明する。
各ラインセンサー83は、主走査方向(用紙搬送方向と垂直な方向)に沿って並べられた複数の受光素子を含む。読取対象を読み取ったとき、各受光素子はアナログ画像信号を出力する。電荷転送回路84は、1ラインの読取期間中に蓄えられた各受光素子の電荷を受け、画像データ生成部85に転送する。電荷転送回路84は、例えば、シフトレジスターである。
読取部8は、画像データ生成部85を含む。画像データ生成部85は、A/D変換器を含む。画像データ生成部85は、各受光素子のアナログ画像信号をディジタル値に変換する。画像データ生成部85は、アナログ画像信号に基づき画像データ(ディジタルデータ)を生成する。これにより、主走査方向の1ラインの読み取りが副走査方向で繰り返される。最終的に、画像データ生成部85は、印刷済用紙の1ページの画像データを生成する。画像データ生成部85が生成した印刷済用紙の画像データは、出力画像データi2として記憶部2に記憶される。出力画像データi2は、読取部8の読み取りで得られた画像データである。
(クリーニング動作)
次に、図1、図2、図5を用いて、実施形態に係るプリンター100でのクリーニング動作の一例を説明する。図5は実施形態に係るクリーニング部9の一例を示す図である。
図1に示すように、プリンター100はクリーニング部9を含む。クリーニング部9はクリーニング動作を行う。クリーニング動作では、各ノズル7からインクが強制的に吐き出される。強制排出により、ノズル7内やノズル7近辺のゴミが取り除かれる。また、粘度の高いインクを排出することもできる。ノズル7の詰まりを解消できることがある。
クリーニング部9は、クリーニングユニット91、移動用モーター92、移動機構93、昇降モーター94、昇降機構95を含む。クリーニングユニット91は、排出トレイ49の下方が退避位置とされる。クリーニング動作をしない間、制御部1はクリーニングユニット91を退避位置とする。クリーニング動作のとき、制御部1は、記録部5の下方にクリーニングユニット91を移動させる。クリーニング動作のとき、各ラインヘッド6の各ノズル7からのインクは、クリーニングユニット91に吐き出される。
クリーニング動作を行う場合、まず、制御部1はベルトユニット411を下降させる。制御部1は、クリーニングユニット91よりも低い位置まで、ベルトユニット411を下降させる。ベルトユニット411の昇降のため、昇降モーター94と昇降機構95を含む。ベルトユニット411を下降させるとき、制御部1は、昇降モーター94を一方向に回転させる。ベルトユニット411を上昇させるとき、制御部1は、昇降モーター94を他方向に回転させる。昇降機構95は、昇降モーター94の回転にあわせて、ベルトユニット411を昇降させる。
次に、制御部1は、クリーニングユニット91を退避位置から水平移動させる。制御部1は、各ラインヘッド6とベルトユニット411の間にクリーニングユニット91を配置する。クリーニングユニット91の移動のため、プリンター100は、移動用モーター92と移動機構93を含む。クリーニングユニット91を退避位置から各ラインヘッド6の下方に移動させるとき、制御部1は、移動用モーター92を一方向に回転させる。クリーニングユニット91を各ラインヘッド6の下方から退避位置に戻すとき、制御部1は、移動用モーター92を他方向に回転させる。移動機構93は、移動用モーター92の回転にあわせて、クリーニングユニット91を水平方向で移動させる。
次に、制御部1は、ベルトユニット411を昇降機構95(昇降モーター94)に上昇させる。制御部1は、クリーニングユニット91と各ノズル7の隙間が所定の長さとなる位置でベルトユニット411を停止させる。この状態で、制御部1は、加圧ポンプ96を動作させる。加圧ポンプ96は、各ノズル7に接続された流路に圧力をかける。その結果、各ノズル7からインクが強制的に吐出(排出)される。所定時間経過した後、制御部1は加圧ポンプ96を停止させる。
強制吐出後、制御部1は、ベルトユニット411を昇降機構95(昇降モーター94)に下降させる。制御部1は、クリーニングユニット91の退避位置への移動を移動機構93(移動用モーター92)に行わせる。さらに、制御部1は、ベルトユニット411を昇降機構95(昇降モーター94)に上昇させる。各ラインヘッド6の下端(各ノズル7の吐出口)とベルトユニット411上面の隙間が印刷に適した長さになったとき、制御部1はベルトユニット411を停止させる。これにより、クリーニング動作が完了する。
(目詰まり確認モードでの印刷の流れ)
次に、図6〜図10を用いて、実施形態に係る目詰まり確認モードでの印刷の流れの一例を説明する。図6、図7は、実施形態に係るプリンター100での目詰まり確認モードでの印刷の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図6、図7のフローチャートは、一連の処理を分割したものである。図8は、実施形態に係る選択画面3aの一例を示す図である。図9、図10は、実施形態に係るプリンター100での目詰まりノズルの特定手法の一例を示す図である。
目詰まり確認モードは、印刷ジョブの1ページ(1枚)の印刷結果に基づき、目詰まりの有無と目詰まりノズルの位置を確認できるモードである。テストパターンは印刷しない。操作パネル3で目詰まり確認モードを選択する操作がなされたとき、制御部1は、目詰まり確認モードで印刷させる。また、コンピューター200で目詰まり確認モードを選択できるようにしてもよい。例えば、ドライバー62ソフトウェアに基づき、コンピューター200は、使用者による目詰まり確認モードの選択を受け付ける。コンピューター200で目詰まり確認モードが選択されたとき、コンピューター200は、目詰まり確認モードが選択されたことを通信部13に通知する。通信部13が通知を受信したとき、制御部1は、目詰まり確認モードで印刷させる。操作パネル3又はコンピューター200で目詰まり確認モードが選択されていないとき、制御部1は、通常の印刷を行う。
図6のスタートは、目詰まり確認モードが選択された状態で、通信部13が印刷用データD1(印刷ジョブのデータ)を受信した時点である。言い換えると、制御部1が目詰まり確認モードで印刷ジョブを開始する時点である。
まず、印刷用データD1に基づき、制御部1(画像処理部12)は基準画像データi1(ラスターデータ)を生成する(ステップ♯1)。印刷ジョブに複数ページが含まれる場合、制御部1は、少なくとも最初のページ分の基準画像データi1を生成する。制御部1は、全ページの基準画像データi1を生成してもよい。続いて、制御部1は、基準画像データi1を記憶部2に記憶させる(ステップ♯2)。
カラー印刷ジョブのとき、基準画像データi1は、カラーの画像データである(例えば、RGBのビットマップ形式)。また、グレースケールの印刷ジョブのとき、基準画像データi1は、グレースケールの画像データである(例えば、ビットマップ形式)。2値画像の印刷ジョブのとき、基準画像データi1は2値の画像データである。2値の画像データは、各画素の色情報が1ビットで表現されたデータである。例えば、コンピューター200でモノクロ印刷(白黒印刷)が指示された場合、基準画像データi1は2値の画像データとなる。
制御部1は、基準画像データi1に基づき、1ページ目(最初のページ)を印刷部40に印刷させる(ステップ♯3)。印刷ジョブに複数ページが含まれる場合、制御部1は、1ページ目のみを印刷部40に印刷させる。制御部1は、2ページ目以降を給紙させない。制御部1は、2ページ目以降の画像形成を行わせない。
なお、通常の印刷の場合、制御部1は、所定の紙間となるように、連続して給紙、用紙搬送を搬送部に行わせる。また、通常の印刷の場合、制御部1は、連続搬送される用紙にあわせて、画像を記録部5に形成させる。
制御部1は、基準画像データi1に必要な画像処理を行う。そして、印刷時、制御部1は用紙搬送部4に用紙を搬送させる。また、制御部1は、画像処理後の画像データを記録部5(各ドライバー62)に与える。そして、制御部1は、画像データに基づくインク吐出を各ラインヘッド6に行わせる。
あわせて、制御部1は、読取部8を通過する用紙を読取部8に読み取らせる(ステップ♯4)。読取部8を通過する時点で、用紙の一面(読取部8が読み取る面)には既に画像が形成されている。制御部1は、読取部8の読み取りにより得られた出力画像データi2を記憶部2に記憶させる(ステップ♯5)。具体的に、制御部1は、1ページ目(先頭ページ)の出力画像データi2を記憶部2に記憶させる。
制御部1は、基準画像データi1と出力画像データi2の形式を同じとする。基準画像データi1がカラーの画像データの場合、画像データ生成部85は、カラー出力画像データi2を生成する(RGB形式)。基準画像データi1がグレースケールの画像データの場合、画像データ生成部85は、グレースケールの出力画像データi2を生成する。基準画像データi1が2値画像データの場合、出力画像データi2は、2値の出力画像データi2を生成する。
やがて、1ページ目の印刷が完了する(ステップ♯6)。言い換えると、制御部1は、1ページ目(最初のページ)の用紙を排出トレイ49に排出させる。1ページ目の印刷が完了する、制御部1は、印刷部40の動作を停止させる。
1ページ目の印刷完了に応じて、制御部1は、選択画面3aを表示パネル31に表示させる(ステップ♯7)。例えば、1ページの給紙開始から排出までに要する時間が経過したとき、制御部1は、選択画面3aを表示パネル31に表示させる。図8は、選択画面3aの一例を示す。選択画面3aは、再印刷を行うか否かを選択するための画面である。選択画面3aには、再印刷ボタンB1と不要ボタンB2が配される。
再印刷ボタンB1は基準画像データi1に基づく再印刷の指示を受け付けるためのボタンである。使用者は、印刷結果を確認する。白スジが発生している場合や、目詰まりノズルの位置を確認したい場合、使用者は再印刷ボタンB1を操作する。このように、タッチパネル32部は再印刷の指示を受け付ける。
不要ボタンB2は、基準画像データi1に基づく再印刷不要を入力するためのボタンである。印刷結果に満足できる場合、白スジが発生していない場合、目詰まりノズルの位置の確認が不要である場合、使用者は不要ボタンB2を操作する。このように、タッチパネル32部は再印刷不要入力を受け付ける。
制御部1は再印刷を行うか否かを確認する(ステップ♯8)。再印刷不要入力(不要ボタンB2の操作)がなされたとき、制御部1は、再印刷を行わないと認識する(ステップ♯8のNo)。この場合、制御部1は選択画面3aを消す(ステップ♯9)。そして、本フローは終了する(エンド)。選択画面3aの表示開始から予め定められた表示時間が経過したとき、制御部1は、再印刷不要入力がなされたとみなしてもよい。
ステップ♯8のNo、ステップ♯9を経て本フローが終了したとき、制御部1は、残りのページを連続的に印刷させる。印刷ジョブが10ページを含む場合、制御部1は、再印刷不要入力後、残り9ページを連続的に印刷部40に印刷させる。
一方、再印刷の指示(再印刷ボタンB1の操作)がなされたとき(1回目のステップ♯8のYes)、制御部1は選択画面3aを消す(ステップ♯10)。そして、異常ノズル特定部14は、基準画像データi1と出力画像データi2の差分画像データi3を求める(ステップ♯11)。異常ノズル特定部14は、画像データの差分画像データi3に基づき、目詰まりノズルを検出し、目詰まりノズルの位置を特定する(ステップ♯12)。
異常ノズル特定部14はハードウェア(回路)として設けられてもよい(図4参照)。例えば、異常ノズル特定部14は、制御部1や画像処理部12の回路の一部として設けられてもよい(図4参照)。また、異常ノズル特定部14は、ソフトウェア的に実現されてもよい。この場合、異常ノズル7を特定するためのソフトウェア(アルゴリズム)に基づき、CPU又は画像処理部12が演算を行う。
以下、目詰まりノズルの検出と、目詰まりノズルの位置を特定について説明する。カラーやグレースケールの画像データでは、各画素は、1つの色成分につき、例えば、8〜10ビットの階調値を有する。インクジェット方式のプリンター100では、インクの吐出、不吐出の2値的な出力が行われる。階調を表現するため、画像処理部12は、ハーフトーニング処理を行う。ハーフトーニング処理では、インクを吐出する画素の位置、数が調整される。単に基準画像データi1と出力画像データi2の差を求めても、目詰まりノズルを正確に検知できない場合がある。
そこで、制御部1は、基準画像データi1に基づき、インクを吐出しない余白ラインL1を認識する。余白ラインL1は副走査方向のラインである。余白ラインL1は、副走査方向で1画素もインクの吐出がないラインである。インクが吐出されない余白ラインL1では、インクが吐出、不吐出を判定することができない。そこで、制御部1は、出力画像データi2から、余白ラインL1に対応する部分を差し引いた(除去した)画像データを差分画像データi3として求める。
そこで、異常ノズル特定部14は、基準画像データi1の余白ラインL1に対応する領域を出力画像データi2から差し引く。異常ノズル特定部14は、差し引きで残った領域を差分画像データi3として求める。図9の左図は、出力画像データi2の主走査方向の両側に余白ラインL1の束(余白領域)が存在する例を示す。図9の右図は、出力画像データi2から余白ラインL1の束を削除した状態(差分画像データi3)を示す。
基準画像データi1と出力画像データi2がカラーの画像データの場合、異常ノズル特定部14は、差分画像データi3をCMYK形式の画像データに変換する。そして、異常ノズル特定部14は、色成分ごとに、副走査方向で1画素もインクの吐出がない不吐出ラインを検出する。異常ノズル特定部14は、不吐出ラインに対応するノズル7を目詰まりノズルとして検出する。異常ノズル特定部14は、ラインヘッド6ごとに、主走査方向で何番目のノズル7が不吐出であるかを認識する。
一方、基準画像データi1と出力画像データi2がグレースケールの場合、異常ノズル特定部14は、差分画像データi3のうち、副走査方向で1画素もインクの吐出がない不吐出ライン(真っ白なライン)を検出する。異常ノズル特定部14は、不吐出ラインに対応するノズル7を目詰まりノズルと判定する。異常ノズル特定部14は、ブラックのラインヘッド6のうち、主走査方向で何番目のノズル7が不吐出であるかを認識する。
基準画像データi1と出力画像データi2が2値の画像データである場合、上記の方法で不吐出ライン、目詰まりノズルを検出してもよい。しかし、基準画像データi1と出力画像データi2が2値の画像データである場合、基準画像データi1で濃色部分ではインクが吐出される。薄色(白色)部分では、インクが吐出されない。そこで、基準画像データi1が2値の画像データの場合、異常ノズル特定部14は、2値の基準画像データi1と2値の出力画像データi2の差を求めてもよい。これにより、インクが吐出されるべきなのに、インクが吐出されていないラインを認識することができる。
2値のうち、「1」がインク吐出(濃い)、「0」がインク不吐出(薄い)を意味する場合を説明する。異常ノズル特定部14は、差分画像データi3を求める。差分画像データi3は、基準画像データi1の各画素から出力画像データi2の対応する位置(同じ座標)の画素値を減じた画像データである。異常ノズル特定部14は、基準画像データi1の各画素の画素値から1又は0を減ずる。
差分画像データi3のうち、「1」の画素は、基準画像データi1に基づきインクを吐出すべき画素である。そして、差分画像データi3のうち、「1」の画素は、印刷物でインクが吐出されていないために、「0」にならなかった画素である。図10の最上位の画像は、基準画像データi1の一例を示す。言い換えると、目詰まりノズルが無い場合の2値の画像データに基づく印刷物の一例を示す。図10の中段の画像は、出力画像データi2の一例を示す。言い換えると、目詰まりノズルがある場合の2値の画像データに基づく印刷物の一例を示す。図10の最下段の画像は、差分データの一例を示す。図10に示すように、差分画像データi3は、インクが吐出されるべきなのに、インクが吐出されなかった画素(ライン)を示す。
異常ノズル特定部14は、差分画像データi3のうち、白(0)ではない画素を認識する。言い換えると、異常ノズル特定部14は、差分画像データi3のうち、色付(1)の画素を認識する。このように、異常ノズル特定部14は、インクが吐出されていない画素を認識する。異常ノズル特定部14は、インクが吐出されていない画素に対応するノズル7を目詰まりノズルとして検出する。また、異常ノズル特定部14は、副走査方向で所定数以上の色付(1)の画素を含むラインを不吐出ラインとして検出してもよい。この場合、異常ノズル特定部14は、印刷で用いたラインヘッド6のうち、不吐出ラインに対応するノズル7を目詰まりノズルと判定する。ラインヘッド6のうち、異常ノズル特定部14は、主走査方向で何番目のノズル7が不吐出であるかを認識する。
次に、制御部1は、駆動素子63に印加する電圧値を既に変更しているか否かを確認する(ステップ♯13)。まだ変更していないとき(1回目の再印刷の指示のとき、ステップ♯13のNo)、制御部1は、目詰まりノズルに対応する駆動素子63に印加する電圧値を第1電圧値から第2電圧値に変更させる(ステップ♯14)。インクを吐出させるとき、ドライバー62は、ノズル7の駆動素子63に一時的に電圧を印加する。ドライバー62は直流パルス信号をノズル7の駆動素子63に印加する。
ここで、ドライバー62には、少なくとも2種類の電圧値が電源装置(不図示)から供給される。目詰まりのないノズル7については、ドライバー62は、第1電圧値の直流パルス信号を印加する。目詰まりノズルについては、ドライバー62は、第2電圧値の直流パルス信号を印加する。第2電圧値は第1電圧値よりも大きい。
制御部1は、目詰まりノズルの位置を示す信号をドライバー62に与える。例えば、制御部1は、目詰まりノズルが主走査方向の一方端から何番目かを示すデータを各ドライバー62に与える。これにより、ドライバー62は目詰まりノズルの位置を認識する。目詰まりノズルを管轄するドライバー62は、目詰まりノズルに印加する電圧値を第2電圧値に変更する。これにより、目詰まりノズルに対応する駆動素子63の変形量が大きくなる。その結果、目詰まりノズルからのインク吐出力を高める。
目詰まりノズルの印加電圧の設定変更後、フローは、ステップ♯3に戻る。ステップ♯3に戻った場合、1ページ目が再印刷される。つまり、制御部1は、再印刷を印刷部40に行わせる。目詰まりノズルからのインク吐出力を高めた状態で再度印刷させる。これにより、目詰まりノズル内の高粘度のインクやゴミを吐出できる場合がある。そして、目詰まりを解消できる場合がある。
やがて、1ページ目の再印刷が完了する(ステップ♯6)。再印刷が完了したとき、制御部1は、印刷部40の動作を停止させる。制御部1は、印刷ジョブ完了に応じて選択画面3aを表示パネル31に再表示させる(ステップ♯7)。
制御部1は再印刷(2回目の再印刷、再々印刷)を行うか否かを確認する(2回目のステップ♯8)。目詰まりノズルによる白スジが解消されている場合、使用者は再印刷不要を入力すればよい。再印刷不要入力(不要ボタンB2の操作)がなされたとき(2回目のステップ♯8のNo)、制御部1は、再印刷を行わないと判定する。制御部1は選択画面3aを消す(ステップ♯9)。
再印刷後、再印刷不要入力がなされた場合、制御部1は、目詰まりノズルに対応する駆動素子63の印加電圧を第2電圧値で維持したままになる(ステップ♯14)。第1電圧値に戻さないので、目詰まりは再発しない。なお、予め定められた枚数印刷したとき、制御部1は、目詰まりに対応する駆動素子63の印加電圧を第1電圧値に戻してもよい。つまり、目詰まりノズルの吐出口近傍のインクの排出が進んでから吐出力を通常に戻してもよい。予め定められた枚数は、操作パネル3(タッチパネル32)で設定できてもよい。
一方、再々印刷の指示(再印刷ボタンB1の操作)がなされたとき(2回目のステップ♯8のYes)、ステップ♯11、ステップ♯12を経て、ステップ♯13はYesとなる。駆動素子63の印加電圧値を既に変更しているとき(ステップ♯13のYes)、制御部1は本フロー中にクリーニング動作を行ったか否かを確認する(ステップ♯15)。
クリーニング部9に行っていないとき(ステップ♯15のNo)、制御部1は、クリーニング部9にクリーニング動作を行わせる(ステップ♯16)。クリーニング動作によって、目詰まりノズル内の高粘度のインクやゴミを吐出できる場合がある。そして、目詰まりを解消できる場合がある。
クリーニング動作の完了後、フローは、ステップ♯3に戻る。ステップ♯3に戻った場合、1ページ目が再々印刷される。制御部1は、再々印刷を印刷部40に行わせる。再々印刷は、基準画像データi1に基づき、同じページを再々印刷する処理である。制御部1は、目詰まりノズルに対応する駆動素子63の印加電圧を第2電圧値で維持したまま、再々印刷を行ってもよい。また、制御部1は、目詰まりノズルに対応する駆動素子63の印加電圧を第1電圧値に戻して再々印刷を行ってもよい。
やがて、1ページ目の再々印刷が完了する(ステップ♯6)。再々印刷が完了したとき、制御部1は、印刷部40の動作を停止させる。制御部1は、印刷ジョブ完了に応じて選択画面3aを表示パネル31に再々表示させる(ステップ♯7)。
制御部1は再印刷を行うか否かを確認する(3回目のステップ♯8)。クリーニングにより白スジが解消された場合、使用者は再印刷の不要を入力すればよい。再印刷不要入力(不要ボタンB2の操作)がなされたとき(3回目のステップ♯8のNo)、制御部1は、再印刷を行わないと判定する。制御部1は選択画面3aを消す(ステップ♯9→エンド)。再印刷の指示(再印刷ボタンB1の操作)がなされたとき(3回目のステップ♯8のYes)、ステップ♯11、ステップ♯12を経て、ステップ♯13はYesとなり、ステップ♯15はYesとなる。
ステップ♯15がYesのとき、制御部1は目詰まりノズルのエラーを報知させる(ステップ♯17)。そして、本フローは終了する(エンド)。例えば、制御部1は、目詰まりノズルのエラーを表示パネル31に表示させる。また、制御部1は、プリンター100の管理者のコンピューター200に向けて、目詰まりノズルのエラーを通信部13に通知させてもよい。目詰まりノズルのエラーを報知するとき、制御部1は、目詰まりノズルのあるラインヘッド6の色、目詰まりノズルの位置も報知してもよい。例えば、制御部1は、主走査方向の一方端から何番目のノズル7か目詰まりしているかを報知する。
このようにして、実施形態に係るインクジェット記録装置(プリンター100)は、印刷部40、読取部8、入力部(通信部13)、記憶部2、受付部(タッチパネル32)、異常ノズル特定部14を備える。印刷部40は用紙を搬送する用紙搬送部4を含む。印刷部40は、主走査方向に並べられた複数のノズル7を備え固定されているラインヘッド6を含み、搬送される用紙に各ノズル7からのインクを着弾させる記録部5も含む。読取部8は、用紙搬送経路に配され、記録部5による画像形成済の用紙を読み取る。入力部は、印刷用データD1が入力される。記憶部2は、印刷用データD1に基づいた画像データであって記録部5での画像形成に用いる基準画像データi1と、読取部8の読み取りにより得られた画像データである出力画像データi2を記憶する。受付部は、使用者の操作を受け付ける。受付部が同じ基準画像データi1に基づく再印刷の指示を受け付けたとき、異常ノズル特定部14は、前回の基準画像データi1に基づく印刷時の出力画像データi2と、基準画像データi1との差に基づき目詰まりノズルを検出し、目詰まりノズルの位置を特定する。
これにより、印刷中に、目詰まりノズルの検出に利用するための判断材料(出力画像データi2)を得ることができる。従来のように、テストパターンの印刷は必要ない。目詰まりノズルの検出と位置特定のため、新たなインクや用紙の消費がない。従って、インクジェット記録装置の運用コストを下げることができる。
また、テストパターンを印刷するための時間は不要である。検査者による印刷されたテストパターンの確認作業も不要である。目詰まりノズルの有無や、目詰まりノズルの位置特定に要する時間が最短化される。従来よりもインクジェット記録装置の生産性低下が抑えられる。さらに、使用者が印刷物(印刷結果)を確認し、画質的に問題があると判断した場合にのみ、目詰まりノズルの検出を行わせることができる。つまり、再印刷の指示がなされたときのみ、目詰まりノズルの検出が行われる。使用者が再印刷を希望する場合にのみ、目詰まりノズルの検出を行うことができる。
インクジェット記録装置は、制御部1を含む。各ノズル7に対して駆動素子63が設けられる。駆動素子63は、電圧が印加されたとき、インクをノズル7から吐出させる。制御部1は、各駆動素子63の印加電圧を制御してインク吐出を制御する。基準画像データi1に基づく最初の印刷後、受付部が同じ基準画像データi1に基づく再印刷の指示を受け付けたとき、制御部1は、目詰まりノズルに対応する駆動素子63に印加する電圧値を第1電圧値から第1電圧値よりも大きい第2電圧値に変更する。第1電圧値から第2電圧値への変更後、制御部1は、同じ基準画像データi1に基づく再印刷を印刷部40に行わせる。これにより、駆動素子63の印加電圧を変更することにより、目詰まりの解消を試みることができる。また、目詰まりノズルの駆動素子63の印加電圧を大きくした状態で、自動的に再印刷がなされる。これにより、電圧変更の効果を使用者は直ぐに確認することができる。言い換えると、画質が改善されたか否かを迅速に確認することができる。
また、再印刷後、受付部が同じ基準画像データi1に基づく再印刷の不要入力を受け付けたとき、制御部1は、次以降の印刷において、目詰まりノズルに対応する駆動素子63に印加する電圧値を第2電圧値で維持する。これにより、再印刷の印刷物で目詰まり解消を確認できた場合、目詰まりノズルの駆動素子63に印加する電圧値を、第2電圧値で維持することができる。目詰まりが解消されるように、各駆動素子63に印加する電圧値を設定することができる。
また、インクジェット記録装置は、ノズル7の詰まりを解消するためのクリーニング動作を行うクリーニング部9を含む。再印刷の後、受付部が同じ基準画像データi1に基づく再々印刷の指示を受け付けたとき、制御部1は、クリーニング動作をクリーニング部9に行わせる。クリーニング動作後、制御部1は、同じ基準画像データi1に基づく再々印刷を印刷部40に行わせる。これにより、駆動素子63の電圧値を変更しても目詰まりが解消されていない場合、クリーニング動作による目詰まり解消を試みることができる。クリーニング動作後、自動的に再々印刷がなされる。これにより、クリーニングの効果を使用者は直ぐに確認することができる。また、電圧値を変更し、それでも目詰まりが解消されない場合にのみ、クリーニング動作が行われる。一定の時間を要するクリーニング動作の実行頻度を下げることができる。従って、インクジェット記録装置の生産性が低下しにくい。
また、再々印刷の後、受付部が同じ基準画像データi1に基づく再印刷不要入力を受け付けたとき、制御部1は、次以降の印刷において、目詰まりノズルの駆動素子63に印加する電圧値を第1電圧値に戻す。これにより、クリーニング動作で目詰まりが解消されたノズル7からのインク吐出量が多くなりすぎない。特定のノズル7からのインク吐出量が多すぎる不具合を防ぐことができる。
また、インクジェット記録装置は、異常を報知する報知部を含む。再々印刷の後、受付部が同じ基準画像データi1に基づく3回目の再印刷の指示を受け付けたとき、制御部1は、目詰まりノズルのエラーを報知部(表示パネル31、通信部13)に報知させる。これにより、全対策を試しても目詰まりが解消されない場合、エラーを報知する。目詰まり解消不可であることを使用者に知らせることができる。ラインヘッド6の交換やメンテナンスの必要性を使用者に知らせることができる。
また、異常ノズル特定部14は、基準画像データi1のうちインクが吐出されない余白ラインL1を認識し、出力画像データi2から余白ラインL1に対応する領域を差し引いて差分画像データi3を求め、差分画像データi3のうち、副走査方向で1画素もインクの吐出がない不吐出ラインを検出し、不吐出ラインに対応するノズル7を目詰まりノズルとして検出する。基準画像データi1が2値の画像データであるとき、読取部8は、2値の出力画像データi2を生成し、異常ノズル特定部14は、基準画像データi1の各画素の画素値と出力画像データi2の同じ座標の画素の画素値の差をとって差分画像データi3を生成し、差分画像データi3に基づき、インクが吐出されていない画素を認識し、インクが吐出されていない画素に対応するノズル7を目詰まりノズルとして検出する。これにより、目詰まりノズルの有無を正確に判定することができる。また、目詰まりノズルの位置を正確に特定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
100 プリンター(インクジェット記録装置) 1 制御部
13 通信部(入力部、報知部) 14 異常ノズル特定部
2 記憶部 31 表示パネル(報知部)
32 タッチパネル(受付部) 4 用紙搬送部
40 印刷部 5 記録部
6 ラインヘッド 63 駆動素子
7 ノズル 8 読取部
9 クリーニング部 B1 再印刷ボタン
B2 不要ボタン i1 基準画像データ
i2 出力画像データ i3 差分画像データ
L1 余白ライン

Claims (8)

  1. 用紙を搬送する用紙搬送部と、主走査方向に並べられた複数のノズルを備え固定されているラインヘッドを含み搬送される用紙に各前記ノズルからのインクを着弾させる記録部と、を含む印刷部と、
    用紙搬送経路に配され、前記記録部による画像形成済の用紙を読み取る読取部と、
    印刷用データが入力される入力部と、
    前記印刷用データに基づいた画像データであって前記記録部での画像形成に用いる基準画像データと、前記読取部の読み取りにより得られた画像データである出力画像データを記憶する記憶部と、
    使用者の操作を受け付ける受付部と、
    前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく再印刷の指示を受け付けたとき、前回の前記基準画像データに基づく印刷時の前記出力画像データと、前記基準画像データとの差に基づき目詰まりノズルを検出し、前記目詰まりノズルの位置を特定する異常ノズル特定部と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 制御部を含み、
    各前記ノズルに対して駆動素子が設けられ、
    前記駆動素子は、電圧が印加されたとき、インクを前記ノズルから吐出させ、
    前記制御部は、各前記駆動素子の印加電圧を制御してインク吐出を制御し、
    前記基準画像データに基づく最初の印刷後、前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく再印刷の指示を受け付けたとき、
    前記制御部は、前記目詰まりノズルに対応する前記駆動素子に印加する電圧値を第1電圧値から前記第1電圧値よりも大きい第2電圧値に変更し、
    前記第1電圧値から前記第2電圧値への変更後、
    前記制御部は、同じ前記基準画像データに基づく再印刷を前記印刷部に行わせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記再印刷後、前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく再印刷の不要入力を受け付けたとき、
    前記制御部は、次以降の印刷において、前記目詰まりノズルに対応する前記駆動素子に印加する電圧値を前記第2電圧値で維持することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ノズルの詰まりを解消するためのクリーニング動作を行うクリーニング部を含み、
    前記再印刷の後、前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく再々印刷の指示を受け付けたとき、
    前記制御部は、前記クリーニング動作を前記クリーニング部に行わせ、
    前記クリーニング動作後、前記制御部は、同じ前記基準画像データに基づく再々印刷を前記印刷部に行わせることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記再々印刷の後、前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく前記再印刷不要入力を受け付けたとき、
    前記制御部は、次以降の印刷において、前記目詰まりノズルの前記駆動素子に印加する電圧値を前記第1電圧値に戻すことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 異常を報知する報知部を含み、
    前記再々印刷の後、前記受付部が同じ前記基準画像データに基づく3回目の再印刷の指示を受け付けたとき、
    前記制御部は、前記目詰まりノズルのエラーを前記報知部に報知させることを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記異常ノズル特定部は、前記基準画像データのうちインクが吐出されない余白ラインを認識し、前記出力画像データから前記余白ラインに対応する領域を差し引いて差分画像データを求め、前記差分画像データのうち、副走査方向で1画素もインクの吐出がない不吐出ラインを検出し、前記不吐出ラインに対応するノズルを目詰まりノズルとして検出することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記基準画像データが2値の画像データであるとき、
    前記読取部は、2値の前記出力画像データを生成し、
    前記異常ノズル特定部は、前記基準画像データの各画素の画素値と前記出力画像データの同じ座標の画素の画素値の差をとって差分画像データを生成し、前記差分画像データに基づき、インクが吐出されていない画素を認識し、インクが吐出されていない画素に対応するノズルを前記目詰まりノズルとして検出することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
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CN110930400A (zh) * 2019-12-10 2020-03-27 深圳劲鑫科技有限公司 一种喷头喷嘴异常的检测方法及检测装置

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