JP2011201050A - テストパターン印刷方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

テストパターン印刷方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】目詰まり防止効果の高いテストパターン印刷方法を提供し、メンテナンスの回数を減らし、スループットを高める。
【解決手段】被記録媒体上に所望の画像を描画記録するときに記録ヘッドに印加される記録用波形の駆動信号に対して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせたテスト用波形の駆動信号を記録ヘッドに印加することにより、記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させて吐出を行い、テストパターンを形成する。例えば、記録用波形に対するテスト用波形の電圧の変化量は、記録用波形の電圧の1.3倍を上限とする。
【選択図】図5

Description

本発明はインクジェットヘッドにおけるノズルの目詰まり等を検出するためのテストパターンの印刷方法及び吐出不良を改善するメンテナンス技術に関する。
インクジェットヘッドにおいて、長時間吐出していなかったノズルでは、ノズル開口部近辺で乾燥が発生し、その結果インク粘度を上昇させ、目詰まりを起こすといった問題がある。そのため、通常のインクジェット記録装置では、所定の期間後、或いは印字開始前などにインクを予備吐出させ(「ダミージェット」、「空吐出」ともいう。)、ノズル開口部のインクを排出する動作が行われる(特許文献1参照)。特許文献1は、液滴を常に良好に吐出させるために、予備吐出の回数、間隔、吐出周期、予備吐出電圧のうち少なくとも一つを変化させる方法を提案している。
特許文献2は、電気熱変換素子(ヒータ)による熱エネルギーを利用してインク液滴を吐出する方式のインクジェットヘッドにおいて、ヒータ周縁部へのコゲの堆積に起因する吐出量低下等を防止するため、予備吐出動作時に通常の記録動作時よりも高い電圧でヒータを駆動し、ヒータ周縁部へのコゲの堆積を抑制する技術を提案している。
特許文献3は、テストパターン発生用ROM(read-only memory)等を設けることなく、簡単な構成でテストパターンを印字させることを目的として、CPUからテストパターンを展開させる構成を開示している。また、同文献3には、テストパターンの印字動作を目詰まり防止対策の空吐出の代用とし、テストパターン印字後の空吐出回数を減らす旨の記載がある。
特許第3405410号公報 特開2000−334972号公報 特開平4−133747号公報
しかし、近年の高密度化したヘッドにおいては、多数のノズルを同時駆動することによる弊害(気流の発生やクロストーク)が顕著になり、ダミージェットを行うことがかえってノズル表面を汚すという問題がある。例えば、特許文献1では、ダミージェットを全ノズルで実施することによって、ノズル面下の気流の乱れや、ヘッド内で同じ流路につながる近隣ノズル間の流体的相互作用(クロストーク)などが発生し、吐出が不安定になり、メニスカスから分離した液がノズル開口部周辺に付着して表面状態を悪化させる可能性がある。このことは、多数のノズルがマトリクス状に配列されたマトリクスヘッドなどの高密度ノズルにおいて顕著になる課題である。
特許文献2の技術も、特許文献1と同様に、ダミージェットによってかえってヘッドの表面状態を悪化させる可能性がある。また、高電圧の印加による吐出動作は、液滴の吐出後にメニスカスが戻る際に気泡を巻き込み、ノズル内部に気泡が混入する恐れがある。
特許文献3では、テストパターンの印字動作を空吐出の代用としているが、テストパターンの印字は、通常のダミージェットよりも吐出発射数(「発数」という。)が少なく、空吐出に代わる目詰まり防止効果は小さいものである。
従来の一般的なインクジェット記録装置は、目詰まり防止、並びに表面状態や不良ノズルの回復のために、ヘッドを用紙外のメンテナンスエリアに移動させて、ヘッド加圧、ノズル吸引、ノズル面のワイピング等のメンテナンス(「クリーニング」ともいう。)を行い、その後再びヘッドを用紙上に戻して印刷を開始するというシーケンスが採用されている。このようなメンテナンス動作は時間がかかり、実効印刷速度(スループット)を高める上で制約となっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、目詰まり防止効果の高いテストパターン印刷方法を提供することを目的とし、用紙外での本格的なメンテナンス(加圧、吸引パージ、ワイピング等)の回数を減らし、スループットを高めることができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために以下の発明態様を提供する。
(発明1):発明1に係るテストパターン印刷方法は、液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するインクジェット記録装置によって前記複数のノズルの吐出特性を把握するためのテストパターンを印刷する方法であって、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するときに前記記録ヘッドに印加される記録用波形の駆動信号に対して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせたテスト用波形の駆動信号を前記記録ヘッドに印加することにより、前記記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させて吐出を行い、当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることにより、前記テストパターンを形成することを特徴とする。
吐出特性には、例えば、吐出の有無(吐出/不吐出)、着弾位置誤差、吐出液滴量誤差などに関する情報が含まれる。
この態様によれば、所望の画像を描画記録するときよりも吐出力を増強した吐出駆動によってテストパターンを印刷するため、当該テストパターンの印刷時にノズル内の増粘インクの排出が行われる。これにより、吐出不良化しつつあるノズルの吐出性能を回復させる効果があり、メンテナンス回数を減らすことができる。これにより、スループットが向上する。
(発明2):発明2に係るテストパターン印刷方法は、発明1において、前記記録用波形に対する前記テスト用波形の電圧の変化量は、前記記録用波形の電圧の1.3倍を上限とすることを特徴とする。
駆動電圧を上げると吐出力が高まる反面、過剰に駆動電圧を高くすると吐出が乱れる。吐出不良ノズルを特定するために用いるテストパターンは、安定した吐出条件で吐出を行うことが求められるため、目詰まり防止効果(ノズル回復効果)の増強と、良好なテストパターンの印刷を両立させるため、テストパターン吐出用の駆動信号の電圧は、記録用波形の電圧の1.3倍までとすることが好ましい。
(発明3):発明3に係るテストパターン印刷方法は、発明1又は2において、前記テスト用波形の駆動信号の印加による吐出周波数は、5kHz以下、又は20kHz以上であることを特徴とする。
5kHz以下の低周波数で連続的な吐出を行う場合は、先の吐出によるメニスカスの振動が収まってから次ぎの吐出が行われることになり、メニスカスの残留振動の影響を受けずに、安定した吐出が可能である。また、20kHz以上の高周波数で連続的な吐出を行う場合は、他のノズルからの圧力波が到達する前に次ぎの吐出を行うことになり、クロストークの影響を受けずに安定した吐出が可能である。
かかる態様によれば、吐出不良ノズルを特定するために役立つテストパターンとして正常に吐出させることができる。
(発明4):発明4に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至3のいずれか1項において、前記テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定し、当該吐出不良ノズルに対してのみ、前記テスト用波形の駆動信号と比較して、電圧、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせた再テスト用波形の駆動信号を用いて、前記テスト用波形の駆動信号印加時よりも更に吐出力を増大させて吐出を行い、当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることを特徴とする。
特定された吐出不良ノズルのみを駆動してもよいし、他の正常なノズルも一緒に駆動してもよい。ただし、前者の方が無駄なインク消費を抑制できる点で好ましい。
この態様によれば、特定された吐出不良ノズルを効率よく回復させることができ、従来の予備吐出(メンテナンス)と比較して、インク消費量を節約できる。
(発明5):発明5に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至4のいずれか1項において、前記テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定し、当該吐出不良ノズルのみを吐出させる駆動を行い、当該駆動により吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることを特徴とする。
かかる態様によれば、吐出不良ノズルのみを繰り返し吐出駆動することで、回復を促進することができる。この時印加される駆動波形は、記録用波形よりも吐出力を増強した波形が好ましいが、記録用波形と同等であっても、複数回の吐出動作が繰り返し行われることによって、相応の回復促進効果がある。
(発明6):発明6に係るテストパターン印刷方法は、発明4又は5において、前記吐出不良ノズルの吐出を行った後、所望の画像の描画記録を開始する前に、再度テストパターンを印刷し、当該テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルの特定を行うことを特徴とする。
かかる態様によれば、1回目のテストパターンの印刷結果から特定された吐出不良ノズルに対して、吐出力を更に強化した吐出を行い、その回復効果を2回目のテストパターンで確認することができる。この2回目のテストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定し、その情報に基づいて画像補正等を実施することにより、正しい補正を行うことができるとともにスループット向上を達成できる。
(発明7):発明7に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至6のいずれか1項において、前記テストパターンは、前記被記録媒体上で各ノズルの打滴結果を他のノズルと区別して特定できるノズル毎のラインパターンを含んでいることを特徴とする。
テストパターンの印刷結果から、各ノズルの吐出特性を個別に把握するために、被記録媒体上でノズルごとの打滴結果を明確に判別できるノズル別のラインパターンを含んだテストパターンを印刷する態様が好ましい。
(発明8):発明8に係るテストパターン印刷方法は、発明7において、前記テストパターンは、前記記録ヘッドの前記相対移動の方向に直交する被記録媒体の幅方向に並ぶ実質的なノズルの配列順において互いに隣接するノズル同士を同時に吐出させないように、前記実質的なノズルの配列順で互いに1ノズル以上の間隔をあけた位置にあるノズルを同時に吐出させた前記ラインパターンを含んでいることを特徴とする。
かかる態様によれば、各ノズルの打滴結果をそれぞれのノズル位置と対応付けて個別に把握することができる。また、近隣のノズルの同時駆動を避けることで、クロストークの影響を軽減することができる。
(発明9):発明9に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至8のいずれか1項において、前記テストパターンは、駆動信号の電圧を段階的に上昇させて吐出を行うものであることを特徴とする。
かかる態様によれば、テストパターンとしての機能を保ちつつ、目詰まり防止効果を一層高めることが可能である。例えば、記録用波形の電圧の1倍から、1.2倍、1.4倍、1.6倍という具合に段階的に電圧を上昇させて吐出を行う場合、ノズルの吐出特性を検出する際には、安定吐出が見込まれる1倍及び/又は1.2倍の吐出部分を検出に利用することが好ましい。
(発明10):発明10に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至9のいずれか1項において、前記テストパターンは、吐出周波数を段階的に変化させて吐出を行うものであることを特徴とする。
かかる態様によれば、インクの増粘により変化した周波数安定領域で吐出させることができる。
(発明11):発明11に係るテストパターン印刷方法は、発明10において、前記吐出周波数の変調をテストパターン用の画像データによって行うことを特徴とする。
かかる態様によれば、装置に改良を加えることなく、指令する画像データのみで本発明のテストパターン印刷方法を実施することができ、導入が容易である。
(発明12):発明12に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至11のいずれか1項において、前記テストパターンは、前記電圧、周波数、波形形状の少なくとも1つを変更した前記テスト用波形の駆動信号による吐出を行った後に、前記記録用波形及び記録用周波数の駆動信号を印加して吐出させる部分を有していることを特徴とする。
かかる態様によれば、テストパターンの印刷に伴うノズルの回復度合いを当該テストパターン上で確認することができる。
(発明13):発明13に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至12のいずれか1項において、前記テスト用波形として、前記記録ヘッドの共振周期とほぼ等しい間隔で矩形波を並べた区間が存在する波形を用いることを特徴とする。
ヘッドの共振周期(ヘルムホルツ固有振動周期)とは、インク流路系、インク(音響要素)、圧力発生素子の寸法、材料、物性値等から定まる振動系全体の固有周期をいう。
かかる態様によれば、吐出効率を高めることで、回復効果が一層向上する。
(発明14):発明14に係るテストパターン印刷方法は、発明1乃至13のいずれか1項において、所望の画像を描画記録する前、及び、所望の画像を描画記録したことによって規定量以上の打滴が行われた後、並びに、所望の画像を規定数量以上描画記録した後、のうち少なくとも1つのタイミングで前記テスト用波形の駆動信号を用いて前記テストパターンの印刷を行うことを特徴とする。
例えば、印刷ジョブ(JOB)を開始する前、印刷JOBの実行途中で規定枚数の印刷を行った都度、或いは、印刷JOBの実行途中で規定打滴数の印刷を行った都度、など、適宜のタイミングで本発明によるテストパターンの印刷が行われる。
発明14の態様によれば、従来のメンテナンスの回数を減らすことができ、スループットが向上する。
(発明15):発明15に係るインクジェット記録装置は、液滴を吐出する複数のノズルが配列されるとともに各ノズルに対応した複数の圧力発生素子が設けられている記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して両者を相対移動させる搬送手段と、前記相対移動とともに前記記録ヘッドの各ノズルからの吐出を制御し、吐出された液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録する記録用吐出制御手段と、前記複数のノズルの吐出特性を把握するためのテストパターンを被記録媒体上に印刷する際に、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するときに前記記録ヘッドに印加される記録用波形の駆動信号と比較して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせたテスト用波形の駆動信号を前記記録ヘッドに印加することにより、前記記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させた吐出を行い、当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させて前記テストパターンを形成するように吐出を制御するテストパターン用吐出制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この態様によれば、記録ヘッドをメンテナンス位置などに退避させることなく、被記録媒体と対面する吐出可能なヘッド位置(描画エリア内)で、従来の予備吐出効果と類似する回復効果(目詰まり防止効果)を持つ吐出が可能であるため、各ノズルの吐出特性を検出するために用いるテストパターンの取得とともに、スループットの向上を達成できる。
(発明16):発明16に係るインクジェット記録装置は、発明15において、前記テストパターンの印刷結果を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で取得した情報から吐出不良ノズルを特定する演算を行う信号処理手段を備えていることを特徴とする。
被記録媒体上に印刷されたテストパターンを光学センサ等の画像読取手段によって読み取り、これを解析・測定することによって吐出不良ノズルを特定することができる。また、各ノズルの着弾位置誤差や吐出液滴量誤差も測定可能である。
(発明17):発明17に係るインクジェット記録装置は、発明15又は16において、前記テストパターンの印刷結果から特定された吐出不良ノズル以外の他のノズルによって前記吐出不良ノズルの出力を補償する画像補正手段を備えることを特徴とする。
この態様によれば、所望の画像を描画記録する際に、吐出不良ノズルに起因する画質低下の影響を周囲の正常ノズルで補正することができる。これにより、記録安定性を維持することができ、一定の出力品質による連続記録が可能となる。
本発明によれば、目詰まり防止効果の高いテストパターンの印刷により、従来の予備吐出動作の簡略化、省略化が可能であり、メンテナンスの回数を削減できる。
ヘッドモジュールのノズル配置例を示す平面図 用紙上に描画されるラインパターンの例を示す模式図 本実施形態により印字されるテストパターンの例を示す図 用紙の平面図 駆動信号の電圧波形の例を示す波形図 連続吐出中の異常発生と吐出周波数の関係を示すグラフ 駆動信号の電圧波形の例を示す波形図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置における印刷動作の制御例を示すフローチャート 駆動電圧を段階的に変化させて印字したラインパターンの例を示す説明図 吐出周期(周波数)を段階的に変化させて印字したラインパターンの例を示す説明図 図9におけるラインパターンの最後の部分に通常波形(記録用波形)による吐出のラインを付加した例を示す図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置における印刷動作の他の制御例を示すフローチャート 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図 ヘッドの構造例を示す平面透視図 ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図14中のA−A線に沿う断面図 ヘッド内部における流路構造の例を示す平面透視図 ヘッド内部における流路構造の他の例を示す模式図 インクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図 インラインセンサ(検出部)の構成図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<テストパターンの印刷方法について>
一般に、複数のノズルが高密度に配置されたインクジェットヘッド(以下「ヘッド」という。)において、周りのノズルの影響を受けずに、正常に吐出を行うための好ましい条件として、(1)同時駆動ノズル数が少ないこと、(2)隣接ノズルの駆動や流路が共通するノズルの駆動がないこと、が挙げられる。
本実施形態では、テストパターンの印刷結果から各ノズルの吐出特性(吐出の有無、着弾位置誤差、吐出液滴量誤差など)を正しく把握するために、上記の条件(1)(2)を満たしたテストパターンの出力を行う。「テストパターン」は、吐出不良ノズル(不吐出、吐出量異常、着弾位置異常など、記録不良を示すノズル)の特定を行い、印加される画像データや駆動電圧信号の波形に補正を加えることで、印字品質を高めるために使用される。したがって、テストパターンの印字に際しては、各ノズルが他の周りのノズルの影響を受けずに、正常に吐出する条件で駆動されることが必要である。また、各ノズルによる打滴結果を他のノズルの打滴結果と明確に区別するため、異なるノズルで打滴されたドット同士が紙面上で互いに重なり合わない程度に離れて記録されるようにすることが必要である。
このような必要条件を満たすテストパターンの例を以下に説明する。ここでは、図1に示すようなノズル配置を有するヘッドモジュール10(「記録ヘッド」に相当)を例に説明するが、本発明の実施に際して、ノズル配置の形態は特に限定されない。なお、ヘッドモジュール10は、単独(1つ)で記録ヘッドを構成してもよいし、複数のヘッドモジュール10を組み合わせて(つなぎ合わせて)記録ヘッドを構成してもよい。
図示のように、複数のノズル12が二次元的に配置されたノズル面(インク吐出面)を有するヘッドモジュール10に対し、図1の下から上に向かって用紙20(「被記録媒体」に相当)が搬送されるものとする。用紙20の搬送方向をy方向、これと直交する用紙幅方向をx方向として説明する。図示の便宜上、ノズル数を減らして、模式的に描いてあるが、1つのヘッドモジュールに数百〜数千個のノズルが形成される形態もあり得る。
(ノズル配置の説明)
図1のヘッドモジュール10は、y方向に位置が異なる4行のノズル列を有する。図1の下から最下段を1行目のノズル列と呼び、その上を2行目、その上を3行目、最上段を4行目のノズル列と呼ぶことにする。各行のノズル列に注目すると、同じ行内でx方向のノズル間隔Pmは一定である。1行目のノズル列のノズル位置を基準として、2行目のノズル列のノズル位置はx方向にPm/2だけシフトしている。3行目のノズル列のノズル位置は、1行目のノズル列のノズル位置に対してx方向にPm/4だけシフトしており、4行目のノズル列のノズル位置は1行目のノズル列のノズル位置に対してx方向にPm×3/4だけシフトしている。このような4行の千鳥配列で並んだノズル群をx軸上に投影すると、x方向に一定の間隔(Pm/4)でノズルが並ぶものとなる。すなわち、このヘッドモジュール10は、用紙20上のx軸方向について最小の記録間隔(ドット間隔)Δxが設計上、Pm/4となる。
用紙20の搬送に伴い、用紙搬送方向(y方向)に対して最上流に位置する1行目のノズル列を最初に吐出させ、その後、用紙搬送速度vとノズル行間隔(y方向距離)Lmで規定される時間差(Lm/v)の打滴タイミングで、2行目→3行目→4行目の順に各ノズル列から打滴が行われることで、x方向に沿ってドットが並ぶラインを描画することができる。なお、図1では各ノズル行の行間隔(y方向距離)Lmを一定としているが、行間隔を異ならせる態様も可能である。
図1のヘッドモジュール10で記録されるx方向のライン(ドット列)について、用紙20上のx方向に互いに隣接して並ぶドットの並び順と、各ドットを記録したノズルの対応関係を見ると、1行目ノズルで打滴されたドットの右隣に3行目ノズルで打滴されたドットがあり、その右隣には2行目ノズルで打滴されたドット、さらにその右隣には4行目ノズルで打滴されたトッドが形成される。4行目ノズルで打滴されたドットの右隣には1行目ノズルで打滴されたドットがあり、以下、順次同様の配列規則が繰り返される。つまり、x方向に並ぶドット列を形成するノズルの行番号をドットの並び順で表すと、「1→3→2→4→1→3→2→4→・・・」という具合に、4ノズルを繰り返し単位とする周期性がある。
このように、図1に示したマトリクス状のノズル配置は、x方向に沿って各ノズルの位置を変えて実質的に一列に並ぶノズル列(x軸上に正射影されたノズル列)に置き換えてノズル並び順を見たとき、ノズルの行番号が「1→3→2→4」の順で周期的に並んだものとなる。ここでは、「1→3→2→4」を繰り返し単位とするが、「3→2→4→1」、「2→4→1→3」、「4→1→3→2」のいずれを繰り返し単位と考えてもよい。
記録解像度に対応した間隔(Δx)で用紙20上のx方向にドット列を形成できるノズル12の並び順(ヘッドモジュール10におけるノズル配列をx軸上に正射影して得られるノズルの並び順)が実質的なノズルの配列順となる。本明細書では、この実質的なノズル列(x軸上への投影ノズル列)のノズル並び順において互いに隣接関係にあるノズルを「隣接ノズル」或いは「隣接するノズル」と呼ぶ。つまり、ヘッドモジュール10におけるノズルレイアウト上で必ずしも隣接した位置関係にないノズル同士であっても、用紙20上のx軸上への投影ノズル列で見た時に隣接して並ぶノズルは「隣接ノズル」と表現される。
図2は、図1のヘッドモジュール10によって用紙20上にy方向に沿った線分(ライン)を描画したときの例である。なお、図2は、図1のヘッドモジュール10における1行目(最下段)のノズル列によって打滴した例を示す。
ヘッドモジュール10のノズル12から用紙20に向けて液滴を吐出しながら、用紙20をy方向に一定の速度で搬送することにより、用紙20上にインク滴が着弾し、図2(a)のように、各ノズル12からの着弾液滴によるドット30がライン状に並んだドット列(ライン32)が形成される。図2(a)の各ライン32はそれぞれ一つのノズル12(互いに異なるノズル)から連続的な打滴で形成されたものである。高密度のラインヘッドの場合、全ノズルから同時に打滴すると隣接ノズルによるドット同士が用紙20上で部分的に重なり合うため、ノズル別の1ドット列のラインにはならない。異なるノズル12で記録されるそれぞれのライン32が用紙20上で互いに重なり合わないようにするため、同時吐出するノズル間は少なくとも1ノズル、好ましくは3ノズル以上、間隔をあけることが望ましい。
図2(b)は図2(a)のライン32を簡略化して示したものである。以下、図示の便宜上、連続打滴の着弾ドット列によるライン32は、図2(b)のような記載を用いる。
(テストパターンの具体例)
図3は本実施形態によるテストパターンの一例を示す図である。ヘッドモジュール10における各ノズル12の打滴結果を他のノズルと明確に区別して把握するため、例えば、図3のように、各ノズル12に対応したラインパターンが形成される。図示の便宜上、ライン数を減らして描いた。
図3のテストパターン40は、複数のラインブロック(ここでは、4段のラインブロック0〜3を図示)LB0〜LB3を含む。各ラインブロックLBi(i=0,1,2,3)は、一定間隔のノズルを用いてy方向のライン(線分)を描画した複数のライン(ライン群)からなるブロックである。
図1で説明したノズル配置における実質的なノズル列のノズル並び順において、図1の左端から順にノズル番号を0,1,2,3…と定義する(右端から定義しても同じ)。図2に示したラインブロックLB0は、ノズル番号0、4、8のように「4N+0」で表されるノズル番号のノズルからの同時打滴によって形成されたラインブロック(4の倍数に対応するノズル番号を持つノズルによって形成されるライン群のブロック)である(ただし、Nは0以上の整数)。ラインブロックLB1はノズル番号1、5、9…のように「4N+1」のノズル番号からなるラインブロックである。ラインブロックLB2は「4N+2」、ラインブロックLB3は「4N+3」のノズル番号からなるラインブロックである。これら4段のラインブロックLB0〜LB3により、当該ヘッドモジュール10の全てのノズル12に対応したラインが形成される。
本実施形態では4N+M(M=0、1、2、3)の例を説明するが4倍数に限定されない。一般にAN+B(B=0、1、…A−1)、Aは2以上の整数について適応可能である。すなわち、1つのラインヘッドにおいて、実質的にx方向に沿って1列に並ぶノズル列(正射影によって得られる実質的なノズル列)を構成するノズルについて、そのx方向の端から順番にノズル番号を付与したとき、ノズル番号を2以上の整数「A」で除算したときの剰余数「B」(B=0,1・・A−1)によって同時吐出するノズル群をグループ分けし、AN+0、AN+1、・・・AN+Bのノズル番号のグループごとに打滴タイミングを変えて、それぞれ各ノズルからの連続打滴によるライン群を形成する(ただし、Nは0以上の整数)。
これにより、各ラインブロック内で隣接ライン同士が重なり合わず、全ノズルについてそれぞれ他のノズルと区別可能な独立した(ノズル別の)ラインを形成できる。なお、テストパターンには、上述したいわゆる「1オンnオフ」タイプのラインパターン以外に、他のラインブロック(例えば、ラインブロック相互間の位置誤差確認用のブロック)やラインブロック間を区切る横線(仕切り線)など、他のパターンを含んでも良い。また、インク色の異なる複数のヘッドを有するインクジェット記録装置の場合、各インク色に対応するヘッド(例えば、CMYKの各色に対応したヘッド)について、同様のラインパターンが形成される。
なお、各ノズルに対応するラインパターンの形成に必要な吐出発数は、特に限定されない。用紙20の大きさ等にもよるが、目安として1ノズル当り数百発程度(一例として400発)である。
(用紙上におけるテストパターンの描画位置について)
本実施形態によるテストパターンは、用紙20上であれば、どの位置に形成してもよい。すなわち、図4に示すように、用紙20上における画像形成領域(描画エリア)22にテストパターンの全部又は一部を記録することも可能であるし、画像形成領域22の外側周囲(前後左右)の余白部分(「非画像形成領域」)24A,24B,26A,26Bにテストパターンの全部又は一部を記録することが可能である。画像形成領域22は、目的の画像(「所望の画像」に相当)を描画する領域である。画像形成領域22に目的の画像を描画記録した後は、裁断線28に沿って裁断され、周囲の非画像部を除去して当該画像形成領域22の画像部が製品印刷物として残される。
これに対し、予備吐出は、用紙20上の画像形成領域22に吐出されることはない。予備吐出は、用紙20上の余白部分に打たれる場合もあるが、通常は、ヘッドを描画位置から退避させ、用紙外のメンテナンス位置に設置されたメンテナンスステーション上でインク受けに向けて吐出(予備吐出)が行われる。
(テストパターンの印字条件について)
本実施形態は、吐出不良ノズルを特定するためのテストパターンの印字動作に、高いノズル回復効果を付与する観点から、駆動波形の電圧、周波数(周期)、波形形状のうち少なくとも1つをテストパターン専用のものに変える。このテストパターン印刷用の駆動信号は、画像形成領域22に所望の画像(印刷目的の画像)を記録する際に用いる通常の記録用駆動波形の駆動信号と比較して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせた波形(「テスト用波形」)を有する。当該テスト用波形の駆動信号は、通常の記録用波形の駆動信号よりも吐出力を増大させるように、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つの要素が変更されている。
このように、通常の画像記録時よりも吐出力を増強させた吐出によってテストパターンを印刷することにより、当該テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定することができるとともに、当該テストパターンの印字動作によってノズルの吐出性能を回復させる効果を持つ。したがって、従来であれば、メンテナンスモードに移行して、ヘッドを印刷位置から用紙外へ退避させ、用紙外に設置されているメンテナンスステーションにて、ヘッド内インクの加圧、ノズルの吸引、ノズル面のワイピング等のメンテナンス(回復処理)を行う必要があるヘッド状態にあっても、本実施形態によるテストパターンの印刷によって、ノズル周りの表面状態を回復できる。その結果、上記メンテナンスの回数を減らすことができ、スループットを高めることができる。
(駆動電圧について)
一般に、駆動電圧を上げると吐出力が高まる傾向にある。ただし、駆動電圧は上げ過ぎると吐出を乱す原因になり、吐出不良ノズルを特定するという、テストパターンとしての本来の用途が果たせなくなる。よって、ノズル回復効果の増強とテストパターンとしての用途(安定吐出)を両立させる観点から、テストパターン吐出用の駆動信号の電圧は、通常の吐出(描画記録時の吐出)波形の電圧に対して1.3倍を上限とすることが望ましい。
図5に、駆動波形の一例を示す。図5において、細線で示した波形(最大電位V1、最小電位V2の矩形波の波形)は通常の記録用駆動波形であり、太線で示した波形(最大電位V3、最小電位V2の矩形波の波形)がテストパターン吐出用の波形(「テスト用波形」に相当)である。
テストパターン吐出用の波形の電圧(電位差|V3−V2|)は、記録用駆動波形の電圧(電位差|V1−V2|)の1倍以上1.3倍以下に設定される。
(吐出周期について)
テストパターン吐出時の吐出周期(吐出周波数)に関しては、安定吐出が可能な低周波数(5kHz以下)や、ノズル単位のリフィルが正常か若干負圧になるような高周波数(20kHz以上)で吐出させることが望ましい。図6にその実験の結果を示す。図6は連続吐出中の異常発生(吐出の曲がり、ノズル周りへの液の溢れ)と吐出周波数の関係を調べたものである。横軸は吐出周波数、縦軸は異常の状態を示す。縦軸のボトム(一番下のライン)が正常な吐出をしていること(異常発生無し)を示す。5kHz以下の低周波数側では、安定吐出が実現されている。5kHzを超えると吐出が曲がったり、ノズルの周りで液が溢れたりする周波数領域がある(約19kHzまでの範囲)、そして、19kHzを超えて更に高周波数(約20kHz以上)になると、再び安定吐出が可能になる。
よって、5kHz以下の低周波領域、或いは、20kHz以上の高周波領域の吐出周波数で連続吐出を行い、テストパターンのライン群を形成することが望ましい。
なお、このような現象は、流体的な相互作用(クロストーク)が主な原因と考えられる。すなわち、ノズルから液滴を吐出すると、ノズル内のメニスカスが揺れることになるが、その揺れの周期(メニスカスの振動の周期)に対して、十分に長い吐出周期となる低周波駆動であれば、吐出による揺れが収まってから、次の吐出を行うことができる。つまり、5kHz以下の低周波数の領域は、メニスカスの残留振動の影響がなく、安定した吐出が可能である。
また、ヘッド内の他のノズルからの圧力波が伝わって、メニスカスを盛り上げたり、凹ませたりする現象も発生し得るが、このメニスカスが変動しているときに、吐出指令を行うと、タイミングによっては吐出性が悪くなる。近隣のノズルからの圧力波が到達する前に吐出を行う(高周波吐出させる)ときには、そのような問題が無く、正常な吐出が可能である。
ノズル単位のリフィルが若干負圧になる条件が好ましい理由は、次のとおりである。
例えば、あるノズルについて1回吐出を行うと、当該ノズル内のインクが減るため、その分メニスカスは凹み、リフィルと共に、その凹みが元の状態に戻ってくる。仮に、そのノズルが不安定な状態にあり、ノズル外(ノズル面)に液が溢れる異常が発生する場合、リフィルが若干負圧になる状況下では、メニスカスが一層大きく凹み、ノズル外に溢れていた液をノズル内に引き込む作用がある。これにより、ノズルの表面状態を回復させる効果がある。
(吐出不良ノズルに対する更なる回復促進のための吐出について)
本実施形態は、不良ノズルを特定できるテストパターンを用いることを利用し、正常な吐出が行われなかったノズル(吐出不良ノズル)を特定し、そのノズルに対して、一層強力な吐出駆動を(例えば、波形倍率1.6倍等)を行うことができる。
図7は、吐出不良ノズルに対して、更なる回復効果を与えるために印加される駆動波形(「再テスト波形」に相当)の一例を示す。図7において、細線で示した波形(最大電位V1、最小電位V2の矩形波の波形)は通常の記録用駆動波形であり、太線で示した波形(最大電位V4、最小電位V2の矩形波の波形)が吐出不良ノズルに対して印加される回復強化用の波形(「再テスト用波形」に相当)である。
この回復強化用の波形の電圧(電位差|V4−V2|)は、記録用駆動波形の電圧(電位差|V1−V2|)の1倍以上1.6倍に設定される。
実験によれば、1.3倍波形で吐出したテストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルであると特定されたノズルに対して、1.5倍波形を印加して、これら吐出不良ノズルのみを吐出させたところ、75%のノズルが回復し、正常吐出可能となった。この実験が示すとおり、テストパターンによる印字と、吐出不良ノズルの再吐出とが相まって、一層大きな回復効果が得られる。
<インクジェット記録装置における印刷動作の制御例(1)>
図8は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置における印刷動作の制御例を示すフローチャートである。
手動または外部からの自動制御によって装置の電源が入ると(ステップS10)、印刷信号の入力判断を行う(ステップS12)。印刷信号の入力が無ければ、ステップS12の処理がループし、印刷信号の入力待ちとなる。印刷信号は、オペレータによる印刷実行の指令操作に伴って発せられるものであってもよいし、ホストコンピュータなど外部の装置から発せられるものであってもよい。印刷信号が入力されると、ステップS12でYES判定となり、ステップS14に進む。
ステップS14にて、本発明を適用したテストパターンの印字を行う。例えば、図5で説明した1.3倍波形を用いて吐出力を増大させ、用紙20上の画像形成領域22(図4参照)に、1オンnオフ型のテストパターン(図3参照)を印字する。次に、この印字されたテストパターンを読み取って不良ノズルを特定する(ステップS16)。テストパターンを読み取る手段として、インクジェット記録装置に検査機器(光学センサ等)が組み込まれている構成が好ましい。例えば、インクジェット記録装置に、CCD撮像素子などの画像検出用のセンサ(「画像読取手段」に相当)を設ける態様が好ましい。ただし、装置内にセンサを設置できない構成の場合は、その代替方法として、外部のスキャナ装置等の読取装置を利用する態様も可能である。この場合、テストパターン印刷後にその印刷物を読取装置にセットして読み取り(オフラインによる読み取り)を行う。
ステップS16にて特定された不良ノズルの情報を基に、不良ノズルのみに対して駆動条件の設定変更を行い(ステップS18)、その変更後の駆動条件によって不良ノズルの吐出を行う(ステップS20)。例えば、図7で説明した1.6倍波形を用いて一層の吐出力増強を図り、不良ノズルを駆動する。このときの吐出は、必ずしも図3のようなテストパターンでなくてもよく、別のパターンでよい。インク消費量節約の観点から、不良ノズルのみから吐出を行うことが好ましい。
吐出力を高めて不良ノズルを駆動することにより(図8のステップS18〜S20)、増粘インクの排出が促進され、吐出不良が解消する。必ずしも全ての不良ノズルを回復させることはできないとしても、少なくとも一部の不良ノズルについて回復が見込まれる。
その後、入力画像データに対応した目的画像(実画像)の印刷を開始する(ステップS32)。印刷の実行と並行して、印刷の終了判断が行われる(ステップS34)。この判断は、例えば、印刷JOBの完了によって発せられる終了信号、或いは、印刷JOBの中断・中止の指令信号の有無に基づいて行われる。印刷が終了していなければ、ステップS34でNO判定となり、ステップS36に進む。
ステップS36では、印刷の実行により所定発数以上の打滴が行われたか否の判断が行われる。判断の基準となる規定量(所定発数)が予め設定されており、実画像の印刷に伴う吐出発数をカウントして基準値(規定量)と比較することにより、判断される。なお、ここでいう吐出発数は、全ノズルの吐出数の和であってもよいし、一部のノズル群における吐出数の和であってもよい。或いはまた、1ノズル当りの平均値(平均発数)や全ノズル若しくは一部のノズルのうちの最大値(最大発数)など、代表値であってもよい。
「発数」の数え方に関して、本例では、1回の吐出で1滴(1発)と数える。例えば、図5における1つの矩形パルスの印加で1回の吐出が行われ、1滴(1ドット)が記録される。実際の吐出液の挙動を観察すると、1回の吐出駆動(駆動パルスの印加)によって、主滴の他にサテライト(副滴)のような分離液が発生し、複数の液滴が噴射される場合があるが、飛翔中、或いは、紙面上の略同一位置でこれらが合一するものは、1滴(1発)と数える。
ステップS36において、所定発数に達していない場合は、ステップS32に戻り、印刷の動作が継続される。ステップS36において、所定発数以上の打滴が行われたと判断されると、ステップS14に戻る。こうして、上述の処理(ステップS14〜S36)が繰り返され、印刷が行われる。すなわち、所定発数の打滴毎に、目詰まり防止効果のあるテストパターンの印刷が行われる。
ステップS34にて、印刷が終了したと判断されると、ステップS38へ進み、次の指令信号の入力待ち状態となる。例えば、ステップS12に戻って、新たな印刷信号の入力を待機してもよいし、他の制御信号の入力を待機してもよい。
この実施形態によれば、メンテナンス回数を減らすことができ、スループットが向上する。
なお、上述の例では、ステップS36で「所定発数」を基準に判断したが、「発数」に代えて、又はこれと組み合わせて「印刷枚数」で判断してもよい。
<テストパターンの更なる工夫(1)>
既述のとおり、テストパターンは、各ノズルの打滴結果を特定できるように、ラインパターンが望ましい。1回のテストパターンの印刷によって適切な回復用吐出まで完了させるために、段階的に駆動条件を変化させて吐出を行う態様も好ましい。
図9は、各ノズルのラインパターンを印字する際に、駆動電圧を段階的に上昇させた例である。なお、図9における横方向が用紙搬送方向(y方向)、縦方向が実質的なノズル配列方向(x方向)となっている(図10、図11も同様)。
図9は、記録用波形の電圧を基準として、1倍から1.6倍まで段階的に(1倍→1.2倍→1.4倍→1.6倍と順に)電圧を上げていったときに印字されるラインを模式的に示したものである。電圧を高くすると、吐出安定性が悪くなる傾向にあるため、正常に吐出されていることが見込まれるラインの先頭部分(「1倍」による吐出部分)を不良ノズル検知用(或いは、着弾位置誤差や液滴量誤差等の測定用)として用いることが好ましい。倍率を上げた打滴部分(「1.2倍」〜「1.6倍」による吐出部分)は主として目詰まり抑制に寄与するものとなる。
<テストパターンの更なる工夫(2)>
また、吐出不良となるノズルは、インクが増粘していることが予想されるため、安定吐出が可能な周波数(固有振動数)が変化していることも考えられる。そこで、テストパターンを印字中に吐出周期を段階的に変化させて、吐出を行う態様も好ましい。図10にその例を示す。
図10では、記録用の基準周波数fに対して、1倍、1/2倍、1/3倍、1/4倍と段階的に周波数を変化させた例を示している。このような、印字パターンを用いることにより、吐出周期を変調させて打滴することが可能である。なお、用紙搬送速度を変化させたり、駆動信号を変更するなど、装置側で吐出周期を変調させてもよいが、印字パターンの画像データとして図10のようなデータを用いることによって、簡単に吐出周波数を変更することが可能である。
<テストパターンの更なる工夫(3)>
図9、図10で説明したように、テストパターンの印字において、電圧や周波数を変化させた際には、最後に通常波形、通常吐出周波数(基準周波数f)でのラインを印字することで、回復促進用吐出後の吐出状態を確認することができる(図11参照)。図11は、図9の最後に通常波形(記録用波形)による吐出のラインを付加したものである。このように、最後に、通常波形を付加することで、印刷直前の状況を確認することができ、ヘッドの回復状態を確認してから実際の印刷を開始することができる。
図には示さないが、図10の例についても、その最後に(「1/4倍」によるラインの後に)基準周波数fによる吐出のラインを付加することができる。
<不良ノズルに対する選択的な回復促進用吐出について>
図7及び図8で説明したとおり、テストパターンの印字結果から吐出不良が検知された該当ノズルに対してのみ、更に強力な回復促進効果を持つ吐出を行う態様が好ましい。一般に、強い電圧や、波形を印加すると、気泡の巻き込みや、溢れの発生の可能性が高くなる。しかし、吐出不良と判定された該当ノズルのみについて、このような駆動を行うことで、気泡の巻き込み及び溢れの発生というマイナス要因を最小限に抑えることができる。
また、吐出不良ノズルが回復した際は、これらノズルを再び印字に使用することができる。回復したノズルを印字に使用する際には、もう一度テストパターンを吐出し、使用可能なことを確かめることが好ましい。図12にその例を示す。
<インクジェット記録装置における印刷動作の制御例(2)>
図12は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置における印刷動作の他の制御例を示すフローチャートである。図12中、図8で説明した例と同一又は類似する工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。
図12の例では、ステップS20による不良ノズルの吐出後、ステップS22に進み、再度テストパターンの出力を行う。このときの吐出条件は、1回目(ステップS14)と同じであってもよいし、異ならせても良い。例えば、ステップS22では、回復促進用の吐出部分を省略することができる。
次に、ステップS22で出力されたテストパターンを読み取り、不良ノズルを特定する(ステップS24)。この不良ノズル情報を基に、印刷可能か否かを判断する(ステップS26)。例えば、不良ノズルの個数が所定の基準値以上であるか否かが判断され、基準値以上の不良ノズルがある場合には印刷不能と判断され、基準値未満であれば印刷可能と判断される。
ステップS26で印刷可能と判断されると、ステップS28に進み、不良ノズルの打滴を他の正常ノズルの打滴によって補う補正処理が行われ(ステップS28)、その補正後のデータに基づいて印刷が行われる(ステップS32)。補正の方法は、特に限定されず、各種公知の不吐出補正技術を利用できる。一般的な不吐出補正技術では、不吐出ノズルの前後(実質的なノズル列における並び順の前後)に隣接するノズルに対応する画素の値(濃度の階調を表す画像設定値)を補正する。不良ノズルと特定されたノズルについては強制的に不吐出化処理し(吐出指令を行わない)、他の周辺ノズルからの打滴によって出力濃度をカバーする。
一方、ステップS26で印刷不能と判断されると、ステップS30のメンテナンスモードに移行する。このメンテナンスモードは、ヘッドを用紙外へ退避させてメンテナンスステーション上でヘッド加圧、ノズル吸引、ワイピング等のメンテナンスを実施するものである。
ステップS30によるメンテナンスが終了したら、ステップS22に戻る。
図12に示す態様によれば、ステップS14、S18〜S22の工程により、目詰まり防止、回復の効果が得られるため、メンテナンスモード(ステップS30)に以降する回数を減らすことができる。
<回復促進(目詰まり防止)用の波形について>
ステップS14におけるテストパターン印字及びステップS20の不良ノズル吐出の際に印加する波形は、ヘッドの固有周期(ヘルムホルツ固有振動周期Tc)で矩形波を繰り返すような、吐出効率のよい波形を用いることが好ましい。
<インクジェット記録装置の構成例>
図13は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成例を示す図である。このインクジェット記録装置100は、描画部116の圧胴(描画ドラム170)に保持された記録媒体124(「被記録媒体」に相当、以下、便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体124上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体124上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置100は、主として、給紙部112、処理液付与部114、描画部116、乾燥部118、定着部120、及び排紙部122を備えて構成される。
(給紙部)
給紙部112は、記録媒体124を処理液付与部114に供給する機構であり、当該給紙部112には、枚葉紙である記録媒体124が積層されている。給紙部112には、給紙トレイ150が設けられ、この給紙トレイ150から記録媒体124が一枚ずつ処理液付与部114に給紙される。
本例のインクジェット記録装置100では、記録媒体124として、紙種や大きさ(用紙サイズ)の異なる複数種類の記録媒体124を使用することができる。給紙部112において各種の記録媒体をそれぞれ区別して集積する複数の用紙トレイ(不図示)を備え、これら複数の用紙トレイの中から給紙トレイ150に送る用紙を自動で切り換える態様も可能であるし、必要に応じてオペレータが用紙トレイを選択し、もしくは交換する態様も可能である。なお、本例では、記録媒体124として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部114は、記録媒体124の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部116で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図13に示すように、処理液付与部114は、給紙胴152、処理液ドラム154、及び処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、記録媒体124を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)155を備え、この保持手段155の爪と処理液ドラム154の周面の間に記録媒体124を挟み込むことによって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム154は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体124を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム154の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置156が設けられる。処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム154上の記録媒体124に圧接されて計量後の処理液を記録媒体124に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置156によれば、処理液を計量しながら記録媒体124に塗布することができる。
本実施形態では、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部114で処理液が付与された記録媒体124は、処理液ドラム154から中間搬送部126を介して描画部116の描画ドラム170へ受け渡される。
(描画部)
描画部116は、描画ドラム170、用紙抑えローラ174、及びインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Y(「記録ヘッド」に相当)を備えている。描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)171を備える。描画ドラム170に固定された記録媒体124は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yはそれぞれ、記録媒体124における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッドであり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yは、記録媒体124の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム170上に密着保持された記録媒体124の記録面に向かって各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部114で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体124上での色材流れなどが防止され、記録媒体124の記録面に画像が形成される。
すなわち、描画ドラム170によって記録媒体124を一定の速度で搬送し、この搬送方向について、記録媒体124と各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体124の画像形成領域に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。

本例のインクジェット記録装置100は、例えば最大菊半サイズの記録媒体(記録用紙)までの記録が可能であり、描画ドラム170として、例えば記録媒体幅720mmに対応した直径約500mmのドラムが用いられる。また、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのインク吐出体積は例えば2plであり、記録密度は主走査方向(記録媒体124の幅方向)及び副走査方向(記録媒体124の搬送方向)ともに例えば1200dpiである。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部116で画像が形成された記録媒体124は、描画ドラム170から中間搬送部128を介して乾燥部118の乾燥ドラム176へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部118は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図13に示すように、乾燥ドラム176、及び溶媒乾燥装置178を備えている。
乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)177を備え、この保持手段177によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置178は、乾燥ドラム176の外周面に対向する位置に配置され、複数のハロゲンヒータ180と、各ハロゲンヒータ180の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル182とで構成される。
各温風噴出しノズル182から記録媒体124に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各ハロゲンヒータ180の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
また、乾燥ドラム176の表面温度は50℃以上に設定されている。記録媒体124の裏面から加熱を行うことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。なお、乾燥ドラム176の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム176の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性の観点から75度以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
乾燥ドラム176の外周面に、記録媒体124の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体124の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、記録媒体124のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを確実に防止することができる。
乾燥部118で乾燥処理が行われた記録媒体124は、乾燥ドラム176から中間搬送部130を介して定着部120の定着ドラム184へ受け渡される。
(定着部)
定着部120は、定着ドラム184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188、及びインラインセンサ190で構成される。定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)185を備え、この保持手段185によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム184の回転により、記録媒体124は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ186による予備加熱と、定着ローラ188による定着処理と、インラインセンサ190(「画像読取手段」に相当)による検査が行われる。
ハロゲンヒータ186は、所定の温度(例えば、180℃)に制御される。これにより、記録媒体124の予備加熱が行われる。
定着ローラ188は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体124を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ188は、定着ドラム184に対して圧接するように配置されており、定着ドラム184との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体124は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(例えば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体124を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体124の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、図13の実施形態では、定着ローラ188を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みやラテックス粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。
一方、インラインセンサ190は、記録媒体124に記録された画像(テストパターンや実画像)を読み取る手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部120によれば、乾燥部118で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体124に固定定着させることができる。また、定着ドラム184の表面温度は50℃以上に設定されている。定着ドラム184の外周面に保持された記録媒体124を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、UV露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置100は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ188)の代わりに、記録媒体124上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ188に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
(排紙部)
図13に示すように、定着部120に続いて排紙部122が設けられている。排紙部122は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部120の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。記録媒体124は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。搬送ベルト196による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体124は無端状の搬送ベルト196間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト196の回転によって排出トレイ192の上方に運ばれてくる。
また、図13には示されていないが、本例のインクジェット記録装置100には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部114に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部(メンテナンスステーション)や、用紙搬送路上における記録媒体124の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<ヘッドの構造>
次に、ヘッドの構造について説明する。各ヘッド172M、172K、172C、172Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号250によってヘッドを示すものとする。
図14(a) はヘッド250の構造例を示す平面透視図であり、図14(b) はその一部の拡大図である。また、図15はヘッド250の他の構造例を示す平面透視図、図16は記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル251に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図14中のA−A線に沿う断面図)である。
図14に示したように、本例のヘッド250は、インク吐出口であるノズル251と、各ノズル251に対応する圧力室252等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)253をマトリクス状に二次元配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体124の送り方向(矢印S方向;副走査方向)と略直交する方向(矢印M方向;主走査方向)に記録媒体124の描画領域の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図14(a) の構成に代えて、図15(a)に示すように、複数のノズル251が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール250’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体124の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成する態様や、図15(b)に示すように、ヘッドモジュール250”を一列に並べて繋ぎ合わせる態様もある。
各ノズル251に対応して設けられている圧力室252は、その平面形状が概略正方形となっており(図14(a)、(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル251への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)254が設けられている。なお、圧力室252の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図16に示すように、ヘッド250は、ノズル251が形成されたノズルプレート251Aと、圧力室252や共通流路255等の流路が形成された流路板252P等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート251Aは、ヘッド250のノズル面(インク吐出面)250Aを構成し、各圧力室252にそれぞれ連通する複数のノズル251が2次元的に形成されている。
流路板252Pは、圧力室252の側壁部を構成するとともに、共通流路255から圧力室252にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口254を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図16では簡略的に図示しているが、流路板252Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
ノズルプレート251A及び流路板252Pは、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路255はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路255を介して各圧力室252に供給される。
圧力室252の一部の面(図16において天面)を構成する振動板256には、個別電極257を備えた圧電アクチュエータ258が接合されている。本例の振動板256は、圧電アクチュエータ258の下部電極に相当する共通電極259として機能するニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)から成り、各圧力室252に対応して配置される圧電アクチュエータ258の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。また、ステンレス鋼(SUS)など、金属(導電性材料)によって共通電極を兼ねる振動板を構成してもよい。
個別電極257に駆動電圧を印加することによって圧電アクチュエータ258が変形して圧力室252の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル251からインクが吐出される。インク吐出後、圧電アクチュエータ258が元の状態に戻る際、共通流路255から供給口254を通って新しいインクが圧力室252に再充填される。
かかる構造を有するインク室ユニット253を図14(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。かかるマトリクス配列において、副走査方向の隣接ノズル間隔をLsとするとき、主走査方向については実質的に各ノズル251が一定のピッチP=Ls/tanθで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
また、本発明の実施に際してヘッド250におけるノズル251の配列形態は図示の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。例えば、図14で説明したマトリクス配列に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
なお、インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、圧電アクチュエータ(圧電素子)に限らず、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や他の方式による各種アクチュエータなど様々な圧力発生素子(エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
図17は、ヘッド250内の流路構造を示した平面図である。図示のように、ヘッド250は、本流路220、221、支流路222、インク導入口(基幹供給口)224〜227などからなるインク供給用の流路構造を備えている。図17における支流路222が図16の符号255で示した共通流路に相当している。
図17のように、支流路222は角度θの方向に沿って並ぶ各圧力室252の配置と同列に、複数列設けられ、上下の本流路220、221と連結されている。したがって、支流路222は本流路220、221の間に梯子状に掛け渡されるようにして配置される。また、各支流路222には、各圧力室252の供給口254が接続されている。すなわち、 図17において角度θの方向に沿って並ぶノズル列のグループ(ここでは6ノズルを例示)毎に支流路222が設けられている。同一の支流路222に接続されているノズル同士(本例では6つのノズル)を同時に吐出させると、クロストークの影響を受ける可能性があるため、テストパターンの印字の際には、同じ支流路222からインクの供給を受けるノズル同士は、同時に駆動しないように、制御することが望ましい。
なお、ヘッド内流路の構造は、図17の例に限定されない、図18に他の例を示す。図18中、図17の例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
<制御系の説明>
図19は、インクジェット記録装置100のシステム構成を示すブロック図である。図19に示すように、インクジェット記録装置100は、通信インターフェース270、システムコントローラ272、画像メモリ274、ROM275、モータドライバ276、ヒータドライバ278、プリント制御部280、画像バッファメモリ282、ヘッドドライバ284等を備えている。
通信インターフェース270は、ホストコンピュータ286から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース270にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ286から送出された画像データは通信インターフェース270を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦画像メモリ274に記憶される。画像メモリ274は、通信インターフェース270を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ272を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ274は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ272は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ272は、通信インターフェース270、画像メモリ274、モータドライバ276、ヒータドライバ278等の各部を制御し、ホストコンピュータ286との間の通信制御、画像メモリ274及びROM275の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ288やヒータ289を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ272は、インラインセンサ(インライン検出部)190から読み込んだテストチャートの読取データから、不吐出ノズルの位置や着弾位置誤差のデータ、濃度分布を示すデータ(濃度データ)等を生成する演算処理を行う着弾誤差測定演算部272Aと、測定された着弾位置誤差の情報や濃度情報から濃度補正係数を算出する濃度補正係数算出部272Bとを含んで構成される。なお、着弾誤差測定演算部272A及び濃度補正係数算出部272Bの処理機能はASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度補正係数算出部272Bにおいて求められた濃度補正係数のデータは、濃度補正係数記憶部290に記憶される。
ROM275には、システムコントローラ272のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(テストパターンを打滴するためのデータ、テストパターン印字用の波形データ、描画記録用の波形データ、不良ノズル情報などを含む)が格納されている。ROM275は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。また、このROM275の記憶領域を活用することで、ROM275を濃度補正係数記憶部290として兼用する構成も可能である。
画像メモリ274は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ276は、システムコントローラ272からの指示に従って搬送系のモータ288を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ278は、システムコントローラ272からの指示に従って乾燥部118等のヒータ289を駆動するドライバである。
プリント制御部280は、システムコントローラ272の制御に従い、画像メモリ274内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ284に供給してヘッド250の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部280は、濃度データ生成部280Aと、補正処理部280Bと、インク吐出データ生成部280Cと、駆動波形生成部280Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(280A〜280D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部280Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
補正処理部280Bは、濃度補正係数記憶部290に格納されている濃度補正係数を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、ムラ補正処理を行う。
インク吐出データ生成部280Cは、補正処理部280Bで生成された補正後の画像データ(濃度データ)から2値又は多値のドットデータに変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、2値(多値)化処理を行う。
インク吐出データ生成部280Cで生成されたインク吐出データはヘッドドライバ284に与えられ、ヘッド250のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部280Dは、ヘッド250の各ノズル251に対応した圧電アクチュエータ258(図16参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部280Dで生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ284に供給される。なお、駆動波形生成部280Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
駆動波形生成部280Dは、記録用波形の駆動信号と、テストパターン印字用波形の駆動信号とを選択的に生成する。各種波形データは予めROM275に格納され、必要に応じて使用する波形データが選択的に出力される。本例に示すインクジェット記録装置100は、ヘッド250の各圧電アクチュエータ258に対して、共通の駆動電力波形信号を印加し、各圧電アクチュエータ258の吐出タイミングに応じて各圧電アクチュエータ258の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、各圧電アクチュエータ258に対応するノズル251からインクを吐出させる駆動方式が採
プリント制御部280には画像バッファメモリ282が備えられており、プリント制御部280における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ282に一時的に格納される。なお、図19において画像バッファメモリ282はプリント制御部280に付随する態様で示されているが、画像メモリ274と兼用することも可能である。また、プリント制御部280とシステムコントローラ272とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース270を介して外部から入力され、画像メモリ274に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ274に記憶される。
インクジェット記録装置100では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ274に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ272を介してプリント制御部280に送られ、該プリント制御部280の濃度データ生成部280A、補正処理部280B、インク吐出データ生成部280Cを経てインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部280は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。このドットデータへの変換処理に際して、不吐出補正処理が行われる。
こうして、プリント制御部280で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ282に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド250のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ284は、アンプ回路を含み、プリント制御部280から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド250の各ノズル251に対応する圧電アクチュエータ258を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ284にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ284から出力された駆動信号がヘッド250に加えられることによって、該当するノズル251からインクが吐出される。記録媒体124の搬送速度に同期してヘッド250からのインク吐出を制御することにより、記録媒体124上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部280における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ284を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
インラインセンサ(検出部)190は、図13で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録媒体124に印字された画像(テストパターンや実画像)を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部280及びシステムコントローラ272に提供する。
プリント制御部280は、必要に応じてインラインセンサ(検出部)190から得られる情報に基づいてヘッド250に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
図中のメンテナンス機構294は、インク受け、吸引キャップ、吸引ポンプ、ワイパーブレードなど、ヘッドメンテナンスに必要な部材を含んだものである。
また、ユーザインターフェースとしての操作部296は、オペレータ(ユーザ)が各種入力を行うための入力装置297と表示部(ディスプレイ)298を含んで構成される。入力装置297には、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタンなど各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置297を操作することにより、印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索などを行うことができ、入力内容や検索結果など等の各種情報は表示部298の表示を通じて確認することができる。この表示部298はエラーメッセージなどの警告を表示する手段としても機能する。
システムコントローラ272及びプリント制御部280の組み合わせが「記録用吐出制御手段」、「テストパターン用吐出制御手段」に相当する。
なお、図19で説明した着弾誤差測定演算部272A、濃度補正係数算出部272B、濃度データ生成部280A、補正処理部280Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ286側に搭載する態様も可能である。
<インラインセンサ(画像読取手段)の例について>
図20は、インラインセンサ190の構成図である。インラインセンサ190は、ラインCCD370(「画像読取手段」に相当)と、そのラインCCD370の受光面に画像を結像させるレンズ372、光路を折り曲げるミラー373とを一体とした読取センサ部374が、並列に配置され、記録媒体上の画像を夫々読み取る。ラインCCD370はRGB3色のカラーフィルターを備えた色別のフォトセル(画素)アレイを有し、RGBの色分解によりカラー画像の読み取りが可能である。例えば、RGB3ライン夫々のフォトセルアレイの隣には、1ライン中の偶数画素と奇数画素の電荷とを夫々、別々に転送するCCDアナログシフトレジスタを備える。
具体的には、画素ピッチ9.325μm、7600画素×RGB、素子長(フォトセルの配列方向のセンサ幅)70.87mmのNECエレクトロニクス株式会社のラインCCD「μPD8827A」(商品名)を用いることができる。
ラインCCD370は、フォトセルの配列方向と記録媒体が搬送されるドラムの軸が平行になる配置形態で、固定される。
レンズ372は搬送ドラム(図13の符号184)上に巻かれた記録媒体上の画像を所定の縮小率で結像させる縮小光学系のレンズである。例えば、0.19倍に画像を縮小するレンズを採用した場合、記録媒体上の373mm幅がラインCCD270上に結像される。このとき、記録媒体上の読み取り解像度は518dpiとなる。
図20のようにラインCCD370と、レンズ372、ミラー373とを一体とした読取センサ部374を搬送ドラムの軸と平行に移動調整可能とし、2つの読取センサ部374の位置を調整して、夫々の読取センサ部374が読み取る画像が僅かに重なる配置とする。また、図20には示されていないが、検出のための照明手段として、例えば、キセノン蛍光ランプがブラケット375の裏面、記録媒体側に配置され、定期的に白色基準板が画像と照明の間に挿入され、白基準を測定する。その状態でランプを消灯して、黒基準レベルを測定する。
ラインCCD370の読み取り幅(一度に検査できる範囲)は、記録媒体における画像記録領域の幅との関係で多様な設計が可能である。レンズ性能と解像度の観点から、例えば、ラインCCD370の読み取り幅は、画像記録領域の幅(検査対象となり得る最大の幅)の1/2程度としている。
ラインCCD370によって得られた画像データは、A/Dコンバータ等によってデジタルデータに変換され一時的なメモリへ格納された後、システムコントローラ272を介して処理され(図19参照)、画像メモリ274へ格納される。
<被記録媒体について>
本発明の実施に際して、被記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体に適用できる。
<ヘッドと用紙を相対移動させる手段について>
上述の実施形態では、停止したヘッドに対して記録媒体を搬送する構成を例示したが、本発明の実施に際しては、停止した記録媒体(被描画媒体)に対してヘッドを移動させる構成も可能である。
<本発明の応用例について>
上記の実施形態では、グラフィック印刷用のインクジェット記録装置への適用を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、カラーフィルター製造装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料を用いて様々な形状やパターンを描画するインクジェットシステムに広く適用できる。
10…ヘッドモジュール、12…ノズル、20…用紙、40…テストパターン、22…画像形成領域、100…インクジェット描画装置、124…記録媒体、170…描画ドラム、172M,172K,172C,172Y…インクジェットヘッド、190…インラインセンサ、250…ヘッド、251…ノズル、272…システムコントローラ、280…プリント制御部

Claims (17)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するインクジェット記録装置によって前記複数のノズルの吐出特性を把握するためのテストパターンを印刷する方法であって、
    前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するときに前記記録ヘッドに印加される記録用波形の駆動信号に対して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせたテスト用波形の駆動信号を前記記録ヘッドに印加することにより、前記記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させて吐出を行い、
    当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることにより、前記テストパターンを形成することを特徴とするテストパターン印刷方法。
  2. 請求項1において、
    前記記録用波形に対する前記テスト用波形の電圧の変化量は、前記記録用波形の電圧の1.3倍を上限とすることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記テスト用波形の駆動信号の印加による吐出周波数は、5kHz以下、又は20kHz以上であることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定し、
    当該吐出不良ノズルに対してのみ、前記テスト用波形の駆動信号と比較して、電圧、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせた再テスト用波形の駆動信号を用いて、前記テスト用波形の駆動信号印加時よりも更に吐出力を増大させて吐出を行い、
    当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルを特定し、
    当該吐出不良ノズルのみを吐出させる駆動を行い、
    当該駆動により吐出された液滴を被記録媒体上に付着させることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  6. 請求項4又は5において、
    前記吐出不良ノズルの吐出を行った後、所望の画像の描画記録を開始する前に、再度テストパターンを印刷し、
    当該テストパターンの印刷結果から吐出不良ノズルの特定を行うことを特徴とするテストパターン印刷方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項において、
    前記テストパターンは、前記被記録媒体上で各ノズルの打滴結果を他のノズルと区別して特定できるノズル毎のラインパターンを含んでいることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  8. 請求項7において、
    前記テストパターンは、前記記録ヘッドの前記相対移動の方向に直交する被記録媒体の幅方向に並ぶ実質的なノズルの配列順において互いに隣接するノズル同士を同時に吐出させないように、前記実質的なノズルの配列順で互いに1ノズル以上の間隔をあけた位置にあるノズルを同時に吐出させた前記ラインパターンを含んでいることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項において、
    前記テストパターンは、駆動信号の電圧を段階的に上昇させて吐出を行うものであることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項において、
    前記テストパターンは、吐出周波数を段階的に変化させて吐出を行うものであることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  11. 請求項10において、
    前記吐出周波数の変調をテストパターン用の画像データによって行うことを特徴とするテストパターン印刷方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項において、
    前記テストパターンは、前記電圧、周波数、波形形状の少なくとも1つを変更した前記テスト用波形の駆動信号による吐出を行った後に、前記記録用波形及び記録用周波数の駆動信号を印加して吐出させる部分を有していることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項において、
    前記テスト用波形として、前記記録ヘッドの共振周期とほぼ等しい間隔で矩形波を並べた区間が存在する波形を用いることを特徴とするテストパターン印刷方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項において、
    所望の画像を描画記録する前、及び、所望の画像を描画記録したことによって規定量以上の打滴が行われた後、並びに、所望の画像を規定数量以上描画記録した後、のうち少なくとも1つのタイミングで前記テスト用波形の駆動信号を用いて前記テストパターンの印刷を行うことを特徴とするテストパターン印刷方法。
  15. 液滴を吐出する複数のノズルが配列されるとともに各ノズルに対応した複数の圧力発生素子が設けられている記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して両者を相対移動させる搬送手段と、
    前記相対移動とともに前記記録ヘッドの各ノズルからの吐出を制御し、吐出された液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録する記録用吐出制御手段と、
    前記複数のノズルの吐出特性を把握するためのテストパターンを被記録媒体上に印刷する際に、前記被記録媒体上に所望の画像を描画記録するときに前記記録ヘッドに印加される記録用波形の駆動信号と比較して、電圧、周波数、波形形状のうち少なくとも1つを異ならせたテスト用波形の駆動信号を前記記録ヘッドに印加することにより、前記記録用波形の駆動信号印加時よりも吐出力を増大させた吐出を行い、当該吐出された液滴を被記録媒体上に付着させて前記テストパターンを形成するように吐出を制御するテストパターン用吐出制御手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 請求項15において、
    前記テストパターンの印刷結果を読み取る画像読取手段と、
    前記画像読取手段で取得した情報から吐出不良ノズルを特定する演算を行う信号処理手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 請求項15又は16において、
    前記テストパターンの印刷結果から特定された吐出不良ノズル以外の他のノズルによって前記吐出不良ノズルの出力を補償する画像補正手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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