JP2012139987A - 液体吐出ヘッド及び画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】着弾干渉による画像欠陥の発生を抑制することができるノズル配列を持つ液体吐出ヘッド及びこれを用いた画像記録装置を提供する。
【解決手段】第1方向(Y方向)に対して斜めに傾斜する方向に沿って複数個のノズルが並んだノズル列が第2方向(X方向)に複数列設けられた2次元のノズル配列において、第2方向にn番目(ただし、nは2以上の整数)のノズルの第1方向位置をY(n)、(n−1)番目のノズルの第1方向位置をY(n-1)、(n+1)番目のノズルの第1方向位置をY(n+1)とし、Y(n)とY(n+1)との差をΔY(n-1)、Y(n)とY(n+1)との差をΔY(n+1)とするとき、これらの差の比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)を0.7以上、1.4以下とする。より好ましくは0.9以上1.1以下とする。
【選択図】図15

Description

本発明は液体吐出ヘッド及び画像記録装置に係り、特に、インクジェット方式によって複数のノズルから液滴を吐出する液体吐出ヘッド、並びに、これを用いて記録媒体(被描画媒体)上に吐出液滴を付着させることによって画像を形成する画像記録技術に関する。
インクジェット方式の画像記録装置(インクジェト記録装置)は、複数のノズルを有する記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させ、ノズルから液滴を吐出することによって、記録媒体上に所望の画像を形成することができる。かかるインクジェット記録においては、高い描画解像度を実現するために、多数のノズルが2次元的に配列されたノズル面(吐出面)を有する記録ヘッドが用いられる。また、プリント生産性を高めるために、用紙幅方向(以下「X方向」とする。)について描画領域の全範囲をカバーするノズル配列を備えた長尺の記録ヘッド(ページワイドヘッド、或いはフルライン型ヘッドと呼ばれる)を用い、かかる長尺ヘッドと用紙(記録媒体)とをX方向に直交する方向(以下「Y方向」とする。)に1回だけ相対走査を行うことにより、用紙上に所定解像度の画像を形成するシングルパス方式の画像記録装置も知られている。
2次元のノズル配列に関して、特許文献1には、1ノズル列あたり3個以上のノズルがY方向に所定の傾斜角で傾斜して並んだノズル列をX方向に複数列備えた2次元ノズル配列が開示されている。この2次元ノズル配列は、記録媒体上でX方向に隣り合うドット同士が、互いに異なるノズル列に属するノズルにより打滴されるものとなっている。
特許文献2には、記録媒体上でX方向に隣接するドットを、ノズル列上でX方向に隣接するノズルが打滴せずに、他のノズル列のノズルで打滴することにより着弾干渉を防止する技術が記載されている。
特許文献3には、複数のヘッドユニット(ヘッドモジュール)を繋ぎ合わせて長尺の記録ヘッドを構成する場合に、各ヘッドユニットのノズル領域の外形を平行四辺形状、台形状、或いは三角形状とし、これらを組み合わせることで、ヘッドユニットの繋ぎ部分のノズルをオーバーラップさせる技術が開示されている。
特開2010−83026号公報 特開2005−279968号公報 特開2007−237534号公報
2次元ノズル配列を有するインクジェットヘッドの場合、ノズルの配列形態によっては、用紙幅方向において、あるノズルライン番号nの画素位置に液滴が着弾し(第1着弾)、次に、これに隣接するノズルライン番号(n+1)又は(n−1)の画素位置に液滴が着弾することがある(第2着弾)。この隣接するノズルライン間の間隔(ノズルラインピッチ)が着弾液滴のドット幅よりも小さい場合、第2着弾の瞬間に着弾干渉が発生し、第2着弾液滴の重心位置が第1着弾液滴の方へ移動してしまう。
着弾干渉によるドット移動で隣接ドット間の距離が離れてしまった部分では、画像上に隙間が生じやすくなる。一方、ドット移動で隣接ドット間の距離が詰まってしまった部分では、画像上で高濃度になりやすい。隣接ドット間の距離が離れてしまったところ、或いは逆に、隣接ドット間の距離が近づいてしまったところのいずれの場合においても、画像上で筋状の濃度ムラ(スジムラ)となって、画像欠陥を引き起こす。
特許文献1〜3には、着弾干渉による画像欠陥の是正に効果的なノズル位置に関する具体的な条件や数値範囲等について記載がない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、着弾干渉による画像欠陥の発生を抑制することができるノズル配列を持つ液体吐出ヘッド及びこれを用いた画像記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る液体吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドであって、当該液体吐出ヘッドから吐出した液滴を付着させる記録媒体の前記液体吐出ヘッドに対する相対的な移動方向を第1方向、前記記録媒体に対面する前記複数のノズルが配列された吐出面における前記第1方向と交差する方向を第2方向とするとき、当該液体吐出ヘッドは、前記第1方向に対して斜めに傾斜する第3方向に沿って複数個の前記ノズルが並んだノズル列が前記第2方向に位置を異ならせて複数列設けられ、前記複数列のノズル列を有した2次元のノズル配列における前記第2方向に沿ったノズルの並び順に、連続する整数値で各ノズルの前記第2方向位置を表し、前記第2方向にn番目(ただし、nは2以上の整数)のノズルの第1方向位置をY(n)、(n−1)番目のノズルの第1方向位置をY(n-1)、(n+1)番目のノズルの第1方向位置をY(n+1)とし、前記Y(n)と前記Y(n-1)との差をΔY(n-1)、前記Y(n)と前記Y(n+1)との差をΔY(n+1)とするとき、前記(n−1)番目のノズルと前記(n+1)番目のノズルは、それぞれ前記n番目のノズルが属するノズル列とは異なるノズル列に属しており、前記2次元のノズル配列のうち、少なくとも前記第2方向について所定の記録解像度が実現されているノズル配列領域内について、前記ΔY(n-1)と前記ΔY(n+1)の比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.7以上、1.4以下となることを特徴とする。
本発明の他の態様については、本明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、着弾干渉による画像欠陥の発生を抑制できる液体吐出ヘッドを提供することができる。また、当該ヘッドも用いて高画質の画像形成が可能な画像記録装置を提供することができる。
従来のインクジェット記録ヘッドに用いられるヘッドモジュールのノズル配列の一例を示した図 特許第3921690号公報に開示されているノズル配置と打滴タイミングを説明する図 着弾干渉によるドット移動を説明する図 図1で説明したノズル配列の一部によるドットの着弾順を模式的に示した説明図 千鳥配列のノズルによるドットの着弾順を模式的に示した説明図 本発明の実施形態に係るヘッドモジュールにおける液滴吐出素子の配置例の一部(1ノズル列の一部)を模式的に示した図 湾曲するドラム面とインクジェットヘッドの吐出面の関係を示した模式的に示した側面図 本発明の実施形態に係るヘッドモジュールにおける液滴吐出素子の配置例の一部を模式的に示した図 ノズル列間のX方向間隔が一定ではない場合の例を示す図 本発明の実施形態によるノズル配列の例を示した図 本発明の実施形態による他のノズル配列の例を示した図 図10の一部拡大図 Y方向距離差の比と画像ムラの関係をまとめた図表 図13の比較例1に係るノズル配列の説明図 図1のノズル配列の一部拡大図 図13の比較例3に係るノズル配列の説明図 図13の比較例4に係るノズル配列の説明図 図13の実施例1に係るノズル配列の説明図 本発明の実施形態に係るヘッドモジュールの構成例を示す斜視図 図19のヘッドモジュールのノズル配列の説明図 ヘッドモジュールを繋ぎ合わせてフルライン型のヘッドを構成する例を示す平面図 図19に示したヘッドモジュールの内部構造を示す断面図 記録素子単位となるインク室ユニット(液滴吐出素子)を拡大した平面透視図 ノズル列間のY方向シフトの有無によるサブヘッド間のスペースの広狭をマクロ的に示した説明図 図24(a)に示した「Y方向シフト無し」の形態におけるサブヘッド1、2の境界部分の拡大図 図24(b)に示した「Y方向シフト有り」の形態におけるサブヘッド1、2の境界部分の拡大図 着弾時間差とドット移動量の関係を示したグラフ 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図 図28に示したインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<従来ヘッドにおける課題の説明>
図1は、従来のインクジェット記録ヘッドに用いられるヘッドモジュールのノズル配列の一例を示した図である。図1はノズル孔からインクを吐出するときのインク吐出開始側からインク吐出方向に向かって見た図である。記録媒体を停止させた状態で全ノズルから同時に吐出を行うと、記録媒体上に、このノズル配列パターンでインクのドットパターンが形成されることになる。ただし、図1では、記録媒体の幅方向についてのノズルの並び順を把握しやすくするために、ノズルの間を折れ線グラフのように直線で結んでいる。記録媒体上には、この線の部分を除いたパターンが形成されることになる。
図1における左端のノズルのノズル番号を「1」とし、ここから右斜め上に向かって並ぶノズルの並び順に沿って、ノズル番号を付与する。図1の丸括弧( )付き数字がノズル番号を表す。
図1においてノズル番号(1)〜(32)のノズル列を第1ノズル列とする。ノズル番号(33)〜(64)のノズル列を第2ノズル列、ノズル番号(65)〜(96)のノズル列を第3ノズル列、・・という具合に、ノズル列の列番号を定める。
図示のノズル配列に対して、記録媒体(用紙)は図1の下から上に向かって搬送されるため、用紙搬送に伴い、各ノズル列における最も若いノズル番号のものから順に記録媒体上に打滴されて、走査ラインが記録されることになる。
図中の角括弧[ ]付き数字は、幅方向(X方向)におけるドット記録位置、すなわち、X方向の画素位置を表す。第1ノズル列のノズル番号(2)は、画素位置[5]となっていることから、ノズル列内における隣接ノズル間のX方向距離は4画素分離れている。
また、括弧無しの数字は、左端からのノズルの個数目(幅方向に沿って並ぶ実質的なノズルの並び順)を表している。本明細書では以下、括弧無しの数字を< >付きで表記する。
図1において<48>個目以降で、X方向ノズル間距離が等ピッチ(1200dpi)となっている。<1>〜<48>個目までの部分は、図示せぬ別の同型ヘッドモジュールとの繋ぎ合わせの重なり部分となる。<49>個目以降のノズルを用いることで、当該モジュール単独で1200dpiの解像度が実現される。
第5ノズル列の下端(ノズル番号(129)の<81>)をノズルライン番号=1番として、ここからX方向(右)に順次隣接する画素位置(ノズルライン番号2,3,4)を記録するノズルの打滴順を追うと、<81>→<82>→<83>→<84>は、ノズルライン番号で表すと「1→3→4→2」の順となる。これを打滴順「1342」と表している。
<81>〜<112>までは「1342」の打滴順パターンが繰り返される。<113>〜<146>までは「1423」の打滴順となり、<147>〜<176>までは「1324」、<177>〜<207>までは「1243」の打滴順となる。その後は再び「1342」→「1423」→「1324」→「1243」の繰り返しとなる。
<着弾干渉による画像欠陥を防止するノズル配列の検討>
着弾干渉とは、液体の表面エネルギーの影響によって、液滴同士が合一する際に、後着弾に係る液滴が先着弾に係る液滴の方に引き寄せられてドットが移動し、本来の着弾位置よりもずれた位置にドットが形成される現象である(特許第3921690号公報の段落0021〜0023、図25参照)。
着弾干渉は、第1着弾と第2着弾の時間差が所定時間内で生じやすく、所定時間を過ぎると生じにくくなる特性がある(特開2010-52262号公報の段落0145〜0146)。この所定時間を「着弾干渉時間」と定義する。先に着弾した第1着弾液滴が液状態を維持している時間内に第2着弾液滴が接触する場合に着弾干渉が起こることから、着弾干渉時間は概ね液状態を維持している時間を反映している。
図2及び図3は、それぞれ特許第3921690号公報の図24、図25として示されたものである。図2に示すノズル配列の場合、1ノズル列中の各ノズルの着弾時間差は小さいが、51-16の「6」と、51-21の「1」の二つの関係のように、ノズル列間の着弾時間差(Y方向の距離差)が大きい。このようなノズル配列の場合、ノズル配列内に、着弾時間差の小さな箇所と、着弾時間差の大きな箇所とが混在する。
着弾時間差が小さいほど、着弾干渉の影響が大きく、着弾時間差が大きくなるほど、着弾干渉の影響は小さくなる。つまり、着弾時間差が着弾干渉時間に対して「不十分」→「やや十分」→「十分」→「完全に十分」という関係に応じて、図3の着弾誤差「P0−P0’」(標準位置に対する着弾位置差)が「大」→「小」へ変化する。
着弾干渉によるドット移動距離を表す「P0−P0’」の値が大きい場所と、小さい場所とが、ノズル配列起因で生じることになる。ノズル配列は、通常、規則的なパターンを繰り返すため、ドット移動距離が大きい場所と小さい場所とが、ヘッドの幅方向(ノズル配列の幅方向、X方向)に、周期的に存在してしまうことになる。すると、スジムラなどの画像欠陥を引き起こす。
これらの問題点を引き起こさないようにするためには、ノズル配列内において、短い着弾時間差と、長い着弾時間差との「差」を小さくすることが望ましい。その「差」がゼロであることが最も好ましい形態である。しかしながら、ノズルでの吐出駆動のための部材要素(圧力室、圧電素子、インク流路等)が必要でその物理的な寸法制約などもあり、現実にはその「差」をゼロにすることは、極めて困難である。したがって、着弾時間差の「差」を小さくすることが現実的な手法となる。本明細書では、隣接ラインの着弾時間差の差を小さくすることができるノズルレイアウトを提案する。
<隣接ラインの着弾時間差がばらつく現象について>
図4は、図1で説明したノズル配列において「1324」の着弾順で表されるノズル配列部分を模式的に示した説明図である。図4によれば、隣接するライン番号間で着弾時間差が異なることが解る。表1は、隣接するライン番号間毎の着弾時間差(着弾目差)を整理したものである。
例えば、表1の(b)と(d)を比較すると、表1の(b)で示したライン番号「2−3間」の着弾目差(1弾)と、(d)で示したライン番号「4−5間」の着弾目差(3弾)とでは、3倍の着弾目差(時間差)がある。このように、隣接ライン打滴時間差が、最大で3倍と大きいので、ドット移動量に大きな差が生じてしまい、スジムラとなってしまう。
<解決策の検討:千鳥配列について>
図5は、2行のノズル列が平行に並んで構成される千鳥配列の例である。千鳥配列はX方向に沿って複数のノズルが一定間隔で並ぶノズル列がY方向に距離を隔てて2本平行に並んで配置されており、これら2行のノズル列は互いにX方向のノズル位置が1/2ピッチずれた位置関係となっている。例えば、一つのノズル列では、X方向に600dpiでノズルが並んだ配列となっており、2行を組み合わせた千鳥配列によって、全体として1200dpiの記録解像度を達成する密度で配置されるものを想定する。
千鳥配列は、2弾目が必ず隣接ラインに着弾するノズル配列である。隣接ラインY方向(記録媒体搬送方向)のノズル間距離を長く設定することで、隣接ライン打滴時間差を長くできる。また、隣接ラインY方向(記録媒体搬送方向)のノズル間距離を長くできなくとも、2弾目着弾時、両隣ラインに既にドットが形成されるノズル配列なので、2弾目の着弾時に両側からほぼ均等に合一しようとする力(表面エネルギー)が働く。2弾目のドット移動量は、極小さく、スジとして問題とならないレベルとなる。
千鳥配列は、「隣接ライン打滴時間差の差がゼロ」となる理想的な形態の一つであるが、次のような問題点がある。
(問題点)
2行のノズル列からなる千鳥配列の場合、ノズル列内のX方向ノズルピッチが2画素分と短く、圧力室等の必要な物理スペースなどで、物理的に、ノズル駆動部材を、細かい間隔で(600dpiを実現するピッチで)並べることができないのが問題である。仮想的に600dpi×2で1200dpiの千鳥配列を想定したとしても、現実的には、600dpiを超えるような記録解像度を実現する上で、ノズル列がX方向に平行な1列(水平)はあり得ない。
その解決策として、ノズル列をX方向に対して傾斜させるのが必然となる。さらに、複数本のノズル列をY方向にずらして配置することで、X方向に2画素ピッチでノズルを配置することができるようになる(後述の図6、図8〜図12参照)。
また、1つのモジュール(ヘッド)に多くのノズルを形成する場合、仮に、1024個のノズルをY方向に14画素(pix)ピッチで1列に並べた場合、ノズル列の長さはY方向に約600mm(≒14336pix×42.3μm=14pix×1024dot×42.3μm)にもなり、ヘッドがY方向に長くなってしまい、非現実的である。
1行のノズル列とする構成に代えて、ノズル列を複数行で構成させた配列の「2次元配列」とすることで、Y方向の寸法を実現可能なレベルまで小さくすることができる。
以上の考察から、各吐出要素の物理的スペースを確保しつつ、X方向の高密度化を図るには、X方向と平行な千鳥配列では不十分であり、Y方向に対して所定の角度で傾斜する斜めのノズル列(第3方向にノズルが並ぶノズル列)を、X方向に複数列並べる2次元配列とすることが必要となる。
具体的には、1ノズル列あたり、3個以上のノズルを並べたノズル列とする。また、1ノズル列内におけるX方向の隣接ノズル間隔は、千鳥配列では実現できない間隔(例えば、130μm以下)とし、記録解像度に対応する画素ピッチを単位として、その間隔を規定することが好ましい。なお、1ノズル列が200dpi相当ならば127μm、300dpi相当ならば約84μm、400dpi相当ならば約64μm、600dpi相当ならば約42μmの隣接ノズル間隔となる。
ヘッドモジュールによって実現される記録解像度が1200dpiの場合、画素ピッチは21.1μmとなるため、従来の千鳥配列で実現できない隣接ノズル間隔としては、例えば、2画素以上、6画素以下の範囲となる。
次に、好ましいノズル配列を決定するにあたり、次の観点に分けて検討する。
(A)ノズル配列内Y方向ピッチの適正化
(B)ノズル列間X方向ピッチの適正化
(C)ノズル列内ノズル数が偶数の場合のノズル列間X方向ピッチについて
(D)ノズル列間距離(X方向)を縮める工夫
(E)具体的なノズル配列における隣接着弾時間差の検証
(F)好ましい条件の整理
<<(A)ノズル配列内Y方向ピッチの説明>>
図6は、本発明の実施形態に係るヘッドモジュールにおける液滴吐出素子の配置例の一部を模式的に示した図である。図6の横方向がX方向、縦方向がY方向であり、数字を付した目盛りは画素ピッチを単位とする位置を表す。例えば、1200dpiの記録解像度の場合、1つのセル(□)が1画素分(21.1μm×21.1μm)に相当する。
黒塗りの■がノズルを表しており、当該ノズルを左下隅とする14×14画素の矩形が液滴吐出素子の大きさを表している。1つのノズルは概ね14×14画素程度の吐出要素領域を必要とする。
図6では、左下の座標(1,1)を先頭ノズルとして、(3,15)、(5,29)、(7,43)、(9,57)・・・・のノズルの並び(斜め方向に沿って直線的に並ぶノズル列)を第1列目のノズル列として描いている。図6において、下から上に記録媒体(不図示)が相対的に移動するものとする。図6の場合、ノズル列内のX(幅)方向ピッチが2画素の等間隔なので、これを前提に、2次元のノズル配列を設計することができる。なお、斜め方向の直線上にノズルが一定間隔で配列されることにより、当該ノズル列内におけるノズルのX方向ピッチが一定となることは自明である。
Y方向については、サブヘッド(モジュール)製作上の作り易さ、湾曲したドラム面への打滴の影響(中心近く、前後は遠い)から、トータル10mm程度が適度な値と考えられる。すなわち、図7のように、ドラム面に対向して配置されるヘッドモジュールの場合、ノズル面における吐出領域の中心はドラム面に近く、その前後(周辺部)は遠くなる。Y方向の長さが長くなるほど、飛翔距離差が大きくなる。描画に影響しない程度の飛翔距離差に納めるためには、吐出領域のY方向長さを10mmとすることが好ましい。
1列中のY方向ノズル数を決めるためには、1つの吐出要素(1ノズル)を構成するために必要な物理的寸法を考慮する必要がある。1つの吐出要素を構成するためには、圧力室や、駆動素子、電気回路、流路など、XY面における物理的な寸法が必要になり、少なくとも0.3mm角程度必要になる(特開2009-241282号公報の図3〜6参照)。
これは、解像度1200dpi(画素ピッチ約21.1μm)では、14画素分(≒0.3/0.0211)、ノズル間隔を離す必要があることを示している。
図6の例によれば、Y方向に、14画素ピッチ(=14×25.4mm/1200dpi=0.296mm)で、10mm程度のエリアに配置可能なノズル数は、33.8個(≒10/0.296)である。デジタル回路による制御のしやすさから、2のべき乗が好ましいので、「33.8」に近い、2のべき乗としての「32」個以下とする。これで、1つのノズル列の配列が決まる。これを2次元ノズル配列における「1列目」のノズル列とする。
<<(B)ノズル列間X方向ピッチについて>>
図8は、本発明の実施形態に係るヘッドモジュールにおける液滴吐出素子の配置例の一部を模式的に示した図である。ノズル列間X方向ピッチは、図6で説明したY方向と同様に、吐出要素の物理的制約などにより、14画素程度以上は離す必要がある。また、ノズルの有効利用の観点から、ノズル列間で同じライン上(X方向位置)に複数個のノズルを配置しない(重複配置しない)ことがよい。つまり、ノズルに冗長性を持たせない構成とするのがよい。
第1列目のノズル列と平行な第2列目のノズル列の先頭ノズルのX方向ライン番号は(14画素以下に近づけられないので)、図8より、16番目以降の偶数番号でなければならない。
すなわち、ノズル列第2列目の先頭ノズルのX方向ライン番号として、取り得る番号は、下記の数集合(A)から選択される。
{16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36,38・・・・}(A)
ノズル列内ノズル数は32個以下なので、ノズル列間X方向ピッチは平均的に32画素以下としなければならない。そのようにしなければ、ノズルが存在しないラインができてしまい、その位置が隙間となってしまうからである。
また、図6で説明したとおり、ノズル列1列目の先頭ノズルライン番号は「1」なので、ノズル列2列目の先頭ノズルの取り得るライン番号は、1+[ノズル列内ノズル数]×k(ただし、kは1以上の整数)である。
(i)「ノズル列内ノズル数」=32の場合、該当する数値としては、{33,65,97,・・・・}である。このうち「偶数」という条件では数集合(A)の中に合致する数値がない。ただし、不等ピッチとすることでノズル配列を実現することは可能である。
(ii)ノズル列内ノズル数=31の場合、該当する数値としては、{32,63,94,・・・・}である。このうち数集合(A)の中に合致する数値として「32」が一致する。
ノズル列3列目の先頭ノズルの取り得るライン番号は、1+[ノズル列内ノズル数]×k(ただし、kは1以上の整数)である。ノズル列内ノズル数が偶数の場合は、後で説明する(図9)。ノズル列内ノズル数=31の場合、k=2なので、該当する値は「63」となる(図8参照)。
4列目以降の先頭ノズルのライン番号についても同様の手法で決定される。
<<(C)ノズル列内ノズル数が偶数の場合のノズル列間X方向ピッチについて>>
上記のように、ノズル列内ノズル数が偶数の場合、ノズル列間X方向ピッチを等ピッチとすることができない。しかし、ノズル列間X方向ピッチは、平均的に、32画素以下とすればよいので、次のようにすると、ノズルを配列させることができる。
(1)奇数番目のノズル列同士の、ノズル列間X方向ピッチを、64ライン(=32(ノズル列内ノズル数)×2(組みの列数))とする。
この条件を満たせば、奇数番目のノズル列の全てのノズルが、ライン番号の奇数番号に配置される。
(2)偶数番目のノズル列同士の、ノズル列間X方向ピッチを、64ライン(=32(ノズル列内ノズル数)×2(組みの列数))とする。この条件を満たせば、偶数番目のノズル列の全てのノズルが、ライン番号の偶数番号に配置される。
(3)奇数番目のノズル列群と、偶数番目のノズル列群との先頭ノズル間ピッチを14画素より大きい数(16や18など)、且つ、Y方向の圧力室の干渉などを考慮すれば、18から48画素の位置に設定可能で、この場合、隙間なくライン番号にノズルが配置される(図9参照)。図9では、ノズル列2列目の先頭ノズルがライン番号32、3列目の先頭ノズルのライン番号は65となっている。図10にそのノズル配列を模式的に示した。
図示のように、ノズル列奇数番目間のノズル列X方向ピッチは64pix、ノズル列偶数番目間のノズル列X方向ピッチも同じく64pix、ノズル列奇数番目から偶数番目までの間のノズル列X方向ピッチは31pix、ノズル列偶数番目から奇数番目までの間のノズル列X方向ピッチは33pixである。
(D)ノズル列間距離をさらに縮める工夫
図11は、図9及び図10で示したノズル配列と比較して、各ノズル列のX方向距離を一層小さくした例である。図11に示した構成において、さらに、以下の構成を採用することで、ノズル列間距離を一層縮めることが可能である。
(1)圧力室の形状(平面視形状)について、角を落とすC面構造(面取り)、R面構造(円弧)にすること、或いは、平面視形状を菱形や平行四辺形に若干変形させたり、円形にすることで、圧力室同士を一層近づけて配置することができ、ノズル列間距離を縮めることが可能である。
(2)図11では、各ノズル列をX方向に並べて配列するとき、Y方向に(1pix)シフトさせているが、このようなY方向へのシフトを行わなければ、隣接ノズル列間で圧力室のコーナー部分(一点鎖線の円で囲んだ部分)の干渉を回避でき、ノズル列間距離を縮めることが可能である。設計の自由度はアップする。
(3)ノズル径/インク流路サイズ/インク粘度、など、最適設計を行うことで、ノズル密度を上げることは可能である。その場合、必然とノズル列間距離も短くすることは可能となる。
<<(E)実際のノズル配列における隣接着弾時間差について>>
図12は、図10で説明したノズル配列の一部を示した模式図である。図12は、ノズルをX方向に2画素ピッチ(等間隔)で配置したノズル列を構成し、そのノズル列をY方向に対して傾斜させ、X方向に隣り合うノズル列のノズルがX方向に重ならないよう並べた2次元のノズル配列である。このような「2次元ノズル配列」では、記録媒体の搬送方向(Y方向)に対して上流側に位置する先行ノズル列からの打滴により着弾したドットの間に、後続ノズル列から吐出した液滴が着弾する。先行ノズル列で着弾したドット間に後続ノズル列からの着弾によるドットが記録されるときの隣接ドット同士の着弾時間差(これを「隣接着弾時間差」と言う。)は、ノズルレイアウトにおける先行ノズルの位置と後続ノズルの位置とのY方向距離差に依存する。
例えば、図12において、ライン番号34、35、36の位置に注目すると、以下のようになる。ライン番号34に対応したノズル34と、ライン番号36に対応したノズル36とは、図12の第2列目のノズル列に属する。ライン番号35に対応したノズル35は第1列目のノズル列に属する。記録媒体(不図示)は、図12の下から上に向かって搬送されるため、第2列目のノズル列が先行ノズル列、第1列目のノズル列が後続ノズル列に該当する。
ノズル34による着弾ドットDot1とノズル36による着弾ドットDot3の間に、ノズル35によるドットDot2が着弾して、Dot1、Dot2、Dot3がX方向に連続して並ぶドットライン(主走査方向ライン)が描画形成される。
このようなノズル配列に起因する着弾順の場合、先行の左側着弾ドットDot1を記録するノズル34と、後続ドットDot2を記録するノズル35とのY方向距離差ΔY(n-1)、先行の右側着弾ドットDot3を記録するノズル36と、後続ドットDot2を記録するノズル35とのY方向距離差ΔY(n+1)、が必然と異なってしまう。なお、nは後続ドットのライン番号を表している。
図12では、第1列目のノズル列に対して第2列目のノズル列とをY方向に1pixシフトさせたノズル配列を例示しているが、ノズル列をY方向シフトさせない形態についても、同様である。
このように、先行ノズルと後続ノズルとのY方向距離差ΔY(n-1)、ΔY(n+1)と、記録媒体の搬送速度vに応じた隣接着弾時間差が生じる。本来、着弾干渉によるドット移動の観点からは、これら距離差(時間差)が同一であることが理想であるが、ノズル列を斜めに配置する構成を採用した本例のノズル配列の場合、Y方向距離差ΔY(n-1)、ΔY(n+1)を等しくすることはできない。
そこで、厳密に言えば、Y方向距離差ΔY(n-1)、ΔY(n+1)の違いによるドット移動は発生するものの、実質的に画質上問題とならない程度の許容範囲、すなわち、どの程度の距離差の差が許容されるか、について検証を行った。
図13に示した表は、Y方向距離差ΔY(n-1)とΔY(n+1)の比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は比ΔY(n+1)/ΔY(n-1))と、着弾干渉の状況差による画像ムラの関係を調べた実験結果である。実験では、固定した記録ヘッドに対して記録媒体(用紙)を0.5m/sの線速度で搬送し、一定濃度の画像(所定階調値のベタ画像)を描画した。画像ムラの評価については、目視にて画像品質を評価した。目視評価に代えて、スキャナーなどの画像読取装置を用いて濃淡の段差や粒状性(ざらつき感)などを調べてもよい。
なお、Y方向距離差の比として、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)を採用するか、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)を採用するかについては、分母、分子の入れ替えに過ぎない。また、ノズルの並び順を表す整数値を右端から左に向かって番号を増加させる場合と、左端から右に向かって番号を増加させる場合とが可能であり、このような番号付与方法の違いに対しては、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)とΔY(n+1)/ΔY(n-1)の関係が入れ替わるに過ぎない。さらに、図11ではノズル列が右上がりの方向に向かうノズル配列であるが、これと鏡像の関係にある左上がり(右下がり)の方向にノズル列が配置される形態も可能である。このようなノズル列を傾斜させる方向の違い対しても、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)とΔY(n+1)/ΔY(n-1)の関係が入れ替わるに過ぎない。
したがって、図13の表において、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)の列は、他の形態におけるΔY(n+1)/ΔY(n-1)の値として考えることができ、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)の列は、他の形態におけるΔY(n-1)/ΔY(n+1)の値として考えることができる。
したがって、図13の表によれば、許容可能な範囲としては、
0.7 ≦ ΔY(n-1)/ΔY(n+1) ≦ 1.4 ・・・(条件1)
である。より好ましくは、
0.9 ≦ ΔY(n-1)/ΔY(n+1) ≦ 1.1 ・・・(条件2)
である。
同様に、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)についても許容可能な範囲としては、
0.7 ≦ ΔY(n+1)/ΔY(n-1) ≦ 1.4 ・・・(条件3)
である。より好ましくは、
0.9 ≦ ΔY(n+1)/ΔY(n-1) ≦ 1.1 ・・・(条件4)
である。
モジュールの繋ぎ目部分では、かかる条件を満たさない場合も想定されるが、モジュール内で所定の記録解像度(例えば、1200dpi)のX方向等ピッチが実現されているノズル領域では、上記の条件1又は3、より好ましくは条件2又は4を満たすように、ノズル配列が設計される。
(比較例1):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.4若しくは2.4の場合
図14は、比較例1のノズル配列である。図14は記録解像度に対応した画素ピッチ(pix)を単位として位置を表すものとなっている。図15において、X方向のライン位置36、37、38のノズルに注目すると、第3列目のノズル列の先頭ノズル(ライン番号36)による着弾ドットDot1と、第2列目のノズル列内の下から8番目に位置するノズル(ライン番号38)による着弾ドットDot3の間に、第1列目のノズル列内の後続ノズル(ライン番号37)による着弾ドットDot2が入る。
停止した記録媒体に対して、ヘッドの各ノズルから記録媒体に向けて同時に液滴を吐出すると、ノズルの配列形態と合致するドットの配列が記録媒体上に記録されることになる。
ライン番号36の先行ノズルで打滴したドットDot1のY座標「0」、これに隣接するライン番号37の後続ノズルで打滴したドットDot2のY座標「168」である。これらノズル間のY方向距離差ΔY(n-1)=168、また、ライン番号37に隣接するライン番号38の先行ノズルで打滴したドットDot3のY座標「98」である。したがって、n=37のとき、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=168/(168-98)≒2.4となる。
分母と分子を入れ替えると、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)=0.4となる。また、図15の右側から左に向かってライン番号が増加していくように番号を付与した場合や、図15と鏡像関係にあるノズル配列の場合に、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=0.4となる。
(比較例2):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.5若しくは2.0の場合
図1のノズル配列がこれに該当する。図1におけるX軸の範囲(2.5〜3.5)を拡大して表示すると図15のようになる。図15によれば、ライン番号の82番と82番の間がΔY(n-1)=222pix、83番と84番の間がΔY(n+1)=111pixとなっている。したがって、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=222/111=2.0である。分母と分子を入れ替えると、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)=0.5となる。また、図の右側から左に向かってライン番号が増加していくように番号を付与した場合や、図15と鏡像関係にあるノズル配列の場合に、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=0.5となる。
(比較例3):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.5若しくは2.0の場合
図16は、比較例3のノズル配列である。図16において、X方向のライン位置36、37、38のノズルに注目すると、ライン番号36の先行ノズルで打滴したドットDot1のY座標「0」、これに隣接するライン番号37の後続ノズルで打滴したドットDot2のY座標「168」である。これらノズル間のY方向距離差ΔY(n-1)=168、また、ライン番号37に隣接するライン番号38の先行ノズルで打滴したドットDot3のY座標「84」である。
したがって、n=37のとき、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=168/(168-84)=2.0となる。分母と分子を入れ替えると、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)=0.5となる。また、図16の右側から左に向かってライン番号が増加していくように番号を付与した場合や、図16と鏡像関係にあるノズル配列の場合に、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=0.5となる。
(比較例4):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.6若しくは1.7の場合
図17は、比較例4のノズル配列である。図17において、X方向のライン位置45、46、47のノズルに注目すると、ライン番号45の先行ノズルで打滴したドットDot1のY座標「0」、これに隣接するライン番号46の後続ノズルで打滴したドットDot2のY座標「210」である。これらノズル間のY方向距離差ΔY(n-1)=210、また、ライン番号47のノズルで打滴したドットDot3のY座標「84」である。したがって、n=46のとき、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=210/(210-126)=1.7となる。
また、図2で説明したノズル間(51-11と51-14)と、ノズル間51-11〜51-16の距離の比が56/94=0.6であり、これに該当する。
(実施例1):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.7若しくは1.4の場合
図18は、本発明の実施例1に係るノズル配列である。図18のノズル配列では、斜め方向(第3方向)にノズルが並ぶノズル列の列内におけるX方向ノズル間隔は3画素ピッチである。つまり、列内で隣り合うノズルの間が2画素空いており、この2画素は他のノズル列のノズルによって記録される。ノズル列間のX方向間隔は図示のとおりである。
図18において、X方向のライン位置60、61、62のノズルに注目すると、ライン番号60の先行ノズルで打滴したドットDot1のY座標「0」、これに隣接するライン番号61の後続ノズルで打滴したドットDot2のY座標「280」である。これらノズル間のY方向距離差ΔY(n-1)=280である。また、ライン番号61に隣接するライン番号62の先行ノズルで打滴したドットDot3のY座標「84」である。したがって、n=61のとき、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=280/(280-84)=1.4となる。分母と分子を入れ替えると、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)=0.7となる。また、図18の右側から左に向かってライン番号が増加していくように番号を付与した場合や、図18と鏡像関係にあるノズル配列の場合に、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=0.7となる。1200dpiの解像度が実現されているノズル領域内で、上記の関係が成立している。
なお、図18において、1列目のノズル列と2列目のノズル列との間が、2列目と3列目の間よりも広く開いているが、このように開いたエリアは、インク流路などの設置スペースに使用することができる。
(実施例2):ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.9若しくは1.1の場合
この実施例2に係るノズル配列は、図10、図12で示したものである。図12に示したとおり、X方向のライン位置34,35,36のノズルに注目すると、ライン番号60の先行ノズルで打滴したドットDot1のY座標「29」、これに隣接するライン番号35の後続ノズルで打滴したドットDot2のY座標「239」である。これらノズル間のY方向距離差ΔY(n-1)=210である。また、ライン番号35に隣接するライン番号36の先行ノズルで打滴したドットDot3のY座標「43」である。したがって、n=61のとき、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=210/196=1.07(≒1.1)となる。分母と分子を入れ替えると、ΔY(n+1)/ΔY(n-1)=0.93(≒0.9)となる。また、図12の右側から左に向かってライン番号が増加していくように番号を付与した場合や、図12と鏡像関係にあるノズル配列の場合に、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)=0.93(≒0.9)となる。
ヘッドモジュール単独で、或いは、複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせて長尺の記録ヘッドを構成した場合において、X方向に所定の記録解像度(ここでは、1200dpiを例示)が実現されているノズル領域内で、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.7以上1.4以下の関係を満たせばよい。さらに好ましくは、ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又はΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.9以上1.1以下の関係を満たすようにノズル配列が決定される。
<ヘッドの構造例について>
図19は、本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドを構成するヘッドモジュールの斜視図(部分断面図を含む図)であり、図20は図19に示したヘッドモジュールにおけるノズル面の平面図(吐出側から見た図)である。
ヘッドモジュール200は、ノズル板275のノズル面(インク吐出面)と反対側(図19において上側)にインク供給室232とインク循環室236等からなるインク供給ユニットを有している。インク供給室232は、供給管路252を介してインクタンク(不図示)に接続され、インク循環室236は、循環管路256を介して回収タンク(不図示)に接続される。
図20ではノズル数を省略して描いているが、1個のヘッドモジュール200のノズル板275のインク吐出面277には、図10や図15で説明した2次元のノズル配列によって多数のノズル280が形成されている。図20においてY方向が記録媒体の送り方向(副走査方向)であり、X方向は記録媒体の幅方向(主走査方向)である。このヘッドモジュール200は、X方向に対して角度γの傾きを有するv方向に沿った長辺側の端面と、Y方向に対して角度αの傾きを持つw方向に沿った短辺側の端面とを有する平行四辺形の平面形状となっている。図20に示すヘッドモジュール200を図21に示すように、x方向(用紙幅方向)に複数個繋ぎ合わせることにより、シングルパス印字用いるフルライン型のヘッド(シングルパス・ページワイドヘッド)が構成される。
図22は、ヘッドモジュールの内部構造を示す断面図である。符号214はインク供給路(供給側共通流路)、218は圧力室、216は各圧力室218とインク供給路214とを繋ぐ個別供給路(供給絞り流路)、220は圧力室218からノズル280に繋がるノズル連通路、226はノズル連通路220と循環流路228(循環側共通流路)とを繋ぐ循環絞り流路(個別循環路)である。これら流路部(214,216,218,220,226,228)を構成する流路構造体210の上に、振動板266が設けられる。振動板266の上には接着層267を介して、下部電極(共通電極)265、圧電体層231及び上部電極(個別電極)264の積層構造から成る圧電素子230が配設されている。 上部電極264は、各圧力室218の形状に対応してパターニングされた個別電極となっており、圧力室218毎に、それぞれ圧電素子230(「吐出エネルギー発生素子」に相当)が設けられている。
インク供給路214は、図19で説明したインク供給室232に繋がっており、インク供給路から供給絞り流路216を介して圧力室218にインクが供給される。描画すべき画像の画像信号に応じて、対応する圧力室218(ノズル280)に設けられた圧電素子230の上部電極264に駆動電圧を印加することによって、該圧電素子230及び振動板266が変形して圧力室218の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル連通路220を介してノズル280からインクが吐出される。
画像情報から生成されるドット配置データに応じて各ノズル280に対応した圧電素子230の駆動を制御することにより、ノズル280からインク滴を吐出させることができる。記録媒体たる用紙(不図示)を一定の速度で副走査方向(Y方向)に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル280のインク吐出タイミングを制御することによって、用紙上に所望の画像を記録することができる。
ノズル近傍には循環絞り流路226が設けられ、吐出に使用されないインクは、循環絞り流路226を介して循環流路228へ回収される。循環流路228は、図19で説明したインク循環室236に繋がっており、循環絞り流路226を通って常時インクが循環流路228へ回収されることにより、非吐出時におけるノズル近傍のインクの増粘を防止する。
図23は、ヘッドモジュール200における記録素子単位となる1つの液滴吐出素子(1つのノズル280に対応したインク室ユニット290)を拡大した平面透視図である。各ノズル280に対応して設けられている圧力室218は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル280への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)216が設けられている。
なお、圧力室の形状は、正方形に限定されない。圧力室の平面形状は、四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図22及び図23に示したように、1つの吐出要素(インク室ユニット290)は、圧電素子等の駆動源、それらに動力を伝達するための電気配線など、物理的スペースが必要である。1ノズル当りに必要な物理的スペースは、例えば、概ね300μm角程度となっている。このサイズは、解像度1200dpiとした場合に、14〜15画素分のピッチに相当するものとなる。このような吐出要素を図10や図15で説明したように、2次元的に配列することによって、高密度のノズル配置を実現している。
<ノズル列間のY方向シフトについて>
図10に示した2次元のノズル配列では、複数列のノズル列は、列毎に、Y方向に所定量ずつ画素単位でノズル位置をシフトさせた配列形態となっている。図10では、第2ノズル列の先頭ノズルはY方向に1画素分シフトされている。なお、Y方向のシフト量は適宜設計可能である。
このような構成によれば、当該ヘッドモジュールを図21のように複数個繋ぎ合わせて長尺のバーヘッドを構成する場合に、モジュール間接合のスペースを確保することができる。
図24は、ノズル列間のY方向シフトの有無によるサブヘッド間のスペースの広狭をマクロ的に示した図である。図24の上段(図24(a))は、ノズル列毎のY方向シフトがないノズル配列を持つサブヘッド(「ヘッドモジュール」と同義)をX方向に2つ並べて繋ぎ合わせた構成を示している。図24の下段(図24(b))は、ノズル列毎にY方向に1画素分シフトされたノズル配列を持つサブヘッドをX方向に2つ並べて繋ぎ合わせた構成を示している。図の左側に描いたノズル配列を持つサブヘッドを「サブヘッド1」、右側に描いたノズル配列を持つサブヘッドを「サブヘッド2」と呼ぶことにする。
図25は、図24(a)に示した「Y方向シフト無し」の形態におけるサブヘッド1とサブヘッド2の境界部分を拡大した図である。図25においてサブヘッド1のノズルを○で表し、サブヘッド2のノズルを□で表した。
図25に示したように、サブヘッド1,2間の境界部分(ノズル列のつなぎ目部分)におけるノズル列の間隔、すなわち、サブヘッド1における右端のノズル列(ノズル列番号=64)とサブヘッド2における左端のノズル列(ノズル列番号=1)の列間隔は約0.6mmである。
図26は、図24(b)に示した「Y方向シフト有り」の形態におけるサブヘッド1とサブヘッド2の境界部分を拡大した図である。図26においてサブヘッド1のノズルを○で表し、サブヘッド2のノズルを□で表した。図26に示したように、サブヘッド間の境界部分(ノズル列のつなぎ目部分)におけるノズル列の間隔、すなわち、サブヘッド1における右端のノズル列とサブヘッド2における左端のノズル列の列間隔は約1.1mmである。
「Y方向シフト無し」(図24(a)、図25)の形態と比較して、「Y方向シフト有り」(図24(b)、図26)の形態の方が、第1サブヘッドと第2サブヘッドの間の隙間を広く形成することができ、サブヘッドの最外周ノズルからの部材の強度確保や、サブヘッドの位置調整時の調整シロを確保することが可能である。
<用紙搬送速度VとY方向距離差ΔY(n-1),ΔY(n+1)の関係について>
図27は、X方向に隣り合うライン番号の着弾時間差T[ms]と、着弾干渉によるドット移動距離との関係を示したグラフである。インクの種類や記録媒体の種類によって、特性は若干異なるが、概ね図のような非線形のグラフとなる。
着弾時間差Tは、隣接ノズル間のY方向距離差L、用紙搬送速度Vとして、T=L/Vで表すことができる。Y方向距離差Lは、図10〜図15等で説明したΔY(n+1)や、ΔY(n-1)は、Y方向距離差Lに該当する。
図27に示すように、着弾時間差Tが10msよりも小さい場合に、着弾干渉によるドット移動量が著しく増加する。したがって、着弾時間差Tが10ms以下となるような、用紙搬送速度V及びノズル間Y方向距離差Lの場合に、本発明の適用が効果的である。
<着弾干渉が発生する条件について>
X方向に隣接する各画素位置に対応した走査ライン(Y方向ライン)のライン間隔(ラインピッチLp)が着弾液滴で形成される最小ドット径よりも小さい場合に着弾干渉の問題が顕著になる。よって、ラインピッチLpが最小ドット径よりも小さい場合に本発明を適用にしたノズル配列を採用することが有益である。
<インクジェット記録装置の構成例>
上述した本発明の実施形態によるノズル配列を持つインクジェットヘッドを適用したインクジェット記録装置(「画像記録装置」に相当)の例を説明する。
図28は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置600の構成図である。このインクジェット記録装置600は、描画部616の圧胴(描画ドラム670)に保持された記録媒体624(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体624上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体624上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置600は、主として、給紙部612、処理液付与部614、描画部616、乾燥部618、定着部620、及び排紙部622を備えて構成される。
(給紙部)
給紙部612には、給紙トレイ650が設けられ、この給紙トレイ650から記録媒体624が一枚ずつ処理液付与部614に給紙される。本例では、記録媒体624として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部614は、記録媒体624の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部616で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
処理液付与部614は、給紙胴652、処理液ドラム654、及び処理液塗布装置656を備えている。処理液ドラム654は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)655を備え、記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
処理液塗布装置656は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム654上の記録媒体624に圧接されて計量後の処理液を記録媒体624に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置656によれば、処理液を計量しながら記録媒体624に塗布することができる。ローラによる塗布方式に代えて、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部614で処理液が付与された記録媒体624は、処理液ドラム654から中間搬送部626を介して描画部616の描画ドラム670へ受け渡される。
(描画部)
描画部616は、描画ドラム670、用紙抑えローラ674、及びインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yを備えている。描画ドラム670は、処理液ドラム654と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)671を備える。描画ドラム670に固定された記録媒体624にインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yは、それぞれ、記録媒体624における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッドであり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている21のように繋ぎ合わせたものとなっている。
各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yは、記録媒体624の搬送方向(描画ドラム670の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム670上に密着保持された記録媒体624の記録面に向かって各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体624上での色材流れなどが防止され、記録媒体624の記録面に画像が形成される。
描画部616で画像が形成された記録媒体624は、描画ドラム670から中間搬送部628を介して乾燥部618の乾燥ドラム676へ受け渡される。
本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
(乾燥部)
乾燥部618は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、乾燥ドラム676、及び溶媒乾燥装置678を備えている。
乾燥ドラム676は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)677を備え、この保持手段677によって記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置678は、複数のハロゲンヒータ680と、各ハロゲンヒータ680の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル682とで構成される。乾燥部618で乾燥処理が行われた記録媒体624は、乾燥ドラム676から中間搬送部630を介して定着部620の定着ドラム684へ受け渡される。
(定着部)
定着部620は、定着ドラム684、ハロゲンヒータ686、定着ローラ688、及びインラインセンサ690で構成される。定着ドラム684は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)685を備え、この保持手段685によって記録媒体624の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム684の回転により、記録媒体624の記録面に対して、ハロゲンヒータ686による予備加熱と、定着ローラ688による定着処理と、インラインセンサ690による検査が行われる。
定着ローラ688は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体624を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ688は、定着ドラム684に対して圧接するように配置されており、定着ドラム684との間でニップローラを構成するようになっている。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、紫外線(UV)露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置600は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ688)の代わりに、記録媒体624上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ188に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
インラインセンサ690は、記録媒体624に記録された画像(テストパターンなども含む)について、吐出不良チェックパターンや画像の濃度、画像の欠陥などを計測するための読取手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
(排紙部)
排紙部622は、排出トレイ692を備えており、この排出トレイ692と定着部620の定着ドラム684との間に、これらに対接するように渡し胴694、搬送ベルト696、張架ローラ698が設けられている。記録媒体624は、渡し胴694により搬送ベルト696に送られ、排出トレイ692に排出される。搬送ベルト696による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体624は無端状の搬送ベルト696間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト696の回転によって排出トレイ692の上方に運ばれてくる。
また、図には示されていないが、本例のインクジェット記録装置600には、上記構成の他、各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部614に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体624の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<制御系の説明>
図29は、インクジェット記録装置600のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置600は、通信インターフェース770、システムコントローラ772、メモリ774、モータドライバ776、ヒータドライバ778、プリント制御部780、画像バッファメモリ782、ヘッドドライバ784等を備えている。
通信インターフェース770は、ホストコンピュータ786から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース770にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ786から送出された画像データは通信インターフェース770を介してインクジェット記録装置600に取り込まれ、一旦メモリ774に記憶される。
メモリ774は、通信インターフェース770を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ772を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ774は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ772は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置600の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。ROM790には各種制御プログラムや各種のパラメータ等が格納されており、システムコントローラ772の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。
メモリ774は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ776は、システムコントローラ772からの指示に従ってモータ788を駆動するドライバである。図29では、装置内の各部に配置される様々なモータを代表して符号788で図示している。
ヒータドライバ778は、システムコントローラ772からの指示に従って、ヒータ789を駆動するドライバである。図29では、装置内の各部に配置される様々なヒータを代表して符号789で図示している。
プリント制御部780は、システムコントローラ772の制御に従い、メモリ774内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドット画像データ)をヘッドドライバ784に供給する制御部である。
ドット画像データは、入力された多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置600で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して、誤差拡散法で各色のドットデータ(本例では、KCMYのドットデータ)に変換する処理である。
プリント制御部780において所要の信号処理が施され、得られたドットデータに基づいて、ヘッドドライバ784を介してヘッド750(図28のインクジェットヘッド672M,672K,672C,672Yを代表して符号750とした)のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部780には画像バッファメモリ782が備えられており、プリント制御部780における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ782に一時的に格納される。また、プリント制御部780とシステムコントローラ772とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ784には、ヘッド750の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
本例に示すインクジェット記録装置600は、ヘッド750の各ピエゾアクチュエータ(圧電素子230)に対して、共通の駆動電力波形信号を印加し、各ピエゾアクチュエータの吐出タイミングに応じて各ピエゾアクチュエータの個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、各ピエゾアクチュエータに対応するノズル280らインクを吐出させる駆動方式が採用されている。
<記録媒体について>
「記録媒体」は、ノズルから吐出された液滴が付着してドットが記録される媒体の総称であり、印字媒体、被記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、被記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体に適用できる。
<ヘッドと用紙を相対移動させる手段について>
上述の実施形態では、停止したヘッドに対して記録媒体を搬送する構成を例示したが、本発明の実施に際しては、停止した被記録媒体に対してヘッドを移動させる構成も可能である。なお、シングルパス方式のフルライン型の記録ヘッドは、通常、被記録媒体の送り方向(搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
<ヘッド構成の変形例について>
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行うインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。なお、インクジェット方式の印字ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別にヘッドを配置してもよいし、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
(変形例1)
インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、ピエゾアクチュエータ(圧電素子)に限らず、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や静電アクチュエータその他方式による各種アクチュエータなど様々な圧力発生素子(エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
(変形例2)
上述した本実施形態では用紙搬送方向(副走査方向)が「第1方向」、これと垂直な主走査方向が「第2方向」に該当する。第1方向と第2方向は必ずしも直交する必要はなく、第1方向と第2方向とが平行でなければよい。第1方向を示すベクトルと、第2方向を示すベクトルが一次(線形)独立であればよく、一次独立のベクトルによって、2次元のノズル配列におけるノズル位置を特定することが可能である。
2次元のノズル配列における各ノズルを第2方向の直線上に正射影することにより、第2方向についてノズルが一列に並ぶ実質的なノズル列が得られる。
(変形例3)
上記実施形態では、記録媒体に直接インク滴を打滴して画像を形成する方式(直接記録方式)のインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、一旦、中間転写体上に画像(一次画像)を形成し、その画像を転写部において記録紙に対して転写することで最終的な画像形成を行う中間転写型の画像形成装置についても本発明を適用することができる。この場合、中間転写体が「記録媒体」と解釈される。
<装置応用例>
上述の実施形態では、画像記録装置の一例としてインクジェット印刷機(記録装置)を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。本発明は、グラフフィック印刷用途に限らず、電子回路基板の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体(「インク」に相当)として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、微細構造物形成装置など、各種の画像パターンを形成し得る様々なインクジェットシステム(画像記録装置)に適用可能である。
<付記>
上記に詳述した発明の実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書は少なくとも以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):液滴を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドであって、当該液体吐出ヘッドから吐出した液滴を付着させる記録媒体の前記液体吐出ヘッドに対する相対的な移動方向を第1方向、前記記録媒体に対面する前記複数のノズルが配列された吐出面における前記第1方向と交差する方向を第2方向とするとき、当該液体吐出ヘッドは、前記第1方向に対して斜めに傾斜する第3方向に沿って複数個の前記ノズルが並んだノズル列が前記第2方向に位置を異ならせて複数列設けられ、前記複数列のノズル列を有した2次元のノズル配列における前記第2方向に沿ったノズルの並び順に、連続する整数値で各ノズルの前記第2方向位置を表し、前記第2方向にn番目(ただし、nは2以上の整数)のノズルの第1方向位置をY(n)、(n−1)番目のノズルの第1方向位置をY(n-1)、(n+1)番目のノズルの第1方向位置をY(n+1)とし、前記Y(n)と前記Y(n-1)との差をΔY(n-1)、前記Y(n)と前記Y(n+1)との差をΔY(n+1)とするとき、前記(n−1)番目のノズルと前記(n+1)番目のノズルは、それぞれ前記n番目のノズルが属するノズル列とは異なるノズル列に属しており、前記2次元のノズル配列のうち、少なくとも前記第2方向について所定の記録解像度が実現されているノズル配列領域内について、前記ΔY(n-1)と前記ΔY(n+1)の比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.7以上、1.4以下となることを特徴とする液体吐出ヘッド。
かかる態様によれば、先行して着弾した液滴に隣接して着弾する液滴の着弾時間差の差が小さくなる。これにより、着弾干渉によるドット移動量の差が抑えられ、画像ムラの発生が抑制される。
(発明2):発明1において、前記比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は前記比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.9以上、1.1以下であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
(発明3):発明1又は2において、前記ノズル列は、同一ノズル列内に3個以上のノズルが並んでいることを特徴とする液体吐出ヘッド。
吐出要素の物理的サイズの制約から、2行の千鳥配列では、高密度の記録解像度を実現することができない。1列あたり3個以上のノズルを並べたノズル列を複数列備えた2次元配列とすることが好ましい。
(発明4):発明1から3のいずれか1項において、前記ノズル列内における隣接ノズル間の前記第2方向のピッチは130μm(200dpi相当)以下であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
第2方向と平行な2行の千鳥配列では、1行内のノズル間隔が300μmを超えるものとなる。したがって、これらを2行並べても第2方向のノズル間隔は、150μmピッチが限界と考えられる。本発明によれば、第3方向にノズル列を形成するため、このような制約がなく、第2方向について、130μmピッチ以下のノズルピッチを実現できる。
(発明5):発明1から4のいずれか1項において、前記ノズル列内における隣接ノズル間の前記第2方向のピッチは前記所定の記録解像度で規定される画素ピッチを単位として2画素以上6画素以下であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
かかる態様によれば、第2方向と平行な2行の千鳥配列では実現できない、高密度の2次元ノズル配列を達成できる。
(発明6):発明1から5のいずれか1項において、前記ノズル列は、同一ノズル列内で前記ノズルが等間隔に並んでいることを特徴とする。
ノズル列内のX方向ノズル間ピッチは一定(等間隔)であることが好ましい。
(発明7):発明1から6のいずれか1項において、前記所定の記録解像度は1200dpi以上であることを特徴とする記載の液体吐出ヘッド。
本発明は1200dpi以上の高記録解像度を実現する液体吐出ヘッドについて適用することが特に効果的である。
(発明8):発明1から7のいずれか1項において、前記第2方向は、前記第1方向と直交する方向であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
例えば、第1方向として、記録媒体の搬送方向(副走査方向)を採用し、第2方向として、記録媒体の搬送方向と直交する記録媒体の幅方向(主走査方向)を採用することができる。
(発明9):発明1から8のいずれか1項において、前記複数列のノズル列は、列毎に、Y方向に所定量ずつ画素単位でノズル位置をシフトさせたノズル配列となっていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
かかる態様によれば、当該液体吐出ヘッドをサブヘッド(ヘッドモジュール)として、これを複数個繋ぎ合わせて長尺のバーヘッドを構成する場合に、サブヘッド(ヘッドモジュール)間接合のスペースを確保することができる。
(発明10):発明1から9のいずれか1項において、前記整数値で表される各ノズルの第2方向位置に対応した走査ラインのライン間隔は、前記記録媒体上に着弾する液滴による最小ドット径よりも小さいことを特徴とする液体吐出ヘッド。
第2方向に隣接する走査ラインのライン間隔(ラインピッチLp)が最小ドット径よりも小さい場合に着弾干渉の問題が顕著になるため、ラインピッチLpが最小ドット径よりも小さい場合に本発明の適用が有益である。
(発明11):発明1から10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、前記記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して相対移動させる移動手段と、を備え、前記記録媒体上に画像を形成することを特徴とする画像記録装置。
(発明12):発明11において、前記液体吐出ヘッドに対する前記記録媒体の相対速度をVとするとき、ΔY(n-1)/V、及びΔY(n+1)/Vがともに10ms以下であることを特徴とする画像記録装置。
(発明13):発明11又は12において、前記液体吐出ヘッドは、シングルパス方式のライン型ヘッドであることを特徴とする画像記録装置。
200…ヘッドモジュール、214…インク供給路、218…圧力室、220…ノズル連通路、230…圧電素子、275…ノズル板、280…ノズル、600…インクジェット記録装置、624…記録媒体、672M,672K,672C,672Y…インクジェットヘッド、670…描画ドラム

Claims (13)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドであって、
    当該液体吐出ヘッドから吐出した液滴を付着させる記録媒体の前記液体吐出ヘッドに対する相対的な移動方向を第1方向、前記記録媒体に対面する前記複数のノズルが配列された吐出面における前記第1方向と交差する方向を第2方向とするとき、
    当該液体吐出ヘッドは、前記第1方向に対して斜めに傾斜する第3方向に沿って複数個の前記ノズルが並んだノズル列が前記第2方向に位置を異ならせて複数列設けられ、
    前記複数列のノズル列を有した2次元のノズル配列における前記第2方向に沿ったノズルの並び順に、連続する整数値で各ノズルの前記第2方向位置を表し、
    前記第2方向にn番目(ただし、nは2以上の整数)のノズルの第1方向位置をY(n)、(n−1)番目のノズルの第1方向位置をY(n-1)、(n+1)番目のノズルの第1方向位置をY(n+1)とし、
    前記Y(n)と前記Y(n-1)との差をΔY(n-1)、前記Y(n)と前記Y(n+1)との差をΔY(n+1)とするとき、
    前記(n−1)番目のノズルと前記(n+1)番目のノズルは、それぞれ前記n番目のノズルが属するノズル列とは異なるノズル列に属しており、
    前記2次元のノズル配列のうち、少なくとも前記第2方向について所定の記録解像度が実現されているノズル配列領域内について、前記ΔY(n-1)と前記ΔY(n+1)の比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.7以上、1.4以下となることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記比ΔY(n-1)/ΔY(n+1)又は前記比ΔY(n+1)/ΔY(n-1)が0.9以上、1.1以下であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記ノズル列は、同一ノズル列内に3個以上のノズルが並んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ノズル列内における隣接ノズル間の前記第2方向のピッチは130μm(200dpi相当)以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記ノズル列内における隣接ノズル間の前記第2方向のピッチは前記所定の記録解像度で規定される画素ピッチを単位として2画素以上6画素以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記ノズル列は、同一ノズル列内で前記ノズルが等間隔に並んでいることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記所定の記録解像度は1200dpi以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第2方向は、前記第1方向と直交する方向であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記複数列のノズル列は、列毎に、Y方向に所定量ずつ画素単位でノズル位置をシフトさせたノズル配列となっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記整数値で表される各ノズルの第2方向位置に対応した走査ラインのライン間隔は、前記記録媒体上に着弾する液滴による最小ドット径よりも小さいことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、前記記録媒体を前記液体吐出ヘッドに対して相対移動させる移動手段と、を備え、前記記録媒体上に画像を形成することを特徴とする画像記録装置。
  12. 前記液体吐出ヘッドに対する前記記録媒体の相対速度をVとするとき、ΔY(n-1)/V、及びΔY(n+1)/Vがともに10ms以下であることを特徴とする請求項11に記載の画像記録装置。
  13. 前記液体吐出ヘッドは、シングルパス方式のライン型ヘッドであることを特徴とする請求項11又は12に記載の画像記録装置。
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WO2015198944A1 (ja) * 2014-06-27 2015-12-30 京セラ株式会社 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置

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