JP2006095879A - 画像形成装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルの吐出方向異常に起因する記録ヘッドと記録媒体の相対移動方向と直交する方向のドット位置ずれによる線品質の低下を抑制する。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、記録ヘッド50の各ノズル50-i(i=1 〜5)から打滴されるドットの着弾位置ずれを示す情報のうち、少なくとも搬送手段による記録媒体との相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を記憶しておく記憶手段と、印刷用の画像データから線図形を認識する線図形認識処理手段と、認識された線図形から着弾位置ずれが全く無いと想定したときの理想線L0 を求める理想線特定手段と、前記記憶されている情報に基づき、着弾位置ずれが発生する不良ノズル51-3から打滴されるドットD3 の着弾中心位置C2 を前記相対移動方向に沿って理想線L0 に近づけるように当該ノズルの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御手段と、を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は画像形成装置及び方法に係り、特に複数の液滴吐出口(ノズル)が配列されたノズル列を有する記録ヘッド(印字ヘッドともいう。)におけるノズルの吐出不良に起因する画質劣化の低減に好適な打滴制御技術に関する。
インクジェット記録装置(プリンタ)では、ノズルからのインク吐出方向のばらつき、ノズル位置のずれ、各色ヘッドの位置ずれ等の理由により、記録媒体に着弾したドットの位置が理想の位置とずれてしまい(以下、これを「着弾位置ずれ」と呼ぶ)、その結果、印刷の品質が損なわれるという問題がある。特に、グラフや図等で用いられるライン(線)や文字等を印刷する場合においては、ドットの位置が理想的な位置からずれることによる品位の低下が激しく、プリンタの品質において非常に問題となる(以下、グラフや図等のラインや文字の品質を「線品質」と呼ぶ)。
図17を用いて線品質の劣化現象を説明する。同図はラインヘッドの各ノズルからインクを吐出して記録媒体上に斜めのドット列(斜めの線)を描く様子を模式的に示したものである。図中符号200はラインヘッド、符号202-i( i=1,2,3,4,5)はノズルを示し、符号204-iは各ノズル202-i( i=1,2,3,4,5)によって打滴されるドット、符号206-iはそのドットの中心位置を表している。また、矢印Aはラインヘッド200に対する記録媒体(例えば、記録紙)の相対的な搬送方向を示している。
同図の(a)は5つのノズルが全て正常にインクを吐出することによって実現される理想的な斜め線が描かれる図である。また(b)は、中央のノズル202-3が吐出不良を起こして吐出方向が右にずれてしまう場合に形成されるドット列を示している。
同図(b)のように、中央のノズル202-3の吐出方向が右に寄る現象を示す場合に斜め線を描く際、(a)と同じ吐出制御(吐出タイミング)で打滴を実施すると、当該不良ノズル202-3からのドット204-3が右にずれて着弾してしまう(図17(b))。このドット列(斜め線)をライン方向に追っていくと、位置ずれのドット204-3による出っ張りやへこみが起こってしまう。このドット列の凹凸が線品質の低下を招く。
上述のように、ドットの着弾位置ずれによって生じるドット列の凹凸は線品質低下の大きな要因となる。また、インクジェット記録装置の場合、線品質の低下は特に図17のような斜め方向の線において顕著になる。
着弾位置ずれによる印刷品質の劣化という問題に対して、従来、各ノズルからの吐出タイミングを制御することで着弾位置ずれを防ぐ技術が提案されている(特許文献1,2等)。
特許文献1は、1ドットのインク吐出時間を複数に分割し、その分割した中でインク吐出タイミングを制御することで、1ドット以内の位置ずれを補正することを開示している。一方、特許文献2はラインヘッドにおいて着弾位置ずれを相殺するように、インクの吐出時期を遅延させる手段を備えることを述べている。
特開平11−277733号公報 特開2000−62148号公報
着弾位置ずれを防止するために従来提案されている技術の多くは、シャトルスキャン型の場合は主走査方向(シャトルの移動方向)、ラインヘッド型の場合は副走査方向(紙搬送方向)の着弾位置ずれを補正するものである。これらの方向の着弾位置ずれにおいては、吐出タイミングの制御でドット着弾位置を修正し、着弾位置ずれが全く無いときのドットの位置(以下「理想の位置」と呼ぶ)にすることができる。
これに対して、上記の方向と垂直な方向(以下、「ノズル列方向」と呼ぶ)の着弾位置ずれについては、吐出タイミングをずらしても理想の位置にドットを着弾させることはできない。この点について特許文献2は、ノズル列方向の着弾位置ずれの課題も指摘し、『位置ずれを相殺するように、ノズル毎のインク吐出時期を遅延させる』と述べているが、同文献2にはその解決方法が具体的に開示されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ノズルの吐出方向異常に起因する記録ヘッドと記録媒体の相対移動方向と直交する方向(上述のノズル列方向に相当)のドット位置ずれによる線品質の低下を抑制することができる画像形成方法及び装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、前記記録ヘッドの各ノズルから打滴されるドットの理想着弾位置からの着弾位置ずれを示す情報のうち、少なくとも前記搬送手段による相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を記憶しておく記憶手段と、印刷用の画像データから線図形を認識する処理を行う線図形認識処理手段と、前記線図形認識処理手段によって認識された線図形について、当該線図形を描画する際に各ノズルの着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドットの中心を結んで得られる理想線を求める理想線特定手段と、前記線図形の描画に際し、前記記憶手段に記憶されている前記着弾位置ずれ量の情報及び前記理想線特定手段で求めた理想線に基づき、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれが生じる不良ノズルから打滴されるドットの着弾中心位置を前記相対移動方向に沿って前記理想線に近づけるように当該不良ノズルの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドの各ノズルについて打滴ドットの理想着弾位置からの着弾位置ずれを予め把握しておき、その情報を記憶手段に格納しておく。着弾位置ずれは、理想着弾位置を基準にしてずれ方向とずれ量によって表すことができる(例えば、2次元座標系によるベクトル表示が可能)。本発明は、少なくとも記録ヘッドと記録媒体の相対移動方向と直交する方向の成分の着弾位置ずれ量の情報を記憶するが、より好ましくは相対移動方向成分の着弾位置ずれ量の情報も記憶する。
印刷すべき画像のデータが与えられると、所定のデータ処理が施され、当該印刷用の画像データについて画像内容の解析が行われる。すなわち、線図形認識処理手段によって、画像データ中から線図形の部分が認識され、その線図形の部分について理想線特定手段によって理想線が求められる。「線図形」には、グラフや図、文字などの線分や曲線、並びに異色領域間の境界部(境界線)等が含まれる。
こうして得られた理想線と、先に記憶手段に記憶しておいた着弾位置ずれ量の情報から、不良ノズルによる打滴ドットの着弾中心位置を理想線上に重ねる、或いは、理想線に対してより近い位置にするように、前記相対移動方向の着弾位置を修正すべく、記録ヘッドと記録媒体との相対移動速度を考慮して不良ノズルの吐出タイミングを補正(制御)する。これにより、線図形を描くドット列の凹凸が低減され、線品質の低下を抑制することができる。なお、本発明は前記相対移動方向と平行でない斜めの線を描画する場合に特に有効な技術である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置の一態様に係り、前記線図形の描画において、前記相対移動方向と直交する方向をX軸、前記相対移動方向をY軸とし、前記不良ノズルについて着弾位置ずれが全く無いと想定した時の理想着弾中心位置を(X0 ,Y0 )、当該不良ノズルについて吐出タイミングの補正を行わない場合の着弾中心位置を(X1 ,Y1 )、補正後の着弾中心位置を(X2 ,Y2 )、前記理想線を表す関数をY=f(X)、前記搬送手段による相対移動速度をVとするとき、前記吐出タイミグ制御手段は、吐出タイミング時間の補正量Δtを次式、
Δt=(Y2 −Y1 ) /V=(f(X1 )−Y1 )/V
によって決定することを特徴とする。
この発明態様に示したように、記録媒体表面において前記相対移動の方向をY軸、これと直交する方向をX軸とする2次元座標系を導入して、吐出タイミング時間の補正量(補正時間)の計算をすることによって、制御系の演算の簡略化が可能である。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置の一態様に係り、前記線図形の描画において、前記理想線が直線の場合、前記不良ノズルについて着弾位置ずれが全く無いと想定した時の理想着弾中心位置と当該不良ノズルについて吐出タイミングの補正を行わない場合の着弾中心位置と着弾位置ずれ量のうち、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量をΔd、前記相対移動方向の着弾位置ずれ量をΔd’、前記相対移動方向と直交する方向に沿う直線と前記理想線との成す角度をθ、前記搬送手段による相対移動速度をVとするとき、前記吐出タイミグ制御手段は、吐出タイミング時間の補正量Δtを次式、
Δt=(Δd×tan θ−Δd’)/V
によって決定することを特徴とする。
この発明態様に示したように、理想線が直線の場合に適用される吐出タイミング時間の補正量(補正時間)の計算をすることによって、制御系の演算の簡略化が可能である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置の一態様に係り、前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量が所定の基準値を超えているノズルに限り、前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする。
「所定の基準値」は、線品質の低下(特に、着弾位置ずれに起因する線の凹凸)が視認され得る最小の値とすることが好ましい。視認されないレベルの極めて微小な着弾位置ずれの補正作業を省略することにより、実用上問題とならない範囲で、システム(制御系、演算系)への過負荷を軽減できる。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置の一態様に係り、前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向に隣接する2つのドットを形成し得る2個のノズルについて、これらのノズルから打滴されるドットの着弾位置が前記相対移動方向と直交する方向に関して互いに離れる方向にそれぞれ着弾位置ずれを生じる場合、当該2個のノズルのうち前記相対移動方向と直交する方向の前記着弾位置ずれ量が大きい一方のノズルに対してのみ、前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする。
記録ヘッドと記録媒体との相対移動方向と直交する方向に隣接する2つのドットを形成し得る2個のノズルについて、これらノズルの着弾位置ずれが前記相対移動方向と直交する方向に関して互いに離れる方向のものである場合、両方のノズルについて着弾位置を補正するように各ノズルの吐出タイミングを補正すると、これら2ノズルから吐出されたドットの中心間距離が補正前よりも長くなり(ドット間の距離が拡がり)、その部分の線が細くなってしまう(或いは線が途切れてしまう)場合がある。そこで、このような事態を避けるために、請求項5に示したように、両者のうち着弾位置ずれが大きい方のノズルのみ補正を実施する態様がある。
また、請求項6に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置の一態様に係り、前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向に隣接する2つのドットを形成し得る2個のノズルについて、これらのノズルから打滴されるドットの着弾位置が前記相対移動方向と直交する方向に関して互いに離れる方向にそれぞれ着弾位置ずれを生じる場合、当該2個のノズルから打滴される各ドットの着弾中心位置が、前記吐出タイミングの制御を行わないときの着弾中心位置と前記理想線との間に入るように、前記2個のノズルについて前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする。
この発明態様は、2個のノズルについて両者とも吐出タイミングの補正を行うが、各ノズルから打滴されるドットの着弾中心位置を理想線上に重ねず、その手前の位置まで近づけるものである。こうすることにより、上述した線の細り(或いは線の途切れ)を防止できる。
本発明における記録ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数のノズルを配列させたノズル列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドブロックを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型の吐出ヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿って吐出ヘッドを配置する態様もあり得る。
カラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別にフルライン型の記録ヘッドを配置してもよいし、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
「記録媒体」は、記録ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、中間転写媒体、記録ヘッドによって配線パターン等が形成されるプリント基板、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)記録ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して記録ヘッドを移動させる態様、或いは、記録ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
また、本発明は、上記のフルライン型のヘッドに限らず、シャトルスキャン方式の記録ヘッド(記録媒体の搬送方向に略直交する方向に往復移動しながら打滴を行う記録ヘッド)についても適用可能である。
請求項7に係る発明は前記目的を達成する方法発明を提供する。すなわち、請求項7に記載の画像形成方法は、複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドから記録媒体に向けて液滴を吐出させ、前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させることにより前記記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、前記記録ヘッドの各ノズルから打滴されるドットの理想着弾位置からの着弾位置ずれを示す情報のうち、少なくとも前記搬送手段による相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を記憶する記憶工程と、印刷用の画像データから線図形を認識する処理を行う線図形認識処理工程と、前記線図形認識処理工程によって認識された線図形について、当該線図形を描画する際に各ノズルの着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドットの中心を結んで得られる理想線を求める理想線特定工程と、前記線図形の描画に際し、前記記憶工程により記憶されている情報及び前記理想線特定手段で求めた理想線に基づき、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれが生じる不良ノズルから打滴されるドットの着弾中心位置を前記相対移動方向に沿って前記理想線に近づけるように当該不良ノズルの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、各ノズルについて、記録ヘッドと記録媒体の相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を予め記憶しておく一方、印刷画像データを解析して線図形を認識してその理想線を求め、不良ノズルによる打滴ドットの着弾中心位置を理想線に対してより近い位置にするように、前記相対移動方向の着弾位置を修正すべく、当該不良ノズルの吐出タイミングを制御する構成にしたので、線図形を描くドット列の凹凸が低減され、線品質の低下を抑制することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録媒体たる記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによって記録紙16がベルト33上に吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図9中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12の各ヘッド12K,12C,12M,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録紙16の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
ヘッド12K,12C,12M,12Yは、記録紙16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド12K,12C,12M,12Yが記録紙16の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
吸着ベルト搬送部22により記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド12K,12C,12M,12Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図1に示した印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置ずれなどの吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が2次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
各色のヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部24により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部24の後段には後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3(a) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図3(a) 中の4−4線に沿う断面図)である。
記録紙16上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a),(b) に示したように、インク滴の吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙16の送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図3(a) の構成に代えて、図3(c) に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドブロック50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図3(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部にノズル51への流出口と供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が菱形、長方形、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図4に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(図4中不図示、図6中符号60として記載)と連通しており、インクタンク60から供給されるインクは図4の共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の天面を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、ピエゾ素子などの圧電体が好適に用いられる。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
かかる構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度αを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度αの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosαとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図5に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔インク供給系の構成〕
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。すなわち、図6のインクタンク60は、図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
図6に示したように、インクタンク60とヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。図6には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構によりヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面(ノズル面50A)を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッド50への装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ58が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(アクチュエータ58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かってアクチュエータ58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル板表面の汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、アクチュエータ58を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、ヘッド50のノズル面50Aに、圧力室52内のインクをポンプ等で吸い込む吸引手段(図6におけるキャップ64)を当接させて、気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引する動作が行われる。ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きいため、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
〔吐出タイミングの制御方法〕
ここで、ノズルの吐出方向異常(すなわち、着弾位置ずれ)に起因する線品質の低下を抑制するための打滴方法(吐出タイミングの制御方法)の例について説明する。
図17との比較を容易にするために、図7の模式図を用いて説明する。図7では5つのノズル51-i(i=1,2,3,4,5 )が一列に並んでいる様子を示しているが、これは、図3(a) 〜図5で説明したマトリクス配列によるノズルを主走査方向に並ぶように投影させたときの等価的なノズル列の一部を表している。
図7において中央のノズル51-3が不良ノズル(吐出方向異常のノズル)であり、当該ノズル51-3から吐出されるインクの飛翔方向がノズル列方向に沿って右方向にずれているものとする。つまり、当該ノズル51-3が正常に吐出すると想定した場合の理想の着弾中心位置C0 に対して、実際の着弾中心位置C1 (補正制御せずに打滴した場合の着弾ドットの中心位置、以下「制御無し中心位置」という)は図示のように右にずれている。
したがって、このまま通常の(補正制御無しの)吐出動作を実施して図示のような斜め線を形成すると、ノズル51-3から打滴されたドットは図7の破線円D3 ' で示した位置に形成されるため、線品質の低下を招く(図17参照)。そのため、本実施形態では、図7の実線円(D3 )で示したように、当該不良ノズル51-3の吐出タイミングを補正し、補正制御後の着弾中心位置(以下「制御後中心位置」という)C2 が理想線L0 上に乗るように打滴を行う。なお、ここでいう「理想線」とは、各ノズルについて着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドット(画像データから演算された記録媒体上に形成すべき本来のドット)の中心を結んだ線である。ドット中心間を結ぶ線は、直線のみならず曲線もありうるが、実用上はドット中心間を直線補間した線とすれば十分である。
これにより、図7に示したとおり、各ノズル51-i(i=1,2,3,4,5 )から打滴されたドットDi(i =1,2,3,4,5 )が理想線L0 に沿って一直線に配置され、線の凹凸が緩和される。
具体的には、以下のように制御する。
図7の部分拡大図に示したように、理想の着弾中心位置C0 に対する制御無し中心位置C1 の主走査方向の着弾位置ずれ量をΔd、制御無し中心位置C1 から理想線L0 までの副走査方向の距離(すなわち、制御無し中心位置C1 から副走査方向に離れた理想線L0 上の制御後中心位置C2 までの吐出位置変化量)をΔL、記録媒体(記録紙16)の搬送速度(相対移動速度)をVとするとき、
吐出タイミングの変化量(吐出タイミングの補正時間)Δtは、次式(1)、
[数1] Δt =ΔL/V …(1)
となる。
図7において、ノズル列方向(主走査方向)をX軸、これと直交する記録媒体搬送方向(副走査方向)をY軸とする座標系を導入し、理想の着弾中心位置C0 を(X0 ,Y0 )、制御無し中心位置C1 を(X1 ,Y1 )、制御後中心位置C2 を(X2 ,Y2 )とするとともに、理想線L0 を表す関数をY=f(X)とすると、吐出位置変化量ΔLは、次式(2)、
[数2] ΔL=Y2 −Y1 =f(X1 )−Y1 …(2)
であるから、上記式(1)より、吐出タイミングの変化量(吐出タイミングの補正時間)Δtは、次式(3)で表すことができる。
[数3] Δt=(Y2 −Y1 ) /V=(f(X1 )−Y1 )/V …(3)
また、描画する線分の理想線L0 を直線に限定すると、この理想線L0 のノズル列方向(主走査方向)からの角度θを用いて、吐出位置変化量ΔLを次式(4)、
[数4] ΔL=Δd×tan θ …(4)
で表すことができる。したがって、上記式(1)の吐出タイミング変化量Δtは、次式(5)、
[数5] Δt =ΔL/V=(Δd×tan θ)/V …(5)
のように表すことができる。
こうして求めた吐出タイミング変化量Δtに基づいて不良ノズル(図7においてノズル51-3)の吐出タイミングを調整する。
なお、式(4)から明らかなようにθ=0°又は90°の場合は特殊な条件であるため、上記の議論から除外してもよい。
次に、上記した打滴補正方法を本実施形態に係るインクジェット記録装置10において実施する場合の例について手順を追って説明する。
(手順1):まず、インクジェット記録装置10は、ヘッド50における各ノズル51のノズル列方向(紙搬送方向と直交する主走査方向)の着弾位置ずれ量(=Δdとする。)の情報を取得し、そのデータを予め装置内の記憶手段(EEPROMなど)に記憶する。着弾位置ずれ量の測定(推定)並びに記憶の方法は、(1) 補正制御を行わずにテストプリントを実施し、実際のドット位置を読み取るという方法や、(2) 飛翔中の液滴を撮影し、その位置から打滴位置を計算により求める(推定する)という方法などが考えられる。インクジェット記録装置10において、各ノズルの着弾位置ずれ量を測定(又は推定)する手段を具備していることが好ましい。図1で説明した実施形態では、印字検出部24を利用してテストプリントの印字結果からドット位置を読み取ることができる。
また、着弾位置ずれ量を求めるタイミングとしては、(a) インクジェット記録装置10の出荷検査時、(b) 本装置を購入後、最初にこれを使用するとき、(c) 一度電源をOFFした後、再びONした最初のプリント前、(d)ノズル面のワイピング後、(e) 実際に画像を印刷している最中、などがある。なお、図7では、ノズル列方向(主走査方向)の着弾位置ずれについてのみ説明したが、このとき図8(a) に示すように、副走査方向の着弾位置ずれΔd’も同時に読み取っておくことが望ましい。
(手順2):印刷用画像データ(例えば、元画像データから生成されたドットデータ)から図形やグラフの線や、文字、異色領域間の境界線などの線図形データ(いわゆる線のデータ)を認識し、当該線図形のデータ部分について理想線を求める。理想線は、(A) 関数の形式やドット列の位置(点)データの集合の形式で求めてもよいし、(B) 各々の線のノズル列方向からの角度θを求めてもよい。
(手順3):手順1,2の結果より、各ノズルの吐出位置変化量(=ΔLとする)を求める。すなわち、手順2において理想線を上記(A) の形式で求めた場合は、理想線と実際に予期されるドットの着弾中心位置(制御無し中心位置)との副走査方向の差をΔLとする。一方、手順2において理想線を上記(B) の形式で求めた場合は、式(4)により、ΔL=Δd×tan θとする。なお、副走査方向にもΔd’の着弾位置ずれがある場合は、ΔL=Δd×tan θ−Δd’となる(図8(b)参照)。
(手順4):手順3の結果より、各ノズルの吐出タイミングの補正時間(=Δtとする)を求める。具体的には、上記式(5)のように、Δt =ΔL/V=(Δd×tan θ)/V となる。ただし、副走査方向の着弾位置ずれΔd’も求めている場合は、次式(6)、
[数6] Δt =ΔL/V=(Δd×tan θ−Δd’)/V …(6)
となる。
(手順5):手順4で求めた吐出タイミングの補正時間Δtの分だけ、各ノズルの吐出タイミングをずらして吐出を行う。これにより、各ドットを理想の位置に着弾させることなく、線品質の低下を防ぐことができる。
なお、システムは以下に述べる変形例1〜3のように構成してもよい。
(変形例1)吐出タイミングを離散的にしかずらせない場合は、吐出タイミングのずらし量をΔt0 ,Δt1 ,…,Δtn とし、Δt=ΔL/Vの演算工程(手順4)で算出したΔtに最も近い値を採用する。
(変形例2)任意の角度θに対して上記の計算を行うことがシステムにとって大きな負担となる場合は、斜め線の角度θを複数レベルに(段階的に)分け、θ0 ,θ1 ,…,θn とする。それぞれの角度θj (j=0,1,2,…,n) に対してtan θj の値を与えておき、出力すべき線の角度がθ0 ,θ1 ,…,θn の中でどれに最も近いかを判断し、最も近い値を使って吐出タイミング補正時間(Δt)を求める計算を行う。
(変形例3)全ノズルに対して上述の吐出タイミング補正作業を行うことがシステムにとって大きな負担となる場合は、上記の手順1で求めた着弾位置ずれ量Δdが、所定の閾値Δdthを超えてしまっているノズルについてのみ吐出タイミングの補正を行う。補正処理の要否を決める判定基準となる閾値Δdthの値は、線品質の低下(特に着弾位置ずれに起因する線の凹凸)が視認され得る最小の値とすることが好ましい。なお、理想線の角度θごとにΔdthの値は異なってもよい。
こうして、着弾位置ずれが視認されないレベルの微小なものであるときは補正を実施しないことにより、システムへの過負荷を回避できる。この場合、各ノズルの着弾位置ずれ量を記憶させる段階で、閾値Δdthに満たない着弾位置ずれ量の情報を記憶しないという態様も可能であるし、着弾位置ずれ量を記憶する段階では閾値との大小を判別せずに、ずれ量の情報として全てを記憶しておき、補正演算を実施する段階で閾値との比較を行い、補正対象を選択する態様も可能である。
〔制御系の説明〕
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置10のシステム構成について説明する。
図9は本実施形態に係るインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、ROM73、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、タイミング信号生成回路83、ヘッドドライバ84を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
ROM73には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、ROM73は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データ(元画像のデータ) から印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。
また、プリント制御部80は、各ノズルの吐出タイミングを制御し、タイミング信号生成回路83に対して所望のタイミング信号を発生させる制御信号を与える。すなわち、プリント制御部80は、本発明の「吐出タイミング制御手段」に相当している。タイミング信号生成回路83は、プリント制御部80からの指令に従い、ヘッドドライバ84に対して吐出タイミングを規定するタイミング信号を出力する。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられる印字データ及びタイミング信号生成回路83から与えられるタイミング信号に基づいて各色のヘッド12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
プリント制御部80において所要の信号処理が施され、生成されたドットデータに基づいてヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図9において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
図9の構成において、印刷動作の基本的な流れを概説すると、印刷すべき画像のデータ(元画像データ)は、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてディザ法、誤差拡散法などの手法(ハーフトーン化処理)によりインク色ごとのドットデータに変換される。すなわち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをKCMYの4色のドットデータに変換する処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
ヘッドドライバ84は、画像バッファメモリ82に記憶されたドットデータ及びタイミング信号生成回路83から与えられるタイミング信号に基づき、ヘッド50の各ノズル51に対応するアクチュエータ58を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ84から出力された駆動信号がヘッド50に加えられることによって、該当するノズル51からインクが吐出される。記録紙16の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙16上に画像が形成される。
なお、本例では吐出タイミングを可変する手段として、プリント制御部80とヘッドドライバ84の間にタイミング信号生成回路83を設けたが、かかる構成に代えて、ヘッドドライバ84の後段(ヘッドドライバ84とヘッド50の間)に遅延回路など、駆動信号の印加タイミングを調整する回路を設けてもよい。また、タイミング信号生成回路83や遅延回路等をプリント制御部80やヘッドトライバ84に一体的に組み込むことも可能である。
上述した構成に加えて、本例のインクジェット記録装置10は、印字検出部24、着弾位置ずれ量演算部90、着弾位置ずれ量記憶部92、画像解析部93、吐出位置変化量演算部96、吐出タイミング補正時間演算部98等を備えている。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果を図9のプリント制御部80及び着弾位置ずれ量演算部90に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。また、システムコントローラ72は、印字検出部24から得られる情報に基づいて、予備吐出や吸引その他の所定の回復動作を実施する制御を行う。
着弾位置ずれ量演算部90は、印字検出部24から取得したテストプリントの読み取り結果を基に、各ノズルの理想着弾位置からの着弾位置ずれ量を測定する測定手段として機能する演算処理部である。なお、システムコントローラ72の中に着弾位置ずれ量演算部90の機能を組み込むことも可能である。
着弾位置ずれ量演算部90で測定された着弾位置ずれ量のデータは、着弾位置ずれ量記憶部92に記憶される。着弾位置ずれ量記憶部92は、EEPROMなど書換可能な不揮発性のメモリで構成する態様が好ましい。また、ROM73の記憶領域の一部を着弾位置ずれ量記憶部92として用いる態様も可能である。
画像解析部93は、印刷用の画像データ(本例ではプリント制御部80によって生成されたドットデータ)から線図形を認識する線図形認識処理部94と、当該線図形認識処理部94で認識された線図形の理想線を求める理想線特定処理部95とを含んで構成される画像信号処理手段である。画像データ中から線図形を認識する技術並びに線図形の中心線(理想線)を抽出する技術は、特開2001−357406号公報等に示されているように、公知の画像信号処理技術を用いることができる。例えば、同公報では、図形領域に対してベクトル変換処理を行い、図形領域に含まれる線図形を認識する方法と、その線幅の中心線(芯線)を抽出する芯線化処理及び芯線データをベクトルに変換する処理について開示している。
本例では元画像データから生成されたドットデータを解析することによって線図形を認識しているが、本発明の実施に際しては、元画像データ(RGBの入力画像)を解析して線図形を認識してもよい。
吐出位置変化量演算部96は、理想線特定処理部95で求められた理想線と、着弾位置ずれ量記憶部92に記憶した着弾位置ずれ量のデータから、各ノズルの副走査方向についての吐出位置変化量(図7で説明したΔL)を求める演算処理部である。ここで算出された吐出位置変化量の情報は吐出タイミング補正時間演算部98に提供される。
吐出タイミング補正時間演算部98は、吐出位置変化量と副走査方向の搬送速度Vを考慮して吐出タイミング時間の補正量(補正時間)を算出する演算処理部であり、その算出結果(補正時間の情報)はプリント制御部80に送られる。
プリント制御部80は、吐出タイミング補正時間演算部98から得た補正時間を加味して、該当するノズルの吐出タイミングを決定し、タイミング信号生成回路83に制御信号を与える。こうして、タイミング信号生成回路83から出力されるタイミング信号に従ってヘッドドライバ84からヘッド50のアクチュエータ58(図9中不図示)に所望のタイミングで駆動信号が印加され、インクの吐出が行われる。
図9では、吐出位置変化量演算部96及び吐出タイミング補正時間演算部98をそれぞれ別々のブロックで示したが、これら演算部をプリント制御部80内に組み込む構成も可能である。また、各演算部(90,96,98)は、専用の信号処理回路(ハードウエア)で実現してもよいし、ソフトウエアで実現してもよく、或いはまた、これらの適宜の組み合わせによって実現することも可能である。
図10は本実施形態に係るインクジェット記録装置10の制御の一例を示すフローチャートである。
まず、電源投入時その他、適宜のタイミングにてテストプリントを実施し(ステップS110)、その印字結果(各ドットの位置)を印字検出部24によって読み取る(ステップS112)。
次いで、読み取ったドット位置と理想的なドット位置(吐出異常が無いと想定した場合の理想着弾位置)との差を表す着弾位置ずれ量を求め(ステップS114)、求めた着弾位置ずれ量のデータを記憶部(図9で説明した着弾位置ずれ量記憶部92)に記憶する(図10のステップS116)。
ステップS110で実施されるテストプリントは、各ノズルの理想着弾位置からの着弾位置ずれ量を測定(検出)できる印字内容であればよく、具体的な印字パターンなどは多様な形態があり得る。なお、1ノズルにつき複数回の打滴を行い、複数回の測定結果から統計的な処理(例えば、平均値等)によってずれ量を求める態様が好ましい。こうして、各ノズルの着弾位置ずれに関する特性を予め把握しておく。
印刷時には、通信インターフェース(図9の符号70)を介して画像データを取り込み(図10のステップS120)、当該画像内から線図形を認識する(ステップS122)。そして、認識された線図形の部分に対して理想線を求める処理を行う(ステップS124)。このとき、理想線を特定する方法としては、図7で説明したように、(A) 理想線を関数の形式等で求める態様と、(B) 各々の線のノズル列方向からの角度θを求める態様とがある。
図10のステップS124で理想線を特定した後は、ステップS126に進む。ステップS126では、ステップS116で記憶しておいた着弾位置ずれ量の情報と理想線の特定方法(A),(B) に対応した計算方法(図7で説明済み)に従って、各ノズルの吐出位置変化量(ΔL)を求める。そして、この求めた吐出位置変化量(ΔL)と副走査方向の搬送速度Vから各ノズルと吐出タイミング補正時間(Δt)を計算し(図10のステップS128)、得られた吐出タイミングの補正時間Δtの分だけ、当該ノズルの吐出タイミングをずらして吐出を行う(ステップS130)。これにより、不良ノズルからの打滴ドットが理想線上に着弾する。
〔他の制御例の説明〕
これまでは、主に図7の模式図について着弾位置を補正するための吐出タイミングの制御例を述べたが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。以下、別の制御例について説明する。
図11は主走査方向に隣接するドットを打滴する2つのノズルに吐出方向異常が発生している場合の例を示した模式図である。同図において、図7と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。図11に示した例では、ヘッド50内の中央(左から3番目)のノズル51-3からの吐出が右方向にずれ、左から2番目のノズル51-2からの吐出が左方向にずれている。中央のノズル51-3による着弾位置ずれの現象は図7の例と同様である。一方、ノズル51-2から補正無しで打滴されるドットの着弾中心位置C12は、理想の着弾中心位置C02から左方向にずれる。
なお、図11では1列のノズル列において隣接しているノズル51-2, 51-3によって隣接ドットが打滴される例を示すが、図5で説明したようなマトリクス配置のノズル群の場合、隣接ドットを打滴する2ノズルが必ずしもノズル面内で隣接した位置関係で配置されていることは要求されない。
このように、隣接ドットを打滴する2ノズルの主走査方向(図11においてノズル列方向)の着弾位置ずれが互いに逆方向で、かつ、それぞれのドットが互いに離れる方向に着弾する場合に、図7乃至図10で説明した吐出タイミングの制御を各ノズルについて適用すると(すなわち、各ノズル51-2,51-3から打滴されるドットD2 , D3 の着弾中心位置C22、C2 を理想線L0 に重ねるように副走査方向の着弾位置を修正するためのタイミング補正を行うと)、図11の実線円D2 ,D3 で示した位置にドットが形成される。
図11から明らかなように、吐出タイミングの補正制御を実施して、これら2つのノズル51-2,51-3から吐出されたドットD2 , D3 の中心間距離(C22−C2 間距離)は、補正前の中心間距離(C12−C1 間距離) よりも大きくなり、理想線L0 に沿って並ぶドットD2 −D3 間で同士が互いに大きく離れる。その結果、当該ドット列によって描かれる線分の線幅がドットD2 −D3 間で細くなってしまう(図11)。
このような事態を回避するために、図12に示すように、2つのノズル51-2,51-3のうち着弾位置ずれが大きい方のノズル(図12において符号51-3)のみについて上述の補正(ドットの着弾中心位置C0 が理想線L0 上に乗るように吐出タイミングを補正する制御)を行い、着弾位置ずれが小さい方のノズル(図12において符号51-2)については、上述の吐出タイミングの補正を行わないという態様がある。
これにより、補正しないノズル51-2からのドットD2 の着弾中心位置C12は理想線L0 上に乗らないが、図12におけるドットD2 −D3 の中心間距離は、図11のドットD2 −D3 の中心間距離と比較して短くなり、ドットD2 ,D3 同士の重なり量が増加するため、図12において、当該ドット列によって描かれる線分の線太さの変化(特に線幅の細り)は低減され、図11に比べて線品質は良好となる。
図12で説明した制御例に代えて、図13に示す制御例も可能である。図13中、図11及び図12と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図13にしたように、着弾位置ずれが発生する2つのノズル51-2,51-3について、両者ともに着弾中心位置を理想線L0 に近づけるように吐出タイミングを制御するが、それぞれの補正後の着弾中心位置C22、C2 は、補正前(制御無し)の着弾中心位置C12、C1 と理想線L0 との間の位置(理想線L0 と一致しない位置)に来るように、吐出タイミングが制御される。
こうすることで、ドット列の直線性を改善しつつ、線太さの変化(特に線幅の細り)も回避でき、図11に比べて線品質は良好となる。
上述の説明では、1列のドットによって描画される直線の線分を例に述べたが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、複数列のドット群によって描画される線分(太線)、曲線についても適用可能である。
この場合、「理想線」の概念は、以下のように定義される。
すなわち、既に説明したとおり、理想線は、着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドットの中心を結んだ線であり、図14(a),(b) のように、1ドットの並びによって線が作られる場合、図示の符号L0 のようになる。曲線の場合、各画素は量子化されているので、図14(b) のように、折れ線で表されるため、実質的に直線と同様に扱うことができる。
また、図14(a),(b) で示した線が互いに平行移動して複数ドットから成る太い線が作られる場合、図15(a),(b) に示されるように、線内部のドットに関しても理想線L0 が定義される。
さらに、図16(a),(b) に示したように、線の太さが変わる場合には、上記の図15の議論のように内側のドットに関しては理想線が定義できなくなる。したがって、このときは、図16(a),(b) に示したように線の最外部のドットに関してのみ、理想線を定義するものとする。したがって、補正もこの最外部のドット並びのみに対して行う。
図16(a),(b) の議論を拡張すると、例えば、色分け領域の境界部(領域の最外部)について理想線を定義でき、着弾位置ずれに起因する境界線の線品質の低下を低減できる。
上記各実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、短尺の記録ヘッドを往復移動させながら画像記録を行うシャトルヘッドを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。なお、シャトルヘッドの場合、記録ヘッドの往復移動方向が主走査方向、記録媒体の搬送方向が副走査方向となる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 ヘッドの構造例を示す平面透視図 図3(a) の要部拡大図 フルライン型ヘッドの他の構成例を示す平面透視図 図3(a) 中の4−4線に沿う断面図 図3(a) に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図 本例のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図 本実施形態による吐出タイミングの制御例を説明するために用いた模式図 副走査方向の着弾位置ずれΔd’を考慮する場合の制御例を説明するために用いた模式図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本実施形態に係るインクジェット記録装置の制御の一例を示すフローチャート 隣接ドットを形成する2ノズルの着弾位置ずれが互いに離れる方向の場合に補正を行うことで却って線幅が細くなる現象を説明するために用いた模式図 図11の不具合を改善するための本実施形態による吐出タイミングの制御例を説明するために用いた模式図 図11の不具合を改善するための本実施形態による吐出タイミングの他の制御例を説明するために用いた模式図 1ドットの列から線が形成される場合の理想線の定義を説明するために用いた説明図 複数のドット列から線が形成される場合の理想線の定義を説明するために用いた説明図 線の太さが変わる場合の理想線の定義を説明するために用いた説明図 ノズルからの吐出方向異常によって発生する線品質の低下現象を説明するために用いた模式図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、12K,12C,12M,12Y…ヘッド(記録ヘッドに相当)、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙(記録媒体に相当)、18…給紙部、22…吸着ベルト搬送部(搬送手段に相当)、24…印字検出部、31、32…ローラ、33…ベルト、34…吸着チャンバ、35…ファン、50…ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…圧力室、58…アクチュエータ、72…システムコントローラ、73…ROM、80…プリント制御部(吐出タイミング制御手段に相当)、83…タイミング信号生成回路、84…ヘッドドライバ、90…着弾位置ずれ量演算部、92…着弾位置ずれ量記憶部(記憶手段に相当)、93…画像解析部、94…線図形認識処理部(線図形認識処理手段に相当)、95…理想線特定処理部(理想線特定手段に相当)、98…吐出タイミング補正時間演算部

Claims (7)

  1. 複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、
    前記記録ヘッドの各ノズルから打滴されるドットの理想着弾位置からの着弾位置ずれを示す情報のうち、少なくとも前記搬送手段による相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を記憶しておく記憶手段と、
    印刷用の画像データから線図形を認識する処理を行う線図形認識処理手段と、
    前記線図形認識処理手段によって認識された線図形について、当該線図形を描画する際に各ノズルの着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドットの中心を結んで得られる理想線を求める理想線特定手段と、
    前記線図形の描画に際し、前記記憶手段に記憶されている前記着弾位置ずれ量の情報及び前記理想線特定手段で求めた理想線に基づき、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれが生じる不良ノズルから打滴されるドットの着弾中心位置を前記相対移動方向に沿って前記理想線に近づけるように当該不良ノズルの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記線図形の描画において、前記相対移動方向と直交する方向をX軸、前記相対移動方向をY軸とし、前記不良ノズルについて着弾位置ずれが全く無いと想定した時の理想着弾中心位置を(X0 ,Y0 )、当該不良ノズルについて吐出タイミングの補正を行わない場合の着弾中心位置を(X1 ,Y1 )、補正後の着弾中心位置を(X2 ,Y2 )、前記理想線を表す関数をY=f(X)、前記搬送手段による相対移動速度をVとするとき、前記吐出タイミグ制御手段は、吐出タイミング時間の補正量Δtを次式、
    Δt=(Y2 −Y1 ) /V=(f(X1 )−Y1 )/V
    によって決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記線図形の描画において、前記理想線が直線の場合、
    前記不良ノズルについて着弾位置ずれが全く無いと想定した時の理想着弾中心位置と当該不良ノズルについて吐出タイミングの補正を行わない場合の着弾中心位置と着弾位置ずれ量のうち、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量をΔd、前記相対移動方向の着弾位置ずれ量をΔd’、前記相対移動方向と直交する方向に沿う直線と前記理想線との成す角度をθ、前記搬送手段による相対移動速度をVとするとき、前記吐出タイミング制御手段は、吐出タイミング時間の補正量Δtを次式、
    Δt=(Δd×tan θ−Δd’)/V
    によって決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量が所定の基準値を超えているノズルに限り、前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向に隣接する2つのドットを形成し得る2個のノズルについて、これらのノズルから打滴されるドットの着弾位置が前記相対移動方向と直交する方向に関して互いに離れる方向にそれぞれ着弾位置ずれを生じる場合、当該2個のノズルのうち前記相対移動方向と直交する方向の前記着弾位置ずれ量が大きい一方のノズルに対してのみ、前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記吐出タイミング制御手段は、前記相対移動方向と直交する方向に隣接する2つのドットを形成し得る2個のノズルについて、これらのノズルから打滴されるドットの着弾位置が前記相対移動方向と直交する方向に関して互いに離れる方向にそれぞれ着弾位置ずれを生じる場合、当該2個のノズルから打滴される各ドットの着弾中心位置が、前記吐出タイミングの制御を行わないときの着弾中心位置と前記理想線との間に入るように、前記2個のノズルについて前記吐出タイミングの制御を実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドから記録媒体に向けて液滴を吐出させ、前記記録ヘッド及び前記記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させることにより前記記録媒体上に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記記録ヘッドの各ノズルから打滴されるドットの理想着弾位置からの着弾位置ずれを示す情報のうち、少なくとも前記搬送手段による相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれ量の情報を記憶する記憶工程と、
    印刷用の画像データから線図形を認識する処理を行う線図形認識処理工程と、
    前記線図形認識処理工程によって認識された線図形について、当該線図形を描画する際に各ノズルの着弾位置ずれが全く無いと想定したときの各ドットの中心を結んで得られる理想線を求める理想線特定工程と、
    前記線図形の描画に際し、前記記憶工程により記憶されている情報及び前記理想線特定手段で求めた理想線に基づき、前記相対移動方向と直交する方向の着弾位置ずれが生じる不良ノズルから打滴されるドットの着弾中心位置を前記相対移動方向に沿って前記理想線に近づけるように当該不良ノズルの吐出タイミングを制御する吐出タイミング制御工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。

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