以下、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
以下、図1〜図24を参照して、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置の第1実施形態について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。また、X軸に平行な方向を「X方向(第1の方向)」とも言い、Y軸に平行な方向を「Y方向(第2の方向)」とも言い、Z軸に平行な方向を「Z方向(第3の方向)」とも言う。また、各方向の矢印が向いた方向を「正」、その反対方向を「負」と言う。また、本願明細書で言う「水平」とは、完全な水平に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干(例えば5°未満程度)傾いた状態も含む。
本発明の電子部品搬送装置10は、図1に示す外観を有し、図2に示す配置(構成)となっている。この電子部品搬送装置10は、ハンドラーであり、電子部品を搬送するデバイス搬送ヘッド13(搬送部25)と、第1設定画面を表示した後に、第2設定画面を表示する順次設定モードを選択可能なモニター300(表示部)と、を備えている。そして、モニター300に表示された第1設定画面は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によって電子部品を搬送するための第1情報を受付可能で、第2設定画面は、搬送部25によって電子部品を搬送するための、第1情報と異なる第2情報を受付可能である。
これにより、後述するように、撮像部131を搭載したデバイス搬送ヘッド13(搬送部25)に対して、撮像部131による撮像を行ないつつ、電子部品を搬送する動作を設定する場合には、順次設定モードを選択することができる。この順次設定モードでは、デバイス搬送ヘッド13の動作設定用の第1設定画面と第2設定画面とがこの順に表示されていく。例えばオペレーターが初心者である場合には、そのオペレーターは、モニター300に順に表示される第1設定画面、第2設定画面に従って、すなわち、第1設定画面、第2設定画面を逐一確認して、第1情報、第2情報を確認したり入力したりすることができる。これにより、デバイス搬送ヘッド13の動作設定が正確な順序で漏れなく行なわれる。
また、図2に示すように、本発明の電子部品検査装置1は、電子部品搬送装置10を有し、さらに、電子部品を検査する検査部16を有する。すなわち、本発明の電子部品検査装置1は、電子部品を搬送するデバイス搬送ヘッド13(搬送部25)と、第1設定画面を表示した後に、第2設定画面を表示する順次設定モードを選択可能なモニター300(表示部)と、電子部品を検査する検査部16と、を備えている。そして、モニター300に表示された第1設定画面は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によって電子部品を搬送するための第1情報を受付可能で、第2設定画面は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によって電子部品を搬送するための、第1情報と異なる第2情報を受付可能である。
これにより、前述した電子部品搬送装置10の利点を持つ電子部品検査装置1が得られる。また、検査部16にまで電子部品を搬送することができ、よって、当該電子部品に対する検査を検査部16で行なうことができる。また、検査後の電子部品を検査部16から搬送することができる。
以下、各部の構成について詳細に説明する。
図1、図2に示すように、電子部品搬送装置10を内蔵する電子部品検査装置1は、例えばBGA(Ball Grid Array)パッケージであるICデバイス等の電子部品を搬送し、その搬送過程で電子部品の電気的特性を検査・試験(以下単に「検査」と言う)する装置である。なお、以下では、説明の便宜上、前記電子部品としてICデバイスを用いる場合について代表して説明し、これを「ICデバイス90」とする。ICデバイス90は、本実施形態では平板状をなすものとなっている。
なお、ICデバイスとしては、前記のものの他に、例えば、「LSI(Large Scale Integration)」「CMOS(Complementary MOS)」「CCD(Charge Coupled Device)」や、ICデバイスを複数モジュールパッケージ化した「モジュールIC」、また、「水晶デバイス」、「圧力センサー」、「慣性センサー(加速度センサー)」、「ジャイロセンサー」、「指紋センサー」等が挙げられる。
電子部品検査装置1(電子部品搬送装置10)は、トレイ供給領域A1と、デバイス供給領域A2(供給領域)と、検査領域A3と、デバイス回収領域A4(回収領域)と、トレイ除去領域A5とを備え、これらの領域は、後述するように各壁部で分けられている。そして、ICデバイス90は、トレイ供給領域A1からトレイ除去領域A5まで前記各領域を矢印α90方向に順に経由し、途中の検査領域A3で検査が行われる。このように電子部品検査装置1は、各領域を経由するようにICデバイス90(電子部品)を搬送する搬送部25を有する電子部品搬送装置10と、検査領域A3内で検査を行なう検査部16と、制御部800とを備えたものとなっている。また、その他、電子部品検査装置1は、モニター300と、シグナルランプ400と、操作パネル700とを備えている。
なお、電子部品検査装置1は、トレイ供給領域A1、トレイ除去領域A5が配された方、すなわち、図2中の下側が正面側となり、検査領域A3が配された方、すなわち、図2中の上側が背面側として使用される。
また、電子部品検査装置1は、ICデバイス90の種類ごとに交換される「チェンジキット(Change Kit(「C/K」と表記することもある)」と呼ばれるものを予め搭載して(設置して)用いられる。このチェンジキットには、ICデバイス90(電子部品)が載置される載置部材(載置部)があり、その載置部材には、デバイス供給領域A2に配置される第1載置部材と、デバイス回収領域A4に配置される第2載置部材とがある。第1載置部材としては、例えば、後述する温度調整部12、デバイス供給部14と、回転ステージ27とがある。第2載置部材としては、例えば、後述するデバイス回収部18と、回転ステージ28とがある。また、ICデバイス90が載置される載置部材には、前記のようなチェンジキットとは別に、ユーザーが用意するトレイ200、回収用トレイ19、その他、検査部16もある。デバイス供給領域A2に配置されたトレイ200は、第1載置部材と言うことができ、デバイス回収領域A4に配置されたトレイ200および回収用トレイ19は、第2載置部材と言うことができる。
トレイ供給領域A1は、未検査状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が供給される給材部である。トレイ供給領域A1は、トレイ200を複数積み重ねて搭載可能な搭載領域と言うこともできる。なお、本実施形態では、各トレイ200には、複数の凹部(ポケット)が行列状に配置されている。各凹部には、ICデバイス90を1つずつ収納することができる。
デバイス供給領域A2は、トレイ供給領域A1から搬送されたトレイ200上の検査前の各ICデバイス90(電子部品)が検査領域A3(検査部16)まで搬送されて供給される領域である。なお、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつ水平方向に搬送するトレイ搬送機構11A、11Bが設けられている。トレイ搬送機構11Aは、搬送部25の一部であり、トレイ200を、当該トレイ200に載置されたICデバイス90ごとY方向の正側、すなわち、図2中の矢印α11A方向に移動させることができる。これにより、ICデバイス90を安定してデバイス供給領域A2に送り込むことができる。また、トレイ搬送機構11Bは、空のトレイ200をY方向の負側、すなわち、図2中の矢印α11B方向に移動させることができる移動部である。これにより、空のトレイ200をデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に移動させることができる。
デバイス供給領域A2には、温度調整部(ソークプレート(英語表記:soak plate、中国語表記(一例):均温板))12と、デバイス搬送ヘッド13と、トレイ搬送機構15と、回転ステージ27とが設けられている。また、デバイス供給領域A2と検査領域A3とを跨ぐように移動するデバイス供給部14も設けられている。
温度調整部12は、複数のICデバイス90が載置される載置部材であり、当該載置されたICデバイス90を一括して加熱または冷却することができる「ソークプレート」と呼ばれる。このソークプレートにより、検査部16で検査される前のICデバイス90を予め加熱または冷却して、当該検査(高温検査または低温検査)に適した温度に調整することができる。図2に示す構成では、温度調整部12は、Y方向に2つ配置、固定されている。そして、トレイ搬送機構11Aによってトレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200上のICデバイス90は、いずれかの温度調整部12まで搬送される。なお、この載置部材としての温度調整部12は、固定されていることにより、当該温度調整部12上でのICデバイス90に対して安定して温度調整することができる。また、温度調整部12は、グランドされて(接地されて)いる。
デバイス搬送ヘッド13は、ICデバイス90を把持する把持部であり、デバイス供給領域A2内でX方向およびY方向に移動可能に支持され、さらにZ方向にも移動可能に支持されている。このデバイス搬送ヘッド13は、搬送部25の一部でもあり、トレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200と温度調整部12との間のICデバイス90の搬送と、温度調整部12と後述するデバイス供給部14との間のICデバイス90の搬送とを担うことができる。なお、図2中では、デバイス搬送ヘッド13のX方向の移動を矢印α13Xで示し、デバイス搬送ヘッド13のY方向の移動を矢印α13Yで示している。
デバイス供給部14は、温度調整部12で温度調整されたICデバイス90が載置される載置部材であり、当該ICデバイス90を検査部16近傍まで搬送することができる「供給用シャトルプレート」または単に「供給シャトル」と呼ばれるものである。このデバイス供給部14も、搬送部25の一部となり得る。
また、載置部材としてのデバイス供給部14は、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間をX方向、すなわち、矢印α14方向に沿って往復移動可能に支持されている。これにより、デバイス供給部14は、ICデバイス90をデバイス供給領域A2から検査領域A3の検査部16近傍まで安定して搬送することができ、また、デバイス供給部14は、検査領域A3でICデバイス90がデバイス搬送ヘッド17によって取り去られた後は再度デバイス供給領域A2に戻ることができる。
図2に示す構成では、デバイス供給部14は、Y方向に2つ配置されており、Y方向負側のデバイス供給部14を「デバイス供給部14A」と言い、Y方向正側のデバイス供給部14を「デバイス供給部14B」と言うことがある。そして、温度調整部12上のICデバイス90は、デバイス供給領域A2内でデバイス供給部14Aまたはデバイス供給部14Bまで搬送される。また、デバイス供給部14は、温度調整部12と同様に、当該デバイス供給部14に載置されたICデバイス90を加熱または冷却可能に構成されている。これにより、温度調整部12で温度調整されたICデバイス90に対して、その温度調整状態を維持して、検査領域A3の検査部16近傍まで搬送することができる。なお、デバイス供給部14も、温度調整部12と同様に、グランドされている。
デバイス供給部14Aとデバイス供給部14Bとの間には、回転ステージ27が配置されている。回転ステージ27は、Z軸回りに矢印α27方向に回動可能に支持されている。そして、ICデバイス90をデバイス供給部14に載置する際に、ICデバイス90の姿勢、すなわち、ICデバイス90のZ軸回りの向きを変更して(変えて)載置したい場合には、ICデバイス90を回転ステージ27に一旦載置することができる。この載置状態で回転ステージ27が回動することにより、ICデバイス90の姿勢を変更することができる。姿勢が変更されたICデバイス90は、そのままの姿勢で、デバイス搬送ヘッド13によってデバイス供給部14まで搬送される。
トレイ搬送機構15は、全てのICデバイス90が除去された状態の空のトレイ200をデバイス供給領域A2内でX方向の正側、すなわち、矢印α15方向に搬送する機構である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、トレイ搬送機構11Bによってデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に戻される。
検査領域A3は、ICデバイス90を検査する領域である。この検査領域A3には、ICデバイス90に対して検査を行なう検査部16と、デバイス搬送ヘッド17とが設けられている。
デバイス搬送ヘッド17は、搬送部25の一部であり、前記温度調整状態が維持されたICデバイス90が把持され、当該ICデバイス90を検査領域A3内で搬送することができる。このデバイス搬送ヘッド17は、検査領域A3内でY方向およびZ方向に往復移動可能に支持され、「インデックスアーム」と呼ばれる機構の一部となっている。これにより、デバイス搬送ヘッド17は、デバイス供給領域A2から搬入されたデバイス供給部14上のICデバイス90を検査部16上に搬送し、載置することができる。なお、図2中では、デバイス搬送ヘッド17のY方向の往復移動を矢印α17Yで示している。また、デバイス搬送ヘッド17は、Y方向に往復移動可能に支持されているが、これに限定されず、X方向にも往復移動可能に支持されていてもよい。また、図2に示す構成では、デバイス搬送ヘッド17は、Y方向に2つ配置されており、Y方向負側のデバイス搬送ヘッド17を「デバイス搬送ヘッド17A」と言い、Y方向正側のデバイス搬送ヘッド17を「デバイス搬送ヘッド17B」と言うことがある。デバイス搬送ヘッド17Aは、検査領域A3内で、ICデバイス90のデバイス供給部14Aから検査部16への搬送を担うことができ、デバイス搬送ヘッド17Bは、検査領域A3内で、ICデバイス90のデバイス供給部14Bから検査部16への搬送を担うことができる。
また、デバイス搬送ヘッド17は、温度調整部12と同様に、把持したICデバイス90を加熱または冷却可能に構成されている。これにより、ICデバイス90における温度調整状態を、デバイス供給部14から検査部16まで継続して維持することができる。
検査部16は、電子部品搬送装置10と接続可能であり、その接続状態で、電子部品であるICデバイス90が載置されて、当該ICデバイス90の電気的特性を検査するものである。この検査部16には、ICデバイス90の端子と電気的に接続される複数のプローブピンが設けられている。そして、ICデバイス90の端子とプローブピンとが電気的に接続される、すなわち、接触することにより、ICデバイス90の検査を行なうことができる。ICデバイス90の検査は、検査部16に接続されるテスターが備える検査制御部に記憶されているプログラムに基づいて行われる。なお、検査部16でも、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
デバイス回収領域A4は、検査領域A3で検査され、その検査が終了した、すなわち、検査後の複数のICデバイス90(電子部品)が検査部16から搬送されて回収される領域である。このデバイス回収領域A4には、回収用トレイ19と、デバイス搬送ヘッド20と、トレイ搬送機構21と、回転ステージ28とが設けられている。また、検査領域A3とデバイス回収領域A4とを跨ぐように移動するデバイス回収部18も設けられている。また、デバイス回収領域A4には、空のトレイ200も用意されている。
デバイス回収部18は、検査部16で検査が終了したICデバイス90が載置され、当該ICデバイス90をデバイス回収領域A4まで搬送することができる載置部材であり、「回収用シャトルプレート」または単に「回収シャトル」と呼ばれる。このデバイス回収部18も、搬送部25の一部となり得る。
また、デバイス回収部18は、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間をX方向、すなわち、矢印α18方向に沿って往復移動可能に支持されている。また、図2に示す構成では、デバイス回収部18は、デバイス供給部14と同様に、Y方向に2つ配置されており、Y方向負側のデバイス回収部18を「デバイス回収部18A」と言い、Y方向正側のデバイス回収部18を「デバイス回収部18B」と言うことがある。そして、検査部16上のICデバイス90は、デバイス回収部18Aまたはデバイス回収部18Bに搬送され、載置される。なお、ICデバイス90の検査部16からデバイス回収部18Aへの搬送は、デバイス搬送ヘッド17Aが担い、検査部16からデバイス回収部18Bへの搬送は、デバイス搬送ヘッド17Bが担う。また、デバイス回収部18も、温度調整部12やデバイス供給部14と同様に、グランドされている。
回収用トレイ19は、検査部16で検査されたICデバイス90が載置される載置部材であり、デバイス回収領域A4内で移動しないよう固定されている。これにより、デバイス搬送ヘッド20等の各種可動部が比較的多く配置されたデバイス回収領域A4であっても、回収用トレイ19上では、検査済みのICデバイス90が安定して載置されることとなる。なお、図2に示す構成では、回収用トレイ19は、X方向に沿って3つ配置されている。
また、空のトレイ200も、X方向に沿って3つ配置されている。この空のトレイ200も、検査部16で検査されたICデバイス90が載置される載置部材となる。そして、デバイス回収領域A4に移動してきたデバイス回収部18上のICデバイス90は、回収用トレイ19および空のトレイ200のうちのいずれかに搬送され、載置される。これにより、ICデバイス90は、検査結果ごとに分類されて、回収されることとなる。
デバイス搬送ヘッド20は、デバイス回収領域A4内でX方向およびY方向に移動可能に支持され、さらにZ方向にも移動可能な部分を有している。このデバイス搬送ヘッド20は、搬送部25の一部であり、ICデバイス90をデバイス回収部18から回収用トレイ19や空のトレイ200に搬送することができる。なお、図2中では、デバイス搬送ヘッド20のX方向の移動を矢印α20Xで示し、デバイス搬送ヘッド20のY方向の移動を矢印α20Yで示している。
トレイ搬送機構21は、トレイ除去領域A5から搬入された空のトレイ200をデバイス回収領域A4内でX方向、すなわち、矢印α21方向に搬送する機構である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、ICデバイス90が回収される位置に配されることとなる、すなわち、前記3つの空のトレイ200のうちのいずれかとなり得る。
トレイ除去領域A5は、検査済み状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が回収され、除去される除材部である。トレイ除去領域A5では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。
デバイス回収部18Aとデバイス回収部18Bとの間には、回転ステージ28が配置されている。回転ステージ28は、Z軸回りに矢印α28方向に回動可能に支持されている。そして、ICデバイス90を例えば空のトレイ200に載置する際に、ICデバイス90の姿勢を元の状態に戻したい、すなわち、回転ステージ27による姿勢変更前の状態に戻したい場合には、ICデバイス90を回転ステージ28に一旦載置することができる。この載置状態で回転ステージ28が回動することにより、ICデバイス90の姿勢を元の状態に戻すことができる。姿勢が戻されたICデバイス90は、そのままの姿勢で、デバイス搬送ヘッド20によって空のトレイ200まで搬送される。
また、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつY方向に搬送するトレイ搬送機構22A、トレイ搬送機構22Bが設けられている。トレイ搬送機構22Aは、搬送部25の一部であり、トレイ200をY方向、すなわち、矢印α22A方向に往復移動させることができる移動部である。これにより、検査済みのICデバイス90をデバイス回収領域A4からトレイ除去領域A5に搬送することができる。また、トレイ搬送機構22Bは、ICデバイス90を回収するための空のトレイ200をY方向の正側、すなわち、矢印α22B方向に移動させることができる。これにより、空のトレイ200をトレイ除去領域A5からデバイス回収領域A4に移動させることができる。
制御部800は、例えば、トレイ搬送機構11Aと、トレイ搬送機構11Bと、温度調整部12と、デバイス搬送ヘッド13と、デバイス供給部14と、トレイ搬送機構15と、検査部16と、デバイス搬送ヘッド17と、デバイス回収部18と、デバイス搬送ヘッド20と、トレイ搬送機構21と、トレイ搬送機構22Aと、トレイ搬送機構22B、回転ステージ27と、回転ステージ28等の各部の作動を制御することができる。
オペレーターは、モニター300を介して、電子部品検査装置1の動作条件等を設定したり、確認したりすることができる。このモニター300は、例えば液晶画面で構成された表示画面301を有し、電子部品検査装置1の正面側上部に配置されている。図1に示すように、トレイ除去領域A5の図中の右側には、マウスを載置するマウス台600が設けられている。このマウスは、モニター300に表示された画面を操作する際に用いられる。
また、モニター300に対して図1の右下方には、操作パネル700が配置されている。操作パネル700は、モニター300とは別に、電子部品検査装置1に所望の動作を命令するものである。
また、シグナルランプ400は、発光する色の組み合わせにより、電子部品検査装置1の作動状態等を報知することができる。シグナルランプ400は、電子部品検査装置1の上部に配置されている。なお、電子部品検査装置1には、スピーカー500が内蔵されており、このスピーカー500によっても電子部品検査装置1の作動状態等を報知することもできる。
電子部品検査装置1は、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2との間が第1隔壁231によって区切られており、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間が第2隔壁232によって区切られており、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間が第3隔壁233によって区切られており、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5との間が第4隔壁234によって区切られている。また、デバイス供給領域A2とデバイス回収領域A4との間も、第5隔壁235によって区切られている。
電子部品検査装置1は、最外装がカバーで覆われており、当該カバーには、例えばフロントカバー241、サイドカバー242、サイドカバー243、リアカバー244、トップカバー245がある。
前述したように、デバイス供給領域A2には、ICデバイス90(電子部品)が載置されるトレイ200(載置部)が設置されている。トレイ200には、ICデバイス90を1つずつ収納される凹部が行列状に複数配置されている。例えば、ICデバイス90の大きさによっては、隣り合う凹部同士のピッチ間距離が極めて狭くなることがある。この場合、デバイス搬送ヘッド13がICデバイス90をトレイ200から把持し損なうおそれがある。このため、図2に示すように、電子部品検査装置1(電子部品搬送装置10)は、トレイ200上からICデバイス90を正確に把持すべく、当該トレイ200(載置部)の凹部の画像を撮像可能な撮像部131を備えている。撮像部131は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)に搭載されている。なお、撮像部131は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラで構成されており、Z方向負側を向いて配置されている。
電子部品検査装置1では、ICデバイス90の把持に先立って、撮像部131により、トレイ200の凹部の画像を撮像しておく。この撮像画像に基づいて、デバイス搬送ヘッド13を目標位置、すなわち、把持対象であるICデバイス90に正確に移動させることができる。そして、この移動先で、デバイス搬送ヘッド13は、ICデバイス90を正確に把持することができる。
また、前述したように、デバイス回収領域A4にも、ICデバイス90(電子部品)が載置されるトレイ200(載置部)が設置されている。前記と同様に、隣り合う凹部同士のピッチ間距離が極めて狭い場合、デバイス搬送ヘッド20がICデバイス90をトレイ200に正確に解放し損なうおそれがある。このため、図2に示すように、電子部品検査装置1(電子部品搬送装置10)は、トレイ200上からICデバイス90を正確に解放すべく、当該トレイ200(載置部)の凹部の画像を撮像可能な撮像部201を備えている。撮像部201は、デバイス搬送ヘッド20(搬送部25)に搭載されている。なお、撮像部201も、撮像部131と同様に、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラで構成されており、Z方向負側を向いて配置されている。
電子部品検査装置1では、ICデバイス90の解放に先立って、撮像部201により、トレイ200の凹部の画像を撮像しておく。この撮像画像に基づいて、デバイス搬送ヘッド20を目標位置、すなわち、ICデバイス90が収納されるべき凹部に正確に移動させることができる。そして、この移動先で、デバイス搬送ヘッド20は、ICデバイス90を解放することができる。
電子部品検査装置1では、前記のように撮像部131や撮像部201を用いる場合、電子部品検査装置1に対して各種諸条件を設定する必要がある。この設定には、順次設定モード(第1モード)と一括設定モード(第2モード)とのいずれかを選択して用いる。順次設定モードは、各種諸条件の設定をモニター300に順次表示して、すなわち、ウィザード形式(対話形式)で行なうことができるモードである。一括設定モードは、各種諸条件の設定をモニター300に一括表示して行なうことができるモードである。
前述したように、電子部品搬送装置10は、ICデバイス90(電子部品)を検査する検査部16に接続可能である。また、電子部品搬送装置10は、検査前のICデバイス90(電子部品)が検査部16に搬送されて供給されるデバイス供給領域A2(供給領域)と、検査後のICデバイス90(電子部品)が検査部16から搬送されて回収されるデバイス回収領域A4(回収領域)と、を備えている。そして、順次設定モードは、デバイス供給領域A2(供給領域)およびデバイス回収領域A4(回収領域)に対して設定されている。これにより、デバイス供給領域A2で撮像部131を用いるときの各種諸条件の設定を正確な順序で漏れなく行なうことができる。また、デバイス回収領域A4で撮像部201を用いるときの各種諸条件の設定も正確な順序で漏れなく行なうことができる。順次設定モードと同様に、一括設定モードも、デバイス供給領域A2およびデバイス回収領域A4に対して設定されている。
以下では、代表的に、デバイス供給領域A2での順次設定モードと一括設定モードについて説明する。順次設定モード、一括設定モードの実行前、実行中、実行後のいずれかでは、図3〜図24に示す各フォームがモニター300に適宜表示されることとなる。なお、「フォーム」は、「画面」、「ダイアログ」、「ウィンドウ」等と呼ばれることもある。
まず、モニター300には、図3に示すフォームFM1が表示されている。フォームFM1は、メイン画面である。このフォームFM1には、ボタン群BT100と、第1項目群IT110と、第2項目群IT120と、第3項目群IT130と、第4項目群IT140と、第5項目群IT150とが含まれている。
ボタン群BT100には、「終了」用のボタンBT101と、「シャットダウン」用のボタンBT102と、「品種設定」用のボタンBT103と、「ユニット設定」用のボタンBT104と、「メンテナンス」用のボタンBT105と、「ユーザー定義」用のボタンBT106と、「電卓」用のボタンBT107とが含まれている。
第1項目群IT110には、「ユーザー選択」設定用の項目IT111と、「温度モード」設定用の項目IT112と、「テスター接続」設定用の項目IT113と、「搬送モード」設定用の項目IT114と、「開始モード」設定用の項目IT115と、「ピン設定」設定用の項目IT116と、「デバイス回転」設定用の項目IT117と、「設定データー」設定用の項目IT118と、「テストサイト」設定用の項目IT119とが含まれている。
第2項目群IT120には、「供給シャトル」設定用の項目IT121と、「ホットプレート(温度調整部)」設定用の項目IT122と、「アーム2」設定用の項目IT123と、「アーム1」設定用の項目IT124と、「ソケットヒーター」設定用の項目IT125と、「ソケットエアー」設定用の項目IT126とが含まれている。
第3項目群IT130は、「供給/収納カウンター」として、「供給」確認用の項目IT131と、「合計」確認用の項目IT132と、「良品・不良品」用の項目IT133と、「収納1〜収納3・固定1〜固定3」確認用の項目IT134とが含まれている。
第4項目群IT140は、「コンタクトカウンター」として、「総合」設定用の項目IT141と、「品種別」設定用の項目IT142と、「品種別%」設定用の項目IT143と、「アーム1・アーム2」確認用の項目IT144とが含まれている。
第5項目群IT150は、「テスターカテゴリー」として、「ソケット」確認用の項目IT151が含まれている。
次に、ボタン群BT100のボタンBT103を操作すると、図4に示すように、フォームFM2がフォームFM1に重なって表示される。フォームFM2は、アイコンメニューである。このフォームFM2には、「セットアップ」用のボタンBT201と、「トレイフォーム」用のボタンBT202と、「プレートフォーム」用のボタンBT203と、「トレイ割当」用のボタンBT204と、「温度オフセット」用のボタンBT205と、「コンタクト」用のボタンBT206と、「テスターI/F」用のボタンBT207と、「Bin設定」用のボタンBT208と、「ダブルデバイス」用のボタンBT209と、「クリーニング」用のボタンBT210と、「歩留り」用のボタンBT211と、「QAサンプリング」用のボタンBT212と、「FIFO機能」用のボタンBT213と、「供給補正」用のボタンBT214と、「回収補正」用のボタンBT215と、「Exit」用のボタンBT216とが含まれている。
次に、フォームFM2のボタンBT214を操作すると、モニター300(表示部)には、順次設定モードと一括設定モードとのいずれかを選択可能な選択画面、すなわち、図5に示すフォームFM3(モード選択操作部)が表示される。これにより、オペレーターは、電子部品検査装置1を操作する習熟度に応じて、順次設定モードと一括設定モードとのいずれかを選択することができる。例えば、オペレーターが熟練者である場合には、一括設定モードを選択することができ、反対に、オペレーターが初心者である場合には、順次設定モードを選択するのが好ましい。
フォームFM3には、「順次設定」用のボタンBT301と、「通常設定(一括設定)」用のボタンBT302とが含まれている。ボタンBT301の右側には、「指示に従って順番に設定を行ないます。」の説明EX311が表示されている。ボタンBT302の右側には、「通常の設定画面を表示します。」の説明EX312が表示されている。そして、ボタンBT301を選択すれば、すなわち、操作すれば、順次設定モード(図6〜図23参照)に進む。一方、ボタンBT302を選択すれば、一括設定モード(図24参照)に進む。また、フォームFM3には、「キャンセル」用のボタンBT303も含まれている。
ここでは、まず、ボタンBT301を選択した場合について説明する。
ボタンBT301を選択すると、図6に示すフォームFM4が表示される。フォームFM4は、順次設定モードを行なうことを確認する画面であり、「以下の構成で設定を行ないます。」の説明EX401が表示されている。
このフォームFM4には、「デバイスサイズ」確認用の項目IT411と、「ハンドリング」確認用の項目IT412と、「トレイフォーム」確認用の項目IT413と、「プレートフォーム」確認用の項目IT414と、「回転ステージ」確認用の項目IT415とが含まれている。
また、フォームFM4には、「次へ」用のボタンBT421と、「キャンセル」用のボタンBT422とが含まれている。
次に、フォームFM4の項目IT411〜項目IT415の内容を確認して、ボタンBT421を操作すると、図7に示すフォームFM5が表示される。フォームFM5は、撮像部131で撮像する箇所を確認する画面であり、「設定を行なうトレイ、C/Kを選択してください。」の説明EX501が表示されている。
このフォームFM5には、「供給トレイ(デバイス供給領域A2内でのトレイ200)」選択用のチェックボックスCB511と、その「高さ検出」選択用のチェックボックスCB512と、「供給シャトル」選択用のチェックボックスCB513と、その「高さ検出」選択用のチェックボックスCB514と、「ホットプレート」選択用のチェックボックスCB515と、その「高さ検出」選択用のチェックボックスCB516とが含まれている。図7中では、一例として、全てのチェックボックスにチェックが入っている。
また、フォームFM5には、「次へ」用のボタンBT521と、「キャンセル」用のボタンBT522とが含まれている。
次に、フォームFM5のボタンBT521を操作すると、図8に示すフォームFM6が表示される。フォームFM6は、デバイス供給領域A2内で必要な部材の準備を指示する画面であり、「トレイ、C/K、デバイスを準備し、チェックをしてください。」の説明EX601が表示されている。
このフォームFM6には、「供給トレイ」選択用のチェックボックスCB611と、「供給シャトル」選択用のチェックボックスCB612と、「ホットプレート」選択用のチェックボックスCB613とが含まれている。チェックボックスCB611の下側には、「トレイをローダーにセットしてください。トレイのポケット[行,列]にデバイスを納入してください。:ポケット[2,2](左上から)」の説明EX602が表示されている。チェックボックスCB612の下側には、「供給シャトル1を取り付けてください。供給シャトル1の指定[ポケット]へデバイスを挿入してください。:ポケット[Aa]」の説明EX603が表示されている。チェックボックスCB613の下側には、「ホットプレート1を取り付けてください。ホットプレート1のポケット[行,列]にデバイスを納入してください。:ポケット[4,1](左上から)」の説明EX604が表示されている。
また、フォームFM6には、「前へ」用のボタンBT621と、「次へ」用のボタンBT622と、「キャンセル」用のボタンBT623とが含まれている。
次に、説明EX602、説明EX603、説明EX604の指示に従って準備を行ない、図9に示すように、チェックボックスCB611、チェックボックスCB612、チェックボックスCB613にチェックを入れる。なお、図9に示す状態、すなわち、全てのチェックボックスにチェックが入っている状態は、一例である。
次に、フォームFM6のボタンBT622を操作すると、図10に示すフォームFM7が表示される。フォームFM7は、撮像部131で撮像する供給トレイの位置検出の開始を確認する画面であり、「「供給トレイ」の「位置検出」を登録します。」の説明EX701が表示されている。また、フォームFM7には、「スキップ」用のボタンBT721と、「次へ」用のボタンBT722と、「キャンセル」用のボタンBT723とが含まれている。
次に、フォームFM7のボタンBT722を操作すると、図11に示すフォームFM8が表示される。フォームFM8は、撮像部131で撮像する供給トレイのポケット(トレイ200の凹部)を選択する画面である。
フォームFM8には、供給トレイを模したモデル図面MD801と、「4ポケット」選択用のボタンBT811と、「6ポケット」選択用のボタンBT812と、「9ポケット」選択用のボタンBT813と、「12ポケット」選択用のボタンBT814と、「15ポケット」選択用のボタンBT815とが含まれている。図11中のモデル図面MD801では、黒塗りのポケットが選択されたポケットであり、一例として、ボタンBT812が操作されて、6つのポケットが選択されている。
また、フォームFM8には、「次へ」用のボタンBT816と、「キャンセル」用のボタンBT817とが含まれている。
次に、フォームFM8のボタンBT816を操作すると、図12に示すフォームFM9が表示される。フォームFM9は、供給トレイのポケットがどこにあるのかを電子部品検査装置1に対してティーチングを行なう画面であり、「供給トレイ ポケットとその周囲の形状を囲むように領域を指定してください。」の説明EX901が表示されている。
このフォームFM9には、撮像部131が実際に(リアルタイムで)撮像している実画像IM911が表示される。オペレーターは、マウス台600上のマウスを操作して、実画像IM911中のポケットIM912に、マーカーIM913を重ねる。そして、この状態で、フォームFM9に含まれる「次へ」用のボタンBT921を操作する。これにより、ティーチングが行なわれる。なお、フォームFM9には、「キャンセル」用のボタンBT922も含まれている。
また、フォームFM9には、「切出す領域(ポケットとその周囲の形状を囲むように領域)」設定用の項目IT931と、「シャッター速度」設定用の項目IT932も含まれている。
そして、フォームFM9のボタンBT921を操作すると、図13に示すフォームFM10が表示される。フォームFM10は、ティーチングを行なったポケットが適したものであるか否を確認する画面であり、「この画像を登録しますか?」の説明EX1001が表示されている。
また、フォームFM10には、1つの代表的なポケットのモデル画像IM1011が表示される。このモデル画像IM1011は、フォームFM8で選択されて、撮像部131によって撮像された6つのポケットの撮像画像を合成して得られた基準画像である。電子部品検査装置1では、この基準画像と、撮像部131によって撮像されたトレイ200の凹部の実画像とを比較して、ICデバイス90が収納されている凹部を正確に検出することができる。これにより、凹部に収納されているICデバイス90にデバイス搬送ヘッド13を正確に移動させることができる。
また、フォームFM10には、「OK」用のボタンBT1021と、「キャンセル」用のボタンBT1022とが含まれている。ティーチングを行なったポケットが適したものである場合には、ボタンBT1021を操作する。
ボタンBT1021の操作後には、図14に示すフォームFM11が表示される。フォームFM11は、撮像部131で撮像する供給トレイの高さ検出の開始を確認する画面であり、「「供給トレイ」の「高さ検出」を登録します。」の説明EX1101が表示されている。また、フォームFM11には、「スキップ」用のボタンBT1121と、「次へ」用のボタンBT1122と、「キャンセル」用のボタンBT1123とが含まれている。
次に、フォームFM11のボタンBT1122を操作すると、図15に示すフォームFM12が表示される。フォームFM12は、撮像部131で撮像する供給トレイの高さを検出するためのポケット(トレイ200の凹部)を選択する画面である。
フォームFM12には、供給トレイを模したモデル図面MD1201と、「4ポケット」選択用のボタンBT1211と、「6ポケット」選択用のボタンBT1212と、「9ポケット」選択用のボタンBT1213と、「12ポケット」選択用のボタンBT1214と、「15ポケット」選択用のボタンBT1215とが含まれている。図15中のモデル図面MD1201では、黒塗りのポケットが選択されたポケットであり、一例として、ボタンBT1213が操作されて、9つのポケットが選択されている。
また、フォームFM12には、「次へ」用のボタンBT1216と、「キャンセル」用のボタンBT1217とが含まれている。
次に、フォームFM12のボタンBT1216を操作すると、図16に示すフォームFM13が表示される。フォームFM13は、供給トレイのどこで高さを検出するのかを電子部品検査装置1に対してティーチングを行なう画面であり、「供給トレイ 吸着ノズルが下降できる平らな面を指定してください。」の説明EX1301が表示されている。
このフォームFM13には、撮像部131が実際に(リアルタイムで)撮像している実画像IM1311が表示される。オペレーターは、マウス台600上のマウスを操作して、実画像IM1311中でマーカーIM1313を動かして、そのマーカーIM1313によって供給トレイの高さ検出位置を指示する。そして、この状態で、フォームFM13に含まれる「次へ」用のボタンBT1321を操作する。これにより、ティーチングが行なわれる。電子部品検査装置1では、この供給トレイの高さ検出位置を、デバイス搬送ヘッド13がICデバイス90を把持する(吸着する)ときの高さの基準として用いる。これにより、凹部に収納されているICデバイス90をデバイス搬送ヘッド13が正確に把持することができる。
なお、フォームFM13には、「キャンセル」用のボタンBT1322と、「高さ検出位置」用の項目IT1331も含まれている。
そして、フォームFM13のボタンBT1321を操作すると、図17に示すフォームFM14が表示される。フォームFM14は、ティーチングを行なった供給トレイの高さ検出位置が適したものであるか否を確認する画面であり、「高さを更新してもよろしいですか?」の説明EX1401が表示されている。
また、フォームFM14には、「YES」用のボタンBT1421と、「NO」用のボタンBT1422とが含まれている。ティーチングを行なった供給トレイの高さ検出位置が適したものである場合には、ボタンBT1421を操作する。
ボタンBT1421の操作後には、図18に示すフォームFM15が表示される。フォームFM15は、撮像部131で撮像する供給シャトルの位置検出の開始を確認する画面であり、「「供給シャトル」の「位置検出」を登録します。」の説明EX1501が表示されている。また、フォームFM15には、「スキップ」用のボタンBT1521と、「次へ」用のボタンBT1522と、「キャンセル」用のボタンBT1523とが含まれている。ここでは、一例として、ボタンBT1521を操作する。なお、ボタンBT1522を操作した場合には、供給シャトルに適するように、フォームFM8以降と同様のフォームが順次表示される。
ボタンBT1521の操作後には、図19に示すフォームFM16が表示される。フォームFM16は、撮像部131で撮像するホットプレートの位置検出の開始を確認する画面であり、「「ホットプレート」の「位置検出」を登録します。」の説明EX1601が表示されている。また、フォームFM16には、「スキップ」用のボタンBT1621と、「次へ」用のボタンBT1622と、「キャンセル」用のボタンBT1623とが含まれている。ここでは、一例として、ボタンBT1621を操作する。なお、ボタンBT1622を操作した場合には、ホットプレートに適するように、フォームFM8以降と同様のフォームが順次表示される。
ボタンBT1621の操作後には、図20に示すフォームFM17が表示される。フォームFM17は、前述した撮像画像に基づいたICデバイス90の把持を、1つ1つのICデバイス90に対して行なうのか、それとも、複数のICデバイス90に対して一括して行なうのかを選択する画面であり、「「補正モード」を選択してください。」の説明EX1701が表示されている。
フォームFM17には、「個別補正」用のボタンBT1711と、「一括補正」用のボタンBT1712とが含まれている。
ボタンBT1711の右側には、「各ポケットに対して個別に位置補正量を計算して搬送します。高精度な補正効果を得ることができます。」の説明EX1702が表示されている。ボタンBT1712の右側には、「トレイやC/Kごとに1つの補正量を計算して搬送します。スループットの大きな低下を抑えられます。」の説明EX1703が表示されている。
また、フォームFM17には、「次へ」用のボタンBT1713と、「キャンセル」用のボタンBT1714も含まれている。ここでは、一例として、ボタンBT1711を操作して、その後、ボタンBT1713を操作する。
ボタンBT1713の操作後には、図21に示すフォームFM18が表示される。フォームFM18は、撮像部131による撮像を行なうタイミングを選択する画面であり、「検出タイミングを選択してください。」の説明EX1801が表示されている。
フォームFM18には、「トレイ」に対する撮像タイミング選択用の項目IT1821と、「C/K」に対する撮像タイミング選択用の項目IT1822とが含まれている。
また、フォームFM18には、撮像タイミングの説明EX1802も含まれている。図21では、説明EX1802として、「稼働開始時のみ:稼働開始時に一度だけ実行します。一定時間間隔:稼働開始時と、その後は指定時間間隔で定期的に実行します。トレイロードごと:稼働開始時と、その後はトレイがロードされるたびに実行します。」と表示されている。
また、フォームFM18には、「次へ」用のボタンBT1811と、「キャンセル」用のボタンBT1812も含まれている。
ボタンBT1811を操作した後は、図22に示すフォームFM19が表示される。フォームFM19は、デバイス搬送ヘッド13がICデバイス90を把持するときのICデバイスとの間隔を指定する画面であり、「ピックアップ・リリース時のノズルとのクリアランスを指定してください。」の説明EX1901が表示されている。
フォームFM19には、「トレイ」上のICデバイス90との間隔設定用の項目IT1921と、「シャトル」上のICデバイス90との間隔設定用の項目IT1922と、「ホットプレート」上のICデバイス90との間隔設定用の項目IT1923と、「回転ステージ」上のICデバイス90との間隔設定用の項目IT1924とが含まれている。
また、フォームFM19には、デバイス搬送ヘッド13とICデバイス90との位置関係を描いたイメージ画像IM1931も含まれている。
また、フォームFM19には、「次へ」用のボタンBT1911と、「キャンセル」用のボタンBT1912も含まれている。
ボタンBT1911を操作した後は、図23に示すフォームFM20が表示される。フォームFM20は、順次設定モード完了の画面であり、「設定が完了しました。使用したトレイ、デバイスは取り除いてください。」の説明EX2001が表示される。フォームFM20には、「閉じる」用のボタンBT2011が含まれている。説明EX2001の指示に従ってトレイやデバイスを取り除いて、ボタンBT2011を操作することができる。
以上のように、撮像部131を搭載したデバイス搬送ヘッド13(搬送部25)に対して、撮像部131による撮像を行ないつつ、ICデバイス90を搬送する動作を設定する際には、順次設定モードを選択することができる。この順次設定モードでは、デバイス搬送ヘッド13の動作設定用の各フォーム(フォームFM4〜フォームFM20)が順に表示されていく。例えばオペレーターが初心者である場合には、そのオペレーターは、モニター300に順に表示されるフォームに従って、すなわち、フォームを逐一確認して、各種諸条件を確認したり入力したりすることができる。これにより、デバイス搬送ヘッド13の動作設定が正確な順序で漏れなく行なわれる。
また、図5に示すフォームFM3で「通常設定(一括設定)」用のボタンBT302を操作した場合には、図24に示すフォームFM21が表示される。フォームFM21は、一括設定モードを行なう画面である。
フォームFM21には、撮像部131を用いるか否かを選択するチェックボックスCB2101と、「供給トレイ」に対する各種諸条件設定用のタブTB2102と、「供給シャトル」に対する各種諸条件設定用のタブTB2103と、「ホットプレート」に対する各種諸条件設定用のタブTB2104とが含まれている。
チェックボックスCB2101にチェックを入れると、撮像部131の使用が可能な状態となる。チェックボックスCB2101の右側には、「搬送補正を有効にする」の説明EX2105が表示されている。
タブTB2102には、フォームFM8、フォームFM9およびフォームFM10の内容に相当する項目IT2111と、フォームFM12およびフォームFM13の内容に相当する項目IT2112とが含まれている。そして、項目IT2111および項目IT2112に対する設定や選択を行なうことにより、撮像部131を用いる場合の電子部品検査装置1に対する各種諸条件を一括して設定することができる。なお、タブTB2103を選択した場合には、「供給トレイ」に対して、「供給トレイ」と同様の設定が可能であり、タブTB2104を選択した場合には、「ホットプレート」に対して、「供給トレイ」と同様の設定が可能である。
また、フォームFM21には、フォームFM17の内容に相当する項目IT2113と、フォームFM18の内容に相当する項目IT2114と、フォームFM19の内容に相当する項目IT2115とが含まれている。
また、フォームFM21には、「順次設定」用のボタンBT2121と、「OK」用のボタンBT2122と、「キャンセル」用のボタンBT2123と、「適用」用のボタンBT2124とが含まれている。
そして、撮像部131を搭載したデバイス搬送ヘッド13(搬送部25)に対して、撮像部131による撮像を行ないつつ、ICデバイス90を搬送する動作を設定する際には、前述した順次設定モードの他に、一括設定モードを選択することができる。この一括設定モードでは、デバイス搬送ヘッド13の動作設定をフォームFM21上で全て行なうことができる。例えばオペレーターが熟練者である場合には、順次設定モードよりも一括設定モードを選択した方が、デバイス搬送ヘッド13の動作設定を迅速に行なうことができると考えられる。
ところで、順次設定モードでは、例えば図7に示すフォームFM5を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図8(図9)に示すフォームFM6を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM5とし、第2設定画面をフォームFM6とした場合を「場合1」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM5は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によってICデバイス90(電子部品)を搬送するための情報(以下「第1情報」と言う)を受付可能、すなわち、入力可能である。第1情報としては、フォームFM5に含まれているチェックボックスCB511と、チェックボックスCB512と、チェックボックスCB513と、チェックボックスCB514と、チェックボックスCB515と、チェックボックスCB516とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM6は、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によってICデバイス90(電子部品)を搬送するための、第1情報と異なる情報(以下「第2情報」と言う)を受付可能である。第2情報としては、フォームFM6に含まれているチェックボックスCB611と、チェックボックスCB612と、チェックボックスCB613とが挙げられる。
また、場合1では、第1設定画面であるフォームFM5は、第2設定画面であるフォームFM6を表示させる第2設定画面表示操作部としてのボタンBT521を含んでいる。これにより、ボタンBT521を操作するまでは、モニター300にフォームFM5が表示されたままとなり、よって、例えば、第1情報を十分に確認したり、入力したりする時間を十分に確保することができる。
また、場合1では、第1設定画面であるフォームFM5は、少なくとも1つのチェックボックス(図7に示す構成ではチェックボックスCB511、チェックボックスCB512、チェックボックスCB513、チェックボックスCB514、チェックボックスCB515、チェックボックスCB516の計6つ)を含み、全てのチェックボックスにチェックが入っている場合に、第2設定画面表示操作部であるボタンBT521に対する操作が可能となる。これにより、チェックボックスに対するチェック漏れを防止することができる。
また、例えば図8(図9)に示すフォームFM6を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図11に示すフォームFM8を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM6とし、第2設定画面をフォームFM8とした場合を「場合2」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM6での第1情報としては、フォームFM6に含まれているチェックボックスCB611と、チェックボックスCB612と、チェックボックスCB613とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM8での第2情報としては、フォームFM8に含まれているモデル図面MD801と、ボタンBT811と、ボタンBT812と、ボタンBT813と、ボタンBT814と、ボタンBT815とが挙げられる。
また、例えば図11に示すフォームFM8を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図12に示すフォームFM9を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM8とし、第2設定画面をフォームFM9とした場合を「場合3」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM8での第1情報としては、フォームFM8に含まれているモデル図面MD801と、ボタンBT811と、ボタンBT812と、ボタンBT813と、ボタンBT814と、ボタンBT815とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM9での第2情報としては、フォームFM9に含まれているマーカーIM913と、項目IT931と、項目IT932とが挙げられる。
また、場合3では、第1設定画面であるフォームFM8は、第2設定画面であるフォームFM9を表示させる第2設定画面表示操作部としてのボタンBT816を含んでいる。これにより、ボタンBT816を操作するまでは、モニター300にフォームFM8が表示されたままとなり、よって、例えば、第1情報を十分に確認したり、入力したりする時間を十分に確保することができる。
また、例えば図12に示すフォームFM9を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図15に示すフォームFM12を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM9とし、第2設定画面をフォームFM12とした場合を「場合4」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM9での第1情報としては、フォームFM9に含まれているマーカーIM913と、項目IT931と、項目IT932とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM12での第2情報としては、フォームFM12に含まれているモデル図面MD1201と、ボタンBT1211と、ボタンBT1212と、ボタンBT1213と、ボタンBT1214と、ボタンBT1215とが挙げられる。
また、例えば図15に示すフォームFM12を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図16に示すフォームFM13を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM12とし、第2設定画面をフォームFM13とした場合を「場合5」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM12での第1情報としては、フォームFM12に含まれているモデル図面MD1201と、ボタンBT1211と、ボタンBT1212と、ボタンBT1213と、ボタンBT1214と、ボタンBT1215とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM13での第2情報としては、フォームFM13に含まれているマーカーIM1313と、項目IT1331とが挙げられる。
また、場合5では、第1設定画面であるフォームFM12は、第2設定画面であるフォームFM13を表示させる第2設定画面表示操作部としてのボタンBT1216を含んでいる。これにより、ボタンBT1216を操作するまでは、モニター300にフォームFM12が表示されたままとなり、よって、例えば、第1情報を十分に確認したり、入力したりする時間を十分に確保することができる。
また、例えば図12に示すフォームFM9を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図16に示すフォームFM13を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM9とし、第2設定画面をフォームFM13とした場合を「場合6」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM9での第1情報としては、フォームFM9に含まれているマーカーIM913と、項目IT931と、項目IT932とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM13での第2情報としては、フォームFM13に含まれているマーカーIM1313と、項目IT1331とが挙げられる。
また、例えば図20に示すフォームFM17を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図21に示すフォームFM18を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM17とし、第2設定画面をフォームFM18とした場合を「場合7」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM17での第1情報としては、フォームFM17に含まれているボタンBT1711と、ボタンBT1712とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM18での第2情報としては、フォームFM18に含まれている項目IT1821と、項目IT1822とが挙げられる。
また、場合7では、第1設定画面であるフォームFM17は、第2設定画面であるフォームFM18を表示させる第2設定画面表示操作部としてのボタンBT1713を含んでいる。これにより、ボタンBT1713を操作するまでは、モニター300にフォームFM17が表示されたままとなり、よって、例えば、第1情報を十分に確認したり、入力したりする時間を十分に確保することができる。
また、例えば図21に示すフォームFM18を「第1設定画面」とした場合、第1設定画面の表示後に表示される図22に示すフォームFM19を「第2設定画面」と言うことができる。以下、第1設定画面をフォームFM18とし、第2設定画面をフォームFM19とした場合を「場合8」と言うことがある。
第1設定画面であるフォームFM18での第1情報としては、フォームFM18に含まれている項目IT1821と、項目IT1822とが挙げられる。
第2設定画面であるフォームFM19での第2情報としては、フォームFM19に含まれている項目IT1921と、項目IT1922と、項目IT1923と、項目IT1924とが挙げられる。
また、場合8では、第1設定画面であるフォームFM18は、第2設定画面であるフォームFM19を表示させる第2設定画面表示操作部としてのボタンBT1811を含んでいる。これにより、ボタンBT1811を操作するまでは、モニター300にフォームFM18が表示されたままとなり、よって、例えば、第1情報を十分に確認したり、入力したりする時間を十分に確保することができる。
そして、第1設定画面と第2設定画面とが例えば場合1〜場合8となっていることにより、撮像部131を搭載したデバイス搬送ヘッド13に対して、撮像部131による撮像を行ないつつ、ICデバイス90を搬送する動作を設定する際には、その動作設定を容易かつ正確に行なうことができる。
また、以上のような第1情報および第2情報のうちの少なくとも一方は、撮像部131によるトレイ200(載置部)の撮像画像(画像)に基づいて、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)によってICデバイス90(電子部品)を搬送するための情報、すなわち、搬送するのに必要な情報である。なお、本実施形態では、第1情報および第2情報の双方の情報がいずれも当該搬送に必要な情報であるが、これに限定されず、第1情報および第2情報のうちの一方が当該搬送に必要な情報となっていてもよい。そして、このような情報により、撮像画像に基づいたICデバイス90の搬送を円滑に行なうことができる。
トレイ200(載置部)は、ICデバイス90(電子部品)が収納され、マトリックス状に配置された複数の凹部を有している。また、第1情報および第2情報のうちの少なくとも一方は、前述したように撮像画像に基づいたICデバイス90の搬送に要する情報であり、特に、
・情報A:デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに平面視で(XY座標の)基準となる凹部を指定するための情報か、
・情報B:デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに基準となる凹部の撮像画像を表示するための情報か、
・情報C:デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときにトレイ200(載置部)に対する高さの基準となる凹部を指定するための情報か、
・情報D:デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに高さの基準となるトレイ200(載置部)の面、すなわち、本実施形態では上面(表側の面)を指定するための情報かのうちのいずれかであるのが好ましい。このような情報A、情報B、情報C、情報Dは、隣り合う凹部同士のピッチ間距離が小さくなればなるほど、ICデバイス90の把持や開放を迅速かつ正確に行なうのに必要な情報となる。これにより、ICデバイス90の把持や開放を迅速かつ正確に行なうことができる。
そして、情報A、情報B、情報C、情報Dのうちのいずれかを「第1情報」、「第2情報」とする組み合わせとしては、以下の組み合わせが好ましい。
第1情報は、情報A、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに平面視で(XY座標の)基準となるトレイ200の凹部を指定するための情報である。第2情報は、情報B、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに基準となるトレイ200の凹部の撮像画像を表示するための情報である。このような組み合わせは、第1設定画面をフォームFM8とし、第2設定画面をフォームFM9とした「場合3」で可能となる。トレイ200の凹部を指定しなければ、トレイ200の凹部の撮像画像を得ることが困難となるため、このような第1情報「情報A」→第2情報「情報B」と言う順番は有効となる。
第1情報は、情報B、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに基準となるトレイ200の凹部の撮像画像を表示するための情報である。第2情報は、情報D、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに高さの基準となるトレイ200(載置部)の面、すなわち、本実施形態では上面(表側の面)を指定するための情報である。このような組み合わせは、第1設定画面をフォームFM9とし、第2設定画面をフォームFM13とした「場合6」で可能となる。凹部の撮像画像を得なければ、トレイ200の凹部の周り、すなわち、トレイ200の上面がどこに存在するのかを把握するのが困難となるため、このような第1情報「情報B」→第2情報「情報D」と言う順番は有効となる。
第1情報は、情報C、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときにトレイ200(載置部)に対する高さの基準となるトレイ200の凹部を指定するための情報である。第2情報は、情報D、すなわち、デバイス搬送ヘッド13(搬送部25)がICデバイス90(電子部品)を把持する、または、把持したICデバイス90(電子部品)を解放するときに高さの基準となるトレイ200(載置部)の面、すなわち、本実施形態では上面(表側の面)を指定するための情報である。このような組み合わせは、第1設定画面をフォームFM12とし、第2設定画面をフォームFM13とした「場合5」で可能となる。高さの基準となるトレイ200の凹部を指定しなければ、その指定凹部と、高さの基準となるトレイ200の上面の指定箇所との位置関係を把握するのが困難となるため、このような第1情報「情報C」→第2情報「情報D」と言う順番は有効となる。
また、順次設定モードは、第3設定画面を含んでいる。その第3設定画面としては、特に限定されず、例えば、図10に示すフォームFM7、図14に示すフォームFM11、図18に示すフォームFM15、図19に示すフォームFM16とすることができる。フォームFM7には、「スキップ」用のボタンBT721が含まれ、フォームFM11には、「スキップ」用のボタンBT1121が含まれ、フォームFM15には、「スキップ」用のボタンBT1521が含まれ、フォームFM16には、「スキップ」用のボタンBT1621が含まれている。例えばフォームFM7のボタンBT721を操作することにより、場合3において第1設定画面であるフォームFM8と、第2設定画面であるフォームFM8との表示を省略して、フォームFM11に飛ぶことができる。このように、モニター300(表示部)には、第1設定画面または第2設定画面の表示を省略して、第3設定画面を表示させる第3設定画面表示操作部としてのボタンBT721が表示される。これにより、第1情報や第2情報の確認や入力を省略することができる。
前述したように、図6に示すフォームFM4には、「キャンセル」用のボタンBT422が含まれている。図7に示すフォームFM5には、「キャンセル」用のボタンBT522が含まれている。図8(図9)に示すフォームFM6には、「キャンセル」用のボタンBT623が含まれている。図10に示すフォームFM7には、「キャンセル」用のボタンBT723が含まれている。図11に示すフォームFM8には、「キャンセル」用のボタンBT817が含まれている。図12に示すフォームFM9には、「キャンセル」用のボタンBT922が含まれている。図13に示すフォームFM10には、「キャンセル」用のボタンBT1022が含まれている。図14に示すフォームFM11には、「キャンセル」用のボタンBT1123が含まれている。図15に示すフォームFM12には、「キャンセル」用のボタンBT1217が含まれている。図16に示すフォームFM13には、「キャンセル」用のボタンBT1322が含まれている。図18に示すフォームFM15には、「キャンセル」用のボタンBT1523が含まれている。図19に示すフォームFM16には、「キャンセル」用のボタンBT1623が含まれている。図20に示すフォームFM17には、「キャンセル」用のボタンBT1714が含まれている。図21に示すフォームFM18には、「キャンセル」用のボタンBT1812が含まれている。図22に示すフォームFM19には、「キャンセル」用のボタンBT1912が含まれている。そして、いずれの「キャンセル」用のボタンを操作しても、順次設定モードの途中から一括設定モード、すなわち、図24に示すフォームFM21に移行することができる。このように、順次設定モードは、順次設定モードの途中から一括設定モードに移行可能な一括設定モード移行操作部としての「キャンセル」用のボタンを含んでいる。これにより、オペレーターは、順次設定モードを途中で停止して、一括設定モードで第1情報や第2情報等の入力等をやり直すことができる。なお、順次設定モードで「キャンセル」用のボタンを操作するまでの第1情報や第2情報等は、制御部800には記憶されてもよいし、記憶されなくてもよい。
図24に示すように、一括設定モードであるフォームFM21には、前述したように、項目IT2111と、項目IT2112と、項目IT2113と、項目IT2114と、項目IT2115とが含まれている。そして、これらの項目のいずれかを任意に「第1設定画面」と「第2設定画面」と言うことができる。また、フォームFM21では、第1設定画面と第2設定画面とが並べて表示されている。このように電子部品検査装置1では、第1設定画面と第2設定画面とを並べて表示する一括設定モードに選択可能である。例えばオペレーターが熟練者である場合には、順次設定モードよりも一括設定モードを選択した方が、デバイス搬送ヘッド13の動作設定を迅速に行なうことができると考えられる。
また、一括設定モードであるフォームFM21は、一括設定モードから順次設定モードに移行可能な順次設定モード移行操作部としてのボタンBT2121を含んでいる。これにより、オペレーターは、一括設定モードを停止して、順次設定モードで第1情報や第2情報等の入力等をやり直すことができる。なお、一括設定モードでボタンBT2121を操作するまでの第1情報や第2情報等は、制御部800には記憶されてもよいし、記憶されなくてもよい。
以上、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、電子部品搬送装置および電子部品検査装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、順次設定モード、一括設定モードは、前記実施形態ではデバイス供給領域内で、撮像部の撮像結果に基づいてトレイからICデバイスを把持することを一例としているが、供給シャトル、温度調整部または回転ステージからICデバイスを把持することであってもよい。これは、デバイス回収領域でも同様に適用可能である。