JP2018141604A - 収容空間内の冷却構造、ヒートパイプ、及び、ヒートパイプの製造方法 - Google Patents

収容空間内の冷却構造、ヒートパイプ、及び、ヒートパイプの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凝縮部において発生した作業流体の凝縮液を速やかに排出することができ、収容空間内に配置された発熱体の熱を収容空間の外装壁を介して効率良く放熱することができる収容空間内の冷却構造を提供する。【解決手段】ヒートパイプの凝縮部11に配設された凝縮部ウィック21の平均気孔率が、凝縮部ウィック21と蒸発部ウィック23とを連結する連結部ウィック22の平均気孔率よりも高く、連結部ウィック22の平均気孔率が蒸発部ウィック23の平均気孔率よりも高く、凝縮部ウィック21の平均気孔率が70%以上95%以下、連結部ウィック22の平均気孔率が40%以上90%以下、蒸発部ウィック23の平均気孔率が30%以上85%以下、凝縮部ウィック21の平均気孔率と連結部ウィック22の平均気孔率との差及び連結部ウィック22の平均気孔率と蒸発部ウィック23の平均気孔率との差が5%以上とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、内部に発熱体が配置された収容空間内の冷却構造、及び、この収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプ、このヒートパイプの製造方法に関するものである。
従来、エンジン等の発熱体が収容されたエンジンルーム等の収容空間内を冷却する際には、特許文献1,2等に記載されているように、走行による風やファンを用いた空冷方式の冷却構造や、冷却液を循環させる液冷方式のラジエータを利用した冷却構造が提供されている。
ここで、空冷方式の冷却構造の場合には、エンジンルーム等の収容空間内に通気部を設ける必要があり、収容空間の小型化を図ることが困難となるといった問題があった。
また、液冷方式のラジエータを用いた冷却構造の場合には、エンジンルーム等の収容空間内に比較的大型のラジエータが配設されることになり、やはり、収容空間の小型化を図ることが困難となるといった問題があった。
また、特許文献3には、ヒートパイプを用いてエンジンルーム内のインバータを冷却する車両用インバータの冷却構造が提案されている。
このヒートパイプを用いた車両用インバータの冷却構造においては、インバータで発生した熱を、ヒートパイプを介してボンネットへ伝達し、ボンネットから放熱する構成とされている。なお、ヒートパイプは、ラジエータ等に比べて小型であるため、エンジンルーム等の収容空間の小型化を図ることが可能となる。
特開2014−213693号公報 特開2016−210310号公報 特開平08−047113号公報
ところで、特許文献3に記載されたヒートパイプを用いた冷却構造においては、ヒートパイプ内に封止された作動流体が、発熱体(インバータ)側が蒸発部となって気体となり、放熱体(ボンネット)が凝縮部となって液体となる。ここで、凝縮部において作業流体の液体(凝縮液)が滞留すると、熱伝導が妨げられることになり、放熱特性が低下するといった問題があった。このため、凝縮部から作業流体の液体(凝縮液)を速やかに排出することが求められている。
本発明は、以上のような事情を背景としてなされたものであって、凝縮部において発生した作業流体の凝縮液を速やかに排出することができ、収容空間内に配置された発熱体の熱を収容空間の外装壁を介して効率良く放熱することができる収容空間内の冷却構造、この収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプ、及び、このヒートパイプの製造方法を提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の収容空間内の冷却構造は、内部に発熱体が配置された収容空間内を冷却する収容空間内の冷却構造であって、前記収容空間内には、前記発熱体に接触配置された蒸発部と前記収容空間の外装壁に接触配置された凝縮部とを備え、前記発熱体の熱を前記外装壁から放熱するヒートパイプが配置されており、前記ヒートパイプの内部には、多孔質体からなるウィックが配設されており、前記ウィックは、前記凝縮部に配設された凝縮部ウィックと、前記蒸発部に配置された蒸発部ウィックと、前記凝縮部ウィックと前記蒸発部ウィックとを連結する連結部ウィックと、を備え、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が前記連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定され、前記連結部ウィックの平均気孔率が前記蒸発部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されており、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が70%以上95%以下の範囲内とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率が40%以上90%以下の範囲内とされ、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が30%以上85%以下の範囲内とされており、前記凝縮部ウィックの平均気孔率と前記連結部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率と前記蒸発部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされていることを特徴とすることを特徴としている。
この構成の収容空間内の冷却構造によれば、前記発熱体に接触配置された蒸発部と前記収容空間の外装壁に接触配置された凝縮部とを備え、前記発熱体の熱を前記外装壁から放熱するヒートパイプを用いており、前記ヒートパイプの凝縮部に配設された凝縮部ウィックの平均気孔率が、前記凝縮部ウィックと前記蒸発部ウィックとを連結する連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されているので、凝縮部ウィックと連結部ウィックとの気孔率の差に起因する毛細管現象によって、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液が連結部ウィック側へと速やかに排出されることになる。これにより、凝縮部ウィックに作動流体の凝縮液が滞留することを抑制でき、発熱体の熱を前記外装壁から効率良く放熱することが可能となる。
また、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が70%以上とされるとともに、前記連結部ウィックの平均気孔率が40%以上とされ、前記凝縮部ウィックの平均気孔率と前記連結部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされているので、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液を連結部ウィック側へと速やかに排出することができる。
また、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が95%以下とされているので、表面積が確保され、凝縮部における凝縮性能を確保することができる。
さらに、前記連結部ウィックの平均気孔率が90%以下とされているので、蒸発部から凝縮部に向かう作動流体の気体によって作動流体の凝縮液が連結部ウィック中を凝縮部から蒸発部へ向かう流れを妨げられることを抑制できる。
さらに、前記連結部ウィックと前記蒸発部ウィックが連結されており、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が前記連結部ウィックの平均気孔率よりも低く設定されているので、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液を蒸発部へと速やかに移送することができ、蒸発部において作動流体の凝縮液を気化させることによって、発熱体をさらに効率良く冷却することができる。
また、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が30%以上とされているので、蒸発により生じた作動流体の気体が流動する際の抵抗を小さくすることができ、蒸発部における作動流体の気化を促進することができる。さらに、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が85%以下とされているので、作動流体の凝縮液を速やかに蒸発部へと移送することができる。
本発明のヒートパイプは、上述の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプであって、内部に多孔質体からなるウィックが配設されており、前記ウィックは、前記凝縮部に配設された凝縮部ウィックと、前記蒸発部に配置された蒸発部ウィックと、前記凝縮部ウィックと前記蒸発部ウィックとを連結する連結部ウィックと、を備え、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が前記連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定され、前記連結部ウィックの平均気孔率が前記蒸発部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されており、前記凝縮部ウィックの平均気孔率が70%以上95%以下の範囲内とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率が40%以上90%以下の範囲内とされ、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が30%以上85%以下の範囲内とされており、前記凝縮部ウィックの平均気孔率と前記連結部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率と前記蒸発部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされていることを特徴としている。
この構成のヒートパイプにおいては、凝縮部に配設された凝縮部ウィックの平均気孔率が、前記凝縮部ウィックに連結された連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されているので、凝縮部ウィックと連結部ウィックとの気孔率の差に起因する毛細管現象によって、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液が連結部ウィック側へと速やかに排出されることになり、凝縮部ウィックに作動流体の凝縮液が滞留することを抑制でき、発熱体の熱を効率良く放熱することが可能となる。
また、前記連結部ウィックの平均気孔率が前記蒸発部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されているので、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液を蒸発部へと速やかに移送することができ、再循環された作動流体を蒸発部において再び気化させることによって、発熱体をさらに効率良く冷却することができる。
本発明のヒートパイプの製造方法は、上述の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプの製造方法であって、板材の一面に前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程と、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックが配置された前記板材を管状に成形する管体成形工程と、成形された管体の内部に作動流体を封入する封入工程と、を備えていることを特徴としている。
この構成のヒートパイプの製造方法によれば、板材の一面に前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程を備えているので、平均気孔率が互いに異なる前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを精度良く形成することができる。なお、ウィック形成工程においては、予め形成したウィックを板材の一面に配置してもよいし、ウィックの原料を板材の一面に配置してウィックを形成してもよい。
また、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックが形成された前記板材を管状に成形する管体成形工程と、成形された管体の内部に作動流体を封入する封入工程と、を備えているので、内部に多孔質体からなるウィックを備えたヒートパイプを製造することができる。
本発明のヒートパイプの製造方法は、上述の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプの製造方法であって、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程と、管体を成形する管体成形工程と、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを、前記管体の内部に装入するウィック配置工程と、前記管体内部に作動流体を封入する封入工程と、を備えていることを特徴としている。
この構成のヒートパイプの製造方法によれば、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程と、管体を成形する管体成形工程と、前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを、前記管体の内部に装入するウィック配置工程と、を備えているので、平均気孔率が互いに異なる前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを、精度良く管体の内部に配置することができる。
本発明によれば、凝縮部において発生した作業流体の凝縮液を速やかに排出することができ、収容空間内に配置された発熱体の熱を収容空間の外装壁を介して効率良く放熱することができる収容空間内の冷却構造、この収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプ、及び、このヒートパイプの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態である収容空間内の冷却構造の説明図である。 図1に示す収容空間内の冷却構造で用いられるヒートパイプの断面説明図である。(a)が縦断面、(b)がX−X断面である。 図2に示すヒートパイプの製造方法のフロー図である。 図2に示すヒートパイプの製造方法の説明図である。 ウィックを構成する多孔質焼結体の概略説明図である。 図2に示すヒートパイプの他の製造方法を示すフロー図である。 図2に示すヒートパイプの他の製造方法説明図である。 図2に示すヒートパイプの他の製造方法を示すフロー図である。 図2に示すヒートパイプの他の製造方法説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 本発明の他の実施形態である収容空間内の冷却構造に用いられるヒートパイプの概略説明図である。 図15及び図16に示すヒートパイプの製造方法の一例を示す説明図である。 図15及び図16に示すヒートパイプの製造方法の他の例を示す説明図である。 実施例の実験方法を示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態である収容空間内の冷却構造、ヒートパイプ、ヒートパイプの製造方法について、添付した図面を参照して説明する。
本実施形態である収容空間内の冷却構造1は、図1(a)に示すように、内部に発熱体7が収容された収容空間2を冷却するものである。
この収容空間2は、外装壁3に囲まれており、本実施形態では、この発熱体7と外装壁3との間にヒートパイプ10が配設されている。このヒートパイプ10は、図1及び図2に示すように、収容空間2の外装壁3に接触配置された凝縮部11と、発熱体7に接触配置された蒸発部13と、を備えている。本実施形態では、図1に示すように、凝縮部11が、接続部材9を介して外装壁3と接触するように配置されている。なお、図1(b)に示すように外装壁3一部が軸支部4を中心に回動する開閉部3aとされていてもよい。
なお、このような収容空間2としては、発熱体7としてエンジンやモーター等が収容されたエンジンルームが挙げられる。この場合、外装壁3はボディ、シャシー、開閉部3aがボンネットやドアに該当する。
このヒートパイプ10は、図2に示すように、パイプ本体15と、このパイプ本体15の内部に配設されたウィック20と、を備えている。
ここで、パイプ本体15は、熱伝導性に優れた金属、例えば銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金等で構成されていることが好ましく、本実施形態では、C1020(無酸素銅)で構成されている。
パイプ本体15の内部に配設されたウィック20は、凝縮部11に配設された凝縮部ウィック21と、蒸発部13に配置された蒸発部ウィック23と、凝縮部ウィック21及び蒸発部ウィック23に連接する連結部ウィック22と、を備えている。
本実施形態では、図2(a)及び図2(b)に示すように、外装壁3(開閉部3a)と接触配置された長さ領域において、断面円形のヒートパイプ10のうち接触配置された外装壁3(開閉部3a)側を向く半周分が凝縮部ウィック21とされ、接触配置された外装壁3(開閉部3a)とは反対側の半周分が連結部ウィック22とされている。
また、図2(a)に示すように、連結部ウィック22は蒸発部13側へ延在しており、その一端が蒸発部ウィック23と接続されている。
ここで、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aが連結部ウィック22の平均気孔率Bよりも高く設定され、連結部ウィック22の平均気孔率Bが蒸発部ウィック23の平均気孔率Cよりも高く設定されており、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aと連結部ウィック22の平均気孔率Bとの差A−Bが5%以上とされ、連結部ウィック22の平均気孔率Bと蒸発部ウィック23の平均気孔率Cとの差B−Cが5%以上とされている。
また、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aが70%以上95%以下の範囲内とされ、連結部ウィック22の平均気孔率Bが40%以上90%以下の範囲内とされ、蒸発部ウィック23の平均気孔率Cが30%以上85%以下の範囲内とされている。
ここで、ウィック20を構成する多孔質体として、本実施形態では、図5に示すように、金属繊維を焼結させた多孔質焼結体30を用いている。金属繊維としては、熱伝導性に優れた金属、例えば銅又は銅合金から成る銅繊維、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム繊維を用いることが好ましい。本実施形態では、パイプ本体15と同様に、C1020(無酸素銅)で構成された銅繊維を用いている。
図5に示す多孔質焼結体30は、複数の銅繊維31が焼結された骨格部32を有しており、その気孔率は、以下の式で算出される。
気孔率(%)=(1−(m/(V×D)))×100
m:多孔質焼結体の質量(g)
V:多孔質焼結体の体積(cm
:多孔質焼結体を構成する銅繊維の真密度(g/cm
骨格部32を構成する銅繊維31は、直径Rが0.02mm以上1.0mm以下の範囲内とされ、長さLと直径Rとの比L/Rが4以上200以下の範囲内とされている。なお、本実施形態では、銅繊維31には、ねじりや曲げ等の形状付与が施されている。
なお、銅繊維の直径Rは、各繊維の断面積Aを元に算出される値であり、より具体的には焼結原料となる銅繊維、及び、銅多孔質焼結体から取り出した銅繊維の長さ方向に直交する断面を光学顕微鏡で観察し、撮影された画像を用いて画像処理によって断面積Aを算出し、得られた断面積Aから次式により算出される円換算径(Heywood径)R=(A/π)0.5×2の単純平均値として定義される。
また、銅繊維の長さLは、焼結原料となる銅繊維、及び、銅多孔質焼結体から取り出した銅繊維に対してマルバーン社製粒子解析装置「Morphologi G3」を用いて画像解析し、算出された単純平均値を用いた。これを用いて、長さLと直径Rとの比L/Rを算出した。
ここで、銅繊維31の直径Rが0.02mm未満の場合には、銅繊維31、31同士の接合面積が小さく、焼結強度が不足するおそれがある。一方、銅繊維31の直径Rが1.0mmを超える場合には、銅繊維31、31同士が接触する接点の数が不足し、やはり、焼結強度が不足するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、銅繊維31の直径Rを0.02mm以上、1.0mm以下の範囲内に設定している。
また、銅繊維31の長さLと直径Rとの比L/Rが4未満の場合には、気孔率の高い多孔質焼結体30を得ることが困難となるおそれがある。一方、銅繊維31の長さLと直径Rとの比L/Rが200を超える場合には、積層配置したときに銅繊維31を均一に分散させることができなくなり、均一な気孔率を有する多孔質焼結体30を得ることが困難となるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、銅繊維31の長さLと直径Rとの比L/Rを4以上、200以下の範囲内に設定している。
次に、本実施形態であるヒートパイプ10の製造方法について、図3及び図4を参照して説明する。
(ウィック形成工程S01)
まず、散布機を用いて、無酸素銅の板材55の一面の凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23となる部分に、L/Rを調整し嵩密度が異なる銅繊維31を散布する(ウィック原料配置工程S11)。
次に、無酸素銅の板材55の一面に散布された銅繊維31を、雰囲気加熱炉に装入し、還元雰囲気、不活性ガス雰囲気又は真空雰囲気において加熱して焼結する(ウィック焼結工程S12)。
本実施形態におけるウィック焼結工程S12の加熱条件は、保持温度が500℃以上、1050℃以下、保持時間が5分以上、300分以下の範囲内とされている。
ここで、ウィック焼結工程S12における保持温度が500℃未満の場合には、焼結速度が遅く焼結が十分に進行しないおそれがある。一方、ウィック焼結工程S12における保持温度が1050℃を超える場合には、銅の融点近傍にまで加熱されることになり、強度及び気孔率の低下がおこるおそれがある。
以上のことから、本実施形態においては、ウィック焼結工程S12における保持温度を500℃以上、1050℃以下に設定している。なお、銅繊維31の焼結を確実に行うためには、ウィック焼結工程S12における保持温度の下限を600℃以上、保持温度の上限を1000℃以下、とすることが好ましい。
また、ウィック焼結工程S12における保持時間が5分未満の場合には、焼結速度が遅く焼結が十分に進行しないおそれがある。一方、ウィック焼結工程S12における保持時間が300分を超える場合には、焼結による熱収縮が大きくなるとともに強度が低下するおそれがある。
以上のことから、本実施形態においては、ウィック焼結工程S12における保持時間を5分以上、300分以下の範囲内に設定している。なお、銅繊維31の焼結を確実に行うためには、ウィック焼結工程S12における保持時間の下限を10分以上、保持時間の上限を100分以下とすることが好ましい。
さらに、ウィック焼結工程S12における雰囲気は、水素ガス、RXガス、アンモニア分解ガス、窒素−水素混合ガス、アルゴン−水素混合ガス等の還元性ガスを用いてもよいし、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを用いても良い。さらに、10kPa以下の真空雰囲気としてもよい。
このウィック焼結工程S12により、銅繊維31、31同士の接触部分で焼結が進行し、銅繊維31、31同士が結合されて骨格部32が形成され、ウィック20を構成する多孔質焼結体30が製造される。
また、板材55上で銅繊維31を焼結するため、板材55と銅繊維31は金属的に接合し、より強固で熱伝導性が高くなる。
ここで、銅繊維31の直径R、長さL、形状、ウィック原料配置工程S11における充填密度、焼結における焼結条件等を調整することによって、ウィック20となる多孔質焼結体30の気孔率を調整することが可能であり、平均気孔率Aが70%以上95%以下の範囲内とされた凝縮部ウィック21、平均気孔率Bが40%以上90%以下の範囲内とされた連結部ウィック22、平均気孔率Cが30%以上85%以下の範囲内とされた蒸発部ウィック23を、それぞれ構成することが可能となる。
本実施形態では、図4に示すように、板材55の長手方向一端側(図4において左側)の幅方向半分が凝縮部ウィック21となるように銅繊維が配置され、この凝縮部ウィック21の幅方向に隣接するとともに板材55の長手方向他方側(図4において右側)に向けて延在するように連結部ウィック22が配置され、この連結部ウィック22のうち板材55の長手方向他端側に連なるように蒸発部ウィック23となる原料が配置される。
(管体成形工程S02)
次に、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23が配置された板材55を管状に成形する。本実施形態では、図4に示すように、板材55を幅方向に丸めてその幅方向端部同士を溶接することで、溶接部16を有する断面円形のパイプ本体15が成形されることになる。
(封入工程S03)
次に、パイプ本体15内部に対して減圧処理を行いながら作動流体を注入し、パイプ本体15の両端開口部を封止する。
これにより、本実施形態であるヒートパイプ10が製造されることになる。
本実施形態である収容空間内の冷却構造1においては、収容空間2の内部に配設された発熱体7の熱がヒートパイプ10の蒸発部13に伝達され、蒸発部13において作動流体が気化する。また、例えば走行する車両等によって収容空間2の外装壁3(開閉部3a)の外側に気流が生じており、外装壁3(開閉部3a)に接触配置された凝縮部11において作動流体が凝縮して凝縮液が生成する。これによって、発熱体7の熱が外装壁3を通じて放熱されることになる。
以上のような構成とされた本実施形態である収容空間内の冷却構造1及びヒートパイプ10によれば、ヒートパイプ10の凝縮部11に配設された凝縮部ウィック21の平均気孔率Aが、凝縮部ウィック21に連接する連結部ウィック22の平均気孔率Bよりも高く設定されているので、凝縮部ウィック21と連結部ウィック22との気孔率の差に起因する毛細管現象によって、凝縮部11で生成した作動流体の凝縮液が連結部ウィック22側へと速やかに排出される。これにより、凝縮部ウィック21に作動流体の凝縮液が滞留することを抑制でき、発熱体7の熱を外装壁3(開閉部3a)から効率良く放熱することが可能となる。
また、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aが70%以上とされてとともに、連結部ウィック22の平均気孔率Bが40%以上とされ、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aと連結部ウィック22の平均気孔率Bとの差A−Bが5%以上とされているので、凝縮部11で生成した作動流体の凝縮液を連結部ウィック22側へと速やかに排出させることができ、凝縮部ウィック21に作動流体の凝縮液が滞留することを抑制できる。
また、凝縮部ウィック21の平均気孔率Aが95%以下とされているので、凝縮部ウィック21の表面積が確保され、凝縮性能を確保することができる。
さらに、連結部ウィック22の平均気孔率Bが90%以下とされているので、蒸発部から凝縮部に向かう作動流体の気体によって作動流体の凝縮液が連結部ウィック中を凝縮部から蒸発部へ向かう流れを妨げられることを抑制できる。
さらに、連結部ウィック22と蒸発部ウィック23が連接されており、蒸発部ウィック23の平均気孔率Cが連結部ウィック22の平均気孔率Bよりも低く設定されているので、凝縮部11で生成した作動流体の凝縮液を蒸発部13へと速やかに移送することができ、蒸発部13において作動流体を気化させることによって、発熱体7を効率良く冷却することができる。
また、蒸発部ウィック23の平均気孔率Cが30%以上とされているので、蒸発により生じた作動流体の気体が流動する際の抵抗を小さくすることができ、蒸発部13における作動流体の気化を促進することができる。
さらに、蒸発部ウィック23の平均気孔率Cが85%以下とされ、連結部ウィック22の平均気孔率Bと蒸発部ウィック23の平均気孔率Cとの差B−Cが5%以上とされているので、作動流体の凝縮液を速やかに蒸発部13へと移送することができる。
また、本実施形態であるヒートパイプ10の製造方法によれば、板材55の一面に凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23の原料である嵩密度を調整した銅繊維31を配置するウィック原料配置工程S11を備えているので、平均気孔率が互いに異なる凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23を位置精度良く配置することができる。
また、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23が配置された板材55を管状に成形する管体成形工程S02と、パイプ本体15内部に作動流体を封入する封入工程S03と、を備えているので、内部に多孔質焼結体30からなるウィック20を備えたヒートパイプ10を製造することができる。
さらに、本実施形態では、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23となる多孔質体として、銅繊維31を焼結させた多孔質焼結体30を用いているので、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23に用いるそれぞれの原料である銅繊維31のL/Rを調整することで任意の嵩密度にすることができるため、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23の平均気孔率が互いに異なるように精度良く製造することができ、上述のように規定された平均気孔率を有する凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23をパイプ本体15内に配置することができる。
さらに、本実施形態では、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23となる多孔質体として、銅繊維31を焼結させた多孔質焼結体30を用いているので、焼結した際に銅繊維31の嵩密度と連動した気孔率の多孔質焼結体30を製造できるため、凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23の気孔率を精度良く製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、パイプ本体及びウィックを構成する多孔質体を銅又は銅合金で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等の他の金属で構成されたものであってもよい。アルミニウム又はアルミニウム合金としては、例えばA1070合金を用いることができる。板材をアルミ合金として、ウィック原料にアルミ繊維を用いることで、上述の実施形態と同様にウィックを備えたヒートパイプを作製することができる。
また、本実施形態では、板材55の一面に銅繊維31を散布(ウィック原料配置工程S11)した後に焼結(ウィック焼結工程S12)しているが、図6及び図7に示すように銅繊維31だけで焼結を行うことで気孔率の異なる凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23を先に作製(ウィック単体焼結工程S21)し、後から板材55の一面の適切な位置に凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23を配置(ウィック配置工程S22)したのち、接合(ウィック接合工程S23)してもよい。
また、図8及び図9に示すように、溶接に限らず、押出や引抜などで製造されたパイプ15を予め用意し、パイプ形状に沿う形状で気孔率に差を設けて、一体で成形・焼結(ウィック単体焼結工程S31)されたウィック20、または別々に成形・焼結(ウィック単体焼結工程S31)された気孔率の異なる凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23をパイプ内に挿入(ウィック配置工程S32)したのち、接合(ウィック接合工程S33)することで、管体成形工程S02を省略し、ウィック形成工程S01から直接封入工程S03とすることができる。
さらに、板材55やパイプ15とウィックの接合方法は、拡散接合、ろう材を用いたろう接、機械的接合(ネジ止め、ばねなどの外力による抑え付けなど)を用いることができる。
また、本実施形態では、ウィックを構成する多孔質体として、複数の銅繊維を焼結した多孔質焼結体を用いたものとして説明したが、これに限定されることはなく、凝縮部ウィック、連結部ウィック及び蒸発部ウィックの平均気孔率を上述のように調整可能であれば、その他の多孔質体を用いてもよい。
さらに、本実施形態では、ヒートパイプの凝縮部が接続部材を介して外装壁に接触する構成として説明したが、これに限定されることはなく、ヒートパイプの凝縮部が、直接、外装壁に接触配置されていてもよい。
また、図10から図14に示すように、ヒートパイプに対して曲げ加工を施したものであってもよい。発熱体に接触配置された蒸発部、及び、外装壁に接触配置された凝縮部の配置は、それぞれ任意に設定することができる。なお、図14では、3次元で曲げ加工を行ったものである。このように、曲げ加工を施すことで、ヒートパイプに可撓性が付与され、開閉される外装壁に直接接触させることも可能となる。
さらに、図15及び図16に示すように、断面が矩形状をなすパイプ本体を備えたヒートパイプであってもよく、このヒートパイプに対して曲げ加工を施したものであってもよい。
このようなヒートパイプは、図17に示すように、上板材55aの一面に凝縮部ウィック21、下板材55bの一面に連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23を配置し、この上板材55aと下板材55bを側面枠材57で囲い、上板材55a及び下板材55bと側面枠材57の接続部を溶接することで製造することができる。
また、図18に示すように、板材55の一面に凝縮部ウィック21、連結部ウィック22及び蒸発部ウィック23を配置し、板材55を適切に折り曲げたのち、端部同士および、側面部と側面板58,58とを溶接することで製造することができる。なお、作動流体は、封入用パイプ59を用いて封入する。
また、図4に示すように製造した断面が円形状のヒートパイプや図17、図18に示すように製造した断面が矩形状のヒートパイプの全体または一部をプレスすることによって、外装壁3や発熱体7の形状、配置する経路に沿った任意の形状にしてもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
表1に示す材質でパイプ本体及びウィックとなる多孔質体を構成し、本実施形態で説明した製造方法により、ヒートパイプを製造した。
ここで、ヒートパイプは、外径を10mm(径方向厚さ1mm)、長さを300mmに成形した。
また、ウィックとなる多孔質体の厚さを0.5mm、凝縮部ウィックの長さを100mm、蒸発部ウィックの長さを50mm、連結部ウィックの長さを250mmとした。さらに、凝縮部ウィック、蒸発部ウィック及び連結部ウィックの平均気孔率は、表1に示すものとした。
なお、従来例としては、多孔質体からなるウィックの代わりに、銅製の金網を配置したものを用いた。
図19に示すように、得られたヒートパイプの蒸発部に450Wのヒータを配設して加熱し、凝縮部は25℃の水で水冷した。
そして、加熱開始から10分経過後に蒸発部の温度を測定した。なお、室温は25℃に設定し、蒸発部及び凝縮部以外の領域には断熱材を配設した。評価結果を表1に示す。
Figure 2018141604
比較例1では、凝縮部ウィックの平均気孔率が95%を超えていたため、凝縮部の凝縮性能が低く、蒸発部の温度が109℃となった。
比較例2では、連結部ウィックの平均気孔率が90%を超えていたため、作動流体の気体流の影響により、凝縮部で生成した作動流体の凝縮液が蒸発部に移送されず、蒸発部の128℃となった。
比較例3では、蒸発部ウィックの平均気孔率が85%を超えていたため、連結部ウィックにおいて効率的に作動流体の凝縮液を移送することができず、蒸発部の温度が119℃となった。
比較例4では、凝縮部ウィックの平均気孔率が70%未満のため、凝縮部に作動流体の凝縮液が滞留してしまい、蒸発部の温度が140℃となった。
比較例5では、連結部ウィックの平均気孔率が40%未満のため、作動流体の凝縮液の流動が阻害されて蒸発部に移送されず、蒸発部の138℃となった。
比較例6では、蒸発部ウィックの平均気孔率が30%未満のため、作動流体が気化する際の気泡の抜けが阻害されてドライアウトし、蒸発部の温度が126℃となった。
比較例7では、凝縮部ウィックの平均気孔率と連結部ウィックの平均気孔率との差、及び、連結部ウィックの平均気孔率と蒸発部ウィックの平均気孔率との差が、それぞれ5%未満であったため、凝縮部から蒸発部への作動流体の凝縮液の移送が促進されず、蒸発部の温度が119℃となった。
比較例8では、凝縮部ウィックの平均気孔率と連結部ウィックの平均気孔率との差が5%未満であったため、作動流体の凝縮液が凝縮部から速やかに排出されず、蒸発部の温度が112℃となった。
比較例9では、連結部ウィックの平均気孔率と蒸発部ウィックの平均気孔率との差が5%未満であったため、蒸発部への作動流体の凝縮液の移送が促進されず、蒸発部の温度が105℃となった。
比較例10では、連結部ウィックの平均気孔率が凝縮部ウィックの平均気孔率よりも高くなったため、凝縮部に作動流体の凝縮液が滞留し、蒸発部の温度が144℃となった。
これに対して、本発明例においては、すべて蒸発部の温度が100℃未満にまで低下しており、ヒートパイプによって十分に放熱されていることが確認された。
また、凝縮部ウィックの平均気孔率と連結部ウィックの平均気孔率の差、または、連結部ウィックの平均気孔率と蒸発部ウィックの平均気孔率の差、のいずれか一方または両方が10%以上である場合には、蒸発部の温度が90℃未満となっており、さらに放熱特性に優れていた。
以上のことから、本発明によれば、凝縮部において発生した作動流体の凝縮液を速やかに排出することができ、収容空間内の発熱体の熱を収容空間の外装壁から効率良く放熱することができる収容空間内の冷却構造を提供可能であることが確認された。
1 収容空間内の冷却構造
2 収容空間
3 外装壁
3a 開閉部(外装壁)
7 発熱体
10 ヒートパイプ
11 凝縮部
13 蒸発部
15 パイプ本体
20 ウィック
21 凝縮部ウィック
22 連結部ウィック
23 蒸発部ウィック
30 多孔質焼結体(多孔質体)
55 板材

Claims (4)

  1. 内部に発熱体が配置された収容空間内を冷却する収容空間内の冷却構造であって、
    前記収容空間内には、前記発熱体に接触配置された蒸発部と前記収容空間の外装壁に接触配置された凝縮部とを備え、前記発熱体の熱を前記外装壁から放熱するヒートパイプが配置されており、
    前記ヒートパイプの内部には、多孔質体からなるウィックが配設されており、前記ウィックは、前記凝縮部に配設された凝縮部ウィックと、前記蒸発部に配置された蒸発部ウィックと、前記凝縮部ウィックと前記蒸発部ウィックとを連結する連結部ウィックと、を備え、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率が前記連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定され、前記連結部ウィックの平均気孔率が前記蒸発部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されており、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率が70%以上95%以下の範囲内とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率が40%以上90%以下の範囲内とされ、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が30%以上85%以下の範囲内とされており、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率と前記連結部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率と前記蒸発部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされていることを特徴とする収容空間内の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプであって、
    内部に多孔質体からなるウィックが配設されており、前記ウィックは、前記凝縮部に配設された凝縮部ウィックと、前記蒸発部に配置された蒸発部ウィックと、前記凝縮部ウィックと前記蒸発部ウィックとを連結する連結部ウィックと、を備え、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率が前記連結部ウィックの平均気孔率よりも高く設定され、前記連結部ウィックの平均気孔率が前記蒸発部ウィックの平均気孔率よりも高く設定されており、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率が70%以上95%以下の範囲内とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率が40%以上90%以下の範囲内とされ、前記蒸発部ウィックの平均気孔率が30%以上85%以下の範囲内とされており、
    前記凝縮部ウィックの平均気孔率と前記連結部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされ、前記連結部ウィックの平均気孔率と前記蒸発部ウィックの平均気孔率との差が5%以上とされていることを特徴とするヒートパイプ。
  3. 請求項1に記載の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプの製造方法であって、
    板材の一面に前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程と、
    前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックが配置された前記板材を管状に成形する管体成形工程と、
    前記管体内部に作動流体を封入する封入工程と、
    を備えていることを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  4. 請求項1に記載の収容空間内の冷却構造において用いられるヒートパイプの製造方法であって、
    前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを形成するウィック形成工程と、
    管体を成形する管体成形工程と、
    前記凝縮部ウィック、前記連結部ウィック及び前記蒸発部ウィックを、前記管体の内部に装入するウィック配置工程と、
    前記管体内部に作動流体を封入する封入工程と、
    を備えていることを特徴とするヒートパイプの製造方法。
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