JPH07106478A - 沸騰冷却装置及びその製造方法 - Google Patents

沸騰冷却装置及びその製造方法

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JPH07106478A
JPH07106478A JP25187593A JP25187593A JPH07106478A JP H07106478 A JPH07106478 A JP H07106478A JP 25187593 A JP25187593 A JP 25187593A JP 25187593 A JP25187593 A JP 25187593A JP H07106478 A JPH07106478 A JP H07106478A
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cooling
boiling
heat
cooling device
cooling tank
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Shigeru Kadota
茂 門田
Seiji Kawaguchi
清司 川口
Manji Suzuki
万治 鈴木
Takashi Furukawa
隆 古川
Masahiko Suzuki
鈴木  昌彦
Hiroyuki Chiyougabe
長賀部  博之
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 沸騰冷却装置において、冷却槽に対して偏平
チューブを鉛直方向に一体気密構造になるように構成し
て、チューブ間に冷却フィンを設けることにより、小型
高効率の沸騰冷却装置を得る。 【構成】 圧延鋼板製の被冷却槽20の中に被冷却物で
ある半導体素子70がマウントされており、この半導体
素子70を浸すのに充分な量のフロロカーボン系の冷媒
60が注入されている。また冷却槽20の壁面に複数の
気密端子50が取り付けられ、半導体素子70に配線さ
れている。冷却槽20の上部には、偏平断面を持つアル
ミ製のチューブ102が開口面を下にして、冷却槽20
に対して鉛直方向に一体気密構造となるように着けられ
ている。また冷却槽20の側面にはアルミ製のコルゲー
トフィン101が接続され、熱交換器1が構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱した半導体素子等
の発熱体を冷却する沸騰冷却装置及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来電気機器等の半導体素子の冷却方法
として、図38に示すようなヒートパイプ1を用いた冷
却装置が市販されている。この冷却装置の構造は、冷却
ブロック2の中に円柱状のヒートパイプ1の吸熱部3が
接合され、ヒートパイプ1の放熱部4にはプレートフィ
ン5が設けられている。パワーパックの放熱面6から放
熱される熱は冷却ブロック2、ヒートパイプ1、プレー
トフィン5を通って大気中に放出される。
【0003】しかしこの冷却装置において、ヒートパイ
プ1の熱伝導性は優れているものの冷却ブロック2の熱
抵抗が非常に大きくなり、このため冷却装置全体の熱抵
抗も大きくなってしまい、結果、装置の体格も大きくな
ってしまうという問題があった。この問題を解決する方
法として、冷媒を用いて冷却を行う沸騰冷却装置があ
る。図39は、特開昭56−147457号公報に開示
された従来の沸騰冷却装置を示す図である。この図にお
いて、素子ケース部1と熱交換器2が熱輸送管3A,3
Bによって接続されており、その作用は次の通りであ
る。つまり、半導体素子4Aが発熱して冷却媒体8を沸
騰させると、冷却媒体8は蒸気になって上昇し熱輸送管
3Aを経て熱交換器2に移動する。熱交換器2に達した
蒸気はフィンチューブ2Aに分配され、外部冷却によっ
て凝縮して熱輸送管3Bに達し、再び素子ケース1に戻
る。このようなサイクルによって、半導体素子は冷却さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図39
に示したような沸騰冷却装置は、素子ケース部1と熱交
換器2が別体となっており、それらが熱輸送管で接続さ
れた構成になっているため、その加工が複雑であり、ま
た熱交換のサイクルが長く外部への熱伝達率が小さいた
め大容量の熱交換器が必要となり、この結果熱交換器の
大きさが被冷却物である半導体素子に比べ非常に大くな
ってしまうという問題があった。電気自動車等では車体
重量の軽減、空気抵抗の減少が走行可能距離に大きく影
響するため、沸騰冷却装置の大きさは重要な問題になっ
てしまう。
【0005】本発明は上記問題に鑑みたものであり、一
方を密閉した筒状の放熱部を冷却槽の上部に一体気密構
造となるように取り付けることにより、熱交換のサイク
ルを短くし、これにより小型高効率の沸騰冷却装置を得
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に構成された第一発明の沸騰冷却装置は、電気回路等で
用いられ、駆動することにより余分な熱を発生する発熱
体と、前記発熱体の発する熱を吸収し、その熱によって
気化する冷媒と、前記冷媒を封入する冷却槽と、一方の
開口面が前記冷却槽に取り付けられるとともに、他方の
開口面が密閉して取り付けられ、前記気化して上昇して
来る冷媒を冷却液化して前記冷却槽に戻す筒状の放熱部
とを備えることを特徴としている。
【0007】ここで前記発熱体は前記冷却槽の内部に固
定されていてもよいし、外部に固定されていてもよい。
また上記目的を達成するために構成された第二発明の沸
騰冷却装置の製造方法は、冷却槽の一部に脱気及び冷媒
注入用の注入パイプを設ける工程と、前記冷却槽に発熱
体を固定する工程と、前記冷却槽の上部に、一方の開口
面を下にして筒状の放熱部を取りつける工程と、前記放
熱部の他方の開口部を底部で密閉する行程を含む沸騰冷
却装置の製造方法において、前記注入パイプから洗浄液
を注入、吸引し、前記冷却槽を含む冷却装置の内部を洗
浄する工程と、前記注入パイプから減圧して前記冷却装
置の気密を試験する工程と、前記注入パイプから前記冷
却装置の内部を脱気する工程と、前記注入パイプから前
記冷却槽に冷媒を注入する工程と、前記注入パイプを密
閉手段より密閉し、前記冷却装置を気密する工程とを備
えることを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によれば、発熱体が電気回
路等において駆動し、それにより余分な熱を発生する。
発熱体において発生した熱は冷媒に吸収され、冷媒を沸
騰気化させる。発生した冷媒の蒸気は熱サイフォン効果
によって放熱部内を上昇し、放熱部側面に接触して外部
に熱を伝え、冷却されて再び液化する。液化した冷媒は
重力により下方に垂れ、下部の冷却槽に戻る。よって発
熱体で発生した余分な熱は、冷媒、放熱部を伝って大気
に放出される。
【0009】請求項2記載の発明によれば、冷媒中に発
熱体が浸されている。これにより、発熱体において発生
した熱は直接冷媒に吸収され、冷媒を効率よく沸騰気化
させる。発生した冷媒の蒸気は熱サイフォン効果によっ
て放熱部内を上昇し、放熱部側面に接触して外部に熱を
伝え、冷却されて再び液化する。液化した冷媒は重力に
より下方に垂れ、下部の冷却槽に戻る。よって発熱体で
発生した余分な熱は、冷媒、放熱部を伝って大気に放出
される。
【0010】請求項3記載の発明によれば、冷却槽の外
部に発熱体が固定されている。これにより、発熱体にお
いて発生した熱は間接的に冷媒に吸収され、冷媒を沸騰
気化させる。発生した冷媒の蒸気は熱サイフォン効果に
よって放熱部内を上昇し、放熱部側面に接触して外部に
熱を伝え、冷却されて再び液化する。液化した冷媒は重
力により下方に垂れ、下部の冷却槽に戻る。よって発熱
体で発生した余分な熱は、冷媒、放熱部を伝って大気に
放出される。
【0011】請求項13記載の発明によれば、注入パイ
プから洗浄液を注入、吸引し、冷却槽を含む冷却装置の
内部を洗浄する。そしてこの注入パイプから減圧して冷
却装置の気密を試験する。注入パイプから冷却装置の内
部を脱気した後、冷却槽に冷媒を注入し、その後、注入
パイプを密閉手段より密閉して、冷却装置を気密する。
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、放熱部を
冷却槽と一体化にしたことにより、冷媒が冷却槽から気
化、液化して再び冷却槽に至る経路が短く、冷媒液面の
変化を小さく抑えることができ、これにより冷媒の封入
量を減少できる。さらに熱交換のサイクルが短いため、
外部への熱伝達効率を高めることができる。従って冷却
槽、放熱部を含めた全体の体格が非常にコンパクトにな
り、しかも冷媒の連通管などが不要なため、部品点数や
コストの削減、生産性の向上が得られる。
【0013】請求項2記載の発明によれば、発熱体が冷
媒の中に浸され、発した熱が直接冷媒に吸収される。従
って熱伝達効率が非常に良く、冷媒が冷却槽から気化、
液化して再び冷却槽に至る経路が短くなる。よって冷媒
の封入量を減少でき、熱交換のサイクルが短く外部への
熱伝達効率を高めることができるため、冷却槽、放熱部
を含めた全体の体格をコンパクトにできる。
【0014】請求項3記載の発明によれば、発熱体が冷
却槽の外部に取り付けられている。従って発熱体を固定
する工程が非常に簡単になり、生産性の向上が得られ
る。また万一発熱体が故障した場合でも、その交換を容
易に行うことができる。さらに発熱体が冷媒に触れてい
ないため、発熱体と冷媒の相性を考える必要がなく、冷
媒の種類を任意に設定することもできる。
【0015】請求項13記載の発明によれば、一ヶ所の
注入パイプから洗浄、気密試験、脱気、冷媒注入、密閉
を行うため、脱気後気密試験をしたり冷媒注入後脱気す
る等の二度手間を省くことができる。
【0016】
【実施例】(第1実施例)以下本発明の第1実施例の沸
騰冷却装置を図面に基づき説明する。図1(a)は本発
明の第1実施例による沸騰冷却装置の概略図であり、図
(b)は1−1断面図である。概略的には圧延鋼板製の
被冷却槽20の中に被冷却物の発熱体である半導体素子
70がマウントされており、この半導体素子70を浸す
のに充分な量のフロロカーボン系の冷媒60が注入され
ている。また冷却層20の壁面に複数の気密端子50が
取り付けられ、半導体素子70に配線されている。冷却
槽20の上部には、偏平断面を持つアルミ製のチューブ
102が一方の開口面を下にし、他方の開口面を密閉し
て、冷却槽20と一体気密構造となるように付けられて
いる。また冷却槽20の側面にはアルミ製のコルゲート
フィン101が接続され、放熱部である熱交換器10が
構成されている。
【0017】次に本実施例の製造方法について簡単に説
明する。図2(a)〜(c)は本実施例の沸騰冷却装置
の製造方法を示すものである。初めに偏平チューブの平
部分にろう付けによってコルゲートフィン101を取り
付け、チューブ102の他方の開口面を密閉する。冷却
槽20の一部に気密栓905を溶接で取り付ける。次
に、先端に気密栓905の口径に合わせた孔を持った脱
気注入管903を、ゴム製のパッキン904を介して気
密栓905に取りつける。冷却槽20内に半導体素子7
0をマウントし、冷却槽20の上部に周知の方法で筒状
のチューブ102を取りつける。この時、チューブ10
2の一方の開口面が冷却槽20側に向き、冷却槽20に
対して鉛直方向に取り付けられるようにする。これによ
り、沸騰した冷媒60が真上に上昇してチューブ内で冷
やされた後、重力によって真下に降下するようにする。
【0018】次に脱気注入管903を通して冷却装置内
部に、溶材を含む洗浄剤の注入、吸引を繰り返して洗浄
する。そして脱気注入管903をヘリウムリークディテ
クタに接続し、気密チェックを行う。その後、脱気注入
管903から冷媒を注入する。冷媒注入後、脱気注入管
903の気密を保ったままでプレス901を用いて気密
栓905を圧着後、高電圧を印加して抵抗溶接によって
気密する。ここで、プレス901は油圧により気密栓9
05をはさんで圧着するために構成され、プレス901
先端部には電線902により高電圧が印加可能な抵抗溶
接用電極が構成されている。図2(b)は図2(a)に
おける2−2断面図つまり気密栓905の加工前の断面
図であり、図2(c)は気密栓905をプレス901で
圧着加工した様子を示した図である。なお、脱気注入管
903は1本でなく複数で各々を気密加工しても良い
し、洗浄と気密テストと脱気はそれぞれ連続した工程で
なく別々であっても良い。しかし脱気と冷媒注入、気密
加工は連続して行うことが望ましい。
【0019】このような構成において、半導体素子70
は気密端子50を通して気密状態で通電され、素子の電
力ロス分を発熱する。半導体素子70において発生した
熱は周囲の冷媒60に吸収され、冷媒60を沸騰させ
る。発生した冷媒60の蒸気は熱サイフォン効果によっ
てチューブ102内を上昇し、コルゲートフィン101
によって冷却され、再び液化する。液化した冷媒60は
重力により下部の冷却槽20に戻る。よって半導体素子
70で発生した熱は、冷媒60、チューブ102、コル
ゲートフィン101を伝って大気に放出される。
【0020】本実施例において、チューブ102を冷却
槽20と一体化にしたことにより、従来の循環式に比べ
冷媒の冷却液槽から気化、液化して再び冷却槽に至る経
路が短いため、液面の変化を小さく抑えることができ、
また冷媒の量も減少できる。またチューブ102を偏平
としたことで、その平面部に冷却フィンを簡単に取り着
けることができ、しかもフィンは通風時に熱伝達率が非
常に高いコルゲートフィン101を用いているため、小
型で高い冷却性能を得ることができる。一般的に高い冷
却性能を得るために強制冷却用の送風ファンを用いる
が、本実施例の沸騰冷却装置においては偏平チューブを
使用しているため、同じ断面積を持つ円管チューブに比
べて送風時の空気抵抗が減少でき、送風ファンも小型小
電力の物を用いるだけでさらに高い冷却性能を得ること
ができる。このことは、消費電力や車体重量によって走
行距離が大きく変わる電気自動車に対して大きな利点と
なる。
【0021】以上の構成により、送風系、熱交換器、冷
却槽を含めた全体の体格が非常にコンパクトになり、し
かも冷媒の連通管などが不要で部品点数およびコストの
削減、生産性の向上が得られる。 (第2実施例)以下本発明の第2実施例の沸騰冷却装置
を図面に基づき説明する。
【0022】図3(a)は第1実施例の沸騰冷却装置に
おいて、冷却槽内に数個の半導体素子70をマウントす
るため、偏平チューブの長軸が平行となるように複数並
列接続し、偏平チューブの長軸方向の延長側の側面に強
制冷却用クロスフローファン301を取りつけた装置を
示す図であり、図3(b)はこれらの装置を横から見た
図である。
【0023】半導体素子70は1個当たりの通電可能電
流が小さいため、大電流を扱う場合半導体素子70を複
数個並列使用する。しかしこれらの半導体素子70を冷
却槽20に2次元的に配列すると、冷却槽20の底面積
が大きなものが必要になる。そこで本実施例では半導体
素子70を横長に配置して熱交換器10の送風方向に対
する厚み(偏平チューブの短軸方向の厚み)を薄くして
送風抵抗を小さく抑えることによって、クロスフローフ
ァン301による強制冷却が可能になっている。
【0024】各半導体素子の作動を安定させるためには
温度条件を均一にする必要があるが、本実施例の構成を
取ることにより、各素子で発生した冷媒の蒸気はその上
のチューブ102を通り、クロスフローファン301に
よって均一な流速で冷却され、温度差を生じにくくな
る。このことは、エンジンルームの温度的に不利な条件
下でON/OFFの激しい制御を繰り返す複数の半導体
素子70の総合的な安定性、寿命に大きな利点である。
また半導体素子70は水平面に対して傾斜して取り付け
られており、裏面からの沸騰気泡が放熱部に移動し易く
している。またこれにより半導体素子70のレイアウト
をつめることができ、冷却槽20の小型化にもなる。
【0025】以上のように本実施例では、第1実施例の
沸騰冷却装置にクロスフローファン301を取りつける
ことにより、さらに高い冷却性能を得ることができ、こ
の結果送風系、熱交換器、冷却槽を含めた全体の体格が
非常にコンパクトになり、また部品点数の削減、生産性
の向上も得られる。 (第3実施例)以下本発明の第3実施例の沸騰冷却装置
を図面に基づき説明する。
【0026】図4(a)は第2実施例の沸騰冷却装置に
おいて、平行に並列接続された偏平チューブ全体の幅D
と、偏平チューブ102の高さCのアスペクト比が約1
(C/D≒1)となるように熱交換器10が形成され、
偏平チューブ102の長軸方向の延長側の側面に強制冷
却用の軸流ファン302を取りつけた装置を示す図であ
り、図4(b)はこれらの装置を横から見た図である。
【0027】本実施例では、第1実施例の沸騰冷却装置
に、自動車用放熱器に一般的に使用されている低コスト
の軸流ファン302を取りつけることにより、第2実施
例同様の高い冷却性能を得ることができる。またチュー
ブ102を積層することにより、放熱フィン部分は体格
及びアスペクト比が従来のラジエータと同等の構造とな
り、放熱設計及び冷却ファン等の補器類の設計工数及び
コストを大幅に低減することができる。これにより第2
実施例同様送風系、熱交換器、冷却槽を含めた全体の大
きさがコンパクトになり、生産性も向上する。
【0028】(第4実施例)以下本発明の第4実施例の
沸騰冷却装置を図面に基づき説明する。図5は、第3実
施例の沸騰冷却装置において、冷却槽20の長さGを並
列接続された偏平チューブ全体の幅Fよりも大きくし
(E/F≒1,G>D,F)、より多くの半導体素子7
0をマウントできるようにしたものである。
【0029】各半導体素子の作動を安定させるためには
温度条件を均一にする必要があるが、図5の構成では、
各素子で発生した冷媒の蒸気はその上の蒸気分配板80
によって均等に分配されチューブ102に導かれ、温度
差を生じないようにしている。これにより、第3実施例
の効果に加え、数多くの半導体素子を効率的に省スペー
スで冷却することができる。
【0030】(第5実施例)以下本発明の第5実施例の
沸騰冷却装置を図面に基づき説明する。図6(a)は、
第3実施例の沸騰冷却装置において、偏平チューブ全体
の幅を、偏平チューブ102の高さよりも大きくし、よ
り多くの半導体素子70をマウントできるようにしたも
のであり、図6(b)はこの装置を側面から見た図であ
る。
【0031】気化した冷媒60が熱サイフォン効果によ
って熱伝達するために必要な熱交換器10の高さは、偏
平チューブ全体の幅より低くても良い場合がある。この
ような熱交換器の場合、偏平チューブの高さをあえて高
くし、第3実施例のようにアスペクト比を1に近づけて
1つの軸流ファン302で冷却するよりも、図6(a)
のように軸流ファン302を並列に並べた方が装置全体
をコンパクトにすることができる。また本実施例のよう
な構成にすれば、万一軸流ファン302の一つが故障し
たとしても、最低でも2分の1の送風量を確保できるた
め、安全性も向上することができる。
【0032】(第6実施例)以下本発明の第6実施例の
沸騰冷却装置を図面に基づき説明する。図7は本発明の
第6実施例の沸騰冷却装置を示す図である。熱交換器を
構成するチューブ102と、冷却槽20は特に別部品で
ある必要はなく、図7に示すように半導体素子70組付
け後、一体型である形状にしても良い。
【0033】この図において、各チューブ102は構造
的に独立しているため、万一ひとつのチューブ102に
洩れが発生しても他には影響を与えないため一部機能の
喪失のみで機能全体の喪失は発生しない。さらに、放熱
器に直接発熱体を取付けるために、放熱部までの熱抵抗
が低減されること、配管等は不要になることから体格の
小型化が可能であるとともに、発熱量及び発熱体数の変
更に対してユニット数を増減することのみで対応可能と
なるため、簡単にアスペクト比を約1:1に設定するこ
とができ、自動車用放熱器に一般的に使用されている低
コストの軸流ファン302による冷却が可能になる等、
設計や製造のための工数及び製造コストを低減すること
ができる。
【0034】(第7実施例)図8(b)は本発明の第7
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。平行に並列接続
された複数の偏平チューブの上方は、図1から図6に示
すように各々を密閉した構造が望ましいが、チューブ1
02の上部開口面の密閉部を単純化して生産性を向上す
るため、図8(b)に示すように偏平チューブの上方に
図8(a)のような小さな容積の気密室103を設けて
密閉しても良い。このように、チューブ102に対して
一度に密閉のろう付けを行うことにより、各々のチュー
ブの上部を密閉する工程に比べて工数を減らすことがで
きる。
【0035】なお本実施例では、図8(a)に示したよ
うに気密室を複数のチューブ102に跨る構成とした
が、各チューブごとに個々の気密室を構成させても良
い。なお、本発明では一本のチューブを放熱部としてい
るのではなく、本実施例のように放熱部は複数のチュー
ブ102で構成されていても良い。また、チューブ自体
も穴が一つである必要はなく、複数の穴を有していても
良い。
【0036】(第8実施例)以下本発明の第8実施例の
沸騰冷却装置を図面に基づき説明する。図9は本発明の
第8実施例の沸騰冷却装置を示す図である。図9に示す
ように本実施例における沸騰冷却装置は、熱交換器1
0、コルゲートフィン101、冷却槽20、冷媒60、
パワーパック110よりなる。冷却槽20の内部には冷
媒60が封入されている。熱交換器10とパワーパック
110はボルト133にて取り付けられている。すなわ
ち本実施例では、半導体素子70が冷却槽の外部に形成
されている。ここで放熱面111は銅等の熱伝導性の良
い材質であり、冷媒60は水である。コルゲートフィン
101は熱交換器10に接着固定されている。パワーパ
ック110の詳細図を図10に示す。半導体素子70は
はんだ120にてDBC(Direct Bondin
g Cupper)115上に接着され、DBC115
は絶縁基板112上にろう付等にて接着され、絶縁基板
112はろう付等にてDBC116上に接着され、DB
C116ははんだ121にて銅板113上に接着されて
いる。パワーパック110の中にはシリコンゲル114
が半導体素子70を保護するために充填されている。図
9に示すように熱交換器10は、冷媒60が銅板113
の放熱面111からの熱を吸収するようにパワーパック
110の上方に配される。絶縁基板112は熱伝導性が
良く電気絶縁性の良いものでAlN等が用いられる。コ
ルゲートフィン101は熱交換器10の伝熱面積を拡大
し、かつコルゲートフィン101の前縁効果により放熱
効率を良くするものである。図9の側面図を図11に示
す。本実施例において、強制冷却ファンは軸流ファン3
02を使用し、これによりコルゲートフィン101へ送
風する。送風方向は図示602に示す様に吸い込んでも
よいし、また逆に送風してもよい。熱交換器10、コル
ゲートフィンは前述のようにAl等の金属よりなる。低
温での使用に際しては、冷媒6に不凍液等を混ぜ凝固点
を低くしたり、第1から7実施例に示したようにフロロ
カーボン等の流動点の低い液体を用いる。
【0037】このような構成において半導体素子70が
発熱すると、DBC115,絶縁基板112,DBC1
16を介して銅板113の放熱面111に熱が伝わり冷
媒60を沸騰気化させる。この時、冷媒60と放熱面1
11の間で沸騰による高効率な熱伝達が行われる。沸騰
時の熱伝達率は自然対流時の100〜1000倍にも達
する。冷媒60は水から蒸気に変化し、沸騰気化した蒸
気はチューブ102を上昇して、矢印601に示す様に
通路内を循環する。蒸気はチューブ102の内面に接触
すると凝縮して水となり潜熱を放出する。放出された熱
はコルゲートフィン101へと伝わり、コルゲートフィ
ンは軸流ファン302からの送風により冷却される。
【0038】従って本実施例においても、送風系、熱交
換器、冷却槽を含めた全体の体格が非常にコンパクトに
なり、しかも半導体素子70を含めたパワーパック11
0を冷却槽20の外部に接着固定した構造になっている
ため、第1乃至6実施例に比べて簡単に製造でき、この
結果コストの削減、生産性の向上が得られる。また万一
発熱体が故障した場合でも、その交換を容易に行うこと
ができる。さらに本実施例では冷媒60として水を用い
ているため、非常に低コストで製造することができる。
また前述のように低温での使用に際してフロロカーボン
等の流動点の低い液体を用いることもできる。これは発
熱体が冷媒に触れていないため、発熱体と冷媒の相性を
考える必要がないためである。このように、冷媒の種類
を任意に設定することもできる。
【0039】(第9実施例)以下本発明の第9実施例の
沸騰冷却装置を図面に基づき説明する。図12は本発明
の第9実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この図に
おいて本実施例の沸騰冷却装置は、冷却槽20の底面に
図14に示すような沸騰熱伝達促進構造物201が付け
られている。これにより冷却槽20の実質的な熱伝達率
が増加し、冷媒60に熱を伝えやすくなる。従って熱伝
達率が大きくなることで、小型化が可能となる。
【0040】また本実施例において沸騰熱伝達促進構造
物201は、図13に示すように半導体素子70の直下
部分のみでも構わない。この場合、図12に示した沸騰
冷却装置よりもコストの削減ができる。 (第10実施例)図15は本発明の第10実施例の沸騰
冷却装置を示す図である。この実施例では冷却槽20の
底面の一部を削って薄くすることで高熱伝導効率を実現
している。また冷却槽20の底面は、図16に示すよう
に半導体素子70の直下部分のみを削っても良い。この
場合、図15に示した沸騰冷却装置よりも冷却槽20の
強度が大きくなる。
【0041】(第11実施例)図17は本発明の第11
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この沸騰冷却装
置では熱伝達効率をさらに大きくするため、冷却槽20
の底部を取り除き、冷媒60とパワーパック110の銅
板113の放熱面111が直に触れるようにしたもので
ある。この場合冷却槽20とパワーパック110の接合
部における気密性が問題になるが、本実施例ではグリー
スとOリング130を介して接合することによりこの問
題を解決している。
【0042】(第12実施例)図18は本発明の第12
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この沸騰冷却装
置では熱伝達効率を大きくするため、図14に示すよう
な沸騰熱伝達促進構造物201を付けている。これによ
り、熱伝達効率を大きくできるだけでなく、銅板113
の強度も大きくできる。
【0043】また本実施例においては図19に示すよう
に、沸騰熱伝達促進構造物201の代わりに図20のよ
うなハニカム状部材202を付けたり、また冷却槽20
の底面や銅板113自体をハニカム状にしても良い。 (第13実施例)図21は本発明の第13実施例の沸騰
冷却装置を示す図である。この沸騰冷却装置では熱伝導
効率をさらに大きくするため、銅板113の一部を削っ
て薄くしたものである。
【0044】本実施例においては銅板113の強度を確
保するため、図22に示すように半導体素子70の直下
部分のみを削っても良い。また銅板113の強度を確保
し同時に熱伝達効率を高めるため、図23または図24
に示すように銅板113を沸騰促進させる構造にしても
良い。 (第14実施例)図25は本発明の第14実施例の沸騰
冷却装置を示す図である。この実施例では熱伝導効率を
さらに高めるため銅板113の一部を取り除き、さらに
DBC116の一部も削り取った構造となっている。
【0045】またこの実施例においても図26に示すよ
うに、図14のような沸騰熱伝達促進構造物201を付
けることで、熱伝達効率を大きくできるだけでなく絶縁
基板112の強度も大きくできる。 (第15実施例)図27は本発明の第15実施例の沸騰
冷却装置を示す図である。第9から第14実施例ではパ
ワーパック110はOリング130を介して冷却槽20
に固定されていたが、本実施例ではろう付け等によって
接着固定されている。この構造においても気密性及び熱
伝導性に優れた特性を得ることができる。
【0046】(第16実施例)図28は本発明の第16
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。第9から第14
実施例ではパワーパック110はOリング130を介し
て冷却槽20に固定されていたが、本実施例ではアーク
溶接、抵抗溶接、レーザ溶接等の溶接によって接着固定
されている。この構造においても気密性及び熱伝導性に
優れた特性を得ることができ、さらに溶接は長時間の気
密維持が可能であることから耐久性も向上できる。図2
9はレーザ溶接を用いてパワーパック110と冷却槽2
0を接続した例を示している。この図ではレーザ溶接を
用いているため、大量生産に適している。
【0047】(第17実施例)図30は本発明の第17
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この実施例では
パワーパック110と冷却槽20がグリースとCリング
を介してボルト133で接続されている。Cリングを用
いた場合、Oリングを使った場合に比べて約半分の締め
付け荷重で接続することができる。
【0048】(第18実施例)図31は本発明の第18
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この実施例はパ
ワーパック110を用いず、半導体素子70を取り付け
た絶縁基板112をOリングを介してボルト133で直
接冷却槽20に接続したものである。この沸騰冷却装置
においても第1から第17実施例同様高効率の放熱特性
を得ることができる。
【0049】(第19実施例)図32は本発明の第19
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。この実施例は図
31の沸騰冷却装置で、半導体素子70を取り付けた絶
縁基板112を、ろう付けや溶接等によって冷却槽20
に接続したものである。この沸騰冷却装置においても第
1から18実施例同様高効率の放熱特性を得ることがで
きる。
【0050】(第20実施例)図33は本発明の第20
実施例の沸騰冷却装置を示す図であり、図34は図33
を横から見た図である。この実施例では、冷却槽20に
複数のパワーパック110が接続されている。この沸騰
冷却装置においても第1から第19実施例同様高効率の
放熱特性を得ることができる。
【0051】(第21実施例)図35は本発明の第21
実施例の沸騰冷却装置を示す図である。本実施例ではパ
ワーパック110が冷却槽20に対し側面に付けられて
いる。この沸騰冷却装置においても第1から第20実施
例同様、高効率の放熱特性を得ることができる。
【0052】上記実施例では、チューブ102に冷却フ
ィンを付けた構造となっているが、本発明においては冷
却フィンがなくても冷却でき、上記目的を達成すること
ができる。また第1実施例における気密試験法は、He
リークテストに限らず気泡試験、加圧試験等であっても
良い。さらに冷却槽20、チューブ102、冷却フィン
の材質は製作時の都合に合わせて銅、アルミ、鉄、ステ
ンレス等に変更しても良い。また、第9から第21実施
例において銅板113または冷却槽20の底面は熱伝達
効率を高めるため、図36のようにメッキ等により多孔
質層にしても良いし、図37のように高密度で規則的な
キャビティを形成させても良い。
【0053】また本発明は電気自動車に限られたもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば、構
成または形状を任意に変更して、他の電力用半導体素子
または発熱素子等の発熱体に対して実施できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1実施例における沸騰冷
却装置を示す図である。(b)は、図1(a)に示す沸
騰冷却装置の1−1断面図を示す図である。
【図2】(a)は、本発明の第1実施例における沸騰冷
却装置の製造方法を示す図である。(b)は、本発明の
第1実施例における沸騰冷却装置の製造方法を示す図で
ある。(c)は、本発明の第1実施例における沸騰冷却
装置の製造方法を示す図である。
【図3】(a)は、本発明の第2実施例における沸騰冷
却装置を示す図である。(b)は、本発明の第2実施例
における沸騰冷却装置を横から見た図である。
【図4】(a)は、本発明の第3実施例における沸騰冷
却装置を示す図である。(b)は、本発明の第3実施例
における沸騰冷却装置を横から見た図である。
【図5】本発明の第4実施例における沸騰冷却装置を示
す図である。
【図6】(a)は、本発明の第5実施例における沸騰冷
却装置を示す図である。(b)は、本発明の第5実施例
における沸騰冷却装置を横から見た図である。
【図7】本発明の第6実施例における沸騰冷却装置を示
す図である。
【図8】(a)は、本発明の第7実施例における沸騰冷
却装置を示す図である。(b)は、図8(a)に示す沸
騰冷却装置の1−1断面図を示す図である。
【図9】本発明の第8実施例における沸騰冷却装置を示
す図である。
【図10】本発明の第8実施例における沸騰冷却装置の
パワーパック部分を示す図である。
【図11】本発明の第8実施例における沸騰冷却装置を
横から見た図である。
【図12】本発明の第9実施例における沸騰冷却装置を
示す図である。
【図13】本発明の第9実施例における沸騰冷却装置を
示す図である。
【図14】本発明の第9実施例における沸騰冷却装置の
熱伝導促進フィンを示す図である。
【図15】本発明の第10実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図16】本発明の第10実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図17】本発明の第11実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図18】本発明の第12実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図19】本発明の第12実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図20】本発明の第12実施例における沸騰冷却装置
のハニカム状部材を示す図である。
【図21】本発明の第13実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図22】本発明の第13実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図23】本発明の第13実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図24】本発明の第13実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図25】本発明の第14実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図26】本発明の第14実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図27】本発明の第15実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図28】本発明の第16実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図29】本発明の第16実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図30】本発明の第17実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図31】本発明の第18実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図32】本発明の第19実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図33】本発明の第20実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図34】本発明の第20実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図35】本発明の第21実施例における沸騰冷却装置
を示す図である。
【図36】本発明における沸騰冷却装置の銅板表面また
は絶縁基板表面の一実施例を示す図である。
【図37】本発明における沸騰冷却装置の銅板表面また
は絶縁基板表面の一実施例を示す図である。
【図38】従来の半導体冷却装置を示す図である。
【図39】従来の沸騰冷却式半導体装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 熱交換器 101 コルゲートフィン 102 チューブ 103 気密室 110 パワーパック 111 放熱面 112 絶縁基板 113 銅板 114 シリコンゲル 115 DBC 120 はんだ 130 Oリング 131 Cリング 132 ろう付 133 ボルト 134 溶接部 20 冷却槽 201 沸騰熱伝達促進構造物 202 ハニカム状部材 301 クロスフローファン 302 軸流ファン 401 ファン・ケーシング 402 シュラウド 50 気密端子 60 冷媒 601 蒸気流 602 熱流 70 半導体素子 80 蒸気分配板 901 プレス 902 電線 903 脱気注入管 904 パッキン 905 気密栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 隆 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 鈴木 昌彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 長賀部 博之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気回路等で用いられ、駆動することに
    より余分な熱を発生する発熱体と、 前記発熱体の発する熱を吸収し、その熱によって気化す
    る冷媒と、 前記冷媒を入れる冷却槽と、 一方の開口面が前記冷却槽に取り付けられるとともに、
    他方の開口面が密閉して取り付けられ、前記気化して上
    昇して来る冷媒を冷却液化して前記冷却槽に戻す筒状の
    放熱部とを備えることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱体は前記冷却槽の内部に固定さ
    れることを特徴とする請求項1記載の沸騰冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記発熱体は前記冷却槽の外部に固定さ
    れることを特徴とする請求項1記載の沸騰冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却槽の前記発熱体を固定する面
    は、前記発熱体から前記冷媒への熱伝導及び熱伝達を促
    進させる構造であることを特徴とする請求項3記載の沸
    騰冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却槽の前記発熱体を固定する部分
    は開口しており、その開口部分が熱伝導及び熱伝達を促
    進させる構造をした前記発熱体を固定する面によって密
    閉されていることを特徴とする請求項3記載の沸騰冷却
    装置。
  6. 【請求項6】 前記放熱部は偏平で筒状のチューブが、
    偏平の長軸が平行となるように複数並列接続されて構成
    されていることを特徴とする請求項1乃至5記載の沸騰
    冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記並列接続されたチューブの並列方向
    の幅と、前記放熱部の高さのアスペクト比を約1:1と
    することを特徴とする請求項6記載の沸騰冷却装置。
  8. 【請求項8】 前記放熱部の側面に冷却フィンを取り付
    けることを特徴とする請求項1乃至7記載の沸騰冷却装
    置。
  9. 【請求項9】 前記冷却フィンはコルゲートフィンであ
    ることを特徴とする請求項8記載の沸騰冷却装置。
  10. 【請求項10】 前記放熱部の側面に強制的に冷却風を
    送出する強制冷却用ファンを備えることを特徴とする請
    求項1乃至9記載の沸騰冷却装置。
  11. 【請求項11】 前記強制冷却用ファンはクロスフロー
    ファンであることを特徴とする請求項10記載の沸騰冷
    却装置。
  12. 【請求項12】 前記強制冷却用ファンは軸流ファンで
    あることを特徴とする請求項10記載の沸騰冷却装置。
  13. 【請求項13】 冷却槽の一部に脱気及び冷媒注入用の
    注入パイプを設ける工程と、前記冷却槽に発熱体を固定
    する工程と、前記冷却槽の上部に、一方の開口面を下に
    して筒状の放熱部を取りつける工程と、前記放熱部の他
    方の開口部を底部で密閉する行程を含む沸騰冷却装置の
    製造方法において、 前記注入パイプから洗浄液を注入、吸引し、前記冷却槽
    を含む冷却装置の内部を洗浄する工程と、 前記注入パイプから減圧して前記冷却装置の気密を試験
    する工程と、 前記注入パイプから前記冷却装置の内部を脱気する工程
    と、 前記注入パイプから前記冷却槽に冷媒を注入する工程
    と、 前記注入パイプを密閉手段より密閉し、前記冷却装置を
    気密する工程とを備えることを特徴とする沸騰冷却装置
    の製造方法。
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