JP3915609B2 - 発熱体冷却器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却する発熱体冷却器に関するもので、携帯電話基地局内の電子機器等の冷却を行う冷却システムに用いて有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
携帯電話基地局内の電子機器等の冷却を行う冷却システムとして、出願人は、廃熱量及び廃熱温度が高い電子機器から吸熱した熱により吸着式冷凍機を稼動させ、他の電子機器を冷却する冷却システムを出願している(特願2001−182029号)。
【0003】
ところで、廃熱量及び廃熱温度が高い電子機器(例えば、パワートランジスタ等)の近傍には、DC−DCコンバータや電解コンデンサ等のパワートランジスタに比べて耐熱温度が低い電子機器配置され、かつ、これらの耐熱温度が低い電子機器も冷却を必要する。
【0004】
したがって、パワートランジスタ等の廃熱を回収する第1冷却器と、電解コンデンサ等の廃熱を回収する第2冷却器とを一体化して冷却システムに組み付けると、部品点数、組み付け工数及び小型化の点で有利であるものの、以下のような問題が発生する。
【0005】
すなわち、パワートランジスタ等の廃熱を回収する冷却器内には、回収した廃熱を輸送するための冷却水が流れるが、この冷却水の温度は吸着式冷凍機を稼動させるために必要な温度(例えば、75℃)以上である。
【0006】
一方、電解コンデンサ等の耐熱温度は吸着式冷凍機を稼動させるために必要な温度未満であるため、第1冷却器と第2冷却器とを一体化すると、第1冷却器側の熱が第2冷却器側に移動し、電解コンデンサ等の耐熱温度が低い電子機器が熱損傷してしまうおそれが高い。因みに、パワートランジスタの耐熱温度は125℃である。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な発熱体冷却器を提供し、第2には、耐熱温度が低い発熱体が熱損傷することなく、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、第1発熱体(121)、及び第1発熱体(121)より耐熱温度が低い第2発熱体(122)を冷却する発熱体冷却器であって、第1発熱体(121)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる冷却液通路(103)、及び第2発熱体(122)で発生した熱を空気中に放熱する放熱フィン(105)が設けられた金属製の集熱体(101)を有し、一枚の集熱体(101)のうち冷却液通路(103)が設けられた液冷部(104)と、集熱体(101)のうち放熱フィン(105)が設けられた空冷部(106)との間には、熱伝導断面積を縮小させる空隙(107a、107b)が設けられ、空隙は、液冷部(104)と空冷部(106)とを連結する薄板状の結合部を形成する溝部(107a)、及び薄板状の結合部を貫通して設けられた複数の穴(107b)によって形成されており、溝部(107a)は、一枚の集熱体(101)の一辺から反対側の辺までまっすぐに延在していることを特徴とする。
【0009】
これにより、空隙(107a、107b)が液冷部(104)から空冷部(106)に熱が移動することを抑制する熱移動抑制手段として機能する。したがって、水冷部(104)と空冷部(106)と一体化しても、第2発熱体(122)が第1発熱体(121)からの熱により損傷してしまうことを防止できる。
【0010】
延いては、水冷部(104)と空冷部(106)とを一体化して発熱体冷却器の部品点数及び組み付け工数の低減、並びに小型化を図りつつ、耐熱温度が低い発熱体が熱損傷することなく、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却することができるとともに、従来と異なる新規な発熱体冷却器を得ることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、第1発熱体(121)、及び第1発熱体(121)より耐熱温度が低い第2発熱体(122)を冷却する発熱体冷却器であって、第1発熱体(121)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる第1冷却液通路(103)、及び第2発熱体(122)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる第2冷却液通路(109)が設けられた金属製の集熱体(101)を有し、一枚の集熱体(101)のうち第1冷却液通路(103)が設けられた第1液冷部(104)と集熱体(101)のうち第2冷却液通路(109)が設けられた第2液冷部(110)との間には、熱伝導断面積を縮小させる空隙(107a、107b)が設けられ、空隙は、第1液冷部(104)と第2液冷部(110)とを連結する薄板状の結合部を形成する溝部(107a)、及び薄板状の結合部を貫通して設けられた複数の穴(107b)によって形成されており、溝部(107a)は、一枚の集熱体(101)の一辺から反対側の辺までまっすぐに延在していることを特徴とする。
【0012】
これにより、空隙(107a、107b)が第1液冷部(104)から第2液冷部(110)に熱が移動することを抑制する熱移動抑制手段として機能する。したがって、第1液冷部(104)と第2液冷部(110)と一体化しても、第2発熱体(122)が第1発熱体(121)からの熱により損傷してしまうことを防止できる。
【0013】
したがって、発熱体冷却器の部品点数及び組み付け工数の低減、並びに小型化を図りつつ、耐熱温度が低い発熱体が熱損傷することなく、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却することができるとともに、従来と異なる新規な発熱体冷却器を得ることができる。また、請求項3に記載の発明のように、集熱体(101)は、アルミニウムもしくは銅で形成されていてもよい。
【0020】
請求項に記載の発明では、少なくとも第1発熱体(121)から吸熱し、その吸熱した熱により吸着剤を加熱することにより稼働する吸着式冷凍機(4)を備えることを特徴とするものである。
【0021】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る発熱体冷却器を携帯電話基地局1内の電子機器を冷却する冷却システム用の集熱器に適用したものであって、図1は冷却システムの模式図である。
【0023】
そして、携帯電話基地局1内には、回路制御盤及びバッテリ等からなる第1発熱体2と、電波出力用アンプ、電波出力制御盤及び整流器等からなる第2発熱体3と、両発熱体2、3を冷却する冷凍機4(一転鎖線で囲まれた部分)とが設けられている。
【0024】
ここで、冷凍機4は、第1発熱体2から吸熱し、その吸熱した熱により吸着剤を加熱することにより稼働する吸着式冷凍機であり、以下、冷凍機4について述べる。
【0025】
なお、吸着剤は、冷媒(本実施形態では、水)を吸着するとともに、加熱されることにより吸着していた冷媒を脱離するもので、本実施形態では、シリカゲルやゼオライト等の固体吸着剤を採用している。
【0026】
吸着器5は内部が略真空に保たれた状態で冷媒が封入されたものであり、この吸着器5内には、吸着剤と熱媒体とを熱交換する第1熱交換器6と、熱媒体と吸着器5内に封入された冷媒とを熱交換する第2熱交換器7とが収納されている。
【0027】
因みに、熱媒体として、本実施形態では、エチレングリコール系の不凍液が混入された水を採用している。
【0028】
なお、本実施形態に係る冷凍機4は、複数個の吸着器5a、5bから構成されており、紙面右側の吸着器5a(以下、第1吸着器5aと呼ぶ。)と紙面左側の吸着器5b(以下、第2吸着器5bと呼ぶ。)とは、同じ構成であるので、両者を総称して呼ぶときは、吸着器5と表記する。また、熱交換器6、7の添え字aは第1吸着器5a内の熱交換器であることを示し、bは第2吸着器5b内の熱交換器であることを示し、紙面右側の吸着器5aを以下、第1吸着器5aと呼び、紙面左側の吸着器5bを以下、第2吸着器5bと呼ぶ。
【0029】
室外熱交換器8は携帯電話基地局1の建物外に配設されて熱媒体と室外空気(放熱対象)とを熱交換するものであり、この室外熱交換器8は、第1、2放熱器8a、8b及び冷却風を送風するファン8cからなるもので、第1放熱器8aは第2放熱器8bより冷却風流れ上流側に設けられている。
【0030】
また、第1集熱器100aは第1発熱体2で発生する熱を集めてその集めた熱と熱媒体と熱交換させるものであり、第2集熱器100bは第2発熱体3で発生する熱を集めてその集めた熱と熱媒体と熱交換させるものであり、バルブ9a〜9eは熱媒体流れを切り替えるロータリ式バルブであり、10a〜10cは熱媒体を循環させるポンプである。
【0031】
なお、第1集熱器100a及び第2集熱器100bは同じ構造であるので、以下、両集熱器100a、100bを総称するときは集熱器100と呼び、第1発熱体2及び第2発熱体3を総称するときは、発熱体120と呼ぶ。
【0032】
次に、集熱器100について図2、3に基づいて述べる。
【0033】
本実施形態に係る集熱器100は、図2に示すように、複数枚の集熱ブロック101、及び複数枚の集熱ブロック101が並列接続された冷却水用の配管102等からなるものであり、本実施形態では、集熱ブロック101が「特許請求の範囲」の請求項1に記載された集熱体に相当する。なお、集熱ブロック101は、アルミニウムや銅等の熱伝導率の高い金属性である。
【0034】
そして、集熱ブロック101は、図3に示すように、発熱体120で発生した熱を速やかに伝達するシリコングリース等の熱伝導グリースを介して発熱体120に圧着している。
【0035】
なお、発熱体120のうち発熱体121はパワートランジスタ等のパワー素子であり、発熱体120のうち発熱体122はDC−DCコンバータや電解コンデンサ等のパワートランジスタに比べて耐熱温度が低い電子機器であり、発熱体121が「特許請求の範囲」に記載された第1発熱体に相当し、発熱体122が「特許請求の範囲」に記載された第2発熱体に相当する。
【0036】
因みに、基板123はパワー素子121が搭載される基板であり、パワー素子121は基板123を集熱ブロック101に固定するネジにより集熱ブロック101に圧着し、DC−DCコンバータ122は集熱ブロック101に直接ねじ固定されている。
【0037】
また、集熱ブロック101のうちパワー素子121で発生した熱を吸熱する冷却水が流れる冷却水通路103が設けられた水冷部104と、集熱ブロック101のうちDC−DCコンバータ122で発生した熱を空気中に放熱する放熱フィン105が設けられた空冷部106との間には、熱伝導断面積を縮小させる空隙をなす溝部107a及び穴107bが設けられている。
【0038】
なお、配管ジョイント部108は、冷却水用の配管102が接続される接続部である。
【0039】
次に、本実施形態に係る冷却システムの作動を述べる。
【0040】
1.冷凍機4(吸着式冷凍機)の基本作動モード
このモードは、以下に述べる第1、2基本作動モードを所定時間毎に切換運転するものである。因みに、所定時間は、吸着剤に吸着されていた冷媒を脱離させるに必要な時間に基づいて適宜選定されるものである。
【0041】
なお、本実施形態では、第1発熱体2は150℃以下となるように冷却(吸熱)されており、第2発熱体3は外気温度(35℃〜45℃)以下程度となるように冷却され、冷凍機4は70℃以上、100℃以下で所定の冷凍能力が発揮するように各種諸元が決定されている。
【0042】
1.1 第1基本作動モード
このモードでは、図4に示すように、第2集熱器100bと第2吸着器5bの第2熱交換器7bとの間で熱媒体を循環させることにより、第2吸着器5b内の冷媒を蒸発させて第2集熱器100bに冷却された熱媒体を供給することによって第2発熱体3を冷却するとともに、第2吸着器5b内で蒸発した気相冷媒
すなわち水蒸気を第2吸着器5b内の吸着剤にて吸着する。
【0043】
このとき、吸着剤は凝縮熱に相当する熱量を発熱し、かつ、吸着剤の温度が上昇すると吸着能力が低下するので、室外熱交換器8にて冷却された熱媒体を第2吸着器5bの第1熱交換器6bに供給することにより吸着剤を冷却する。
【0044】
一方、第1吸着器5aの第1熱交換器6aには、第1集熱器100aにて熱媒体に吸熱された熱を、熱媒体を介して第1吸着器5aの吸着剤に供給することより吸着剤を加熱し、吸着剤に吸着していた冷媒を脱離させるとともに、第1吸着器5aの第2熱交換器7aに室外熱交換器8にて冷却された熱媒体を供給し、その脱離した気相冷媒(水蒸気)を第2熱交換器7aにて冷却して凝縮させる。
【0045】
以下、冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮しつつ、その蒸発した気相冷媒を吸着剤にて吸着させている状態にある吸着器5のことを、「吸着工程にある吸着器5」と呼び、吸着剤を加熱して吸着していた冷媒を脱離させつつ、その脱離した冷媒を冷却凝縮させている状態にある吸着器5のことを、「脱離工程にある吸着器5」と呼ぶ。
【0046】
このモード、第1基本作動モードとは逆に、第1吸着器5aを吸着工程とし、第2吸着器5bを脱離工程とするものである。
【0047】
具体的には、図5に示すように、第2集熱器100bと第1吸着器5aの第2熱交換器7aとの間で熱媒体を循環させることにより、第1吸着器5a内の冷媒を蒸発させて第2集熱器100bに冷却された熱媒体を供給することによって第2発熱体3を冷却するとともに、第1吸着器5a内で蒸発した気相冷媒(水蒸気)を第1吸着器5a内の吸着剤にて吸着する。
【0048】
このとき、室外熱交換器8にて冷却された熱媒体を第1吸着器5aの第1熱交換器6aに供給することにより吸着剤を冷却する。
【0049】
一方、第2吸着器5bの第1熱交換器6bには、第1集熱器100aにて熱媒体に吸熱された熱を、熱媒体を介して第2吸着器5bの吸着剤に供給することより吸着剤を加熱し、吸着剤に吸着していた冷媒を脱離させるとともに、第2吸着器5bの第2熱交換器7bに室外熱交換器8にて冷却された熱媒体を供給し、その脱離した気相冷媒を第2熱交換器7bにて冷却して凝縮させる。
【0050】
2.過熱運転モード
この運転モードは、第1発熱体2の発熱量が冷凍機4にて吸着可能な所定の熱量を超えたときに実行されるモードである。ここで、所定の熱量とは、例えば、冷凍機4の最大冷凍能力を冷凍機4の最大成績係数で除した値等ある。
【0051】
具体的には、第1基本作動モードと第2基本作動モードとを切り換える際に、第1熱交換器6の熱媒体出口側を切り換えるバルブ9bを、第1熱交換器6の熱媒体入口側を切り換えるバルブ9aより先に切り換え作動させた後、所定時間が経過した後、バルブ9aを作動させるものである。
【0052】
これにより、図6、7に示すように、第1集熱器100aにて熱媒体に吸熱された熱は、吸着材、すなわち冷凍機4に供給されることなく、室外熱交換器8より外気中に放熱される。
【0053】
なお、過熱運転モードが実行される時間は、第1発熱体2の発熱量、冷凍機4にて吸着可能な熱量、及び外気温度等に基づいて適宜選定されるものである。
【0054】
因みに、図6は第1基本作動モードから第2基本作動モードに移行する際に実行される過熱運転モードを示しており、図7は第2基本作動モードから第1基本作動モードに移行する際に実行される過熱運転モードを示している。
【0055】
3.少熱運転モード
このモードは、第1発熱体2の発熱量が、冷凍機4を稼働させるに必要な所定量の熱量を下回ったときに実行されるモードである。
【0056】
具体的には、第1基本作動モードと第2基本作動モードとを切り換える際に、第1熱交換器6の熱媒体入口側を切り換えるバルブ9aを、第1熱交換器6の熱媒体出口側を切り換えるバルブ9bより先に切り換え作動させた後、所定時間が経過した後、バルブ9bを作動させるものである。
【0057】
これにより、図8、9に示すように、吸着剤を加熱するために第1熱交換器6に供給されていた熱媒体が、室外熱交換器8に流れることなく、第1集熱器100aに戻ってくるので、第1発熱体2で発生した熱を無駄なく冷凍機4に供給することができる。
【0058】
なお、少熱運転モードが実行される時間も過熱運転モード時と同様に、第1発熱体2の発熱量、冷凍機4、すなわち吸着剤にて吸着可能な熱量、及び外気温度等に基づいて適宜選定されるものである。
【0059】
因みに、図8は第1基本作動モードから第2基本作動モードに移行する際に実行される少熱運転モードを示しており、図9は第2基本作動モードから第1基本作動モードに移行する際に実行される少熱運転モードを示している。
【0060】
4.直接冷却モード
このモードは、冬場等の外気温度が十分に低くなり、外気温度が第2発熱体3の冷却温度、つまり第2発熱体3の許容耐熱温度より低いとき、又は冷凍機4が故障したときに実行されるモードであり、図10に示すように、ポンプ10a、10bを停止させるとともに、第1発熱体2、つまり第1集熱器100aには、第1放熱器8aのみにて冷却された熱媒体が供給され、第2発熱体3、つまり第2集熱器100bには、第1放熱器8a及び第2放熱器8bにて冷却された熱媒体が供給される。
【0061】
なお、外気温度は、図示しない外気温度センサにより検出しており、本実施形態では、検出値が15℃以下となったときにこのモードを実行する。
【0062】
また、冷凍機4が故障したか否かの判断は、吸着器5内の圧力が所定値(本実施形態では、70KPa)以上となったとき、吸着工程にある吸着器5の第2熱交換器7から流出する熱媒体の温度が所定値(本実施形態では、20℃)以上となったとき、吸着工程にある吸着器5の第2熱交換器7から流出する熱媒体の温度が第2熱交換器7の入口における熱媒体温度と等しくなったとき、及び吸着器5の第1熱交換器6に流入する熱媒体温度と第1熱交換器6から流出する熱媒体温度とが等しくなったときのいずれかの場合に冷凍機4が故障したものと見なしている。
【0063】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0064】
水冷部104と空冷部106との間に溝部107a及び穴107bが設けられているので、この溝部107a及び穴107bが水冷部104から空冷部106に熱が移動することを抑制する熱移動抑制手段として機能する。したがって、水冷部104と空冷部106と一体化しても、DC−DCコンバータ122がパワー素子121からの熱により損傷してしまうことを防止できる。
【0065】
延いては、水冷部104と空冷部106とを一体化して発熱体冷却器の部品点数及び組み付け工数の低減、並びに小型化を図りつつ、耐熱温度が低い発熱体が熱損傷することなく、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却することができる。
【0066】
因みに、本実施形態では、パワー素子121の発熱量は約300Wであり、DC−DCコンバータ122の発熱量は約50Wであり、水冷部104の高温部の温度は約80℃となり、空冷部106の低温部の温度は約70℃であることから、水冷部104と空冷部106と繋いでいる結合の総断面積を約40mm2以下、結合部の長さ、つまり溝部107a及び穴107bの幅寸法Lを約20mm以上とすれば、DC−DCコンバータ122の熱損傷を確実に防止できる。
【0067】
(第2実施形態)
第1実施形態では、DC−DCコンバータ122側を空冷にて冷却したが、本実施形態は、図11に示すように、放熱フィン105を廃止するとともに、集熱ブロック101のうちDC−DCコンバータ122が配置された部位に、DC−DCコンバータ122で発生した熱を吸熱する冷却水が流れる第2冷却水通路109を設けて第2の水冷部110とし、かつ、パワー素子121が配置された水冷部104と第2の水冷部110との間に溝部107a及び穴107b設けて両水冷部104、110を一体化したものである。
【0068】
なお、本実施形態では、第2の水冷部110にて回収した廃熱は大気中に放熱される。
【0069】
(第3実施形態)
第1実施形態では、DC−DCコンバータ122側を空冷にて冷却したが、本実施形態は、図12に示すように、放熱フィン105を廃止するとともに、集熱ブロック101のうちDC−DCコンバータ122が配置された部位、すなわち第2集熱部111と第1集熱部をなす水冷部104とをペルチェ素子112を介して一体化したものである。
【0070】
なお、ペルチェ素子112とは、二種類の異なった金属間につないだ回路に電流を流すと、一方の接合部の吸熱作用が発生し、他方の接合部の放熱作用が発生する現象(ペルチェ効果)を発揮するものである。
【0071】
因みに、ペルチェ素子112と第1、2集熱部104、111とは、はんだ付け等のろう接により接合されている。ここで、「ろう接」とは、例えば「接続・接合技術」(東京電機大学出版局)に記載されているように、ろう材やはんだを用いて母材を溶融させないように接合する技術を言う。因みに、融点が450℃以上の溶加材を用いて接合するときをろう付けと言い、その際の溶加材をろう材と呼び、融点が450℃以下の溶加材を用いて接合するときをはんだ付けと言い、その際の溶加材をはんだと呼ぶ。
【0072】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0073】
本実施形態では、集熱ブロック101のうちDC−DCコンバータ122が配置された部位、すなわち第2集熱部111と第1集熱部をなす水冷部104とをペルチェ素子112を介して一体化されているので、第1集熱部をなす水冷部104から第2集熱部111に熱が移動してしまうことを防止できるとともに、ペルチェ効果によりDC−DCコンバータ122で発生した熱を水冷部104内を循環する冷却水に与えることができる。
【0074】
したがって、水冷部104と空冷部106と一体化しても、DC−DCコンバータ122がパワー素子121からの熱により損傷してしまうことを防止できるとともに、冷凍機4により多くの運転用熱源を与えることができる。
【0075】
延いては、水冷部104と第2集熱部111とを一体化して発熱体冷却器の部品点数及び組み付け工数の低減、並びに小型化を図りつつ、耐熱温度が低い発熱体が熱損傷することなく、耐熱温度が異なる2種類以上の発熱体を冷却することができる。
【0076】
(第4実施形態)
本実施形態は、第3実施形態の変形例であり、具体的には、図13に示すように、第2集熱部111を廃止し、第1集熱部をなす水冷部104にペルチェ素子112を介してDC−DCコンバータ122を第1集熱部、つまり水冷部104に圧着させたものである。
【0077】
これにより、第3実施形態と同様に、ペルチェ効果によりDC−DCコンバータ122で発生した熱を水冷部104内を循環する冷却水に与えて冷凍機4により多くの運転用熱源を与えることができるとともに、DC−DCコンバータ122がパワー素子121からの熱により損傷してしまうことを防止できる。
【0078】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、複数枚の集熱ブロック101により集熱器100を構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0079】
また、発熱体120は上述の実施形態に示されたもののみ限定されるものではなく、例えば整流器、変圧器、電気変換器、電気機器、電子機器、電波増幅器、電波発信機、インバータ、パワーモジュール、コンデンサ、ヒータ、燃料電池、半導体素子、バッテリ等の電気機器が考えられる。
【0080】
また、熱媒体は上述の実施形態に示されたもののみ限定されるものではなく、例えば水やアンモニア等の自然冷媒や、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134a等のフロン系冷媒、メタノール、エタノール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒等が考えられる。
【0081】
また、上述の実施形態では、携帯電話基地局を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビル、地下室、工場、倉庫、住宅、車庫及び車両等の空間内に配設された複数種類の発熱体(例えば、ガスタービンエンジン、ガスエンジン、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、燃料電池、電子機器、電気機器、電気変換器、蓄電池等)の冷却に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る冷却システムの模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る集熱器の二面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る集熱ブロックの三面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る第1基本作動モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図5】本発明の実施形態に係る第2基本作動モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図6】本発明の実施形態に係る過熱運転モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係る過熱運転モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図8】本発明の実施形態に係る少熱運転モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図9】本発明の実施形態に係る少熱運転モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係る直接冷却モードにおける熱媒体流れを示す模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る集熱ブロックの三面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る集熱ブロックの三面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る集熱ブロックの三面図である。
【符号の説明】
101…集熱ブロック、103…冷却水通路、104…水冷部、
105…放熱フィン、106…空冷部、121…パワー素子、
122…DC−DCコンバータ。

Claims (4)

  1. 第1発熱体(121)、及び前記第1発熱体(121)より耐熱温度が低い第2発熱体(122)を冷却する発熱体冷却器であって、
    前記第1発熱体(121)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる冷却液通路(103)、及び前記第2発熱体(122)で発生した熱を空気中に放熱する放熱フィン(105)が設けられた金属製の集熱体(101)を有し、
    一枚の前記集熱体(101)のうち前記冷却液通路(103)が設けられた液冷部(104)と、前記集熱体(101)のうち前記放熱フィン(105)が設けられた空冷部(106)との間には、熱伝導断面積を縮小させる空隙(107a、107b)が設けられ
    前記空隙は、前記液冷部(104)と前記空冷部(106)とを連結する薄板状の結合部を形成する溝部(107a)、及び薄板状の前記結合部を貫通して設けられた複数の穴(107b)によって形成されており、
    前記溝部(107a)は、一枚の前記集熱体(101)の一辺から反対側の辺までまっすぐに延在していることを特徴とする発熱体冷却器。
  2. 第1発熱体(121)、及び前記第1発熱体(121)より耐熱温度が低い第2発熱体(122)を冷却する発熱体冷却器であって、
    前記第1発熱体(121)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる第1冷却液通路(103)、及び前記第2発熱体(122)で発生した熱を吸熱する冷却液が流れる第2冷却液通路(109)が設けられた金属製の集熱体(101)を有し、
    一枚の前記集熱体(101)のうち前記第1冷却液通路(103)が設けられた第1液冷部(104)と前記集熱体(101)のうち前記第2冷却液通路(109)が設けられた第2液冷部(110)との間には、熱伝導断面積を縮小させる空隙(107a、107b)が設けられ
    前記空隙は、前記第1液冷部(104)と前記第2液冷部(110)とを連結する薄板状の結合部を形成する溝部(107a)、及び薄板状の前記結合部を貫通して設けられた複数の穴(107b)によって形成されており、
    前記溝部(107a)は、一枚の前記集熱体(101)の一辺から反対側の辺までまっすぐに延在していることを特徴とする発熱体冷却器。
  3. 前記集熱体(101)は、アルミニウムもしくは銅で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発熱体冷却器。
  4. 少なくとも前記第1発熱体(121)から吸熱し、その吸熱した熱により吸着剤を加熱することにより稼働する吸着式冷凍機(4)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の発熱体冷却器。
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