JPH09133485A - ヒートパイプ - Google Patents

ヒートパイプ

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JPH09133485A
JPH09133485A JP7287731A JP28773195A JPH09133485A JP H09133485 A JPH09133485 A JP H09133485A JP 7287731 A JP7287731 A JP 7287731A JP 28773195 A JP28773195 A JP 28773195A JP H09133485 A JPH09133485 A JP H09133485A
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JP
Japan
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pores
layer
pipe
porous metal
heat pipe
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JP7287731A
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English (en)
Inventor
Takaharu Shirata
敬治 白田
Toshiyuki Cho
俊之 長
Koji Hoshino
孝二 星野
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Publication of JPH09133485A publication Critical patent/JPH09133485A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/04Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure
    • F28D15/046Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with tubes having a capillary structure characterised by the material or the construction of the capillary structure

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートパイプにおいて、低コストかつ容易に
製造すること、および作動流体の大きな流量とポンプ作
用を両立させることを課題とする。 【解決手段】 密閉状態の中空部を有するパイプ本体
と、該パイプ本体の内周面に発泡金属スラリーを塗布、
焼結して形成した多孔質金属体層と、パイプ本体に封入
された作動流体とを備え、前記多孔質金属体層は、多数
の気孔を覆うスケルトン部が、内部に前記気孔より小径
な内部微細気孔を多数包含する有孔金属焼結体で形成さ
れている技術が採用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝達路として広
く用いられているヒートパイプに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプは、高い熱伝達率を有し、
様々な熱源に対する熱伝達路として一般に使われてい
る。このヒートパイプは、例えば、銅やタングステン等
の密閉状態のパイプ内にウイックと呼ばれる網状物や多
孔性物質が装着され、さらに脱気状態のパイプ内に、例
えば、水やナトリウム等の作動流体を封入したものであ
る。
【0003】前記ウイックは、パイプ内の内面に毛細管
現象を起こすために設けられ、また、前記作動流体は、
気相と液相に変化しやすい媒体であり、ウイックの部分
では液化し、パイプの中空部では蒸発・気化した状態で
存在している。ヒートパイプは、前記作動流体を内在す
るウイックの内部の毛細管現象による圧力上昇、すなわ
ち毛細管圧力によって作動流体を循環させ内部の熱サイ
クルを維持するものである。
【0004】したがって、ウイックの材料および構造
は、ヒートパイプの性能に大きく係わり、その透過率、
毛細管圧力、熱伝導度、外壁材料(パイプ本体)および
作動流体との相性等により評価される。特に、透過率を
大きくすることにより、ウイック内部の作動流体の流量
を増大させることができ、また、ウイックの細孔径を小
さくすることによりポンプ作用を大きくすることができ
る。
【0005】従来、ヒートパイプの性能向上のため、ポ
ンプ作用を担うウイック(ポンプ用ウイック)と液流路
となるウイック(輸送用ウイック)を別々にして、細孔
径と透過率に関する特性を同時に改善しようとする複合
ウイック構造が用いられている。該複合ウイック構造と
して、例えば、パイプの内壁に近い方に目の粗い金網を
巻き、中空部側に細かい金網を巻いて組み合わせた複合
ウイック等があり、この複合ウイックでは、粗い方が輸
送用ウイックとなり、細かい方がポンプ用ウイックとな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の複合ウイック構造のヒートパイプには、以下の課題
が残されている。すなわち、ポンプ用ウイックおよび輸
送用ウイックの2つのウイックをパイプ内に装着しなけ
ればならず、ヒートパイプの部品点数が増大するととも
に、その構造が複雑化し、製造コストが高くかつ生産性
の低下を招いていた。さらに、複合ウイック構造に用い
られる従来のウイックの材料も限られ、選択の自由度が
小さいために設計範囲が制限されて高性能化を図ること
が困難であった。
【0007】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、低コストかつ容易に製造することができ、作動流
体の大きな流量とポンプ作用を両立した高性能なヒート
パイプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来知ら
れていない新規な構造を有する有孔金属焼結体の研究を
行っており、以下のような研究結果が得られた。一般に
水に界面活性剤と非水溶性有機溶剤を添加して混合する
と、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が内包された
微細にして整寸のミセルと呼ばれるコロイド状の液滴が
形成され、これが水中に均一に分散分布するようになる
が、前記界面活性剤と非水溶性有機溶剤に加えて、さら
に金属粉を添加して混合しても前記ミセルを形成し、こ
れが金属粉と共に水中に均一に分散分布した混合物とな
る。この場合、前記非水溶性有機溶剤として炭素数5〜
8の非水溶性炭化水素系有機溶剤を用いて、前記混合物
から、例えば公知のドクターブレード法やスリップキャ
スト法等の方法で所定形状の成形体を成形し、この成形
体を5℃以上の温度に保持すると、前記炭素数5〜8の
非水溶性炭化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を
有するので、これが気化し、ガスとなって成形体から蒸
発することから、成形体内には微細にして整寸の気泡が
多数発生して多孔質成形体が形成されるようになる。さ
らに前記混合物に結合剤として水溶性樹脂を加えると前
記多孔質成形体がハンドリング可能な強度をもつように
なり、また前記混合物に多価アルコール、油脂、エーテ
ル、およびエステルのうちの少なくとも1種を添加する
と、前記多孔質成形体が可塑性をもつようになる。この
ような状態の多孔質成形体に焼結を施すと、気孔を覆う
スケルトン部(骨格)で構成された多孔質金属体が得ら
れ、スケルトン部が内部に前記気孔より小径な内部微細
気孔が多数包含されている有孔金属焼結体で形成される
という研究結果を得たのである。
【0009】本発明は、前記課題を解決するために、上
記の研究結果をもとに以下の構成を採用した。すなわ
ち、請求項1記載のヒートパイプでは、密閉状態の中空
部を有するパイプ本体と、該パイプ本体の内周面に発泡
金属スラリーを塗布、焼結して形成した多孔質金属体層
と、パイプ本体に封入された作動流体とを備え、前記多
孔質金属体層は、多数の気孔を覆うスケルトン部が、内
部に前記気孔より小径な内部微細気孔を多数包含する有
孔金属焼結体で形成されている技術が採用される。この
ヒートパイプでは、ウイックとして形成された多孔質金
属体層に、多数の気孔と内部微細気孔が包含されている
ので、作動流体が大径である気孔内を流通することによ
り、高い透過率が得られ、同時に、小径の内部微細気孔
によって実効的な細孔径が小さくなり、高い毛細管圧力
が得られる。
【0010】請求項2記載のヒートパイプでは、前記多
孔質金属体層は、パイプ本体の周方向に互いに一定間隔
をあけて形成された複数の単位多孔質金属体層からな
り、各単位多孔質金属体層の間は溝部とされる技術が採
用される。このヒートパイプでは、単位多孔質金属層の
間に形成された溝部も、作動流体の流路となり、さらに
透過率が向上するとともに、内周面積が拡大し、熱伝達
性が高くなる。
【0011】請求項3記載のヒートパイプでは、前記多
孔質金属体層は、その内周面にパイプ本体の長さ方向に
延びる複数の溝部が形成されている技術が採用される。
このヒートパイプでは、多孔質金属体層に形成された溝
部も、請求項2記載のヒートパイプと同様に、作動流体
の流路となり、さらに透過率が向上するとともに、内周
面積が拡大し、熱伝達性が高くなる。
【0012】請求項4記載のヒートパイプでは、前記多
孔質金属体層は、パイプ本体側の前記気孔が中空部側の
気孔より大径とされている技術が採用される。このヒー
トパイプでは、パイプ本体側の気孔が大きいので、パイ
プ本体側の気孔内を主に作動流体が流通し、同時に、中
空部側に小さい気孔が形成されているので、中空部側、
すなわち作動流体の気液界面近傍での細孔径が小さくな
ることにより、高い毛細管圧力が得られる。したがっ
て、多孔質金属体層が、ポンプ作用を担う領域(中空部
側)と液流路となる領域(パイプ本体側)とに分割され
て作動流体の循環が行われる。
【0013】請求項5記載のヒートパイプでは、前記多
孔質金属体層は、パイプ本体側に形成された本体側金属
体層と、該本体側金属体層に積層状態に形成された中空
部側金属体層からなり、本体側金属体層は、その前記気
孔が中空部側金属体層の気孔より大径とされている技術
が採用される。このヒートパイプでは、本体側金属体層
の気孔が大きいので、パイプ本体側の気孔内を主に作動
流体が流通し、同時に、中空部側金属体層に小さい気孔
が形成されているので、中空部側、すなわち作動流体の
気液界面近傍での細孔径が小さくなることにより、高い
毛細管圧力が得られる。したがって、中空部側金属体層
がポンプ作用を担う領域となり、また、本体側金属体層
が液流路となる領域となり、作動流体の循環が行われ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の第1形態を
図1および図2を参照しながら説明する。これらの図に
あって、符号1はヒートパイプ、2はパイプ本体、3は
単位多孔質金属体層を示している。
【0015】ヒートパイプ1は、図1に示すように、銅
やアルミニウム等の耐熱材料で円筒状に形成されかつ密
閉状態とされた中空部2aを有するパイプ本体2と、該
パイプ本体2の内周面に周方向に一定間隔をあけて発泡
金属スラリーを塗布、焼結して形成した複数の単位多孔
質金属体層3と、パイプ本体2に封入された水やナトリ
ウム等の作動流体Lとを備えている。
【0016】前記単位多孔質金属体層3は、図2に示す
ように、多数の気孔Aを覆うスケルトン部3aからな
り、該スケルトン部3aは内部に前記気孔Aより小径な
内部微細気孔aを多数包含する有孔金属焼結体で形成さ
れている。
【0017】このヒートパイプ1では、ウイックとして
形成された単位多孔質金属体層3に、多数の気孔Aと内
部微細気孔aが包含されているので、作動流体Lが大径
である気孔A内を流通することにより、高い透過率が得
られ、同時に、小径の内部微細気孔aによって実効的な
細孔径が小さくなり、高い毛細管圧力が得られる。ま
た、各単位多孔質金属体層3の間に形成される溝部3b
は、内周面積を広げて熱伝導性が高まるとともに、作動
流体Lの流路にもなり、さらに透過率が高まる。
【0018】次に、本発明に係るヒートパイプ1の作製
方法の一工程例を図3および図4を参照して説明する。
これらの図にあって、符号Sは発泡金属スラリー、4は
本体用板材を示している。
【0019】〔スラリー塗布工程〕まず、図3に示すよ
うに、銅板やアルミニウム板等の耐熱板である長方形状
の本体用板材4の上に、発泡金属スラリーSを一定間隔
をあけて帯状に複数塗布する。これによって、図4の
(a)に示すように、本体用板材4の表面にスラリー成
形体5が形成される。
【0020】この、発泡金属スラリーSは、重量%で、 炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤:0.05
〜10%、 界面活性剤:0.05〜5%、 水溶性樹脂結合剤:0.5〜20%、 平均粒径:0.5〜500μmの金属粉:5〜80%、 必要に応じて、多価アルコール、油脂、エーテル、およ
びエステルのうちの1種または2種以上からなる可塑
剤:0.1〜15%、 水:残り、 からなる配合組成を有する混合物である。
【0021】上記発泡金属スラリーSは、図4の(a)
に示すように、界面活性剤によって非水溶性有機溶剤が
内包された微細にして整寸のミセル5aと呼ばれるコロ
イド状の液滴が形成され、これが水中に均一に分散分布
するようになるが、前記界面活性剤と非水溶性有機溶剤
に加えて、さらに金属粉5bを添加して混合しても前記
ミセル5aを形成し、これが金属粉5bと共に水中に均
一に分散分布した状態となっている。なお、前記金属粉
5bには、使用される作動流体Lやパイプ本体2となる
本体用板材4との適合性を考慮した材料が用いられる。
【0022】〔スラリー乾燥工程〕この後、スラリー成
形体5に、ドラフター等によって乾燥処理を施す。この
とき、図4の(b)に示すように、スラリー成形体5を
5℃以上に保持して乾燥させると、前記炭素数5〜8の
非水溶性炭化水素系有機溶剤は水よりも大きい蒸気圧を
有するので、これが気化し、ガスとなってスラリー成形
体5から蒸発する。この後、さらに高温状態下で脱脂を
行う。このため、スラリー成形体5内には微細にして整
寸の気泡が多数発生して多孔質成形体が形成されるよう
になり、乾燥後、スケルトン部3aに覆われた多数の気
孔Aを有する多孔質成形体層6が形成される。
【0023】〔多孔質成形体層焼結工程〕この多孔質成
形体層6を有する本体用板材4を、焼結炉内に入れて焼
結処理を施す。このとき、図4の(c)および図2に示
すように、気孔Aを覆うスケルトン部3aで構成された
複数の単位多孔質金属体層3が得られ、スケルトン部3
aが、その内部に前記気孔Aより小径な内部微細気孔a
が多数包含されている有孔金属焼結体となる。
【0024】〔本体用板材加工工程〕単位多孔質金属体
層3が形成された本体用板材4を、単位多孔質金属体層
3の並び方向を周方向として円筒状に曲げるとともに、
当接させた両側縁を溶接等によって接続し、円筒両端部
を本体用板材4と同様の板材によって閉塞することによ
り、単位多孔質金属体層3を有するパイプ本体2が作製
される。
【0025】〔作動流体封入工程〕該パイプ本体2内の
空気を真空ポンプ等で十分脱気した後、蒸発性の作動流
体Lをパイプ本体2内に注入し、単位多孔質金属体層3
の内部に満たすとともに、パイプ本体2を密封状態とし
て封入する。
【0026】上記のヒートパイプ1の製造方法によれ
ば、発泡金属スラリーSを本体用板材4に塗布、乾燥お
よび焼結して、気孔Aと内部微細気孔aを多数有する単
位多孔質金属体層3を形成するので、複数のウイック部
材等を用いずとも、複合ウイック構造と同様に、高い透
過率と高い毛細管圧力とを同時に有するヒートパイプ1
を製造することができる。また、金属粉5bの種類、発
泡を生じさせる乾燥条件および塗布の厚さを制御して、
ウイックとして多様な透過率及び毛細管圧力を得ること
ができる。そして、単位多孔質金属体層3のパターン
は、発泡金属スラリーSの塗布によって自由に変更する
ことができるので、さらにウイックの設計範囲が広が
る。
【0027】次に、本発明の実施の第2形態を図5およ
び図6を参照しながら説明する。これらの図にあって、
符号7はヒートパイプ、8は多孔質金属体層を示してい
る。
【0028】この第2形態と第1形態との異なる点は、
第1形態の溝部3bが一定間隔をあけて配された単位多
孔質金属体層3の間に形成されているのに対し、第2形
態におけるヒートパイプ7では、パイプ本体9の内周面
の全面に形成された多孔質金属体層8に、その内周面に
パイプ本体9の長さ方向に延びる複数の溝部8bが形成
されている点である。すなわち、ヒートパイプ7は、内
周面に長さ方向に延びる複数の本体溝部9aが形成され
た円筒状のパイプ本体9と、該パイプ本体9の内周面に
沿って形成された多孔質金属体層8とを備えており、該
多孔質金属体層8の各本体溝部9aに対応する部分に
は、溝部8aがそれぞれ形成されている。
【0029】したがって、このヒートパイプ7では、各
溝部8aが、第1形態と同様に、内周面積を広げて熱伝
導性を高めるとともに、作動流体Lの流路にもなり、さ
らに透過率が高まる。
【0030】このヒートパイプ7の製造方法は、第1形
態におけるヒートパイプ1の製造方法が、平坦な表面を
有する本体用板材4に発泡金属スラリーSを一定間隔を
あけて複数塗布するのに対し、図6に示すように、予
め、表面に一定間隔をあけて複数の本体溝部9aを形成
した本体用板材10を用いて、該本体用板材10の表面
全体に発泡金属スラリーSを塗布してスラリー成形体を
形成する点で異なっている。したがって、塗布された本
体用板材10に、第1形態と同様に、乾燥・焼結処理を
施すことにより多孔質金属体層8が形成され、該多孔質
金属体層8には、本体溝部9aに沿って溝部8aが形成
される。
【0031】次に、本発明の実施の第3形態を図7を参
照しながら説明する。これらの図にあって、符号11は
ヒートパイプ、12は多孔質金属体層を示している。
【0032】この第3形態と第1形態および第2形態と
の異なる点は、第1形態および第2形態の単位多孔質金
属体層3および多孔質金属体層8の気孔Aの大きさが厚
さ方向で同じ程度であったのに対し、第3形態における
ヒートパイプ11の多孔質金属体層12は、パイプ本体
2側の前記気孔A1が中空部2a側の気孔A2より大径
とされている点である。すなわち、このヒートパイプ1
1では、図7の(a)に示すように、パイプ本体2の内
周面に作動流体Lを満たした多孔質金属体層12が形成
され、該多孔質金属体層12には、図7の(b)に示す
ように、厚さ方向に大きさの異なる気孔A1と気孔A2
が多数包含されている。
【0033】このヒートパイプ11では、パイプ本体2
側の気孔A1が大きいので、パイプ本体2側の気孔A1
内を主に作動流体Lが流通する。同時に、中空部2a側
に小さい気孔A2が形成されているので、作動流体Lの
気液界面近傍での細孔径が小さくなることにより、高い
毛細管圧力が得られる。したがって、多孔質金属体層1
2が、ポンプ作用を担う領域(中空部2a側)と液流路
となる領域(パイプ本体2側)とに分割されて作動流体
Lの循環が行われる。
【0034】このヒートパイプ11の製造方法は、第1
形態および第2形態のヒートパイプ1、7の製造方法に
おけるスラリー乾燥工程に対して、次の点が異なってい
る。すなわち、発泡金属スラリーSを本体用板材4の表
面に塗布した後、表面側から遠赤外線ヒーターによって
加熱処理を行い、表面側の発泡金属スラリーSを裏面
側、すなわち本体用板材4側に比べて早期に乾燥させ比
較的小さな気孔A2を形成する。さらに、上記加熱処理
を続けると、表面側から徐々に裏面側に向かって乾燥が
進み、発泡して気孔が形成されるが、裏面側に近ずくほ
ど乾燥が遅れることにより、裏面側では表面側より大き
な気孔A1が形成される。この後、第1形態および第2
形態と同様に、焼結処理が施され、本体用板材加工工程
および作動流体封入工程を得てヒートパイプ11が製造
される。したがって、塗布された発泡金属スラリーSの
表面側から裏面側に向けて徐々に乾燥させることによ
り、多孔質金属体層12の厚さ方向における気孔の径が
異なった複合化されたウイックを容易に形成することが
できる。
【0035】次に、本発明の実施の第4形態を図8を参
照しながら説明する。これらの図にあって、符号21は
ヒートパイプ、22は多孔質金属体層を示している。
【0036】この第4形態と第1形態から第3形態との
異なる点は、第1形態から第3形態の単位多孔質金属体
層3および多孔質金属体層8、12が一層で形成されて
いるのに対し、第4形態におけるヒートパイプ21の多
孔質金属体層22は、二層で構成されている点である。
すなわち、前記多孔質金属体層22は、図8の(a)に
示すように、パイプ本体2側に形成された本体側金属体
層22aと、該本体側金属体層22aに積層状態に形成
された中空部側金属体層22bとからなり、本体側金属
体層22aは、図8の(b)に示すように、その前記気
孔A3が中空部側金属体層22bの気孔A4より大径と
されている。
【0037】したがって、このヒートパイプ21では、
本体側金属体層22aの気孔A3が大きいので、気孔A
3内を主に作動流体Lが流通する。同時に、中空部側金
属体層22bに小さい気孔A4が形成されているので、
作動流体Lの気液界面近傍での細孔径が小さくなること
により、高い毛細管圧力が得られる。したがって、中空
部側金属体層22bがポンプ作用を担う領域となり、ま
た、本体側金属体層22aが液流路となる領域となり、
作動流体Lの循環が行われる。
【0038】このヒートパイプ21の製造方法は、第1
形態から第3形態におけるヒートパイプ1,7,11の
製造方法が、発泡金属スラリーSを一層だけ塗布するの
に対し、二層塗布する点が異なっている。すなわち、一
層目の発泡金属スラリーSを本体用板材4の表面に塗布
した後、自然乾燥またはドラフター等で比較的ゆっくり
と全体を乾燥発泡させることにより、大きな気孔A3を
一層目の厚さ方向全体に形成し、さらに、この層上に積
層状態に二層目の発泡金属スラリーSを塗布し、該層の
表面側から遠赤外線ヒーターにより加熱処理を加えるこ
とにより、一層目に比べて短時間で乾燥発泡させる。こ
のとき、二層目に形成される気孔A4は、粗大化する前
に乾燥するため一層目の気孔A3より小さい径となる。
【0039】この後、第1形態から第3形態と同様に、
焼結処理が施され、前記一層目および二層目はそれぞれ
多孔質金属体の本体側金属体層22aおよび中空部側金
属体層22bとされ、さらに、本体用板材加工工程およ
び作動流体封入工程を得てヒートパイプ21が製造され
る。したがって、自然乾燥等で気孔A3を形成した本体
側金属体層22aと加熱処理により気孔A4を形成した
中空部側金属体層22bとによって、多孔質金属体層2
2は気孔の径の異なる二層構造となり、複合化されたウ
イックを形成することができる。
【0040】本発明に係る発泡金属スラリーにおいて、
その配合組成を上記の通りに限定した理由を説明する。
【0041】(a) 炭素数5〜8の非水溶性炭化水素
系有機溶剤(以下、単に有機溶剤という) 上記有機溶剤には、界面活性剤の作用でミセルを形成
し、成形後5℃以上の温度に保持することで気化して、
微細にして整寸の気泡をスラリー成形体中に形成する作
用があるが、その割合が0.05%未満では気泡の発生
が不十分で、所望の高い気孔率をもった有孔金属焼結体
を製造することができず、一方その割合が10%を越え
ると。ミセルが大型化し、これに伴ないスラリー成形体
中に形成される気泡も大径化してしまい、スラリー成形
体および有孔金属焼結体の強度が急激に低下するように
なることから、その割合を0.05〜10%、望ましく
は0.5〜5%と定めた。また、上記有機溶剤の炭素数
を5〜8としたのは、その値が4以下で液体のものは常
温常圧下では存在せず(すべて気体)、一方その値が9
以上になると、蒸気圧が小さくなり、気泡形成がきわめ
て困難になるという理由に基づくものである。さらに、
上記有機溶剤としては、ネオペンタン、ヘキサン、イソ
ヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、オクタ
ン、およびトルエンの使用が望ましい。
【0042】(b) 界面活性剤 界面活性剤には、上記の通り有機溶剤を内包したミセル
を形成する作用があるが、その割合が0.05%未満で
は前記ミセルの形成が不安定となり、これが原因で微細
にして整粒のミセルを形成することができず、一方その
割合が5%を越えても前記作用により一層の向上効果が
現れないことから、その割合を0.05〜5%、望まし
くは0.5〜3%と定めた。また界面活性剤としては一
般に洗剤の使用でよく、市販の台所用中性合成洗剤(例
えば、アルキルグルコシドとポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルの28%混合水溶液)で十分である。
【0043】(c) 水溶性樹脂結合剤 水溶性樹脂結合剤には、多孔質形成体の強度を向上させ
て、これのハンドリングを可能ならしめる作用がある
が、その割合が0.5%未満では所望の強度向上効果が
得られず、一方その割合が20%を越えると所定形状へ
の成形が困難になることから、その割合を0.5〜20
%、望ましくは2〜10%と定めた。また、上記水溶性
樹脂としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースアンモニウム、エチル
セルロース、およびポリビニルアルコールの使用が望ま
しい。
【0044】(d) 金属粉 金属粉は、焼結後有孔金属焼結体を構成するものである
から、従来の有孔金属焼結体を含め金属多孔質体に適用
されている金属材料で構成してよいが、その平均粒径が
0.5μm未満になると焼結体の高気孔率化が困難にな
り、一方その平均粒径が500μmを越えると混合原料
中での分散性が低下し、均質な焼結体の製造ができなく
なることから、その平均粒径を0.5〜500μm、望
ましくは5〜100μmと定めた。また、上記金属粉の
割合は5〜80%とするのがよく、これはその割合が5
%未満では焼結体の強度が急激に低下するようになり、
一方その割合が80%を越えると高気孔率化が困難にな
るという理由に基づくものであり、この場合20〜70
%の割合が望ましい。
【0045】(e) 可塑剤 可塑剤として添加される多価アルコール、油脂、エーテ
ル、およびエステルには、スラリー成形体に可塑性を付
与する作用があるので、必要に応じて添加されるが、そ
の割合が0.1%未満では前記作用に所望の効果が得ら
れず、一方その割合が15%を越えると多孔質成形体の
強度が急激に低下するようになることから、その割合を
0.1〜15%、望ましくは2〜10%と定めた。ま
た、上記多価アルコールとしてはエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、およびグリセリン、上記油脂
としてイワシ油、菜種油、およびオリーブ油、上記エー
テルとして石油エーテル、さらにエステルとして、フタ
ル酸ジNオクチル、ソルビタンモノオレート、ソルビタ
ントリオレエート、ソルビタンパルミテート、およびソ
ルビタンステアレートの使用がそれぞれ望ましい。
【0046】さらに、前記混合物に可燃材を加えると、
多孔質成形体の脱脂時および焼結時に燃焼消失させて、
気孔の形成を一段と促進させることができる。したがっ
て、可燃材としては、300℃以上の温度で、かつ上記
金属粉の焼結温度以下の温度で燃焼消失するものであれ
ば、特に材料的制限はないが、形状に関しては、粉末状
であれば、0.1〜200μm、望ましくは20〜10
0μmの平均粒径をもつものがよく、また繊維状であれ
ば、その長さは200μm以下、望ましくは30〜12
0μmであるのがよい。また、その割合が0.1%未満
では所望の気孔形成促進作用が得られず、一方その割合
が40%を越えると、多孔質成形体の乾燥時に、その表
面に凹凸が発生し易くなり、表面性状が悪化するように
なることから、その割合を0.1〜40%、望ましくは
5〜20%と定めた。さらに可燃材としては、パルプ、
綿、糸屑、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロー
ズ、非水溶性セルローズ樹脂、ポリビニルブチラル樹
脂、ポリビニル樹脂、アクリル樹脂、およびポリエチレ
ン樹脂等の使用が望ましい。
【0047】なお、前述した各形態における発泡金属ス
ラリーSの塗布手段として、他の方法を用いても構わな
い。例えば、ドクターブレード法等を用いてもよい。ま
た、第1形態から第3形態における発泡金属スラリーS
の塗布手段として、本体用板材4、10の上に塗布する
のではなく、円筒状に加工されたパイプ本体2、9自体
に直接発泡金属スラリーSを流し込み、パイプ本体2、
9の内周面に発泡金属スラリーSを塗布する方法でもよ
い。
【0048】また、第3形態では、本体用板材4の表面
に塗布した発泡金属スラリーSの表面側から加熱処理を
施したが、塗布後の本体用板材4を円筒状に加工し、そ
の内周面側から加熱処理を施してもよい。
【0049】そして、第4形態では、一層目の発泡金属
スラリーSを自然乾燥等で発泡させた後に、二層目の発
泡金属スラリーSを塗布して加熱処理により二層目の発
泡を行ったが、配合組成や混合物内容等が異なる2種類
の発泡金属スラリーSを、一層目と二層目に別々に塗布
することによって、層間の気孔径の差を生じさせてもよ
い。すなわち、同一乾燥条件で発泡させた場合に異なる
径の気孔が得られる2種類の発泡金属スラリーSを用い
て、気孔径が大きくなる発泡金属スラリーSを一層目と
して塗布した後、直ちに一層目より小径な気孔が生じる
別の発泡金属スラリーSを二層目として塗布する。その
後、両層を同時に乾燥処理(または、加熱処理)を施し
て発泡させると、一層目には二層目に対して大きな気孔
が形成される。この場合、発泡に係る乾燥処理(また
は、加熱処理)が一度で済むという利点がある。
【0050】
【実施例】次に、本発明に係るヒートパイプを実施例に
より具体的に説明する。まず、金属粉として表1、2に
示される平均粒径および組成を有する各種の金属粉、有
機溶剤として、ネオペンタン(以下、A−1という)、
ヘキサン(同じくA−2という、以下同じ)、イソヘキ
サン(A−3)、ヘプタン(A−4)、イソヘプタン
(A−5)、ベンゼン(A−6)、オクタン(A−
7)、およびトルエン(A−8)、界面活性剤として上
記の市販の台所用中性合成洗剤、水溶性樹脂結合剤とし
て、メチルセルロース(以下、B−1という)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(同じくB−2という、
以下同じ)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(B−
3)、カルボキシメチルセルロースアンモニウム(B−
4)、エチルセルロース(B−5)、およびポリビニル
アルコール(B−6)、可塑剤として、ポリエチレング
リコール(以下、C−1という)、オリーブ油(同じく
C−2という、以下同じ)、石油エーテル(C−3)、
フタル酸ジNブチル(C−4)、およびソルビタンモノ
オレート(C−5)をそれぞれ用意し、これらを表1、
2に示される配合組成で水に配合し、通常の条件で混合
することにより混合原料A〜Pをそれぞれ発泡金属スラ
リーとして調製した。
【表1】
【表2】
【0051】ついで、これらの各種の混合原料を本体用
板材の表面に塗布してスラリー成形体を形成するととも
に、このスラリー成形体にそれぞれ表3、4に示される
条件で気泡形成(多孔質成形体形成)、脱脂および焼結
を施すことにより内面に多孔質金属体1〜16を形成し
たヒートパイプをそれぞれ製造した。
【表3】
【表4】
【0052】つぎに、これらの多孔質金属体1〜16を
形成したヒートパイプについて、有孔金属焼結体の気孔
率を測定するとともに、縦断面における任意10ケ所を
金属顕微鏡で200倍の倍率で観察して、それぞれの観
察個所における気孔の最大孔径と最小孔径を測定し、そ
の平均値を求めた。これらの測定結果を表5に示した。
【表5】
【0053】また、これらの多孔質金属体1〜16を形
成したヒートパイプについて、画像解析装置を併用して
多孔質金属体の全体気孔率をそれぞれ測定し、かつBE
T法にて多孔質金属体の全体比表面積を測定し、さらに
前記多孔質金属体を構成する有孔金属焼結体のスケルト
ン部の内部微細気孔の気孔率も測定した。これらの測定
結果を測定個所:30ケ所の平均値として表6に示し
た。
【表6】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)請求項1記載のヒートパイプによれば、多孔質金
属体層に、多数の気孔と内部微細気孔が包含されている
ので、作動流体が気孔内を流通して高い透過率が得られ
かつ内部微細気孔によって高い毛細管圧力が得られ、熱
輸送の効率化により高性能化を図ることができるととも
に、部品点数が少なく低コスト化および生産性の向上を
図ることができる。 (2)請求項2記載のヒートパイプによれば、単位多孔
質金属層の間に形成された溝部も作動流体の流路となる
ことから、さらに透過率を向上させることができるとと
もに、内周面積の拡大に伴って、高い熱伝達性を得るこ
とができる。 (3)請求項3記載のヒートパイプによれば、多孔質金
属体層に形成された溝部も作動流体の流路となることか
ら、請求項2記載のヒートパイプと同様に、さらに透過
率を向上させることができるとともに、内周面積の拡大
に伴って、高い熱伝達性を得ることができる。 (4)請求項4記載のヒートパイプによれば、パイプ本
体側の気孔が大きいので、多孔質金属体層が、ポンプ作
用を担う領域(中空部側)と液流路となる領域(パイプ
本体側)とに分割されることによって、液流による圧力
損失が低減されて作動流体の循環が効率的に行われ、作
動流体の透過率をさらに向上させることができる。 (5)請求項5記載のヒートパイプによれば、本体側金
属体層の気孔が大きいので、中空部側金属体層および本
体側金属体層がそれぞれポンプ作用を担う領域および液
流路となる領域となり、請求項2記載のヒートパイプと
同様に、作動流体の循環が効率的に行われて、作動流体
の透過率をさらに向上させることができる。さらに、中
空部側金属体層および本体側金属体層の気孔径が明確に
異なることから、作動流体やパイプ本体との適合性を考
慮した気孔径等の設計自由度を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒートパイプの第1形態を示す断
面図である。
【図2】図1における多孔質金属体層の拡大断面図であ
る。
【図3】本発明に係るヒートパイプの第1形態における
製造方法の一工程例を説明するための発泡金属スラリー
が塗布された本体用板材を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るヒートパイプの第1形態における
製造方法の一工程例を説明するための概念図である。
【図5】本発明に係るヒートパイプの第2形態を示す断
面図である。
【図6】本発明に係るヒートパイプの第2形態における
製造方法の一工程例を説明するための発泡金属スラリー
が塗布された本体用板材を示す斜視図である。
【図7】本発明に係るヒートパイプの第3形態を示す断
面図およびその一部の拡大断面図である。
【図8】本発明に係るヒートパイプの第4形態を示す断
面図およびその一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,7,11,21 ヒートパイプ 2,9 パイプ本体 2a 中空部 3 単位多孔質金属体層 3a スケルトン部 3b,8a 溝部 4,10 本体用板材 5 スラリー成形体 5a ミセル 5b 金属粉 6 多孔質成形体層 8,12,22 多孔質金属体層 22a 本体側金属体層 22b 中空部側金属体層 A,A1,A2,A3,A4 気孔 a 内部微細気孔 L 作動流体 S 発泡金属スラリー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉状態の中空部(2a)を有するパイ
    プ本体(2)と、 該パイプ本体(2)の内周面に発泡金属スラリー(S)
    を塗布、焼結して形成した多孔質金属体層(3)と、 パイプ本体(2)に封入された作動流体(L)とを備
    え、 前記多孔質金属体層(3)は、多数の気孔(A)を覆う
    スケルトン部(3a)が、内部に前記気孔(A)より小
    径な内部微細気孔(a)を多数包含する有孔金属焼結体
    で形成されていることを特徴とするヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 前記多孔質金属体層は、パイプ本体
    (2)の周方向に互いに一定間隔をあけて形成された複
    数の単位多孔質金属体層(3)からなり、 各単位多孔質金属体層(3)の間は溝部(3b)とされ
    ることを特徴とする請求項1記載のヒートパイプ。
  3. 【請求項3】 前記多孔質金属体層(8)は、その内周
    面にパイプ本体(9)の長さ方向に延びる複数の溝部
    (8a)が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載のヒートパイプ。
  4. 【請求項4】 前記多孔質金属体層(12)は、パイプ
    本体(2)側の前記気孔(A1)が中空部(2a)側の
    気孔(A2)より大径とされていることを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載のヒートパイプ。
  5. 【請求項5】 前記多孔質金属体層(22)は、パイプ
    本体(2)側に形成された本体側金属体層(22a)
    と、 該本体側金属体層(22a)に積層状態に形成された中
    空部側金属体層(22b)からなり、 本体側金属体層(22a)は、その前記気孔(A3)が
    中空部側金属体層(22b)の気孔(A4)より大径と
    されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載のヒートパイプ。
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