JP2013219127A - 熱交換器 - Google Patents

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喜正 大久保
Yukihiro Konishi
幸弘 小西
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Abstract

【課題】冷却性能に優れ、配置スペースを容易に確保できる熱交換器を提供する。
【解決手段】底板部20と、底板部20の外周縁部から立設した側壁部22と、側壁部22によって囲まれた空間を複数の流路形成凹部3に区画するように配設された中央壁部23とを有するハウジング部2と、流路形成凹部3に配設されたヒートシンク部4とを有する熱交換器1である。ヒートシンク部4は発熱体を搭載する発熱体搭載面400を有するベース部40と、ベース部40における発熱体搭載面400と反対側の面から立設させた放熱フィン部41とを備えており、放熱フィン部41を流路形成凹部3に挿入した状態でベース部40と側壁部22及び中央壁部23とが接合されている。側壁部22には流路形成凹部3に連通する冷媒導入口5及び冷媒導出口50が設けられている。中央壁部23にはヒートシンク部4の発熱体搭載面400よりも内方に窪んだ中央凹部21が設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の発熱体を冷却するための熱交換器に関する。
現在広く使用されるようになってきたハイブリッド自動車や、次世代の環境対策自動車として注目される電気自動車には、駆動用モータを制御するための電子部品としてインバーターユニットが用いられている。インバーターユニットには、スイッチング機能を果たすIGBTが備えられている。IGBTは、使用時に発熱するが、高温になれば本来の機能を発揮し得ないため、冷却を十分に行う必要がある。一方、高速スイッチング機能等のIGBTに求められる特性が年々高まり、これに伴って発熱量も増大してきており、IGBTを冷却するシステムの機能向上がますます重要視されている。
IGBTの冷却には、ヒートシンクを用いるのが効果的である。ヒートシンクは、熱伝導性のよい材料を用いて作製され、単位面積当たりの表面積を大きくすることにより、接触配置された発熱体からの熱を放熱する機能を有する。表面積を大きくする形態としては、フィンタイプ、コルゲートタイプなどの様々な形態がある。
また、放熱性能をさらに向上させるため、ヒートシンクのフィン部分を冷却液が流通する流路内に配置することによって、冷却液を媒体として効率よく放熱する液冷式の冷却システムが知られている。例えば、特許文献1〜3には、冷却液の流通する流路と、冷却液の入口及び出口とがヒートシンクとしてのアッパーケースを受けるロワケースに形成された熱交換器が提案されている。これらの熱交換器は、ヒートシンクのフィン部分をロワケースの流路部分に配置した状態でアッパーケースとロワケースとを接合して構成されている。このようにして作製した熱交換器は、アッパーケースのフィン部と反対側の面にIGBTなどの発熱体を接触配置させることで、その冷却機能が発揮されることとなる。
また、車載用のIGBTを冷却するための熱交換器には、放熱性能のみならず、小型かつ軽量であることが求められている。このような要求に対応するため、アルミニウム材を採用した熱交換器がある。
特開2001−313357号公報 特開2009−135477号公報 特開2010−69503号公報
従来、ヒートシンクを受けるハウジング部は、特許文献1〜3に開示されたロワケースのごとく略直方体状を呈しており、ハウジング部に設けられる流路は、ハウジング部の一面に凹部を設けることにより形成されている。また、この凹部に放熱フィンが挿入されるようにしてヒートシンク部が配置されており、放熱フィンを有する面とは反対側の面に発熱体が搭載される。
しかしながら、近年では、熱交換器の周辺に配置される機器群を高密度に実装することがより強く望まれている。そのため、従来の熱交換器では、高密度に配置される周辺機器群の中で、熱交換器を配置するスペースを確保することが困難であった。
本発明は上記の背景に鑑みてなされたものであって、冷却性能に優れ、配置スペースを容易に確保できる熱交換器を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、四角形状の底板部と、該底板部の外周縁部から立設した4つの側壁部と、該側壁部によって囲まれた空間を複数の流路形成凹部に区画するように配設された中央壁部とを有するハウジング部と、
上記複数の流路形成凹部にそれぞれ配設されたヒートシンク部とを有し、
該各ヒートシンク部は、発熱体を搭載するための発熱体搭載面を有する板状のベース部と、該ベース部における上記発熱体搭載面と反対側の面から立設させた放熱フィン部とを備えているとともに、該放熱フィン部を上記流路形成凹部に挿入した状態で上記ベース部と上記側壁部及び上記中央壁部とが接合されており、
上記側壁部には、上記流路形成凹部に連通するように貫通形成された冷媒導入口及び冷媒導出口が設けられており、
上記中央壁部には、上記ヒートシンク部の上記発熱体搭載面よりも内方に窪んだ中央凹部が設けられていることを特徴とする熱交換器にある(請求項1)。
上記熱交換器は、上記ヒートシンク部における上記放熱フィン部を上記流路形成凹部に挿入した状態で配置しており、上記ベース部と上記側壁部及び上記中央壁部とが接合されている。これにより、上記流路形成凹部内に冷媒液が流通した場合に、上記放熱フィン部が上記冷媒液に接触する。その結果、上記冷媒液が上記放熱フィン部から効率よく熱を除去することができるため、上記熱交換器は放熱性能に優れたものとなる。
また、上記熱交換器は、上記複数の流路形成凹部を有している。そのため、複数列に並べた発熱体を冷却する場合に好適である。また、上記複数の流路形成凹部は、各々の幅を個々の流路形成凹部に流通する冷媒液の流速分布を一様とするのに適切な範囲とすることができる。これにより、冷媒液が上記放熱フィン部全体に均一に接触しやすくなるため、上記放熱フィン部全体から均一に放熱することが可能となる。その結果、上記熱交換器は、複数の発熱体を均一に冷却することが可能なものとなる。
また、上記ヒートシンク部の上記発熱体搭載面よりも内方に窪んだ中央凹部が設けられている。これにより、上記熱交換器の周辺部に配置される機器類の一部が上記熱交換器側に突出していても、上記中央凹部にこの突出部分を収容することができる。その結果、配置スペースを容易に確保できるとともに、デッドスペースを低減することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、冷却性能に優れ、配置スペースを容易に確保できる熱交換器を提供することができる。
実施例1における、熱交換器の斜視図。 実施例1における、ハウジング部の斜視図。 図2のA−A線矢視断面図。 図2のB−B線矢視断面図。 実施例1における、ヒートシンク部の斜視図。 実施例1における、熱交換器の部品展開図。 実施例1における、ヒートシンク部とハウジング部との接合後の状態を示す断面図。 実施例2における、流路形成凹部ごとに冷媒導入口及び冷媒導出口を設けた熱交換器の斜視図。 実施例2における、ハウジング部の斜視図。
上記熱交換器において、上記中央凹部は、周辺機器類の一部を配置する有効スペースとして利用するだけでなく、比較的発熱量の少ない発熱体を搭載することもできる。この中央凹部においては、発熱体から発生する熱が中央凹部を構成する底板部及び中央壁部を介して上記流路形成凹部に熱伝導し、冷媒液と熱交換を行うことができる。その結果、上記中央凹部に搭載された発熱体の冷却を行うことが可能となる。
また、上記中央壁部には、隣接する上記流路形成凹部を連通させるよう貫通形成された中央穴部が設けられていてもよい(請求項2)。
この場合には、上記中央穴部を介して冷媒液を複数の上記流路形成凹部の間に流通させることが可能となる。これにより、上記冷媒導入口及び上記冷媒導出口が各々1つずつされていれば冷媒液を複数の上記流路形成凹部の間に流通させることができる。その結果、上記熱交換器の部品点数を低減するとともに、上記熱交換器をより小型化することができる。
また、上記ハウジング部は、アルミニウム材をダイキャストすることにより作製することが好ましい(請求項3)。
ダイキャスト成形は、薄肉部分や複雑形状を有する部材の成形に好適な手法である。そのため、上記ハウジング部をダイキャストにより作製することで、上記底板部や、上記側壁部、上記中央壁部等の壁面の厚みを容易に薄肉化することができる。その結果、上記熱交換器をより軽量化することが可能となる。また、上記中央壁部に上記中央穴部が形成される場合には、予め中央穴部を有した状態で上記中央壁部を形成することができ、上記ハウジング部の生産性を向上させることができる。
また、上記ヒートシンク部は、上記ベース部と、該ベース部から立設させた多数のピンとを有するとともに、アルミニウム材を用いて鍛造により一体的に成形していてもよい(請求項4)。
この場合には、上記ヒートシンク部の成形を短時間で行うことができるとともに、高精度の寸法のものを成形することができる。また、上記流路形成凹部内を流通する冷媒液が、上記多数のピンと接触しながら熱交換を行うため、熱交換を行いやすくなるとともに冷媒液の流速分布を一様にしやすいものとなる。その結果、上記熱交換器の冷却性能をより向上させることができる。
また、上記ベース部と上記側壁部及び上記中央壁部との接合が、ろう付けまたは摩擦撹拌接合によりなされていてもよい(請求項5)。
この場合には、上記接合を、未接合部分のないように行うことが容易となる。そのため、上記接合部分からの冷媒液の漏出を防止することができる。なお、上記ベース部と上記冷却管部との接合には、溶接、接着剤による接合等、公知の接合方法を採用することもできる。
(実施例1)
上記熱交換器1の実施例について、図1〜図7を用いて説明する。熱交換器1は、図1及び図6に示すごとく、四角形状の底板部20と、底板部20の外周縁部から立設した4つの側壁部22と、側壁部22によって囲まれた空間を複数の流路形成凹部3に区画するように配設された中央壁部23とを有するハウジング部2と、複数の流路形成凹部3にそれぞれ配設されたヒートシンク部4とを有している。各ヒートシンク部4は、図5に示すごとく、発熱体を搭載するための発熱体搭載面400を有する板状のベース部40と、ベース部40における発熱体搭載面400と反対側の面から立設させた放熱フィン部41とを備えている。また、ヒートシンク部4は、図7に示すごとく、放熱フィン部41を流路形成凹部3に挿入した状態でベース部40と側壁部22及び中央壁部23とが接合されている。側壁部22には、図2に示すごとく、流路形成凹部3に連通するように貫通形成された冷媒導入口5及び冷媒導出口50が設けられている。そして、中央壁部23には、図1及び図3に示すごとく、ヒートシンク部4の発熱体搭載面400よりも内方に窪んだ中央凹部21が設けられている。
ハウジング部2は、図2及び図3に示すごとく、1枚の中央壁部23によって区画された2本の流路形成凹部3を有している。以下において、この2本の流路形成凹部3の並び方向を「幅方向Y」といい、幅方向Yと直角な方向、つまり流路形成凹部3の長手方向を「長手方向X」という。
2本の流路形成凹部3のうち、一方の流路形成凹部3における長手方向Xの一端は、図2に示すごとく、側壁部22に貫通形成された略円筒形状の冷媒導入口5と連通している。また、他方の流路形成凹部3における長手方向Xの他端は、側壁部22に貫通形成された略円筒形状の冷媒導出口50と連通している。また、中央壁部23の長手方向Xにおける両端には、図2及び図4に示すごとく、2つの流路形成凹部3を連通するように中央穴部230が貫通形成されている。これにより、冷媒導入口5と冷媒排出口との間が、2本の流路形成凹部3と中央穴部230とを介して連通するように構成されている。
また、流路形成凹部3の開口端周縁、つまり流路形成凹部3を構成する側壁部22及び中央壁部23における先端部には、図3及び図4に示すごとく、流路形成凹部3側をその外側に比べて高さを低くした段部31が形成されている。そして、図7に示すごとく、流路形成凹部3にヒートシンク部4の放熱フィン部41が挿入されるとともに、ベース部40の周縁が段部31に嵌合されている。これにより、ヒートシンク部4の発熱体搭載面400と、流路形成凹部3周縁の外周面とが面一に配置されている。なお、図2及び図6への段部31の記載は、便宜上省略してある。
ヒートシンク部4は、図5に示すごとく、略長方形状のベース部40と、ベース部40から長手方向Xと幅方向Yとの双方に直交する方向(以下、この方向を「高さ方向Z」という。)に立設された放熱フィン部41とを有している。また、放熱フィン部41を形成した面とは反対側の面が、発熱体を搭載する発熱体搭載面400を構成している。
放熱フィン部41は、図5に示すごとく、円柱状のピン410を多数立設して構成されている。また、放熱フィン部41は、上述のごとくハウジング部2の流路形成凹部3に挿入配置することができるように、ピン410が立設される領域が流路形成凹部3の開口領域よりも小さくなるように形成されている。また、放熱フィン部41におけるピン410の高さは、流路形成凹部3の高さ方向Zにおける内寸よりわずかに小さく形成されている。これにより、図7に示すごとく、放熱フィン部41が挿入配置された状態において、ピン410の先端が流路形成凹部3を構成する底板部20近傍に配置されるように構成されている。このピン410の先端と流路形成凹部3の内壁とのクリアランスは、小さいほど放熱性を向上させることができる。そのため、ピン410の先端と流路形成凹部3の内壁とのクリアランスは、0.5mm以下が好ましく、ピン410の先端が流路形成凹部3の内壁に当接する構成が特に好ましい。
また、放熱フィン部41の周縁のベース部40は平坦に成形されている。これにより、放熱フィン部41が挿入配置された状態において、図7に示すごとく、流路形成凹部3周縁に形成された段部31とベース部40とが嵌合するように構成されている。また、流路形成凹部3周縁とベース部40とは摩擦撹拌接合により接合されており、図7に示すごとく、ベース部40と側壁部22及び中央壁部23との境界に沿って撹拌領域502が形成されている。
次に、熱交換器1の製造方法を説明する。熱交換器1の製造は、ハウジング部2を形成するハウジング部形成工程と、ヒートシンク部4を形成するヒートシンク部形成工程とを有している。そして、これらの各工程により得られたハウジング部2及びヒートシンク部4を公知の接合方法を用いて接合する組立工程を行うことにより、熱交換器1を得る。
ハウジング部形成工程は、ダイキャストによりハウジング部2の本体200を成形するダイキャスト工程と、これにより得られたハウジング部2本体に冷媒導入口5及び冷媒導出口50を接合する配管接続工程とから構成されている。
ダイキャスト工程においては、アルミニウム材の溶湯を金型に圧入することにより、底壁部と、側壁部22と、中央凹部21を備えた中央壁部23とからなるハウジング部2の本体200を形成する。本例では、ADC12材の溶湯を用いてダイキャスト成形を行い、中央壁部23に形成する中央穴部230と、側壁部22に形成する冷媒導入口5及び冷媒排出口との連通穴とを予め備えたハウジング部2の本体200を得た。
配管接続工程においては、別途準備した円筒状の冷媒導入口5及び冷媒導出口50を、公知の接合方法により上記ハウジング部2の本体200と接合する。本例では、ろう付けによりハウジング部2の本体200と冷媒導入口5及び冷媒導出口50とを接合し、図2に示すハウジング部2を得た。
ヒートシンク部形成工程においては、鋳造や鍛造等の種々の方法によりヒートシンク部4を形成する。本例においては、後述する特定の化学成分と特定の機械特性とを有するアルミニウム合金材を熱間鍛造することにより、図5に示すヒートシンク部4を得た。
以下、ヒートシンク部形成工程について詳説する。本例では、化学成分組成が、Si:0.2%(質量%、以下同じ)以上1.0%以下、Mg:0.4%以上1.0%以下、Fe:0.35%以下を含有し、残部が不可避的不純物と98%以上のアルミニウムからなり、耐力が120MPa以上であるアルミニウム合金材からなる鍛造用ブロックを準備した。次いで、この鍛造用ブロックを500℃に加熱すると共に、鍛造金型を150℃に加熱し、フリクションプレスにより熱間鍛造した。
上記の熱間鍛造直後のヒートシンク部4の温度は、金型から取り出した時点で330℃であった。このヒートシンク部4を大気中に配置して放冷(炉外放冷)することにより室温まで冷却した。本例では、300℃〜50℃までの冷却期間中の冷却速度が0.45℃/秒の冷却速度となる条件で冷却した。
ヒートシンク部4を室温まで冷却した後、200℃で4時間の加熱処理(人工時効処理)を行った。
その後、バリ取りを行い、さらにスケール除去のためにショットブラストを行った。
その後、ベース部40における放熱フィン部41を配置した面とは反対側の面(発熱体搭載面400)を切削し、さらに放熱フィン部41の周縁を軽く面削仕上げすることにより、図5に示すヒートシンク部4を得た。
組立工程においては、上述のごとく得られたハウジング部2とヒートシンク部4とを、公知の接合方法により接合し、図1に示す熱交換器1を得る。本例では、ヒートシンク部4におけるベース部40とハウジング部2における流路形成凹部3周縁との接合を摩擦撹拌接合で行った。具体的には、図6に示すごとく、放熱フィン部41を流路形成凹部3側に向けた状態でヒートシンク部4を流路形成凹部3に挿入し、ベース部40の周縁部を流路形成凹部3開口端の段部31に当接させた。その後、回転ツールをヒートシンク部4と流路形成凹部3との境界線上の1点に圧入するとともに、この境界線に沿って回転ツールを一周させた。これにより、上述の境界線に沿って図7に示す撹拌領域502が形成されるとともにベース部40とハウジング部2とが接合され、図1に示す熱交換器1を得た。
このように構成された熱交換器1には、冷媒導入口5と冷媒導出口50とに外部配管が接続され、以下のごとく発熱体の冷却が行われる。まず、冷媒導入口5から冷媒液が供給されると、冷媒導入口5と連通する一方の流路形成凹部3に冷媒液が流入する。そして、流入した冷媒液は、中央壁部23に形成された中央穴部230を介して他方の流路形成凹部3に流通する。このように各々の流路形成凹部3内に流入した冷媒液は、接触した放熱フィン部41との間で熱交換を行い、放熱フィン部41に蓄積される熱を除去する。そして、他方の流路形成凹部3から冷媒導出口50を通過して外部配管へ排出される。
また、上述のごとく熱交換器1により冷却される発熱体としては、例えば、IGBT等のパワー半導体素子や、リアクトルやコンデンサ等の電子部品、あるいはこれらを組み合わせたパワーモジュール等、種々のものを発熱体として発熱体搭載面400に搭載することができる。
次に、本例の作用効果を説明する。熱交換器1は、図6及び図7に示すごとく、ヒートシンク部4における放熱フィン部41を流路形成凹部3に挿入した状態で配置しており、ベース部40と側壁部22及び中央壁部23とが接合されている。これにより、流路形成凹部3内に冷媒液が流通した場合に、放熱フィン部41が冷媒液に接触する。その結果、冷媒液が放熱フィン部41から効率よく熱を除去することができるため、熱交換器1は放熱性能に優れたものとなる。
また、熱交換器1は、図2に示すごとく、複数の流路形成凹部3を有している。そのため、複数列に並べた発熱体を冷却する場合に好適である。また、複数の流路形成凹部3は、各々の幅を個々の流路形成凹部3に流通する冷媒液の流速分布を一様とするのに適切な範囲とすることができる。これにより、冷媒液が放熱フィン部41全体に均一に接触しやすくなるため、放熱フィン部41全体から均一に放熱することが可能となる。その結果、熱交換器1は、複数の発熱体を均一に冷却することが可能なものとなる。
また、図1に示すごとく、ヒートシンク部4の発熱体搭載面400よりも内方に窪んだ中央凹部21が設けられている。これにより、熱交換器1の周辺部に配置される機器類の一部が熱交換器1側に突出していても、中央凹部21にこの突出部分を収容することができる。その結果、配置スペースを容易に確保できるとともに、デッドスペースを低減することができる。
また、中央壁部23には、図2及び図4に示すごとく、隣接する流路形成凹部3を連通させるよう貫通形成された中央穴部230が設けられている。そのため、中央穴部230を介して冷媒液を複数の流路形成凹部3の間に流通させることが可能となる。これにより、冷媒導入口5及び冷媒導出口50が各々1つずつされていれば冷媒液を複数の流路形成凹部3の間に流通させることができる。その結果、熱交換器1の部品点数を低減するとともに、熱交換器1をより小型化することができる。
また、ハウジング部2は、アルミニウム材をダイキャストすることにより作製されている。そのため、底板部20や、側壁部22、中央壁部23等の壁面の厚みを容易に薄肉化することができる。その結果、熱交換器1をより軽量化することが可能となる。また、予め中央穴部230を有した状態で中央壁部23を形成することができ、ハウジング部2の生産性を向上させることができる。
また、ヒートシンク部4は、図5に示すごとく、ベース部40と、ベース部40から立設させた多数のピン410とを有するとともに、アルミニウム材を用いて鍛造により一体的に成形されている。そのため、ヒートシンク部4の成形を短時間で行うことができるとともに、高精度の寸法のものを成形することができる。また、流路形成凹部3内を流通する冷媒液が、多数のピン410と接触しながら熱交換を行うため、熱交換を行いやすくなるとともに冷媒液の流速分布を一様にしやすいものとなる。その結果、熱交換器1の冷却性能をより向上させることができる。
また、ベース部40と側壁部22及び中央壁部23との接合が、図7に示すごとく、摩擦撹拌接合によりなされている。これにより、上述の接合を、未接合部分のないように行うことが容易となる。そのため、接合部分からの冷媒液の漏出を防止することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、冷却性能に優れ、配置スペースを容易に確保できる熱交換器を提供することができる。
また、本例においては、ヒートシンク部4を、上記特定の化学成分組成を有するアルミニウム材を用いて作製している。そのため、本例のヒートシンク部4は比較的高強度であり、後工程の切削加工及び組立工程においても放熱フィン部41やベース部40の変形を小さくすることができる。その結果、放熱フィン部41の寸法精度や発熱体搭載面400の平坦度等を向上させやすくなる。
なお、中央穴部230の位置及び個数は、本例のごとく中央壁部23における長手方向Xの両端部2箇所に限定されることはない。例えば、長手方向Xの略中央部に1箇所のみ設ける構成や、多数の中央穴部230を等間隔に設ける構成等、種々の構成を取ることが可能である。また、中央穴部230の形状や寸法についても特に限定されることはなく、複数の流路形成凹部3間を冷媒液が流通可能に構成されていればよい。
また、冷媒導入口5と冷媒導出口50とを配設する位置も特に限定されることはない。例えば、長手方向Xにおける一方の側壁に冷媒導入口5と冷媒導出口50とを配設することもできる。
(実施例2)
本例は、実施例1における熱交換器1に中央穴部230を形成しない場合の例である。本例の熱交換器1は、図8に示すごとく、冷媒導入口5及び冷媒導出口50を、2本の流路形成凹部3それぞれの両端に形成している。また、本例のハウジング部2は、図9に示すごとく、中央壁部23に中央穴部230を形成しておらず、2本の流路形成凹部3は連通していない。その他は実施例1と同様である。
このように、中央穴部230を設けない構成であっても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、実施例1及び2には、円柱状のピン410よりなる放熱フィン部41を有するヒートシンク部の例を示したが、放熱フィン部の形状は円柱状のピンに限定されることはなく、冷却設計に応じて種々の形状を採用することが可能である。例えば、角柱状のピンやコルゲートフィンを用いても良く、押出加工により作製される断面櫛歯状のプレートフィンを用いてもよい。フィンの配置や密度についても、形状と同様に冷却設計に応じて種々の態様を採用することができる。
また、実施例1及び2には、2本の流路形成凹部3を形成した例を示したが、流路形成凹部3の数は、冷却設計に応じて自由に変更することができる。例えば、中央壁部23を2枚設けることにより3本の流路形成凹部3を形成してもよく、4本、あるいはそれ以上の流路形成凹部3を形成してもよい。また、流路形成凹部3の配置も、互いに平行な配置に限定されることはなく、冷却設計に応じて自由に変更することができる。
1 熱交換器
2 ハウジング部
20 底板部
21 中央凹部
22 側壁部
23 中央壁部
3 流路形成凹部
4 ヒートシンク部
40 ベース部
400 発熱体搭載面
41 放熱フィン部
5 冷媒導入口
50 冷媒導出口

Claims (5)

  1. 四角形状の底板部と、該底板部の外周縁部から立設した4つの側壁部と、該側壁部によって囲まれた空間を複数の流路形成凹部に区画するように配設された中央壁部とを有するハウジング部と、
    上記複数の流路形成凹部にそれぞれ配設されたヒートシンク部とを有し、
    該各ヒートシンク部は、発熱体を搭載するための発熱体搭載面を有する板状のベース部と、該ベース部における上記発熱体搭載面と反対側の面から立設させた放熱フィン部とを備えているとともに、該放熱フィン部を上記流路形成凹部に挿入した状態で上記ベース部と上記側壁部及び上記中央壁部とが接合されており、
    上記側壁部には、上記流路形成凹部に連通するように貫通形成された冷媒導入口及び冷媒導出口が設けられており、
    上記中央壁部には、上記ヒートシンク部の上記発熱体搭載面よりも内方に窪んだ中央凹部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、上記中央壁部には、隣接する上記流路形成凹部を連通させるよう貫通形成された中央穴部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の熱交換器において、上記ハウジング部は、アルミニウム材をダイキャストすることにより作製してなることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器において、上記ヒートシンク部は、上記ベース部と、該ベース部から立設させた多数のピンとを有するとともに、アルミニウム材を用いて鍛造により一体的に成形してなることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換器において、上記ベース部と上記側壁部及び上記中央壁部との接合が、ろう付けまたは摩擦撹拌接合によりなされていることを特徴とする熱交換器。
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