JP2018141130A - 油性インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷物によるクリアファイルの変形を防止するとともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することが可能な油性インクジェットインクを提供する。【解決手段】色材及び非水系溶剤を含有し、前記非水系溶剤は、沸点が250℃より高いシリコーンオイル、及び、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤を含む、油性インクジェットインク。【選択図】なし

Description

本発明は、油性インクジェットインクに関する。
インクジェット記録方式は、流動性の高いインクジェットインクを微細なノズルから液滴として噴射し、ノズルに対向して置かれた記録媒体に画像を記録するものであり、低騒音で高速印字が可能であることから、近年急速に普及している。このようなインクジェット記録方式に用いられるインクとして、水を主溶媒として含有する水性インク、重合性モノマーを主成分として高い含有量で含有する紫外線硬化型インク(UVインク)、ワックスを主成分として高い含有量で含有するホットメルトインク(固体インク)とともに、非水系溶剤を主溶媒として含有する、いわゆる非水系インクが知られている。非水系インクは、主溶媒が揮発性有機溶剤であるソルベントインク(溶剤系インク)と、主溶媒が低揮発性あるいは不揮発性の有機溶剤である油性インク(オイル系インク)に分類できる。ソルベントインクは主に有機溶剤の蒸発によって記録媒体上で乾燥するのに対して、油性インクは記録媒体への浸透が主となって乾燥する。
油性インクジェットインクによって画像形成された印刷物を、ポリプロピレン(PP)製等のクリアファイルに挟み込み保管すると、クリアファイルが変形する問題がある。この一因としては、クリアファイルが印刷面と接すると、インク成分によってクリアファイルの片面が膨潤するためである。
特許文献1では、透明ファイルを膨潤させたり、大きく変形させることなく、高い吐出安定性を有するインクジェット用非水系インク組成物として、顔料と分散剤と非水系溶媒とを含有し、非水系溶媒の全重量の50%以上は、炭素数24以上36以下のエステル系溶媒であるインクを提案している。
特許文献2では、シリコーン系溶媒と顔料を含有し、さらに分散剤として特定の変性シリコーンオイルを含んでいるインクジェット用非水系顔料インクによって、インクの安定性、ノズル目詰まり及びクリアファイル変形を改善することを提案している。
特許文献3では、少なくとも沸点が100℃〜250℃のシリコーン系溶媒を2〜95wt(%)と、該溶媒に不溶な着色材を含有するインクジェット記録用インクによって、紙質によらず良好な印字品質が得られ、また印字後数秒で十分な耐刷性が得られ、カラー画像において混色の無い鮮明な画像が得られることを提案している。
特許文献4では、顔料と、非水系溶剤と、界面活性剤とを含有し、界面活性剤として、HLB値が1.0以上7.0以下のシロキサン系界面活性剤を含む非水系インクジェットインク組成物によって、画像の光学濃度、吐出安定性及び保存安定性を改善することを提案している。
特開2007−154149号公報 特開2004−217703号公報 特開平4−248879号公報 特開2016−196564号公報
特許文献1で提案するインクでは、非水系溶媒の全重量の50%以上は、炭素数24以上36以下のエステル系溶媒である。高炭素数のエステル系溶媒は、比較的に高粘度であるため、このエステル系溶媒のみを用いたインクではインクジェットノズルからの吐出性能が十分に得られない場合がある。
特許文献2及び3で提案するインクでは、シリコーン系溶媒が用いられているが、シリコーン系溶媒は、インクジェットノズルプレートに対するインクの濡れ性を高くする傾向がある。
特許文献4では、シロキサン系界面活性剤は顔料分散安定性のために配合され、十分に親水性基部分を有して顔料の表面に吸着しやすくする必要があるため、溶剤には適さない。また、特許文献4で提案するポリエーテル変性シロキサン系界面活性剤は、極性が高いため、非水系インクの溶剤には適さない。
本発明の一目的は、印刷物によるクリアファイルの変形を防止するとともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することが可能な油性インクジェットインクを提供することである。
本発明の実施形態により、色材及び非水系溶剤を含有し、前記非水系溶剤は、沸点が250℃より高いシリコーンオイル、及び、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤を含む、油性インクジェットインクが提供される。
本発明の実施形態によれば、印刷物によるクリアファイルの変形を防止するとともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することが可能な油性インクジェットインクを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態が本発明を限定することはない。
以下、油性インクジェットインクを、単に「インク」と称することがある。
一実施形態による油性インクジェットインクは、色材及び非水系溶剤を含有し、非水系溶剤は、沸点が250℃より高いシリコーンオイル、及び、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤を含む、油性インクジェットインクである。
この油性インクジェットインクによれば、印刷物によるクリアファイルの変形を防止するとともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することができる。
クリアファイル、特にポリプロピレン(PP)製のクリアファイルを用いて、油性インクによる印刷物を挟み込む場合、印刷物のインク成分、特に非水系溶剤成分が揮発して、クリアファイルに接触すると、クリアファイルの内側の面が大きく変性し、クリアファイルの外側の面に対して膨潤ないし収縮して、クリアファイルが変形することがある。
これは、油性インクに用いられる非水系溶剤のうち、石油系炭化水素溶剤の構造がクリアファイルのポリプロピレンと似ていると、起こりやすくなる。石油系炭化水素溶剤と同様に、脂肪酸エステル系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、高級アルコール系溶剤等においても、ポリプロピレンと構造が似ていると、同様にクリアファイルの変形が発生することがある。
インクに高沸点溶剤を用いることで、印刷物から非水系溶剤成分が揮発しないようにして、クリアファイルの変形を防ぐことができる。しかし、高沸点溶剤は、一般的に高粘度となって、インクジェットインクとしては、インクジェットノズルからのインクの吐出性が低下する問題がある。
シリコーンオイルは比較的に低粘度でありながら、クリアファイルの変形を防止することができる。
一方、シリコーンオイルは、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を高くする傾向がある。
また、インクの成分が紙などの記録媒体に浸透し、記録媒体の印刷面の平滑性が低下すると、乱反射によって画像濃度が低下したように見える場合がある。
沸点が250℃より高いシリコーンオイルと炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤とを用いることで、印刷物によるクリアファイルの変形を防止するとともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することができる。
この理由は、以下によるものと考えられるが、本発明の範囲が下記の理論に拘束されることはない。
沸点が250℃より高いシリコーンオイルは、揮発しにくいため、この溶剤が紙などの記録媒体内部にとどまることで、乱反射を抑制し、これにより、画像濃度を向上させることができると考えられる。また、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤も、炭素数が10以上であることで、沸点がそれほど低くない傾向があり、インクが揮発しにくい傾向を有することから、画像濃度を低下させにくいと考えらえる。
また、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤は、沸点が250℃より高いシリコーンオイルに比べ表面張力が大きい傾向がある。また、脂肪酸エステル系溶剤は、炭素数30以下であるとき、粘度がそれほど高くない傾向があり、このため、インクが弾くまでの時間(撥インク時間)を短くする傾向がある。これらにより、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を低下させて改善することができると考えらえる。ノズルプレートに対するインクの濡れ性を低下させることで、ノズルプレートへのインクの付着を防止することができる。
インクは、色材として顔料、染料、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料、染付レーキ顔料等の有機顔料;及び、カーボンブラック、金属酸化物等の無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの顔料は単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顔料の分散形態は、顔料を非油溶性樹脂で被覆したいわゆるカプセル顔料や着色樹脂粒子、及びそれらを顔料分散剤で分散させた分散体であってもよいが、顔料表面に官能基を化学結合させたいわゆる自己分散顔料の分散体や、顔料分散剤を顔料表面に直接吸着させて分散させた分散体であることが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、吐出安定性と保存安定性の観点から、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは150nm以下である。
顔料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。
インク中で顔料を安定して分散させるために、顔料とともに顔料分散剤を用いることができる。
顔料分散剤としては、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、ビニルピロリドンと長鎖アルケンとの共重合体、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリエステルポリアミン等が好ましく用いられる。
顔料分散剤の市販品例としては、例えば、アイ・エス・ピー・ジャパン株式会社製「アンタロンV216(ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体)、V220(ビニルピロリドン・エイコセン共重合体)」(いずれも商品名);
日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)、16000、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、24000、28000」(いずれも商品名);
BASFジャパン株式会社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名);
楠本化成株式会社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名);
第一工業製薬株式会社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名);
ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK2155、9077」(いずれも商品名);
クローダジャパン株式会社製「HypermerKD2、KD3、KD11、KD12」(いずれも商品名)等が挙げられる。
顔料分散剤は、上記顔料を十分にインク中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。例えば、質量比で、顔料1に対し顔料分散剤を0.1〜5で配合することができ、好ましくは0.1〜1である。また、顔料分散剤は、インク全量に対し、0.01〜10質量%で配合することができ、好ましくは0.01〜5質量%である。
油性インクには、顔料分散剤を含む樹脂成分は、インク全量に対し10質量%以下で配合することができ、より好ましくは7質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。これによって、インク粘度の上昇を防止し、吐出性能をより改善することができる。
染料としては、当該技術分野で一般に用いられているものを任意に使用することができる。油性インクでは、染料は、インクの非水系溶剤に親和性を示すことで、貯蔵安定性がより良好となるため、油溶性染料を用いることが好ましい。
油溶性染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料等を挙げることができる。これらは単独で、または複数種を組み合わせて使用してもよい。
染料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。
インクは、沸点が250℃より高いシリコーンオイルを含むことが好ましい。
シリコーンオイルの沸点は、画像濃度の向上の観点から、250℃より高いことが好ましく、260℃以上であることがより好ましく、270℃以上がさらに好ましい。シリコーンオイルの沸点は、例えば、400℃以下であってよい。以下、沸点が250℃より高いシリコーンオイルを「シリコーンオイルA」という場合がある。
シリコーンオイルAは、沸点が250℃より高ければ特に限定されず、1分子中にケイ素原子及び炭素原子をし、23℃において液体状の化合物を用いることができる。
シリコーンオイルAとしては、シリル基を有する化合物、シリルオキシ基を有する化合物、シロキサン結合を有する化合物等を用いることができ、特にポリシロキサン化合物を好ましく用いることができる。
シリコーンオイルAとしては、例えば、鎖状シリコーンオイル、環状シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を用いることができる。
鎖状シリコーンオイルは、ケイ素数が9〜30の鎖状ポリシロキサンであることが好ましく、9〜20がより好ましく、9〜10が一層好ましい。鎖状シリコーンオイルとしては、例えば、エイコサメチルノナシロキサン、ドコサメチルデカシロキサン等の直鎖ジメチルシリコーンオイルが挙げられる。
環状シリコーンオイルとしては、ケイ素数が7〜9の環状ポリシロキサンであることが好ましく、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、ヘキサデカメチルシクロオクタシロキサン、オクタデカメチルシクロノナシロキサン等の環状ジメチルシリコーンオイルを好ましく用いることができる。
変性シリコーンオイルとしては、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルの一部のケイ素原子に各種有機基を導入したシリコーンオイルを用いることができる。変性シリコーンオイルとしては、すべてのケイ素原子が炭素原子またはシロキサン結合の酸素原子のいずれかとのみ結合していることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、非反応性シリコーンオイルであることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、その構成原子がケイ素原子、炭素原子、酸素原子、水素原子のみからなることが好ましい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる、少なくとも1つのメチル基が、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換された化合物を用いることができる。
また、変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる、少なくとも1つのケイ素原子にアルキレン基を介してさらに別の鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルのケイ素原子が結合する化合物を用いることができる。この場合、アルキレン基を介して結合する鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる、少なくとも1つのメチル基は、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換されていてもよい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、アルキル変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイルやアラルキル変性シリコーンオイル等のアリール変性シリコーンオイル、カルボン酸エステル変性シリコーンオイル、アルキレン変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
変性シリコーンオイルとしては、ケイ素数が2〜20であることが好ましく、2〜10がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、3〜6が一層好ましい。
変性シリコーンオイルにおいて、ケイ素原子に導入することができる有機基の例には、後述の変性シリコーンオイルSの説明において、炭素数4以上のアルキル基として例示するもの、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基として例示するもの、炭素数6以上の芳香環含有基として例示するもの、及び、炭素数4以上のアルキレン基として例示するものが含まれる。
フェニル変性シリコーンオイルとしては、例えば、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン等のメチルフェニルシリコーン等を用いることができる。
変性シリコーンオイルの一例には、1分子中のケイ素数が2〜6であり、ケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基を有し、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が4〜20であるシリコーンオイルが含まれる。以下、このシリコーンオイルを変性シリコーンオイルSとも記す。
変性シリコーンオイルSは、炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基として、下記の(A)〜(D)からなる群から選択される1種以上を有することができる。
(A)炭素数4以上のアルキル基。
(B)炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基。
(C)炭素数6以上の芳香環含有基。
(D)炭素数4以上のアルキレン基。
例えば、変性シリコーンオイルSとして、下記の(A)〜(D)からなる群から選択される1種以上を用いることができる。
(A)主鎖のシロキサン結合と、炭素数4以上のアルキル基とを有する化合物。以下、アルキル変性シリコーンオイルSとも記す。
(B)主鎖のシロキサン結合と、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基とを有する化合物。以下、エステル変性シリコーンオイルSとも記す。
(C)主鎖のシロキサン結合と、炭素数が6以上である芳香環含有基とを有する化合物。以下、アリール変性シリコーンオイルSとも記す。
(D)炭素数が4以上であるアルキレン基の両端の炭素原子のうち、一方の炭素原子にシロキサン結合が結合し、他方の炭素原子にシリル基又はシロキサン結合が結合する化合物。以下、アルキレン変性シリコーンオイルSとも記す。
変性シリコーンオイルSは、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が4以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以上である。これによって、ノズルプレート面へのインクの濡れ性をさらに低下することができる。
変性シリコーンオイルSは、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が20以下であることが好ましく、より好ましくは16以下であり、さらに好ましくは12以下である。これによって、インクを低粘度として吐出性能を改善することができる。
変性シリコーンオイルSの1分子中に炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基が2個以上含まれる場合は、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基の炭素数及び酸素数の合計は、2個以上の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基の炭素数及び酸素数の合計である。
変性シリコーンオイルSは、ノズルプレートへのインクの付着を防止する観点から、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が4〜12であることが好ましい。
また、変性シリコーンオイルSは、インクを低粘度化して吐出性能を改善する観点から、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が8〜20であることが好ましい。
変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(X)で表される化合物であるシリコーンオイルが含まれる。
Figure 2018141130
一般式(X)において、Rは、酸素原子、又はケイ素原子に炭素結合が直接結合する2価の有機基であり、Rは、それぞれ独立的に、ケイ素原子に炭素結合が直接結合する1価の有機基であり、m及びnは、それぞれ独立的に、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0〜2の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、R及びRのうち少なくとも1個は、炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基であり、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が4〜20である。
一般式(X)において、Rは、酸素原子、又は炭素数及び酸素数の合計が4以上である2価の有機基であり、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又は炭素数及び酸素数の合計が4以上である1価の有機基であることが好ましい。
好ましくは、一般式(X)において、Rは、酸素原子、又は炭素数4以上のアルキレン基であり、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、炭素数4以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基、又は炭素数6以上の芳香環含有基であり、R及びRのうち少なくとも1個は、炭素数4以上のアルキレン基、炭素数4以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基、及び炭素数6以上の芳香環含有基からなる群から選択され、1分子中の炭素数4以上のアルキレン基、炭素数4以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基、及び炭素数6以上の芳香環含有基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が4〜20である。
変性シリコーンオイルSの他の例には、下記一般式(X−1)で表される化合物であるシリコーンオイルが含まれる。
Figure 2018141130
一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、ケイ素原子に炭素原子が直接結合する1価の有機基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基であり、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が4〜20である。
一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又は炭素数及び酸素数の合計が4以上である1価の有機基であることが好ましい。
(A)アルキル変性シリコーンオイルS
変性シリコーンオイルSの一実施形態としては、2〜6個のケイ素原子と、炭素数4以上のアルキル基とを有する化合物であり、好ましくは、主鎖のシロキサン結合と、主鎖のケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数4以上のアルキル基とを有する化合物(アルキル変性シリコーンオイルS)である。
この化合物をインクの溶剤として用いることで、印刷物をクリアファイルで保管する際に、クリアファイルの変形を防止することができる。
アルキル変性シリコーンオイルSの主鎖のシロキサン結合は、ケイ素数が2〜6であることが好ましく、3〜5であることがより好ましく、3であることがさらに好ましい。例えば、主鎖のシロキサン結合がトリシロキサン(ケイ素数が3)であることが好ましい。
主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していてもよい。
炭素数4以上のアルキル基は、主鎖のシロキサン結合の一方端又は両端のケイ素原子に結合してもよく、側鎖として結合していてもよく、一方端又は両端とともに側鎖に導入されていてもよい。
アルキル変性シリコーンSオイルの一例は、以下の(1)〜(4)の通りである。
(1)主鎖のシロキサン結合の一方端に炭素数4以上のアルキル基を有する。
(2)主鎖のシロキサン結合の両端にそれぞれ炭素数4以上のアルキル基を有する。
(3)主鎖のシロキサン結合に側鎖として1個の炭素数4以上のアルキル基を有する。
(4)主鎖のシロキサン結合に側鎖として2個以上の炭素数4以上のアルキル基を有する。
炭素数4以上のアルキル基は、直鎖または分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式であってもよい。炭素数4以上のアルキル基は、炭素数4〜20であることが好ましい。
アルキル基の炭素数が4以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善することができる。
アルキル基の炭素数が20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下であることで、クリアファイル変形を防止するとともに、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
炭素数4以上のアルキル基は、例えば、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
好ましくは、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基であり、より好ましくはデシル基、ドデシル基である。
アルキル変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数4以上のアルキル基の炭素数の合計は4以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以上である。これによって、ノズルプレート面へのインクの濡れ性をさらに低下することができる。
アルキル変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数4以上のアルキル基の炭素数の合計は20以下であることが好ましく、より好ましくは16以下であり、さらに好ましくは12以下である。これによって、インクを低粘度として吐出性能を改善することができる。
アルキル変性シリコーンオイルS1分子中に炭素数4以上のアルキル基が2個以上含まれる場合は、1分子中の炭素数4以上のアルキル基の炭素数の合計は、2個以上の炭素数4以上のアルキル基の炭素数の合計である。
アルキル変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(A1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2018141130
一般式(A1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又は炭素数4以上のアルキル基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、炭素数4以上のアルキル基であり、1分子中の炭素数4以上のアルキル基に含まれる炭素数の合計が4〜20である。
アルキル変性シリコーンオイルSは、主鎖のケイ素数が3であることが好ましく、例えば、下記一般式(A2)で表されるトリシロキサン化合物を用いることができる。
Figure 2018141130
一般式(A2)において、RA1は、メチル基、又は炭素数4以上のアルキル基であり、RA2は、メチル基、炭素数4以上のアルキル基、又はトリメチルシリルオキシ基であり、RA1及びRA2の少なくとも1個は炭素数4以上のアルキル基であり、RA1及びRA2はそれぞれ互いに同一であってもよく、一部又は全部が異なっていてもよく、1分子中のケイ素数が2〜6である。
アルキル変性シリコーンオイルSには、例えば、下記一般式(1)で表される化合物を用いることができる。
Figure 2018141130
一般式(1)中、Rは、炭素数4〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基であり、m及びnは、それぞれ独立的に0〜2の整数であり、m+n≦2である。
一般式(1)において、Rは、炭素数4〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基である。Rで表されるアルキル基の炭素数が4以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善することができる。特に、10以上とすることで表面張力が上がり、濡れ性がさらに改善する。
また、Rで表されるアルキル基の炭素数が20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下であることで、クリアファイル変形を防止するとともに、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
一般式(1)において、Rで表されるアルキル基は、例えば、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
好ましくは、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基であり、より好ましくはデシル基、ドデシル基である。
一般式(1)で表される化合物は、m及びnがそれぞれ0である下記化合物であることが好ましい。Rは上記した通りである。
Figure 2018141130
上記したアルキル変性シリコーンオイルSは、これに限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
例えば、シロキサン原料と、炭素数4以上のアルケンとを、有機溶媒中で反応させることで、アルキル変性シリコーンオイルを得ることができる。シロキサン原料とアルケンとは、モル比で1:1〜1:1.5で反応させることが好ましい。シロキサン骨格に2箇所以上のアルキル基を導入する場合は、シロキサン原料の反応性基とアルケンとがモル比で1:1〜1:1.5となるように反応させることが好ましい。また、反応に際し、0価白金のオレフィン錯体、0価白金のビニルシロキサン錯体、2価白金のオレフィン錯体ハロゲン化物、塩化白金酸等の白金触媒等の触媒を好ましく用いることができる。
例えば、一般式(1)においてRが水素原子であるシロキサン原料と、炭素数4〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルケンとを、有機溶媒中で反応させることで、一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
シロキサン原料としては、例えば、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−3−(ジメチルシリルオキシ)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11−ドデカメチルヘキサシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン等を用いることができる。
アルケンとしては、例えば、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等を用いることができる。
また、アルケンの他にも、ビニルシクロヘキサン等のエチレン性不飽和2重結合を有する脂環式炭化水素基を用いることができる。
(B)エステル変性シリコーンオイルS
変性シリコーンオイルSの一実施形態としては、2〜6個のケイ素原子と、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基とを有する化合物であり、好ましくは、主鎖のシロキサン結合と、主鎖のケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基(エステル変性シリコーンオイルS)である。
この化合物をインクの溶剤として用いることで、印刷物をクリアファイルで保管する際に、クリアファイルの変形を防止することができる。
エステル変性シリコーンオイルSの主鎖のシロキサン結合は、ケイ素数が2〜6であることが好ましく、2〜5であることがより好ましく、3〜5であることがさらに好ましい。例えば、主鎖のシロキサン結合がトリシロキサン(ケイ素数が3)であることが好ましい。
主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していてもよい。
カルボン酸エステル結合含有基は、主鎖のシロキサン結合の一方端又は両端のケイ素原子に結合してもよく、側鎖として結合していてもよく、一方端又は両端とともに側鎖に導入されていてもよい。
カルボン酸エステル結合含有基は、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子にアルキレン基を介してカルボン酸エステル結合が結合する−RBb−O−(CO)−RBaで表される基、または、−RBb−(CO)−O−RBaで表される基を好ましく用いることができる。
ここで、RBaは、炭素数1以上の直鎖または分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキル基であることが好ましい。また、RBbは、炭素数1以上の直鎖又は分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキレン基であることが好ましい。主鎖のシロキサン結合のケイ素原子とカルボン酸エステル結合を結ぶアルキレン基は、炭素数2以上であることがより好ましい。
カルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は、エステル結合(−O−(CO)−)の1個の炭素原子と2個の酸素原子と、アルキル基(RBa)の炭素数と、アルキレン基(RBb)の炭素数との合計になる。
カルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は、4〜20であることが好ましい。
カルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計が4以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善することができる。
カルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計が20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下であることで、クリアファイル変形を防止するとともに、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
カルボン酸エステル結合含有基において、アルキル基(RBa)は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等を挙げることができる。
好ましくは、ペンチル基、ヘプチル基、ノニル基、トリデシル基であり、より好ましくはヘプチル基、ノニル基である。
カルボン酸エステル結合含有基において、アルキレン基(RBb)は、炭素数1〜8の直鎖アルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基等を挙げることができる。好ましくは、エチレン基である。
エステル変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上のカルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は4以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以上である。これによって、ノズルプレート面へのインクの濡れ性をさらに低下することができる。
エステル変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が4以上のカルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は20以下であることが好ましく、より好ましくは16以下であり、さらに好ましくは12以下である。これによって、インクを低粘度として吐出性能を改善することができる。
エステル変性シリコーンオイルS1分子中に炭素数及び酸素数の合計が4以上のカルボン酸エステル結合含有基が2個以上含まれる場合は、1分子中のカルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は、2個以上のカルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計である。
エステル変性シリコーンオイルSには、上記一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、上記カルボン酸エステル結合含有基であり、1分子中の上記カルボン酸エステル結合含有基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が4〜20である化合物を好ましく用いることができる。
エステル変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(B1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2018141130
一般式(B1)において、RB1は、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、RB2は、それぞれ独立的に、メチル基、トリメチルシリルオキシ基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、RB1及びRB2のうち少なくとも1個は、上記炭素数及び酸素数の合計が4以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、nは0〜4の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である。
カルボン酸エステル結合含有基は、上記した通りである。
上記したエステル変性シリコーンオイルSは、これに限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
例えば、シロキサン原料と、炭素数及び酸素数の合計が4以上の脂肪酸ビニル又は脂肪酸アリル化合物とを、有機溶媒中で反応させることで、エステル変性シリコーンオイルSを得ることができる。シロキサン原料と脂肪酸ビニル又は脂肪酸アリル化合物とは、シロキサン原料の反応性基と脂肪酸ビニル又は脂肪酸アリル化合物とがモル比で1:1〜1:1.5で反応させることが好ましい。また、反応に際し、0価白金のオレフィン錯体、0価白金のビニルシロキサン錯体、2価白金のオレフィン錯体ハロゲン化物、塩化白金酸等の白金触媒等の触媒を好ましく用いることができる。
シロキサン原料は、上記したアルキル変性シリコーンオイルSと共通する化合物を用いることができる。
脂肪酸ビニルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソブタン酸ビニル、ペンタン酸ビニル、ピバル酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、イソオクタン酸ビニル、ノナン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、エイコサン酸ビニル等を用いることができる。
脂肪酸アリルとしては、例えば、ヘキサン酸アリル等を用いることができる。
(C)アリール変性シリコーンオイルS
変性シリコーンオイルSの一実施形態としては、2〜6個のケイ素原子と、炭素数の合計が6以上である芳香環含有基とを有する化合物であり、好ましくは、主鎖のシロキサン結合と、主鎖のケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数の合計が6以上である芳香環含有基(アリール変性シリコーンオイルS)である。
この化合物をインクの溶剤として用いることで、印刷物をクリアファイルで保管する際に、クリアファイルの変形を防止することができる。
芳香環は、同じ炭素数の直鎖アルカンと比べて沸点が高く、揮発しにくい特性がある。さらに、アリール変性シリコーンオイルSには、アルキル基と比べて嵩高い芳香環が分子中に存在するため、記録媒体に印刷した後に、クリアファイルに保管した状態で印刷物から溶剤成分が揮発してもクリアファイルに浸透しにくくなり、クリアファイルの変形をより低減することができる。
アリール変性シリコーンオイルSの主鎖のシロキサン結合は、ケイ素数が2〜6であることが好ましく、3〜5であることがより好ましく、3であることがさらに好ましい。例えば、主鎖のシロキサン結合がトリシロキサン(ケイ素数が3)であることが好ましい。
主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していてもよい。
芳香環含有基は、主鎖のシロキサン結合の一方端又は両端のケイ素原子に結合してもよく、側鎖として結合していてもよく、一方端又は両端とともに側鎖に導入されていてもよい。
芳香環含有基は、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子に芳香環が直接結合する−RCaで表される基、または、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子にアルキレン基を介して芳香環が結合する−RCb−RCaで表される基を好ましく用いることができる。
ここで、RCaは、炭素数6以上の芳香環であることが好ましい。また、RCbは、炭素数1以上の直鎖又は分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキレン基であることが好ましい。
芳香環含有基が、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子に芳香環が直接結合する−RCaで表される基である場合、主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していていることが好ましい。
芳香環含有基の炭素数は、芳香環(RCa)の炭素数と、任意のアルキレン基(RCb)の炭素数との合計になる。
芳香環含有基の炭素数は、6〜20であることが好ましい。
芳香環含有基の炭素数が6以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善することができる。
芳香環含有基の炭素数が20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下であることで、クリアファイル変形を防止するとともに、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
芳香環含有基において、芳香環部分(RCa)は、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等、又はこれらの少なくとも1個の水素原子がアルキル基に置換された官能基を挙げることができる。
芳香環含有基には、1個、又は2個以上の芳香環が含まれてもよいが、1分子中の炭素数6以上の芳香環含有基の炭素数が6〜20であることが好ましい。
芳香環含有基において、任意のアルキレン基(RCb)は、炭素数1〜8の直鎖または分岐鎖を有してもよいアルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基等を挙げることができる。
好ましくは、プロピレン基、メチルエチレン基、エチレン基である。
アリール変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数6以上の芳香環含有基の炭素数の合計は6以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以上である。これによって、ノズルプレート面へのインクのさらに濡れ性を低下することができる。
アリール変性シリコーンオイルSで、1分子中の炭素数6以上の芳香環含有基の炭素数の合計は20以下であることが好ましく、より好ましくは16以下であり、さらに好ましくは12以下である。これによって、インクを低粘度として吐出性能を改善することができる。
アリール変性シリコーンオイルS1分子中に炭素数6以上の芳香環含有基が2個以上含まれる場合は、1分子中の炭素数6以上の芳香環含有基の炭素数の合計は、2個以上の炭素数6以上の芳香環含有基の炭素数の合計である。
アリール変性シリコーンSには、上記一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環結合含有基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、上記芳香環結合含有基であり、1分子中の上記芳香環結合含有基に含まれる炭素数の合計が6〜20である化合物を好ましく用いることができる。
アリール変性シリコーンSの一例には、下記一般式(C1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2018141130
一般式(C1)において、RC1は、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環含有基であり、RC2は、それぞれ独立的に、メチル基、トリメチルシリルオキシ基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環含有基であり、RC1及びRC2のうち少なくとも1個は、上記炭素数が6以上である芳香環含有基であり、nは0〜4の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である。
芳香環含有基は、上記した通りである。
上記したアリール変性シリコーンオイルSは、これに限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
例えば、シロキサン原料と、炭素数6〜20の炭素2重結合を有するアリール化合物とを、有機溶媒中で反応させることで、アリール変性シリコーンオイルSを得ることができる。シロキサン原料とアリール化合物とは、シロキサン原料の反応性基とアリール化合物の炭素2重結合とがモル比で1:1〜1:1.5で反応させることが好ましい。また、反応に際し、0価白金のオレフィン錯体、0価白金のビニルシロキサン錯体、2価白金のオレフィン錯体ハロゲン化物、塩化白金酸等の白金触媒等の触媒を好ましく用いることができる。
シロキサン原料は、上記したアルキル変性シリコーンオイルSと共通する化合物を用いることができる。
炭素2重結合を有するアリール化合物としては、例えば、スチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、アリルベンゼン、1−アリルナフタレン、4−フェニル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル1−1ペンテン、1−ビニルナフタレン、α−メチルスチレン、2−メチル−1−フェニルプロペン、1,1−ジフェニルエチレン、トリフェニルエチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、シス−β−メチルスチレン、トランス−β−メチルスチレン等を用いることができる。
(D)アルキレン変性シリコーンオイルS
変性シリコーンオイルSの一実施形態としては、2〜6個のケイ素原子と、炭素数4以上のアルキレン基とを有する化合物であり、好ましくは、炭素数が4以上であるアルキレン基の両端の炭素原子のうち、一方の炭素原子にシロキサン結合が結合し、他方の炭素原子にシリル基又はシロキサン結合が結合する化合物(アルキレン変性シリコーンオイルS)である。
この化合物をインクの溶剤として用いることで、印刷物をクリアファイルで保管する際に、クリアファイルの変形を防止することができる。
アルキレン変性シリコーンオイルSにおいて、ケイ素数が2〜6であることが好ましく、3〜5であることがより好ましく、4であることがさらに好ましい。
アルキレン変性シリコーンオイルSにおいて、アルキレン基の一方端側のシリル基又はシロキサン結合のケイ素数は1〜5であることが好ましく、1〜4であることが好ましく、2〜3であることがさらに好ましい。
アルキレン基の一方端側でケイ素数が3以上のシロキサン結合を有する場合では、主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していてもよい。
炭素数4以上のアルキレン基は、直鎖または分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式であってもよい。炭素数4以上のアルキレン基は、炭素数4〜20であることが好ましい。
アルキレン基の炭素数が4以上、より好ましくは8以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善することができる。
アルキレン基の炭素数が20以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下であることで、クリアファイル変形を防止するとともに、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
炭素数4以上のアルキレン基は、例えば、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、ヘキサデシレン基、エイコシレン基等を挙げることができる。好ましくは、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基であり、より好ましくは、オクチレン基、デシレン基である。
アルキレン変性シリコーンSには、上記一般式(X)において、Rは、炭素数が4以上であるアルキレン基であり、Rは、メチル基であり、m及びnは、それぞれ独立的に、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0〜2の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である化合物を好ましく用いることができる。
アルキレン変性シリコーンオイルSには、下記一般式(D1)で表される化合物を用いることができる。
Figure 2018141130
一般式(D1)において、RD1は、炭素数4以上のアルキレン基であり、a及びfはそれぞれ独立的に0〜2の整数、b及びeはそれぞれ独立的に0〜1の整数、c及びdはそれぞれ独立的に0〜1の整数であり、a+b+c≦2、d+e+f≦2であり、1分子中のケイ素数が2〜6である。
一般式(D1)において1≦a+b+c≦2、かつ1≦d+e+f≦2であることがより好ましい。
また、一般式(D1)においてRD1が炭素数8〜10のアルキレン基であることが好ましい。
上記したアルキレン変性シリコーンオイルSは、これに限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
例えば、シロキサン原料と、炭素数4〜20のジエン化合物とを、有機溶媒中で反応させることで、アルキレン変性シリコーンオイルSを得ることができる。シロキサン原料とジエン化合物とは、モル比で2:1〜3:1で反応させることが好ましい。また、反応に際し、0価白金のオレフィン錯体、0価白金のビニルシロキサン錯体、2価白金のオレフィン錯体ハロゲン化物、塩化白金酸等の白金触媒等の触媒を好ましく用いることができる。
シロキサン原料は、上記したアルキル変性シリコーンオイルSと共通する化合物を用いることができる。
ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,13−テトラデカジエン、ヘキサデカジエン、エイコサジエン等を用いることができる。
シリコーンオイルAとしては、市販品を用いてもよく、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製「FZ−3196」等のアルキル変性シリコーンオイル、東京化成工業株式会社製「1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン」、「1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン」等のアリール変性シリコーンオイル等を用いてもよい。
シリコーンオイルAは、アルキル変性シリコーンオイルを含むことが好ましい。アルキル変性シリコーンオイルは、インクの表面張力を向上させることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性もさらに改善することができる。アルキル変性シリコーンオイルは、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルの一部のケイ素原子にアルキル基を導入したシリコーンオイル、及び、炭素数及び酸素数の合計が4以上である有機基として、炭素数4以上のアルキル基を有する変性シリコーンオイルS等から、選択することができる。
アルキル変性シリコーンオイルは、炭素数が4以上であるアルキル基を有するシリコーンオイルを含むことが好ましい。
シリコーンオイルAは、1種を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
インク中のシリコーンオイルAの量は、クリアファイルの変形防止効果をさらに向上させる観点から、インク中の非水系溶剤全量に対し、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、55質量%以上がさらに好ましい。
インク中のシリコーンオイルAの量は、インク中の非水系溶剤全量に対し、例えば、95質量%以下、85質量%以下、80質量%以下又は55質量%以下であってよい。
インク全量に対するインク中のシリコーンオイルAの量は、非水系溶剤全体の使用量に応じて異なるが、クリアファイルの変形防止効果をさらに向上させる観点から、例えば、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、55質量%以上がさらに好ましい。
インク全量に対するインク中のシリコーンオイルAの量は、例えば、90質量%以下、又は80質量%以下であってよい。
インクは、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤を含むことが好ましい。
脂肪酸エステル系溶剤の炭素数は、画像濃度の向上の観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上がさらに好ましい。
脂肪酸エステル系溶剤の炭素数は、ノズルプレートに対するインクの濡れ性の改善の観点から、30以下が好ましく、28以下がより好ましく、26以下がさらに好ましい。
脂肪酸エステル系溶剤の炭素数は、例えば、12〜28が好ましく、14〜28がより好ましい。
脂肪酸エステル系溶剤としては、23℃において液体状の化合物が好ましい。
炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤としては、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルデシル、ミリスチン酸2−へキシルデシル等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤は、1種を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
インク中の炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量は、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善する効果をさらに向上させる観点から、インク中の非水系溶剤全量に対し、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。
インク中の炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量は、インク中の非水系溶剤全量に対し、例えば、90質量%以下、80質量%以下又は45質量%以下であってよい。
インク全量に対するインク中の炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量は、非水系溶剤全体の使用量に応じて異なるが、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善する効果をさらに向上させる観点から、例えば、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。
インク全量に対するインク中の炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量は、例えば、80質量%以下又は70質量%以下であってよい。
インク中のシリコーンオイルAの量及び炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量の組合せは、特に限定されない。例として、シリコーンオイルAの量が、インク中の非水系溶剤全量に対し、5質量%以上(より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは55質量%以上)であり、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤の量が、インク中の非水系溶剤全量に対して、5質量%以上(より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上)である組合せが挙げられる。
インクには、その他の非水系溶剤が含まれてもよい。
その他の非水系溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤のいずれも使用できる。なお、本実施形態において、非水系溶剤には、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
非極性有機溶剤としては、例えば、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができる。市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN−10、カクタスノルマルパラフィンN−11、カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンN−15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモービル社製);モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−60、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−80、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−120、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−200、モレスコホワイトP−260、モレスコホワイトP−350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモービル社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤以外の脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。
例えば、パルミチン酸イソステアリル等の炭素数が31以上の脂肪酸エステル系溶剤;
イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤;
ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤以外の脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
これらの非水系溶剤は、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記各成分に加えて、油性インクには、本発明の効果を損なわない限り、各種添加剤が含まれていてよい。添加剤としては、ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤等を適宜添加することができる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
インクは、色材及び非水系溶剤を含む各成分を混合することで作製することができる。
好ましくは、各成分を一括ないし分割して混合及び撹拌してインクを作製することができる。具体的には、ビーズミル等の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。
油性インクジェットインクとしての粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、一層好ましい。
インクジェットインクを用いた印刷方法としては、特に限定されず、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよいが、ピエゾ方式であることが好ましい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態によるインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
本実施形態において、記録媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、インクの浸透性の観点から、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、マット紙、光沢紙、半光沢紙等のインクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
<アルキル変性シリコーンオイルの合成>
「アルキル変性シリコーンオイル1」及び「アルキル変性シリコーンオイル2」の合成方法について説明する。「アルキル変性シリコーンオイル1」及び「アルキル変性シリコーンオイル2」の処方を表1に示す。
「アルキル変性シリコーンオイル1」は、一般式(1)においてm+n=0、Rの炭素数(C数)=12のアルキル変性シリコーンオイルであり、以下のように合成した。
四つ口フラスコに、ヘキサンを50質量部、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンを10質量部、1−ドデセンを8.3質量部で仕込んだ。これに、白金触媒(シグマアルドリッチ社製「1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体」)を0.02質量部滴下し、室温にて2〜3時間撹拌した。その後、減圧蒸留により反応溶媒(ヘキサン)、未反応原料を留去し目的物を得た。
「アルキル変性シリコーンオイル2」は、一般式(1)においてm+n=0、Rの炭素数(C数)=20のアルキル変性シリコーンオイルであるが、シロキサン化合物及びアルケンを表1に示す処方で配合した他は、上記と同様にして合成した。
各アルキル変性シリコーンの合成では、シロキサン化合物と、アルケンとのモル比が1:1.1となるように配合した。
表1記載の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン及びアルケンは、東京化成工業株式会社より入手することができる。
Figure 2018141130
<インクの作製>
インクの処方を表2及び3に示す。各インクに用いた溶剤の処方を各表に示す。
各表に示す配合量にしたがって、顔料、顔料分散剤、及び各表に示す各種溶剤を混合し、ビーズミル「ダイノーミルKDL−A」(株式会社シンマルエンタープライゼス製)により滞留時間15分間の条件で、十分に顔料を分散した。続いて、メンブレンフィルターで粗大粒子を除去し、インクを得た。
用いた材料は、以下の通りである。
(顔料)
カーボンブラック1:三菱ケミカル株式会社製「MA77」
カーボンブラック2:三菱ケミカル株式会社製「#40」
(顔料分散剤)
ソルスパース18000:日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース18000」、脂肪酸アミン系、有効成分100質量%
ソルスパース13940:日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース13940」、ポリエステルアミン系、有効成分40質量%
(シリコーンオイル)
アルキル変性シリコーンオイル1:上記で合成、アルキル変性シリコーンオイル
アルキル変性シリコーンオイル2:上記で合成、アルキル変性シリコーンオイル
アリール変性シリコーンオイル:東京化成工業株式会社製「1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン」
ジメチルシリコーン:信越化学工業株式会社製「KF−96L−2CS」、鎖状シリコーンオイル
(脂肪酸エステル系溶剤)
ラウリン酸メチル:東京化成工業株式会社製
ステアリン酸イソオクチル:日光ケミカルズ株式会社製「NIKKOL STO」
ミリスチン酸2−へキシルデシル:高級アルコール工業株式会社製「ICM−R」
ヘプタン酸エチル:東京化成工業株式会社製
パルミチン酸イソステアリル:日光ケミカルズ株式会社製「NIKKOL ISPV」
<評価>
上記実施例及び比較例のインクについて、以下の方法により評価を行った。これらの評価結果を表2及び3に示す。
(クリアファイルの波打ち)
クリアファイルの波打ち評価は、1枚の印刷物をPP(ポリプロピレン)製クリアファイルに挟み、室温で放置し、1週間放置後に、クリアファイルの変形量を確認して評価した。クリアファイルの1枚のシートの厚さは0.2mmであった。
印刷物は、ライン式インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(理想科学工業株式会社製)にインクを装填し、普通紙「理想用紙薄口」(日本製紙株式会社製)に、主走査方向約51mm(ノズル600本)×副走査方向260mmのベタ画像を片面印刷することにより作製した。
クリアファイルの変形量は、平らな面にクリアファイルを置き、この平面から、クリアファイルが変形し持ち上がった最大の高さを測定して求めた。評価基準を以下に示す。
S1:クリアファイルの変化量が0.5cm未満である。
S2:クリアファイルの変形量が0.5cm以上1cm未満である。
A:クリアファイルの変形量が1cm以上5cm未満である。
B:クリアファイルの変形量が5cm以上である。
(ノズルプレートに対するインクの濡れ性)
各インクを30mlのガラス容器に入れ、インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(商品名:理想科学工業株式会社製)に使用されるノズルプレート(長さ5cm、幅5mm)の一辺をピンセットでつまみ、反対側の一辺から2cmを5秒間インクに浸漬させた。その後、ノズルプレートを素早く引き上げ、ノズルプレート上に残ったインク膜がインク滴になるまでの時間tを測定した。同じノズルプレートを用いて同様の操作を10回繰り返し、それぞれ時間tを測定した。その平均値を算出し、撥インク時間とした。撥インク時間から、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を以下の基準で評価した。
S:撥インク時間が3秒未満である。
A:撥インク時間が3秒以上5秒未満である。
B:撥インク時間が5秒以上である。
(画像濃度)
上記した各インクをライン式インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(理想科学工業株式会社製)に装填し、普通紙「理想用紙薄口」(日本製紙株式会社製)に、ベタ画像を1枚印刷して、印刷物を得た。印刷は、解像度300×300dpiにて、1ドット当りのインク量が42plの吐出条件で行った。
得られた1枚目の印刷物について、1日放置後のベタ画像部の画像濃度(表濃度)を測定し、測定値を下記評価基準で評価した。画像濃度の測定には、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス株式会社製)を用いた。
A:OD値1.05以上
B:OD値1.00超1.05未満
C:OD値1.00以下
Figure 2018141130
Figure 2018141130

表2に示す通り、沸点が250℃より高いシリコーンオイル、及び、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤が用いられた実施例1〜9のインクでは、クリアファイルの変形を防止し、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善し、画像濃度を改善することができた。
比較例1は、脂肪酸エステル系溶剤の炭素数が9と小さく、画像濃度が低下した。比較例2は、脂肪酸エステル系溶剤の炭素数が34と大きく、ノズルプレートに対するインクの濡れ性が悪化した。シリコーンオイルが用いられていない比較例3は、クリアファイルの波うちが悪化した。脂肪酸エステル系溶剤が用いられていない比較例4は、ノズルプレートに対するインクの濡れ性が悪化した。シリコーンオイルの沸点が250℃以下である比較例5は、画像濃度が低下した。

Claims (5)

  1. 色材及び非水系溶剤を含有し、
    前記非水系溶剤は、沸点が250℃より高いシリコーンオイル、及び、炭素数10〜30の脂肪酸エステル系溶剤を含む、
    油性インクジェットインク。
  2. 前記シリコーンオイルが、アルキル変性シリコーンオイルを含む、請求項1に記載の油性インクジェットインク。
  3. 前記シリコーンオイルは、前記非水系溶剤全量に対して15質量%以上である、請求項1又は2に記載の油性インクジェットインク。
  4. 前記脂肪酸エステル系溶剤の炭素数が、14〜28である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
  5. 前記シリコーンオイルは、前記非水系溶剤全量に対して55質量%以上であり、
    前記脂肪酸エステル系溶剤は、前記非水系溶剤全量に対して20質量%以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
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