JP2004143440A - インクジェットプリンタ用油性インク組成物及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 非水分散媒中に、着色剤およびバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)を有するブロック共重合体、または、前記繰り返し単位(a)を主鎖部分に有するグラフト共重合体を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
【選択図】 なし
Description
また、特許文献9(特開平5−202329号公報)及び特許文献10(特開平5−320551号公報)には非極性の絶縁性溶媒に可溶な樹脂として脂環式飽和炭化水素が提案されているものの、顔料の分散安定性及び耐擦過性が十分でなく、耐擦過性を確保するために樹脂の添加量を増加させると、インク粘度が増大してインクが吐出しなくなるなどの問題があった。
バインダー樹脂に望まれるこれらの特性、すなわち、着色剤に吸着し分散媒中によく分散させる機能、更に記録媒体に固着して十分な耐擦過性を与える機能から、バインダー樹脂の基本構成としては、分散媒に溶媒和する成分と溶媒和しにくい成分、更には極性基を有する成分を持っているのが理想であるが、これらの特性をすべて満足するバインダー樹脂を見いだすのは困難であった。
本発明の第二の目的は、記録紙上での乾燥性、記録画像の耐水性、耐光性に優れており、且つ高度の耐擦過性を有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物を提供する事である。
本発明の第三の目的は、インク滲みがなく良質で鮮明なカラー画像の印刷物を多数枚印刷可能なインクジェットプリンタ用油性インク組成物を提供する事である。
(1) 非水分散媒中に、着色剤およびバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)を有するブロック共重合体、または、前記繰り返し単位(a)を主鎖部分に有するグラフト共重合体を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
(2) 前記バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)と、前記繰り返し単位(a)の単量体と共重合可能な、重合して上記非水分散媒に可溶性となる一官能性単量体に相当する繰り返し単位(b1)とを有するブロック共重合体を含有する(1)に記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
(4) 前記繰り返し単位(a)が、下記一般式(I)で示される(1)〜(3)の何れか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
a1とa2は、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、−COO−Z1又は炭化水素を介した−COO−Z1 を表す。Z1は水素原子又は置換されてもよい炭化水素基を示す。
Q0は炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を表す。
(5) 非水分散媒中に、更に顔料用分散剤を含有する(1)〜(4)の何れか1項に記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
(6) (1)〜(5)のいずれか一項に記載の油性インク組成物を用いたインクジェット記録方式を用いた画像形成方法。
本発明におけるバインダー樹脂は、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体(A)に相当する繰り返し単位(a)を有するブロック共重合体、または、前記繰り返し単位(a)を主鎖部分に有するグラフト共重合体を含有する。該ブロックまたはグラフト共重合体は、上記非水分散媒に対して難溶性であり、且つ常温においてワックス状又は固体状となる樹脂であって、記録媒体上に画像形成後に、色材を固定する機能を有することが好ましい。ここで、「難溶性」とは、アイソパーG1リットル当りの溶解量が25℃で1g以下であることを云う。
本発明において、前記繰り返し単位(a)は好ましくは上記一般式(I)で示される。
a1及びa2は、互いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−COO−Z1又は炭化水素を介した−COO−Z1を表す。ここで、Z1は水素原子又は置換されてもよい炭化水素基を示し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくは脂環式基、又はアリール基を表し、これらは置換されていてもよい。介する炭化水素としては、−CH2−等のアルキレン基が好ましい。
脂肪族環状炭化水素基は、炭素数5〜30の環状構造を構成する炭化水素基であり、単環式、多環式、架橋環式、スピロ環式等の環状構造が挙げられる。
具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ、ペンタシクロ構造等を有する基を挙げることができる。好ましくは炭素数6〜25が好ましい。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基である。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
アルコキシ基又はアルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
アミド基としては、モノアルキルアミド基、ジアルキルアミド基が好ましい。アルキル基は上記アルキル基と同様である。
アシル基としては、炭素数1〜6の脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)等が挙げられる。置換基はこれらに限定されるものではなく、(a)に相当する単量体の重合体が、非水溶媒に不溶性となるものであれば好ましく用いられる。
繰り返し単位(b1)としては、下記一般式(II)で表される繰り返し単位が好ましい。
単量体C1としては、一官能性単量体A1及び一官能性単量体B1と共重合可能な単量体であれば、いずれでもよい。
以下、バインダー樹脂であるスター型ブロック共重合体について、更に詳述する。スター型ブロック共重合体は、下記に示されるようにブロックAとブロックBで構成される高分子鎖を少なくとも3個以上有機残基に結合して成るものである。
ここで、各高分子鎖は、ブロックAとブロックBとから構成され、且つブロックAとブロックBの高分子鎖中における配列の順序は、ブロックAの重合体主鎖のブロックBと結合する末端とは反対側の片末端で、有機残基に結合して成るものである。各ブロックA及びブロックBを構成するモノマーは同じである。
これらの有機残基は、単独又はこれらの任意の組合せの構成からなり、組合せの場合は、−O−、−S−、−N(r7)−、−COO−、−CON(r7)−、−SO2−、−SO2N(r7)−{ここでr7は水素原子又は炭化水素基を表す}、−NHCOO−、−NHCONH−、酸素原子、イオウ原子、窒素原子等のヘテロ原子含有の複素環(例えばチオフェン環、ピリジン環、ピラン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、フラン環、ピペリジン環、ピラジン環、ピロール環、ピペラジン環等)等の結合単位を含んでいてもよい。
より好ましくは単量体Aは40〜90質量部、単量体B1は10〜60質量部である。他の単量体C1は、全重合体100質量部中50質量部以下であることが好ましく、より好ましくは40質量部以下である。
例えばその一つとしてカルバニオンを開始剤とする重合反応が挙げられる。具体的には、M. Morton, T. E. Helminiak et al "J. Polym. Sci. "57, 471 (1962)、B. Gordon III, M, Blumenthal, J. E. Loftus et al " Polym. Bull. "11, 349(1984)、R. B. Bates, W. A. Beavers et al"J. Org. Chem. "44, 3800(1979)等に記載の方法に従って合成できる。
例えば、P.Lutz,P.Masson et al,Polym.Bull,12巻,79頁(1984)、B.C.Anderson,G.D.Andrews et a1,Macromolecules,14巻,1601頁(1981)、T. M. Greene"Protective Groups in Organic Synthesis "(John Wiley & Sons, 1981年)、J. F. W. McOmic "Protective Groups in Organic Chemistry "(Plenum Press, 1973年)、東村敏延,沢本光男,「高分子論文集」46巻,189頁(1989)、相田卓三,井上祥平,「有機合成化学」43巻,300頁(1985)、大津隆行,「高分子」37巻,248頁(1988)、特開昭64−111号公報、特開平1−26619号公報等に記載の方法により合成できる。
Q2は炭素数6以上の脂肪族基を表す。更にフッ素原子及び/又はケイ素原子含有の置換基を有してもよい。ケイ素原子を含有する置換基の場合には、炭素数6以上の脂肪族基の炭素数に、ケイ素原子を含めてもよい。
ここで、Z1は、一般式(I)中のZ1と同一の基を表し、具体的には、水素原子又は炭化水素基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくは脂環式基、又はアリール基を表し、これらは置換されていてもよい。
Z2 は水素原子又は置換されてもよい炭化水素基を表し、Z2 の炭化水素基は、上記Z1について説明したものと同様の内容を表す。
kは1〜3の整数を表す。
c1 とc2 は、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−Z3、又は、炭化水素を介した−COO−Z3(Z3 は水素原子又は炭化水素基を示す)を表す。c1 とc2の炭化水素基、並びに、Z3の炭化水素基は具体的には上記Z1 について説明したものと同様の内容を表す。
−Cp(F)2p+1(pは1〜22の整数)、−CFH2 、−CFHCl、−CFCl2 、−CF2Cl、−(CF2)qCF2H(qは0又は1〜17の整数)、−CF2−、−CFH−、−CFCl−
Tは一般式(II)で示される−X1−Q1表し、一般式(II)において説明したものと同一の内容を表す。
W1は単結合又は、−C(Z4)(Z5)−〔Z4、Z5は各々水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原等)、シアノ基又はヒドロキシル基を示す〕、−(CH=CH)−、シクロヘキシレン基(以下シクロヘキシレン基をCyで表す。ただしCyは1,2−、1,3−及び1,4−シクロヘキシレン基を含む)、−Ph−、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(Z6)−、−COO−、−SO2−、−CON(Z6)−、−SO2N(Z6)−、−NHCOO−、−NHCONH−又は−Si(Z6)(Z7)−〔Z6、Z7は、水素原子又は前記Z1と同様の内容の炭化水素基等を示す〕等の原子団から選ばれた単独の連結基もしくは任意の組合せで構成された連結基を表す。
X0としては−COO−、−OCO−、−O−、−CH2COO−及び−CH2OCO−から選ばれた1種以上の連結基が、Vとしては前記のものすべて(但し、Z1は水素原子である)から選ばれた1種の連結基が、c1、c2、b3、b4としては水素原子又はメチル基が挙げられる。
それに引例の文献・特許等に記載の方法に従って合成することができる。
単量体C2としては、一官能性単量体A及びマクロモノマー(M)と共重合可能な単量体であれば、いずれでもよい。
単量体C2の具体例としては、ブロック共重合体に用いられる前記単量体C1と同様のものが挙げられる。
より好ましくは単量体Aは40〜90質量部、マクロモノマー(M)は10〜60質量部である。他の単量体C2は、全重合体100質量部中50質量部以下であることが好ましく、より好ましくは40質量部以下である。
着色剤としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料が挙げられる。
顔料、 C.I.ビグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、 C.I.ビグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、 C.I.ビグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、 C.I.ビグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
カーボンブラック顔料の具体例としては、三菱化学(株)のMA−8,MA−10,MA−11,MA−100,MA−220,#25,#40,#260,#2600,#2700B,#3230B,CF−9,MA−200RBや、デグサ社のプリンテックス75,90、キャボット社のモナーク800,1100などが挙げられる。
また、金、銀、銅などの色再現のために金属粉の応用も考えられる。
1)着色剤とバインダー樹脂とを、バインダー樹脂の軟化点以上の温度でロールミル、バンバリミキサー、ニーダー等の混練機を用いて溶融混練し、冷却後に粉砕して着色混和物を得る方法。
2)バインダー樹脂を溶剤に溶解し、着色剤を加え、ボールミル、アトライター、サンドグラインダー等で湿式分散し、溶剤を蒸発させて着色混和物を得るか、又は、分散物を該バインダー樹脂の非溶剤中に注ぎ、沈殿させて混和物を得、その後乾燥させて着色混和物を得る方法。
3)フラッシング法で、着色剤の含水ペースト(ウェットケーキ)を樹脂または樹脂溶液と共に混練し、水を樹脂又は樹脂溶液で置換した後、水及び溶剤を減圧乾燥して着色混和物を得る方法。
分散工程では、微粒子状に分散させ且つ非水溶媒中で分散安定化させるために顔料分散剤を使用することが好ましい。
1.着色混和物と顔料分散剤を予め混合した顔料組成物を非水分散媒中に添加して分散する。
2.非水分散媒に着色混和物と顔料分散剤を別々に添加して分散する。
3.非水分散媒に着色混和物と顔料分散剤を予め別々に分散し得られた分散体を混合する。
4.非水分散媒に着色混和物を分散した後、得られた顔料分散体に顔料分散剤を添加する。
等の方法があり、これらのいずれによっても目的とする効果を得ることができる。
K−160、162、164、182(ビックケミー社製のウレタン系高分子化合物)、EFKA−47、LP−4050(EFKA社製のウレタン系分散剤)、ソルスパーズ24000(ゼネカ社製のポリエステル系高分子化合物)、ソルスパース17000(ゼネカ社の脂肪族ジエタノールアミド系)等が挙げられる。
上述の極性基を含むモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸またはそのアルカリ塩などの酸性基モノマーと、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルピロリジン、ビニルピペリジン、ビニルラクタムなどの塩基性基モノマーが挙げられる。また、この他にはスチレン―ブタジエン共重合体、特開昭60−10263号公報に開示されているスチレンと長鎖アルキルメタクリレートのブロック共重合体等が挙げられる。好ましい顔料用分散剤としては、特開平3−188469号公報に開示されているグラフト共重合体等が挙げられる。
着色混和物の非水溶媒中での平均粒径の範囲は、0.01〜0.5μmであるのが好ましく、より好ましくは0.05〜0.3μmである。また最大粒径は1μm以下であるのが好ましく、より好ましくは0.7μm以下である。
尚、本発明において、粒径は、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所製)にて測定されたものを意味する。
例えば、甘利武司監修「インクジェットプリンタ−技術と材料」第17章、(株)シーエムシー刊(1998年)等に記載されている。
即ち、本発明は、上記した油性インク組成物を用いた、インクジェット記録方式を用いた画像形成方法も提供するものである。
単量体B1としてヘキサデシルメタクリレート100g、下記構造の開始剤〔I−1〕4.5gおよびテトラヒドロフラン100gの混合物を窒素気流下に温度50℃に加温した。この溶液に400Wの高圧水銀灯で10cmの距離からガラスフィルターを通して8時間光照射光重合した。この重合物をメタノール1リットル中に再沈させ、沈殿物を捕集し、乾燥した。
ブロック共重合体の製造例1において、単量体B1のヘキサデシルメタクリレート、単量体Aのイソボルニルメタクリレート代わりに下記表−Aに記載の樹脂の成分に相当する単量体を用いた他は、該製造例1と同様にして各樹脂(BP−2)〜(BP−20)を合成した。各重合体の重量平均分子量(Mw)は1.2〜9.5×104であった。
メチルメタクリレート80g、ステアリルメタクリレート20g、トルエン200gを、窒素気流下攪拌しながら温度80℃で1時間加熱後、重合開始剤、A.I.B.N.1.0gを加え4時間反応させた。更に、A.I.B.N.を1.0g加えて2時間反応させ、続いてA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応させた。冷却後、メタノール5リットル中にこの混合溶液を再沈殿させ重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は3.3×104 であった。
比較製造例1において、メチルメタクリレート80gの代わりに下記表−Bに記載の各単量体を用いた他は比較製造例1と全く同様にして各比較用バインダー樹脂(R−2)、(R−3)を合成した。各バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)はそれぞれ2.6×104、3.1×104であった。
SMA:ステアリルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
赤色顔料としてリノールレッド6B FG−4213(Pigment Red57:1東洋インキ社製)100質量部、バインダー樹脂として(BP−1)、100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、90℃に加熱した三本ロールミルで溶融混練(20分)した。上記の顔料混練物をピンミルで粉砕した。
次に顔料混練物10質量部、イソパラフィン系炭化水素(エクソン化学製:商品名アイソパーG、以下、アイソパーGと略す。)65質量部、下記構造の顔料分散剤(D−1)をアイソパーGに加熱溶解して調液した20wt%溶液を25質量部、及び3G−Xガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で90分間混合した。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、0.18μmと良好に分散されていた。
<インクの分散安定性>
インクを調液後、温度35℃で1ヶ月間放置した。容器を手で数回振った後に、粒子サイズ(粒度分布装置:堀場製作所製CAPA−700)、凝集物の有無を評価した。
○:サイズ変化がなく、凝集物が全く見られない。
△:サイズが少し増大し、小さい凝集物が見られる。
×:サイズが大きく増大しており大小の凝集物が多数ある。
<インクの吐出安定性>
○:24時間連続吐出しても、目詰まりが全くない。
△:連続吐出し2〜3時間後に目詰まりが発生し吐出しない。
×:連続吐出し1時間以内に目詰まりが発生し全く吐出しない。
○:滲み、画像欠陥がなく良好。
△:滲みはないが、一部に画像欠陥がある。
×:滲み、画像欠陥があり不良。
<画像耐擦過性>
○:指擦りで画像部の欠落が全くない。
△:指擦りで画像部の欠落がかすかに確認できる。
×:指擦りで画像部の欠落が容易に確認できる。
実施例1において、本発明の脂肪族環状炭化水素成分を有するバインダー樹脂(BP−1)の代わりに、脂肪族環状炭化水素成分を有しないアクリル樹脂である比較用バインダー樹脂(R−1)、及び芳香族炭化水素成分を有する比較用バインダー樹脂(R−2)と(R−3)、及びポリエステル樹脂GV−230(東洋紡績(株)製)を用いた他は実施例1と全く同様に溶融混練し、それぞれ比較例1〜4の顔料混練物を得た。比較例5では、顔料混練物としてポリエステルマスターバッチであるホスタコピー C601 (クラリアント社製)を用いた。得られた顔料混練物を用いて、実施例1と全く同様にして、比較用インク組成物(S−1)〜(S−5)を調製した。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。比較用インク組成物(S−1)〜(S−5)の性能評価結果を表−Cに示す。
赤色顔料としてリノールレッド6B FG−4213(Pigment Red57:1、東洋インキ社製)100質量部、バインダー樹脂として(BP−3)、100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、120℃に加熱した卓上型ニーダーPBV(入江商会社製)で溶融混練(120分)した。上記の顔料混練物をピンミルで粉砕した。次に顔料混練物18質量部、アイソパーG16質量部、実施例1の顔料分散剤(D−1)の20wt%アイソパーG溶液を90質量部、及びMK−3GXガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で30分間予備分散した後、ダイノミルKDL型(シンマルエンタープライズ社)にて3000rpmで二時間湿式分散を行った。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径は0.15μmと良好に分散されていた。
実施例2において、バインダー樹脂(BP−3)の代わりに、下記のバインダー樹脂を用い、溶融混練時の温度を80〜150℃と、バインダー樹脂の軟化点より20〜30℃高めに設定した他は、実施例2と全く同様にして溶融混練、湿式分散を行いインク組成物(IJ−3)〜(IJ−16)を得た。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。インク組成物(IJ−3)〜(IJ−16)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Dに示す。実施例2と同様にしてインク組成物(IJ−3)〜(IJ−16)の描画性能を評価した。いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−3)〜(IJ−16)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例2において、リノールレッド6B FG−4213(Pigment Red57:1、東洋インキ社製)の代わりに、下記の黄色顔料、赤色顔料、黒色顔料、青色顔料を用い、またバインダー樹脂として(BP−3)100gの代わりに(BP−10)200gを用いた他は実施例2と全く同様にしてインク組成物(IJ−17)〜(IJ−21)を得た。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は12cpに調節した。インク組成物(IJ−17)〜(IJ−21)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Eに示す。
実施例1と同様にしてインク組成物(IJ−17)〜(IJ−21)の描画性能を評価したところ、いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−17)〜(IJ−21)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例2において、顔料分散剤(D−1)の代わりに市販顔料分散剤のソルスパース17000(アビシア社製)を用い、またバインダー樹脂として(BP−3)の代わり(BP−10)を用いた他は実施例2と全く同様にして湿式分散を行った。得られた顔料樹脂粒子分散液の体積平均粒径は0.25μmであった。表面張力を23mN/m、粘度を10cpに調整して、インク組成物(IJ−22)を得た。
実施例1と同様にしてインク組成物(IJ−22)の描画性能を評価したところ、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−22)は長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例2において、顔料分散剤(D−1)の代わりに顔料分散剤D−2〜D−4を顔料分散剤として用いた他は実施例2と全く同様にして表面張力23mN/m、粘度10〜14cpに調整し、インク組成物(IJ−23)〜(IJ−25)を得た。インク組成物(IJ−23)〜(IJ−25)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Fに示す。インク組成物(IJ−23)〜(IJ−25)の描画性能を実施例1と同様に評価したところ、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−23)〜(IJ−25)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
東亜合成(株)よりAS−6として発売されているスチレン系マクロモノマー(末端基;メタクリロイル基、数平均分子量;6000)を用いて顔料用分散剤(D−4)を合成した。スチレン系マクロモノマー(AS−6)50g、ステアリルメタクリレート50gおよびトルエン200gの混合溶液を4つ口フラスコにとり窒素気流下攪拌しながら温度80℃に加温した。重合開始剤として、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)1gを加え、80℃で24時間重合させた。重合後室温に冷却し、トルエンをさらに200g添加し、メタノール4リットル中に再沈殿させた。濾過後、得られた白色粉末を乾燥し、重量平均分子量7.9×104 のグラフト共重合体[P(ステアリルメタクリレート)−g−P(スチレン)]の粉末92gを得た。
オクタデシルメタクリレート100g、チオグリコール酸1g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度75℃に加温した。2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(略称A.I.B.N.)を1.5g加え、4時間反応させた。更に、A.I.B.N.を0.5g加え3時間、その後、更にA.I.B.N.を0.3g加え3時間反応させた。この反応溶液を、室温に冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.8gを加え、これにジシクロヘキシルカルボジイミド(略称D.C.C.)を4.5g及び塩化メチレン10gの混合溶液を1時間で滴下した。4−ジメチルアミノピリジン0.1gとt−ブチルハイドロキノン0.1gを加え、そのまま4時間攪拌した。
析出した結晶を濾別して得た濾液を、メタノール2リットル中に再沈させた。沈殿した白色固体をデカンテーションで補集し、これをテトラヒドロフラン300mlに溶解させ、メタノール3リットル中に再度再沈させた。沈殿した白色粉末を補集し、減圧乾燥して、収量93.2gで重量平均分子量12,100のマクロモノマー(M−1)を得た。分子量はGPC法によるポリスチレン換算値である。
マクロモノマーの製造例1において、メタクリレートモノマー(オクタデシルメタクリレートに相当)、連鎖移動剤(チオグリコール酸に相当)、開始剤(A.I.B.N.に相当)及び不飽和カルボン酸エステル(2−ヒドロキシエチルメタクリレートに相当)を各々相当する化合物に代えて、上記マクロモノマーの製造例1と同様にして、下記表−Gのマクロモノマー(M−2)〜(M−18)を各々製造した。得られた各マクロモノマーの重量平均分子量(Mw)は1,000〜31,400であった。
単量体(A−4)のシクロヘキシルメタクリレート80g、上記マクロモノマー(M−1)20g及びトルエン200gの混合溶液を4つ口フラスコにとり窒素気流下攪拌しながら温度80℃に加温した。重合開始剤として、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)1gを加え、80℃で24時間重合させた。重合後室温に冷却し、トルエンをさらに200g添加し、メタノール4リットル中に再沈殿させた。濾過後、得られた白色粉末を乾燥し、重量平均分子量6.3×104 の粉末92gを得た。
グラフト共重合体の製造例1において用いたシクロヘキシルメタクリレート(A−4)及びマクロモノマー(M−1)を下記表−Hに示した各化合物に代えた他は、上記バインダー樹脂の製造例1と同様に反応させて、各バインダー樹脂(GP−2)〜(GP−26)を製造した。各バインダー樹脂であるグラフト共重合体の重量平均分子量は2.8×104 〜10.1×104の範囲であった。
メチルメタクリレート80g、ステアリルメタクリレート20g、トルエン200gを、窒素気流下攪拌しながら温度80℃で1時間加熱後、重合開始剤、A.I.B.N.1.0gを加え4時間反応させた。更に、A.I.B.N.を1.0g加えて2時間反応させ、続いてA.I.B.N.を0.5g加えて2時間反応させた。冷却後、メタノール5リットル中にこの混合溶液を再沈殿させ重合体を得た。重量平均分子量(Mw)は3.3×104 であった。
比較製造例4において、メチルメタクリレート80gの代わりに下記表−I記載の各単量体を用いた他は比較製造例4と全く同様にして各比較用バインダー樹脂(R−5)、(R−6)を合成した。各バインダー樹脂の重量平均分子量はそれぞれ2.6×104、3.1×104であった。
青色顔料としてリノールブルーFG−7350 (Pigment Blue15:3、東洋インキ社製)100質量部、バインダー樹脂として(GP−1)、100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、90℃に加熱した三本ロールミルで溶融混練(60分)した。上記の顔料混練物をピンミルで粉砕した。
次に顔料混練物10質量部、イソパラフィン系炭化水素(エクソン化学製:商品名アイソパーG、以下、アイソパーGと略す。)40質量部、上記顔料分散剤(D−1)をアイソパーGに加熱溶解して調液した20wt%溶液を50質量部、及び3G−Xガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で90分間混合した。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定したところ、0.17μmと良好に分散されていた。
<インクの分散安定性>
インクを調液後、温度35℃で1ヶ月間放置した。容器を手で数回振った後に、粒子サイズ(粒度分布装置:堀場製作所製CAPA−700)、凝集物の有無を評価した。
○:サイズ変化がなく、凝集物が全く見られない。
△:サイズが少し増大し、小さい凝集物が見られる。
×:サイズが大きく増大しており大小の凝集物が多数ある。
<インクの吐出安定性>
○:24時間連続吐出しても、目詰まりが全くない。
△:連続吐出し2〜3時間後に目詰まりが発生し吐出しない。
×:連続吐出し1時間以内に目詰まりが発生し全く吐出しない。
○:滲み、画像欠陥がなく良好。
△:滲みはないが、一部に画像欠陥がある。
×:滲み、画像欠陥があり不良。
<画像耐擦過性>
○:指擦りで画像部の欠落が全くない。
△:指擦りで画像部の欠落がかすかに確認できる。
×:指擦りで画像部の欠落が容易に確認できる。
実施例26において、本発明の脂肪族環状炭化水素成分を有するバインダー樹脂(GP−1)の代わりに、脂肪族環状炭化水素成分を有しないアクリル樹脂である比較用バインダー樹脂(R−4)、及び芳香族炭化水素成分を有する比較用バインダー樹脂(R−5)と(R−6)、及びポリエステル樹脂GV−230(東洋紡績(株)製)を用いた他は実施例26と全く同様に溶融混練し、それぞれ比較例6〜9の顔料混練物を得た。比較例10では、顔料混練物としてポリエステルマスターバッチであるホスタコピー C601 (クラリアント社製)を用いた。得られた顔料混練物を用いて、実施例26と全く同様にして、比較用インク組成物(S−6)〜(S−10)を調製した。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。比較用インク組成物(S−6)〜(S−10)の性能評価結果を表−Jに示す。
青色顔料としてリノールブルーFG−7350 (Pigment Blue15:3、東洋インキ社製)100質量部、バインダー樹脂として(GP−3)、100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、100℃に加熱した卓上型ニーダーPBV(入江商会社製)で溶融混練(120分)した。上記の顔料混練物をピンミルで粉砕した。次に顔料混練物20質量部、アイソパーG30質量部、実施例26の顔料分散剤(D−1)の20wt%アイソパーG溶液を75質量部、及びMK−3GXガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で30分間予備分散した後、ダイノミルKDL型(シンマルエンタープライズ社)にて3000rpmで二時間湿式分散を行った。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径は0.14μmと良好に分散されていた。
実施例27において、バインダー樹脂(GP−3)の代わりに、下記のバインダー樹脂を用い、溶融混練時の温度は80〜150℃と、バインダー樹脂の軟化点より20〜30℃高めに設定した他は、実施例27と全く同様にして溶融混練、湿式分散を行いインク組成物(IJ−28)〜(IJ−43)を得た。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。インク組成物(IJ−28)〜(IJ−43)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Kに示す。
実施例27と同様にしてインク組成物(IJ−28)〜(IJ−43)の描画性能を評価した。いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−28)〜(IJ−43)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例27において、青色顔料のリノールブルーFG−7350 (Pigment Blue15:3、東洋インキ社製)100質量部の代わりに、下記の黄色顔料、赤色顔料、黒色顔料、青色顔料を用い、またバインダー樹脂として(GP−3)100gの代わりに(GP−10)200gを用いた他は実施例27と全く同様にしてインク組成物(IJ−44)〜(IJ−48)を得た。尚、その際、インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は12cpに調節した。インク組成物(IJ−44)〜(IJ−48)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Lに示す。
実施例26と同様にしてインク組成物(IJ−44)〜(IJ−48)の描画性能を評価したところ、いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−44)〜(IJ−48)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例27において、顔料分散剤(D−1)の代わりに市販顔料分散剤のソルスパース17000(アビシア社製)を用い、またバインダー樹脂として(GP−3)の代わり(GP−13)を用いた他は実施例27と全く同様にして湿式分散を行った。得られた顔料樹脂粒子分散液の体積平均粒径は0.24μmであった。表面張力を23mN/m、粘度を11cpに調整してインク組成物(IJ−49)を得た。
実施例26と同様にしてインク組成物(IJ−49)の描画性能を評価したところ、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−49)は長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
実施例27において、顔料分散剤(D−1)の代わりに顔料分散剤(D−2)〜(D−4)を顔料分散剤として用いた他は実施例27と全く同様にして表面張力23mN/m、粘度10〜14cpに調整し、インク組成物(IJ−50)〜(IJ−52)を得た。インク組成物(IJ−50)〜(IJ−52)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を表−Mに示す。インク組成物(IJ−50)〜(IJ−52)の描画性能を実施例26と同様に評価したところ、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−50)〜(IJ−52)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であった。
Claims (6)
- 非水分散媒中に、着色剤およびバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)を有するブロック共重合体、または、前記繰り返し単位(a)を主鎖部分に有するグラフト共重合体を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
- 前記バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)と、前記繰り返し単位(a)の単量体と共重合可能な、重合して上記非水分散媒に可溶性となる一官能性単量体に相当する繰り返し単位(b1)とを有するブロック共重合体を含有する請求項1に記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
- 前記バインダー樹脂が、炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を有する一官能性単量体に相当する繰り返し単位(a)を主鎖部分とし、前記繰り返し単位(a)の単量体と共重合可能な、上記非水分散媒に可溶性のマクロモノマーに相当する繰り返し単位(b2)をグラフト部分(側鎖部分)とするグラフト共重合体を含有する請求項1に記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
- 前記繰り返し単位(a)が、下記一般式(I)で示される請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
a1とa2は、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、−COO−Z1又は炭化水素を介した−COO−Z1 を表す。Z1は水素原子又は置換されてもよい炭化水素基を示す。
Q0は炭素数5〜30の脂肪族環状炭化水素基を表す。 - 非水分散媒中に、更に顔料用分散剤を含有する請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の油性インク組成物を用いたインクジェット記録方式を用いた画像形成方法。
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