JP2004002598A - インクジェットプリンタ用油性インク組成物及び画像形成方法 - Google Patents

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堀江 誠治
Yutaka Sakasai
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Abstract

【課題】顔料が均一に微粒子分散され、顔料分散液の分散安定性に優れ、ノズル部での目詰まりが起きない吐出安定性の高いインクジェットプリンタ用油性インク、更に記録紙上での乾燥性、記録画像の耐水性、耐光性に優れ、高度の耐擦過性を有するインクジェットプリンタ用油性インクを用いて画像形成する。
【解決手段】非水分散媒中に、少なくとも着色材とバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマーの少なくとも1種と、非水分散媒に不溶性のグラフト部分(側鎖部分)を構成するマクロモノマーの少なくとも1種とを含有するグラフト共重合体を含有することを特徴とするインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを飛翔させ、記録紙等の被転写媒体上に文字や画像を形成するインクジェット記録装置に供する油性インク及びそれを用いた画像形成方法に関し、特に非水系分散媒中の顔料分散物を含む油性インク及びそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録方式としては、インク粒子を連続的に発生させ、画像を形成するために使用するインク粒子の帯電量を制御し、偏向電極間に形成された静電場の中を通過させ飛行軌道制御するコンティニアスタイプと、印字に必要な時だけインクを噴射するオンデマンドタイプの二つの方式に大別する事ができる。
【0003】
この様なインクジェット記録に用いるインクとしては、各種の水溶性染料を水または水及び水溶性有機溶剤からなる溶媒中に溶解、必要により各種添加剤が添加されたものが主流を占めている(以下水性染料インクと呼称する)。しかしながら、水性染料インクを用いて実印字を行った場合、紙種により記録紙上でインクがにじみ高品位な印字が得られない、形成された記録画像の耐水性・耐光性が劣っている、記録紙上での乾燥が遅く尾引きが起こる、カラーの混色(異色のドットを隣接して印字した場合に色境界面で生じる色濁りあるいは色ムラ)による記録画像の劣化等の欠点があった。
【0004】
そこで前記の水性染料インクの問題点である記録画像の耐水性・耐光性を改善する意味で、水性分散媒あるいは非水性分散媒体中に顔料を微粒子を分散してなる、顔料系インクをインクジェット記録方式に適用する試みが種々なされている。例えば、水を主成分とした分散媒中に顔料を分散させたインクジェットプリンタ用インクが、特開平2−255875号、特開平3−76767号、特開平3−76768号、特開昭56−147871号、特開昭56−147868号に提案されている。しかしながら、顔料が媒体に不溶であるため、一般に分散安定性が悪い、ノズル部で目詰まりを起こしやすい等の問題を有していた。
【0005】
一方、顔料を非極性の絶縁性溶媒に分散させたインク(以下油性顔料インクと呼称する)は、紙への吸収性が良いため滲みが少なく、又、記録画像の耐水性が良いなどの利点があり、例えば、特開昭57−10660号公報、特開昭57−10661号公報のようなインクが提案されている。特開昭57−10660号公報ではアルコールアミド系分散剤、特開昭57−10661号公報ではソルビタン系分散剤により顔料を微粒子化しているものの、顔料粒子を非極性の絶縁性溶媒に均一に微粒子分散させるには十分でなく、また、分散安定性が悪いため、ノズル部で目詰まりを起こしやすい等の問題を依然として有していた。更に顔料自体には記録紙に対する固着能がないために耐擦過性に乏しいという大きな欠点があった。
【0006】
これらを改良するために、、非極性の絶縁性溶媒に可溶な樹脂を固着剤および顔料分散剤として兼用して用いる樹脂溶解型油性インクが提案されている。例えば、特開平3−234772号公報には上記の樹脂としてテルペンフェノール系樹脂が提案されているものの、顔料の分散安定性が十分でなく、インクとしての信頼性に問題があつた。更に、樹脂を非極性溶媒中に溶解させているために、顔料を記録紙に完全に定着させるだけの樹脂が残らず耐水性及び耐擦過性が十分ではなかった。
【0007】
そこで高度の耐擦過性を得るために、非極性の絶縁性溶媒に不溶、あるいは半溶解な樹脂で顔料粒子を被覆することが提案されている。例えば、特開平4−25574号には、マイクロカプセル法等により顔料を樹脂で被覆した油性インクが提案されているものの、顔料内包樹脂粒子を均一に微粒子分散することが困難で、その分散安定性も十分でないため、インクとしての信頼性に問題があつた。更に、近年は水性染料インクを使用した一般のインクジェットプリンターで写真画質での高画質化が達成されており、顔料インクでも発色性や透明性を上げるためにできるだけ顔料をできるだけ微細化し、且つその分散状態を安定に保持することが要求されて来ている。
【0008】
しかし、一方で、顔料を微細にすればするほど顔料の微細化と同時に顔料一次粒子の破砕が起き、更に、表面エネルギーの増加により、同時に凝集エネルギーが大きくなるため、再凝集が起こりやすくなり、結局は微細化した顔料分散体の貯蔵安定性が損なわれるといった弊害が生じてくる。この様に、インクジェットプリンター用油性顔料インクに使用される顔料分散体に対する要求は、より高度の微細化が要求されているものの、顔料を微粒子分散するには高度な技術を要すると共に、その分散安定性を高めることは非常に困難なものであり、上記を満足すべき油性顔料インクの出現が望まれている。
【0009】
また、着色材を分散、被覆させるバインダー樹脂としては、一般に、(1)顔料表面を十分に被覆して着色混和物を形成し、熱などにより適度の流動性を持つこと、(2)着色材の被覆することにより分散媒中によく分散させること、(3)なるべく透明であること、(4)定着により記録媒体に固着して十分な耐擦過性を与えること等の特性を有することが望まれている。
バインダー樹脂に望まれるこれらの特性、すなわち、着色材に吸着し分散媒中によく分散させる機能、更に記録媒体に固着して十分な耐擦過性を与える機能から、バインダー樹脂の基本構成としては、分散媒に溶媒和する成分と溶媒和しにくい成分、更には極性基を有する成分を持っているのが理想であるが、これらの特性をすべて満足するバインダー樹脂を見いだすのは困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の第一の目的は、顔料が均一に微粒子分散され、且つ顔料分散液の分散安定性に優れることにより、ノズル部での目詰まりが起きない吐出安定性の高いインクジェットプリンタ用油性インクを提供する事である。
本発明の第二の目的は、記録紙上での乾燥性、記録画像の耐水性、耐光性に優れており、且つ高度の耐擦過性を有するインクジェットプリンタ用油性インクを提供する事である。
本発明の第三の目的は、光学特性に優れ鮮明なカラー画像の印刷物を多数枚印刷可能なインクジェットプリンタ用油性インクを提供する事である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明の上記課題は、下記構成により解決されることが見いだされた。
(1)非水分散媒中に、少なくとも着色材とバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマーの少なくとも1種と、非水分散媒に不溶性のグラフト部分(側鎖部分)を構成するマクロモノマーの少なくとも1種とを含有するグラフト共重合体を含有することを特徴とするインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
【0012】
(2)非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマーが下記一般式(III)で示されるモノマーであり、該マクロモノマーが、下記一般式(IIa)及び一般式(IIb)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する重合体の主鎖の片末端に、下記一般式(I)で示される重合性二重結合基を有する重量平均分子量1×10〜4×10のマクロモノマーである(但し、一般式(IIa)及び(IIb)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する重合体は、非水分散媒に不溶性である)ことを特徴とする上記(1)記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
【0013】
【化4】
Figure 2004002598
【0014】
一般式(I)中、Vは−COO−、−OCO−、−(CH−OCO−、−(CH−COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCO−、−SO−、−CO−、−CON(Z)−、−SON(Z)−又はフェニレン基(以下フェニレン基をPhで表す。ただしPhは1,2−、1,3−及び1,4−フェニレン基を含む)を表す。ここで、Zは水素原子又は炭化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す。
及びaは、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−Z又は炭化水素を介した−COO−Z(Zは水素原子又は炭化水素基を示す)を表す。
【0015】
【化5】
Figure 2004002598
【0016】
一般式(IIa)又は(IIb)中、Xは−COO−、−OCO−、−(CH−OCO−、−(CH−COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCO−、−SO−、−CO−、−CON(Z)−及び−SON(Z)−から選択される少なくとも1種の連結基を表す。ここで、Zは水素原子又は炭化水素基を表し、mは1〜3の整数を表す。
及びbは、互いに同じでも異なってもよく、各々一般式(I)中のa及びaと同一の内容を表す。Qは炭素数1〜3の脂肪族基、炭素数3〜8のシクロアルキル基又は橋かけ炭化水素基を表す。
Qは−CN又は置換されていてもよいフェニル基を表す。該置換基は、ハロゲン原子、アルコキシ基もしくは−COO−Z(Zは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式基又はアリール基を示す)を表す。
【0017】
【化6】
Figure 2004002598
【0018】
一般式(III)中、Xは一般式(I)中のVと同一内容を表し、Qは炭素数4〜22の脂肪族基を表す。c及びcは、互いに同じでも異なってもよく、各々一般式(I)中のa及びaと同一の内容を表す。
【0019】
(3)非水分散媒中に、更に顔料用分散剤を含有することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
【0020】
(4)上記(1)記載の油性インク組成物を用いたインクジェット記録方式を用いた画像形成方法。
【0021】
本発明のインクジェットプリンタ用油性インク組成物は、バインダー樹脂と着色材を主成分として含有し、着色材はバインダー樹脂中に分散(混和)されて、結果としてバインダー樹脂中に被覆されている。
【0022】
本発明のグラフト共重合体自体は、特開平4−350669号、特開平5−188657号、特開平3−188469号に既に開示されている。しかしながら、特開平4−350669号、特開平5−188657号では、グラフト共重合体を樹脂粒子系液体現像剤の分散重合用分散剤として使用しており、また特開平3−188469号ではグラフト共重合体を非水系の顔料用分散剤として使用しているものであり、本発明の如く着色剤に分散性、定着性及び耐擦過性を付与するバインダー樹脂としての使用に優れていることについては、何ら言及していない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に述べる。
まずバインダー樹脂に使用されるグラフト共重合体の内容について更に説明する。
本発明のグラフト共重合体は、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマー(以下、モノマー(S)と称することもある)の少なくとも1種と、非水分散媒に不溶性のグラフト部分(側鎖部分)を構成するマクロモノマー(以下、マクロモノマー(M)と称することもある)の少なくとも1種とを含有する。
【0024】
モノマー(S)は、モノマー(S)を含有する重合体をが非水分散媒に可溶性となるモノマーであり、マクロモノマー(M)と共重合してなるグラフト共重合体において、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成する。具体的には、前記一般式(III)で表されるモノマーが挙げられる。
【0025】
マクロモノマー(M)は、非水分散媒に不溶性の側鎖部分を有するマクロモノマーであり、モノマー(S)と共重合してなるグラフト共重合体において、非水分散媒に不溶性のグラフト部分を構成する。具体的には、上記一般式(IIa)及び一般式(IIb)で示される繰返し単位の少なくとも1種を含有することからなる重合体の主鎖の一方の末端に、上記モノマー(S)と共重合し得る、一般式(I)で示される重合性二重結合基を有して成る重量平均分子量が1×10〜4×10のマクロモノマーであることが好ましい。ここで、一般式(IIa)及び(IIb)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する重合体は、非水分散媒に不溶性である。
【0026】
上記一般式(I)、(IIa)及び(IIb)においてa、a、V、b、b、X、Q及びQに含まれる炭化水素基は各々示された炭素数(未置換の炭化水素基としての)を有するが、これら炭化水素基は置換されていてもよい。
【0027】
一般式(I)において、Vで示される置換基中のZは水素原子のほか、好ましい炭化水素基としては、炭素数1〜22の置換されてもよいアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、2−ブロモプロピル基、等)、炭素数4〜18の置換されていてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル−2−ヘキセニル基、等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基、等)、炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、等)、炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、シアノフェニル基、アセチルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、ブトキシカルボニルフェニル基、アセトアミドフェニル基、プロピオアミドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニル基、等)、炭素数5〜18の橋かけ炭化水素から成る基(例えば、ビシクロ〔1,1,0〕ブタン、ビシクロ〔3,2,1〕オクタン、ビシクロ〔5,2,0〕ノナン、ビシクロ〔4,3,2〕ウンデカン、アダマンタン等の基〕等が挙げられる。
【0028】
Vが−C−を表す場合、該ベンゼン環は置換基を有してもよい。置換基としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、クロロメチル基、メトキシメチル基等)等が挙げられる。
【0029】
及びaは、互いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、−COO−Z又は−CHCOOZ(Zは、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式基又はアリール基を表し、これらは置換されていてもよく、具体的には、上記Zについて説明したものと同様の内容のものが挙げられる)を表す。
【0030】
一般式(IIa)または一般式(IIb)において、Xは、−COO−、−OCO−、−(CH−OCO−、−(CH−COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCO−、−SO−、−CO−、−CON(Z)−及び−SON(Z)−から選ばれた少なくとも1種の連結基を表す。ここで、Zは水素原子又は炭化水素基を表し、具体的には、上記Zと同一の内容のものが挙げられる。mは1〜3の整数を表す。
【0031】
及びbは互いに同じでも異なってもよく、一般式(I)中のa及びaと同義である。b及びbの好ましい範囲は、a及びaについて説明したものと同様の内容である。
【0032】
は炭素数1〜3の脂肪族基、炭素数3〜8のシクロアルキル基又は橋かけ炭化水素基を表す。
Qは−CN又は置換されてもよいフェニル基を表す。置換基としてはハロゲン原子、アルコキシ基又は、−COO−Z(Zは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式基又はアリール基を示す)を表す。
は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式基又はアリール基を表し、これらは置換されていてもよく、具体的には、上記Zについて説明したものと同様の内容を表す。
一般式(I)のa及びa又は一般式(IIa)、(IIb)のb及びbのより好ましい基としては水素原子、メチル基が挙げられる。
【0033】
本発明のマクロモノマー(M)の繰り返し単位は、少なくとも一種の一般式(IIa)及び/または一般式(IIb)で示される単位を含有することが好ましい。以下に具体的な例を挙げるが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。なお、以下の各例において、bは、H又は−CH、Qは、メチル、エチル又はプロピル基、Qは、ハロゲン、アルキル、アラルキル、アルコキシ又は−CO−Z、Qは、炭素数1〜12のアルキル基を表す。
【0034】
【化7】
Figure 2004002598
【0035】
本発明のマクロモノマー(M)は、下記一般式(IV)で示されるものが好ましい。
【0036】
【化8】
Figure 2004002598
【0037】
一般式(IV)中、a、a、b、b及びVは、各々一般式(I)、(IIa)又は(IIb)において説明したものと同じ内容を表す。
Tは、一般式(IIa)で示される−X−Q基、又は一般式(IIb)で示される−Q基を表し、各々、一般式(IIa)及び(IIb)において説明したものと同一の内容を表す。
【0038】
は単結合、又は−C(Z)(Z)−〔Z、Zは各々水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子又は臭素原等)、シアノ基、ヒドロキシル基等を示す〕、−(CH=CH)−、シクロヘキシレン基(以下シクロヘキシレン基をCyで表す。ただしCyは1,2−、1,3−及び1,4−シクロヘキシレン基を含む)、−Ph−、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(Z)−、−COO−、−SO−、−CON(Z)−、−SON(Z)−、−NHCOO−、−NHCONH−、−Si(Z)(Z)−〔Z、Zは各々水素原子、前記Zと同様の内容の炭化水素基等を示す〕等の原子団から選ばれた単独の連結基もしくは任意の組合せで構成された連結基を表す。
【0039】
前記一般式(I)、(IIa)、(IIb)又は(IV)において、X、V、a、a、b、bの各々について、特に好ましい例を以下に示す。
【0040】
としては−COO−、−OCO−、−O−、−CHCOO−及び−CHOCO−から選ばれた1種或いはそれ以上の連結基が、Vとしては前記のものすべて(但し、Zは水素原子である)から選ばれた1種の連結基が、a、a、b、bとしては水素原子又はメチル基が挙げられる。
【0041】
一般式(IV)における(a)CH=C(a)−V−W−で示される基の具体的な例を以下に示す。しかし、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。なお、以下の各例において、jは1〜12の整数、kは2〜12の整数、aはH又は−CHを表す。
【0042】
【化9】
Figure 2004002598
【0043】
【化10】
Figure 2004002598
【0044】
【化11】
Figure 2004002598
【0045】
【化12】
Figure 2004002598
【0046】
本発明のマクロモノマー(M)は、従来公知の合成方法によって製造することができる。例えば、(1)アニオン重合又はカチオン重合によって得られるリビングポリマーの末端に種々の試薬を反応させてマクロマーにするイオン重合法による方法、(2)分子中に、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基等の反応性基を含有した重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いて、ラジカル重合して得られる末端反応性基結合のオリゴマーと種々の試薬を反応させてマクロマーにするラジカル重合法による方法、(3)重付加又は重縮合反応により得られたオリゴマーに上記ラジカル重合方法と同様にして、重合性二重結合基を導入する重付加縮合法による方法等が挙げられる。
【0047】
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,エンサイクロペディア ポリマー サイエンス エンジニアリング(Encycl.Polym.Sci.Eng.),7巻 551頁(1987)、P.F.Rempp&E.Franta,アドバンスト ポリマー サイエンス(Adv.Polym.Sci.),58巻 1頁(1984)、V.Percec,アプライド ポリマー サイエンス(Appl.Polym.Sci.),285巻 95頁(1984)R.Asami,M.Takagi,マクロモレキュラー ヘミーサプルメント(Makromol.Chem.Suppl.),12巻 163頁(1985)、P.Rempp,et al,同(Makromol.Chem.Suppl),8巻 3頁(1987)、川上雄資,化学工業,38巻 56頁(1987)、山下達也,高分子,31巻 988頁(1982)、小林四郎、高分子,30巻 625頁(1981)、東村敏延,日本接着協会誌,18巻 536頁(1982)、伊藤浩一,高分子加工,35巻 262頁(1986)、東貴四郎,津田隆,機能材料,1987、No.10,5等の総説及びそれに引例の文献・特許等に記載の方法に従って合成することができる。
【0048】
一方、本発明のグラフト共重合体において、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマー(S)として、上記一般式(III)で示される単量体であることが好ましい。一般式(III)で示されるモノマーは、上記マクロモノマー(M)とともに、該グラフト共重合体の共重合成分となることができるモノマーである。
【0049】
一般式(III)において、Xは一般式(I)中のVで表される基と同一の内容を表し、好ましくは、−COO−、−OCO−、−CHOCO−、−CHCOO−、−O−又は−Ph−である。Qは炭素数4〜22の脂肪族基を表す。具体的には、前記した一般式(I)のZで示した脂肪族基のうちの炭素数4以上のものが挙げられる。
及びcは、互いに同じでも異なってもよく、具体的には一般式(I)のa及びaと同一の内容を表す。好ましくはc及びcのいずれか一方が水素原子を表す。
【0050】
一般式(III)で表されるモノマーの具体例としては、ポリブチルアクリレート、ポリラウリルアクリレート、ポリラウリルメタクリレート、ポリステアリルアクリレート、ポリステアリルメタクリレート、ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート、セチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0051】
本発明のグラフト共重合体においては、一般式(III)で示される単量体とともに、この単量体と共重合しうる他の単量体を更なる共重合成分として含有してもよい。例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジアルキルアミノエチルメタクリレート(例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ジアルキルアミノメチルスチレン、重合性二重結合基含有の複素環化合物(例えば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾリン、ビニルチオフェン、ビニルジオキサン、ビニルピロリドン等)、不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等)、イタコン酸無水物及びマレイン酸無水物等が挙げられる。
これらの一般式(III)で示される単量体以外の他の単量体は、共重合性の単量体であればいずれでもよいが、好ましくは該グラフト共重合体の全重合成分において、これら他の単量体の存在割合は30質量%以下であることが好ましい。
【0052】
更に、本発明のグラフト共重合体は、その重合体主鎖の片末端にのみ、−PO基、−SOH基、−COOH基、−OH基、−SH基、−(Z)P(O)OH基(ここで、Zは−Z10基又は−OZ10基を示し、Z10は炭化水素基を示す)、ホルミル基及びアミノ基から選択される少なくとも1種の極性基を結合していてもよい。
【0053】
上記−(Z)P(O)OH基において、Zは−Z10基又は−OZ10基を示し、Z10は好ましくは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。Z10の炭化水素基としてより好ましくは、炭素数1〜8の置換されてもよい脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ブテニル基、ぺンテニル基、ヘキセニル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、クロロベンジル基又はブロモベンジル基等)、又は置換されてもよい芳香族基(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基又はシアノフェニル基等)が挙げられる。
【0054】
また、本発明の極性基中のアミノ基は−NH、−NH(Z11)又は−N(Z11)(Z12)を表す。Z11及びZ12は、各々独立に、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基を表し、具体的には、前記したZの炭化水素基と同一の内容を表す。 更により好ましくは、Z10、Z11及びZ12の炭化水素基は、炭素数1〜4の置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいベンジル基、又は置換されてもよいフェニル基が挙げられる。
【0055】
ここで上記極性基は、重合体主鎖の一方の末端に直接結合するか、あるいは任意の連結基を介して結合した化学構造を有する。グラフト共重合体成分と極性基を連結する結合としては、炭素−炭素結合(一重結合又は二重結合)、炭素−ヘテロ原子結合(ヘテロ原子としては例えば、酸素原子、イオウ原子、窒素原子又はケイ素原子等)、ヘテロ原子−ヘテロ原子結合の原子団の任意の組合わせで構成されるものである。
【0056】
本発明の重合体主鎖の片末端に特定の極性基を結合するグラフト共重合体のうち、好ましくいものは一般式(Va)又は一般式(Vb)で示されるものである。
【0057】
【化13】
Figure 2004002598
【0058】
一般式(Va)及び一般式(Vb)中、a、a、b、b、c、c、X、Q、V、W及びTは、一般式(I)〜(III)中の各記号と同一の内容を表す。Uは、グラフト共重合体の片末端に結合される前記した極性基を表す。
は、単なる結合、又は該特定基Uと重合体主鎖部とを連結する基を表し、具体的には、Wで説明したのと同様の内容のものが挙げられる。
【0059】
上述の如く、重合体主鎖の末端に特定の極性基を結合して成るグラフト共重合体の場合には、重合体主鎖中にはホスホノ基、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシル基、ホルミル基、アミノ基、メルカプト基、−ZP(O)OH基の極性基を含有する共重合成分を含有しないものが好ましい。
【0060】
これら重合体主鎖の片末端にのみ、特定の極性基を結合したグラフト共重合体を製造するには、(1)従来公知のアニオン重合あるいはカチオン重合によって得られるリビングポリマーの末端に種々の試薬を反応させる方法(イオン重合法による方法)、(2)分子中に特定の極性基を含有した重合開始剤及び/又は連鎖移動剤を用いてラジカル重合させる方法(ラジカル重合法による方法)、あるいは(3)以上の如きイオン重合法又はラジカル重合法によって得られた末端に反応性基含有の重合体を高分子反応によって本発明の特定の極性基に変換する方法等の合成法によって容易に製造することができる。
【0061】
具体的には、P.Dreyfuss & R.P.Quirk,エンサイクロペディア ポリマー サイエンス エンジニアリング(Encycl.Polym.Sci.Eng.),7巻 551頁(1987)、中条善樹,山下雄也,「染料と薬品」,30巻 232頁(1985)、上田明,永井進,「化学と工業」,60巻 57頁(1986)等の総説及びそれに引用の文献等に記載の方法によって製造することができる。
【0062】
上記した分子中に特定の極性基を含有した重合開始剤として、例えば4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸クロライド)、2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノール)、2,2′−アゾビス(2−シアノペンタノール)、2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオアミド〕、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルプロピオアミド}、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオアミド}、2,2′−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾール−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス〔2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス〔2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス〔2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラピリミジン−2−イル)プロパン〕、2,2′−アゾビス{2−〔1−〔2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル〕プロパン}、2,2′−アゾビス〔N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン〕又は2,2′−アゾビス〔N−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン〕等のアゾビス系化合物が挙げられる。
【0063】
また、分子中に特定の極性基を含有した連鎖移動剤として、例えば該極性基あるいは該極性基に誘導しうる置換基を含有するメルカプト化合物(例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−〔N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル〕プロピオン酸、3−〔N−(2−メルカプトエチル)アミノ〕プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトスルホン酸、2−メルカプトブタンスルホン酸、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−プターノル、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール及び2−メルカプト−3−ピリジノール等)、又は上記極性基又は置換基を含有するヨード化アルキル化合物(例えばヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨ−ドエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸及び3−ヨードプロパンスルホン酸等)が挙げられる。好ましくはメルカプト化合物が挙げられる。
【0064】
これらの連鎖移動剤又は重合開始剤は、各々全単量体100質量部に対して、0.1〜10質量部であり、好ましくは0.5〜5質量部が使用される。 本発明の重合体主鎖片末端に極性基結合のグラフト共重合体において、好ましいものとしては前記一般式(Va)又は(Vb)式で示されるが、これら式におけるU−W−で表される部位の具体例としては、特開平3−188463号に記載された部位が挙げられる。
【0065】
グラフト共重合体の分子量としては、GPC法による測定値で数平均分子量が3,000〜500,000好ましくは10,000〜200,000の範囲にあるものを都合よく用いることができる。
【0066】
グラフト共重合体の非水分散媒に不溶な成分と可溶な成分の比は、特に限定されないが実質的に可溶となる比が好ましい。実質的に可溶とはグラフト共重合体の5質量%溶液を15000PRMで60分間遠心分離した時の沈降分が全質量の25%以下である事を意味する。
【0067】
グラフト共重合体を含有するバインダー樹脂は、定着性改良等のために、ポリエステル樹脂、ワックスなどの他の樹脂を更に含有しても良い。
【0068】
本発明のインクジェットプリンタ用油性インク組成物に使用される非水分散媒は、非極性の絶縁性溶剤であり、誘電率1.5〜20及び表面張力15〜60mN/m(25℃にて)であることが好ましい。更に望まれる特性としては、毒性の少ないこと、引火性が少ないこと、臭気が少ないことである。
【0069】
かかる非水分散媒としては、直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、石油ナフサ及びこれらのハロゲン置換体等から選ばれた溶媒が挙げられる。例えばヘキサン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、エクソン社のアイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、フィリップ石油社のソルトール、出光石油化学社のIPソルベント、石油ナフサではシェル石油化学社のS.B.R.シェルゾール70、シェルゾール71、モービル石油社のベガゾール等から選ばれた溶媒を単独又は混合して用いることができる。
【0070】
好ましい炭化水素溶剤としては、沸点が150〜350℃の範囲にある高純度のイソパラフィン系炭化水素が挙げられ、市販品としては前述のエクソン化学製のアイソパーG,H,L,M,V(商品名)、ノーパー12,13,15(商品名)、出光石油化学製のIPソルベント1620,2028(商品名)、日本石油化学製のアイソゾール300,400(商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品名)等が挙げられる。これらの製品は、極めて純度の高い脂肪族飽和炭化水素であり、25℃における粘度は3cSt以下、25℃における表面張力は22.5〜28.0mN/m、25℃における比抵抗は1010Ω・cm以上である。また、反応性が低く安定であり、低毒性で安全性が高く、臭気も少ないという特徴がある。
【0071】
ハロゲン置換の炭化水素系溶媒としてフルオロカーボン系溶媒があり、例えばC16、C18などのC2n+2で表されるパーフルオロアルカン類(住友3M社製「フロリナートPF5080」、「フローリナートPF5070」(商品名)等)、フッ素系不活性液体(住友3M社製「フロリナートFCシリーズ」(商品名)等)、フルオロカーボン類(デュポンジャパンリミテッド社製「クライトックスGPLシリーズ」(商品名)等)、フロン類(ダイキン工業株式会社製「HCFC−141b 」(商品名)等)、[F(CFCHCHI]、[F(CFI]等のヨウ素化フルオロカーボン類(ダイキンファインケミカル研究所製「I−1420」、「I−1600」(商品名)等)等がある。
【0072】
本発明で使用される非水系の溶媒として、更に高級脂肪酸エステルや、シリコーンオイルも使用できる。シリコーンオイルの具体例としては、低粘度の合成ジメチルポリシロキサンが挙げられ、市販品としては、信越シリコーン製のKF96L(商品名)、東レ・ダウコーニング・シリコーン製のSH200(商品名)等が挙げられる。
【0073】
シリコーンオイルとしてはこれらの具体例に限定されるものではない。これらのジメチルポリシロキサンは、その分子量により非常に広い粘度範囲のものが入手可能であるが、1〜20cStの範囲のものを用いるのが好ましい。これらのジメチルポリシロキサンは、イソパラフィン系炭化水素同様、1010Ω・cm以上の体積抵抗率を有し、高安定性、高安全性、無臭性といった特徴を有している。またこれらのジメチルポリシロキサンは、表面張力が低いことに特徴があり、18〜21mN/mの表面張力を有している。
【0074】
これらの有機溶媒とともに、混合して使用できる溶媒としては、アルコール類(例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)及びハロゲン化炭化水素類(例えばメチレンジクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、メチルクロロホルム等)、等の溶媒が挙げられる。
【0075】
次に、本発明で使用される着色材について詳細に述べる。
着色材としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料が挙げられる。
【0076】
例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等), C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、 C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等), C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、 C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、 C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、 C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、 C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、 C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、 C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、 C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が考えられる。
【0077】
マゼンタ色を呈するものとして、C.I.ビグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、 C.I.ビグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、 C.I.ビグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ビグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、 C.I.ビグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、 C.I.ビグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、 C.I.ビグメントレッド81(ローダミン6G’レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、 C.I.ビグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)り如きアントラキノン系顔料、C.I.ビグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、 C.I.ビグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、 C.I.ビグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、 C.I.ビグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、 C.I.ビグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、 C.I.ビグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が考えられる。
【0078】
シアン色を呈する顔料として、C.Iピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、 C.I.ビグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、 C.I.ビグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、 C.I.ビグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、 C.I.ビグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、 C.I.ビグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が考えられる。
【0079】
ブラック色を呈する顔料として、BK−1(アニリンブラック)の如きアニリンブラック系顔料等の有機顔料や酸化鉄顔料、及びファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料類が考えられる。
カーボンブラック顔料の具体例としては、三菱化学(株)のMA−8,MA−10,MA−11,MA−100,MA−220,#25,#40,#260,#2600,#2700B,#3230B,CF−9,MA−200RBや、デグサ社のプリンテックス75,90、キャボット社のモナーク800,1100などが挙げられる。 また、金、銀、銅などの色再現のために金属粉の応用も考えられる。
【0080】
本発明の着色材は、微粒子化を容易に且つ分散性を向上させるために、技術情報協会発行の「顔料分散技術」第5章に記載されている表面処理されたものが好ましい。着色材の表面処理としてはロジン処理やフラッシング樹脂処理などが挙げられ、更に一般に市販されている加工顔料も着色材として用いることができる。市販加工顔料の具体例としては、チバスペシャリティケミカルズ社のマイクロリス顔料等が挙げられる。
【0081】
顔料とバインダー樹脂の使用量は、顔料1質量部に対して、バインダー樹脂は0.3〜10質量部用いられる。好ましくは、顔料1質量部に対して、バインダー樹脂は0.4〜7質量部用いられる。より好ましくは、顔料1質量部に対して、バインダー樹脂は0.5〜5質量部用いられる。顔料に対してバインダー樹脂の使用量が0.3質量部より少ないと混練時の顔料分散効果が小さくなり好ましくない。また、顔料に対してバインダー樹脂の使用量が10質量部より多くなると、インク組成物中の顔料濃度が下がり画像濃度が低下するため必要な画像濃度が得られない。
【0082】
次に、着色材をグラフト共重合体から構成されるバインダー樹脂で被覆して着色混和物を作る工程について説明する。着色混和物は例えば以下の方法で調製する。
▲1▼着色材とバインダー樹脂とを、バインダー樹脂の軟化点以上の温度でロールミル、バンバリミキサー、ニーダー等の混練機を用いて溶融混練し、冷却後に粉砕して着色混和物を得る方法
▲2▼バインダー樹脂を溶剤に溶解し、着色材を加え、ボールミル、アトライター、サンドグラインダー等で湿式分散し、溶剤を蒸発させて着色混和物を得るか、又は、分散物を該バインダー樹脂の非溶剤中に注ぎ、沈殿させて混和物を得、その後乾燥させて着色混和物を得る方法
▲3▼フラッシング法で、顔料の含水ペースト(ウェットケーキ)を樹脂または樹脂溶剤と共に混練し、水を樹脂又は樹脂溶液で置換した後、水及び溶剤を減圧乾燥して着色混和物を得る方法
【0083】
次に上記で説明した着色混和物を非水溶媒中で微粒子状に分散する分散工程について述べる。
分散工程では、微粒子状に分散し且つ非水溶媒中で分散安定化させるために顔料分散剤を使用することが好ましい。
【0084】
本発明に使用することができる、着色材を非水分散媒中で微粒子状に分散するための顔料用分散剤としては、該非水分散媒中で適用される一般の顔料用分散剤が使用できる。顔料用分散剤としては前記非極性の絶縁性溶媒に相溶し、安定的に顔料を微粒子分散できるものであれば良い。顔料用分散剤の具体例としては、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリエチレングリコールジイソステアレート等)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等)、脂肪族ジエタノールアミド系などのノニオン系界面活性剤、及び高分子系分散剤としては、分子量1000以上の高分子化合物が良く、例えば、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン、BYK−160、162、164、182(ビックケミー社製のウレタン系高分子化合物)、EFKA−47、LP−4050(EFKA社製のウレタン系分散剤)、ソルスパーズ24000(ゼネカ社製のポリエステル系高分子化合物)、ソルスパース17000(ゼネカ社の脂肪族ジエタノールアミド系)等が挙げられる。
【0085】
高分子系顔料分散剤としては上記の他に更に、分散媒に溶媒和するラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、セチルメタクリレート等のモノマーと、分散媒に溶媒和しにくいメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、スチレン、ビニルトルエン等のモノマー及び極性基を有する部分からなるランダム共重合体、あるいは特開平3−188469号に開示されているグラフト共重合体が挙げられる。グラフト共重合体を使用する場合には、バインダー樹脂として使用しているグラフト共重合体と同一のものを顔料用分散剤と使用してよい。
上述の極性基を含むモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸またはそのアルカリ塩などの酸性基モノマーと、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、ビニルピロリジン、ビニルピペリジン、ビニルラクタムなどの塩基性基モノマーが挙げられる。また、この他にはスチレン―ブタジエン共重合体、特開昭60−10263号に開示されているスチレンと長鎖アルキルメタクリレートのブロック共重合体等が挙げられる。好ましい顔料用分散剤としては、特開平3−188469号に開示されているグラフト共重合体等が挙げられる。
【0086】
顔料用分散剤の使用量は、顔料100質量部に対して、0.1〜300質量部が好ましい。顔料用分散剤の添加量が0.1質量部より少ないと顔料分散効果が小さく好ましくない。また、300質量部より多く用いても用いた分の効果が得られない。
【0087】
着色混和物と顔料分散剤の使用としては、例えば次のような方法がある。
1.着色混和物と顔料分散剤を予め混合した顔料組成物を非水系溶媒中に添加して分散する。
2.非水系溶媒に着色混和物と顔料分散剤を別々に添加して分散する。
3.非水系溶媒に着色混和物と顔料分散剤を予め別々に分散し得られた分散体を混合する。この場合、顔料分散剤を溶剤のみで分散しても良い。
3.非水系溶媒に着色混和物を分散した後、得られた顔料分散体に顔料分散剤を添加する。
等の方法があり、これらのいずれによっても目的とする効果を得ることができる。
【0088】
上記の着色混和物を非水系溶媒中で混合又は分散する機械としては、ディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ニーダー、ボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライター等が使用できる。この分散工程での着色混和物の分散後の平均粒径の範囲は0.01〜10μmであり、好ましい平均粒径範囲としては0.01〜1.0μmである。
【0089】
本発明のインクジェットプリンタ用油性インク組成物は、種々のインクジェット記録方式における油性インクとして用いることができ、インクジェット記録方式としては、例えば、ピエゾ方式、東芝及びNTTなどのスリットジェットに代表される静電方式インクジェットプリンタやサーマル方式インクジェットプリンタ等を挙げることができる。
更に、本発明のインク組成物は、電子写真用液体現像剤としても好適に使用できる。
【0090】
【実施例】
以下に本発明のグラフト共重合体の製造例及び実施例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0091】
マクロモノマーの製造例1:(M−1)
メチルメタクリレート100g、チオグリコール酸4.5g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度75℃に加温した。2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(略称A.I.B.N.)を2.0g加え、4時間反応した。この反応溶液を、室温に冷却し、グリシジルメタクリレート9.0g、ハイドロキノン0.1g及びテトラブチルアンモニウムブロマイド3.6gを加え、90℃で5時間反応させた。
反応液を冷却後、メタノール2リットル中に再沈した。沈殿した白色固体をデカンテーションで補集し、これをテトラヒドロフラン300mlに溶解し、メタノール3リットル中に再度再沈した。沈殿した白色粉末を補集し、減圧乾燥して、収量94.0gで重量平均分子量15,500のマクロモノマー(M−1)を得た。分子量はGPC法によるポリスチレン換算値である。
【0092】
【化14】
Figure 2004002598
【0093】
マクロモノマーの製造例2:(M−2)
メチルメタクリレート100g、チオグリコール酸4.5g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下攪拌しながら、温度70℃に加温した。A.I.B.N.を1.0g加え、2時間反応した。更に、A.I.B.N.を0.5g加え3時間反応した。この反応溶液を、室温に冷却し、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.3gを加え、これにジシクロヘキシルカルボジイミド(略称D.C.C.)13.3g及び塩化メチレン20gの混合溶液を1時間で滴下した。4−ジメチルアミノピリジン0.1gとt−ブチルハイドロキノン0.1gを加え、そのまま4時間攪拌した。
析出した結晶を濾別して得た濾液を、メタノール2リットル中に再沈した。沈殿した白色固体をデカンテーションで補集し、これをテトラヒドロフラン300mlに溶解し、メタノール3リットル中に再度再沈した。沈殿した白色粉末を補集し、減圧乾燥して、収量93.2gで重量平均分子量15,000のマクロモノマー(M−2)を得た。分子量はGPC法によるポリスチレン換算値である。
【0094】
【化15】
Figure 2004002598
【0095】
マクロモノマーの製造例3〜10:(M−3)〜(M−10)
マクロモノマーの製造例1及び2において、メタクリレートモノマー(メチルメタクリレートに相当)、連鎖移動剤(チオグリコール酸に相当)、開始剤(A.I.B.N.に相当)及び不飽和カルボン酸エステル(グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートに相当)を各々相当する化合物に代えて、マクロモノマーの製造例1と同様にして、下記表−Aのマクロモノマー(M−3)〜(M−10)を各々製造した。得られた各マクロモノマーの重量平均分子量は4,600〜61,000であった。
【0096】
【表1】
Figure 2004002598
【0097】
【表2】
Figure 2004002598
【0098】
バインダー樹脂の製造例1:(P−1)
東亜合成(株)よりAS−6として発売されているスチレン系マクロモノマー(末端基;メタクリロイル基、数平均分子量;6000)を用いてグラフト共重合体を合成した。スチレン系マクロモノマー(AS−6)20g、2−エチルヘキシルメタクリレート80gおよびトルエン200gの混合溶液を4つ口フラスコにとり、窒素気流下、攪拌しながら温度80℃に加温した。
重合開始剤として、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)1gを加え、80℃で24時間重合させた。重合後室温に冷却し、トルエンをさらに200g添加し、メタノール4リットル中に再沈殿させた。濾過後、得られた白色粉末を乾燥し、重量平均分子量7.9×10のグラフト共重合体[P(2−エチルヘキシルメタクリレート)−g−P(スチレン)]の粉末92gを得た。このバインダー樹脂はアイソパーGに対して可溶(5質量%)であった。
【0099】
バインダー樹脂の製造例2〜14:(P−2)〜(P−14)
バインダー樹脂の製造例1において、スチレン系マクロモノマー(AS−6)及び2−エチルヘキシルメタクリレートの代わりに、下記表−Bに示した各マクロモノマー及びモノマーに代えた他は、該製造例1と同様に反応して、各バインダー樹脂を製造した。各樹脂の重量平均分子量1.1×10〜1.4×10であった。
また、各バインダー樹脂の5質量%アイソパーG溶液は可溶か、もしくは15000PRMで60分間遠心分離した時の沈降分が全質量の20%以下であり、実質的に可溶であった。
なお、下記表−Bにおいて、AA−6及びAA−2は、東亜合成(株)より発売されているメチルメタクリレート系マクロモノマーでメタクリロイル末端基を有し、数平均分子量はそれぞれ6000及び2000である。
【0100】
【表3】
Figure 2004002598
【0101】
比較用バインダー樹脂の製造例1:(R−1)
メチルメタクリレート90g、ステアリルメタクリレート10g及びトルエン200gを、上記バインダー樹脂の製造例1と同様に4つ口フラスコにとり、窒素ガスを通し、75℃で1時間加熱後、重合開始剤1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)2gを加え、80℃で8時間重合させた。該製造例1と同様にしてメタノール中に再沈殿させ、重合体(R−1)を得た。ここで得られる重合体はランダム共重合体であり、重量平均分子量は2.7×10であった。
【0102】
比較用バインダー樹脂の製造例2:(R−2)
比較用バインダー樹脂の製造例1において、ステアリルメタクリレート10gの代わりにブチルメタクリレート30g、更に、メチルメタクリレートを70gとした以外は該比較用製造例1と同様にして、ランダム共重合体の比較用バインダー樹脂(R−2)を合成した。重量平均分子量は3.4×10であった。
【0103】
実施例1
〈インク組成物(IJ−1)の製造〉
青色顔料としてホスタパームブルーB2G(クラリアント社製)100質量部及びバインダー樹脂として上記樹脂(P−1)100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、90℃に加熱した三本ロールミルで溶融混練(20分)した。上記の顔料混練物をピンミルで粉砕した。
次に顔料混練物10質量部、アイソパーG65質量部及び下記構造の顔料分散剤(D−1)をアイソパーGに加熱溶解して調液した20wt%溶液25質量部を、3G−Xガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で120分間混合した。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径を、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA700(堀場製作所)にて測定した所、0.25μmと良好に分散されていた。
【0104】
【化16】
Figure 2004002598
【0105】
ガラスビーズをろ過により除去した上記顔料樹脂粒子分散液を、溶媒留去により一旦濃縮しアイソパーGにて希釈する事によりインク組成物(IJ−1)を調製した。得られたインク組成物の顔料樹脂粒子濃度は18wt%、粘度は11cp(E型粘度計、温度25℃で測定)、表面張力は23mN/m(協和界面科学社製の自動表面張力計、温度25℃で測定)であった。
【0106】
〈インクジェット記録〉
インクジェット記録装置としてカラーファクシミリ彩遊記UX−E1CL(シャープ社製)を用い、上記インク組成物(IJ−1)を充填して、富士写真フイルムインクジェットペーパーハイグレード専用紙上に描画した所、ノズル詰まりが無く安定に吐出した。得られた描画画像は、滲みがなく、画像濃度1.5の良質で明瞭なものであった。次ぎにフルベタパターンを印字して、印字物を乾燥させた後ベタ部を指で擦ったところ、目視で地汚れが全くなく極めて耐擦過性に優れていることが判った。インク組成物(IJ−1)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0107】
比較例1〜4
実施例1において、本発明のバインダー樹脂(P−1)の代わりに、ランダム共重合体のアクリル樹脂である比較用バインダー樹脂(R−1)、比較用バインダー樹脂(R−2)又はポリエステル樹脂GV−230(東洋紡績(株)製)を用いた他は実施例1と全く同様に溶融混練し、比較例1〜3用の顔料混練物を得た。
比較例4では、顔料混練物としてポリエステルマスターバッチであるホスタコピー C601 (クラリアント社製)を用いた。
得られた顔料混練物をそれぞれ実施例1と全く同様にして、比較用インク組成物(S−1)〜(S−4)を調製した。各インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。比較用インク組成物S−1〜S−4の性能評価結果を表−Cに示す。
【0108】
【表4】
Figure 2004002598
【0109】
表−Cの結果より、本発明のバインダー樹脂(P−1)を用いた本発明のインク組成物(IJ−1)は顔料樹脂粒子が微粒子分散されていて、長期保存しても沈降凝集がなく分散安定性に優れている事が判る。一方、比較例1〜4におけるインク組成物(S−1)〜(S−4)は、顔料樹脂粒子の粗大粒子が混在し、短期間の保存で著しい凝集が発生した。
吐出安定性は本発明のインク組成物(IJ−1)がノズルの目詰まりを発生せず良好なのに対し、比較用インク組成物(S−1)〜(S−4)はいずれも連続一時間以内でインクの吐出が不安定になり、ノズルの目詰まりが発生した。
インクジェット記録装置での描画画像は、本発明のインク組成物(IJ−1)はインク滲みがなく良質で鮮明なものであったのに対し、比較用インク組成物(S−1)〜(S−4)では、描画の初めから吐出不良を生じ画像が欠落している白筋欠陥が発生した。次に描画画像の耐擦過性は、本発明のインク組成物(IJ−1)では地汚れが全くなく極めて耐擦過性に優れているのに対し、比較用インク組成物(S−1)〜(S−4)はいずれもベタ画像部を指で擦ると画像部の欠落が認められた。
【0110】
以上の様に、本発明のバインダー樹脂(P−1)を用いたインク組成物は、顔料樹脂粒子が微粒子分散され分散安定性に優れている事、ノズルの目詰まりがなく吐出安定性に優れる事、インク滲みがなく良質で鮮明な描画画像を与える事、描画画像の耐擦過性に優れている事が判る。
【0111】
インク組成物の実施例2
〈インク組成物(IJ−2)の製造〉
黄色顔料としてトナーイェローHG(PY180、クラリアント社製)100質量部、バインダー樹脂として上記樹脂(P−4)100質量部をトリオブレンダーで予備粉砕しよく混合した後に、100℃に加熱した卓上型ニーダーPBV(入江商会社製)で溶融混練(120分)した。この顔料混練物をピンミルで粉砕した。
次に顔料混練物18質量部、アイソパーG16質量部及び実施例1で用いた顔料分散剤(D−1)の20wt%アイソパーG溶液90質量部を、MK−3GXガラスビーズ250質量部とともにペイントシェイカー(東洋精機KK)で30分間予分散した後、ダイノミルKDL型(シンマルエンタープライズ社)にて3000rpmで二時間湿式分散を行った。分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径は0.26μmと良好に分散されていた。
この顔料樹脂粒子を用いて、実施例1と同様にしてインク組成物(IJ−2)を調製した。インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え12cpに調節した。
【0112】
実施例1と同様にして描画性能を評価した所、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出した。得られた描画画像は、滲みがなく、画像濃度1.2の良質で明瞭なものであり、ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0113】
実施例3〜8
〈インク組成物(IJ−3)〜(IJ−8)の製造〉
実施例2のインク組成物(IJ−2)の製造において、バインダー樹脂(P−4)の代わりに、下記表−Dに記載の各バインダー樹脂を用いた他は実施例2と全く同様にして溶融混練、湿式分散を行いインク組成物(IJ−3)〜(IJ−8)を得た。溶融混練時の温度は80〜150℃とバインダー樹脂の軟化点より高めに設定した。各インク組成物の表面張力は23mN/m、粘度は顔料樹脂粒子濃度を変え10〜14cpに調節した。
インク組成物(IJ−3)〜(IJ−8)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を併せて表−Dに示す。
【0114】
【表5】
Figure 2004002598
【0115】
実施例2と同様にしてインク組成物(IJ−3)〜(IJ−8)の描画性能を評価した。いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−3)〜(IJ−8)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0116】
実施例9〜13
〈インク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)の製造〉
実施例2のインク組成物(IJ−2)の製造において、黄色顔料トナーイェローHG(PY180、クラリアント社製)の代わりに、下記表−Eに記載の赤色顔料、黒色顔料又は青色顔料を用いた他は実施例2と全く同様にしてインク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)を得た。インク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)の表面張力は23mN/m、粘度は12に調節した。
インク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を併せて表−Eに示す。
【0117】
【表6】
Figure 2004002598
【0118】
実施例1と同様にしてインク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)の描画性能を評価した所、いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−9)〜(IJ−13)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0119】
実施例14〜17
〈インク組成物(IJ−14)〜(IJ−17)の製造〉
実施例1のインク組成物(IJ−1)の製造において、顔料分散剤(D−1)の代わりに市販顔料分散剤のソルスパース17000(アビシア社製)を用いた他は実施例1と全く同様にして湿式分散を行った。得られた顔料樹脂粒子分散液の体積平均粒径は0.24μmであった。表面張力、粘度を調製してインク組成物(IJ−14)を得た。
【0120】
次にソルスパース17000の顔料に対する添加量を50%で、下記表−F記載の赤色顔料又は黒色顔料を用いた他は上記インク組成物(IJ−14)の製造と全く同様にして表面張力、粘度を調製し、インク組成物(IJ−15)〜(IJ−17)を得た。インク組成物(IJ−15)〜(IJ−17)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を併せて表−Fに示す。
【0121】
【表7】
Figure 2004002598
【0122】
実施例1と同様にしてインク組成物(IJ−14)〜(IJ−17)の描画性能を評価した所、いずれのインク組成物もノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−14)〜(IJ−17)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0123】
実施例18〜21
〈インク組成物(IJ−18)〜(IJ−21)の製造〉
実施例1のインク組成物(IJ−1)の製造において、顔料分散剤(D−1)の代わりに、下記表−Gに示すとおり、グラフト共重合体である上記バインダー樹脂(P−5)、(P−7)、下記構造の顔料分散剤(D−2)又は(D−3)を顔料分散剤として用いた他は該インク組成物(IJ−1)と全く同様にして表面張力、粘度を調製し、インク組成物(IJ−18)〜(IJ−21)を得た。インク組成物(IJ−18)〜(IJ−21)の分散液中の顔料樹脂粒子の体積平均粒径結果を併せて表−Gに示す。
【0124】
【化17】
Figure 2004002598
【0125】
【表8】
Figure 2004002598
【0126】
インク組成物(IJ−18)〜(IJ−21)の描画性能を評価した所、ノズル詰まりが無く長時間安定に吐出し、また、得られた描画画像は滲みがなく十分な画像濃度を有し良質で明瞭なものであった。ベタ部の耐擦過性にも優れていることが判った。インク組成物(IJ−18)〜(IJ−21)は、長期に保存しても沈降凝集が見られず分散性が極めて良好であつた。
【0127】
以上、本発明のインク組成物がインクジェットプリンタ用油性インクとして有用な事を、ピエゾ方式を例にして説明してきたが、この方式に限定されずに東芝及びNTTなどのスリットジェットに代表される静電方式インクジェットプリンタやサーマル方式インクジェットプリンタにも適用できる。
【0128】
【発明の効果】
本発明のグラフト共重合体からなるバインダー樹脂を用いたインク組成物により、顔料が均一に微粒子分散され、且つ顔料分散液の分散安定性に優れるインクジェットプリンタ用油性インクを提供できる。また、ノズル部での目詰まりが起きない吐出安定性の高いインクジェットプリンタ用油性インクを提供できる。更に記録紙上での乾燥性、記録画像の耐水性、耐光性に優れており、且つ高度の耐擦過性を有するインクジェットプリンタ用油性インクを提供できる。また、インク滲みがなく良質で鮮明なカラー画像の印刷物を多数枚印刷可能なインクジェットプリンタ用油性インクを提供できる。

Claims (4)

  1. 非水分散媒中に、少なくとも着色材とバインダー樹脂を含有するインクジェットプリンタ用油性インク組成物において、該バインダー樹脂が、非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマーの少なくとも1種と、非水分散媒に不溶性のグラフト部分(側鎖部分)を構成するマクロモノマーの少なくとも1種とを含有するグラフト共重合体を含有することを特徴とするインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
  2. 非水分散媒に可溶性の主鎖部分を構成するモノマーが下記一般式(III)で示されるモノマーであり、該マクロモノマーが、下記一般式(IIa)及び一般式(IIb)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する重合体の主鎖の片末端に、下記一般式(I)で示される重合性二重結合基を有する重量平均分子量1×10〜4×10のマクロモノマーである(但し、一般式(IIa)及び(IIb)で示される繰り返し単位の少なくとも1種を含有する重合体は、非水分散媒に不溶性である)ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
    Figure 2004002598
    一般式(I)中、Vは−COO−、−OCO−、−(CH−OCO−、−(CH−COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCO−、−SO−、−CO−、−CON(Z)−、−SON(Z)−又はフェニレン基(以下フェニレン基をPhで表す。ただしPhは1,2−、1,3−及び1,4−フェニレン基を含む)を表す。ここで、Zは水素原子又は炭化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す。
    及びaは、互いに同じでも異なってもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭化水素基、−COO−Z又は炭化水素を介した−COO−Z(Zは水素原子又は炭化水素基を示す)を表す。
    Figure 2004002598
    一般式(IIa)又は(IIb)中、Xは−COO−、−OCO−、−(CH−OCO−、−(CH−COO−、−O−、−CONHCOO−、−CONHCO−、−SO−、−CO−、−CON(Z)−及び−SON(Z)−から選択される少なくとも1種の連結基を表す。ここで、Zは水素原子又は炭化水素基を表し、mは1〜3の整数を表す。
    及びbは、互いに同じでも異なってもよく、各々一般式(I)中のa及びaと同一の内容を表す。Qは炭素数1〜3の脂肪族基、炭素数3〜8のシクロアルキル基又は橋かけ炭化水素基を表す。
    Qは−CN又は置換されていてもよいフェニル基を表す。該置換基は、ハロゲン原子、アルコキシ基もしくは−COO−Z(Zは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、脂環式基又はアリール基を示す)を表す。
    Figure 2004002598
    一般式(III)中、Xは一般式(I)中のVと同一内容を表し、Qは炭素数4〜22の脂肪族基を表す。c及びcは、互いに同じでも異なってもよく、各々一般式(I)中のa及びaと同一の内容を表す。
  3. 非水分散媒中に、更に顔料用分散剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の記載のインクジェットプリンタ用油性インク組成物。
  4. 請求項1記載の油性インク組成物を用いたインクジェット記録方式を用いた画像形成方法。
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