JP2018141125A - 油性インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】インクに含まれる染付レーキ顔料の染料化を防止するとともに、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、印刷物の乾燥性に優れる油性インクジェットインクを提供する。【解決手段】染付レーキ顔料、顔料分散剤、及び非水系溶剤を含み、非水系溶剤は、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを含む、油性インクジェットインクである。好ましくは、シリコーンオイルの表面張力が22mN/m以上26mN/m以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、油性インクジェットインクに関する。
インクジェット記録方式は、流動性の高いインクジェットインクを微細なノズルから液滴として噴射し、ノズルに対向して置かれた記録媒体に画像を記録するものであり、低騒音で高速印字が可能であることから、近年急速に普及している。このようなインクジェット記録方式に用いられるインクとして、水を主溶媒として含有する水性インク、重合性モノマーを主成分として高い含有量で含有する紫外線硬化型インク(UVインク)、ワックスを主成分として高い含有量で含有するホットメルトインク(固体インク)とともに、非水系溶剤を主溶媒として含有する、いわゆる非水系インクが知られている。非水系インクは、主溶媒が揮発性有機溶剤であるソルベントインク(溶剤系インク)と、主溶媒が低揮発性あるいは不揮発性の有機溶剤である油性インク(オイル系インク)に分類できる。ソルベントインクは主に有機溶剤の蒸発によって記録媒体上で乾燥するのに対して、油性インクは記録媒体への浸透が主となって乾燥する。
インクジェット記録方式に用いられるインクの色材は、高画質印刷に必要な耐光性、耐候性及び耐水性に優れていることから、顔料を色材とするインクが増加する傾向にある。
油性インクに用いる顔料の中に染付レーキ顔料がある。染付レーキ顔料は、水溶性染料を不溶化して体質顔料に固着させた顔料であり、染料由来の多様な色相が得られるとともに、耐光性、耐候性及び耐水性にも優れる。
特許文献1(特開2014−19766号公報)では、非水系インクジェットインクにおいて、高濃度かつ高彩度の印刷物を得るために、染付レーキ顔料の1つであるキサンテン系顔料を用いている。特許文献1のインクでは、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、及び非極性溶剤を組み合わせた非水系溶剤を用いている。
油性インクにおいて、顔料及び非水系溶剤の組み合わせは多種多様であるため、一般的な顔料の一例として染付レーキ顔料が挙げられるものの中に、非水系溶剤の一例としてシリコーンオイルが挙げられるものがある。特許文献2(特開2005−60567号公報)、特許文献3(特開2006−315363号公報)、特許文献4(特開2006−307107号公報)等を参照。
特許文献5(特開2004−217703号公報)では、シリコーン系溶媒と顔料を含有し、さらに分散剤として特定の変性シリコーンオイルを含んでいるインクジェット用非水系顔料インクによって、インクの安定性、ノズル目詰まり及びクリアファイル変形を改善することを提案している。
特許文献6(特開平4−248879号公報)では、少なくとも沸点が100℃〜250℃のシリコーン系溶媒を2〜95wt(%)と、該溶媒に不溶な着色材を含有するインクジェット記録用インクによって、紙質によらず良好な印字品質が得られ、また印字後数秒で十分な耐刷性が得られ、カラー画像において混色の無い鮮明な画像が得られることを提案している。
特許文献7(特開平4−161467号公報)では、分子骨格中にシロキサン結合を持つ絶縁性溶剤を用いたインクジェットプリンタ用インクによって、高濃度で鮮明な印字を可能にし、耐擦過性を有し、かつ安定吐出が可能になることを提案している。
特開2014−19766号公報 特開2005−60567号公報 特開2006−315363号公報 特開2006−307107号公報 特開2004−217703号公報 特開平4−248879号公報 特開平4−161467号公報
特許文献1では、キサンテン系顔料を、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、及び非極性溶剤を組み合わせた非水系溶剤に配合して非水系インクを作製している。このような非水系溶剤は、印刷後に、印刷物の乾燥速度が遅くなり、印刷直後の印刷画像の定着性が悪いという問題がある。また、キサンテン系顔料は、エステル系溶剤、アルコール系溶剤のような極性溶剤中で染料化することがあり、染料化した成分によって、印刷物の印刷領域と未印刷領域の境目にブリーディングが発生する問題や、耐光性が低下する問題が起こる。
特許文献5及び6で提案するシリコーン系溶媒は主にジメチルシリコーンである。ジメチルシリコーンは、インクジェットノズルヘッドに対して親和性が高い。このジメチルシリコーンを用いたインクは、ノズルヘッドに付着しやすく、ノズルヘッドに付着したインクが印刷物に液だれしたり、ノズルヘッド付近でインクが固化してノズル不吐出の原因となったりすることがある。
特許文献2〜4で挙げられるシリコーン系溶媒もまた主にジメチルシリコーンであり、特許文献5及び6と同じ問題がある。特に、ジメチルシリコーンの表面張力が低いほどこのような問題が起こる。
さらに、特許文献2〜6には、油性インク中で染付レーキ顔料が染料化するという問題は開示されていないし、染付レーキ顔料とシリコーンオイルとを具体的に組み合わせた例示も開示されていない。
特許文献7では、分子骨格中にシロキサン結合を持つ絶縁性溶剤を用いているが、この溶剤のシロキサン結合にどのような官能基が結合するか、また、シロキサン結合の個数について詳細に開示されていない。そのため、この溶剤の物性やその作用を特定することはできない。また、特許文献7に、染付レーキ顔料は開示されていない。
本発明の一目的としては、インクに含まれる染付レーキ顔料の染料化を防止するとともに、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、印刷物の乾燥性に優れる油性インクジェットインクを提供することである。
一実施形態としては、染付レーキ顔料、顔料分散剤、及び非水系溶剤を含み、前記非水系溶剤は、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを含む、油性インクジェットインクである。
一実施形態によれば、インクに含まれる染付レーキ顔料の染料化を防止するとともに、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、印刷物の乾燥性に優れる油性インクジェットインクを提供することができる。
以下、本発明を一実施形態を用いて説明する。以下の実施形態における例示が本発明を限定することはない。
一実施形態による油性インクジェットインク(以下、単にインクと称することがある。)としては、染付レーキ顔料、顔料分散剤、及び非水系溶剤を含み、非水系溶剤は、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを含む、ことを特徴とする。
これによれば、インクに含まれる染付レーキ顔料の染料化を防止するとともに、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、印刷物の乾燥性に優れる油性インクジェットインクを提供することができる。
このインクは、染付レーキ顔料の染料化を防止することで、印刷画像の耐光性を高めることができ、また、印刷画像が印刷領域から未印刷領域にブリーディングする現象を防止することができる。染付レーキ顔料が染料化すると、記録媒体にインクが塗布される際に、染料化した成分が記録媒体に浸透して印刷領域から未印刷領域にブリーディングすることがある。さらに、染料化した成分は、記録媒体の繊維に入り込み、顔料自体よりも鮮やかな色で染色して印刷領域と未印刷領域の境目を着色することがある。
また、非水系溶剤として表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを用いることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を低くし、ノズルプレートへのインクの付着を防止するとともに、印刷物の乾燥速度を高めることができる。
インクには、染付レーキ顔料が含まれる。
染付レーキ顔料は、水溶性染料を不溶化させて体質顔料に固着した顔料である。
染付レーキ顔料としては、塩基性染付レーキ顔料、酸性染付レーキ顔料等を用いることができる。
染付レーキ顔料は、分散性がよく、インクの貯蔵安定性をより改善することができる。また、染付レーキ顔料は分散性がよいため、顔料の凝集を防止することができ、ノズルプレートへのインクの付着をより防ぐことができる。また、染付レーキ顔料は分散性がよいため、記録媒体にインクが塗布される際に、溶剤との離脱性がよく、印刷物の乾燥性をより高めることができる。塩基性染付レーキ顔料は、より分散性に優れ、好ましく用いることができる。
塩基性染付レーキ顔料は、アミノ基等の塩基性基を有する染料を沈殿剤を用いて不溶化させて体質顔料に固着させた顔料であり、沈殿剤には、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、シリコモリブデン酸、シリコタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物及びフェロシアン化物、合成媒染剤(カタール、タモール)等を用いることができる。
塩基性染付レーキ顔料としては、例えば、キサンテン系染料(ローダミン6G、ローダミン等)、トリフェニルメタン系染料(メチルバイオレット、マラカイトグリーン等)、トリフェニルメタンチアゾール系染料、チアゾール系染料、ジフェニルメタン系染料、アゾメチン系染料等をレーキ化して体質顔料に固着させた顔料を用いることができる。
酸性染付レーキ顔料は、スルホ基、カルボキシ基等の酸性基を有する染料を沈殿剤を用いて不溶化させて体質顔料に固着させた顔料であり、沈殿剤には、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ナトリウム等の金属塩等を用いることができる。
酸性染付レーキ顔料としては、例えば、ペルシアンオレンジ系染料、ニトロソ系染料、モノアゾ系染料、キノリン系染料、酸性型キサンテン系染料、アントラキノン系染料(アリザリン、マダー等)、インヂゴイド系染料等をレーキ化して体質顔料に固着させた顔料を用いることができる。
染付レーキ顔料は、例えば、C.I.Pigment Yellow 18、C.I.Pigment Yellow 100、C.I.Pigment Yellow 104、C.I.Pigment Yellow 115、C.I.Pigment Yellow 117;C.I.Pigment Orange 17:1(ペルシアンオレンジレーキ)、C.I.Pigment Orange 39;C.I.Pigment Red 63(インジゴカルミンレーキ)、C.I.Pigment Red 81、C.I.Pigment Red 81:1、C.I.Pigment Red 81:2、C.I.Pigment Red 81:3、C.I.Pigment Red 81:4、C.I.Pigment Red 82、C.I.Pigment Red 83、C.I.Pigment Red 84、C.I.Pigment Red 90、C.I.Pigment Red 90:1、C.I.Pigment Red 151、C.I.Pigment Red 169、C.I.Pigment Red 172、C.I.Pigment Red 173、C.I.Pigment Red 174、C.I.Pigment Red 191、C.I.Pigment Red 193;C.I.Pigment Vioret 1、C.I.Pigment Vioret 2、C.I.Pigment Vioret 2:2、C.I.Pigment Vioret 3、C.I.Pigment Vioret 3:1、C.I.Pigment Vioret 3:3、C.I.Pigment Vioret 4、C.I.Pigment Vioret 5、C.I.Pigment Vioret 5:1、C.I.Pigment Vioret 6:1、C.I.Pigment Vioret 7:1、C.I.Pigment Vioret 9、C.I.Pigment Vioret 12、C.I.Pigment Vioret 20、C.I.Pigment Vioret 26、C.I.Pigment Vioret 27、C.I.Pigment Vioret 39、C.I.Pigment Blue 1、C.I.Pigment Blue 1:2、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue 3、C.I.Pigment Blue 8、C.I.Pigment Blue 9、C.I.Pigment Blue 10、C.I.Pigment Blue 11、C.I.Pigment Blue 12、C.I.Pigment Blue 14、C.I.Pigment Blue 53(ブリリアントブルーレーキ)、C.I.Pigment Blue 53、C.I.Pigment Blue 62、C.I.Pigment Blue 63;C.I.Pigment Green 1、C.I.Pigment Green 2、C.I.Pigment Green 3、C.I.Pigment Green 4、C.I.Pigment Green 8、C.I.Pigment Green 9、C.I.Pigment Green 10、C.I.Pigment Green 12、C.I.Pigment Green 45;C.I.Pigment Brown 3等が挙げられる。
これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、キサンテン系染料をレーキ化したキサンテン系塩基性染付レーキ顔料、トリフェニルメタン系染料をレーキ化したトリフェニルメタン系塩基性染付レーキ顔料を好ましく用いることができ、キサンテン系塩基性染付レーキ顔料がより好ましい。
キサンテン系塩基性染付レーキ顔料は、キサンテン系染料がレーキ化されて体質顔料に固着した顔料である。キサンテン系染料は、下記構造式で表されるキサンテン骨格を有する染料であって、例えば、ローダミン系染料、フルオレセイン系染料、エオシン系染料等を挙げることができる。色調の観点から、好ましくはローダミン、ローダミンB、ローダミン6G等のローダミン系染料である。
Figure 2018141125
キサンテン系塩基性染付レーキ顔料としては、上記した中から、C.I. Pigment RED 81(ローダミン6G(PTMA))、C.I. Pigment RED 81:1(ローダミン6G(STMA))、C.I. Pigment RED 81:2(ローダミン(SMA))、C.I. Pigment RED 81:3(ローダミン(PMA))、C.I. Pigment RED 81:4(ローダミン(PTMA)とローダミン6G(タンニン酸))、C.I. Pigment RED 169(ローダミン6G(CFA))等を好ましく用いることができる。
なかでも、C.I. Pigment RED 81、C.I. Pigment RED 81:4、C.I. Pigment RED 169を好ましく用いることができる。
これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
インクには、本発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の顔料が含まれてもよい。
例えば、印刷画像の濃度及び彩度の観点から、キサンテン系染付レーキ顔料とともに、アゾレーキ系顔料を用いることができる。
併用できるアゾレーキ顔料としては、溶性アゾ顔料であることが好ましく、例えば、C.I.Pigment RED 48:1、C.I.Pigment RED 48:2、C.I.Pigment RED 48:3、C.I.Pigment RED 48:4、C.I.Pigment RED 48:5、C.I.Pigment RED 49、C.I.Pigment RED 49:1、C.I.Pigment RED 49:2、C.I.Pigment RED 49:3、C.I.Pigment RED 52:1、C.I.Pigment RED 52:2、C.I.Pigment RED 53:1、C.I.Pigment RED 54、C.I.Pigment RED 57:1、C.I.Pigment RED 58、C.I.Pigment RED 58:1、C.I.Pigment RED 58:2、C.I.Pigment RED 58:3、C.I.Pigment RED 58:4、C.I.Pigment RED 60:1、C.I.Pigment RED 63、C.I.Pigment RED 63:1、C.I.Pigment RED 63:2、C.I.Pigment RED 63:3、C.I.Pigment RED 64:1、C.I.Pigment RED 68、C.I.Pigment RED 200、C.I.Pigment RED 237、C.I.Pigment RED 239、及びC.I.Pigment RED 247等を挙げることができる。
キサンテン系染付レーキ顔料とアゾレーキ系顔料との質量比は、10:0〜3:7が好ましく、10:0〜5:5がより好ましい。
顔料の分散形態は、顔料を非油溶性樹脂で被覆したいわゆるカプセル顔料や着色樹脂粒子を顔料分散剤で分散させた分散体であってもよいが、顔料分散剤を顔料表面に直接吸着させて分散させた分散体であることが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、吐出安定性と貯蔵安定性の観点から、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは150nm以下である。
顔料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度の観点から、1質量%以上、さらには5質量%以上が好ましく、インク粘度の観点から、15質量%以下が好ましい。
インク中で顔料を安定して分散させるために、顔料とともに顔料分散剤を用いることができる。
顔料分散剤としては、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、ビニルピロリドンと長鎖アルケンとの共重合体、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリエステルポリアミン等が好ましく用いられる。
顔料分散剤の市販品例としては、例えば、アイ・エス・ピー・ジャパン株式会社製「アンタロンV216(ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体)、V220(ビニルピロリドン・エイコセン共重合体)」(いずれも商品名);日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)、16000、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、24000、28000」(いずれも商品名);BASFジャパン株式会社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名);楠本化成株式会社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名);第一工業製薬株式会社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名);ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK2155、9077」(いずれも商品名);クローダジャパン株式会社製「HypermerKD2、KD3、KD11、KD12」(いずれも商品名)等が挙げられる。
顔料分散剤は、上記顔料を十分にインク中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。例えば、質量比で、顔料1に対し顔料分散剤を0.1〜5で配合することができ、好ましくは0.1〜1である。また、顔料分散剤は、インク全量に対し、0.01〜15質量%で配合することができ、好ましくは0.01〜10質量%である。
油性インクには、顔料分散剤を含む樹脂成分は、インク全量に対し15質量%以下で配合することができ、より好ましくは10質量%以下である。これによって、インク粘度の上昇を防止し、吐出性能をより改善することができる。
インクは、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを含むことができる。
シリコーンオイルの表面張力は、20mN/m以上であることが好ましく、より好ましくは22mN/m以上である。これによって、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を低くして、ノズルプレートへのインクの付着を防止することができる。
シリコーンオイルの表面張力は、28mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは26mN/m以下である。これによって、インクが記録媒体に速やかに浸透し、印刷物の乾燥速度を高めることができる。
ここで、表面張力は、バブルプレッシャー法(最大泡圧法)に従って求めることができる。例えば、SITA Process Solutions製「SITA Messtechnik GmbH science line t60」を用いて表面張力を測定することができる。
インク全体の表面張力は、これに限定されないが、20mN/m以上が好ましく、22mN/m以上がより好ましい。また、インク全体の表面張力は、30mN/m以下が好ましく、27mN/m以下がより好ましい。
シリコーンオイルは、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であれば特に限定されず、1分子中にケイ素原子及び炭素原子をし、23℃において液体状の化合物を用いることができる。
シリコーンオイルとしては、シリル基を有する化合物、シリルオキシ基を有する化合物、シロキサン結合を有する化合物等を用いることができ、特にポリシロキサン化合物を好ましく用いることができる。
シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状シリコーンオイル、環状シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を用いることができる。
鎖状シリコーンオイルは、直鎖又は分岐鎖を有してもよく、ケイ素数が15〜30であることが好ましく、17〜25がより好ましい。鎖状シリコーンオイルとしては、例えば、ドトリアコンタンメチルペンタデカシロキサン、ヘキサトリアコンタンメチルヘプタデカシロキサン等が挙げられる。
環状シリコーンオイルとしては、ケイ素数が5〜9の環状ポリシロキサンであることが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサデカメチルシクロオクタシロキサン、オクタデカメチルシクロノナシロキサン等の環状ポリジメチルシロキサンを好ましく用いることができる。
変性シリコーンオイルとしては、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルの一部のケイ素原子に各種有機基を導入したシリコーンオイルを用いることができる。変性シリコーンオイルとしては、すべてのケイ素原子が炭素原子またはシロキサン結合の酸素原子のいずれかとのみ結合していることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、非反応性シリコーンオイルであることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、その構成原子がケイ素原子、炭素原子、酸素原子、水素原子のみからなることが好ましい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのメチル基が、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換された化合物を用いることができる。
また、変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのケイ素原子に、アルキレン基を介してさらに別の鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルのケイ素原子が結合する化合物を用いることができる。この場合、アルキレン基を介して結合する鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのメチル基は、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換されていてもよい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、アルキル変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイルやアラルキル変性シリコーンオイル等のアリール変性シリコーンオイル、カルボン酸エステル変性シリコーンオイル、アルキレン変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
変性シリコーンオイルとしては、ケイ素数が2〜20であることが好ましく、2〜10がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、3〜6が一層好ましい。
変性シリコーンオイルの一例には、1分子中のケイ素数が2〜6であり、ケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基を有し、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が5〜20であるシリコーンオイルが含まれる。以下、このシリコーンオイルを変性シリコーンオイルSとも記す。
変性シリコーンオイルSは、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基として、下記の(A)〜(D)からなる群から選択される1種以上を有することができる。
(A)炭素数7以上のアルキル基。
(B)炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基。
(C)炭素数6以上の芳香環含有基。
(D)炭素数7以上のアルキレン基。
変性シリコーンオイルSは、ノズルプレートへのインクの付着を防止する観点から、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が5〜12であることが好ましい。
また、変性シリコーンオイルSは、インクを低粘度化して吐出性能を改善する観点から、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が8〜20であることが好ましい。
変性シリコーンオイルSの1分子中に炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基が2個以上含まれる場合は、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基の炭素数及び酸素数の合計は、2個以上の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基の炭素数及び酸素数の合計である。
変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(X)で表される化合物であるシリコーンオイルが含まれる。
Figure 2018141125
一般式(X)において、Rは、酸素原子、又はケイ素原子に炭素結合が直接結合する2価の有機基であり、Rは、それぞれ独立的に、ケイ素原子に炭素結合が直接結合する1価の有機基であり、m及びnは、それぞれ独立的に、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0〜2の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、R及びRのうち少なくとも1個は、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基であり、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が5〜20である。
一般式(X)において、Rは、酸素原子、又は炭素数及び酸素数の合計が5以上である2価の有機基であり、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又は炭素数及び酸素数の合計が5以上である1価の有機基であることが好ましい。
好ましくは、一般式(X)において、Rは、酸素原子、又は炭素数7以上のアルキレン基であり、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、炭素数7以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基、又は炭素数6以上の芳香環含有基であり、R及びRのうち少なくとも1個は、炭素数7以上のアルキレン基、炭素数7以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基、及び炭素数6以上の芳香環含有基からなる群から選択され、1分子中の炭素数7以上のアルキレン基、炭素数7以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基、及び炭素数6以上の芳香環含有基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が5〜20である。
変性シリコーンオイルSの他の例には、下記一般式(X−1)で表される化合物であるシリコーンオイルが含まれる。
Figure 2018141125
一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、ケイ素原子に炭素原子が直接結合する1価の有機基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基であり、1分子中の炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が5〜20である。
一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又は炭素数及び酸素数の合計が5以上である1価の有機基であることが好ましい。
一般式(X−1)において、Rのうち少なくとも1個は、炭素数が7以上であるアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基、及び炭素数が6以上である芳香環含有基からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
変性シリコーンオイルSにおいて、炭素数7以上のアルキル基は、直鎖または分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式であってもよい。
このアルキル基の炭素数は、7以上が好ましく、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上である。
このアルキル基の炭素数は、20以下が好ましく、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下である。
炭素数7以上のアルキル基は、例えば、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
好ましくは、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基であり、より好ましくはデシル基、ドデシル基である。
アルキル基を有する変性シリコーンオイルSには、例えば、下記一般式(1)で表される化合物を用いることができる。
Figure 2018141125
一般式(1)中、Rは、炭素数7〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基であり、m及びnは、それぞれ独立的に0〜2の整数であり、m+n≦2である。
一般式(1)において、Rは、炭素数7〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基である。Rで表されるアルキル基の炭素数が7以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善することができる。特に、10以上とすることで表面張力が上がり、濡れ性が改善する。
また、Rで表されるアルキル基の炭素数が20以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは12以下であることで、インクの高粘度化を抑えて、吐出性能を改善することができる。
変性シリコーンオイルSにおいて、カルボン酸エステル結合含有基は、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子にアルキレン基を介してカルボン酸エステル結合が結合する−RBb−O−(CO)−RBaで表される基、または、−RBb−(CO)−O−RBaで表される基を好ましく用いることができる。
ここで、RBaは、炭素数1以上の直鎖または分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキル基であることが好ましい。また、RBbは、炭素数1以上の直鎖又は分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキレン基であることが好ましい。主鎖のシロキサン結合のケイ素原子とカルボン酸エステル結合を結ぶアルキレン基は、炭素数2以上であることがより好ましい。
カルボン酸エステル結合含有基の炭素数及び酸素数の合計は、エステル結合(−O−(CO)−)の1個の炭素原子と2個の酸素原子と、アルキル基(RBa)の炭素数と、アルキレン基(RBb)の炭素数との合計になる。
カルボン酸エステル結合含有基において、アルキル基(RBa)は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等を挙げることができる。
好ましくは、ペンチル基、ヘプチル基、ノニル基、トリデシル基であり、より好ましくはヘプチル基、ノニル基である。
カルボン酸エステル結合含有基において、アルキレン基(RBb)は、炭素数1〜8の直鎖アルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、n−ブチレン、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基等を挙げることができる。
好ましくは、エチレン基である。
カルボン酸エステル結合含有基を有する変性シリコーンオイルSには、上記一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、上記カルボン酸エステル結合含有基であり、1分子中の上記カルボン酸エステル結合含有基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が5〜20である化合物を好ましく用いることができる。
カルボン酸エステル結合含有基を有する変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(B1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2018141125
一般式(B1)において、RB1は、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、RB2は、それぞれ独立的に、メチル基、トリメチルシリルオキシ基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、RB1及びRB2のうち少なくとも1個は、上記炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基であり、nは0〜4の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である。
カルボン酸エステル結合含有基は、上記した通りである。
変性シリコーンオイルSにおいて、芳香環含有基は、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子に芳香環が直接結合する−RCaで表される基、または、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子にアルキレン基を介して芳香環が結合する−RCb−RCaで表される基を好ましく用いることができる。
ここで、RCaは、炭素数6以上の芳香環であることが好ましい。また、RCbは、炭素数1以上の直鎖又は分岐鎖を有してもよく、鎖状または脂環式のアルキレン基であることが好ましい。
芳香環含有基が、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子に芳香環が直接結合する−RCaで表される基である場合、主鎖のシロキサン結合からトリメチルシリルオキシ基等の分岐鎖が側鎖として分岐していていることが好ましい。芳香環含有基は、主鎖のシロキサン結合のケイ素原子にアルキレン基を介して芳香環が結合する−RCb−RCaで表される基であることがより好ましい。
芳香環含有基の炭素数は、芳香環(RCa)の炭素数と、任意のアルキレン基(RCb)の炭素数との合計になる。
芳香環含有基において、芳香環部分(RCa)は、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等、又はこれらの少なくとも1個の水素原子がアルキル基に置換された官能基を挙げることができる。
芳香環含有基において、任意のアルキレン基(RCb)は、炭素数1〜8の直鎖または分岐鎖を有してもよいアルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基等を挙げることができる。
好ましくは、プロピレン基、メチルエチレン基、エチレン基である。
芳香環含有基を有する変性シリコーンオイルSには、上記一般式(X−1)において、Rは、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環結合含有基であり、nは、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0又は1であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、Rのうち少なくとも1個は、上記芳香環結合含有基であり、1分子中の上記芳香環結合含有基に含まれる炭素数の合計が6〜20である化合物を好ましく用いることができる。
芳香環含有基を有する変性シリコーンオイルSの一例には、下記一般式(C1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2018141125
一般式(C1)において、RC1は、それぞれ独立的に、メチル基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環含有基であり、RC2は、それぞれ独立的に、メチル基、トリメチルシリルオキシ基、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数が6以上である芳香環含有基であり、RC1及びRC2のうち少なくとも1個は、上記炭素数が6以上である芳香環含有基であり、nは0〜4の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である。
芳香環含有基は、上記した通りである。
一般式(C1)において、n=1であり、トリシロキサン骨格を有する化合物であることが好ましい。
また、芳香環含有基を有する変性シリコーンオイルSとしては、例えば、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン等を用いることができる。
変性シリコーンオイルSの一実施形態としては、2〜6個のケイ素原子と、炭素数7以上のアルキレン基とを有する化合物であり、好ましくは、炭素数が7以上であるアルキレン基の両端の炭素原子にそれぞれシリル基又は少なくとも1個のシロキサン結合が結合する化合物である。
炭素数7以上のアルキレン基は、例えば、ヘプチレン基、オクチレン基、イソオクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、ヘキサデシレン基、エイコシレン基等を挙げることができる。
好ましくは、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基であり、より好ましくは、オクチレン基、デシレン基である。
アルキレン基を有する変性シリコーンSには、上記一般式(X)において、Rは、炭素数が7以上であるアルキレン基であり、Rは、メチル基であり、m及びnは、それぞれ独立的に、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0〜2の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6である化合物を好ましく用いることができる。
上記した変性シリコーンオイルSは、これに限定されないが、以下の方法によって製造することができる。
例えば、シロキサン原料と、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基とともに反応性基を有する反応性化合物とを、有機溶媒中で反応させることで、変性シリコーンオイルSを得ることができる。シロキサン原料と反応性化合物とは、シロキサン原料の反応性基と反応性化合物の反応性基とがモル比で1:1〜1:1.5で反応させることが好ましい。また、反応に際し、0価白金のオレフィン錯体、0価白金のビニルシロキサン錯体、2価白金のオレフィン錯体ハロゲン化物、塩化白金酸等の白金触媒等の触媒を好ましく用いることができる。
シロキサン原料としては、例えば、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,5,5−ペンタメチル−3−(ジメチルシリルオキシ)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,11,11−ドデカメチルヘキサシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン等を用いることができる。
反応性化合物は反応性基として炭素二重結合を有することが好ましい。
変性シリコーンオイルSにアルキル基を導入するためには、反応性化合物として、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等の炭素数が7以上であるアルケン等を用いることができる。
また、アルケンの他にも、ビニルシクロヘキサン等のエチレン性不飽和2重結合を有する脂環式炭化水素基を用いることができる。
変性シリコーンオイルSにエステル結合含有基を導入するためには、反応性化合物として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソブタン酸ビニル、ペンタン酸ビニル、ピバル酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、イソオクタン酸ビニル、ノナン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、エイコ酸ビニル、ヘキサン酸アリル等の炭素数及び酸素数の合計が6以上である脂肪酸ビニル又は脂肪酸アリル化合物等を用いることができる。
変性シリコーンオイルSに芳香環含有基を導入するためには、反応性化合物として、スチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、アリルベンゼン、1−アリルナフタレン、4−フェニル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−ビニルナフタレン、α−メチルスチレン、2−メチル−1−フェニルプロペン、1,1−ジフェニルエチレン、トリフェニルエチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、シス−β−メチルスチレン、トランス−β−メチルスチレン、3−フェニル−1−プロペン等のビニル結合と炭素数6以上の芳香環とを有するアリール化合物等を用いることができる。
変性シリコーンオイルSにアルキレン基を導入するためには、反応性化合物として、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,13−テトラデカジエン、ヘキサデカジエン、エイコサジエン等の炭素数が7以上であるジエン化合物等を用いることができる。
シリコーンオイルとしては、例えば、信越化学工業株式会社製「KF−96L−10CS」、「KF−56A」;東レ・ダウコーニング株式会社製「DC345Fluid」、「FZ−3196」;東京化成工業株式会社製「1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン」、「デカメチルシクロペンタシロキサン」、「ドデカメチルシクロヘキサシロキサン」等の市販品を用いてもよい。
シリコーンオイルは、非水系溶剤全量に対し、15質量%以上で含まれることが好ましい。これによって、染付レーキ顔料の染料化を防止しながら、印刷物の乾燥性を高めることができる。より好ましくは、シリコーンオイルは、非水系溶剤全量に対し、30質量%以上、特に50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上で含まれる。
シリコーンオイルは、非水系溶剤全量に対し、100質量%以下で含まれる。シリコーンオイルは、非水系溶剤全量に対し、90質量%以下で含まれてもよい。
シリコーンオイルは、ノズルプレートの材質によってはノズルプレートに親和性があるため、その配合量をある程度制限することで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をより改善することができる。
インク全量に対するシリコーンオイルの配合量は、非水系溶剤全量の使用量に応じて異なるが、12〜98質量%で含まれてよく、15〜90質量%で含まれてもよい。
インクには、その他の非水系溶剤が含まれてもよい。
その他の非水系溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤のいずれも使用できる。なお、本実施形態において、非水系溶剤には、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
非極性有機溶剤としては、例えば、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができる。市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN−10、カクタスノルマルパラフィンN−11、カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンN−15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモビール社製);モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−60、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−80、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−120、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−200、モレスコホワイトP−260、モレスコホワイトP−350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモビール社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。
シリコーンオイルとともに極性有機溶剤を用いることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を低くし、ノズルプレートへのインクの付着をさらに防止することができる。中でも、1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤は、高極性かつ高表面張力であり、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をより低くすることができる。
1分子中の炭素数6以上の高級アルコール系溶剤としては、直鎖又は分岐鎖を有してもよく、飽和又は不飽和であってもよい。炭素数6以上の高級アルコール系溶剤は、1価、2価、3価、又は多価アルコールであってもよいが、低粘性であることから1価アルコールであることが好ましい。
炭素数6以上の高級アルコール系溶剤としては、例えば、1−ヘキサノール、n−オクタノール、イソオクチルアルコール、1−デカノール、ドデカノール、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等を挙げることができる。
シリコーンオイルが非水系溶剤全量に対し50質量%以上で含まれる場合に、1分子中の炭素数が6以上のアルコール系溶剤を以下の配合割合にすることで、印刷画像のブリーディング及び耐光性とともに、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善することができる。
1分子中の炭素数が6以上のアルコール系溶剤は、非水系溶剤全量に対し、2質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上である。
1分子中の炭素数が6以上のアルコール系溶剤は、非水系溶剤全量に対し、15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。
その他の極性有機溶剤としては、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ピバリン酸2−オクチルデシル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16〜30の脂肪酸エステル系溶剤;ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
これらの非水系溶剤は、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記各成分に加えて、インクには、本発明の効果を損なわない限り、各種添加剤が含まれていてよい。添加剤としては、ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤等を適宜添加することができる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
インクは、顔料及び非水系溶剤を含む各成分を混合することで作製することができる。好ましくは、各成分を一括ないし分割して混合及び撹拌してインクを作製することができる。具体的には、ビーズミル等の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。
油性インクジェットインクとしての粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、一層好ましい。
インクジェットインクを用いた印刷方法としては、特に限定されず、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよいが、ピエゾ方式であることが好ましい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態によるインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
本実施形態において、記録媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、インクの浸透性の観点から、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、マット紙、光沢紙、半光沢紙等のインクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
「インクの作製」
表1から表3にインク処方を示す。
各表に示す配合量にしたがって、顔料、顔料分散剤、及び各表に示す各種溶剤を混合し、ビーズミル「ダイノーミルKDL−A」(株式会社シンマルエンタープライゼス製)により滞留時間15分間の条件で、十分に顔料を分散した。続いて、メンブレンフィルターで粗大粒子を除去し、インクを得た。
各表に示す非水系溶剤及び顔料の詳細をそれぞれ表4及び表5に示す。
表4に示す各溶剤の表面張力は、SITA Process Solutions製の「SITA Messtechnik GmbH science line t60」を用いて、23℃、0.05Hzの測定条件で求めた。
また、各表に示す顔料分散剤は以下の通りである。
S18000:日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース18000」、有効成分100質量%。
Disperbyk2155:ビックケミー・ジャパン株式会社製「Disperbyk2155」、有効成分100質量%。
(製造例1)
各表に示すカルボン酸エステル変性シリコーンオイルの合成方法について説明する。
四つ口フラスコにヘキサン50質量部、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン(東京化成工業株式会社製)10質量部、n−オクタン酸ビニル(東京化成工業株式会社製)8.4質量部を仕込んだ。そこに白金触媒1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体(シグマアルドリッチ)0.02質量部を添加し、室温で2から3時間撹拌した。その後、減圧蒸留により反応溶媒のヘキサンと未反応の原材料を除去し、カルボン酸エステル変性シリコーンオイルを得た。
(製造例2)
各表に示すアリール変性シリコーンオイルの合成方法について説明する。
四つ口フラスコにヘキサン50質量部、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン(東京化成工業株式会社製)10質量部、3−フェニル−1−プロペン(東京化成工業株式会社製)12.5質量部を仕込んだ。そこに白金触媒1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金錯体(シグマアルドリッチ)0.02質量部を添加し、室温で2から3時間撹拌した。その後、減圧蒸留により反応溶媒のヘキサンと未反応の原材料を除去し、目的化合物アリール変性シリコーンオイルを得た。
得られたカルボン酸エステル変性シリコーン及びアリール変性シリコーンの構造式を以下に示す。下記式において、Meはメチル基を表す。
Figure 2018141125
「評価」
実施例及び比較例のインクについて、以下の方法により評価を行った。これらの評価結果を各表に示す。
(貯蔵安定性)
各インクを密閉容器に入れ、70℃の環境下で4週間放置した。放置前のインク粘度「粘度の初期値」と、放置後のインク粘度「4週間後の粘度」とを測定し、粘度変化率を下記式から求めた。粘度変化率から、下記基準で貯蔵安定性を評価した。
インク粘度は、23℃における粘度であり、株式会社アントンパール・ジャパン製「レオメーターMCR302」(コーン角度1°、直径50mm)を用いて測定した。
粘度変化率=[(4週間後の粘度×100)/(粘度の初期値)]−100(%)
A:粘度変化率が5%未満である。
B:粘度変化率が5%以上10%未満である。
C:粘度変化率が10%以上である。
(ノズルプレートに対するインクの濡れ性)
各インクを30mlのガラス容器に入れ、インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(商品名:理想科学工業株式会社製)に使用されるノズルプレート(長さ5cm、幅5mm)の一辺をピンセットでつまみ、反対側の一辺から2cmを5秒間インクに浸漬させた。その後、ノズルプレートを素早く引き上げ、ノズルプレート上に残ったインク膜がインク滴になるまでの時間tを測定した。同じノズルプレートを用いて同様の操作を10回繰り返し、それぞれ時間tを測定した。その平均値を算出し、撥インク時間とした。撥インク時間から、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を以下の基準で評価した。
S:撥インク時間が3秒未満である。
A:撥インク時間が3秒以上5秒未満である。
B:撥インク時間が5秒以上10秒未満である。
C:撥インク時間が10秒以上である。
(乾燥速度)
各インクをライン式インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(理想科学工業株式会社製)に装填し、普通紙「理想用紙薄口」(理想科学工業株式会社製)に、印刷速度150ppm、解像度300dpi×300dpiでベタ画像を印刷した。
得られた印刷物を、クロックメーター CM−1(ATLAS ELECTRIC DEYICES製)で10秒間に10回、白綿布でこすった。印刷してから30秒後に白綿布による1回目の擦りを行った。
こすった白綿布を測色計X−rite eXact(ビデオジェット・エックスライト株式会社製)で測定し、こすっていない部分との色差ΔEを求めた。色差ΔEが小さい方が、インクの乾燥速度が速く、画像の定着性に優れる。
A:ΔEが3未満である。
B:ΔEが3以上7未満である。
C:ΔEが7以上である。
(ブリーディング)
各インクを用いて、上記乾燥速度と同様にして、印刷物を作製した。
印刷物の印刷面の印刷領域と未印刷領域の境目をスリー・アールシステムズ株式会社製「ポータブルデジタル顕微鏡Vitiny」で観察し、境目のにじみを以下の基準で評価した。インクに含まれる顔料が染料化することで、印刷面の境目の滲みが観察される。
A:印刷面の境目ににじみが観察されなかった。
B:印刷面の境目ににじみが観察された。
C:印刷面の境目が著しくにじんでいた。
(耐光性)
各インクを用いて、上記乾燥速度と同様にして、印刷物を作製した。
耐候性試験機「ウエザオメータCi4000」(アトラス社製)に印刷物をセットし、波長300−400nm、照度36W/mで72時間照射した。照射前後の退色を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:ほとんど退色しない。
B:退色していることがわかる。
C:著しく退色していることがわかる。
Figure 2018141125
Figure 2018141125
Figure 2018141125
Figure 2018141125
Figure 2018141125
各表に示す通り、各実施例のインクでは、各評価結果が良好であった。また、各実施例のインクでは、初期粘度が5〜15mPa・sの範囲で、適正な粘度であった。
実施例1〜3では、表面張力が好ましい範囲内の各種シリコーンオイルを用いており、各評価結果が良好であった。実施例1〜3を通して、シリコーンオイルの表面張力が高い方がノズルプレートに対するインクの濡れ性を低くし、インクの吐出不良を防ぐことができ、一方、シリコーンオイルの表面張力が低い方が印刷物の乾燥速度が速く、印刷物の定着性に優れることがわかる。
実施例4〜7では、シリコーンオイルとともに、その他の非水系溶剤を組み合わせて用いており、各評価結果が良好であった。実施例6及び7から、シリコーンオイルとともに、高級アルコール系溶剤のイソエイコシルアルコールを用いることで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性をさらに改善させることができた。
実施例8〜12では、各種染付レーキ顔料を用いており、各評価結果が良好であった。実施例12では、酸性の染付レーキ顔料を用いているが、表面張力が好ましい範囲内のシリコーンオイルとともに用いることで、貯蔵安定性及びノズルプレートに対するインクの濡れ性を十分に改善することができた。
比較例1では、非水系溶剤であるジメチルシリコーンの表面張力が19.7mN/mと低く、ノズルプレートに対するインクの濡れ性が悪化し、インク吐出不良の問題が生じる。
比較例2〜4では、非水系溶剤である石油系炭化水素溶剤、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコシルアルコールの表面張力が高く、印刷物の乾燥速度が遅く、定着性の問題が生じる。
比較例3及び4では、非水系溶剤に極性溶剤を用いており、印刷物のブリーディング及び耐光性が低下した。
比較例5及び6では、それぞれ比較顔料のピラゾロン及びキナクリドンを用いており、貯蔵安定性が十分に得られなかった。比較例5及び6では、顔料の分散性が悪く、ノズルプレートに対するインクの濡れ性が悪化し、印刷物の乾燥速度も遅くなった。

Claims (9)

  1. 染付レーキ顔料、顔料分散剤、及び非水系溶剤を含み、前記非水系溶剤は、表面張力が20mN/m以上28mN/m以下であるシリコーンオイルを含む、油性インクジェットインク。
  2. 前記シリコーンオイルの表面張力が22mN/m以上26mN/m以下である、請求項1に記載の油性インクジェットインク。
  3. 前記シリコーンオイルを非水系溶剤全量に対し50質量%以上で含み、炭素数6以上のアルコール系溶剤を非水系溶剤全量に対し2質量%以上15質量%以下でさらに含む、請求項1又は2に記載の油性インクジェットインク。
  4. 前記染付レーキ顔料は、塩基性染付レーキ顔料である、請求項1から3のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
  5. 前記染付レーキ顔料は、キサンテン系塩基性染付レーキ顔料である、請求項4に記載の油性インクジェットインク。
  6. 前記染付レーキ顔料は、C.I.Pigment Red81、C.I.Pigment Red81:4、C.I.Pigment Red169からなる群から選択される1種以上である、請求項4又は5に記載の油性インクジェットインク。
  7. 前記シリコーンオイルは、1分子中のケイ素数が2〜6であり、ケイ素原子に炭素原子が直接結合し、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基を有し、1分子中の前記炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる炭素数及び酸素数の合計が5〜20である変性シリコーンオイルを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
  8. 前記変性シリコーンオイルに含まれる前記炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基は、炭素数7以上のアルキル基、炭素数及び酸素数の合計が5以上であるカルボン酸エステル結合含有基、炭素数6以上の芳香環含有基、及び炭素数7以上のアルキレン基からなる群から選択される1種以上である、請求項7に記載の油性インクジェットインク。
  9. 前記変性シリコーンオイルは、下記一般式(X)で表される化合物である、請求項7又は8に記載の油性インクジェットインク。
    Figure 2018141125
    (一般式(X)において、Rは、酸素原子、又はケイ素原子に炭素原子が直接結合する2価の有機基であり、Rは、それぞれ独立的に、ケイ素原子に炭素原子が直接結合する1価の有機基であり、m及びnは、それぞれ独立的に、0〜4の整数であり、pは、それぞれ独立的に、0〜2の整数であり、1分子中のケイ素数が2〜6であり、R及びRのうち少なくとも1個は、炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基であり、1分子中の前記炭素数及び酸素数の合計が5以上である有機基に含まれる酸素数及び炭素数の合計が5〜20である。)
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