JP2018140903A - 炭化珪素単結晶インゴットの製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶インゴットの製造方法 Download PDF

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【課題】マイクロパイプ欠陥がより低減された炭化珪素単結晶インゴットを得ることができる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法を提供する。【解決手段】炭化珪素単結晶からなる種結晶基板上に昇華再結晶法により炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、前記種結晶基板が{0001}面から所定のオフ角方向に0.5°以下のオフ角を有しており、結晶成長速度が0.1mm/h以下で少なくとも厚さ0.5mmの炭化珪素単結晶を成長させる成長副工程を介して、結晶成長速度が0.2mm/h超で主たる炭化珪素単結晶を成長させる成長主工程を行い、結晶成長端面が所定の凸面形状を呈するようにして、該結晶成長端面の中央部にファセットを形成する炭化珪素単結晶インゴットの製造方法である。【選択図】図2

Description

本発明は、炭化珪素単結晶からなる種結晶基板を用いた昇華再結晶法により、炭化珪素単結晶インゴットを製造する炭化珪素単結晶インゴットの製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、広い禁制帯幅を有するワイドバンドギャップ半導体であり、耐電圧性や耐熱性等で従来のシリコン(Si)をはるかに凌ぐ特性を有することから、次世代の半導体材料として研究開発が進められている。
炭化珪素単結晶(SiC単結晶)を成長させる技術のひとつとして、種結晶を用いた昇華再結晶法がある。すなわち、改良レーリー法とも呼ばれるこの方法は、坩堝の蓋体にSiCからなる種結晶基板を取り付け、坩堝の容器本体(坩堝本体)にSiC原料を配置して、SiC原料を昇華させることで、種結晶基板上にバルク状のSiC単結晶を成長させる。その際、成長する単結晶中への不純物ドーピングも可能であり、例えば、n型SiC単結晶の場合には、成長中の雰囲気ガスへ窒素(N2)ガスを添加することができる。そして、略円柱状をしたバルク状のSiC単結晶(SiC単結晶インゴット)を得た後、一般には、300〜600μm程度の厚さに切り出した上で、SiC単結晶基板(以下、単にSiC基板という)を製造し、パワーエレクトロニクス等の分野でSiCデバイスの作製に供される。
この昇華再結晶法による結晶成長には、2000℃を超える温度が必要であり、しかも、坩堝本体に配されたSiC原料と種結晶基板との間に温度勾配を設けて結晶成長を行うことから、得られるSiC単結晶には、如何しても転位欠陥、積層欠陥等の結晶欠陥が含まれてしまう。このうち、転位欠陥としては、貫通刃状転位、基底面転位、及び貫通らせん転位があるが、なかでも貫通らせん転位の集合体であるマイクロパイプ欠陥がデバイスキラー欠陥として知られている。
マイクロパイプ欠陥は貫通らせん転位の集合体である。デバイス用途としてよく用いられている4H−SiCの場合、バーガースベクトルが3c以上のときに、100nm以上の中空孔を形成することが報告されている(非特許文献1)。
炭化珪素には100種類を超える結晶多形(ポリタイプ)があり、これらの結晶多形(ポリタイプ)のギブス自由エネルギー差がわずかであるため、結晶成長中に結晶多形が混在し易く(異種ポリタイプが発生し易く)、マイクロパイプの発生原因となっている。他にも、昇華させるSiC原料中の不純物元素が結晶中に取り込まれることなどでマイクロパイプの発生原因になる場合もある。
そこで、マイクロパイプ欠陥の少ない炭化珪素単結晶の製造方法として、ファセットが形成される部分でマイクロパイプ欠陥やらせん転位を発生させ、この領域で成長核を形成し、その他の領域でステップフロー成長を行うことで、異種多形が発生しないようにできる手法が報告されている(特許文献1)。
また、結晶成長中に不純物元素が取り込まれるインクルージョンの抑制方法として、黒鉛坩堝の内壁を黒鉛シートで被覆することでカーボンインクルージョンを低減できる炭化珪素単結晶製造用坩堝が報告されている(特許文献2)。
更には、SiC粉末とC粉末、あるいは部分炭化させたSiC粉末を、原料粉末のシリコンに対する炭素の割合として1.04〜1.14とすることで、シリコンドロップレットを抑制してマイクロパイプなどの発生を抑える手法が報告されている(特許文献3)。
近年、SiCの結晶欠陥の低減化が進み、直径100mm(4インチ)ではマイクロパイプ欠陥が0個/cmのSiC基板が、直径150mm(6インチ)では1個/cm以下のSiC基板が報告されているが、基板の口径が大きくなるとマイクロパイプの発生を抑制するのは難しくなる。このように、6インチの大口径基板においてマイクロパイプ密度が高い原因として、結晶が大口径化するにつれて、異種ポリタイプを抑制した安定的な結晶成長が困難となり、不可避的にマイクロパイプが発生していることを示唆していると考えられる。
特開2011−207691号公報 特開2014−122140号公報 特開2013−103848号公報
Materials Science Forum Vols. 264-268 (1998) pp 429-432
SiCの結晶欠陥の低減化は進んではいるものの、マイクロパイプはデバイスのキラー欠陥になることからこれを無くすことが必要となる。ところが、種結晶基板を用いた昇華再結晶法により製造する炭化珪素単結晶インゴットの口径が大型化するにつれて、マイクロパイプの発生を抑制するのは難しい。そのため、種結晶基板中に存在するマイクロパイプや、結晶成長において不可避的に発生するマイクロパイプを結晶成長中に低減することができれば、マイクロパイプの少ない炭化珪素単結晶インゴットを安定的に製造することができるようになる。
本発明の目的は、マイクロパイプ欠陥がより低減された炭化珪素単結晶インゴットを得ることができるSiC単結晶インゴットの製造方法を提供することにある。
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、種結晶基板を用いた昇華再結晶法により結晶成長端面の中央部にファセットが形成されるようにしながら、結晶成長中に所定のらせん転位を分解させることで、マイクロパイプ欠陥が効率的に低減された炭化珪素単結晶インゴットが得られるようになることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1) 炭化珪素単結晶からなる種結晶基板上に昇華再結晶法により炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、前記種結晶基板が{0001}面から所定のオフ角方向に0.5°以下のオフ角を有しており、結晶成長速度が0.1mm/h以下で少なくとも厚さ0.5mmの炭化珪素単結晶を成長させる成長副工程を介して、結晶成長速度が0.2mm/h超で主たる炭化珪素単結晶を成長させる成長主工程を行い、結晶成長端面が所定の凸面形状を呈するようにして、該結晶成長端面の中央部にファセットを形成することを特徴とする炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(2) 前記成長副工程における成長雰囲気圧力が1.3kPa以上39.9kPa以下である(1)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(3) 得られる炭化珪素単結晶インゴットの高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oとインゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)が、インゴットの半径rとの割合〔(O−E)/r〕で0.01以上0.1以下となる(1)又は(2)に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(4) 結晶成長端面におけるファセット以外の領域でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の50%以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
(5) 結晶成長端面におけるファセット以外の領域でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の25%以下である(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
本発明によれば、種結晶基板を用いた昇華再結晶法によるSiC単結晶インゴットの製造において、マイクロパイプを効率的に低減させることができる。そのため、マイクロパイプ密度の低いSiC単結晶基板を得ることが可能になり、特に、大口径のSiC単結晶基板においてもマイクロパイプ密度が低減されることから、高品質のSiCデバイスを歩留まり良く製造することができるようになる。
図1は、実施例で用いた昇華再結晶法による単結晶成長装置の模式説明図である。 図2は、実施例で得られたSiC単結晶の縦断面にあたる(1−100)面をX線トポグラフ測定により撮影したものである。 図3は、SiC単結晶インゴットの形状を説明するための模式図である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明では、所定の種結晶基板を用いた昇華再結晶法によるSiC単結晶インゴットの製造方法において、結晶成長端面が所定の凸面形状を有して、この結晶成長端面の中央部にファセットが形成されるようにしながら、結晶成長速度が0.1mm/h以下で少なくとも厚さ0.5mmのSiC単結晶を成長させる成長副工程を介して、主たるSiC単結晶を成長させる成長主工程を行うことで、マイクロパイプを効率的に減らすようにする。このようにすることで、ファセット以外の領域において、マイクロパイプ欠陥がバーガースベクトル1cの貫通らせん転位に分解するため、本発明ではこれを利用することで、得られる炭化珪素単結晶インゴットのマイクロパイプ密度を低減する。
本発明においては、種結晶基板が{0001}面から所定のオフ角方向に0.5°以下のオフ角を持つことで、得られるSiC単結晶インゴットの先端における結晶成長端面の中央部にファセットが形成されるようにする。オフ角は0°であってもよく、好ましくは0°以上0.1°以下であるのがよい。また、オフ角方向については特段の制限はないが、現状のデバイス作製の実情等を鑑みると、好ましくは、<11−20>方向又は<1−100>方向のいずれかであるのがよい。
ここで、ファセットは、SiC単結晶を成長させる際に、結晶のc軸である<0001>方向に垂直な角度を持つ領域のみに発生する平滑面であり、ファセット{0001}面とも表記される。本発明では、種結晶基板が上記のようなオフ角を有することから、結晶成長端面の中央部にファセットが形成されるようになる。結晶成長端面で確認されるファセットの具体的な位置や大きさについては、得られるSiC単結晶インゴットの口径によっても変わる可能性はあるが、例えば、口径が4インチ以上6インチ以下程度のSiC単結晶インゴットの場合には、インゴット先端方向からの結晶成長端面の平面視において、結晶成長端面の円相当径での直径比が10%以上40%以下の同心円からなる中央部の領域内に100mm以上1600mm以下程度の面積を有したファセットが形成される。そのため、ファセットの形成されない結晶成長端面の外周部においては、マイクロパイプを少なくすることができ、電子デバイスを歩留り良く作製することが可能となる。
一般に、昇華再結晶法で形成されたSiC単結晶インゴットでは、マイクロパイプ欠陥は種結晶基板から承継し、異種ポリタイプやインクルージョンなどの原因によって結晶成長中に発生してしまう。ここで、昇華再結晶法では、ポリタイプの安定したSiC単結晶を得る目的などから、成長結晶の周辺部に比べて中央部の方が低くなるような温度勾配を設けることで、凸形の結晶成長表面を維持しながらSiC単結晶インゴットを成長させることができ、SiC単結晶インゴットの先端における結晶成長端面が凸面形状を有するようになる。詳しくは、成長結晶の周辺部における成長表面の任意の地点の温度tと、この点と種結晶基板からの距離が等しい結晶中央部の温度tとの差(Δt=t−t)が正となるようにし、好ましくはΔtが0℃超20℃以下程度となるようにして、成長空間内で成長方向に向かって適度な凸形状の等温線を形成するのがよい。
このように、成長結晶の周辺部と中央部に温度差を設ける手法として、種結晶基板を設置する黒鉛部材(黒鉛製坩堝の蓋体)の外部に配置する断熱材の一部に抜熱孔を設けて、結晶中央部からの抜熱を促進させることで結晶中央部の温度を下げる手法、種結晶基板の設置面の黒鉛部材について中央部の黒鉛部材を熱伝導度の高い部材に変えることで抜熱を促進させ、結晶中央部の温度を下げる手法などが考えられる。好適には、図3に示したように、種結晶基板1の上にSiC単結晶21が成長したSiC単結晶インゴットの先端における結晶成長端面が凸面形状を有して、インゴット高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oと、インゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)が、インゴットの半径rとの割合〔(O−E)/r〕で0.01以上0.1以下となるようにするのがよい。
ことのきに、種結晶基板のオフ角を0.5°以下とすることで、種結晶基板上に成長する凸形状のSiC単結晶インゴットの頂点にファセットを形成することができ、種結晶基板の全面に亘ってポリタイプの安定的なステップフロー成長を行うことができるようになる。
加えて、本発明においては、主たる結晶成長を行う成長主工程に先駆けて、結晶成長速度を0.1mm/h以下で少なくとも厚み0.5mmのSiC単結晶を成長させる成長副工程を含めることで、ファセット以外の領域でマイクロパイプがらせん転位に分解することを見出した。好適には、結晶成長端面におけるファセット以外でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の50%以下、より好適には25%以下になる。
ちなみに、マイクロパイプが貫通らせん転位に分解するメカニズムとしては、特開2007−269627号公報に記載のように、ステップフロー成長が結晶中のマイクロパイプの伸展を阻害することが推定される。この先行技術文献は化学気相成長法での報告であるが、昇華再結晶法においては結晶成長速度が0.1mm/h以下の場合に、同様の現象が起こり、ステップロー成長によってマイクロパイプが貫通らせん転位へ分解すると考えられる。
ファセットは成長の起点となる部分であり、マイクロパイプ欠陥を低減することはできないが、SiC単結晶インゴットからSiC単結晶基板を切り出した場合にファセットは基板面積に対しておおよそ10%未満の領域である。また、本発明のようにオフ角が0.5°以下の場合には、ファセットが形成される場所は基板中央部と予め分かっている。したがって、デバイス製造時には基板中央部の基板面積に対して10%未満のファセット部を避けることで、歩留り良くデバイスを製造することができる。
本発明では、成長副工程において、結晶成長速度を0.1mm/h以下に抑えるために、成長雰囲気圧力を高めるようにしてもよく、それ以外にも、例えば、坩堝本体に装填するSiC原料の原料温度を下げて原料昇華量を下げたり、SiC原料と種結晶基板との間の温度差を小さくする方法などが挙げられる。なかでも、成長雰囲気圧力の制御が最も簡便な方法であり、好ましくは、成長雰囲気圧力を1.3kPa以上39.9kPa以下で少なくとも結晶厚み0.5mmの結晶成長を行うのがよい。成長雰囲気圧力が1.3kPaを下回ると真空排気装置による精密な圧力制御が困難となり、反対に39.9kPaを超えると結晶成長速度が0.01mm/h未満と著しく低下してしまい、生産性に問題が出る。また、成長副工程での結晶厚みが5mmを超える結晶成長を行うことは、成長時間が少なくとも50時間を必要とするため、十分に効果が得られかつ生産性の観点から、成長副工程では0.5mm以上5mm以下の結晶成長を行うことが好ましい。
このような成長副工程により、SiC単結晶中インゴットのマイクロパイプを貫通らせん転位に分解した上で、本発明では、主たる結晶成長を行う成長主工程により、SiC単結晶インゴットを成長させる。ここで、主たる結晶成長を行う成長主工程とは、本発明の方法において主要な結晶成長を行う工程であり、具体的には、得られるSiC単結晶インゴットの50%超の結晶厚みで結晶成長を行う工程である。
例えば、成長副工程において、成長雰囲気圧力を高めて結晶成長速度を0.1mm/h以下に抑えた場合には、成長主工程では、成長副工程に比べて雰囲気圧力を下げることで、結晶成長速度を上げて、SiC単結晶を主体的に成長させるようにする。具体的な成長条件については一般的な昇華再結晶法によるSiC単結晶の成長条件と同様にすることができるが、好ましくは、成長雰囲気圧力は0.13kPa以上2.6kPa以下であるのがよい。
また、得られる結晶の抵抗率制御のために供給する窒素濃度については適宜設定可能であり、デバイス応用を考慮して体積電気抵抗率0.005〜0.05Ωcm(5〜50mΩcm)程度のn型SiC単結晶を得るには、結晶中の窒素濃度が2×1018cm−3以上1×1020cm−3以下となるようにするのがよく、場合によっては窒素供給を遮断して半絶縁性のSiC単結晶を得るようにしてもよい。
この成長主工程における結晶成長速度は0.2mm/h超であるが、好ましくは0.3mm/hr以上であるのがよい。また、成長主工程で成長させるSiC単結晶の結晶厚みについては、本発明によってSiC単結晶インゴットを製造し、これよりSiC単結晶基板を取り出すことなどを勘案すれば、少なくとも結晶厚みは10mmとするのが望ましく、好適には結晶厚みは30mm以上であるのがよい。なお、既存の設備を用いることなどを考慮すると、成長主工程における結晶成長速度は3mm/h程度が上限であり、また、成長主工程で成長させるSiC単結晶の結晶厚みの上限は200mm程度である。
また、成長副工程において、成長雰囲気圧力を高めて結晶成長速度を0.1mm/h以下に抑えた場合には、成長副工程における成長雰囲気圧力から成長主工程における成長雰囲気圧力への切り替えに際しては、その間の結晶成長が不安定となって異種ポリタイプが混在するなどの結晶欠陥を生じるおそれがあることから、圧力変更速度は0.13kPa/h以上13.3kPa/h以下となるようにするのが好ましい。
本発明では、得られるSiC単結晶インゴットのポリタイプによる制限はなく、代表的なポリタイプである4H型、6H型及び3C型のいずれかの炭化珪素単結晶インゴットを得る方法として適用可能である。特に、パワーデバイス応用として有力視されている4H型にも適用可能である点で有利である。加えて、本発明におけるマイクロパイプの低減は、昇華再結晶法による成長条件の制御により可能となることから、得られるSiC単結晶インゴットの結晶口径Rの制限もない。そして、本発明によって製造したSiC単結晶インゴットから所定のオフ角を持ったSiC単結晶基板を切り出すことができる。本発明においては、この基板においてマイクロパイプ密度の分布は既知であり、中央部に比べて周辺部のマイクロパイプ密度は低いことから、周辺部において高性能なSiCデバイスを歩留り良く作製することができる。
次に、実施例に基づきながら本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
図1は、本発明で用いたSiC単結晶インゴットを製造するための装置であって、改良レーリー法(昇華再結晶法)による単結晶成長装置の一例である。結晶成長は、SiC原料2を誘導加熱により昇華させ、SiCからなる種結晶基板1上に再結晶させることにより行われる。種結晶基板1は黒鉛製坩堝5を形成する坩堝蓋体4の内面に取り付けられており、SiC原料(昇華原料)2は同じく黒鉛製坩堝5を形成する坩堝本体3に充填される。この黒鉛製坩堝5は、坩堝本体3及び坩堝蓋体4ともに熱シールドのために黒鉛製フェルト(断熱材)6で被覆されており、二重石英管7内部の黒鉛支持棒8の上に設置される。そして、二重石英管7の内部を真空排気装置12によって真空排気した後、高純度Arガス及び窒素ガスを、配管10を介してマスフローコントローラ11で制御しながら流入させ、石英管内圧力(成長雰囲気圧力)を真空排気装置12で調整しながら、ワークコイル9に高周波電流を流し、黒鉛製坩堝5を加熱することで結晶成長を行った。ここで、坩堝蓋体4の上部の断熱材6と坩堝本体3の下部の断熱材6とにそれぞれ直径2〜4mmの光路を設けて輻射光が取り出せるようにし、二色温度計13により温度を測定し、坩堝蓋体4の上部温度(外側温度)を種結晶基板温度とし、坩堝本体3の下部温度(外側温度)を原料温度とした。また、坩堝蓋体4を覆う断熱材6に設けた孔によって結晶中央部の抜熱が促進され、結晶中央部と周辺部の温度差(Δt=t−t)は10℃となるように調整した。
(実施例1)
先ず、予め得られたSiC単結晶インゴットより口径100mmの(0001)面を主面とした、オフ角が0.5度の4H型のSiC単結晶基板を切り出し、鏡面研磨して種結晶基板を準備した。種結晶基板とするこの得られたSiC単結晶基板について、X線トポグラフ測定〔回折面(−1100)〕を行い、マイクロパイプ欠陥を測定したところ、種結晶基板のマイクロパイプ密度は1個/cmであった。
次いで、このSiC単結晶基板を種結晶基板1とし、上記で説明した単結晶成長装置における坩堝蓋体4の内面に取り付け、SiC原料2を充填した坩堝本体3にセットし、黒鉛製フェルト(断熱材)6で被覆した後、黒鉛支持棒8の上に載せて二重石英管7の内部に設置した。二重石英管7の内部を真空排気した後、雰囲気ガスとして高純度Arガスを流入させ、石英管内圧力を約80kPaに保ちながら、ワークコイル9に電流を流して温度を上げ、種結晶基板1の温度が2200℃になるまで上昇させた。また、原料側の温度は2400℃とし、原料側と種結晶基板の温度差が100℃となるようにした。その後に成長副工程として、石英管内圧力を6.6kPaに減圧し、6.6kPaで10時間の結晶成長を行った。なお、この成長副工程に際して窒素を適量導入して、成長結晶中の窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。
次いで、成長主工程として石英管内圧力を1.3kPaにして、1.3kPaで100時間の結晶成長を行った。その際、成長主工程では窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。また、成長副工程における成長雰囲気圧力から成長主工程における成長雰囲気圧力への切り替えには、圧力変化速度0.13kPa/hで行った。このようにして得られたSiC単結晶の結晶口径は約100mmであり、結晶厚みは約30.5mmであった。また、別途行った結晶成長試験によれば、上記の成長副工程における結晶厚みは0.5mmであり、結晶成長速度は0.05mm/hと算出される。従って、成長主工程における結晶厚みは30mmであり、結晶成長速度は0.3mm/hである。なお、この実施例1では、低抵抗基板の作製のために成長主工程における窒素濃度を約1×1019cm−3としたが、この窒素濃度は適宜変更することが可能であり、例えば、窒素の供給を遮断することによって半絶縁性のSiC単結晶を作製することも可能である。
上記で得られたSiC単結晶インゴットは、先端の結晶成長端面が凸面形状を有しており、図3に示したように、インゴット高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oと、インゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)は3mmであり、半径rとの割合〔(O−E)/r〕は0.06であった。また、インゴット先端方向からの結晶成長端面を平面視で観察したところ、結晶成長端面の円相当径での直径比が20%の同心円からなる中央部の領域内に400mmの面積を有したファセットが形成されていた。
そこで、成長主工程で成長した位置(結晶成長端面から高さ10mmの位置)から(0001)面基板を切り出し、ダイヤモンドポリッシュによって表面粗さRa=1nm程度まで研磨して、厚さ400μm、直径100mmのSiC単結晶基板を得た。そして、このSiC単結晶基板について、上記と同様にして、X線トポグラフ測定〔回折面(−1100)〕によりマイクロパイプ密度を求めた。その結果、ファセットを除く領域のマイクロパイプ密度は0.4個/cm、ファセットのマイクロパイプ密度は1個/cmであり、ファセット外でのマイクロパイプ密度は、ファセット内でのマイクロパイプ密度の40%であった。
また、上記で(0001)面基板を切り出した位置より下部(種結晶基板側)のSiC単結晶より縦断面にあたる(1−100)面の基板を切り出し、鏡面研磨の後に、X線トポグラフ測定〔回折面(0004)〕を行った結果を図2に示す。太い筋状コントラストのマイクロパイプ欠陥が複数の細い筋状コントラストの貫通らせん転位に分解している様子が観察された。すなわち、成長副工程によりマイクロパイプ欠陥が貫通らせん転位に分解することで、マイクロパイプ欠陥が低減されたことを示していた。
(実施例2)
先ず、予め得られたSiC単結晶より口径100mmの(0001)面を主面とした、オフ角0°の4H型のSiC単結晶基板を切り出し、鏡面研磨して種結晶基板を準備した。種結晶基板とするこの得られたSiC単結晶基板について、実施例1と同様にしてX線トポグラフ測定〔回折面(−1100)〕によりマイクロパイプ密度を求めたところ、1個/cmであった。
次いで、このSiC単結晶基板を種結晶基板1とし、上記で説明した単結晶成長装置における坩堝蓋体4の内面に取り付け、実施例1で用いたものと同じSiC原料2を充填した坩堝本体3にセットし、黒鉛製フェルト(断熱材)6で被覆した後、黒鉛支持棒8の上に載せて二重石英管7の内部に設置した。二重石英管7の内部を真空排気した後、雰囲気ガスとして高純度Arガスを流入させ、石英管内圧力を約80kPaに保ちながら、ワークコイル9に電流を流して温度を上げ、種結晶基板1の温度が2200℃になるまで上昇させた。また、原料側の温度は2400℃とし、原料と種結晶基板の温度差が200℃となるようにした。その後に成長副工程として、石英管内圧力を13.3kPaに減圧し、13.3kPaで100時間の結晶成長を行った。なお、この成長副工程に際して窒素を適量導入して、成長結晶中の窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。
次いで、成長主工程として、石英管内圧力を1.33kPaにして、1.33kPaで100時間の結晶成長を行った。その際、成長主工程では窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。また、成長副工程における成長雰囲気圧力から成長主工程における成長雰囲気圧力への圧力変化速度は0.13kPa/hとした。このようにして得られたSiC単結晶の結晶口径は約100mm、結晶厚みは約31mmであった。また、別途行った結晶成長試験によれば、上記の成長副工程における結晶厚みは1mmであり結晶成長速度は0.01mm/hと算出される。従って、成長主工程における結晶厚みは30mmであり、結晶成長速度は0.3mm/hである。
上記で得られたSiC単結晶インゴットは、先端の結晶成長端面が凸面形状を有しており、図3に示したように、インゴット高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oと、インゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)は3mmであり、半径rとの割合〔(O−E)/r〕は0.06であった。また、インゴット先端方向からの結晶成長端面を平面視で観察したところ、結晶成長端面の円相当径での直径比が25%の同心円からなる中央部の領域内に625mmの面積を有したファセットが形成されていた。
上記で得られたSiC単結晶インゴットについて、成長主工程で成長した位置(結晶成長端面から高さ10mmの位置)から(0001)面基板を切り出し、ダイヤモンドポリッシュによって表面粗さRa=1nm程度まで研磨して、厚さ400μm、直径100mmのSiC単結晶基板を得た。そして、このSiC単結晶基板について、上記と同様にして、X線トポグラフ測定〔回折面(−1100)〕によりマイクロパイプ密度を求めた。その結果、ファセットを除く領域のマイクロパイプ密度は0.1個/cm、ファセットのマイクロパイプ密度は1個/cmであり、ファセット外でのマイクロパイプ密度は、ファセット内でのマイクロパイプ密度の10%であった。
(比較例1)
先ず、予め得られたSiC単結晶より口径100mmの(0001)面を主面とした、オフ角が0度の4H型のSiC単結晶基板を切り出し、鏡面研磨して種結晶基板を準備した。種結晶基板とするこの得られたSiC単結晶基板について、実施例1と同様にしてX線トポグラフ法によりマイクロパイプ密度を求めたところ、マイクロパイプ密度は1個/cmであった。
次いで、このSiC単結晶基板を種結晶基板1とし、上記で説明した単結晶成長装置における坩堝蓋体4の内面に取り付け、実施例1で用いたものと同じSiC原料2を充填した坩堝本体3にセットし、黒鉛製フェルト(断熱材)6で被覆した後、黒鉛支持棒8の上に載せて二重石英管7の内部に設置した。二重石英管7の内部を真空排気した後、雰囲気ガスとして高純度Arガスを流入させ、石英管内圧力を約80kPaに保ちながら、ワークコイル9に電流を流して温度を上げ、種結晶基板1の温度が2200℃になるまで上昇させた。また、原料側の温度は2400℃とし、原料側と種結晶基板の温度差は200℃となるようにした。その後に、石英管内圧力を1.33kPaに減圧し、1.33kPaで100時間の結晶成長を行った。その際に窒素を適量導入して、成長結晶中の窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。
このようにして得られたSiC単結晶の結晶口径は約100mmであり、結晶厚みは約30mmであった。また、結晶成長速度は0.3mm/hであった。得られたSiC単結晶インゴットは、先端の結晶成長端面が凸面形状を有しており、図3に示したように、インゴット高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oと、インゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)は3mmであり、半径rとの割合〔(O−E)/r〕は0.06であった。また、インゴット先端方向からの結晶成長端面を平面視で観察したところ、結晶成長端面の円相当径での直径比が25%の同心円からなる中央部の領域内に625mmの面積を有したファセットが形成されていた。
そして、得られたSiC単結晶インゴットについて、実施例1と同様に、結晶成長端から10mmの位置より(0001)面基板を切り出し、ダイヤモンドポリッシュによって表面粗さRa=1nm程度まで研磨して、厚さ400μm、直径100mmのSiC単結晶基板を得て、X線トポグラフ測定によりマイクロパイプ密度を求めた。その結果、ファセットを除く領域のマイクロパイプ密度は1個/cm、ファセットのマイクロパイプ密度は1個/cmであった。
また、上記で(0001)面基板を切り出した位置より下部(種結晶基板側)のSiC単結晶より縦断面にあたる(1−100)面の基板を切り出し、鏡面研磨の後に、X線トポグラフ測定〔回折面(0004)〕を行ったところ、マイクロパイプ欠陥は結晶中を貫通するように伸展しており、貫通らせん転位に分解する様子は観察されなかった。
(比較例2)
先ず、予め得られたSiC単結晶より口径100mmの(0001)面を主面とした、オフ角が0度の4H型のSiC単結晶基板を切り出し、鏡面研磨して種結晶基板を準備した。種結晶基板とするこの得られたSiC単結晶基板について、実施例1と同様にしてX線トポグラフ法によりマイクロパイプ密度を求めたところ、マイクロパイプ密度は1個/cmであった。
次いで、このSiC単結晶基板を種結晶1とし、上記で説明した単結晶成長装置における坩堝蓋体4の内面に取り付け、実施例1で用いたものと同じSiC原料2を充填した坩堝本体3にセットし、黒鉛製フェルト(断熱材)6で被覆した後、黒鉛支持棒8の上に載せて二重石英管7の内部に設置した。二重石英管7の内部を真空排気した後、雰囲気ガスとして高純度Arガスを流入させ、石英管内圧力を約80kPaに保ちながら、ワークコイル9に電流を流して温度を上げ、種結晶基板1の温度が2200℃になるまで上昇させた。また、原料側の温度は2400℃とし、原料と種結晶基板の温度差が200℃となるようにした。その後に成長副工程として、石英管内圧力を13.3kPaに減圧し、13.3kPaで20時間の結晶成長を行った。なお、この成長副工程に際して窒素を適量導入して、成長結晶中の窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。
次いで、成長主工程として、石英管内圧力を1.33kPaにして、1.33kPaで100時間の結晶成長を行った。その際、成長主工程では窒素濃度が約1×1019cm−3となるようにした。また、成長副工程における成長雰囲気圧力から成長主工程における成長雰囲気圧力への圧力変化速度は0.13kPa/hとした。このようにして得られたSiC単結晶の結晶口径は約100mm、結晶厚みは約30.2mmであった。また、別途行った結晶成長試験によれば、上記の成長副工程における結晶厚みは0.2mmであり、結晶成長速度は0.01mm/hと算出される。従って、成長主工程における結晶厚みは30mmであり、結晶成長速度は0.3mm/hである。
上記で得られたSiC単結晶インゴットは、先端の結晶成長端面が凸面形状を有しており、図3に示したように、インゴット高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oと、インゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)は3mmであり、半径rとの割合〔(O−E)/r〕は0.06であった。また、インゴット先端方向からの結晶成長端面を平面視で観察したところ、結晶成長端面の円相当径での直径比が25%の同心円からなる中央部の領域内に625mmの面積を有したファセットが形成されていた。
上記で得られたSiC単結晶インゴットについて、成長主工程で成長した位置(結晶成長端面から高さ10mmの位置)から(0001)面基板を切り出し、ダイヤモンドポリッシュによって表面粗さRa=1nm程度まで研磨して、厚さ400μm、直径100mmのSiC単結晶基板を得た。そして、このSiC単結晶基板について、上記と同様にして、X線トポグラフ測定〔回折面(−1100)〕によりマイクロパイプ密度を求めた。その結果、ファセットを除く領域のマイクロパイプ密度は0.8個/cm、ファセットのマイクロパイプ密度は1個/cmであり、ファセット外でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の80%であった。これは、成長副工程での結晶厚みが0.2mmであり、0.5mmに達していなかったために、マイクロパイプのらせん転位への分解が発現せず、マイクロパイプの低減効果が得られていなかったと考えられる。
1:種結晶基板、2:SiC原料、3:坩堝本体、4:坩堝蓋体、5:黒鉛製坩堝、6:断熱材、7:二重石英管、8:黒鉛支持棒、9:ワークコイル、10:配管、11:マスフローコントローラ、12:真空排気装置、13:二色温度計、21:SiC単結晶。

Claims (5)

  1. 炭化珪素単結晶からなる種結晶基板上に昇華再結晶法により炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶インゴットの製造方法であって、前記種結晶基板が{0001}面から所定のオフ角方向に0.5°以下のオフ角を有しており、結晶成長速度が0.1mm/h以下で少なくとも厚さ0.5mmの炭化珪素単結晶を成長させる成長副工程を介して、結晶成長速度が0.2mm/h超で主たる炭化珪素単結晶を成長させる成長主工程を行い、結晶成長端面が所定の凸面形状を呈するようにして、該結晶成長端面の中央部にファセットを形成することを特徴とする炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  2. 前記成長副工程における成長雰囲気圧力が1.3kPa以上39.9kPa以下である請求項1に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  3. 得られる炭化珪素単結晶インゴットの高さの位置にあたる結晶成長端面の中心点Oとインゴットの外周端から中心方向5mm内側の位置にあたる結晶成長端面上の外周点Eとの高さの差(O−E)が、インゴットの半径rとの割合〔(O−E)/r〕で0.01以上0.1以下となる請求項1又は2に記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  4. 結晶成長端面におけるファセット以外の領域でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の50%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
  5. 結晶成長端面におけるファセット以外の領域でのマイクロパイプ密度が、ファセット内でのマイクロパイプ密度の25%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の炭化珪素単結晶インゴットの製造方法。
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