JP2018135422A - ホットメルト接着剤組成物、および積層体 - Google Patents

ホットメルト接着剤組成物、および積層体 Download PDF

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【課題】本発明の目的は、高い導電性を発現した状態で被着体同士を強固に接着することができる導電性ホットメルト接着剤組成物を提供することにある。【解決手段】上記課題は、熱可塑性樹脂と導電性フィラーを含むホットメルト接着剤組成物であって、体積固有抵抗値が1000Ωcm未満であって、熱可塑性樹脂の190℃の溶融粘度が1Pa・s以上、1000Pa・s以下であることを特徴とするホットメルト接着剤組成物によって解決される。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性の被着体同士、例えば銀材とステンレス材といった金属材料間を導通させたまま、簡便に強固に接合することができるホットメルト接着剤組成物に関する。また、本発明は、導電性の被着体とコンクリートを強固に接着することができるホットメルト接着剤組成物に関する。
近年、導電材料同士を導通させたまま簡便に強固に接合させることができる接着剤組成物が求められるようになってきている。エレクトロニクス分野の技術的な進歩の中で、電子材料のモジュール化が進められており、このような分野で導電性接着剤は必要不可欠である。
また、このような導電性接着剤組成物を鉄筋コンクリートやコンクリートに接着することで、電気防食で使用する陽極材、自然電位計測で使用する基準電極、ひずみセンサーで使用する電極に活用することができ、組成物を長尺にすることで配線としても活用することができる。ところが、高い導電性と接着力を両立した簡便接着可能なホットメルト接着剤組成物は開発されていないのが現状である。
特開2001−2002254号公報 特開2002−1552612号公報
本発明の目的は、高い導電性を発現した状態で被着体同士を簡便に強固に接着することができる導電性ホットメルト接着剤を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す導電性ホットメルト接着剤組成物により簡便かつ強固な接着ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを含むホットメルト接着剤組成物であって、体積固有抵抗値が1000Ωcm未満であって、熱可塑性樹脂の190℃の溶融粘度が1Pa・s以上、1000Pa・s以下であることを特徴とするホットメルト接着剤組成物に関する。
導電性フィラーが銀またはカーボンであることを特徴とする前記ホットメルト接着剤組成物に関する。
熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂であることを特徴とする前記ホットメルト接着剤組成物に関する。
基材、上記ホットメルト接着剤組成物、被着体の順で積層されてなることを特徴とする積層体に関する。
被着体がコンクリートであることを特徴とする前記積層体に関する。
基材が導電体であることを特徴とする前記積層体に関する。
本発明により、高い導電性と接着力を発現するホットメルト接着剤組成物を提供することができる。
に本発明の積層体の構成例を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明のホットメルト接着剤組成物(以下、「組成物」と称す場合がある)は、熱可塑性樹脂と導電性フィラーを含むことを特徴とする。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂は、高温で流動可能になり、冷却により非流動可能な状態へと戻る非硬化性樹脂とするいわゆるホットメルト樹脂とすることができる。また、熱可塑性樹脂が基材に適用された後に、硬化(架橋)反応を受ける、硬化性樹脂とすることもできる。
熱可塑性樹脂は、被着体との接着を強固にするために、190℃の溶融粘度が1Pa・s以上、1000Pa・s以下であることが好ましい。1Pa・s未満であると加熱接着する際の溶融時に基材からのはみ出しにより周辺部材を汚染する場合がある。一方、1000Pa・sを越えると、加熱接着する際に被着体表面へのぬれが足りずに接着不良を起こす場合がある。
熱可塑性樹脂は、ポリウレタン系、アクリロニトリル系、アクリル系、ブタジエン系、ポリアミド系、ポリビニルブチラール系、オレフィン系、ポリエステル系、スチレン系、EVA系及びシリコン系樹脂等からなる群から選ばれる1 種以上を含むことができる。ただし、これらの樹脂に限定されるわけではない。熱可塑性樹脂は、耐熱性と接着力の観点から、より好ましくは、ポリアミド系樹脂または、ポリエステル系樹脂を含むことができる。熱可塑性樹脂は1種単独で用いても良いし、2 種以上併用しても良い。
<導電性フィラー>
本発明で用いられる導電性フィラーとしては銀、金、銅、ニッケルなどの金属、アルミナ、ガラスなどの無機絶縁体やポリエチレンやポリスチレンなどの有機高分子などの表面を導電性物質でコートしたもの、導電性カーボンブラック、グラファイトなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお、導電性フィラーは銀、カーボンブラック、グラファイトであることが好ましい。
導電性フィラーの形状に関しては、フレーク状(鱗片状)、球状、針状、繊維状、樹枝状が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、接着力を強固にするために導電性フィラーの添加量を減らしたい場合は、フレーク状(鱗片状)が好ましい。
熱可塑性樹脂中の導電性フィラーの含有比率に関しては、特に限定されることはないが、接着力と導電性の観点から、銀や金などの金属に関しては40〜80重量%が好ましく、より好ましくは50〜65重量%が好ましい。40重量%未満であると導電性が十分でなく、80重量%を超えると接着強度が不十分となるため好ましくない。一方、カーボンブラック、グラファイトなどのカーボンに関しては2〜60重量%が好ましく、より好ましくは、5〜40重量%が好ましい。2重量%未満であると導電性が十分でなく、60重量%を超えると接着強度が不十分となるために好ましくない。
<その他の成分>
本発明のホットメルト接着剤組成物は、本発明による効果を損なわない範囲であれば、各種添加剤を適宜配合することも可能である。例えば、硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、強度向上、及び靭性向上等の観点から、ポリイソシアネートやエポキシ樹脂、ポリカルボジイミド化合物等の硬化剤や有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。また、基材とのレベリング性、塗工性の調整や接着性の向上のために、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、粘着付与剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、紫外線吸収剤、チキソトロピー付与剤、レベリング剤、消泡剤、分散安定剤、流動性付与剤、消泡剤及び色材等も添加することができる。
<ホットメルト接着剤組成物>
本発明のホットメルト接着剤組成物は、上記、熱可塑性樹脂、導電性フィラーを必須成分とし、更に、必要に応じて、その他の成分を配合後、均一に分散することで製造することができる。
分散方法は、熱可塑性樹脂を溶剤に溶解し、導電性フィラーを添加した後、遊星攪拌や三本ロール、二本ロール、スキャンデックスによって行う。使用する溶剤は熱可塑性樹脂を溶かすものであれば特に制限されない。あるいは、ニーダーや二軸押し出し機で熱可塑性樹脂を高温下で溶融し、導電性フィラーを添加した後、溶融混錬することで行う。ただし、物性を低下させない範囲であれば上記以外の分散方法を用いても良い。
<積層体>
本発明の積層体の作製方法を以下に示す。まず上記ホットメルト接着剤組成物を基材に塗布または印刷する。塗布、印刷方法は、公知の方法を用いればよく、インクジェット法、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、カーテンコート法、スリットコート法、スクリーン印刷法、反転印刷法、ホットメルトアプリケーター、ホットメルトコーター、スリットコーター、ホットメルトロールコーター等を挙げることができるが、特に限定されない。溶剤を使用した場合の乾燥条件は、特に制限はなく、熱風乾燥、赤外線や減圧法を利用したものが挙げられる。乾燥条件としては、膜厚や選択した有機溶剤にもよるが、通常60〜200℃程度の熱風加熱が用いられる。また、基材としてPETやPEN等のプラスチックフィルムを用いる場合は、基材が熱で変形する場合があるため、60〜150℃がより好ましい。
次にホットメルト接着剤組成物と基材を被着体上に設置し、特に限定されないがアイロンやIH加熱装置を用いて被着体上でホットメルト組成物を溶融させて導電性ホットメルト接着剤組成物と被着体を接合させることで製造することができる。基材は、導電体、非導電体等、複数が挙げられるが、特に限定されることはない。被着体は、銀、ステンレス、銅、鉄、アルミ、コンクリート、モルタル、スレート、木材、セラミック、ガラス、コルク、紙、非鉄金属、ポリマー等が挙げられるが特に限定されることはない。なお、投錨効果により接着強度が安定しやすい点からコンクリートやモルタルがより好ましい。
<その他の積層体>
その他の積層体成分として、積層体の強度向上のために組成物と基材の間にメッシュ層を設けることもできる。
以下、本発明について、具体的な実施例に沿って説明する。しかし、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。また、下記実施例及び比較例に記載の、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
[熱可塑性樹脂の190℃の溶融粘度]
熱可塑性樹脂の190℃における溶融粘度(Pa・s)をアントンパール・ジャパン社製のレオメーター(MCR302)を用いて測定した。測定方法としては、測定サンプルを設置後、200℃まで昇温し、溶融した後、2℃/秒の速度で降温しながら測定し、190℃の時の粘度を読み取った。
測定治具:コーンプレート(CP25−2)
回転数:10(1/sec)
[ポリアミド樹脂4の製造]
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、空気導入管、水分トラップを備えた重合反応装置の反応槽に、ジカルボン酸であるプリオール1009を89.5重量部、ブタンジアミンを10.5重量部仕込んだ。
次に、反応槽の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気化中、220℃まで徐々に昇温し、さらに8時間熟成することで、ポリアミド樹脂4が得られた。
[組成物例1の作製]
ポリアミド樹脂(アルケマ株式会社製 商品名:プラタミドM1276)45部をトルエン/イソプロパノール(=2/1)150部に溶かし、その樹脂溶液にフレーク状銀粒子(福田金属箔粉工業株式会社製:Ag−XF301NT)55部を添加して、へらで混ぜた後、遊星攪拌(株式会社 シンキー製:あわとり錬太郎)を行うことで、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例2の作製]
ポリアミド樹脂(アルケマ株式会社製 商品名:プラタミドH2544)45部とフレーク状銀粒子(福田金属箔粉工業株式会社製:Ag−XF301NT)55部を2軸押出機(東洋精機(株)製)を用いて溶融混錬した。
混錬条件は以下の通りである。
シリンダー温度:200℃
スクリュー回転数:20rpm
混錬した組成物を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗布後、冷却固化することで、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例3の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例2と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例4の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例1と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例5の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例2と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例6の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例1と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例7の作製]
ポリアミド樹脂(東洋紡株式会社製 商品名:バイロン200)45部をトルエン/メチルエチルケトン(=1/2)150部に溶かし、その樹脂溶液にフレーク状銀粒子(福田金属箔粉工業株式会社製:Ag−XF301NT)55部を添加して、へらで混ぜた後、遊星攪拌(株式会社 シンキー製:あわとり錬太郎)を行うことで、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例8の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例1と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例9の作製]
ポリアミド樹脂(アルケマ株式会社製 商品名:プラタミドM1276)65部をトルエン/イソプロパノール(=2/1)400部に溶かし、その樹脂溶液にカーボンブラック(デンカ株式会社製:HS100)、35部を添加した後、ガラスビーズ1mmを500部加えて、スキャンデックスによる分散を行い、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例10の作製]
ポリアミド樹脂(アルケマ株式会社製 商品名:プラタミドH2544)65部とカーボンブラック(デンカ株式会社製:HS100)35部を二本ロールを用いて、マスターバッチ化した。得られたチップを二軸押し出し機にて、溶融混錬して、混錬した組成物を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗布後、冷却固化することで、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
二本ロール温度:150℃
シリンダー温度:200℃
スクリュー回転数:20rpm
[組成物例11の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例10と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例12の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例9と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例13の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例10と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[組成物例14の作製]
ポリエステル樹脂(東洋紡株式会社製 商品名:バイロン200)65部をトルエン/メチルエチルケトン(=1/2)400部に溶かし、その樹脂溶液にカーボンブラック(デンカ株式会社製:HS100)、35部を添加した後、ガラスビーズ1mmを500部加えて、スキャンデックスによる分散を行い、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[比較組成物例1の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例2と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[比較組成物例2の作製]
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学株式会社製 商品名:BL−2)45部をトルエン/メチルエチルケトン(=1/2)300部に溶かし、その樹脂溶液にフレーク状銀粒子(福田金属箔粉工業株式会社製:Ag−XF301NT)55部を添加して、へらで混ぜた後、遊星攪拌(株式会社 シンキー製:あわとり錬太郎)を行うことで、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[比較組成物例3の作製]
表1に記載した熱可塑性樹脂を用いた以外は組成物例10と同様の方法で、導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[比較組成物例4の作製]
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学株式会社製 商品名:BL−2)65部をトルエン/メチルエチルケトン(=1/2)400部に溶かし、その樹脂溶液にカーボンブラック(デンカ株式会社製:HS100)、35部を添加した後、ガラスビーズ3mmを500部加えて、スキャンデックスによる分散を行い、分散液を作製した。その分散液を銅箔およびガラス板に膜厚100μmになるように塗工後、溶剤を乾燥させることで導電性ホットメルト接着剤組成物を得た。
[比較組成物例5の作製]
表1に記載した仕込み量以外は、組成物例1と同様の方法で組成物を得た。
次に得られた組成物を使用して、以下の試験を行った。(実施例1〜17、比較例1〜5)
1.接着力測定用試験片の作製
組成物例1〜14、比較組成物例1〜5で得られた、組成物と銅箔の積層物をコンクリート片 (グラインダーで事前に表面処理)、銅箔、PETフィルムの表面に組成物面が接するように設置した後、基材(銅箔面)の上からスチームアイロン (TA-C35-L ブルー、東芝社製)を常識の範囲内で手で加えられるぐらいの一定の圧力をかけながらで3分間加熱し、被着体と組成物の接着を行った。実施例11に関しては、電磁誘導加熱装置(アキレス社製、オールオーバー接着装置)を基材(銅箔)に押し当てて、37kHzで3秒間加熱した。加熱終了後、室温に戻るまで、24時間放置した。
使用グラインダー:Monotaro スリムディスクグラインダー(MRO−100DG)
アイロン温度条件:アイロンの設定温度「中」
2.接着強度の試験と基材からのはみ出し評価
作製した接着力測定用試験片が室温に冷めるまで放置した後、被着体表面の銅箔と接着剤を25cm幅に切断し、引っ張り試験機を用いて90度剥離によって接着力測定試験を行った。チャートからその接着力の平均値を求め、接着力とし、その接着力を3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
(測定温度:23℃、湿度50%)
○:接着力が1N/25mm以上
△:接着力が0.5N〜1N/25mm
×:接着力が0.5N/25mm未満
さらに接着後の基材からの組成物のはみ出しの程度においても評価を行った。基材からはみ出た組成物の末端から基材までの距離を2段階で評価を行った。「○」の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:2mm未満のはみ出し。
×:2mm以上のはみ出し。
3.体積固有抵抗値の測定
組成物例1〜14、比較例1〜5で得られた、組成物とガラス板の積層物を1.5cm×3cmに裁断し、低抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製:ロレスターGX MCP−T700)を用いて組成物の体積抵抗値の測定を行った。2段階で評価を行った。「○」評価の場合、本請求項を満たす。
○:体積抵抗値が1000Ωcm未満
×:体積抵抗値が1000Ωcm以上

表1の略語は以下の通りである。
・ポリアミド樹脂1:アルケマ株式会社 商品名:プラタミドM1276(190℃溶融粘度:700Pa・s)
・ポリアミド樹脂2:アルケマ株式会社 商品名:プラタミドH2544(190℃溶融粘度:40Pa・s)
・ポリアミド樹脂3:アルケマ株式会社 商品名:プラタミドM1657(190℃溶融粘度:24Pa・s)
・ポリアミド樹脂4:合成樹脂([ポリアミド樹脂4の製造]に記載)(190℃溶融粘度:1.8Pa・s)
・ポリアミド樹脂5:ヘンケルジャパン株式会社 商品名:PA6801(190℃溶融粘度:22Pa・s)
・ポリエステル樹脂1:東洋紡株式会社 商品名:バイロン200(190℃溶融粘度:670Pa・s)
・EVA1:三井デュポンポリケミカル株式会社 商品名:エバフレックスV5733(190℃溶融粘度:187Pa・s)
・EVA2:東洋アドレ株式会社 商品名:H−728(190℃溶融粘度:0.77Pa・s)
・ポリビニルブチラール樹脂1:積水化学株式会社 商品名:BL−2(190℃溶融粘度:1040Pa・s)
・銀1:福田金属箔粉工業株式会社 商品名:Ag−XF301NT
・カーボン1:デンカ株式会社 商品名:HS100
被着体として、コンクリート片以外、例えば、モルタル、木材、スレート、PET、PEN、ポリイミド、塩ビ、金属を使用した場合でも接着力は良好であった。
実施例1〜17は、溶融粘度が適切な熱可塑性樹脂を使用しているため、高い導電性を発現しつつ良好な接着力を示した。実施例5と実施例16は熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂ではないため、接着力が若干低くなる結果となっていた。比較例1、比較例3は熱可塑性樹脂の溶融粘度が低すぎるため、接着時の基材からのはみ出しが顕著に表れていた。比較例2、比較例4は熱可塑性樹脂の溶融粘度が高すぎるため被着体へのぬれが足りず接着不良となっていた。比較例5は、導電フィラーの添加量が少なすぎるため、良好な導電性を得られない結果となっていた。
1 基材
2 ホットメルト接着剤組成物
3 被着体

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを含むホットメルト接着剤組成物であって、体積固有抵抗値が1000Ωcm未満であって、熱可塑性樹脂の190℃の溶融粘度が1Pa・s以上、1000Pa・s以下であることを特徴とするホットメルト接着剤組成物。
  2. 導電性フィラーが銀またはカーボンであることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物。
  3. 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のホットメルト接着剤組成物。
  4. 基材、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物、被着体の順で積層されてなることを特徴とする積層体。
  5. 被着体がコンクリートであることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
  6. 基材が導電体であることを特徴とする請求項4または5に記載の積層体。

















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