JP2018127681A - 溶鋼の昇温方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空槽内での局所的な溶鋼流動を制御し、酸素上吹き時の低級酸化物の生成を簡単かつ安定的に抑制可能な溶鋼の昇温方法を提供する。【解決手段】RH真空脱ガス装置にて、真空槽内部に設置された上吹きランスから溶鋼の表面に酸素を吹き付け、溶鋼中のAlと反応させて溶鋼を昇温する方法において、前記真空槽内の溶鋼の表面流速、上吹き酸素流量および酸素吹き付け後の溶鋼中Al濃度の関係を所定の条件とすることにより、真空槽内での局所的な溶鋼流動を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、上吹きランスから溶鋼の表面に酸素を吹き付け、溶鋼中のAlと反応させて溶鋼を昇温する方法に関する。
転炉出鋼後の二次精錬工程において、溶鋼の成分調整、脱ガス処理等が行われるが、処理中に溶鋼温度が大きく低下するため、次工程の鋳造において適正な溶鋼温度に調整するという目的で昇温処理が行われる。一般的に溶鋼の昇温方法として、RHに代表される真空槽を具備した環流型真空脱ガス装置において、真空槽内の上吹きランスから溶鋼表面に酸素を吹き付け、溶鋼中のAlと反応させてその酸化熱を利用する手法が挙げられる。
しかしながら、上記昇温プロセスにおいて、酸素供給条件によってはAl以外にSi、MnおよびFeが燃焼してSiO2、MnOおよびFeOといった低級酸化物が生じ得る。このような低級酸化物は耐火物の溶損を著しく促進させることに加え、これらが取鍋スラグに吸収されることでスラグの酸化度が増加して溶鋼の再酸化や復硫といった弊害をも生じさせ得る。このことから、これまで酸素供給時に低級酸化物の生成を抑制する方法について様々な取り組みがなされてきた。
例えば特許文献1には、溶鋼中Al濃度と環流量との積として算出される真空槽内に流入するAl量と、ノズルからの送酸量との比をMn濃度に応じた範囲内に制御することを特徴とするRH脱ガスでの溶鋼昇熱方法が開示されている。この方法は、酸素が供給されている溶鋼表面の反応領域に必要最低限のAlを定常的に供給し、反応領域でAlが欠乏することを抑制し、MnやFeの燃焼を抑制する技術である。
しかしながら、環流量が同等であっても真空槽内の局所的な攪拌強度は真空槽内の溶鋼量で大きく変化するため、真空槽内の溶鋼量が多い場合は単位溶鋼あたりの攪拌エネルギー投入量が低位となり、酸素供給サイトにAlを効率良く供給出来ない可能性がある。したがって、酸素供給サイトにおいてAl供給量にばらつきが生じ、低級酸化物の生成を抑制できない場合がある。
また、特許文献2には、真空精錬炉にて精錬されている溶鋼に、酸素又は酸素含有ガスと共に金属Alを吹き付け又は吹き込むことを特徴とする真空精錬炉における溶鋼の加熱方法が開示されている。この方法は、反応領域に直接Alを供給することでAlの欠乏を抑制する技術である。しかしながら、Alを真空槽内にて上吹きで供給した場合、その多くが集塵ロスしてしまうため、歩留りが極めて低く、合金コストが大幅に増加してしまうという課題がある。
さらに、特許文献3には、吹き付ける酸素ガスの流量と、溶鋼の環流量との比を適正範囲に調整し、かつ、加熱処理前の真空槽内の雰囲気圧力を段階的に変動させ、真空槽内の攪拌を制御することを特徴とする溶鋼の加熱方法が開示されている。この技術も特許文献1に記載の方法と同様、反応領域へのAlの供給を促進することにより局所的にAlが欠乏することを抑制して低級酸化物の生成を抑制する技術である。また、この技術では、昇温処理初期は耐火物の損耗を抑制するために真空槽内の圧力を高めとし、溶鋼中のAl濃度の低下によりAlの欠乏の抑制が困難となる処理末期にかけて圧力を低下させて攪拌を強化し、低級酸化物の還元を指向している。
しかしながら、前述したように、酸素ガス流量と環流量との比を規定しても、酸素供給サイトにAlを効率良く供給出来ない可能性がある。さらに、真空度は低圧力側でばらつきが非常に大きく、かつ排気開始から所定の圧力に到達するまで多くの時間がかかるため、精錬時期に応じて真空度を精緻に制御することは極めて困難である。
特開平9−249910号公報 特開2002−30330号公報 特許第4277819号公報
以上のように、従来の手法では酸素が供給されている溶鋼表面の反応領域にAlを安定的に供給できないため、反応領域でのAl欠乏を抑制して低級酸化物の生成を抑制できない場合がある。
そこで本発明は、真空槽内での局所的な溶鋼流動を制御し、酸素上吹き時の低級酸化物の生成を簡単かつ安定的に抑制可能な溶鋼の昇温方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上吹きされた酸素は溶鋼表面に着地、吸収されるため、真空脱ガス装置全体の環流量ではなく真空槽内溶鋼の表面流速を局所的に増加させることで、酸素が濃化した表面での溶鋼の循環が効率良く達成されることに着目し、反応領域へのAlの供給を促進させるためには、溶鋼の環流量ではなく真空槽内の溶鋼の表面流速を増加させる必要があることを見出した。
本発明は、以下のとおりである。
(1)RH真空脱ガス装置にて、真空槽内部に設置された上吹きランスから溶鋼の表面に酸素を吹き付け、溶鋼中のAlと反応させて溶鋼を昇温する方法において、前記真空槽内の溶鋼の表面流速vl、上吹き酸素流量FO2および酸素吹付け後の溶鋼中Al濃度[Al]OB後の関係が以下の(1)〜(4)式の条件を満たすことを特徴とする溶鋼の昇温方法。
l>vlcalc ・・・(1)
lcalc=0.14・FO2 0.79・[Al]OB後 -0.71 ・・・(2)
l=Q/(ρ・h・DVAC) ・・・(3)
Q=44.6G1/3LEG 4/3・{ln(P1/PVAC)}1/3 ・・・(4)
ここで、vl:真空槽内の溶鋼の表面流速(m/s)、FO2:上吹き酸素流量(kg/s)、[Al]OB後:酸素吹き付け後の溶鋼中Al濃度、h:真空槽内の溶鋼の浴深(m)、DVAC:真空槽内径(m)、Q:溶鋼環流量(ton/s)、ρ:溶鋼密度(ton/m3)、G:環流ガス流量(Nl/s)、DLEG:浸漬管内径(m)、P1:ガス吹込位置圧力(Torr)、PVAC:真空槽内圧力(Torr)である。
(2)前記真空槽内の溶鋼の浴深hを0.10〜0.40mの範囲内とすることを特徴とする上記に記載の溶鋼の昇温方法。
次に、本発明で規定した理由について説明する。
酸素を吹き付けた溶鋼表面の反応領域では、先ず以下の(5)式、(6)式で表される式に基づき、脱酸平衡酸素濃度が低く酸素との親和力が強いAlが優先的に燃焼する。
X+nO=XOn ・・・(5)
(4)=aMOn/(fM[X]・fO n[O]n) ・・・(6)
ここで、X:溶鋼中成分(=Al、Si、Mn、Fe)、K(4):(5)式の平衡定数、a:成分活量、f:活量係数である。
しかしながら、上記反応に伴い反応領域で局所的にAlが欠乏すると、SiやMnの方がAlよりも脱酸平衡酸素濃度が低位となり、これらがOと反応して低級酸化物が生成してしまう。そこで、このような反応を回避するためには、反応領域でのAlの欠乏を抑制する必要があるが、上記(4)式で表される溶鋼の環流量ではなく、上記(3)式で表される真空槽内の溶鋼の表面流速を増加させることが有効と考えた。なお、(3)式で表される表面流速vlは、環流量を溶鋼密度および真空槽内の溶鋼の断面積で割ることで算出され、溶鋼深さ方向の速度分布を平均化した値である。
上吹きされた酸素は溶鋼表面に着地、吸収されるため、真空脱ガス装置全体の環流量ではなく真空槽内の溶鋼の表面流速を局所的に増加させることで、酸素が濃化した表面での溶鋼の循環が効率良く達成される。また、表面流速vlは、(3)式で示すように単位時間当たりの溶鋼流速、すなわち環流量Qを真空槽内浴の断面積(真空槽内径)DVACで割ることで算出でき、真空槽内の溶鋼の浴深hが制御因子として含まれる。浴深hは取鍋の昇降等で浸漬管の溶鋼中への浸漬深さを制御することで変更でき、Al供給量や真空度を操作するよりも比較的簡便かつ正確に反応の制御が可能である。
さらに、上記した反応領域での燃焼反応は、上記(2)式に示したように、上吹き酸素流量FO2および酸素吹き付け後の溶鋼中のAl濃度[Al]OB後にも強く影響を受ける。これは、上吹き酸素流量FO2は反応領域でのAl欠乏速度に影響を及ぼし、酸素吹き付け後の溶鋼中のAl濃度[Al]OB後は反応領域へのAl供給速度に影響を及ぼすためである。本発明では、これら2つのパラメータに応じて低級酸化物の生成を抑制できる表面流速の最適範囲が異なることを見出し、鋭意検討を重ねた結果、その最適条件を明確化した。
本発明によれば、真空槽内での局所的な溶鋼流動を制御し、酸素上吹き時の低級酸化物の生成を簡単かつ安定的に抑制することができるため、本発明の工業的価値は非常に大きい。
実施例における低級酸化物生成の抑制結果を示す図である。 環流型真空脱ガス装置にて溶鋼を昇温する様子を説明するための図である。
1.本発明における用語の定義
以下に本発明について詳細に説明する。以下に説明する「環流処理」とは、環流型真空脱ガス装置にて浸漬管から環流ガスを導入して溶鋼を環流させる処理のことを指し、「OB(Oxygen Blowing)処理」とは、真空槽内のランスから酸素を溶鋼表面に吹き付け、溶鋼中Alと反応させてその反応熱により溶鋼の昇温を行う処理を指す。また、「反応領域」とは、溶鋼表面に上吹きした酸素と溶鋼成分が直接反応している領域を指し、「低級酸化物」とは、Oとの親和力がAlよりも弱いSi、MnおよびFeがOと反応して生成した酸化物を指す。
2.本発明に係る酸素上吹き条件
[真空槽内の溶鋼の浴深h:0.10〜0.40m]
真空槽内の溶鋼の浴深hは、表面流速を制御することが可能なパラメータであり、0.10〜0.40mであることが好ましい。浴深hが大きすぎると表面流速が低位となりやすく、上吹きされた酸素の更新が効率良く行われない場合がある。また、浴深hが大きすぎると、真空槽内の溶鋼量が多くなり攪拌動力密度が低下し、真空槽内の溶鋼の混合不良が生じて低級酸化物の生成抑制がなされない懸念がある。以上のことから、浴深hの上限は0.40mであることが好ましい。一方、浴深hが極端に小さすぎると、環流ガスのエネルギーが溶鋼に効率良く伝達されず、環流不良が生じて系全体の反応に悪影響を及ぼす懸念がある。このため、浴深hの下限は0.10mであることが好ましい。
[(1)式条件:vl>0.14・FO2 0.79・[Al]OB後 -0.71
低級酸化物の生成を抑制するためには、酸素上吹き速度FO2と酸素吹き付け後の溶鋼中のAl濃度[Al]OB後とに応じて表面流速vlを適正範囲に制御する必要がある。ここで、後述する効果の確認方法に則り、250tonの溶鋼をRH真空脱ガス装置にてOB処理を行った。その結果を図1に示すが、表面流速が(1)式の条件を満たした条件について低級酸化物の生成が抑制された。したがって、低級酸化物の生成を安定的に抑制するためには必ず(1)式の条件を満たす必要がある。
OB処理では、図2に示すように、転炉等の精錬炉から取鍋1に出鋼された溶鋼2は、脱酸、合金添加等の成分調整を終えた後、RH真空脱ガス装置にて環流処理される。上吹きランス3を具備した真空槽4を取鍋1内の溶鋼2に浸漬管5から浸漬、溶鋼2を真空槽4内に吸引後、真空槽4内にて(1)式〜(3)式を満たす条件にて酸素6を反応領域7に上吹きし、OB処理を行う。この時、羽口から環流ガス8を流し、(4)式に従って溶鋼を循環させる。OB処理における上吹きランス3のノズルの形状は問わないが、ノズルにスロート部をもつ、一般的にラバールノズルと呼称されるランスノズルの適用が望ましい。
3.効果の確認方法
本発明のAl以外のSi、MnおよびFeの酸化にて生成した低級酸化物の抑制効果は、Al燃焼率にて評価する。耐火物の損耗は数十、数百回のOB処理を継続的に実施しないと評価が困難であることに加え、スラグへの再酸化およびスラグからの復硫挙動はOB条件以外にも溶鋼およびスラグ組成に大きく影響するため、これらの指標では発明の効果を効率良く評価できないためである。
OB処理前後にて溶鋼サンプルを採取し、化学分析に供することで溶鋼成分濃度を得る。ここで、Al燃焼率は以下の(7)式及び(8)式で表される値を用いたが、Feの燃焼量を溶鋼組成から定量評価することは困難であるため、(8)式からFeの項は除外した。
d[X]=([X]OB前−[X]OB後)・n・MO/MX ・・・(7)
Al燃焼率=100・d[Al]/(d[Al]+d[Si]+d[Mn])
・・・(8)
ここで、MXは成分Xの原子量であり、MOは酸素の原子量である。また、[X]OB前は酸素吹き付け前の溶鋼中の成分Xの濃度であり、nは(5)式中のnと同じである。本発明において、Al燃焼率が70%以上であれば操業に影響しない範囲となることからAl燃焼率が70%以上であったものを発明の効果が得られたと判断し、Al燃焼率が80%以上であったものを、発明の効果が特に顕著に得られたと判断する。
次に、本発明を実施例に基づいて更に説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
転炉吹錬を終えた溶鋼を取鍋に出鋼した後に、上吹きランスを具備した真空槽を取鍋内溶鋼に挿入して溶鋼を吸引し、環流処理を開始した。環流処理開始後にサンプルを採取した後、OB処理を開始した。発明例、比較例ともすべて、溶鋼量は250ton規模、OB処理後の溶鋼温度は1600〜1640℃であった。OB処理に際し、上吹き酸素流量FO2、OB処理後の溶鋼中Al濃度[Al]OB後、浴深hおよび表面流速vlを操作因子として表1のように変化させた。他の精錬条件は以下の通りとした。また、環流量の計算に際し、環流ガスを吹き込む羽口の位置と取鍋内の溶鋼との湯面は概ね同じ高さと考え、ガス吹込位置圧力P1=760Torrとした。
・ランスノズル:ラバールノズル(スロート径:0.03m、出口径:0.08m)
・真空槽:DVAC=1.8m、DLEG=0.7m
・溶鋼密度ρ:7ton/m3
・OB処理前溶鋼組成:
[C]:0.05〜0.20質量%
[Si]:0.05〜0.50質量%
[Mn]:0.30〜1.00質量%
[Al]:0.05〜0.20質量%
・OB処理時間:10min
OB処理後に溶鋼サンプルを採取して、サンプルの一部を化学分析に供することでOB処理前後の溶鋼中のAl、SiおよびMn濃度を得て、(7)式及び(8)式にてAl燃焼率を算出した。各条件におけるAl燃焼率の値を表1に併せて記載する。
表1中のCh.No.1〜7は、(1)式の条件を全て満たしていたためAl燃焼率が高く、Al以外のSi、MnおよびFeの酸化にて生成した低級酸化物の抑制効果が得られた。
また、表1中のCh.No.8,9は、浴深hが極端に小さいまたは大きいものであるが、表面流速vlが(1)式の条件を満たしていたため、発明の効果が得られた。具体的には、Ch.No.8は、浴深hが大きいことから真空槽内の溶鋼が多かったため、真空槽内での溶鋼の混合が不十分であり表1中のCh.No.1〜7ほど良好ではなかったものの、低級酸化物の生成をある程度抑制することができた。一方、Ch.No.9は、浴深hが小さく真空槽内の溶鋼が少なく環流ガスのエネルギーが溶鋼に十分に伝達されなかった可能性があり、表1中のCh.No.1〜7ほど良好ではなかったものの、低級酸化物の生成をある程度抑制することができた。以上の結果から、低級酸化物の生成をより効率良く抑制しようとした場合、(1)式の条件を満たすことに加えて、真空槽内の溶鋼の浴深hは0.10〜0.40mの範囲内とすることが好ましいことが確認できた。
一方で、表1中のCh.No.10〜15は、(2)式および(3)式で計算される表面流速vlの値が(1)式の条件を満たしていなかったため、反応領域へのAlの供給が停滞したため低級酸化物の生成が抑制されず、発明の効果が得られなかった。
1 取鍋
2 溶鋼
3 上吹きランス
4 真空槽
5 浸漬管
6 酸素
7 反応領域
8 環流ガス

Claims (2)

  1. RH真空脱ガス装置にて、真空槽内部に設置された上吹きランスから溶鋼の表面に酸素を吹き付け、溶鋼中のAlと反応させて溶鋼を昇温する方法において、前記真空槽内の溶鋼の表面流速v1、上吹き酸素流量FO2および酸素吹き付け後の溶鋼中Al濃度[Al]OB後の関係が以下の(1)〜(4)式の条件を満たすことを特徴とする溶鋼の昇温方法。
    l>vlcalc ・・・(1)
    lcalc=0.14・FO2 0.79・[Al]OB後 -0.71 ・・・(2)
    l=Q/(ρ・h・DVAC) ・・・(3)
    Q=44.6G1/3LEG 4/3・{ln(P1/PVAC)}1/3 ・・・(4)
    ここで、vl:真空槽内の溶鋼の表面流速(m/s)、FO2:上吹き酸素流量(kg/s)、[Al]OB後:酸素吹き付け後の溶鋼中Al濃度、h:真空槽内の溶鋼の浴深(m)、DVAC:真空槽内径(m)、Q:溶鋼環流量(ton/s)、ρ:溶鋼密度(ton/m3)、G:環流ガス流量(Nl/s)、DLEG:浸漬管内径(m)、P1:ガス吹込位置圧力(Torr)、PVAC:真空槽内圧力(Torr)である。
  2. 前記真空槽内の溶鋼の浴深hを0.10〜0.40mの範囲内とすることを特徴とする請求項1に記載の溶鋼の昇温方法。
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