JP2011084789A - 転炉吹錬方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】転炉の操業条件を包括して、簡便かつ効果的にダストおよびスピッティングの発生を抑制して鉄分歩留を向上させ、操業トラブルを低減させる吹錬方法を提供する。
【解決手段】上底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法であって、吹錬開始後全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上経過した期間において、前記酸素吹錬における上吹酸素ジェットにより形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)とし、前記酸素吹錬の条件として上吹撹拌動力密度εT(W/ton)、底吹撹拌動力密度εB(W/ton)、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)とした場合に、下記(1)式で示される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することを特徴とする転炉吹錬方法。
吹錬指標=(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2 …(1)
【選択図】図5
【解決手段】上底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法であって、吹錬開始後全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上経過した期間において、前記酸素吹錬における上吹酸素ジェットにより形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)とし、前記酸素吹錬の条件として上吹撹拌動力密度εT(W/ton)、底吹撹拌動力密度εB(W/ton)、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)とした場合に、下記(1)式で示される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することを特徴とする転炉吹錬方法。
吹錬指標=(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2 …(1)
【選択図】図5
Description
本発明は、転炉を用いて溶鉄を精錬する際に発生するダストを効果的に抑制する、転炉吹錬方法(精錬方法)に関する。
溶鉄の脱炭精錬を効率よく進行させる方法として、転炉内の溶鉄(以下、「鋼浴」ともいう)の攪拌を強化することが効果的であることは広く知られている。そのため、現在用いられている転炉の多くは、転炉上方からの上吹酸素ジェットに加え、溶鉄の攪拌を強化するために転炉炉底部に底吹羽口を設けて、酸素、炭化水素、不活性ガス等を底吹羽口から吹き込んでいる。
このような転炉吹錬法において、装入した鉄分の歩留を悪化させる要因としては、スラグ中へ鉄分が酸化鉄として混入する酸化鉄ロスや、スラグ中への粒鉄の混入、ダスト発生による鉄分ロス等がある。
上記のダストの生成機構としては、上吹酸素ジェットが直接溶鉄に衝突して高温(2000〜2500℃)になっている火点での鉄分の蒸発によるヒュームダストの生成と、脱炭反応によるCOガス発生に伴って発生するCOガス気泡がバースト(バブルバースト)する際のバブルバーストダストの生成がある。さらに、バブルバーストの発生や、上吹酸素ジェットが溶鉄浴面に形成するキャビティのリップ部等から溶鉄が直接飛散することによって、スピッティングが発生する。このスピッティングで飛散した粒子は、飛散中に酸素ジェットによって脱炭され、2次的に細かいダストにバーストするため、ダスト発生源となり得る。
このようなダストおよびスピッティングの発生は、転炉における鉄分の歩留を低下させるだけでなく、炉体・炉口や上部フードへの地金の付着、上吹酸素ランスへの地金の付着等の主要因であり、操業トラブルの原因の一つとなっている。
このようなダストおよびスピッティングの発生を鑑みて、従来から様々な対策が講じられてきた。ヒュームダストを抑制する方法としては、例えば特許文献1では、上吹酸素ノズルに連通する通孔から、CO2、CaCO3、水蒸気、水、Mn鉱石、鉄鉱石等の冷却剤の1種または2種以上の混合物を火点に吹き込み、火点温度を下げることで火点での鉄分蒸発によるヒュームダストを抑制する方法が開示されている。また、特許文献2では、ランスノズルの形状変更により火点面積を小さくする方法等が開示されている。
しかしながら、特許文献1で開示された火点を冷却する方法は、火点の冷却に相当量の冷却材を要するため、冷却材コストがかかる上、吹き込んだ冷却材により吹錬の熱源が減少し、熱的自由度が制限されるという欠点を有する。また、特許文献2に開示された方法では、ダスト低減効果はあるもののその効果が不十分であり、かつ特許文献2に開示された方法ではノズル傾斜角の広角化に伴う炉壁の溶損は解消されないという問題がある。
スピッティングを抑制する方法として、例えば特許文献3には、酸素ジェットにより溶鉄浴面上に形成されるキャビティの深さLと径Dの比L/Dを2より大きい値に制御することで、酸素ジェットが溶鉄浴面に与えるエネルギーのうち、スピッティングに寄与するエネルギーの割合を減少させ、ダスト量を抑制する方法が開示されている。また、特許文献4には、酸素ジェットが溶鉄浴面に与える動圧力をスピッティング粒子の発生の少ない領域となるように制御し、ダスト量を抑制する方法等が開示されている。
しかし、特許文献3に記載のキャビティ深さLとキャビティ径Dを制御する方法では、L/Dを2より大きくするにはランスを大孔径化し、かつランス高さを上昇させ、溶鉄浴面と酸素ジェットとの衝突を緩やかにする必要がある。この場合、特に、スラグ量が溶鉄1tあたり40kg以下のレススラグ吹錬においては、溶鉄表面からの輻射熱によりランス先端が溶損するという問題がある。
また、特許文献4に記載の酸素ジェットが溶鉄浴面に与える動圧力を制御する方法では、動圧力の制御手段が、送酸速度、ランス形状およびランス高さのみである。例えば一回の吹錬中に能率を低下させることなく動圧力を変動させる場合には、制御できるのはランス高さのみであり、ランス高さの制御では、スピッティングの発生は解消されないだけでなく、スロッピングが発生するおそれがあるという問題があった。
さらに、上記各特許文献に記載の方法では、いずれも溶鉄の成分条件、操業条件、ランス形状等の上吹条件と底吹条件とを包括したダスト抑制方法とはなっておらず、各条件と発生するダスト量との関連性を正しく評価できない。
上記従来技術の課題を鑑みて、本発明は、溶鉄の成分条件、転炉の操業条件、ランス形状等の上吹酸素条件、および底吹ガス条件を包括して、簡便かつ効果的にダストおよびスピッティングの発生を抑制して鉄分歩留を向上させ、操業トラブルを低減させる、上底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来技術の課題を解決するために、ダスト生成機構のうちスピッティングに着目し、転炉の操業条件とダスト量の関係を検討した。そして、転炉の種々の操業条件において、ダストおよびスピッティングの発生に影響を及ぼす主な操作可能因子は、上吹酸素条件(送酸速度、ランス高さおよびランス形状)と、底吹ガス条件(底吹ガス流量)であると推測し、それぞれの条件とダストおよびスピッティングの発生との関連性について検討した結果、以下の知見を得た。
上記各条件の構成要素を、上吹酸素ジェットにより溶鉄浴面上に形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)、上吹酸素ジェットによる鋼浴の攪拌動力の密度(以下、「上吹攪拌動力密度」ともいう)εT(W/ton)、ならびに底吹ガスによる鋼浴の攪拌動力の密度(以下、「底吹攪拌動力密度」ともいう)εB(W/ton)とし、さらに吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)として、下記(1)式で表される吹錬指標を規定する。
上記(1)式における、キャビティ深さL(mm)は下記(2)式および(3)式、キャビティ径D(mm)は下記(4)〜(7)式、上吹撹拌動力密度εT(W/ton)は下記(8)式および(9)式、ならびに底吹撹拌動力密度εB(W/ton)は下記(10)式で定義される。
ただし、上記(2)式および(3)式において、v:酸素ジェットのノズル出口流速(m/s)、d:ノズル径(mm)、α:ノズル傾斜角(°)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、QO2:送酸速度(Nm3/hr)、およびn:ノズル数とする。
ただし、上記(4)〜(7)式において、Hf:自由噴流長さ(mm)、α:ノズル傾斜角(°)、β:ジェット広がり角(10°)、deM:ノズル孔出口径(m)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、Xc:コアジェット長さ(mm)、P:ランス前圧力(kgf/cm2)、QO2:送酸速度(Nm3/hr)、n:ノズル数、およびd:ノズル径(mm)とする。
ただし、上記(8)式および(9)式において、α:ノズル傾斜角(°)、QTM:ノズル孔あたり送酸速度(Nm3/min)、M:酸素分子量、VL:鋼浴容積(m3)、n:ノズル数、deM:ノズル孔出口径(m)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、W:溶鉄量(ton)、およびρ:溶鉄密度(kg/m3)とする。
ただし、上記(10)式において、QB:底吹ガス流量(Nm3/min)、W:溶鉄量(ton)、T:溶鉄温度(K)、ρ:溶鉄密度(kg/m3)、g:重力加速度(9.80665m/s2)、hV:鋼浴深さ(m)、P0:雰囲気圧力(Pa)、およびTn:底吹ガス温度(298K)とする。
そして、上底吹型転炉における溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法において、全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上の吹錬時間が経過した後の期間において上記(1)式で定義される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することにより、発生するダスト量を低減できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は下記〈1〉および〈2〉に示す転炉吹錬方法にある。
〈1〉底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法であって、吹錬開始後全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上経過した期間において、前記酸素吹錬における上吹酸素ジェットにより形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)とし、前記酸素吹錬の条件として上吹撹拌動力密度εT(W/ton)、底吹撹拌動力密度εB(W/ton)、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)とした場合に、上記(1)式で示される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することを特徴とする転炉吹錬方法。
〈2〉吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C]が0.8質量%≦[C]≦3.0質量%、スラグ量WSが20kg/ton≦WS≦100kg/tonの範囲で、0.3≦(L/D)≦1.5、400W/ton≦εB≦2300W/tonとすることを特徴とする前記〈1〉に記載の転炉吹錬方法。
本発明の転炉吹錬方法によれば、溶鉄の成分条件、操業条件、上吹条件および底吹条件を包括した条件に継続的に設定することにより、簡便かつ効果的にダストおよびスピッティングの発生を抑制し、鉄分歩留を向上させ、転炉の操業トラブルを低減させることができる。
本発明は、上底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法であって、吹錬開始後全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上の吹錬時間が経過した後の期間において、前記酸素吹錬における上吹酸素ジェットにより形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)とし、前記酸素吹錬の条件として上吹撹拌動力密度εT(W/ton)、底吹撹拌動力密度εB(W/ton)、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)とした場合に、上記(1)式で示される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することを特徴とする転炉吹錬方法である。
1.吹錬指標の定義およびその範囲の規定理由
初めに、本発明の転炉吹錬方法において、上記(1)式で表される吹錬指標の定義およびその範囲を規定した理由について説明する。上述のように、本発明者は、転炉の操業条件において、ダストおよびスピッティングの発生に影響を及ぼす因子は、上吹酸素条件(送酸速度、ランス高さおよびランス形状)と、底吹ガス条件(底吹ガス流量)であると推測し、それぞれの条件とダストおよびスピッティングの発生との関連性について検討した。
初めに、本発明の転炉吹錬方法において、上記(1)式で表される吹錬指標の定義およびその範囲を規定した理由について説明する。上述のように、本発明者は、転炉の操業条件において、ダストおよびスピッティングの発生に影響を及ぼす因子は、上吹酸素条件(送酸速度、ランス高さおよびランス形状)と、底吹ガス条件(底吹ガス流量)であると推測し、それぞれの条件とダストおよびスピッティングの発生との関連性について検討した。
1−1.上吹酸素条件
上吹酸素条件に関して、上吹酸素ジェットにより溶鉄浴面上に形成されるキャビティの深さLと径Dの比L/Dがスピッティング量と比例関係にあることは公知である。さらに、上吹酸素条件を表す指標として、上吹酸素ジェットによる鋼浴の攪拌動力の密度(上吹攪拌動力密度)εTがあり、その一部が、上吹酸素ジェットが溶鉄浴面に与えるエネルギーとなり得ると考えられる。上吹攪拌動力密度εT(W/ton)は、下記(8)式および(9)式で算出できる。
上吹酸素条件に関して、上吹酸素ジェットにより溶鉄浴面上に形成されるキャビティの深さLと径Dの比L/Dがスピッティング量と比例関係にあることは公知である。さらに、上吹酸素条件を表す指標として、上吹酸素ジェットによる鋼浴の攪拌動力の密度(上吹攪拌動力密度)εTがあり、その一部が、上吹酸素ジェットが溶鉄浴面に与えるエネルギーとなり得ると考えられる。上吹攪拌動力密度εT(W/ton)は、下記(8)式および(9)式で算出できる。
ただし、上記(8)式および(9)式において、α:ノズル傾斜角(°)、QTM:ノズル孔あたり送酸速度(Nm3/min)、M:酸素分子量、VL:鋼浴容積(m3)、n:ノズル数、deM:ノズル孔出口径(m)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、W:溶鉄量(ton)、およびρ:溶鉄密度(kg/m3)とする。
1−2.底吹ガス条件
次に、底吹ガス条件に関して検討する上で、スピッティングの発生機構について考察した。従来、スピッティングは、酸素ジェットにより溶鉄浴面に形成されるキャビティのリップ部から発生すると考えられていた。しかし、実際の上底吹型転炉では、底吹ガスの浮上により鋼浴は攪拌され、底吹ガスが溶鉄浴面に達したときにバーストが生じるため、酸素ジェットにより溶鉄浴面に形成されるキャビティの形状は激しく乱されている。キャビティ形状が乱れる度合は、底吹ガス流量の増加により増加する。底吹ガスによる鋼浴の攪拌動力の密度(底吹攪拌動力密度)εB(W/ton)は、下記(10)式で算出できる。
次に、底吹ガス条件に関して検討する上で、スピッティングの発生機構について考察した。従来、スピッティングは、酸素ジェットにより溶鉄浴面に形成されるキャビティのリップ部から発生すると考えられていた。しかし、実際の上底吹型転炉では、底吹ガスの浮上により鋼浴は攪拌され、底吹ガスが溶鉄浴面に達したときにバーストが生じるため、酸素ジェットにより溶鉄浴面に形成されるキャビティの形状は激しく乱されている。キャビティ形状が乱れる度合は、底吹ガス流量の増加により増加する。底吹ガスによる鋼浴の攪拌動力の密度(底吹攪拌動力密度)εB(W/ton)は、下記(10)式で算出できる。
ただし、上記(10)式において、QB:底吹ガス流量(Nm3/min)、W:溶鉄量(ton)、T:溶鉄温度(K)、ρ:溶鉄密度(kg/m3)、g:重力加速度(9.80665m/s2)、hV:鋼浴深さ(m)、P0:雰囲気圧力(Pa)、およびTn:底吹ガス温度(298K)とする。
1−3.吹錬中のダスト生成速度
本発明者は、上底吹型転炉における吹錬中のダスト発生状況について調査するため、300t上底吹型転炉を用いて、上吹酸素条件である酸素流量、ランス高さおよびランス形状と、底吹ガス条件である底吹ガス流量を種々変更して、吹錬試験を実施した。そして、ダスト発生量を、転炉OG設備(排ガス処理設備)における1次集塵および2次集塵で捕捉されたダスト量の測定値の合計として算出した。
本発明者は、上底吹型転炉における吹錬中のダスト発生状況について調査するため、300t上底吹型転炉を用いて、上吹酸素条件である酸素流量、ランス高さおよびランス形状と、底吹ガス条件である底吹ガス流量を種々変更して、吹錬試験を実施した。そして、ダスト発生量を、転炉OG設備(排ガス処理設備)における1次集塵および2次集塵で捕捉されたダスト量の測定値の合計として算出した。
この試験の結果、ダスト発生量から算出した吹錬中のダストの生成速度を、キャビティ径Dとキャビティ深さLの比(L/D)、上吹攪拌動力密度εTおよび底吹攪拌動力密度εBのそれぞれを用いて整理したところ、(L/D)の−0.3乗、εTの0.4乗およびεBの0.26乗に比例することが判明した。この結果から、ダストの生成速度は、第一の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26に比例すると推測される。
キャビティ深さLおよびキャビティ径Dの算出式については種々提案されているが、本明細書では、キャビティ深さL(mm)は下記(2)式および(3)式、キャビティ径D(mm)は(4)〜(7)式を用いて算出する。
ただし、上記(2)式および(3)式において、v:酸素ジェットのノズル出口流速(m/s)、d:ノズル径(mm)、α:ノズル傾斜角(°)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、QO2:送酸速度(Nm3/hr)、およびn:ノズル数とする。
ただし、上記(4)〜(7)式において、Hf:自由噴流長さ(mm)、α:ノズル傾斜角(°)、β:ジェット広がり角(10°)、deM:ノズル孔出口径(m)、hL:上吹酸素ランス高さ(mm)、Xc:コアジェット長さ(mm)、P:ランス前圧力(kgf/cm2)、QO2:送酸速度(Nm3/hr)、n:ノズル数、およびd:ノズル径(mm)とする。
1−4.吹錬指標の定義
一般に、スラグ量が多いほど、スラグが溶鉄浴面をカバーする面積が増加し、溶鉄浴面をカバーするスラグの厚さが増加するため、発生するダスト量が少なくなることは公知である。そこで、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C]を0.8〜1.2質量%の範囲に揃えて、溶鉄1tonあたりのスラグ量WSをパラメーターとしてWS=30kg/ton、45kg/tonおよび70kg/tonの3種類設定し、上述の第一の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26を種々変化させて、溶鉄1tonおよび単位時間あたりの、溶鉄中炭素濃度[C]に対応する発生ダスト量Wdを測定した。その結果から、図1のグラフを得た。
一般に、スラグ量が多いほど、スラグが溶鉄浴面をカバーする面積が増加し、溶鉄浴面をカバーするスラグの厚さが増加するため、発生するダスト量が少なくなることは公知である。そこで、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C]を0.8〜1.2質量%の範囲に揃えて、溶鉄1tonあたりのスラグ量WSをパラメーターとしてWS=30kg/ton、45kg/tonおよび70kg/tonの3種類設定し、上述の第一の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26を種々変化させて、溶鉄1tonおよび単位時間あたりの、溶鉄中炭素濃度[C]に対応する発生ダスト量Wdを測定した。その結果から、図1のグラフを得た。
図1は、第一の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26とダスト量Wdとの関係を示す図である。図1では、ダスト量Wdの測定結果を、スラグ量WSによってWS=30kg/ton、45kg/tonおよび70kg/tonの3つに区分して表示した。
図1から、スラグ量WSが多いほど、ダスト量Wdの測定結果から得られた直線の傾きが小さいことがわかった。そこで、図1に示された直線の傾きである第二の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26}と、スラグ量WSとの関係についてのグラフを作成した。
図2は、スラグ量WSと第二の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26}との関係を示す図である。図2に示すように、第二の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26}は、スラグ量WSの−1.2乗に比例することが判明した。すなわち、ダスト量Wdは、第一の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26をWS -1.2に乗じた第三の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2に比例することが判明した。
また、転炉の操業時には、脱炭反応に伴って発生するCOガスの気泡がバーストするバブルバーストによってもダストが発生する。このバブルバーストによって、転炉の操業条件が同一であれば、吹錬中の溶鉄中炭素濃度が高いほどダスト量Wdは多くなる。
そこで、図2に基づいて、上底吹条件およびスラグ量WSから得られた第三の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2を種々変化させて、吹錬中の溶鉄から採取したサンプルの炭素濃度を分析するとともに、その炭素濃度に対応する吹錬中の転炉内で発生したダスト量を測定し、図3を得た。
図3は、第三の指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2とダスト量Wdとの関係を示す図である。図3では、ダスト量Wdの測定結果を、溶鉄中炭素濃度[C]によって、[C]=0.8〜1.0質量%、1.8〜2.0質量%、2.8〜3.0質量%の3つに区分して表示した。
図3から、溶鉄中炭素濃度[C]が高いほど、測定結果から得られた直線の傾きが大きいことがわかった。そこで、図3に示された直線の傾きである第四の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2}と、溶鉄中炭素濃度[C]との関係についてのグラフを作成した。
図4は、溶鉄中炭素濃度[C]と第四の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2}との関係を示す図である。図4に示すように、第四の指標Wd/{(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26WS -1.2}は、溶鉄中炭素濃度[C]の0.2乗に比例することが判明した。すなわち、(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2は、ダスト量Wdに比例することが判明した。
以上の知見に基づいて、ダスト量Wdに比例する(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2を吹錬指標と定義した。
1−5.吹錬指標の範囲の規定理由
図5は、吹錬指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2とダスト量Wdとの関係を示す図である。図5は、転炉での吹錬において底吹攪拌動力密度εBを400〜2300W/tonとし、吹錬指標の各構成要素をそれぞれ操作して吹錬を行った結果から得られた。図5に示すように、吹錬指標とダスト量Wdとの間にきわめて良い相関が見られる。
図5は、吹錬指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2とダスト量Wdとの関係を示す図である。図5は、転炉での吹錬において底吹攪拌動力密度εBを400〜2300W/tonとし、吹錬指標の各構成要素をそれぞれ操作して吹錬を行った結果から得られた。図5に示すように、吹錬指標とダスト量Wdとの間にきわめて良い相関が見られる。
なお、全吹錬時間に対して吹錬開始から20%未満しか経過していない期間は、溶銑中の成分(Fe、Si、Mn等)が酸化されて溶融スラグが生成される期間なので、ダスト生成量が比較的に少ない期間である。その上、副原料を投入する機会も多いのでその副原料が排ガスと共に飛散し、ダストとなる影響がある。したがって、この期間は吹錬指標とダスト量Wdとの関係を正確に表現する意味が乏しいことに加えて、正確に表現することが困難でもある。そのため、全吹錬時間に対して吹錬開始から20%未満の期間のデータは図5のグラフから除外した。
図5の意味するところは、吹錬指標の値が大きいほどスピッティング量の増大によりダスト量Wdが増加することである。通常、吹錬中に発生するダスト量Wdは、鉄分歩留の観点から、0.7kg/ton/min以下とすることが好ましい。例えば溶鉄中炭素濃度[C]が高い期間は、図3や図4に示したように、吹錬中に発生するダスト量Wdは多くなりがちである。図5に示すように、従来は本発明で定義する吹錬指標を意識せずに吹錬していたので、吹錬指標の数値範囲は2.0以下の場合も一部にはあったものの、2.0を超えている場合が多くあった。一方、本発明方法では前記した吹錬指標を意識して上吹き酸素条件などを操作し、溶鉄中炭素濃度[C]が高い期間でも、その吹錬指標が常時2.0以下になるよう制御して吹錬した。その結果、吹錬中に発生するダスト量Wdが0.7kg/ton/minを超えていた場合は無かった。
このように、図5から、0.7kg/ton/min以下のダスト量Wdは、吹錬指標を2.0以下とすることで達成できることがわかったので、この結果に基づき、吹錬指標を2.0以下と規定した。
2.吹錬中における(L/D)の好ましい制御範囲
スラグ量WSは脱りんや必要塩基度の確保等の理由からダスト量Wdだけのために吹錬中に操作することはできず、また、溶鉄中炭素濃度[C]は酸素供給により吹錬中に減少していくものであるため、いずれも吹錬中において操作することは困難である。そこで、スラグ量WSおよび溶鉄中炭素濃度[C]以外の吹錬指標の構成要素の操作について検討してきた。この検討は、吹錬の進行に応じて吹錬指標を刻々計算しつつ、吹錬指標を常時2.0以下に制御しながら、各吹錬指標の構成要素を変化させることによって行ったものである。
スラグ量WSは脱りんや必要塩基度の確保等の理由からダスト量Wdだけのために吹錬中に操作することはできず、また、溶鉄中炭素濃度[C]は酸素供給により吹錬中に減少していくものであるため、いずれも吹錬中において操作することは困難である。そこで、スラグ量WSおよび溶鉄中炭素濃度[C]以外の吹錬指標の構成要素の操作について検討してきた。この検討は、吹錬の進行に応じて吹錬指標を刻々計算しつつ、吹錬指標を常時2.0以下に制御しながら、各吹錬指標の構成要素を変化させることによって行ったものである。
上記の検討経過において、吹錬指標の構成要素のうち、特に(L/D)を0.3よりも小さくすると、二次燃焼率の増加および火点の炉壁への接近により、炉体等を構成する耐火物の損耗が激しくなり、また、(L/D)を1.5を超えて大きくすると、ランスが溶鉄表面に接近しすぎるため、溶鉄表面からの輻射熱によりランス先端が溶損する傾向があることがわかった。
そこで、(L/D)を0.3≦(L/D)≦1.5の範囲で操作し、吹錬指標を常時2.0以下に制御することにより、転炉耐火物の溶損やランス先端の溶損を抑制しつつ、ダスト量Wdを安定的に低減できることを確認した。
図6は、溶鉄中炭素濃度[C]が0.2〜3.0%、かつ、スラグ量WSが20〜100kg/tonの範囲で、転炉耐火物の溶損やランス先端の溶損を抑制するために、本発明に係る吹錬指標を常時2.0以下に制御しつつ、さらに(L/D)を0.3≦(L/D)≦1.5の範囲で操作して吹錬した結果に関し、溶鉄中炭素濃度[C]とダスト量Wdとの関係における吹錬指標制御の効果を示す図である。本発明に係る吹錬指標を2.0以下に制御して吹錬する方法は、吹錬中に発生するダスト量Wdに関しては(L/D)に特に依存するものではないものの、(L/D)を0.3≦(L/D)≦1.5の範囲で操作することによって、さらに転炉耐火物の溶損やランス先端の溶損を抑制して、ダスト生成量(Wd)を安定的に0.7kg/ton/min以下に低減できる技術であることが確認された。
ところで、上記した効果は溶鉄中炭素濃度[C]が0.2〜3.0%の範囲で確認されたものであり、ダスト生成量(Wd)は毎分刻みで変化する量である。したがって、本発明に係る方法は、この[C]範囲の全部において継続しなくても、ごく一部の期間だけでも実施すれば、相応のダスト生成量の低減効果を得ることができるものである。
しかし、実効的なダスト発生原単位の低減効果を挙げるには、全吹錬時間に対して吹錬開始から20%未満しか経過していない期間を除き、吹錬中に前記吹錬指標を2.0以下に継続して制御することが肝要なのである。
ただし[C]<0.8%の期間は、転炉精錬の基本目的である脱燐の達成が重要になる期間である。そのため、この期間においては、脱燐反応やCaO滓化の促進を図らねばならず、ダスト生成量(Wd)の低減のみにこだわることが適切でない場合がある。そこで、本発明に係る前記〈2〉の方法では、実施対象とする溶鉄中炭素濃度[C]の範囲を0.8〜3.0%と定めた。
図7は、本発明に係る吹錬指標制御を行った場合の、ダスト発生源単位低減効果を示す図である。同図には、溶鉄250〜300tonを転炉に装入し、各種ランスノズルを使用して吹錬を実施した結果に関し、本発明に係る吹錬指標を2.0以下に継続的に制御することを意識せずに吹錬した従来法と、本発明方法(前記〈1〉および〈2〉の方法)とにおける、1チャージ毎のダスト発生原単位の平均値を比較して示す。同図に示すのは、各吹錬の実施に際し、上吹酸素流量は50000〜70000Nm3/hr、底吹用羽口から吹き込むガスはCO2ガスとし、底吹ガス流量は10〜40Nm3/minに設定した結果である。
図7から明らかなように、本発明を実施することによって各吹錬チャージ毎のダスト発生原単位を低減できることが確認された。また、本発明の実施においては、従来法に比べてスピッティングの発生も抑制されており、転炉上部への地金付着が少ないなどの操業トラブル低減効果も確認することができた。
また、前記〈2〉の本発明方法では、前記〈1〉の本発明方法に比べて、転炉耐火物の溶損やランス先端の溶損が少ないことも同時に確認することができた。
3.本発明による吹錬操業の形態
本発明の転炉吹錬方法に基づく、吹錬指標を管理する操業は、高炉から運搬された溶銑をそのまま用いて吹錬を実施する際、または脱りん、脱硫等の溶銑予備処理を実施した後で転炉に装入し、吹錬を実施する際に適用する。
本発明の転炉吹錬方法に基づく、吹錬指標を管理する操業は、高炉から運搬された溶銑をそのまま用いて吹錬を実施する際、または脱りん、脱硫等の溶銑予備処理を実施した後で転炉に装入し、吹錬を実施する際に適用する。
具体的には、上部に酸素吹きランス、炉底部に底吹用羽口を備えた転炉を使用して酸素吹錬を実施するに際し、上吹酸素流量、ランス高さ、ノズル形状、底吹ガス流量およびスラグ量の管理を行う。吹錬中の溶鉄中炭素濃度については、吹錬開始前の溶鉄中炭素濃度と吹錬開始時点から溶鉄中に供給した酸素量に基づいて推定可能である。
これらの種々の操業条件を、吹錬指標(L/D)-0.3εT 0.4εB 0.26[C]0.2WS -1.2が2.0以下となるように管理、制御する。吹錬指標を2.0以下として吹錬を実施することにより、ダストおよびスピッティングの発生を抑制でき、鉄分の歩留を制御し、向上させることができるからである。
さらに、吹錬指標を1.5以下として吹錬を実施することが望ましい。これにより、炉体・炉口や上部フードへの地金の付着、上吹酸素ランスへの地金の付着をさらに低減することができる。
本発明の方法の効果を確認するため、下記の吹錬試験を行った。
1.試験条件
転炉として、上部に酸素吹きランス、炉底部に底吹用羽口を備えた上底吹型転炉を使用した。転炉に装入する溶鉄は、高炉から運搬されたそのままの状態の溶銑、または脱りん等の溶銑予備処理を実施した溶銑とした。使用した溶銑の代表成分を表1に示す。
転炉として、上部に酸素吹きランス、炉底部に底吹用羽口を備えた上底吹型転炉を使用した。転炉に装入する溶鉄は、高炉から運搬されたそのままの状態の溶銑、または脱りん等の溶銑予備処理を実施した溶銑とした。使用した溶銑の代表成分を表1に示す。
溶鉄250〜300tonを転炉に装入し、各種ランスノズルを使用して吹錬を実施した。吹錬の実施に際して、上吹酸素流量は50000〜70000Nm3/hrに設定した。底吹用羽口から吹き込むガスはCO2ガスとし、底吹ガス流量は10〜40Nm3/minに設定した。
また、吹錬指標の構成要素である、キャビティ径Dとキャビティ深さLの比(L/D)、上吹攪拌動力密度εT、底吹攪拌動力密度εB、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C]の計算による推定値、およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WSの値、ならびに吹錬指標の値を表2に示す。表2に示した試験番号1〜15の実施例は、いずれも溶鉄中炭素濃度[C]およびスラグ量WSについて、前記〈2〉で規定する0.8質量%≦[C]≦3.0質量%および20kg/ton≦WS≦100kg/tonを満足するものである。
表2に示した実施例のうち、試験番号1〜12は本発明例であり、吹錬指標について2.0以下を満足した。また、試験番号13〜15は比較例であり、吹錬指標が2.0を超えて大きかった。本発明例のうち、試験番号1〜3、7、8、10および12は、キャビティ径Dとキャビティ深さLの比(L/D)および底吹攪拌動力密度εBについても、前記〈2〉で規定する0.3≦(L/D)≦1.5および400W/ton≦εB≦2300W/tonを満足したものである。
2.試験結果
吹錬試験の評価指標は測定ダスト量Wdとし、表2に試験条件と併せて示した。吹錬指標が2.0を超えて大きかった比較例では、測定ダスト量Wdは0.82kg/ton/min以上であった。一方、本発明例では、吹錬指標を2.0以下とすることで、測定ダスト量Wdを0.7kg/ton/min以下と、比較例と比べて大きく低減できていた。
吹錬試験の評価指標は測定ダスト量Wdとし、表2に試験条件と併せて示した。吹錬指標が2.0を超えて大きかった比較例では、測定ダスト量Wdは0.82kg/ton/min以上であった。一方、本発明例では、吹錬指標を2.0以下とすることで、測定ダスト量Wdを0.7kg/ton/min以下と、比較例と比べて大きく低減できていた。
さらに、表2から、(L/D)等の吹錬指標の各構成要素を変動させても、吹錬指標が同等であれば測定ダスト量Wdも同等であり、吹錬指標の増加に伴い測定ダスト量Wdも増加することがわかる。すなわち、本発明により、上底吹条件および溶鉄成分を考慮した精度の高いダスト量制御が可能であることがわかる。
本発明の転炉吹錬方法によれば、溶鉄の成分条件、操業条件、上吹条件および底吹条件を包括した条件に設定することにより、簡便かつ効果的にダストおよびスピッティングの発生を抑制し、鉄分歩留を向上させ、転炉の操業トラブルを低減させることができる。
したがって、本発明の方法は、高い生産性で溶鉄を精錬できる方法として、製鋼技術分野において広範に適用できる。
Claims (2)
- 上底吹型転炉において溶鉄の酸素吹錬を行う転炉吹錬方法であって、
吹錬開始後全吹錬時間に対して吹錬開始から20%以上経過した期間において、前記酸素吹錬における上吹酸素ジェットにより形成されるキャビティ深さL(mm)およびキャビティ径D(mm)とし、前記酸素吹錬の条件として上吹撹拌動力密度εT(W/ton)、底吹撹拌動力密度εB(W/ton)、吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C](%)およびSiの物質バランスより計算されるスラグ量WS(kg/ton)とした場合に、下記(1)式で示される吹錬指標を継続的に2.0以下に制御して吹錬することを特徴とする転炉吹錬方法。
- 吹錬中の溶鉄中炭素濃度[C]が0.8質量%≦[C]≦3.0質量%、スラグ量WSが20kg/ton≦WS≦100kg/tonの範囲で、0.3≦(L/D)≦1.5、400W/ton≦εB≦2300W/tonとすることを特徴とする請求項1に記載の転炉吹錬方法。
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