JP2018126771A - 重量物載置架台 - Google Patents

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Abstract

【課題】より軽量化を図ることが可能であり、重量物を載置するにあたり十分な強度を発揮させることが可能であって、安価な重量物載置架台を提供する。【解決手段】概形が円形の重量物を載置する重量物載置架台2を上面側部材10と、基礎部材11によって形成する。このとき、載置物が当接する傾斜面21が形成される上面側部材10と、土台部分を形成する基礎部材11をいずれも発泡樹脂で形成したものとする。そして、基礎部材11の上に上面側部材10を載置する。【選択図】図2

Description

本発明は、重量物を載置する架台に関するものであり、特に金属コイルを好適に載置可能な重量物載置架台に関する。
鋼板等の金属板をコイル状に巻いて形成される金属コイルや、このような金属コイルを載置するための載置架台が広く知られている。ここで、金属コイルは、重量が数十トン程度となるものであり、非常に重量があるものとなっている。このため、このような載置架台は、十分な耐荷重性を発揮させるべく、木材や鋼材等を原料として形成されることが一般的である。
例えば、特許文献1には、概形が略直方体状の本体部分に対し、断面形状がV字状で延びる溝を形成したコイル置き台が開示されている。このコイル置き台は、溝部分の内壁を形成する2つの傾斜面のそれぞれに、金属コイルの側面のうちの異なる2箇所を接触させ、金属コイルを支持する構造となっている。
特許文献2には、土台部分を形成する基台の傾斜面に、シート状のスキッドカバーを取り付ける構造の架台(コイルスキッド)が開示されている。
すなわち、この架台では、木材や鋼材で形成された基台の傾斜面に対し、無機繊維と熱可塑性樹脂を主成分とする一又は二層のカバーを取り付けたものとなっている。
また、特許文献3には、上方が開放された有底箱状であり、横倒させたコイルの下方側部分を収納可能であって、発泡多孔質プラスチック材で形成されているスペーサ要素が開示されている。このスペーサ要素は、コンテナ内にコイルを収納した状態で敷き詰めて配置したとき、側壁部分がスペーサとして機能するものとなっている。
特開2006−281306号公報 特開平11−216515号公報 特表2009−502662号公報
ここで、従来の架台は、木材や鋼材等を原料として形成されており、必然的に重量が重くなってしまうので、持ち運び難いという問題がある。なお、特許文献1のコイル置き台は、その原料について何ら記載や示唆はないが、一般的な原料で形成した場合、必然的に重量が重くなってしまう。
特許文献2の架台もまた、シートの下方側で土台部分を形成する架台が、従来同様に木材や鋼材等を原料としており、略全ての部分がこれらの原料で形成されている。このことから、この架台もまた重量が重いものとなっている。
特許文献3のスペーサ要素は、発泡多孔質プラスチック材で形成されていることから、従来よりも比較的重量を軽くすることが可能ではある。しかしながら、軽量化と高い耐荷重性の両立という観点から改良の余地があった。
すなわち、比較的軽量となるスペーサ要素を形成すると、十分に軽くすることができる反面、強度に問題が生じるおそれがある。そして、比較的耐荷重性の高いスペーサ要素を形成すると、従来に比べて軽量のものとはなるが、人の手で運搬することを考えた際に未だ問題がある。
詳細に説明すると、特許文献3のスペーサ要素は、大型の金属コイルを運搬することを想定したものであり、特許文献3には、スペーサ要素がフォークリフトで運搬されることが記載されている。このため、さらなる軽量化をせずとも運搬は可能である。
しかしながら、人が手で架台を運搬することを考えた際には、さらなる軽量化が望まれる。すなわち、より運搬し易い架台を提供するという観点から改良の余地があった。
そこで本発明は、より軽量化を図ることが可能であり、重量物を載置するにあたり十分な強度を発揮させることが可能であって、安価な重量物載置架台を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、概形が円形の重量物を載置する重量物載置架台において、発泡樹脂によって形成され、上面側に載置物が当接する傾斜面があり、上面側を構成する上面側部材と、前記上面側部材の下側で土台部分を形成する基礎部材を備え、前記基礎部材の上に前記上面側部材が載置されていることを特徴とする重量物載置架台である。
本発明の重量物載置架台は、共に発泡樹脂で形成される上面側部材と、基礎部材とで架台を形成しており、載置物を当接させる架台の全て(又は略全て)の部分が発泡樹脂で形成されるものとなっている。このため、木材や鋼材等を原料とするものに比べて軽量化が可能となる。
また、架台のうち、上面側の部分とその下側の部分を別部材で形成しているので、それぞれの部分に別の原料で形成したものを採用することや、別の方法で形成したものを採用することが可能となる。すなわち、比較的軽量の部材と、比較的耐荷重性の強い部材を組み合わせて架台を形成できる。
このことから、比較的軽量となる部材で全体を形成した場合に比べ、高い耐荷重性を発揮させることが可能となり、比較的耐荷重性の高い部材で全体を形成した場合に比べ、さらなる軽量化を図ることが可能となる。すなわち、載置する重量物を支持するに十分な高い耐荷重性を発揮させたうえで、可能な限り軽量化することが可能となる。
また、上面側部材と基礎部材を別体とすることで、仮にいずれか一方が破損した場合であっても、破損した部材のみを交換すればよく、運用コストの低減を図ることができる。
また、このような重量物載置架台を大量生産する場合、例えば、載置する重量物に応じて上面側部材の原料のみが異なる重量物載置架台を生産することが可能となる。この場合、基礎部材は同一のものを大量生産すればよく、生産効率の向上を図ることができる。
本発明は、前記上面側部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率が、前記基礎部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率以上であることが好ましい(請求項2)。
請求項3に記載の発明は、前記上面側部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率が、前記基礎部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の重量物載置架台である。
かかる構成によると、重量物が当接する上面側部材が比較的変形し易いものとなるので、載置した重量物の接触部分の形状に合わせて上面側部材が変形し、これらが広く面接触した状態となる。このことから、重量物から受ける荷重を分散させることができるので、重量物を支持するに足る十分な耐荷重性を発揮させる上で好ましい。
また、上面側部材が比較的変形し易い(柔らかい)ことから、重量物の包装袋の破損を防止できる。
具体的に説明すると、本発明の重量物載置架台は、載置する重量物として金属コイルを想定しており、金属コイルは、通常、包装用の袋に収納された状態で架台の上に載置されるものとなっている。
ここで、架台の上側部分が固いものであると、金属コイルを架台に載置したり、架台上から移動させたりする際に、金属コイルが上側部分と接触した状態で微細に動いてしまう等の理由により、金属コイルを包む袋部分が破損してしまうことがある。
これに対し、上記構成の重量物載置架台は、上面側部材が柔らかく、このような袋の破損の発生を抑制できる。
請求項4に記載の発明は、前記上面側部材は、下面側に上側係合部を有しており、前記基礎部材は、基礎側傾斜部と、当該基礎側傾斜部に形成される基礎側係合部を有するものであって、前記上側係合部と前記基礎側係合部とが係合することで、前記上面側部材の前記基礎部材に対する意図しないずれ動きが防止されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の重量物載置架台である。
かかる構成によると、使用時における上面側部材と基礎部材の意図しない離反を防止できる。すなわち、より破損し難い重量物載置架台を形成することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、前記上側係合部と前記基礎側係合部は、いずれも係合部傾斜面を有するものであり、前記係合部傾斜面は、前記傾斜面の傾斜方向と異なる方向に傾斜するものであって、前記上側係合部と前記基礎側係合部が係合した状態では、それぞれの前記係合部傾斜面が面接触することを特徴とする請求項4に記載の重量物載置架台である。
請求項6に記載の発明は、前記基礎側傾斜部は、所定方向へ向かうにつれて下り勾配となるように形成されており、前記基礎側係合部に形成される前記係合部傾斜面の少なくとも一つは、前記所定方向に向かうにつれて登り勾配となることを特徴とする請求項5に記載の重量物載置架台である。
請求項7に記載の発明は、前記基礎部材は、前側傾斜面をさらに有し、前記前側傾斜面は、前記基礎側傾斜部の坂下側と連続し、前記基礎側傾斜部から離れるにつれて登り勾配となることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の重量物載置架台である。
請求項8に記載の発明は、前記上面側部材の下面側には、前記上側係合部とは異なる係合部である第2上側係合部が形成されており、前記基礎部材は、前記基礎側傾斜部の坂上側と連続する部分に平面的な広がりを持つ上側面部を備え、当該上側面部には、前記基礎側係合部とは異なる係合部である第2基礎側係合部が形成され、前記第2上側係合部と前記第2基礎側係合部とが係合することを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の重量物載置架台である。
これらの構成によると、使用時における上面側部材と基礎部材の意図しない離反をさらに確実に防止できる。
本発明は、前記傾斜面の坂下側と前記基礎部材の底面をつなぐように形成される前壁面と、前記傾斜面の坂上側と前記底面をつなぐように形成される後壁面とを有することが好ましい(請求項9)。
請求項10に記載の発明は、一方側構成片と他方側構成片を有し、前記二つの構成片は、いずれも前記傾斜面を備え、前記傾斜面が向き合う状態で間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の重量物載置架台。
本発明の重量物載置架台は、このように配置して使用することが好ましい。
本発明は、より軽量化を図ることが可能であり、重量物を載置するにあたり十分な強度を発揮させることが可能であって、安価な重量物載置架台を提供することができる。
本実施形態に係る架台に金属コイルを載置した様子を示す説明図である。 図1の構成片を示す斜視図である。 図2の構成片を長手方向における外側からみた状態を示す側面図である。 図2の上面側部材を下方側からみた状態を示す斜視図である。 図2の上面側部材を下方側からみた状態を示す底面図である。 図2の上面側部材を図4とは異なる方向である下方側からみた状態を示す斜視図である。 図2の構成片を示すA−A断面図である。 図2の基礎部材を示す斜視図である。 図2の構成片を示すB−B断面図である。 図1の構成片が金属コイルから受ける荷重によって変形する様子を示す説明図であり、(a)は変形前、(b)は変形後を示す。 本実施形態に係る型内発泡成形体の高温側の融解ピーク熱量の比率を算出する算出方法を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る架台1(重量物載置架台)について図面を参照しつつ詳細に説明する。
架台1は、図1で示されるように、一の構成片2(一方側構成片)と他の構成片2(他方側構成片)からなる一対の構成片2によって形成され、金属コイル3(重量物)を載置可能なものである。
また、架台1に載置される金属コイル3は、圧延した金属板を巻き取って形成される重量物(重量が26t程度となる重量物)であり、円筒状(あるいはリング状)のものとなっている。つまり、横断面の形状は、中心部分に空隙を有する略円形状であり、その概形が円形となっている。
架台1を構成する2つの構成片2は、間に間隔を空けて並列配置されており、それぞれ所定の固定部材(本実施形態では、L字アンクルであり、図示を省略する)を介して、設置面に固定されている。すなわち、構成片2のうち、並列方向における外側端部側であって下端側の部分に、固定部材の一部が固定された状態となっている。
このとき、一の構成片2と他の構成片2は、それぞれの傾斜面部21(傾斜面、詳しくは後述する)が向き合う状態となるように配置されている。すなわち、それぞれの構成片2の傾斜面部21は、2つの構成片2の間に形成される間隔と隣接する位置に、その下端側が位置している。したがって、これらの傾斜面部21は、2つの構成片2の並列方向で外側へ向かうに従って高さが高くなるように配されている。言い換えると、それぞれの傾斜面部21は、他方の傾斜面部21へ近づく方向へ向かうに従って高さが低くなるように配されている。
なお、この傾斜面部21の傾斜方向における長さは、金属コイル3の横断面の半径より短い長さとなっている。
また、特に限定されるものではないが、本実施形態では、一の構成片2の並列方向における外側端部から、他の構成片2の並列方向における外側端部までの距離L1は、1050mm程度となっている。また、一の構成片2の並列方向における内側端部から他の構成片2の内側端部までの距離L2は、150mm程度となっている。なお、この距離L2は、2つの構成片2の間に形成される間隔の短手方向(構成片2の並列方向)の長さでもある。
つまり、距離L2は距離L1の5パーセント以上25パーセント以下となっており、より詳細には、14パーセント程度となっている。なお、ここでいう「程度」とは、数パーセントの誤差を含むものとし、以下の「程度」も同様のものとする。
続いて、架台1の構成片2について詳細に説明する。
なお、2つの構成片2は、それぞれ同構造の部材であるので、以下では一方の構成片2のみを詳細に説明し、他方の詳細な説明を省略する。
構成片2は、図2で示されるように、上面側を構成する上面側部材10と、上面側の下部となる基礎部を構成する基礎部材11を有し、基礎部材11の上に上面側部材10が載置されて形成されている。
以下の説明において、前後方向、上下方向、左右方向については、特に断りのない限り図2で示される状態を基準として説明する。また、図2の手前側を前方とする。
上面側部材10は、短手方向における一端側(後端側)が、他端側(前端側)よりも上方に位置し、全体で斜め方向に延びる厚板状の部材となっている。
この上面側部材10は、大別して後端側部10a、中間傾斜部10b、前端側部10cに区画される部材であり、後端側から前方へ向かってこの順で連続している。
後端側部10aは、図2、図3で示されるように、後方上側に位置し、上面と下面とが互いに対向する水平面となる部分である。
中間傾斜部10bは、後端側部10aと前端側部10cの間に位置し、上面と下面とがいずれも前方下側へ向かって延びる傾斜面となる部分である。
前端側部10cは、前方下側に位置する部分であって、上面が前方下側へ向かって延びる傾斜面であり、下面が前方上側へ向かって傾斜する傾斜面となる部分である。なお、前端側部10cの下面を形成する傾斜面は、上面を形成する傾斜面に比べて緩勾配となっている。
したがって、上面側部材10の上面は、最も上端側に位置して水平面と平行(略平行)な面を形成する上端面部20と、この上端面部20の縁端部分(前端部分)と連続する面を形成する傾斜面部21とを有している。傾斜面部21は、上端面部20から離れるにつれて下方へ向かう傾斜面となっている。この傾斜面部21は、上面側部材10の上面全体における略全域を形成しており、上面側部材10の全体における後端よりもやや前方となる位置(上端面部20の前端となる位置)から、前端までの間に位置している。
なお、この上面側部材10の上面は、構成片2の上面を形成する部分でもある。
また、傾斜面部21は、特に限定されるものではないが、水平面に対して1度以上70度以下となるように傾斜していることが好ましく、20度程度となることがさらに好ましく、本実施形態では18.4度となっている。
これに対し、図3で示されるように、上面側部材10の下面は、大別して下面上端部25、下面傾斜部26、第2下面傾斜部27に区画されるものであり、一方側から他方側(後方から前方)へ向かってこの順に形成されている。
下面上端部25は、最も上端側に位置し、水平面と平行(略平行)な面となっている。 下面傾斜部26は、下面上端部25の縁端部分(前端部分)と連続し、下面上端部25から離れるにつれて下方へ向かう面となっている。すなわち、下面上端部25と第2下面傾斜部27の間に位置する傾斜面となっている。
第2下面傾斜部27は、下面傾斜部26の下端部分(前端部分)と連続する面であり、下面傾斜部26の下端部分から離れるにつれて登り勾配となる面である。すなわち、上面側部材10の下面では、下面傾斜部26と第2下面傾斜部27の境界となる部分が、最も低位置となる。
なお、この上面側部材10の下面は、構成片2を形成するとき、基礎部材11の上面と接触する上側接触面となる。
さらに、図4で示されるように、上面側部材10の下面には、上方(図4では下方)に向かって窪んだ部分である上側係合部30と、第2上側係合部31が形成されている。
上側係合部30は、下面傾斜部26に形成される凹部であり、平面視した(下面側からみた)形状が略四角形状となる部分である。
さらに詳細には、この上側係合部30の底面(上端面)は、傾斜面となっており、この上側係合部30の周囲に位置する下面傾斜部26と同方向に傾斜している。すなわち、構成片2を通常設置したとき、前端側に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。そして、上側係合部30の底面を含んで広がる平面(仮想面)と、下面傾斜部26のうちで上側係合部30とは異なる部分に位置する面を含んで広がる平面(仮想面)とは、互いに平行となっている。なお、「下面傾斜部26のうちで上側係合部30とは異なる部分に位置する面」は、下面傾斜部26の下端面(図4では上端面)となる面である。
また、図4、図5で示されるように、上側係合部30の底面のうち、傾斜方向における一端側(前端側)と他端側(後端側)のそれぞれと連続する部分に、係合部傾斜面35が形成されている。
上側係合部30の係合部傾斜面35は、いずれも、上側係合部30の底面と下面傾斜部26の下端面(図4では上端面)の間に位置し、これらの面のそれぞれと連続すると共に、これらの面のそれぞれに対して傾斜する面となっている。
より詳細には、この係合部傾斜面35は、上側係合部30の外側へ向かうに従って高さが低くなる(図4、5では高くなる)傾斜面となっている。すなわち、上側係合部30の底面と連続する縁端部分を内側端部とし、下面傾斜部26の下端面と連続する部分を外側端部としたとき、内側端部から外側端部へ向かうに従って高さが低くなる傾斜面である。このことから、底面の傾斜方向における一端側(前端側)に位置する係合部傾斜面35は、所定方向(他端側から一端側へ向かう方向であり、前方へ向かう方向)に向かうにつれて高さが低くなる。対して、他端側(後端側)に位置する係合部傾斜面35は、同方向に向かうにつれて高さが高くなっている。
ここで、本実施形態では、複数(3つ)の上側係合部30が形成されており、構成片2の長手方向(下面傾斜部26の長手方向)で所定の間隔を空けて並列配置された状態となるように形成されている。そして、下面傾斜部26の長手方向の中央側に位置する上側係合部30は、他の上側係合部30よりも同方向における長さが長くなっている。
第2上側係合部31は、図6で示されるように、下面上端部25の下面(図6では上面)に形成される開口面を下端部分とし、上面側部材10の後端側部10aにおける厚さ方向(上下方向)に窪んだ凹部となっている。そして、この第2上側係合部31は、後端側部10aの後面の一部にもまた、開口面を有している。
すなわち、第2上側係合部31は、下面上端部25の下面と後端側部10aの後面とが連続している部分の一部を欠落させて形成されており、略台形柱状の空間を形成する凹部となっている。
具体的に説明すると、第2上側係合部31は、大部分の横断面の形状が略台形状となるように窪んだ部分であり(図7参照)、その前端側部分には、前方へ向かうにつれて高さが低くなる傾斜面が形成されている。そして、図5、図6で示されるように、第2上側係合部31は、構成片2の長手方向(下面上端部25の長手方向)に延びる凹部となっている。
つまり、第2上側係合部31は、その内壁面として、上端に位置して水平面と平行となる面を形成する凹部天面31aと、長手方向の両端にそれぞれ位置する凹部側壁面31bと、前端側に位置する傾斜面を形成する凹部前面31cを有する構造となっている。そして、下方側と後方側のそれぞれで外部と連続した状態となっている。
なお、凹部側壁面31bは、該長手方向からみた形状が略台形状となる面である。そして、該長手方向の中心側に向かうにつれて高さが高くなる(図5、図6では低くなる)傾斜面を形成している。
ここで、後端側部10aの後面は、上面側部材10の全体における後面と同一の面である。すなわち、上面側部材10の上面と下面の間に位置する側面のうちの一つであって、後側に位置する面と同一の面となっている。
このため、第2上側係合部31は、上面側部材10の後端側に形成される凹部であり、上面側部材10の後側から前方へ向かって窪んだ凹部であるともいえる。
また、本実施形態では、図5、図6で示されるように、複数(2つ)の第2上側係合部31が形成されており、構成片2の長手方向(下面上端部25の長手方向)で所定の間隔を空けて並列配置された状態となるように形成されている。
より詳細には、一の第2上側係合部31は、構成片2の長手方向において中心よりも片側端部よりの位置に形成され、他の第2上側係合部31は、構成片2の長手方向において中心よりも他方側端部よりの位置に形成されている。
なお、平面視において(上方からみたとき)、それぞれの第2上側係合部31の前方側に位置する部分に、一つの上側係合部30と、他の上側係合部30の一部が位置した状態となっている(図5参照)。このとき、一つの上側係合部30は、上側係合部30の並列方向(構成片2の長手方向)における端部よりに位置する上側係合部30であり、他の上側係合部30は、中央側に位置する上側係合部30である。
つまり、平面視において、二つの上側係合部30の間に位置する部分の後方に、第2上側係合部31が配されている。
基礎部材11は、図8で示されるように、横断面が略三角形状で延びる部材であり、その概形が横倒させた略三角柱状となっている。
なお、基礎部材11の長手方向における片側側面と他方側側面には、持ち運び用の手掛部38(他方側側面に形成されるものについては、図示しない)が形成されている。この手掛部38は、基礎部材11の側面及び下面に開口面を有し、基礎部材11の長手方向の中心側へ向かって窪んだ窪み部分となっている。
基礎部材11の上面は、最も上端側に位置して水平面と平行(略平行)な面となる基礎側上端部43(上側面部)と、基礎側上端部43の縁端部分(前端部分)と連続する基礎側傾斜部44とを有している。さらに、基礎側傾斜部44の前端部分と連続する第2基礎側傾斜部45(前側傾斜面)を有している。
基礎側傾斜部44は、基礎側上端部43から離れるにつれて下方へ向かう面であり、基礎側上端部43と第2基礎側傾斜部45の間に位置する傾斜面となっている。すなわち、所定方向(前方へ向かう方向)へ向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。
第2基礎側傾斜部45は、基礎側傾斜部44の下端部分と連続する面であり、基礎側傾斜部44の下端部分から離れるにつれて登り勾配となる面である。すなわち、基礎部材11の上面は、基礎側傾斜部44と第2基礎側傾斜部45の境界となる部分が、最も低位置となる。
なお、この基礎部材11の上面は、構成片2を形成するとき、上面側部材10の下面と接触する下側接触面となる。
第2基礎側傾斜部45は、特に限定されるものではないが、1度以上5度以下となるように傾斜していることが好ましく、本実施形態では4.5度程度となっている。
また、構成片2の短手方向における第2基礎側傾斜部45の長さは、構成片2の全体の短手方向の長さ5パーセント以上25パーセント以下であることが好ましく、本実施形態では、15パーセント程度となっている。
なお、構成片2の短手方向における第2基礎側傾斜部45の長さは、後述する型内発泡成形する場合の発泡粒子の充填性を考慮すると10mm以上となることが好ましい。
ここで、基礎側傾斜部44、基礎側上端部43のそれぞれには、周囲に位置する部分よりも上方へ隆起した下側係合部50(基礎側係合部)、第2下側係合部51(第2基礎側係合部)が形成されている。
下側係合部50は、基礎側傾斜部44が形成する傾斜面と垂直な方向であり、且つ、上側へ向かう方向へ突出する突起状の部分である。この下側係合部50は、概形が略台形柱状であって、平面視した形状(上方からみた形状)が略四角形状となっている。
より具体的に説明すると、下側係合部50の突出端面50aは傾斜面となっており、基礎側傾斜部44が形成する傾斜面と同方向に傾斜している。すなわち、下側係合部50の突出端面50aを含んで広がる平面と、基礎側傾斜部44が形成する傾斜面を含んで広がる平面とは、互いに平行となっている。
そして、下側係合部50の突出端面50aの上端側と連続する部分と、下端側と連続する部分に、係合部傾斜面55が形成されている。この係合部傾斜面55は、下側係合部50の突出端面50aと基礎側傾斜部44が形成する傾斜面のそれぞれと連続し、これらのそれぞれに対して傾斜する面となっている。
より詳細には、上側に位置する係合部傾斜面55は、基礎側傾斜部44が形成する傾斜面の傾斜方向で下方に向かうに従い、下側係合部50の突出端面50aへ向かう傾斜面となっている。つまり、所定方向(前方へ向かう方向)に向かうにつれて登り勾配となる傾斜面となっている。
反対に、下側に位置する係合部傾斜面55は、基礎側傾斜部44が形成する傾斜面の傾斜方向で上方に向かうに従い、下側係合部50の突出端面50aへ向かう傾斜面となっている。つまり、所定方向(前方へ向かう方向)に向かうにつれて下り勾配となる傾斜面となっている。
そして、上側に位置する係合部傾斜面55は、下側に位置する係合部傾斜面55と比べて傾斜角度が小さく、なだらかに傾斜するものとなっている。
ここで、本実施形態では、複数(3つ)の下側係合部50が形成されており、構成片2の長手方向(基礎側傾斜部44の長手方向)で所定の間隔を空けて並列配置された状態となるように形成されている。そして、基礎側傾斜部44の長手方向の中央側に位置する下側係合部50は、他の下側係合部50よりも同方向における長さが長くなっている。
第2下側係合部51は、横断面の形状が略台形状で構成片2の長手方向(基礎側上端部43の長手方向)に延びる突条部分となっている。
すなわち、この第2下側係合部51は、水平面と平行な面を形成する凸部天面51aと、長手方向の両端側にそれぞれ位置する凸部側壁面51bと、前方へ向かうにつれて下り勾配となる傾斜面を形成する凸部前面51cとを備えた構造となっている。加えて、天面と略垂直に交わる面を形成する凸部後面51dを備えた構造となっている。
なお、凸部側壁面51bは、長手方向の外側からみた形状が略台形状となる面であり、長手方向の外側に向かうにつれて高さが低くなる傾斜面となっている。
ここで、第2下側係合部51の短手方向の長さは、基礎側上端部43の短手方向の長さと同一の長さとなっている。すなわち、第2下側係合部51は、基礎側上端部43の前端から後端までの間で上方へ突出している。
したがって、第2下側係合部51の前端面となる傾斜面は、基礎側傾斜部44の上端部分と連続する面となっている。また、第2下側係合部51の後端面は、基礎部材11の全体における後端面の一部を形成する面となっている。すなわち、下方側に位置する横倒した略三角柱状の部分の後端面と、この第2下側係合部51の後端面は、同一平面上に位置する面となっている。
本実施形態では、複数(2つ)の第2下側係合部51が形成されており、構成片2の長手方向(基礎側上端部43の長手方向)で所定の間隔を空けて並列配置された状態となるように形成されている。
一の第2下側係合部51は、構成片2の長手方向において中心よりも片側端部よりの位置に形成され、他の第2下側係合部51は、構成片2の長手方向において中心より他方側端部よりの位置に形成されている。
なお、平面視において(上方からみたとき)、それぞれの第2下側係合部51の前方側に位置する部分に、一つの下側係合部50と、他の下側係合部50の一部が位置した状態となっている。このとき、一つの下側係合部50は、下側係合部50の並列方向(構成片2の長手方向)における端部よりに位置する下側係合部50であり、他の下側係合部50は、中央側に位置する下側係合部50である。
つまり、平面視において、二つの下側係合部50の間に位置する部分の後方に、第2下側係合部51が配されている。
ここで、本実施形態の構成片2は、上面側部材10を基礎部材11の上に載置し、上面側部材10の下面と基礎部材11の上面を面接触させ、これらを一体化して形成されたものとなっている。
すなわち、図9で示されるように、基礎部材11の基礎側上端部43、基礎側傾斜部44、第2基礎側傾斜部45のそれぞれの上方側に、上面側部材10の下面上端部25、下面傾斜部26、第2下面傾斜部27のそれぞれが位置している。そして、上側の面と下側の面が密着した状態となるように面接触している。
このとき、上面側部材10の上側係合部30(図4参照)に対し、基礎部材11の下側係合部50(図8参照)が略丁度嵌り込んだ状態となっている。すなわち、並列配置された複数の上側係合部30のそれぞれに対し、それぞれ異なる下側係合部50が嵌り込んで係合した状態となっている。
上側係合部30に下側係合部50が嵌り込んだ状態では、図9で示されるように、下側係合部50の突出端面50aと上側係合部30の底面とが面接触し、密着した状態となっている。また、下側係合部50に形成されたそれぞれの係合部傾斜面55と、上側係合部30に形成された係合部傾斜面35とが面接触し、密着した状態となっている。
また、図7で示されるように、上面側部材10の第2上側係合部31(図4参照)に対し、基礎部材11の第2下側係合部51が略丁度嵌り込んだ状態となっている。
このとき、第2上側係合部31、第2下側係合部51の上端面同士が面接触し、密着した状態となっている。また、第2上側係合部31の前端側に位置する傾斜面と、第2下側係合部51の前端側に位置する傾斜面とが面接触し、密着した状態となっている。
また、本実施形態の構成片2では、基礎部材11の上面の全域を上面側部材10が覆った状態となっている。すなわち、基礎部材11の平面視面積(上方からみた形状の面積)と、上面側部材10の平面視面積は同一(略同一)となっており、両部材の前端部同士、後端部同士、側端部同士が上下方向で重なる状態となっている。
したがって、基礎部材11の前端面と上面側部材10の前端面とが同一平面上に位置しており、図2で示されるように、これらによって構成片2の前壁面が形成されている。この前壁面は、傾斜面部21の下端部分と構成片2の底面の間に位置し、これらをつなぐように広がる面となっている。
同様に、基礎部材11の後端面と上面側部材10の後端面とが同一平面上に位置しており、これらによって構成片2の後壁面が形成されている。この後壁面は、上端面部20の上端部分と構成片2の底面の間に位置し、これらをつなぐように広がる面となっている。
なお、本実施形態では、前壁面の高さは100mm程度となっており、後壁面の高さは240mm程度となっている。すなわち、後壁面が前壁面に比べて最大高さが高くなっている。
そして、構成片2の長手方向における両側面もまた、基礎部材11の側面と上面側部材10の側面とが同一平面上に位置し、これらによって形成される面となっている。
ここで、本実施形態の構成片2は発泡樹脂で形成される部材であり、上面側部材10と基礎部材11はいずれも発泡樹脂で形成されている。このため、従来の木製のものと比べ軽量で運搬し易いものとなっている。
より詳細には、上面側部材10は、ポリプロピレン系樹脂によって形成され、発泡倍率が15倍程度となるように発泡成形されたものとなっている。そして、基礎部材11は、ポリプロピレン系樹脂によって形成され、発泡倍率が5倍程度となるように発泡成形されたものとなっている。すなわち、上面側部材10は、基礎部材11に比べて発泡倍率が高くなっており、構成片2の上側部分が下側部分と比べて比較的柔らかくなっている。
なお、ここでいう発泡倍率は、発泡させてない状態の原料に対する倍率となっている。
また、発泡樹脂の発泡倍率は、発泡樹脂の重量をw(g)とし、該発泡樹脂を水槽等に水没させたときの水の体積の増加分から求めた発泡樹脂の体積v(L)を用い、発泡倍率(倍)=d×v/w、により求めることができる。なお、dは発泡樹脂を発泡させる前の樹脂の密度であり、例えば、ポリプロピレン系樹脂であれば、d=900g/L、として計算すればよい。
ここでいう「ポリプロピレン系樹脂」とは、プロピレンホモポリマーや、プロピレンと、プロピレン以外のコモノマーを含んだポリプロピレン系ランダム共重合体を含むものであり、前記コモノマーとしては、例えば、1−ブテン、エチレン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2または4〜12のα−オレフィン、などが挙げられる。これらのコモノマーは、単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。さらに、ここでいう「ポリプロピレン系樹脂」は、ポリプロピレン系樹脂と混合使用可能な他の熱可塑性樹脂をポリプロピレン系樹脂の特性が失われない範囲で使用してもよい。この混合使用可能な樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブデン、アイオノマー等がある。
ここで、発泡樹脂を製造する方法に特に制限はないが、上記のようなポリプロピレン系樹脂からなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子を一旦製造した後、該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を金型に充填して型内発泡成形して発泡樹脂(ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体)とすることが好ましい。
なお、発泡樹脂には、上記ポリプロピレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を用いることも可能であり、例えば、国際公開第2009/075208号、特開2006−117842号公報、あるいは特開平4−372630号公報等に開示されているポリオレフィン系樹脂を用いることができるとともに、発泡粒子や発泡樹脂(型内発泡成形体)を得る製造方法についても該公報に記載の製造方法を用いることができる。
さらに、オレフィン系樹脂以外の樹脂を用いることも可能であり、例えば、スチレン系樹脂、スチレン改質オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂およびポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。そして、スチレン系樹脂発泡粒子であれば特開2003−201360号公報、特開2014−118474号公報や国際公開第2015/137363号等に開示されている製造方法により得ることが可能である。また、スチレン改質オレフィン系樹脂発泡粒子であれば特開2008−239794号公報や国際公開2016/152243号等に開示されている製造方法により得ることが可能である。
このように、基礎部材11に上面側部材10を載置して構成片2を形成すると、金属コイル3からの荷重を直接受ける上面側部材10が仮に破損したとしても、破損した上面側部材10を交換するだけで、構成片2が再度使用可能な状態となる。すなわち、上側の一部が破損した場合において、構成片2の全体を新たなものとする必要がなく、運用コストの低減を図ることができる。
本実施形態の構成片2は、金属コイル3と接触する上面側部材10を比較的柔らかくしているので、金属コイル3を構成片2に載置する際等において、金属コイル3を包装する保護シートが破れ難くなる。すなわち、保護シートの破損を防止(又は抑制)できる。
さらに、上面側部材10が柔らかいことから、金属コイル3を載置したとき、図10で示されるように、金属コイル3の自重によって傾斜面部21の表面形状が変形し、金属コイル3の外側表面の形状に沿う形状となる。このことにより、金属コイル3との接触面の面積が増加し、構成片2にかかる荷重が分散されることとなる。
すなわち、構成片2は、上面側部材10を比較的柔らかいものとすることで、耐荷重性を向上させている。
また、本実施形態の上面側部材10は、変形量が所定範囲内であれば、載置した金属コイル3を移動させることで形状が復元する。このため、架台1に載置させた金属コイル3を別の場所へ移動させ、他の金属コイル3を架台1に載置する場合においても、荷重分散効果を発揮できる。
加えて、本実施形態では、構成片2を発泡樹脂で形成しており、一般的な木製や鋼板製のものと比べて非常に軽量であり、持ち運び易いものとなっている。さらに、本実施形態では、構成片2を上面側部材10と基礎部材11の積層構造とし、上面側部材10を発泡倍率が高い軽量のものとすることで、全体の重量をより軽くしている。
つまり、構成片2の一部を重量の軽いもので形成することで、全体を重量の重いもので形成する場合に比べ、全体の重量を軽くしている。このことにより、より軽量化を図ることができる。また、一部のみを重量の軽いもので形成することで、軽量化を図りつつ、重量物からの荷重に耐えうる強度(20t以上に耐えうる強度)を発揮させることが可能となっている。
上記した実施形態では、上面側部材10と基礎部材11を同一のポリプロピレン系樹脂によって形成し、上面側部材10の発泡倍率を基礎部材11の発泡倍率と比べて高いものとした。しかしながら、本発明は、この好ましい実施形態の他、上面側部材10と基礎部材11のそれぞれを異なる樹脂によって形成してもよく、上面側部材10と基礎部材11の発泡倍率を同じとしてもよく、あるいは、上面側部材10の発泡倍率を基礎部材11の発泡倍率より低くしてもよい。
すなわち、上面側部材10の発泡倍率を基礎部材11の発泡倍率以上とすることや、基礎部材11の発泡倍率より低くすることが考えられる。さらに、上面側部材10と基礎部材11と同一のポリプロピレン系樹脂を用いて形成し、かつ、上面側部材10の発泡倍率を基礎部材11の発泡倍率未満とすることも考えられる。
つまり、本発明では、架台1の全体(又は略全体)を発泡樹脂で形成し、且つ、架台1を構成する上面側部材10と基礎部材11を性質(耐荷重性、重量、色のいずれか1以上)の異なるものとしても良い。
また、傾斜面部21の傾斜方向における長さや、載置する金属コイル3の横断面の半径の長さを異なるものとし、傾斜面部21の上面全域(又は上面の略全域)と金属コイル3が接触するように載置してもよい。
このとき、後壁面と基礎部材11の底面のなす角が90度であり、傾斜面部21の水平面に対する傾斜角度θ1が0度より大きく45度以下となる架台1を形成することが好ましく、この好ましい架台1を、上面側部材10の発泡倍率をxとし、傾斜面部21の水平面に対する傾斜角度θ1とし、金属コイル3の荷重をm(kg)とし、傾斜面部21の金属コイル3と接触する部分の面積をα(mm2)とし、安全率をσsとし、重力加速度をg(m/s2)としたとき、下記式(1)を満たすように形成することがさらに好ましい。なお、σsは1以上3以下の任意の数とする。
Figure 2018126771
また、上記した構成片2を形成するとき、上面側部材10の色と、基礎部材11の色を異なる色としてもよい。この構造によると、上面側部材10と基礎部材11の境界となる部分が簡単に判別できる。したがって、例えば、構成片2が破損した場合、上面側部材10のみが破損しているのか、上面側部材10と基礎部材11の双方が破損しているのかといった判断がやり易くなるという利点がある。
さらには、金属コイルの重さに応じたさまざまな構成片を形成するとき、それぞれの構成片の上面側部材の色を異なるものとしてもよい。すなわち、原料とする樹脂や発泡倍率の異なる複数の上面側部材を形成し、それぞれを異なる色とした上で、それぞれを基礎部材11の上に載置してもよい。かかる構成によると、使用時において、どの構成片にどの金属コイルを載置すればよいかを判別しやすく、好ましい。
上記した実施形態では、上面側部材10と基礎部材11のうちで発泡倍率が高倍率となる上面側部材10の発泡倍率を15倍としたが、本発明はこれに限るものではない。
これらの部材のうちで、高倍率となる部材の発泡倍率は、25倍程度であってもかまわない。すなわち、高倍率となる部材の発泡倍率は、5倍以上30倍以下とすることが考えられる。
対して、低倍率となる部材の発泡倍率は、1倍以上5倍以下とすることが好ましく、3倍程度であっても構わない。
しかしながら、上面側部材10は、上方に位置し、重量物からの荷重を直接受けるという観点から、発泡倍率を15倍以下とすることが好ましい。
ところで、発泡倍率を15倍以下とすると、型内発泡成形時に膨張、融着し難いという問題が生じる場合がある。このような場合には、低温で融解する結晶部分が多いポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体とすることが好ましい。
具体的には、示差走査熱量計法による測定において、少なくとも2つの融解ピークを有し、高温側の融解ピーク熱量qhと、低温側の融解ピーク熱量qlから算出した、高温側の融解ピークの比率(qh/(ql+qh)×100)が13パーセント以上23パーセント以下であるポリプロピレン系樹脂の型内発泡成形体であることが好ましい。
なお、ここでいう高温側の融解ピークの比率は、示差走査熱量計による融点測定で得られる曲線(DSC曲線)を用いて算出する(図11参照)。
このとき、DSC曲線とは、示差走査熱量計(例えば、セイコーインスツルメンツ(株)製、DSC6200)を用いて、ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体から切り出した5〜6mgを試料とし、40℃から200℃まで10℃/分の昇温速度で昇温して測定する際に得られるDSC曲線である。そして、最も高温側のピークと、これに隣接する低温側のピークの2つの融解ピークからqhとqlを求めることができる。つまり、DSC曲線の高温側ピークと、低温側ピークと高温側ピークの間の極大点からの融解終了ベースラインへ引いた接線で囲まれる熱量である高温側融解ピーク熱量をqhとし、DSC曲線の低温側ピークと、低温側ピークと高温側ピークの間の極大点から80℃における融解熱量に向かって引いた直線で囲まれる熱量である低温側の融解ピーク熱量をqlとし、これらから高温側の融解ピークの比率(qh/(ql+qh)×100)を算出する。
このような高温側の融解ピークの比率(qh/(ql+qh)×100)が13パーセント以上23パーセント以下であるポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体とするためには、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の高温側の融解ピークの比率をおおむね13パーセント以上23パーセント以下としておけばよく、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の高温側融解ピーク比率は、測定試料をポリプロピレン系樹脂発泡粒子として、上述した方法と同じようにして示差走査熱量計による融点測定を行うことで算出することができる。
また、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の高温側の融解ピークの比率の調整方法としては、従来公知の方法を採用すればよく、例えば、国際公開第2015/098619号に記載されているポリオレフィン系樹脂発泡粒子の高温熱量比の調整方法が挙げられる。
また、上記した実施形態において、各部における2つの面の境界となる辺状の部分や、3以上の面の境界となる角部分等は、面取りした丸みを帯びた形状であっても構わない。これに伴って、構成片2の上面と下面の間に位置する面(前壁面、側壁面、後壁面)のうち、上面側部材10と基礎部材11の境界となる部分の近傍に微細な凹部が形成されていてもよい。
1 架台(重量物載置架台)
2 構成片(一方側構成片、他方側構成片)
3 金属コイル(重量物)
10 上面側部材
11 基礎部材
21 傾斜面部(傾斜面)
30 上側係合部
31 第2上側係合部
35,55 係合部傾斜面
43 基礎側上端部(上側面部)
44 基礎側傾斜部
45 第2基礎側傾斜部(前側傾斜面)
50 下側係合部(基礎側係合部)
51 第2下側係合部(第2基礎側係合部)

Claims (10)

  1. 概形が円形の重量物を載置する重量物載置架台において、
    発泡樹脂によって形成され、上面側に載置物が当接する傾斜面があり、
    上面側を構成する上面側部材と、前記上面側部材の下側で土台部分を形成する基礎部材を備え、前記基礎部材の上に前記上面側部材が載置されていることを特徴とする重量物載置架台。
  2. 前記上面側部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率が、前記基礎部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率以上であることを特徴とする請求項1に記載の重量物載置架台。
  3. 前記上面側部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率が、前記基礎部材を構成する発泡樹脂の発泡倍率より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の重量物載置架台。
  4. 前記上面側部材は、下面側に上側係合部を有しており、
    前記基礎部材は、基礎側傾斜部と、当該基礎側傾斜部に形成される基礎側係合部を有するものであって、
    前記上側係合部と前記基礎側係合部とが係合することで、前記上面側部材の前記基礎部材に対する意図しないずれ動きが防止されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の重量物載置架台。
  5. 前記上側係合部と前記基礎側係合部は、いずれも係合部傾斜面を有するものであり、
    前記係合部傾斜面は、前記傾斜面の傾斜方向と異なる方向に傾斜するものであって、
    前記上側係合部と前記基礎側係合部が係合した状態では、それぞれの前記係合部傾斜面が面接触することを特徴とする請求項4に記載の重量物載置架台。
  6. 前記基礎側傾斜部は、所定方向へ向かうにつれて下り勾配となるように形成されており、前記基礎側係合部に形成される前記係合部傾斜面の少なくとも一つは、前記所定方向に向かうにつれて登り勾配となることを特徴とする請求項5に記載の重量物載置架台。
  7. 前記基礎部材は、前側傾斜面をさらに有し、
    前記前側傾斜面は、前記基礎側傾斜部の坂下側と連続し、前記基礎側傾斜部から離れるにつれて登り勾配となることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の重量物載置架台。
  8. 前記上面側部材の下面側には、前記上側係合部とは異なる係合部である第2上側係合部が形成されており、
    前記基礎部材は、前記基礎側傾斜部の坂上側と連続する部分に平面的な広がりを持つ上側面部を備え、当該上側面部には、前記基礎側係合部とは異なる係合部である第2基礎側係合部が形成され、
    前記第2上側係合部と前記第2基礎側係合部とが係合することを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の重量物載置架台。
  9. 前記傾斜面の坂下側と前記基礎部材の底面をつなぐように形成される前壁面と、
    前記傾斜面の坂上側と前記底面をつなぐように形成される後壁面とを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の重量物載置架台。
  10. 一方側構成片と他方側構成片を有し、
    前記二つの構成片は、いずれも前記傾斜面を備え、前記傾斜面が向き合う状態で間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の重量物載置架台。
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