JP3209993U - 合成樹脂発泡体製パレット - Google Patents

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小出 昭一
昭一 小出
栄二 桑原
栄二 桑原
浅野 一生
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Abstract

【課題】生産性が高く、且つ、より軽量な合成樹脂発泡体製パレットを提供する。【解決手段】天パネル2と該天パネルの下面に設けられた9個の脚部3とが合成樹脂発泡体により形成されてなる発泡倍率(X)が40〜100倍の合成樹脂発泡体製パレット1であって、合成樹脂発泡体製パレットの発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H[mm])の比(H/X)が0.7〜1.5であり、上記脚部に、脚部の総接地面積に対する接地面における合計開口面積の割合が10%以上50%以下である空隙4が形成されており、天パネルと脚部との境界部がR20〜R100のR状に形成されている合成樹脂発泡体製パレットとした。【選択図】図1

Description

本考案は、合成樹脂発泡体を用いたワンウェイタイプのパレット、特に4方向からフォークリフトの爪を差し込むことができる合成樹脂発泡体製パレットに関するものである。
従来、みかん、バレイショ、大根、白菜、人参等の果実、野菜などの比較的軽量で且つ衛生的であることが要求される物品の搬送に用いるパレットとしては、木製或いは合成樹脂製のパレットが使用されており、その多くはレンタル方式で繰返し使用することがなされていた。
しかし、生産地から遠距離の市場に輸送する場合や、数ヶ所の市場を経由して輸送する場合などにおいては、パレットの回収率が悪く、レンタル方式が成り立たない場合があった。
このような場合、パレットを使用せず、トラックや鉄道コンテナの荷台に荷物を直置きで積み込むこともなされていたが、直置きの場合には、生産地での積み込み、市場での荷降ろしなどに多くの時間と労力がかかり、効率的ではなかった。
そこで、繰り返し使用を想定せず、回収を行わないワンウェイタイプのパレットが考案されている。
ワンウェイパレットとしては、従来、合成樹脂製パレット、ハニカム段ボールなどを用いた段ボール製パレットが開発されている。しかしながら、合成樹脂製パレットや段ボール製パレットは、そもそも製造コストが高い上に、曲げ強度等の強度を満足する設計とした場合には、さらに高価なものとなり、経済性の観点からワンウェイパレットには適さないものであった。そこで、合成樹脂発泡体製パレットが開発されている。
合成樹脂発泡体製パレットとしては、特許文献1に、ポリオレフィン系発泡ビーズから一体成形されたパレットであり、該パレットは、平面形状が実質的に方形状のデッキ部と、該デッキ部の下方に突設した脚部とからなり、上記脚部は、デッキ部の4隅又は4隅近傍と、上記4隅又は4隅近傍の各部の中間部に合計9個形成されており、更にデッキ部には、隣り合う脚部の間を結ぶ桟と、相対する脚部を結ぶ桟を有し、脚部と桟以外のデッキ部に上下に貫通する空隙が形成されており、且つ上記桟の厚みをT(mm)とし発泡体の密度をd(g/cm3 ) とした場合T×d1 / 3 >17の関係を有するポリオレフィン系発泡体製パレットが開示されている。
この特許文献1に開示されたポリオレフィン系発泡体製パレットは、軽量で且つ十分な強度を有するパレットとなり、更に、製造が容易であり製造コストも安価となる効果を有するものであった。
実開平4−100432号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたポリオレフィン系発泡体製パレットにあっては、デッキ部は、隣り合う脚部の間を結ぶ桟と、相対する脚部を結ぶ桟を有し、脚部と桟以外のデッキ部に上下に貫通する空隙が形成されたものであるので、該デッキ部の強度を確保するために高発泡の合成樹脂発泡体により形成することは困難であり、実施例においても発泡倍率が17.5倍以下のポリオレフィン系発泡体製パレットが例示されているのみであることからも、軽量化には限界があった。
本考案は、上述した背景技術が有する実情に鑑みて成されたものであって、その目的とするところは、十分な強度を維持しつつ、さらなる低コスト化及び軽量化された合成樹脂発泡体を用いたパレットを提供することにある。
上記した目的を達成するため、本考案は、次の〔1〕〜〔7〕に記載の合成樹脂発泡体製パレットとした。
〔1〕発泡倍率が40〜100倍の合成樹脂発泡体からなるパレットであって、
該パレットは、平板状の天パネルと、該天パネルの下方に突出した脚部とからなり、
上記脚部は、天パネルの四隅、四隅の中間及び天パネルの中央に合計9個形成されており、
上記合成樹脂発泡体製パレットの発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H[mm])の比(H/X)が0.7〜1.5であり、
上記脚部に、天パネルの上面まで貫通していない脚部の接地面側にのみ開口した空隙、又は天パネルの上面まで貫通して脚部の接地面側及び天パネルの上面側に開口した空隙が形成されており、
上記脚部の総接地面積に対する、接地面における上記空隙の合計開口面積の割合が10%以上50%以下であり、
上記天パネルと脚部との境界部がR20〜R100のR状に形成されていることを特徴とする、
合成樹脂発泡体製パレット。
〔2〕上記脚部のうち、四隅に設けた脚部が、天パネルの周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面の脚部であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の合成樹脂発泡体製パレット。
〔3〕上記脚部のうち、四隅の中間に設けた脚部が、天パネルの周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面の脚部であることを特徴とする、上記〔1〕または〔2〕に記載の合成樹脂発泡体製パレット。
〔4〕上記脚部の総接地面積に対する、接地面における上記空隙の合計開口面積の割合が12%以上40%以下であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
〔5〕上記脚部のうち、四隅の中間と天パネルの中央の脚部に形成された空隙が天パネルの上面にまで貫通していない接地面側にのみ開口した空隙であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
〔6〕上記天パネルと脚部との境界部がR30〜R80のR状に形成されていることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
〔7〕上記合成樹脂発泡体製パレットがポリスチレン系樹脂発泡体により形成されており、その発泡倍率が50〜70倍であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
上記した本考案に係る合成樹脂発泡体製パレットによれば、発泡倍率が40〜100倍と高くても、発泡倍率に対する天パネルの厚さの比を特定のものとし、天パネルの四隅、四隅の中間及び天パネルの中央に形成した脚部に、脚部の総接地面積に対する合計開口面積が特定の割合を満足する空隙を形成すると共に、天パネルと脚部との境界部を特定のR状に形成したため、4方向からフォークリフトの爪を差し込むことができるワンウェイパレットとしての十分な強度を維持しつつ、且つ、より低コストで軽量な合成樹脂発泡体製パレットとなる。
本考案に係る合成樹脂発泡体製パレットの一実施形態を示した斜視図である。 図1に示した合成樹脂発泡体製パレットの正面図である。 図1に示した合成樹脂発泡体製パレットの底面図である。
以下、本考案に係る合成樹脂発泡体製パレットの実施形態について、詳細に説明する。
本考案に係る合成樹脂発泡体製パレット1は、荷物が載せられる天パネル2と、該天パネル2の下面に設けられフォークリフトの爪が差し込まれる間隙を確保して天パネル2を支える脚部3とが、合成樹脂発泡体により一体的に形成されており、脚部3に、少なくとも脚部の接地面側に開口した空隙4が形成されているものである。
天パネル2の形状寸法は、パレットとしての利便性の観点、また取扱性の観点などから、幅(W)は900〜1300mm、長さ(L)は900〜1300mm、厚さ(H)は40〜80mmの矩形状のものであることが好ましく、幅(W)は960〜1200mm、 長さ(L)は960〜1200mm、厚さ(H)は50〜70mmの矩形状のものであることが更に好ましい。図示した実施形態に係るパレット1にあっては、天パネル2は、幅(W)が1120mm、長さ(L)が1120mm、厚さ(H)が60mm程度の矩形状のものに形成されている。
脚部3は、天パネル2を支え、4方向からフォークリフトの爪を差し込む間隙を確保するものであり、天パネル2の下面の四隅(この四隅に形成された脚部を図において「3a」の符号を付す。)、四隅の中間(この四隅の中間に形成された脚部を図において「3b」の符号を付す。)、及び天パネルの中央(この天パネルの中央に形成された脚部を図において「3c」の符号を付す。)に合計9個形成されている。
上記脚部3の形状は、特には限定されないが、4方向からフォークリフトの爪を差し込む間隙を形成するとともに設置面積を確保する観点からは四角柱状の脚部とすることが好ましいが、フォークリフトの爪が当たり難くまた破損し難いものとする観点からは角部のない円柱状の脚部とすることが好ましい。本考案においては、両者の兼ね合いから、脚部3のうち、四隅に設けた脚部3aにおいて、天パネル2の周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面とした脚部とすることが好ましい。すなわち、上記好ましい形態は、四隅に設けた脚部3aにおいて、天パネル2の周側面に連なる側面には角部を有しているが、天パネル2の周側面に連なる側面を除く側面部分には角部を有していない。さらに、脚部3のうち、四隅に設けた脚部3a及び四隅の中間に設けた脚部3bの全ての脚部において、天パネル2の周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面とした脚部とすることがより好ましい。すなわち、上記より好ましい形態は、四隅に設けた脚部3a及び四隅の中間に設けた脚部3bの全ての脚部において、天パネル2の周側面に連なる側面には角部を有しているが、天パネル2の周側面に連なる側面を除く側面部分には角部を有していない。図示した実施形態に係るパレット1おいては、天パネル2の四隅に設けた脚部3aは天パネル2の周側面に連なる2面の側面を除く側面部分を弧状側面とした底面視扇形状の脚部に形成し、天パネル2の四隅の中間に設けた脚部3bは天パネル2の周側面に連なる1面の側面を除く側面部分を弧状側面とした底面視半円弧形状の脚部に形成し、天パネル2の中央に形成した脚部3cは設置面積を確保する観点から四角柱状の脚部に形成した。
また、脚部3の高さ(h)は、フォークリフトの爪を差し込む作業性の観点から50〜90mmが好ましく、60〜80mmであることが更に好ましい。また、隣り合う脚部3,3間の距離は、同様にフォークリフトの爪を差し込む作業性の観点から200〜350mmが好ましく、230〜270mmがより好ましい。脚部3のそれぞれの大きさ、即ちそれぞれの脚部の幅及び長さは特に限定されないが、荷物を載置した天パネル2を潰れることなく安定的に支える観点から、9個の脚部3の総接地面積は2000〜3000cm2であることが好ましく、2500〜2800cm2であることが更に好ましい。
また、天パネル2の厚さ(H)と脚部3の高さ(h)との合計厚さ(H+h)は、成形サイクル短縮と軽量性との観点から90〜170mmであることが好ましく、110〜150mmであることがより好ましい。
本考案に係る合成樹脂発泡体製パレット1は、上記した天パネル2と脚部3との境界部がR20〜R100のR状に形成されている。R状に形成されていないと脚部と天パネルとの境界部が角部を有するものとなり、パレットに荷重がかかった際に該角部に応力が集中して該境界部から亀裂が生じ易くなる。なお、R状とは、天パネル2と脚部3との境界部が曲面形状からなることを示す。例えば、R20であれば半径が20mmの曲面で形成されていることを示す。上記観点から、天パネル2と脚部3との境界部は、R30以上であることが好ましく、R50以上であることがより好ましい。一方、フォークリフトの爪を挿入し易くするという観点からは、R90以下であることが好ましく、R80以下であることがより好ましい。
上記脚部3には、天パネル2の上面まで貫通していない脚部の接地面側にのみ開口した空隙、又は天パネル2の上面まで貫通して脚部の接地面側及び天パネルの上面側に開口した空隙が形成されている。該空隙4は、すべての脚部3a,3b,3cにそれぞれ空隙4a,4b,4cが形成されていることが好ましいが、少なくとも四隅の中間に設けた脚部3bと天パネルの中央に設けた脚部3cにはそれぞれ空隙4b,4cを形成することとし、また、これらの脚部3b,3cに形成した空隙4b,4cは、強度の観点また欠け難さの観点から、天パネル2の上面にまでは貫通しない、接地面側にのみ開口したくり抜き形状の空隙とすることが好ましい。また、同様に強度の観点また欠け難さの観点から、天パネル2と脚部3の合計厚さ(H+h)に対する、パレットの厚さ方向における空隙4の深さ(z)は、80%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。一方、軽量性の観点からは、天パネル2と脚部3の合計厚さ(H+h)に対する、パレットの厚さ方向における空隙4の深さ(z)が、20%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
空隙4の形状は特に限定されるのもではなく、底面視円形或いは底面視四角形の空隙を形成することができる。但し、脚部3の割れや欠けを防止する観点から、空隙4の内壁と脚部外周との最短距離(T)が20mm以上であることが好ましく、25mm以上であることがより好ましい。また、空隙4は、脚部3の総接地面積に対する、空隙4における接地面の合計開口面積の割合が10%以上50%以下を満足するものとする。上記を満足しない場合には、脚部の接地面積の割合が小さすぎることとなり、脚部の圧縮量が大きくなり過ぎるおそれや脚部に割れ、欠けが生じるおそれがある。上記観点から、脚部3の総接地面積に対する、空隙4における接地面の合計開口面積の割合は、45%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。また、脚部3の総接地面積に対する、空隙4における接地面の合計開口面積の割合の下限は、空隙を設けることによる成形サイクル短縮と軽量化の実効を図る観点から、12%以上であることが好ましい。上記空隙4は、脚部3の総接地面積に対する空隙4における接地面の合計開口面積の割合が50%以下を満足すれば、一部の脚部に空隙が形成されていなくても構わない。しかし、パレット1の脚部の割れ、欠けが生じるおそれを抑制する観点からは、全ての脚部に同様の空隙が形成されていることが好ましい。なお、上記脚部の総接地面積とは、脚部の外径寸法から求めた合計面積から空隙における接地面の合計開口面積を除いた、パレット使用時に床面に接する面積である。
上記パレット1は、発泡倍率(X)が40〜100倍の合成樹脂発泡体の一体成形体として成形されている。発泡倍率が40倍に満たないものである場合には、軽量性が損なわれる。一方、100倍を超えると、単位面積当たりの荷重保持力が不足し、荷物の載置により発泡体が損壊し易くなる。かかる観点から、パレット1は、発泡倍率の下限が50倍であることが好ましく、55倍であることが更に好ましい。一方、発泡倍率の上限は、80倍が好ましく、70倍が更に好ましい。パレット1の発泡倍率が上記範囲であると軽量性に優れ、かつ十分な単位面積当たりの荷重保持力を有し、荷物の載置による発泡体の損壊を抑制することができる。
また、上記パレット1は、パレットの発泡倍率(X)に対する天パネル2の厚さ(H)の比(H/X)が0.7〜1.5を満足するものである。これは、上記範囲を満足しないものは、単位面積当たりの荷重保持力が不足し、脚部3と天パネル2との境界部分から亀裂を生じるおそれがあるためである。上記観点から、該比(H/X)は、0.8〜1.4が好ましく、0.9〜1.3がより好ましい。
上記パレット1は、発泡倍率(X)が40〜100倍と高く、脚部3に空隙4を設けていることから軽量性に優れるものとなる。パレット1の大きさや厚さにもよるが、パレット1の総重量は、2kg以下であることが好ましく、1.7kg以下であることがより好ましい。
上記した構成のパレット1を形成するための合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂として具体的には、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、圧縮等の機械的物性、軽量性、更には経済性に優れることからポリスチレン系樹脂が好ましい。ポリスチレン系樹脂を用いた場合には、その発泡倍率(X)は50〜70倍であることが好ましい。
なお、上記ポリスチレン系樹脂には、ポリスチレンの他に、基材樹脂中のスチレン成分単位が50重量%以上である、スチレンと他のコモノマー成分との共重合体(スチレン系共重合体)やポリスチレンと他の熱可塑性樹脂との混合物や複合樹脂が包含される。より具体的には、ポリスチレンやスチレンを主成分とするスチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、耐衝撃性ポリスチレン、ポリスチレンまたはスチレン系共重合体とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂等が挙げられる。上記スチレン系樹脂におけるスチレン成分単位は60重量%以上含まれていることが好ましく、特に80重量%以上含まれていることが好ましい。
また、発泡成形体の形態としては、上記した形状や、大きな形状のパレットであっても容易に製造できることから、発泡粒子を型内に充填して加熱成形された発泡粒子成形体が好ましい。この発泡粒子成形体は、例えば樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子を作製し、前記発泡性樹脂粒子を発泡させて発泡粒子を得て、前記発泡粒子を所定形状の金型内に充填し、蒸気等で加熱して発泡粒子を融着させて型内成形することで得ることができる。
以下、本考案に係る合成樹脂発泡体製パレットの実施例を比較例とともに記載するが、本考案は、何らこの実施例に限定されるものではない。
−実施例1−
ポリスチレン系樹脂発泡粒子を用いて、型内成形することにより発泡倍率(X)が60倍のポリスチレン系樹脂発泡成形体からなる合成樹脂発泡体製パレットを製造した。該パレットは、天パネルが、幅(W)が1120mm、長さ(L)が1120mm、厚さ(H)が60mmの矩形状のものであり、その天パネルの下面の四隅に、半径200mmの4分の1円弧の底面視扇形状の高さ70mmの脚部3aが、四隅の中間に、半径100mmの半円と200mm×100mmの方形からなる底面視半円弧形状の高さ70mmの脚部3bが、中央に、200mm角の底面視四角形状の高さ70mmの脚部3cがそれぞれ一体的に形成され、上記四隅の脚部3aの底面に、直径40mm、深さ70mmの円柱状空隙4aが、上記四隅の中間の脚部3bの底面に、直径85mm、深さ70mmの円柱状空隙4bが、中央の脚部3cの底面に、100mm角、深さ70mmの角柱状空隙4cがそれぞれ形成されているものである。そのため、該パレットは、発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H)の比(H/X)は1であり、脚部の総接地面積に対する空隙における接地面の合計開口面積の割合は14%のものである。また、該パレットは、天パネルと脚部との境界部がR30の曲面に形成されている。該パレット全体の重量は、1.6kgである。
−実施例2−
四隅の脚部3aの空隙を無くし、また四隅の中間の脚部3bの底面に、直径100mm、深さ70mmの円柱状空隙4bを形成し、更に天パネルの中央の脚部3cを半径100mmの底面視円形の高さ70mmの脚部とし、該脚部3cの底面に、直径100mm、深さ70mmの円柱状空隙4cを形成し、脚部の総接地面積に対する空隙における接地面の合計開口面積の割合を15%とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−実施例3−
四隅の中間の脚部3bに、直径85mm、深さ130mmの天パネルの上面にまで貫通する円柱状空隙4bを形成した以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−実施例4−
天パネルと脚部との境界部をR70の曲面とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−実施例5−
発泡倍率(X)が80倍のポリスチレン系樹脂発泡成形体とし、天パネルの厚さ(H)を80mmとした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−実施例6−
発泡倍率(X)が90倍のポリスチレン系樹脂発泡成形体とし、天パネルの厚さ(H)を80mmとし、発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H)の比(H/X)を0.89とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−比較例1−
天パネルと脚部との境界部にR状を形成せずに90度の角部とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−比較例2−
発泡倍率(X)が90倍のポリスチレン系樹脂発泡成形体とし、天パネルの厚さ(H)を50mmとし、発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H)の比(H/X)を0.56とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
−比較例3−
発泡倍率(X)が60倍のポリスチレン系樹脂発泡成形体とし、天パネルの厚さ(H)を35mmとし、発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H)の比(H/X)を0.58とした以外は、上記実施例1と同様のパレットを製造した。
上記した実施例及び比較例の各パレットについて、下記の評価を行った。
[たわみ状態の評価]
たわみ状態の評価方法は、フォークリフトで運搬する状態を想定して2本の爪にパレットを載せた状態について、たわみ量の測定と脚部と天パネルとの境界部における亀裂の有無を評価した。
パレットの四隅の中間の脚部3bの長手方向略両端部付近の下にそれぞれマイクロゲージをセットし、168kg、243kgの荷重をパレットの天パネル上に静置して、それぞれの荷重におけるたわみ量を測定し、得られた測定値の算術平均値をたわみ量とした。
評価基準は、168kgにおいては平均たわみ量12mm以下を合格とし、荷重243kgにおいては20mm以下を合格とした。
また、脚部と天パネルとの境界部における亀裂の有無は、荷重を取り除いた後に脚部と天パネルとの境界部に亀裂がないか、目視により確認した。
上記評価の結果を、表1に記載する。
Figure 0003209993
なお、比較例1〜3のたわみ状態の評価において、亀裂が生じた合成樹脂発泡体製パレットについては、正確なたわみ量の測定が不可能であった。
上記した本考案に係る合成樹脂発泡体製パレットは、みかん、大根、バレイショ、白菜、人参等の果実、野菜などの、比較的軽量で且つ衛生的であることが要求される物品の搬送に用いるパレットとして好適に使用することができる。
1 パレット
2 天パネル
3,3a,3b,3c 脚部
4,4a,4b,4c 空隙

Claims (7)

  1. 発泡倍率が40〜100倍の合成樹脂発泡体からなるパレットであって、該パレットは、平板状の天パネルと、該天パネルの下方に突出した脚部とからなり、上記脚部は、天パネルの四隅、四隅の中間及び天パネルの中央に合計9個形成されており、上記合成樹脂発泡体製パレットの発泡倍率(X)に対する天パネルの厚さ(H[mm])の比(H/X)が0.7〜1.5であり、上記脚部に、天パネルの上面まで貫通していない脚部の接地面側にのみ開口した空隙、又は天パネルの上面まで貫通して脚部の接地面側及び天パネルの上面側に開口した空隙が形成されており、上記脚部の総接地面積に対する、接地面における上記空隙の合計開口面積の割合が10%以上50%以下であり、上記天パネルと脚部との境界部がR20〜R100のR状に形成されていることを特徴とする、合成樹脂発泡体製パレット。
  2. 上記脚部のうち、四隅に設けた脚部が、天パネルの周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面の脚部であることを特徴とする、請求項1に記載の合成樹脂発泡体製パレット。
  3. 上記脚部のうち、四隅の中間に設けた脚部が、天パネルの周側面に連なる側面を除く側面部分が角部を有していない弧状側面の脚部であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成樹脂発泡体製パレット。
  4. 上記脚部の総接地面積に対する、接地面における上記空隙の合計開口面積の割合が12%以上40%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
  5. 上記脚部のうち、四隅の中間と天パネルの中央の脚部に形成された空隙が天パネルの上面にまで貫通していない接地面側にのみ開口した空隙であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
  6. 上記天パネルと脚部との境界部がR30〜R80のR状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
  7. 上記合成樹脂発泡体製パレットがポリスチレン系樹脂発泡体により形成されており、その発泡倍率が50〜70倍であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の合成樹脂発泡体製パレット。
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