JP2003312664A - 樹脂製パレット - Google Patents

樹脂製パレット

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JP2003312664A JP2002118298A JP2002118298A JP2003312664A JP 2003312664 A JP2003312664 A JP 2003312664A JP 2002118298 A JP2002118298 A JP 2002118298A JP 2002118298 A JP2002118298 A JP 2002118298A JP 2003312664 A JP2003312664 A JP 2003312664A
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girder
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reinforcing
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伸治 ▲高▼倉
Shinji Takakura
Yukiya Morita
幸也 森田
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デッキ材および桁材がすべて樹脂材料で作ら
れている樹脂製パレットにおいて、簡単な手段を講じる
ことによって、載置荷重によって生じがちな撓み量を大
きく抑制できるようにする。 【解決手段】 樹脂製デッキ材12、13が樹脂製桁材
11に固定されている樹脂製パレット10において、さ
らに、樹脂製桁材11が通過する第1の開口領域21、
22とフォークリフト爪が通過する第2の開口領域24
とを備え、横幅と高さが当該樹脂製パレットと横幅と高
さとほぼ同じである樹脂製補強桁材20を、第1の開口
領域21、22に樹脂製桁材11を挿通させた状態で、
樹脂製デッキ材12、13と同じ方向に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂材料を素材と
する樹脂製パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】工場などにおいて生産された製品を保管
したり出荷したりする際に、木製パレットが多く用いら
れている。パレットは、通常、上面デッキ材と下面デッ
キ材とが、それに直交する方向に間隔をおいて配置され
た2本以上の桁材に対して、釘打ちなどにより固定され
た構成であり、上下のデッキ材の間に形成される空間に
フォークリフトの爪が挿入され、パレット自体とそこに
積載した物品の移動が行われる。
【0003】近年、森林伐採による自然環境破壊などの
観点から、木材消費に対する関心が高まっている。ま
た、環境への負荷を減らす取り組みが種々の工場で行わ
れており、木製パレットを使用する際に生じがちな工場
内での木屑の散乱を防ぐ対策や、散乱した木屑が積載物
へ混入するのを防ぐための取り組みが、各工場において
大きな課題となっている。さらに、海外輸出時に木製パ
レットを熱により薫蒸処理することも義務化されるよう
になっている。そのようなこともあり、種々の工場にお
いて、特に、食品類を扱う工場において、この課題は特
に重要視されており、製品の移動に、木製パレットに代
えて樹脂製パレットを用いるようになりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】樹脂製パレットは、木
製パレットに比較して、軽量でかつ取り扱いも容易であ
り、しかも、フォークリフトの爪に衝接した場合など
に、破片が飛散することも少なく、工場内の環境を汚染
することもない。しかし、樹脂材料は木材に比較して伸
縮性があり、単に、板状の上面デッキ材と下面デッキ材
とを、それに直交する方向に間隔をおいて配置した複数
本の桁材に釘打ちなどにより固定した構成の樹脂製パレ
ットでは、載置荷重により、上面デッキ材は縮む方向
に、下面デッキ材は延びる方向に変形して、全体として
下に凹の撓みが発生しやすい。また、フォークリフトを
挿入して揚上した場合には、逆方向の撓みが生じやす
い。載置荷重が大きくなると、その撓み量は無視できな
い大きさとなり、積み荷の安定性が損なわれる。そのた
めに、従来の樹脂製パレットは比較的小型であるか、ま
たは、規定の積載荷重を比較的低い値に設定しているも
のが多い。
【0005】載置荷重による撓みを抑制できるようにし
た樹脂製パレットとして、特開平6−179448号公
報には、リブ格子構造を持つ2つの有低筒体を金型を用
いて個々に成形し、それを互いの開口面を熱融着してデ
ッキ材とし、それを樹脂製桁材に対して熱融着して樹脂
製パレットとしたものが記載されている。この形態の樹
脂製パレットは、デッキ材がリブを備えることから、単
に中実平板状の樹脂製デッキ材を備えたものと比較し
て、同じ載置荷重時での撓み量を小さくすることがで
き、規定載置荷重を大きくすることができる。
【0006】しかし、リブ構造を備えたデッキ材を成形
するには専用の金型を必要とし、かつ、製造した2つの
部材を熱融着する作業に多くの時間を必要とする。さら
に、規定載置荷重をより高い値に設定しようとする場
合、リブ高さをそれに応じて高くすることが考えられる
が、そのようにすると樹脂製パレット自体の高さが高く
なり、荷物を載せたときのパレット段積み効率が悪くな
る。さらに、異なったサイズのデッキ材を必要とする際
には、サイズごとの成形金型を用意する必要があり、製
作コストの向上を招く。また、当然に、既存の樹脂製パ
レットに対して、この技術手段を適用することはできな
い。そのようなことから、樹脂製パレットを用いる際の
トータルコストは高騰する。さらに、現在、2300m
m×2300mmのように大形のパレットに対する需要
が高まってきているが、そのような大形パレットを成形
するための成形用金型を作ること自体が容易でない。
【0007】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、デッキ材および桁材がす
べて樹脂材料で作られている樹脂製パレットにおいて、
新規に製造する場合はもちろんのこと、既存の樹脂製パ
レットに対しても、組み立て時に簡単な手段を追加的に
講じることにより、載置荷重により生じる撓み量を大き
く抑制できるようにした樹脂製パレットを提供すること
にある。また、他の目的は、樹脂製パレットを用いる際
のトータルコストを低減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明による樹脂製パレットは、樹脂製デッキ材が
一定の間隔をおいて配置された2本以上の樹脂製桁材に
対して交差するようにして固定されている樹脂製パレッ
トにおいて、前記樹脂製桁材が通過する第1の開口領域
とフォークリフト爪が通過する第2の開口領域とを備え
た樹脂製補強桁材が、前記第1の開口領域に樹脂製桁材
を挿通させた状態で、かつ、樹脂製デッキ材と同じ方向
に一枚以上が取り付けられていることを特徴とする。前
記デッキ材は、樹脂製桁材の上面側にのみ固定されてい
てもよく、上面側と下面側の双方に固定されていてもよ
い。
【0009】本発明による樹脂製パレットは、従来の樹
脂製パレットにおけるデッキ材と樹脂製桁材に加えて、
さらに、一枚以上の「樹脂製補強桁材」を備える。該樹
脂製補強桁材は、必ずしも必須ではないが好ましくは、
横幅と高さが当該樹脂製パレットと横幅と高さとほぼ同
じであり、そこに形成した前記第1の開口領域に樹脂製
桁材を挿通させた状態で、樹脂製デッキ材と同じ方向に
一枚以上が取り付けられている。そのために、この樹脂
製補強桁材は、樹脂製桁材間に交差方向に配置された補
強用ハリとして機能し、かつ、荷重方向の厚みも厚いこ
とから、載置荷重によるパレットの撓みを大きく抑制す
ることができる。結果として、同じ載置荷重の場合であ
っても、このような樹脂製補強桁材を備えない樹脂製パ
レットと比較して、下に凹(フォークで揚上したときに
は上に凸)の撓み量は小さくなり、荷積み重量を大きく
しても積み荷の安定性を確保することができる。それに
より、規定載置荷重を高くした樹脂製パレットが得られ
る。
【0010】本発明による樹脂製補強桁材は、使用され
る樹脂製桁材を通過させるための第1の開口領域とフォ
ークリフト爪が通過する第2の開口領域とを備えてお
り、パレット製造時に、第1の開口領域に樹脂製桁材を
通過させることで、樹脂製桁材の長手方向の任意の位置
に、必要な枚数(パレットの使用環境を考慮して適宜選
択すればよい)を容易に装着することができる。所要枚
数を装着した状態で、従来のパレットの場合と同様に、
樹脂製デッキ材を樹脂製桁材の上面および必要な場合に
は下面にも釘打ちなどにより固定することで、本発明に
よる樹脂製パレットは完成する。このように、製造に際
しては、新たに樹脂製補強桁材を用意するだけであり、
従来の樹脂製パレットの製造設備をそのまま利用するこ
とができる利点もある。また、樹脂製補強桁材は、フォ
ークリフト爪が通過する第2の開口領域を備えており、
完成後には、その第2の開口領域にフォークリフトの爪
を差し込むことにより、従来の樹脂製パレットと同様に
して使用することができる。
【0011】本発明による樹脂製補強桁材において、樹
脂製桁材が通過する第1の開口領域の大きさは、樹脂製
桁材の断面形状に対応して決められる。また、第1の開
口領域の数は使用される樹脂製桁材の本数と同じである
ことが望ましいが、将来のパレットの仕様変更などを考
慮して、より多くの数が形成されていてもよい。
【0012】フォークリフト爪が通過する第2の開口領
域の大きさは、使用時でのフォークリフトの使用よさな
どを考慮して適宜設定されるが、好ましくは、その上下
方向の高さは樹脂製桁材の高さとほぼ同じであることが
望ましい。それにより、フォークリフト爪の挿通が容易
となることに加え、パレットを持ち上げるときに、フォ
ークリフト爪の上面は、第2の開口領域の上端面とデッ
キ材裏面との双方に接するようになり、樹脂製補強桁材
部分に応力が集中するのを避けた状態でパレットを持ち
上げることができる。それにより、パレットのデッキ面
に凹凸が生じるのを回避でき、パレットを長期にわたり
安定して使用することが可能となる。また、第2の開口
領域の両側端縁を弧状とすることにより、第2の開口領
域に係る応力の分散も可能となり、耐撓み性はさらに向
上する。
【0013】なお、本発明による樹脂製パレットにおい
て、前記樹脂製補強桁材は、当該樹脂製パレットのデッ
キ材と同じ方向に少なくとも1枚以上が取り付けられる
が、その際に、樹脂製桁材の長さ方向の両端部に取り付
けるようにしてもよく、デッキ材とデッキ材の間にのみ
取り付けるようにしてもよい。もちろん、双方に取り付
けることもできる。また、第2の開口領域は少なくとも
2個は必要であるが、異なるフォーク幅のフォークリフ
トにも対処できるように、さらに多く形成されていても
よい。
【0014】樹脂製デッキ材の断面形状は任意であり特
に制限はないが、樹脂製補強桁材を取り付けることによ
り載置荷重による撓みを抑制できるので、単に中実矩形
状の断面形状のもので充分に実用に耐える樹脂製パレッ
トが得られる。軽量化やさらに高い耐撓み性を期待する
場合には、中空断面のものやリブ付き断面のものとして
もよい。このことは、樹脂製桁材についても同様であ
る。樹脂製デッキ材については、断面波形の形状をなす
ものであってもよい。
【0015】本発明において、樹脂材料に制限はなく任
意のものを用いうるが、ポリスチレン系樹脂やポリオレ
フィン系樹脂は好ましい。ポリスチレン系樹脂として
は、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレンなど
のスチレン系ビニルモノマーを主構成単位とする重合体
などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポ
リエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂、また、これ
らを混合したものを使用することができる。具体的に
は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−カルボン酸エステ
ル共重合体、エチレン−カルボン酸金属塩共重合体、結
晶性プロピレンホモポリマー、結晶性プロピレン−エチ
レン共重合体、結晶性プロピレン−エチレン−ジエン3
元共重合体などを挙げることができる。上記の樹脂の中
で、そのコストや成形性および強度の点から、ポリオレ
フィン系樹脂、特に、特にポリエチレン系樹脂を使用す
ることが好ましい。強度的な面から非発泡体であること
が望ましいが、5倍程度以下、好ましくは1.1〜3.
0倍程度の発泡体であれば、上記の樹脂製デッキ材、樹
脂製補強桁材、および樹脂製桁材として使用可能であ
る。なお、樹脂パレットの曲げ強度や衝撃強度の向上を
目的として、上記樹脂材料に、強化剤として、木粉、無
機繊維(ガラス繊維、ロックウール、石英繊維、石綿繊
維、金属ウィスカー)などを混入した素材を用いること
もできる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による樹脂製パレッ
トの好ましい実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は樹脂製パレットの一実施の形態を示す斜視図であ
り、図2はその製造途中の状態を示す斜視図である。図
3はそこで用いられる樹脂製補強桁材を示す斜視図であ
る。
【0017】図示される樹脂製パレット10は、間隔を
おいて平行に配置される所要本数(図示のものでは6
本)の高さkである長尺状の樹脂製桁材11と、該樹脂
製桁材11の上面側および下面側に桁材に直交する方向
に固定される厚さがsである複数枚の樹脂製デッキ材
(上面デッキ12および下面デッキ材13)とを備え
る。各デッキ材12、13は、後記する樹脂製補強桁材
20が配置される場所を除き、図示されるように、隙間
のない状態で固定されていてもよく、互いに隙間を開け
た状態で固定されていてもよい。固定は釘打ちなどで行
えばよい。なお、これらの構成は従来の樹脂製パレット
と実質的に同じであってよい。
【0018】本発明による樹脂製パレット10には、さ
らに樹脂製補強桁材20が取り付けられる。図示のよう
に、樹脂製補強桁材20の横幅aは、樹脂製パレット1
0の横幅すなわち両側に位置する樹脂製桁材11a,1
1b間の距離と同じであり、高さbは、樹脂製パレット
10の高さ(すなわち上下のデッキ材の厚みs×2+樹
脂製桁材11の高さk)と同じである。樹脂製補強桁材
20の厚さcは、パレット10に求められる耐撓み力に
応じて適宜設定する。
【0019】樹脂製補強桁材20には、パレット10に
おける樹脂製桁材11が位置することとなる箇所に、高
さkである樹脂製桁材11の断面形状とほぼ同じ形状の
孔21または半孔22が形成される。すなわち、樹脂製
補強桁材20の両側端には、両側に位置する樹脂製桁材
11a,11bが通過するための半孔22が形成され、
その内側には内側に位置する樹脂製桁材11が通過する
ための4個の孔21が形成される。これらの孔21およ
び半孔22が本発明でいう第1の開口領域に相当する。
【0020】さらに、樹脂製補強桁材20には、フォー
クリフトのフォーク爪(不図示)が通過する横長孔24
が2個形成される。図示しないが、両側に位置する樹脂
製桁材11a,11bとその内側に位置する樹脂製桁材
11,11との間にも同様な横長孔を形成してもよい。
横長孔24の高さhは樹脂製桁材11の高さkと同じで
あり、その横幅dは隣接する2本の樹脂製桁材11、1
1の間隔よりも幾分狭い。また、その両側端縁は好まし
くは図示されるように弧状とされる。この横長孔24が
本発明でいう第2の開口領域に相当する。
【0021】樹脂製パレット10を組み立てるに際し
て、樹脂製桁材11を内側の4個の孔21にそれぞれ挿
通させながら、所要枚数(図示のものでは中央部の3
枚)の樹脂製補強桁材20を樹脂製桁材11に取り付け
る。次に、必要に応じて適宜の治具(不図示)を用い、
取り付けた3枚の樹脂製補強桁材20を一定間隔に保持
した状態とし、さらに、同様にして樹脂製桁材11の長
さ方向の両端部にも樹脂製補強桁材20a,20bを取
り付ける。また、樹脂製補強桁材20の両端に形成した
半孔22、22を利用して両側の樹脂製桁材11a,1
1bを装着し、その両先端と樹脂製補強桁材20a,2
0bとの間を釘打ちなどで固定する。
【0022】次に、一方側の面における樹脂製補強桁材
20(20a、20b)の間に、厚さsであるデッキ材
(図示の例では下面デッキ材13)を樹脂製桁材11に
対して釘打ちなどで固定する。その後、それを反転し
(図2はその状態を示している)、反対側の面にも同じ
デッキ材(図示の例では上面デッキ材12)を同様にし
て樹脂製桁材11に釘打ちなどで固定する。それによ
り、本発明による樹脂製パレット10は完成する。
【0023】この樹脂製パレット10では、取り付けた
各樹脂製補強桁材20が、樹脂製桁材11の間に直交し
て配置された厚みのある補強用ハリとして機能するの
で、このような樹脂製補強桁材を備えない樹脂製パレッ
トと比較して、同一載置荷重に対する撓み量は小さくな
り、荷積み量を大きくしても積み荷の安定性を維持する
ことができる。また、図2を参照すればわかるように、
各デッキ材の裏面と樹脂製補強桁材20に形成した横長
孔24の上下の面は実質的に同一平面となり、また、図
1に示されるように、樹脂製補強桁材20(20a、2
0b)の上下の面と各デッキ材の表面も実質的に同一平
面となる。それにより、パレット10を持ち上げるとき
に、フォークリフト爪の上面は、横長孔24の上端面と
デッキ材裏面との双方に等しく接するようになり、樹脂
製補強桁材20のみに応力が集中するのを避けることが
できるので、パレット10のデッキ面の平坦性は長期間
に亘って維持される。
【0024】本発明による樹脂製パレット10は、上記
のように樹脂製補強桁材20を配置したことにより、載
置荷重による撓み量を大きく低減するとが可能である。
従って、図示の例では、デッキ材を上下両面に固定した
ものを示したが、一方の面にのみデッキ材を取り付ける
ようにしても、所要の安定性を確保できる場合も起こり
得る。また、何枚の樹脂製補強桁材20を取り付けるか
は、その樹脂製パレットの使用環境を考慮して適宜選択
すればよく、場合によっては、樹脂製桁材11の長さ方
向の両端部にのみ取り付けてもよく、デッキ材とデッキ
材の間にのみ取り付けるようにしてもよい。樹脂製補強
桁材20の両端部には第1の開口領域として半孔22を
形成したが、孔21と同じ形状としてもよく、場合によ
っては、半孔22を形成せずに、端面が両側に位置する
樹脂製桁材11a,11bの側面に当接するような形で
あってもよい。規定載置荷重が小さなものである場合に
は、樹脂製補強桁材20の高さbは、当該樹脂製パレッ
トの厚みよりも幾分低くされていてもよい。
【0025】
【実施例】図5に示す形状と寸法である樹脂製補強桁材
20を取り付けた図4に示す形状と寸法である樹脂製パ
レット10を用いて撓み試験を行った。樹脂製上面デッ
キ材12、樹脂製下面デッキ材13、樹脂製補強桁材2
0、および樹脂製桁材11は、すべて密度0.85g/
cm3のポリエチレンを用い、釘打ちにより一体化し
た。樹脂製パレット10の重量は210kgであった。
【0026】図6に示すように、樹脂製パレット10の
両側端に縦3000×横100×高さ150mmの木製
台50、50を1500mmの間隔で配置し、そのパレ
ットの上に、荷重物51として、横1650×縦550
×高さ500mmの段ボールに内容物としてカップめん
容器(1000個)を入れ10kgとしたものを各段6
個で4段に、計24個(240kg)積み上げた。さら
に、最上段の荷重物51の上に、同じ樹脂製パレット1
0に同じように24個(240kg)の荷重を載せたも
のを積み上げた。10分経過後に、下段の樹脂製パレッ
ト10の撓み量(図6でb−aの距離)を測定したとこ
ろ、20mmであった。積み上げた段ボール箱のへこみ
やつぶれなどの変形は見られず、荷崩れの恐れはなかっ
た。
【0027】[比較例]比較例として、図7に示すよう
に、図4に示す樹脂製パレット10から樹脂製補強桁材
20をすべて取り除いた樹脂製パレット10Xを用い、
それに、実施例の場合と同様にして荷重物51を載置し
た。10分経過後に下段の樹脂製パレット10Xの撓み
量(図7でb−cの距離)を測定したところ、110m
mであった。積み上げた段ボール箱のへこみやつぶれが
みられ、荷崩れの恐れがあった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、デッキ材および桁材が
すべて樹脂材料で作られている樹脂製パレットにおい
て、新規に製造する場合はもちろん、既存の樹脂製パレ
ットに対しても、樹脂製補強桁材を取り付けるという付
加的な手段を加えることのみによって、載置荷重によっ
て生じがちな撓み量を大きく抑制した樹脂製パレットが
得られる。本発明による樹脂製パレットを用いることに
より、大きな載置荷重の場合でも、積み荷の安定性を確
実に確保することができ、樹脂製パレットを用いる際の
トータルコストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による樹脂製パレットの一例を示す斜視
図。
【図2】本発明による樹脂製パレットの製造過程での状
態を示す斜視図。
【図3】樹脂製補強桁材の一例を示す斜視図。
【図4】実施例で用いた本発明による樹脂製パレットの
形状と寸法とを示す図。
【図5】実施例で用いた樹脂製パレットに取り付けた樹
脂製補強桁材の形状と寸法とを示す図。
【図6】図4で示した樹脂製パレットに荷重物を載置し
て撓み試験を行った状態を説明するための図。
【図7】比較例として用いた樹脂製パレットに荷重物を
載置して撓み試験を行った状態を説明する図。
【符号の説明】
10…樹脂製パレット、11…樹脂製桁材、12、13
…デッキ材、20…樹脂製補強桁材、21、22…第1
の開口領域(孔、半孔)、24…第2の開口領域(横長
孔)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製デッキ材が間隔をおいて配置され
    た2本以上の樹脂製桁材に交差するようにして固定され
    ている樹脂製パレットであって、 前記樹脂製桁材が通過する第1の開口領域とフォークリ
    フト爪が通過する第2の開口領域とを備えた樹脂製補強
    桁材が、前記第1の開口領域に樹脂製桁材を挿通させた
    状態で、かつ、樹脂製デッキ材と同じ方向に一枚以上が
    取り付けられていることを特徴とする樹脂製パレット。
  2. 【請求項2】 前記樹脂製補強桁材はその横幅と高さが
    当該樹脂製パレットの横幅と高さとほぼ同じであること
    を特徴とする請求項1記載の樹脂製パレット。
  3. 【請求項3】 前記フォークリフト爪が通過する第2の
    開口領域の上下方向の高さが樹脂製桁材の高さとほぼ同
    じである樹脂製補強桁材を取り付けていることを特徴と
    する請求項1または2記載の樹脂製パレット。
  4. 【請求項4】 前記フォークリフト爪が通過する第2の
    開口領域の両側端縁が弧状とされている樹脂製補強桁材
    を取り付けていることを特徴とする請求項3記載の樹脂
    製パレット。
  5. 【請求項5】 前記樹脂製補強桁材は、当該樹脂製パレ
    ットの樹脂製桁材の長さ方向の両端部に取り付けられ、
    さらに、デッキ材とデッキ材の間に少なくとも1枚以上
    が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4い
    ずれか記載の樹脂製パレット。
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