JP2018123272A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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【課題】再生ゴムを含有しながら引張り破断特性および低発熱性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に、補強性充てん剤を30〜160質量部、再生ゴムを5〜100質量部、カーボンカップリング剤を0.1〜15.0質量部配合してなることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、再生ゴムを含有しながら引張り破断特性および低発熱性を改良するようにしたタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、資源の保全や環境保護の観点から、空気入りタイヤのゴム組成物に再生ゴムを配合することが行われている。再生ゴムとは、JIS K6313に規定があり、使用済みの自動車用タイヤ、チューブ及びその他のゴム製品を再生したものであって、使用済みのゴム製品を粉砕、或は更に脱硫して得られたゴムである。しかしながら、再生ゴムを配合したゴム組成物は、物性の低下が避けられず、特に引張り破断強度や引張り破断伸びが低下し、発熱性が増大するという課題があった。
特許文献1は、再生ゴムおよびジエン系ゴムに、カテキンを含む茶抽出物を配合したタイヤ用ゴム組成物により、熱老化防止性能を改良することを提案している。しかし、引張り破断特性および低発熱性を改良する作用は必ずしも十分ではなく、更なる改良が求められている。
特開2010−65103号公報
本発明の目的は、再生ゴムを含有しながら引張り破断特性および低発熱性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に、補強性充てん剤を30〜160質量部、再生ゴムを5〜100質量部、カーボンカップリング剤を0.1〜15.0質量部配合してなることを特徴とする。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、再生ゴムと共にカーボンカップリング剤を配合するようにしたので、タイヤ用ゴム組成物の引張破断強度および引張り破断伸びを維持向上すると共に、発熱性を従来レベル以上に小さくすることができる。
本発明において、前記再生ゴムが、冷凍粉砕されていない再生ゴムであることが好ましく、カーボンカップリング剤の作用をより大きくすることができる。
前記カーボンカップリング剤は、下記一般式(1)で表されるS−(アミノアルキル)チオ硫酸またはその金属塩にすることができる。
Figure 2018123272
(式中、nは2〜10の整数を表す。)
また前記カーボンカップリング剤は、下記一般式(2)で表されるアルカンジイル基を有する化合物にすることができる。
Figure 2018123272
(式中、R1は置換基を有してもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基、R4はヒドロキシ基または−ONa、Xは−NH−または−O−を表す。)
さらに前記カーボンカップリング剤は、スルホン酸、チオ硫酸およびこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1つの構造と、キノン類の構造を同一分子内に含む化合物にすることもできる。ここで前記キノン類は、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノンから選ぶことができる。
上述した引張り破断特性および低発熱性を改良したタイヤ用ゴム組成物からなる空気入りタイヤは、再生材料を使用しながら耐久性、および燃費性能を従来レベル以上に向上することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ジエン系ゴムは、未使用のジエン系ゴムを意味し、再生ゴムおよび再生ゴム中のゴム成分とは異なる。ジエン系ゴムとして、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等を挙げることができる。なかでも天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハロゲン化ブチルゴムが好ましい。これらジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明で使用する再生ゴムは、特に限定されるものではなく、常温または冷凍状態で機械的に粉砕された粉砕ゴム、さらに脱硫処理した脱硫ゴム、またJIS K6313に規定された自動車用タイヤ、チューブ及びその他のゴム製品の使用済みのゴムなどを再生したもの並びにこれと同等の性状を有する再生ゴムを挙げることができる。なかでも冷凍粉砕されていない再生ゴム、すなわち常温で粉砕された粉砕ゴム、脱硫ゴムが好ましい。冷凍粉砕されていない再生ゴムを使用すると、冷凍粉砕された再生ゴムを使用した場合と比べ、引張り破断特性や低発熱性をより優れたものにすることができる。この理由は、冷凍粉砕された再生ゴムは冷凍粉砕時の劣化が少なくラジカルが発生しにくいと考えられるのに対し、常温粉砕ゴムや脱硫ゴムは再生処理中に劣化が生じ易くラジカルを有すると考えられ、このラジカルがカーボンカップリング剤との反応を促進し、カーボンカップリング剤の作用を発揮しやすくするものと推定される。粉砕された再生ゴムはメッシュ径が好ましくは60メッシュ以上、より好ましくは80メッシュ以上であるとよい。再生ゴムのメッシュ径をこのような範囲内にすることにより、混練時にカーボンカップリング剤との接触機会が増え、引張り破断特性や低発熱性をより優れたものにすることができる。
また原料に着目した再生ゴムの種類は、チューブ再生ゴム、タイヤ再生ゴム、その他の再生ゴムから選ばれるいずれでもよく、複数の種類を組合わせることもできる。なかでも、タイヤ再生ゴムが好ましい。
再生ゴムは、粉砕処理および/または脱硫処理が施された低分子量ゴムなどの有機成分とカーボンブラックなどの無機成分からなる。しかし、再生ゴムに含まれるゴム成分は、低分子量のため引張り破断特性や低発熱性などの特性が、ジエン系ゴムに比べ劣っている。このため本発明では、ジエン系ゴムおよび再生ゴムと共に、カーボンカップリング剤を配合し、せん断力を加え混練することにより、再生ゴムとジエン系ゴムとの橋渡しを行い、再生ゴムを配合することに伴う不利益を解消することができる。とりわけ冷凍粉砕されていない再生ゴムを配合することにより、引張り破断特性および低発熱性をより優れたものにすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、再生ゴムはジエン系ゴム100質量部に対し、5〜100質量部、好ましくは5〜85質量部、より好ましくは5〜70質量部配合する。再生ゴムの配合量が5質量部未満であると、リサイクル率の観点から好ましくない。また再生ゴムの配合量が100質量部を超えると、引張り破断特性および低発熱性の悪化が許容できない。
本発明において、カーボンカップリング剤は、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックのカップリング剤をいうものとする。カーボンカップリング剤は、ジエン系ゴムおよびカーボンブラックの双方との相互作用があり、親和性が高いこと、および/または化学結合性を有するものであれば特に制限されるものではない。
カーボンカップリング剤は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.1〜15.0質量部、好ましくは0.3〜10質量部、より好ましくは0.7〜5質量部配合する。カーボンカップリング剤の配合量が0.1質量部未満であると、引張り破断特性および低発熱性を改良することができない。またカーボンカップリング剤の配合量が15.0質量部を超えると、引張り破断強度及び引張り破断伸びが悪化する。
カーボンカップリング剤として、下記一般式(1)で表されるS−(アミノアルキル)チオ硫酸またはその金属塩を挙げることができる。ここでアミノ基の部分がカーボンブラックとの相互作用が可能で、S−チオ硫酸、S−チオ硫酸塩の部分がジエン系ゴム、特に天然ゴムとの相互作用が可能になる。
Figure 2018123272
(式中、nは2〜10の整数を表す。)
上記一般式(1)において、nは2〜10の整数を表し、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜4の整数である。S−(アミノアルキル)チオ硫酸としては、S−(アミノメチル)チオ硫酸、S−(2−アミノエチル)チオ硫酸、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸、S−(4−アミノブチル)チオ硫酸、S−(5−アミノペンチル)、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸、S−(7−アミノペプチル)チオ硫酸、S−(8−アミノオクチル)チオ硫酸、S−(9−アミノノニル)チオ硫酸、S−(10−アミノデシル)チオ硫酸が例示される。なかでもS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸、S−(4−アミノブチル)チオ硫酸が好ましい。
上記一般式(1)で表わされるS−(アミノアルキル)チオ硫酸の金属塩は、金属イオンとして、例えばリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、コバルトイオン、銅イオン、亜鉛イオンを例示することができる。
またカーボンカップリング剤として、下記一般式(2)で表されるアルカンジイル基を有する化合物を挙げることができる。ここでアミノ基の部分がカーボンブラックとの相互作用が可能で、アルカンジイル基の部分がジエン系ゴム、特に天然ゴムとの相互作用が可能になる。
Figure 2018123272
(式中、R1は置換基を有してもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基、R4はヒドロキシ基または−ONa、Xは−NH−または−O−を表す。)
前記一般式(2)中、R1は置換基を有してもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基である。炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基が挙げられる。置換基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ハロゲン原子等が例示される。これら置換基は芳香族炭化水素基の水素原子を任意に0〜4個置換することができる。R1は好ましくはフェニレン基であるとよい。
2,R3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基である。R2およびR3におけるハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、炭素数6〜12の単環式又は縮合多環式芳香族炭化水素を示し、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
2およびR3として、R2が水素原子であり、R3が水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、より好ましくはR2およびR3が水素原子である。
4は、ヒドロキシ基または−ONaであり、好ましくはヒドロキシ基であるとよい。
Xは、−NH−または−O−である。Xは好ましくは−NH−であるとよい。
前記一般式(2)で表わされる化合物としては、例えば(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸、(2Z)−4−[(3−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸、(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−2−メチル−4−オキソ−2−ブテン酸、ナトリウム(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸、ナトリウム(2Z)−4−[(3−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸等を例示することができる。なかでも(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸、ナトリウム(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸が好ましく、とりわけ(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸が好ましい。
さらにカーボンカップリング剤は、スルホン酸、チオ硫酸およびこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1つの構造と、キノン類の構造を同一分子内に含む化合物を挙げることができる。またキノン類が、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノンから選ばれる少なくとも1つであるとよい。ここでキノン類の構造部分がカーボンブラックとの相互作用が可能で、スルホン酸、チオ硫酸およびこれらの塩の構造部分がジエン系ゴム、特に天然ゴムとの相互作用が可能になる。
ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノンは、それぞれ下記の化学式で表される化合物である。
Figure 2018123272
スルホン酸、スルホン酸の塩は、それぞれ下記の化学式で表される。
Figure 2018123272
(式中、Mr+はr価のカチオンであり、rは1または2である。また*はキノン類の構造への結合手を表す。)
チオ硫酸、チオ硫酸の塩は、それぞれ下記の化学式で表される。
Figure 2018123272
(式中、Mr+はr価のカチオンであり、rは1または2である。また*はキノン類の構造への結合手を表す。)
カチオンMr+は、特に制限されるものではなく、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、カルシウムイオン、バリウムイオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン等を挙げることができる。
上述したカーボンカップリング剤は、通常の方法により調製し使用することができ、または市販されているものを利用することができる。
本発明では、補強性充てん剤を配合することができる。補強性充てん剤として、例えばカーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を挙げることができる。なかでもカーボンブラック、シリカが好ましく、とりわけシリカが好ましい。シリカを配合することにより60℃のtanδをより小さくし、低温発熱性をより優れたものにすることができる。
補強性充てん剤は、ジエン系ゴム100質量部に対し30〜160質量部、好ましくは35〜140質量部、より好ましくは40〜130質量部配合する。補強性充てん剤の配合量が、30質量部未満であると、引張り破断強度が低下する。また補強性充てん剤の配合量が、160質量部を超えると、発熱が大きくなり悪化する。
タイヤ用ゴム組成物には、加硫促進助剤、老化防止剤、素練促進剤、各種オイル、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してタイヤ用ゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のタイヤ用ゴム組成物は、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、再生材料を使用しながら引張り破断特性および低発熱性を改良したタイヤ用ゴム組成物からなるので、原材料のリサイクル率を高くしながら操縦安定性や耐久性、および燃費性能を従来レベル以上に向上することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表3に示す共通配合を有し、表1,2に示す配合からなる15種類のタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜9、標準例1,2、比較例1〜4)を調製するに当たり、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く成分を秤量し、1.8Lの密閉型ミキサーで5分間混練して、放出、冷却しマスターバッチとした。得られたマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤を加えてオープンロールで混合することにより、15種類のタイヤ用ゴム組成物を調製した。また、表3の共通成分の配合量は、表1,2に示すジエン系ゴム100質量部に対する質量部として記載した。
上記で得られたタイヤ用ゴム組成物を、それぞれ所定形状の金型中で、170℃、10分間加硫して試験片を作製し、下記に示す方法により引張り破断特性、および60℃のtanδの評価を行った。
引張破断特性(引張り破断強度および引張り破断伸び)
得られた試験片を使用し、JIS K6251に準拠して、ダンベルJIS3号形試験片を作製し、20℃、引張り速度500mm/分の条件で引張り試験を行い、引張り破断強度および引張り破断伸びを測定した。得られた結果は、表1では標準例1のそれぞれの値を100、表2では標準例2のそれぞれの値を100とする指数として、表1,2の「引張破断強度」および「引張破断伸び」の欄に示した。
60℃のtanδ
得られた試験片を使用し、JIS K6394に準拠して、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、動歪±2%、周波数20Hzの条件で、温度60℃におけるtanδ(正接損失)を測定した。得られた結果は、表1では標準例1の値を100、表2では標準例2の値を100とする指数として、表1,2の「tanδ(60℃)」の欄に示した。この指数が小さいほど、発熱性が小さくタイヤにしたとき優れた燃費性能が得られることを意味する。
Figure 2018123272
Figure 2018123272
表1,2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、STR20
・シリカ:ローディア社製ZEOSIL 1165MP
・再生ゴム−1:冷凍粉砕された再生ゴム、LEHIGH社製GF−80
・再生ゴム−2:冷凍粉砕されていない再生ゴム、China Rubber Regeration社製100MESH
・再生ゴム−3:脱硫処理された再生ゴム、村岡ゴム工業社製タイヤリク赤線印
・シランカップリング剤:Evonik社製Si69
・カーボンカップリング剤−1:S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸、住友化学社製スミリンク100
・カーボンカップリング剤−2:(2Z)−4−[(4−アミノフェニル)アミノ]−4−オキソ−2−ブテン酸ナトリウム、住友化学社製スミリンク200
・カーボンカップリング剤−3:2−ナルタレンスルホン酸、富山薬品工業社製
Figure 2018123272
表3において使用した原材料の種類を下記に示す。
・ステアリン酸:日進理化社製ステアリン酸50S
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
・硫黄:細井化学工業社製油処理イオウ
・加硫促進剤−1:大内新興化学工業社製ノクセラーNS-P
・加硫促進剤−2:住友化学社製ソクシノールD-G
表1,2から明らかなように実施例1〜9のタイヤ用ゴム組成物は、再生ゴムを含有しながら引張り破断強度、引張り破断伸びおよび低発熱性(60℃のtanδ)を従来レベル以上に向上することが確認された。
表1から明らかなように、比較例1,2のタイヤ用ゴム組成物は、標準例1のタイヤ用ゴム組成物に再生ゴム−1,再生ゴム−2を配合したので、引張り破断強度および引張り破断伸びが低下し、60℃のtanδが大きくなった。
比較例3のタイヤ用ゴム組成物は、再生ゴム−1の配合量が100質量部を超えるので、引張り破断強度および引張り破断伸びが低下し、60℃のtanδが大きくなった。
表2から明らかなように、比較例4のタイヤ用ゴム組成物は、標準例2のタイヤ用ゴム組成物に再生ゴム−3を配合したので、引張り破断強度および引張り破断伸びが低下し、60℃のtanδが大きくなった。

Claims (7)

  1. ジエン系ゴム100質量部に、補強性充てん剤を30〜160質量部、再生ゴムを5〜100質量部、カーボンカップリング剤を0.1〜15.0質量部配合してなるタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記再生ゴムが、冷凍粉砕されていない再生ゴムである請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンカップリング剤が、下記一般式(1)で表されるS−(アミノアルキル)チオ硫酸またはその金属塩である請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2018123272
    (式中、nは2〜10の整数を表す。)
  4. 前記カーボンカップリング剤が、下記一般式(2)で表されるアルカンジイル基を有する化合物である請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2018123272
    (式中、R1は置換基を有してもよい炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基または炭素数1〜6のアルコキシ基、R4はヒドロキシ基または−ONa、Xは−NH−または−O−を表す。)
  5. 前記カーボンカップリング剤が、スルホン酸、チオ硫酸およびこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1つの構造と、キノン類の構造を同一分子内に含む化合物である請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記キノン類が、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノンから選ばれる請求項5に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物からなる空気入りタイヤ。
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