JP2018119246A - フットカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】 踵部に対応する履き口部の内側に編成により凹凸を形成して、摩擦力を高めて、より一層脱げ難くしたフットカバーを提供する。【解決手段】 ボディ部1と履き口部2からなり、ボディ部はつま先部11、踵部12および中間部13とからなるフットカバーにおいて、ボディ部1が表糸と裏糸とからなる添糸編で編成されており、表糸は短繊維または長繊維からなる糸であり、裏糸がウレタン糸を芯糸とする弾性糸であり、履き口部2が袋状のダブルウェルトに編成されており、履き口部の内側の下端部21および滑り止め部22が、ボディ部の裏糸のウレタン芯糸よりも太い200dtex以上の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸でシングルカバーした太い被覆弾性糸により編成されており、履き口部の内側の滑り止め部が踵側領域における大きな編目のコースと小さな編目のコースが交互に編成された凹凸部分22aと前側領域における大きな編目で編成された平坦部分22bとからなる。【選択図】 図1

Description

本発明はスニーカー、パンプス、ローファーシューズ等の靴を履くときに着用して、靴の内側に隠れて外から見えなくなるような靴下、すなわち、フットカバーに関するものである。なお、フットカバーはカバーソックス、インナーソックス、ヌードソックス等と称されることもある。
ファッションとして素足でスニーカーなどの靴を履いたり、夏期にストッキングを履かずに素足でパンプスを履いたりすることが行われているが、足裏は汗をかき易く、素足のままでは靴の中が蒸れてしまう。
このため、従来から、足首から上の部分がなく、足首と少なくとも足甲の一部が露出するように履き口が大きく開いており、着用時に靴を履いても靴からはみ出さないような靴下、すなわちフットカバーが利用されている。
このようなフットカバーは履き口が大きく開いているため、歩行中にフットカバーがずれたり、踵の部分から脱げてしまったりすると言う問題がある。このような問題を解消するために、幾つかの提案がなされている。
例えば、特開平10−292206号公報(特許文献1)には、フットカバーの踵当接部内面にゴム材等からなる突起状弾性体を取付け、突起状弾性体が滑り止めの役割をして、フットカバーを脱げ難くすることが開示されている。
また、特開2013−76205号公報(特許文献2)には、履き口である開口部内面の全周に帯状平ゴムを接着するとともに、フットカバーの後部内面と前部外面に伸縮性および粘着性を有するシリコーンゲルにより形成された滑り止めを設けることが開示されている。特許文献2のフットカバーにおいては、後部内面の滑り止めが着用者の踵に当接して、フットカバーが脱げるのを防止し、前部外面の滑り止めが靴の底部内面と当接して、フットカバーの位置がずれるのを防止することが記載されている。
特開2014−47434号公報(特許文献3)には、フットカバーにおいて、第1の伸縮性細幅生地が開口部の爪先側の上縁に沿って、爪先側から踵側向けて下方向に傾斜し、第2の伸縮性細幅生地が開口部の踵側の上縁に沿って爪先側から踵側へ向けて上方向に傾斜し、第1の伸縮性細幅生地と第2の伸縮性細幅生地とが足底部と側辺部との境界近傍において交差するようにして、第1および第2の伸縮性細幅生地をフットカバー生地に熱プレスにより接合し、第1の伸縮性細幅生地と第2の伸縮性細幅生地とにより、フットカバーの着用時にずれたり脱げたりすることを防止することが開示されている。
前述した特許文献1〜3に開示されたフットカバーにおいては、着用時にフットカバーが脱げるのを防止するために、フットカバー本体とは別の部材をフットカバー本体に取付けることが必要である。特許文献1のフットカバーではゴム材等からなる突起状弾性体を踵当接部内面に取付けることが必要である。特許文献2のフットカバーでは、開口部内面の全周に帯状平ゴムを接着するとともに、伸縮性および粘着性を有するシリコーンゲルにより形成された滑り止めをフットカバー本体に取付けることが必要である。特許文献3のフットカバーでは第1の伸縮性細幅生地と第2の伸縮性細幅生地をフットカバー本体に取付けることが必要である。
このようにフットカバー本体を製造した後に、フットカバー本体とは別の部材をフットカバー本体に取付けることは、フットカバーの製造に手間が掛かり、製造コストが高価になると言う問題がある。
また、フットカバー本体とは別の部材をフットカバー本体に取付けるため、見た目も無骨であり、洗濯を繰り返すうちに別部材が剥離したりするという問題が生じる。
本願出願人は先に、このような従来のフットカバーの問題点を解消し、フットカバーの着用時に歩いたりしても脱げたりせず、しかも製造に手間が掛からず、製造コストも安価となるフットカバーを特開2016−69750号公報(特許文献4)において提案した。
特開平10−292206号公報 特開2013−76205号公報 特開2014−47434号公報 特開2016−69750号公報
特許文献4のフットカバーは、履き口部の編成開始時に200dtex以上の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸でシングルカバーした太い被覆弾性糸を用いて編成することにより、フットカバーの着用時に履き口部の内側の太いウレタン糸が皮膚に密着するようにして、フットカバーを脱げ難くした。
特許文献4のフットカバーも脱げ難いが、太い被覆弾性糸は履き口部の内側では通常のように平編で編成されるので、表面が平坦である。
本発明はこれを更に改良して、踵部に対応する履き口部の内側に編成により凹凸を形成して、摩擦力を高めて、より一層脱げ難くしたフットカバーを提供することを目的とする。
本発明は、ボディ部と履き口部とからなり、前記ボディ部はつま先部、踵部および中間部とからなり、着用時に足底、つま先および踵を覆い、履き口部から足首と少なくとも足甲の一部が露出するフットカバーにおいて、前記ボディ部が表糸と裏糸とからなる添糸編で編成されており、前記表糸は短繊維または長繊維からなる糸であり、前記裏糸がウレタン糸を芯糸とする弾性糸であり、前記履き口部は袋状のダブルウェルトに編成されており且つ各コースの編糸は履き口部を一周しており、前記履き口部の内側部分が、前記ボディ部の裏糸のウレタン芯糸よりも太い200dtex以上の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸でシングルカバーした太い被覆弾性糸により編成されており、履き口部の外側部分がボディ部における表糸と同じ編糸が用いられ、前記履き口部の内側部分における踵側領域においては大きな編目のコースと小さな編目のコースが交互に編成されて凹凸が形成されており、前記履き口部の内側部分の前側領域においては全コースが前記大きな編目で編成されていることを特徴とするフットカバーにより前記目的を達成する。
本発明においては、履き口部の内側部分における踵側領域において、大きな編目のコースが1〜10コース編成される毎に小さな編目のコースが1〜5コースが編成されていることが好ましい。
また、本発明においては、フットカバーが履き口部の内側の下端から前記太い被覆弾性糸により編み始められて、前記太い被覆弾性糸により履き口部の全周に亘って同じ大きさの編目で3〜10コース編成され、その後に前記履き口部の内側部分における踵側領域において前記小さな編目のコースと大きな編目のコースが交互に編成されていることが好ましい。
本発明によれば、フットカバーの履き口部が袋状のダブルウェルトに編成されており且つ各コースの編糸は履き口部を一周しており、履き口部の内側部分が、ボディ部の裏糸のウレタン芯糸よりも太い200dtex以上の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸でシングルカバーした太い被覆弾性糸により編成され、前記履き口部の内側部分における踵側領域においては大きな編目のコースと小さな編目のコースが交互に編成されて凹凸が形成されているので、フットカバーの着用時には履き口部の内側部分における踵側領域に形成された凹凸が着用者の踵の上側部分に接触し、凹凸による高い摩擦力により滑り止め効果を増大し、歩行時にフットカバーの踵が脱げたりすることがない。
また、フットカバーの履き口部は着用状態では無張力状態から伸ばされた状態となり、本発明のフットカバーにおいては、履き口部の内側の太い被覆弾性糸により編成した前側領域部分において太い被覆弾性糸の芯糸であるウレタン糸が着用者の足の甲および側面の皮膚に密着して接する。ウレタン糸は摩擦力が大きく、滑り難いので、フットカバーの着用時に歩いたりしてもフットカバーが脱げたりしない。
本発明によれば、前記履き口部の内側部分の前側領域においては全コースを大きな編目で編成するので、同じ直径のシリンダを使用した靴下編み機で編成した場合、履き口が大きく開いたフットカバーとすることができる。
本発明のフットカバーの一実施例を型紙にセットしたときの概略平面図であり、図1(a)はフットカバーの表面を外側にしてセットした状態を示し、図1(b)は図1(a)のフットカバーを裏返して、裏面を外側にしてセットした状態を示す。 図2(a)は図1(b)において〇で囲った部分の拡大平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるb−b線に沿って断面した拡大断面図である。 本発明のフットカバーの一実施例の履き口部の編成過程を示す展開図である。 本発明のフットカバーを編成する靴下編み機におけるダッキングステッチカムの作用を制御するデータ画像の一例である。 本発明のフットカバーの履き口部の内側部分の前側領域における編組織の一例を示す編組織図である。
以下、図面に示した実施例に基いて本発明を詳細に説明する。
本発明のフットカバーは図1(a)に示すように、ボディ部1と履き口部2とからなり、ボディ部1はつま先部11、踵部12および中間部13とからなり、着用時に着用者の足底、つま先および踵を覆い、履き口部2から着用者の足首と少なくとも足甲の一部が露出する。
図1に示した実施例のフットカバーは履き口部2が比較的広く開いており、つま先部11が短いものであり、着用者の足首と足甲が露出する。図1に示したフットカバーは足甲が露出するような靴やスニーカーなどを履く際に着用するのに適している。
本発明においては、フットカバーのボディ部1が着用者の足にフィットするように、ウレタン糸を芯糸とする弾性糸を編糸として使用して編成する。具体的には、ボディ部1を表糸と裏糸(添え糸)とからなる添糸編で編成し、表糸に短繊維または長繊維からなる糸を使用し、裏糸にウレタン糸を芯糸とする弾性糸を使用する。
表糸は季節や用途に応じて種々の素材を使用することができ、例えばポリエステルやナイロンの長繊維、綿、綿混(綿アクリル等)、麻、麻混(綿麻等)、毛混(アクリルウール混等)を使用すればよい。表糸の太さは季節や用途に応じて種々であり、例えば、長繊維の糸の場合はストッキングの糸と同程度に細いものから200dtex程度のものまで、短繊維の糸の場合は、150〜1000dtex程度がよく使用される。
裏糸はウレタン糸を芯糸とする被覆弾性糸であればよく、例えば、ポリウレタン糸にウーリーナイロン糸を巻き付けた糸(FTY)、シングルカバードヤーン、コアスパンヤーン等を使用できる。芯糸であるウレタン糸の太さは、例えば20〜50dtexが適当であり、カバリングヤーンの太さは、芯糸と同程度かそれより太いものが適当である。
図3は本発明のフットカバーの一実施例の履き口部の編成過程を示す展開図である。図3において、横方向の全幅が編機の1周を表わし、縦方向が編成していく過程を表わしている。図3において符号A−Aは甲側中心を示し、符号B−Bは踵側中心を示す。符号C−Cは踵側領域と前側領域の境界線を示している。なお、境界線C−Cの位置は実施例によって幅方向にずれてもよい(すなわち、踵側領域の幅が広くなったり、狭くなったりしてもよい)。なお、図3では、ボディ部1は履き口部2の下方に符号1で示したが、ボディ部1の編成過程は省略しており、ボディ部1は公知の方法で編成すればよい。
図3に示すように、本発明のフットカバーは、履き口部2から編成が開始され、履き口部2の編成に引き続いてボディ部1が編成されるものである。履き口部2は袋状のダブルウェルトに編成され、履き口部2の内側部分(着用者の足に接する側)が滑り止め部22となる。
ダブルウェルトの編成は特開2016−69750号公報において説明したように公知の編成方法であり、履き口部2の内側の下端21から編み始められ、編成の最初にシリンダ針は1本おきの作用位置をとるようにする。これはシリンダ下部に、1本おきに配列したジャックによって行なわれる。
〇 第1次の給糸で1目おきのループが作られる。
〇 第2次給糸では全針作用。
〇 第3次給糸のおり、再び1本おきの針配列となり、不作用針の上にダイヤルジャックのフックが進出して、リブ出合いの状態となる。そのままジャックはループを保持して、ダイヤル内に後退し、ウェルト編成終了までその状態を続ける。
〇 第4次給糸から全針編成位置をとり、ウェルト編成を続けることになる。
第4次給糸から1〜10コース編成した後、踵側領域の凹凸部分22aおよび前側領域の平坦部分22bからなる滑り止め部22の編成を行う。
滑り止め部22の編成後、履き口部2の内側上端部23、そして履き口部2の外側部分24の編成が行われる。そして、ウェルトの所要長さが編成されたとき、ダイヤルジャックは第3次給糸のループをフックに保持したままで、不作用位置であった針の上に進出する。針は編成のため上昇してジャックの先端間隙部に進入し、ついでジャックは保持のループを針に移すため、フックは後退する際、その先端が割れて針にループが残され、トランスファ(transfer)が行われる。
以上のようにして、袋状になったダブルウェルトが編成される。その後は、ボディ部1の編成が行われる。
本発明のフットカバーにおいては、図1(b)および図2(a)、(b)に示すように、履き口部2の内側(着用者の足に接する側)の下端部21がダブルウェルトの編み始めの部分(メークアップ編成の開始部分)である。ダブルウェルトの編み始めの部分21および滑り止め部22は、ボディ部1の裏糸のウレタン芯糸よりも太い200dtex以上、好ましくは200〜300dtex、の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸をラフピッチでシングルカバーした太い被覆弾性糸により編成されている。細い被覆糸としては例えば、通常ソックスに使用されるFTYの被覆糸よりも細い、50dtex以下、好ましくは15〜35dtex、のナイロン等の長繊維が適している。
本発明において、太いウレタン糸は、ベア糸(裸糸)として使用せずに、細い被覆糸でカバーリングしたので、編糸としての滑りを確保できる。また、太いウレタン糸は編機で編成できることが必要であるので、その太さの上限は編機により決まる。
本発明においては、履き口部2の内側部分における踵側領域に凹凸部分22aを編成により形成するために、ダッキングステッチカムを具備した自動リンキング装置付き丸編靴下編機(例えば、イタリアのロナティ社製丸編靴下編機)により編成する。ダッキングステッチカムは編目の大きさを変更するためにステッチカムを土台ごと上下動させるためのカムである。
編目の大きさの変更は、通常、編機のシリンダの上下によりループ長を変化させて行う。編機のシリンダの上下動により編目の大きさを変更する場合は最低限1コース以上編成しないと変更できない。1コースの途中で編目の大きさを変更することは編機の機構上困難である。
通常の靴下編成においては、ダッキングステッチカムは非作用状態として編成する。一般的にはダッキングステッチカムを使用しない(すなわち、非作用状態)で編成するが、編成の途中で部分的に複数コース編成する際にダッキングステッチカムを作用状態とすることがある。
これに対して、本発明では、ダッキングステッチカムを作用状態(通常より大きな編目が編成される)として編成を開始する。履き口部2の編成においては、ダッキングステッチカムはほとんど作用状態である。ボディ部1の編成においてはダッキングステッチカムを作用状態とて全部を編成したり、或いはボディ部1の部分によって作用状態と非作用状態とを使い分けて編成してもよい。例えば、甲の領域を編成する際はダッキングステッチカムを非作用状態とし、足底領域を編成する場合はダッキングステッチカムを作用状態として編成する。
図4に滑り止め部22を編成する際のダッキングステッチカムの作用を制御するデータ画像を示した。図4において、符号A−Aは甲側中心を示し、符号B−Bは踵側中心を示す。図4において、斜線を施した部分がダッキングステッチカムが非作用状態となり、その他の部分はダッキングステッチカムが作用状態である。ダッキングステッチカムを作用状態とすると、ステッチカムを土台ごと下げ、この状態で編針が編成運動を行うと、編目のループ長が長くなり、編目が大きくなる。これに対して、ダッキングステッチカムを非作用状態で編成すると、通常の編成状態であり、ダッキングステッチカムを作用状態の際の編目に比較すると小さな編目となる。
図4に示すように、ダッキングステッチカムを非作用状態とする斜線の部分は踵側領域の編成時に設定されている。図4で白い部分は、ダッキングステッチカムを作用状態とする設定で、踵側領域の編成では斜線の部分と交互に設定される。滑り止め部22の編成時、前側領域はダッキングステッチカムを作用状態とする設定で編成される。従って、斜線の部分を含むコースでは1コースを編成する間にダッキングステッチカムは非作用状態(踵側領域の編成時)と作用状態(前側領域の編成時)とをとるように制御される。
履き口部2の内側部分における踵側領域は平編で編成されるが、ダッキングステッチカムを作用状態として大きな編目のコースを1〜10コース編成する毎に、ダッキングステッチカムを非作用状態として小さな編目のコースを1〜5コース編成する。このように編成すると、大きな編目のコースが突出し、小さな編目のコースが凹んだ状態となり、凹凸部分22aが形成される。
このように履き口部2の内側部分における踵側領域が凹凸状となっているので、本発明のフットカバーは、太い被覆弾性糸による滑り止め効果と凹凸部分22aの摩擦力との相乗効果により、歩行時にフットカバーの踵が脱げたりすることがない。また、本願出願人が先に出願した特許文献4に開示のフットカバーに比較しても、より一層脱げ難くなっている。
滑り止め部22の前側領域は前述した太い被覆弾性糸により編成されるが、前側領域に凹凸を形成すると、スニーカー等を履いている場合に靴紐を締めたりすると凹凸により足甲に違和感を覚える可能性があるので、前側領域は平坦な部分22bとした方が好ましい。
平坦部分22bは全部平編としてもよいし、図5の編組織図に示すような平編目とフロート編(浮き編)を組合せて、メッシュ風にしてもよいし、または、両者を併用してもよい、例えば、前側領域における側部(着用者の足の踵と爪先の間の側面に接する箇所)は平編とし、前部(着用者の足の甲に接する箇所)はメッシュ風などとしてもよい。
以上のように、滑り止め部22まで太い被覆弾性糸により編成した後、編糸を代えて、引き続きダブルウェルト編成が行われ、履き口部の内側の上部23および履き口部の外側部分24が編成される。履き口部の内側の上部23および履き口部の外側部分24はボディ部1における表糸と同じ編糸を用いて編成され、好ましくは、フロート編によるゴム畦編み(いわゆるゴム編風に見える編み方)に編成される。履き口部の外側部分24はゴム糸挿入編により編成される。好ましくは、ゴム畦にゴム糸を挿入する。ゴム糸挿入編に使用するゴム糸は、特に限定されないが、太さが70〜130番手のカバードヤーンが適当である。
履き口部2の編成後、引き続きボディ部1の編成が行われる。前述した表糸と裏糸を用いて添糸編でつま先部11、踵部12および中間部13を編成する。つま先部11および踵部12は編機のシリンダの正逆往復運動の振り幅を変化させることにより編成できる。履き口部2に続いて、つま先部11から先に編成してもよく、逆に、踵部12から先に編成してもよい。中間部13はつま先部または踵部の編成時に形成される。編成後に、つま先部11と踵部12の間の開いている箇所をリンキングまたは縫製等によりかがることによりフットカバーが完成する。
本発明においては、ボディ部1は前述した表糸と裏糸を用いた添糸編であれば、どのような編成過程で形成されるものでもよく、従って、ゴアラインの本数や位置、形状も特に限定されるものではない。
本発明のフットカバーにおいて使用する糸は季節や用途に応じて種々の素材を使用するが、具体的な一例を挙げれば次の通りである。
*履き口部内側の編み始め部21、滑り止め部22の太い被覆弾性糸:280デニール(約311dtex)のポリウレタン糸の芯糸を、20デニール(約22dtex)のナイロン糸(被覆糸)でシングルカバーしたもの
*履き口部内側上部23、履き口部外側部分24およびボディ部1の表糸:150デニール(約166dtex)のポリエステル長繊維
*ボディ部1の裏糸(添糸):30デニール(約33dtex)のポリウレタン糸を75デニール(約83dtex)のポリエステル糸でシングルカバーした糸(FTY)
*履き口部内側上部23および履き口部外側部分24に挿入するゴム糸:ダブルカバードヤーンの100番ゴム糸。
前述した実施例の履き口部2のダブルウェルト編成においては、第1次給糸から糸代えが行われるまで、太い被覆弾性糸により履き口部の全周に亘って編成される。なお、第4次給糸からトランスファが行われて履き口部2の編成が終了するまでは全針で編成が行われる。
本発明においては太い被覆弾性糸による履き口部内側の滑り止め部22の幅は踵側領域において大きな編目のコースと小さな編目のコースを交互して配置するので、凹凸部分22aの幅は前側領域の平坦部分22bの幅よりも少々狭くなる。
1 ボディ部
2 履き口部
11 つま先部
12 踵部
13 中間部
21 履き口部内側下端部
22 履き口部内側の滑り止め部
22a 滑り止め部の凹凸部分
22b 滑り止め部の平坦部分
23 履き口部内側の上部
24 履き口部外側

Claims (3)

  1. ボディ部と履き口部とからなり、前記ボディ部はつま先部、踵部および中間部とからなり、着用時に足底、つま先および踵を覆い、履き口部から足首と少なくとも足甲の一部が露出するフットカバーにおいて、前記ボディ部が表糸と裏糸とからなる添糸編で編成されており、前記表糸は短繊維または長繊維からなる糸であり、前記裏糸がウレタン糸を芯糸とする弾性糸であり、前記履き口部は袋状のダブルウェルトに編成されており且つ各コースの編糸は履き口部を一周しており、前記履き口部の内側部分が、前記ボディ部の裏糸のウレタン芯糸よりも太い200dtex以上の太さのウレタン糸を芯糸として細い被覆糸でシングルカバーした太い被覆弾性糸により編成されており、履き口部の外側部分がボディ部における表糸と同じ編糸が用いられ、前記履き口部の内側部分における踵側領域においては大きな編目のコースと小さな編目のコースが交互に編成されて凹凸が形成されており、前記履き口部の内側部分の前側領域においては全コースが前記大きな編目で編成されていることを特徴とするフットカバー。
  2. 前記履き口部の内側部分における踵側領域において、大きな編目のコースが1〜10コース編成される毎に小さな編目のコースが1〜5コースが編成されていることを特徴とする請求項1記載のフットカバー。
  3. フットカバーが履き口部の内側の下端から前記太い被覆弾性糸により編み始められて、前記太い被覆弾性糸により履き口部の全周に亘って同じ大きさの編目で3〜10コース編成され、その後に前記履き口部の内側部分における踵側領域において前記小さな編目のコースと大きな編目のコースが交互に編成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフットカバー。
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