JP2018119188A - 鋼帯の溶融亜鉛めっき装置 - Google Patents

鋼帯の溶融亜鉛めっき装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融亜鉛のAl濃度の低下を抑制し、ボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難い鋼板をより確実に製造すること。【解決手段】本発明に係る鋼帯の溶融亜鉛めっき装置1は、めっき槽4に収容されためっき浴3中に配置され、当該めっき浴3に導入される鋼帯2の通帯方向を変えるシンクロール6と、上記鋼帯の通帯方向が変わる前後の上記鋼帯2の内側領域に配置され、上記鋼帯の幅方向に沿って伸び、整流面21aを有する整流板21と、を備え、整流面21aとめっき浴3の深さ方向に進入する鋼帯2aとの水平距離は、整流板21の長手方向の一端から他端に向かうにつれて短くなる。【選択図】図3

Description

本発明は、鋼帯の溶融亜鉛めっき装置に関する。
従来から、溶融亜鉛系めっき鋼板を連続的に製造する場合、溶融亜鉛めっき漕(以下、単にめっき槽と称する)内で鋼帯等の金属帯を浸漬しながら移動させてめっきを施す方法が用いられている。この際、めっき漕内の底部に沈殿または堆積した不純物であるボトムドロスが、めっき処理中に鋼帯の移動に伴って巻き上がり、鋼帯表面に付着し、ボトムドロス疵と呼ばれる疵を発生させ、鋼板の外観を損なうことが知られている。
例えば、鉄亜鉛(Fe−Zn)の化合物であるボトムドロスは、めっき浴中のアルミニウム(Al)濃度が低くなると析出する。めっき漕内のAl濃度が不均一になると、漕内でAl濃度の低い領域が発生する。そうすると、FeとZnとの反応が促進され、ボトムドロスが発生する。一旦このようなボトムドロスが発生すると、その後にAl濃度が高くなったとしてもボトムドロスの溶出又は再溶解は進行し難い。従って、ボトムドロスは漕内の底部に沈降し、巻き上がることによって上述したようなボトムドロス疵を発生させてしまう。
このため、例えば、下記特許文献1には、シンクロールまたはめっき浴底部の近傍に多孔板等の形状の整流板を設けて、めっき浴底部に沈降しているボトムドロスの巻き上げを抑制する技術が開示されている。
また、下記特許文献2には、めっき漕を多孔質セラミック製のろ過フィルタを始めとするろ過装置で処理し、めっき浴中に含まれるボトムドロスを分離する技術が開示されている。
また、下記特許文献3には、めっき浴内に進入する鋼帯とシンクロールとの間に形成される楔形状の領域の近傍に整流板を配置し、当該領域からの上方への溶融金属浴中の流れを横方向へ変換し、当該領域のドロスを当該領域から排出する技術が開示されている。
また、下記特許文献4には、Al−Znインゴット投入部近傍の高Al濃度のめっき浴、あるいは予めプリメルトした高Al濃度のめっき浴を浴中ポンプで吸入し、高Al濃度のめっき浴をAl濃度の低い鋼帯へ直接噴射する技術が開示されている。
また、下記特許文献5には、めっき浴内のシンクロールの上方に整流板が設けられ、整流板の片面がスナウトとシンクロールとの間の鋼板に対向し、当該片面と当該鋼板との最短距離が、当該片面の中央部から水平方向に両端に向かうにつれて漸増する形状を有することを特徴とする技術が開示されている。
特許第4834087号公報 特開平8−3705号公報 特開2000−119829号公報 特開平01−177345号公報 特開2016−156077号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、整流板をめっき浴内の深部に設置する必要があるため、整流板上にボトムドロスが堆積するという問題が生じる。また、整流板上に一旦ボトムドロスが堆積すると、堆積したボトムドロスを除去することは困難である。したがって、整流板上に堆積したボトムドロスが巻き上げられ、整流板が新たなボトムドロスの発生源になってしまう問題がある。
また、上記特許文献2に開示された技術では、ろ過装置を設けるために重厚な設備構成を必要とし、また、ろ過フィルタの閉塞トラブルが生じやすいためにろ過フィルタを高頻度で交換する必要がある。そのため、実用設備へ適用して安定的な操業を行うことは困難である。
また、上記特許文献3に開示された技術は、楔形状の領域から上昇する流れに乗じたボトムドロスの滞留を抑制するものの、めっき浴内に進入した鋼帯表面のAl濃度の低い状態は解消されにくい。そのため、ボトムドロスの発生そのものを抑制することは困難である。
以上のように、特許文献1〜3に開示された技術は、いずれもボトムドロスが発生した後の対処療法に止まっており、ボトムドロスの発生を抜本的に抑制することは困難であった。
また、上記特許文献4に開示された技術では、高Al濃度のめっき浴を吸入して、高Al濃度のめっき浴をAl濃度の低い鋼帯へ直接噴射するために、浴中ポンプを設ける必要があり、装置の構成が複雑化し、製造コストが増大する問題がある。また、特許文献4に開示された技術に関し、めっき浴内で鋼帯とめっき層の界面に形成されるAl−Feバリア層の形成量は、めっき浴のAl濃度によって大きな影響を受け、めっき浴のAl濃度が高くなるとAl−Feバリア層の形成量が増大する。高Al濃度のめっき浴を鋼板近傍に直接噴出すると、めっき浴中でのAl−Feバリア層の形成量が増大するため、後段の合金化炉内での合金化速度が遅延して合金化むらを生じやすくなる問題がある。
さらに、Al−Znインゴットは、通常めっき浴漕内に数十分間〜1時間程度のピッチでバッチ供給されているため、Al−Znインゴット投入部周辺のめっき浴中のAl濃度は経時的に変動している。このため、Al−Znインゴット溶解部近傍のめっき浴を鋼板近傍に直接供給すると、めっき浴のAl濃度変動に伴ってAl−Feバリア層形成量が変動し易くなり、後段の合金化炉において安定した合金化速度の下で製造を行うことが困難となる。近年は溶融亜鉛めっき鋼板の品質への要求が厳しくなっていることから、特許文献4に開示された方法をボトムドロス疵抑制のための実用的な技術として適用することは困難である。
以上のように、後段の合金化炉での合金化反応に影響を及ぼさずにめっき浴のAl濃度を均一化させる技術は存在しなかった。
また、上記特許文献5に開示された技術では、ボトムドロスを三角地帯の外側へ排出するために、鋼板とめっき浴の間に形成される三角地帯の内側から外部へと向かう流れが形成される。しかし、かかる技術では、三角地帯の外側から内部へと向かう流れは形成されにくい。そうすると、当該三角地帯に滞留する溶融亜鉛のAl濃度の低い状態は解消されにくい。したがって、ボトムドロスの発生そのものを抑制することは困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、溶融亜鉛のAl濃度の低下を抑制し、ボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難い鋼板をより確実に製造することが可能な、新規かつ改良された鋼帯の溶融亜鉛めっき装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、めっき槽に収容されためっき浴中に配置され、当該めっき浴に導入される鋼帯の通帯方向を変えるシンクロールと、上記鋼帯の通帯方向が変わる前後の上記鋼帯の内側領域に配置され、上記鋼帯の幅方向に沿って伸び、整流面を有する整流板と、を備え、上記整流面と上記めっき浴の深さ方向に進入する上記鋼帯との水平距離は、当該整流板の長手方向の一端から他端に向かうにつれて短くなる、鋼帯の溶融亜鉛めっき装置が提供される。
上記整流板は、上記シンクロールの深さ方向における上方に独立して設けられてもよい。
先端部が上記めっき浴に浸漬するように配置され、上記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて上記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、上記整流板は、上記スナウトの上記先端部の上記内側領域側の壁部の一部により構成されてもよいし、または、上記整流板は、上記スナウトの上記先端部の上記内側領域側の壁部の下部に配置されてもよい。
上記めっき浴中において上記シンクロールの上部に配置され、上記通帯方向が変わった後に上記めっき浴から引き上げられる鋼帯を支持するサポートロールをさらに備え、上記めっき槽は、上記めっき浴から引き上げられる鋼帯に対向する前壁部と、上記前壁部の両端からそれぞれ延在する一対の側壁部を含み、上記一対の側壁部のいずれか一方に、上記めっき槽の外側において上記めっき槽の形成する空間と連通し、上記サポートロールを回転させる駆動軸を配設するための駆動軸配設部が設けられ、上記めっき浴に進入する鋼帯と上記シンクロールとが接触する領域から上昇する吐出流が、上記整流面に到達したのちに上記整流面の長手方向に沿って上記駆動軸配設部が設けられた側壁部に向かう方向に転換するように、上記整流板が設けられてもよい。
上記整流板が上記シンクロールの深さ方向における上方に独立して設けられる場合、上記整流面と上記めっき浴の深さ方向に進入する上記鋼帯との水平距離は、上記整流板の長手方向の両端のうち、上記駆動軸配設部が設けられた側壁部に近接する側の一端から他端に向かうにつれて短くなってもよい。
先端部が上記めっき浴に浸漬するように配置され、上記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて上記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、上記整流板が上記スナウトの上記先端部の上記内側領域側の壁部の一部により構成される場合、または、上記整流板は、上記スナウトの上記先端部の上記内側領域側の壁部の下部に配置される場合、上記整流面と上記めっき浴の深さ方向に進入する上記鋼帯との水平距離は、上記整流板の長手方向の両端のうち、上記駆動軸配設部が設けられた側壁部に近接する側の一端から他端に向かうにつれて長くなってもよい。
上記整流板は、上記シンクロールの深さ方向における上方に独立して設けられてもよい。
上記鋼帯の幅方向に垂直な断面視において、上記整流面と面とのなす角度は45度以下であってもよい。
以上説明したように本発明によれば、溶融亜鉛のAl濃度の低下を抑制し、ボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難い鋼板をより確実に製造することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の構成の一例を側面から見た模式図である。 溶融亜鉛の流れの挙動およびAl濃度の分布の解析結果の一例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の側方断面図である。 同実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の図3のIV−IV’切断線における断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の側方断面図である。 同実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の図5のVI−VI’切断線における断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の側方断面図である。 同実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置の図7のVIII−VIII’切断線における断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、以下の図1〜図8において、めっき槽4の深さ方向を深さ方向D、鋼帯2の幅方向を幅方向W、深さ方向Dおよび幅方向Wの成分からなる平面に直交する方向(すなわち、幅方向Wに水平に直交する方向)を長さ方向Lとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の構成の一例を側面から見た模式図である。溶融亜鉛めっき装置1は、溶融亜鉛を満たしためっき浴3に鋼帯2を浸漬させることにより、鋼帯2の表面に溶融亜鉛を連続的に付着させるための装置である。
図1に示すように、溶融亜鉛めっき装置1は、めっき浴3を収容するめっき槽4、スナウト5、シンクロール6、フロントサポートロール7、バックサポートロール8、フロントインダクタ9、バックインダクタ10、および駆動軸配設部11を備える。なお、本明細書において、シンクロール6により折り返される前の鋼帯2を鋼帯2a、折り返された後の鋼帯2を鋼帯2bと称することもある。
めっき槽4は、溶融亜鉛からなるめっき浴3を貯留する。なお、本実施形態に係るめっき浴3の組成としては、例えば0.14質量%Al−残部Zn程度であり、さらに、めっき浴3は、鋼帯2から溶解したFeを含み得る。また、めっき浴3の温度は、440〜480℃程度である。めっき浴3の温度は、フロントインダクタ9およびバックインダクタ10が溶融亜鉛を加熱することにより制御される。
図1には示していないが、本実施形態に係るめっき槽4の内壁は、めっき浴中から引き上げられる鋼帯2bに対向する前壁部41、前壁部41の両端から長さ方向Lに伸びる第1側壁部42および第2側壁部43(前壁部の両端からそれぞれ延在する一対の側壁部に相当する)、並びに第1側壁部42と第2側壁部43の端部(前壁部41との接続部分とは反対側)を接続し、幅方向Wに形成される後壁部44により構成される。
スナウト5は、先端部50をめっき浴3内に浸漬されるように傾斜配設される。スナウト5の内側を鋼帯2が通過する。シンクロール6は、めっき槽4の内側の最下方に配設される。シンクロール6は、鋼帯2との接触およびせん断によって図示の矢印に沿って回転し、鋼帯2を浴面方向へ折り返す。
フロントサポートロール7、およびバックサポートロール8は、めっき槽4の内側で、鋼帯2の通帯方向におけるシンクロール6の下流側(シンクロール6の上部)に配置され、シンクロール6から送りだされた鋼帯2bを左右両側から挟み込むようにして配設される。本実施形態では、図1に示すように、フロントサポートロール7は、浴面方向への折り返しの前後における鋼帯2aおよび鋼帯2bが対向したときの対向面の裏面に接触し、バックサポートロール8は、当該対向面に接触する。すなわち、これらのサポートロールは、鋼帯2の両面の各々に接触して鋼帯2を支持する。
フロントサポートロール7は、その両端をハンガー7aによって上方から支持されている。同様に、バックサポートロール8は、その両端をハンガー8aによって上方から支持され、シンクロール6は、その両端をハンガー6aによって上方から支持されている。
なお、本実施形態では、図1に示すように、深さ方向Dにおいて、フロントサポートロール7がバックサポートロール8の上方に位置するようにフロントサポートロール7およびバックサポートロール8が配設されているが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、バックサポートロール8がフロントサポートロール7の上部に配置されている場合、またはフロントサポートロール7およびバックサポートロール8が同一の高さに配置されている場合も、本実施形態は適用可能である。
フロントインダクタ9およびバックインダクタ10は、めっき浴3を目標温度に均一に保持するためのインダクタであり、めっき槽4の内壁に設けられる。本実施形態においては、フロントインダクタ9は前壁部41に設けられ、バックインダクタ10は後壁部44に設けられているが、これらのインダクタの配置位置、および配置数は特に限定されない。本実施形態に係るフロントインダクタ9およびバックインダクタ10は電磁誘導加熱方式の加熱装置であり、インダクタの内部に引き込まれた溶融亜鉛にコイルによって磁場を与えることにより溶融亜鉛に渦電流が生じ、溶融亜鉛が加熱される。
なお、めっき浴3を加熱する目的においては、本実施形態では、加熱装置としてかかるインダクタに限定されず、ヒータまたはバーナ等の公知の加熱装置が適宜用いられ得る。このような加熱装置は、めっき槽4の構造およびめっき槽4を構成する部材の材質等に応じて適宜選択され得る。
駆動軸配設部11は、不図示の駆動源によりフロントサポートロール7およびバックサポートロール8を回転させるための駆動力を伝達する駆動軸(スピンドル)を配設するために、めっき槽4の外部にめっき槽4の内部空間と連通して設けられる空間を有する部分である。本実施形態に係る駆動軸配設部11は、第1側壁部42の一部(2つのサポートロールの近傍)に設けられている。
溶融亜鉛めっき装置1の上流側である焼鈍炉内で再結晶焼鈍された鋼帯2は、スナウト5を介して、ZnとAlとを主成分とする溶融金属で満たされためっき浴3に浸漬される。なお、本明細書においては、めっき浴3を構成するZnとAlとを主成分とし、一部鋼帯2から溶解したFeを含み得る溶融金属を「溶融亜鉛」とも称する。めっき浴3に浸漬された鋼帯2は、シンクロール6によって通帯方向を上方に方向転換するように折り返され、フロントサポートロール7およびバックサポートロール8の間に挟み込まれて両ロールの間を通過した後、めっき浴3の浴外に通帯される。めっき浴3の浴外に出た鋼帯2は、不図示のガスワイピング装置によってガスワイピングが施されることにより鋼帯2の表面のめっき層の厚みが目標の厚みに調整された後、後段の合金化炉に通帯されて合金化処理が行われる。このような製造工程により、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA鋼板)が製造されることになる。
めっき浴3内では、以下の反応が進行する。先ず、鋼帯2がめっき浴3内に浸漬すると、鋼帯2の表面からFeが溶出して液相状態となり、続いて液相状態となったFeがめっき浴3中のAlと反応して、鋼帯2の表面にFeAlを主成分とする厚さ数十nmオーダーのAl−Feバリア層が形成される。そして、Al−Feバリア層上に亜鉛めっき層が形成される。溶融亜鉛めっき装置1によって亜鉛めっき層が形成された鋼帯2は、めっき後の後段の合金化炉でのFe−Zn合金化反応が施され、合金化溶融亜鉛めっき鋼板が生成される。また、鋼帯2の表面から溶解したFeの一部はめっき浴3内のAlと反応してトップドロス(Al−Feバリア層と同様のFeAl化合物の微粒子)を生成し得る。これらの反応は、めっき浴3中のAlの消費源となる。
前述したように、めっき浴3中のAl濃度が低くなると、溶出した鉄と亜鉛が反応して鉄亜鉛の化合物であるボトムドロスが発生する。発生したボトムドロスはめっき槽4の底部に沈降する。そして、底部近傍に沈降したボトムドロスが巻き上げられてシンクロール6等に付着すると、付着したボトムドロスがシンクロール6と鋼帯2の間に噛み込むので、ボトムドロス疵の要因となる。従って、ボトムドロス疵を抑制する観点から、めっき浴3中のAl濃度は均一に保つ必要がある。
一方、鋼帯2をめっき浴3に浸漬すると、上述したように鋼帯2の表面と亜鉛めっき層との間にアルミニウムと鉄の化合物からなるAl−Feバリア層が形成される。そして、めっき浴3内でのAl−Feバリア層の形成反応はめっき浴3中のAl濃度の影響を受けることが知られている。めっき浴3中のAl濃度が変化すると、Al−Feバリア層の厚みが変動し、後段の合金化の速度にばらつきが生じるので、めっきむらが発生する。
溶融亜鉛めっき装置1においては、図1に示すように、スナウト5を経由してめっき浴に導入された鋼帯2aはシンクロール6によって折り返されてめっき浴3の浴面に向かう。このため、シンクロール6よりも上部では鋼帯2aと鋼帯2bとが対向する状態となる。ここで、図1において、折り返しの前後で対向する鋼帯2aおよび2b、並びに浴面に囲まれた領域をVゾーン100と称することとする。Vゾーン100の側部にはシンクロール6、フロントサポートロール7、バックサポートロール8を支持する各ハンガーが存在する。すなわちVゾーン100は、鋼帯2、浴面および各ハンガーにより囲まれた領域となる。かかるVゾーン100は、鋼帯2の内側領域とも称する。
そのため、Vゾーン100の内部と外部において溶融亜鉛の流動に制約が生じ、Vゾーン100の内外での浴置換が生じにくい。さらに、Vゾーン100の内部は鋼帯2の表面におけるAl−Feバリア層の形成のため、Alの消費反応が促進される。したがって、Vゾーン100の内部は外部と比較してAl濃度が低くなる。よって、Vゾーン100においてボトムドロスが生成しやすい状態となってしまう。特に、鋼帯2の通帯速度が上昇するにしたがって、Alの消費反応が活性化し、Vゾーン100の内部のAl濃度がさらに低下しやすくなる。
そこで、本発明者は、Vゾーン100の内外において浴置換を生じさせやすくするための構成について検討を行った。本発明者は、Vゾーン100の内側における溶融亜鉛の流れの挙動、およびAl濃度の分布を、CFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体力学)シミュレーションを用いた計算機実験による解析結果から見出した。
図2は、溶融亜鉛の流れの挙動およびAl濃度の分布の解析結果の一例を説明するための図である。図2を参照すると、解析結果によれば、深さ方向Dに進入する鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域から、浴面方向へと向かう吐出流F1が形成されていることが示された。吐出流F1は周囲の溶融亜鉛の流動と比較して高速であり、大きい運動量を有している。吐出流F1は鋼帯2の幅方向に沿って帯状に形成されるため、鋼帯2近傍のAl濃度の低い溶融亜鉛がVゾーン100の内側において拡散するのが阻害される。
しかしながら、この撹拌を伴う流動はVゾーン100の内側に限定されており、Vゾーン100の内側と外側との浴置換が生じにくい。さらに、大きい運動量を有する吐出流F1は、Vゾーン100の内側における浴の流動の障壁となり得る。これにより、深さ方向Dに進入する鋼帯2aの鋼帯表面近傍領域101における溶融亜鉛が撹拌されにくくなり、当該領域101において低Al濃度領域がさらに形成されやすくなる。したがって、Vゾーン100の内側の浴置換が生じにくく、Vゾーン100の内側においてボトムドロスが生成しやすい状態となってしまっている。
また、吐出流F1に限らず、Vゾーン100の幅方向Wにおける両端など、めっき槽4の全体において、溶融亜鉛の流れが形成されている。かかる流れは、めっき槽4中を通帯する鋼帯2の流れ、めっき槽4中に設けられる種々のロールの回転およびインダクタからの吐出流等、並びにめっき槽4の温度分布等の様々な要因により形成され得る。そのため、溶融亜鉛の流れの方向および運動量によっては、溶融亜鉛の流れ同士が干渉して、溶融亜鉛の流れが阻害されたり、流れの循環領域が制限されたりする可能性がある。そうすると、Vゾーン100の内側において形成される溶融亜鉛の流れの運動量が低い場合、Vゾーン100の内外の間における溶融亜鉛の流れが形成されにくくなるので、Vゾーン100の内側の浴置換が生じにくくなる。
例えば、特開2016−156077号公報に開示された技術では、楔状領域から浴面に向かって上昇する溶融亜鉛の流れが、中央に屈曲部分が設けられた片面を有する整流板に衝突し、かかる整流板に沿って、整流板の中央部分から鋼板の板幅方向に沿って三角地帯(Vゾーンに相当)の外に流れる。そのため、三角地帯の外側にドロスが排出され得る。
しかしながら、かかる技術は、Vゾーン100の内側から外側に溶融亜鉛を流すことによりVゾーン100の内部に滞留するドロスを排出するものである。そのため、当該文献に係る技術では、整流板は、中央に屈曲部分を有し、上昇した溶融亜鉛の流れをVゾーンの内側から外側へと流す構成となっている。
そうすると、かかる技術では、Vゾーン100の外側から内側からの流れが形成されにくいので、Vゾーン100の内外を循環する溶融亜鉛の流れも形成されにくくなる。したがって、かかる文献に記載された技術では、Vゾーン100の内側における浴置換を効率的に行うことは困難である。
また、上昇する溶融亜鉛の流れが整流板により中央部から両側に分割されるため、溶融亜鉛の流れの運動量は低下する。そのため、ドロスのような固形物はVゾーン100の外側の流れに乗ってVゾーン100の外側に排出されたとしても、溶融亜鉛そのものは、Vゾーン100の外側の流れに押し負けてしまい、Vゾーン100の外側には排出されにくい。そのため、Vゾーン100の内側の溶融亜鉛がVゾーン100の内側に滞留し、Al濃度の低い状態が依然解消されず、ボトムドロスの発生そのものを抑制することは困難である。
そこで、本実施形態では、Vゾーン100の内側に整流板が配置される。かかる整流板は、鋼帯2の幅方向に沿って伸び、整流板の整流面と鋼帯2との水平距離が鋼帯2の幅方向に沿って変化するように配設される。より具体的には、かかる整流板は、整流板の幅方向W(長手方向)の一端から他端に向かうにつれて、整流面と鋼帯との水平距離が短くなるように設けられる。このような整流板を配設することにより、鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域から浴面方向へ向かう吐出流F1が整流面に接触し、整流面に沿った整流板の長手方向への一方向の流れが形成される。これにより、Vゾーン100の内側において溶融亜鉛の流動が生じる。かかる流れは一方向であるため、吐出流F1の運動量をそのまま活かすことができる。そうすると、吐出流F1による流れがVゾーン100の外部の溶融亜鉛の流れによって押し戻されず、かつ、Vゾーン100の外部の溶融亜鉛の流れをVゾーン100の内側に引き込む流れを形成することができる。したがって、Vゾーン100の内側の浴置換が促進される。したがって、Vゾーン100内(特に、図2に示した鋼帯表面近傍領域101)のAl濃度の低下を抑制し、めっき浴3のAl濃度を均一に保持することができる。よって、ボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難い鋼板をより確実に製造することが可能となる。
以下、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図3は、本発明の第1の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の側方断面図である。かかる断面図は、めっき槽4の幅方向Wの中央部分を長さ方向Lに沿って切断して得られる断面図である。また、図4は、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の図3のIV−IV’切断線における断面図である。
本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1は、Vゾーン100の内側に、幅方向Wに沿って伸びる整流板21を備える。かかる整流板21は、例えば、めっき浴3の内部に配設され、不図示のハンガー等により支持される。本実施形態に係る整流板21は、スナウト5とは独立して設けられる。整流板21の長手方向(めっき槽4における幅方向Wに略平行な方向)の両端間の長さは特に限定されないが、当該両端間の長さは、例えば図4に示すように、幅方向Wにおける鋼帯2の幅よりも大きいことが好ましい。かつ、長手方向における両端が鋼帯2の幅方向両端よりも外側に位置するように整流板21が設けられることが好ましい。これにより、後述するように、Vゾーン100の内側における溶融亜鉛の一方向の流動が生じやすくなる。
整流板21の材質は、耐熱性および溶融亜鉛に対する耐食性を有していれば特に限定されない。例えば、整流板21は、シンクロール6等のめっき浴3中に設けられる各種ロールの胴部表面と同様の材質により構成されてもよい。具体的には、整流板21は、SUS316等のステンレス、またはセラミクスにより構成されてもよいし、また、表面にサーメット溶射またはセラミクス溶射等が施されてもよい。
整流板21は、上述したように、Vゾーン100の内側に配設される。より具体的には、整流板21は、図3に示すように、鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域6bの上方に配設されることが好ましい。これは、当該領域6bからの吐出流F1と整流板21の整流面21aに接触させるためである。
そして、図4に示すように、整流板21は、整流面21aと鋼帯2aとの水平距離が幅方向Wに沿って変化するように設けられる。図4に示した例では、整流板21は、整流板21の幅方向Wに略平行な方向(長手方向)の一端から他端に向かうにつれて、整流面21aと鋼帯2aとの水平距離が短くなるように設けられる。より具体的には、整流板21の両端および中央部分における整流面21aの下端と鋼帯2aとの水平距離をそれぞれX1、X2およびX3とすると、X1>X3>X2となるように整流板21が設けられる。
これにより、図3および図4に示すように、吐出流F1が整流板21の整流面21aに衝突した後、整流面21aに沿って、整流板21の一端から他端に向かって、幅方向Wの成分を含む排出流F3が形成される。かかる排出流F3の形成により、Vゾーン100の内側における溶融亜鉛の一方向の流動が生じるため、Vゾーン100の内側の浴置換が生じる。これにより、Vゾーン100の内側のAl濃度が均一化されるため、ボトムドロスが発生しにくくなり、鋼帯2の表面に形成されるAl−Feバリア層も均質化される。よって、鋼帯2にボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難くなる。
さらに、図4に示すように、第1側壁部42には駆動軸配設部11が設けられている。このような駆動軸配設部11が第1側壁部42に設けられている場合、図4に示すように、整流板21の両端および中央部分における整流面21aの下端と鋼帯2aとの水平距離X1およびX2はX1>X2となるような関係であることが好ましい。すなわち、整流面21aと鋼帯2aとの水平距離は、整流板21の長手方向の両端のうち、駆動軸配設部11が形成された第1側壁部42に近接する側の一端から他端に向かうにつれて短くなることが好ましい。
駆動軸配設部11が設けられている第1側壁部42側においては、循環流A1の一部が駆動軸配設部11の内側に側流A2として流入し得る。そうすると、循環流A1の運動量は、第2側壁部43側の循環流A3の運動量と比較して低くなる。
第2側壁部43側から第1側壁部42側へと流れる排出流F3が形成されると、運動量の比較的高い循環流A3の流れの一部が側流A4として排出流F3により引き込まれ得る。また、循環流A1の運動量は比較的低いので、排出流F3のVゾーン100の内側から外側への流れが循環流A1と衝突しても、排出流F3の運動量は減殺されにくい。したがって、排出流F3は、吐出流F1の運動量に加えて、両方の側壁部における循環流の運動量の高低差を利用することができ、排出流F3の流れがより強化される。よって、Vゾーン100の内外における溶融亜鉛の循環が活発になり、Vゾーン100の内側の浴置換がより促進される。
なお、図3に示すように、整流面21aが長さ方向Lにおいて水平面に対して傾斜するように整流板21を配設することが好ましい。整流面21aを水平面に対して傾斜させることにより、吐出流F1の有する強い上昇方向への流動を幅方向Wへ変換し、より運動量の高い排出流F3を形成させることができる。すなわち、Vゾーン100の内側の浴置換をより効率的に行うことができる。
本発明者が鋭意検討した結果、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視において、整流面21aと鉛直面とのなす角度θは、45度以下であることが好ましい。当該角度θが45度以下であることは、当該角度θが0度である場合も含む。当該角度θが45度以下であれば、整流面21aに衝突する吐出流F1の有する高い運動量を利用した排出流F3が形成されやすくなる。
また、図3に示した例では、整流面21aが水平面に対して後壁部44側に傾斜するように整流板21が配設されているが、整流面21aが水平面に対して前壁部41側に傾斜するように整流板21が配設されてもよい。または、整流面21aが水平面に対して直交するように(すなわち角度θ=0)整流板21が配設されてもよい。いずれの場合においても、吐出流F1の有する運動量を効率的に利用して排出流F3を形成することができる。すなわち、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視における整流面21aの傾斜方向に関わらず、整流面21aと鉛直面とのなす角度θは、45度以下であることが好ましい。
また、図3に示すように、整流板21は、深さ方向Dにおいてシンクロール6の上方に配設されることが好ましい。整流板21をシンクロール6よりもより高い位置に配設することにより、吐出流F1による撹拌効果が及ぶ範囲をより広げることができる。そうすると、例えば、吐出流F1による撹拌によって、図2に示した鋼帯表面近傍領域101における浴置換がさらに促進される。これにより、鋼帯2表面付近におけるAlの低濃度化をより抑制することができる。
また、図4に示すように、本実施形態では、整流面21aの下端と鋼帯2aとの水平距離がX1>X3>X2を満たすように整流板21が配設されていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、整流板21は、上記水平距離がX2>X3>X1となるように配設されてもよい。なお、図4に示すように、上記水平距離が整流板21の一端から他端に向かうにつれて短く(長く)なるように設けることにより、排出流F3のような溶融亜鉛の一方向の流れが形成される。これにより、Vゾーン100の内側における幅方向への強力な流が形成されるので、Vゾーン100の内側における浴置換が効率的に行われ得る。
また、図4に示すように、本実施形態では、整流面21aが平らである整流板21を配設していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、整流面21aは曲面により構成されてもよい。また、整流板21は板状の部材に限られない。本実施形態に係る整流面21aを形成可能であれば、整流板21本体の形状は特に限定されない。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の側方断面図である。かかる断面図は、めっき槽4の幅方向Wの中央部分を長さ方向Lに沿って切断して得られる断面図である。また、図6は、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の図5のVI−VI’切断線における断面図である。なお、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1が整流板21の代わりにスナウト5Aを有する構成以外の溶融亜鉛めっき装置1の構成は第1の実施形態と同様であるため、その他の構成の説明を省略する。また、図6においては、説明のため、バックサポートロール8の図示は省略している。
本実施形態では、図5に示すように、スナウト5Aの先端部50のVゾーン100側の壁部の一部22が整流板の一例として設けられている。すなわち、本実施形態に係る整流板は、当該スナウト5Aの先端部50のVゾーン100側の壁部の一部22により構成されることとなる。ここでは、壁部の一部22を整流板部22と称する。
本実施形態に係るスナウト5Aは、スナウト5Aの長尺方向の中間部分からめっき浴3に浸漬される先端部50にかけて広口となる形状を有し、先端部50が鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域6bの上方に配設されるように設けられる。スナウト5Aの先端部50は、例えば、図5に示すように、先端部50のVゾーン100側の壁部の一部22の水平面に対する傾斜角度を他の壁部よりも小さくすることにより、ブーツ状の形状を有する。この広口形状を構成する先端部50のVゾーン100側の壁部の一部22が、整流板部22となる。なお、スナウト5Aの長尺方向におけるめっき浴3への浸漬深さは、整流板部22の設置位置に応じて適宜調整され得る。
本実施形態では、図6に示すように、幅方向Wに沿って整流板部22の整流面22aと鋼帯2aとの水平距離が変化するように、整流板部22を有するスナウト5Aが設けられる。図6に示した例では、整流板部22を有するスナウト5Aは、整流板部22の長手方向の一端から他端に向かうにつれて、整流面22aと鋼帯2aとの水平距離が短くなるように設けられる。より具体的には、整流板部22の両端における整流面22aの下端と鋼帯2aとの水平距離をそれぞれX1およびX2とすると、X2>X1となるように整流板部22を有するスナウト5Aが設けられる。
これにより、図5および図6に示すように、鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域6bから吐出される吐出流F1がスナウト5Aの整流板部22に到達した後、吐出流F1の一部が整流面22aに沿う流動を形成する。かかる流動により、整流板部22の一端から他端に向かって、幅方向Wの成分を含む排出流F4が形成される。かかる排出流F4の形成により、上記の第1の実施形態と同様に、Vゾーン100の内側における溶融亜鉛の一方向の流動が生じるため、Vゾーン100の内側の浴置換が生じる。これにより、Vゾーン100の内側のAl濃度が均一化されるため、ボトムドロスが発生しにくくなり、鋼帯2の表面に形成されるAl−Feバリア層も均質化される。よって、鋼帯2にボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難くなる。
本実施形態では、スナウト5Aをかかる形状とすることにより、上記第1の実施形態に示したような整流板をVゾーン100の内側に配置することが困難である場合においても、Vゾーン100の幅方向Wの流動を生じさせ、Vゾーン100の浴置換を促すことができる。
さらに、第1の実施形態と同様に、図6に示すように、駆動軸配設部11が第1側壁部42に設けられている場合、整流板22の両端および中央部分における整流面22aの下端と鋼帯2aとの水平距離X1およびX2はX2>X1となるような関係であることが好ましい。これにより、排出流F4は、吐出流F1の運動量に加えて、両方の側壁部における循環流の運動量の高低差を利用することができ、排出流F4の流れがより強化される。よって、Vゾーン100の内外における溶融亜鉛の循環が活発になり、Vゾーン100の内側の浴置換がより促進される。
なお、上記の第1の実施形態と同様に、整流面22aが長さ方向Lにおいて水平面に対して傾斜するように整流板部22を有するスナウト5Aが設けられてもよい。より具体的には、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視において、整流面22aと鉛直面とのなす角度θは45度以下であることが好ましい。当該角度θが45度以下であることは、当該角度θが0度である場合も含む。当該角度θが45度以下であれば、整流面22aに到達した吐出流F1の有する高い運動量を利用した排出流F4が形成されやすくなる。
また、図5に示した例では、整流面22aが水平面に対して後壁部44側に傾斜するように整流板部22が設けられているが、整流面22aが水平面に対して前壁部41側に傾斜するように整流板部22が設けられてもよい。または、整流面22aが水平面に対して直交するように(すなわち角度θ=0)整流板部22が設けられてもよい。いずれの場合においても、吐出流F1の有する運動量を効率的に利用して排出流F4を形成することができる。すなわち、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視における整流面22aの傾斜方向に関わらず、整流面22aと鉛直面とのなす角度θは、45度以下であることが好ましい。
また、図5に示すように、整流板部22の位置は、深さ方向Dにおいてシンクロール6の上方であることが好ましい。これにより、上記の第1の実施形態と同様に、鋼帯2表面付近におけるAlの低濃度化をより抑制することができる。
また、図6に示すように、本実施形態では、整流面22aの下端と鋼帯2aとの水平距離がX2>X1を満たすように整流板部22を有するスナウト5Aが配設されていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、上記水平距離がX1>X2となるように整流板部22を有するスナウト5A配設されてもよい。また、図6に示すように、本実施形態では、整流面22aが平らである整流板部22を有するスナウト5Aを配設していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、整流面22aは曲面により構成されてもよい。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、本発明の第3の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の側方断面図である。かかる断面図は、めっき槽4の幅方向Wの中央部分を長さ方向Lに沿って切断して得られる断面図である。また、図8は、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1の図7のVIII−VIII’切断線における断面図である。なお、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1が整流板21の代わりにスナウト5の下部に設けられる整流板23を有する構成以外の溶融亜鉛めっき装置1の構成は第1の実施形態と同様であるため、その他の構成の説明を省略する。
本実施形態では、図7に示すように、スナウト5の先端部50のVゾーン100側の壁部の下側に、スナウト5の幅方向Wに沿って伸びる整流板23が設けられている。整流板23は、例えば、スナウト5と接合して支持される。また、整流板23は、例えば、シンクロール6を支持するハンガー6aと接合して支持される。なお、整流板23の長手方向の両端間の長さおよび材質等については、上述した第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図8に示すように、幅方向Wに沿って整流面23aと鋼帯2aとの水平距離が変化するように、整流板23が設けられる。図8に示した例では、整流板23は、整流板23の長手方向の一端から他端に向かうにつれて、整流面23aと鋼帯2aとの水平距離が短くなるように設けられる。より具体的には、整流板23の両端における整流面23aの下端と鋼帯2aとの水平距離をそれぞれX1およびX2とすると、X2>X1となるように整流板23が設けられる。
これにより、図7および図8に示すように、鋼帯2aとシンクロール6とが接触する領域6bから吐出される吐出流F1が整流板23に到達した後、吐出流F1の一部が整流面23aに沿う流動を形成する。かかる流動により、整流板23の一端から他端に向かって、幅方向Wの成分を含む排出流F5が形成される。かかる排出流F5の形成により、上記の第2の実施形態と同様に、Vゾーン100の内側における溶融亜鉛の一方向の流動が生じるため、Vゾーン100の内側の浴置換が生じる。これにより、Vゾーン100の内側のAl濃度が均一化されるため、ボトムドロスが発生しにくくなり、鋼帯2の表面に形成されるAl−Feバリア層も均質化される。よって、鋼帯2にボトムドロス疵やめっきむらによる品質欠陥が生じ難くなる。
本実施形態では、整流板23をスナウト5の先端部50の壁部の下側に設けることにより、上記第1の実施形態に示したような整流板をVゾーン100の内側に配置することが困難である場合においても、Vゾーン100の幅方向Wの流動を生じさせ、Vゾーン100の浴置換を促すことができる。また、スナウト5の壁部を加工することなく、容易に整流板23を配設することが可能である。
さらに、第1の実施形態と同様に、図8に示すように、駆動軸配設部11が第1側壁部42に設けられている場合、整流板23の両端および中央部分における整流面23aの下端と鋼帯2aとの水平距離X1およびX2はX2>X1となるような関係であることが好ましい。これにより、排出流F5は、吐出流F1の運動量に加えて、両方の側壁部における循環流の運動量の高低差を利用することができ、排出流F5の流れがより強化される。よって、Vゾーン100の内外における溶融亜鉛の循環が活発になり、Vゾーン100の内側の浴置換がより促進される。
なお、上記の第1の実施形態と同様に、整流面23aが、長さ方向Lにおいて水平面に対して傾斜するように整流板23を配設することが好ましい。より具体的には、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視において、整流面23aと鉛直面とのなす角度θは、45度以下であることが好ましい。当該角度θが45度以下であることは、当該角度θが0度である場合も含む。当該角度θが45度以下であれば、整流面23aに到達した吐出流F1の有する高い運動量を利用した排出流F5が形成されやすくなる。
また、図7に示した例では、整流面23aが水平面に対して後壁部44側に傾斜するように整流板23が設けられているが、整流面23aが水平面に対して前壁部41側に傾斜するように整流板23が設けられてもよい。または、整流面23aが水平面に対して直交するように(すなわち角度θ=0)整流板23が設けられてもよい。いずれの場合においても、吐出流F1の有する運動量を効率的に利用して排出流F5を形成することができる。すなわち、鋼帯2の幅方向Wに垂直な断面視における整流面23aの傾斜方向に関わらず、整流面23aと鉛直面とのなす角度θは、45度以下であることが好ましい。
また、図7に示すように、整流板23の位置は、深さ方向Dにおいてシンクロール6の上方であることが好ましい。これにより、各実施形態と同様に、鋼帯2表面付近におけるAlの低濃度化をより抑制することができる。
また、図8に示すように、本実施形態では、整流面23aの下端と鋼帯2aとの水平距離がX2>X1を満たすように整流板23が配設されていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、整流板23は、上記水平距離がX1>X2となるように配設されてもよい。また、図8に示すように、本実施形態では、整流面23aが平らである整流板23を配設していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、整流面23aは曲面により構成されてもよい。
<補足>
なお、上記の各実施形態においては、鋼帯2の通帯速度が増加すると、めっき浴3に導入された鋼帯2のVゾーン100の内側における表面近傍でのAl消費が促進され、ボトムドロスが析出しやすい状態となる。また、鋼帯2の通帯速度が増加すると、シンクロール6と鋼帯2aとが接触する領域6bから生じる吐出流F1の運動量が増加するので、Vゾーン100の内側における撹拌効果が増加する。したがって、通帯速度の増加に応じて、Vゾーン100の内側の浴置換の必要性および促進効果がより高くなる。本発明者によれば、かかる実施形態における浴置換を効果的に発現させるには、通帯速度は2m/sec以上が好ましく、3m/sec以上がさらに好ましい。
また、各実施形態に示した整流板は、他の実施形態に示した他の整流板と共に配設することも可能である。例えば、第1の実施形態に係る整流板21と、第2の実施形態に係る整流板部22を有するスナウト5Aとを、溶融亜鉛めっき装置1に共に配設することも可能である。
以下に本発明の実施例について説明する。なお、以下の実施例は本発明の効果を実証するために行った例示にすぎず、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例および本実施例の比較例は、図3〜図8に示す各実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1を用いて板幅900〜1800mmのIF鋼(低炭素鋼)をめっき浴の浴温460℃、めっき浴中Al濃度0.14質量%、鋼帯の通帯速度2.5m/secの条件でめっき処理して合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造した例を示す。表1は、各実施例および各比較例における整流板等の設置条件および評価結果を示す。
Figure 2018119188
本実施例および比較例で用いられためっき槽は、図4に示すめっき槽4である。ここで、上記表1における各実施例の整流板の種類No.1〜No.3は、それぞれ第1〜第3の実施形態に係る溶融亜鉛めっき装置1に設けられる整流板(整流板部)21〜23に相当する。各整流板(整流板部)21〜23の長手方向の長さは1.8m、深さ方向Dにおける高さは0.3m、整流面と鉛直面のなす角度θは0度とした。また、比較例に係る溶融亜鉛めっき装置1には、各実施形態に示した整流板および整流板部を有するスナウトは設けられていない。また、鋼帯との距離X1〜X3は、図4、図6および図8に示す、整流板の両端および中央部分における整流面の下端と鋼帯2aとの水平距離に相当する。
また、各実施例および各比較例に係る操業における、鋼帯100mあたりの平均ドロス疵発生数を評価した。各指標の示す平均ドロス疵発生数の評価結果は、以下のとおりである。
◎:1個未満
○:2個以上5個未満
×:10個以上
以下、各実施例および各比較例に係る評価結果について説明する。各実施形態に係る整流板または整流板部が溶融亜鉛めっき装置1に設けられた実施例1〜6では、鋼帯100mあたりの平均ドロス疵発生数がいずれも2個以上5個未満であり、ドロス疵による製品不良を殆ど発生させずに合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造可能であることが示された。
さらに、実施例1、3、5では、鋼帯100mあたりの平均ドロス疵発生数がいずれも1個未満であり、ドロス疵による製品不良の発生確率をさらに低減させることが可能であることが示された。これは、整流板に沿って流れる排出流が駆動軸配設部11側に向かう流れを有しており、Vゾーン100の外部の循環流の運動量の高低により、当該排出流が強化され、Vゾーン100の浴置換がさらに促進されたためと考えられる。
一方、各実施形態に係る整流板および整流板部が溶融亜鉛めっき装置1に設けられていない比較例では、鋼帯100mあたりの平均ドロス疵発生数がいずれも10個以上であり、ドロス疵の発生頻度が増加したことが示された。
以上の結果から、各実施形態に係る整流板を設けることにより、ボトムドロスの発生個数が低減し、ドロス疵による製品不良を殆ど発生させずに合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造可能であることが示された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 溶融亜鉛めっき装置
2 鋼帯
3 めっき浴
4 めっき槽
5、5A、5B スナウト
6 シンクロール
7 フロントサポートロール
8 バックサポートロール
9 フロントインダクタ
10 バックインダクタ
11 駆動軸配設部
21〜23 整流板(整流板部)
21a〜23a 整流面
41 前壁部
42 第1側壁部
43 第2側壁部
44 後壁部
100 Vゾーン
101 鋼帯表面近傍領域

Claims (9)

  1. めっき槽に収容されためっき浴中に配置され、当該めっき浴に導入される鋼帯の通帯方向を変えるシンクロールと、
    前記鋼帯の通帯方向が変わる前後の前記鋼帯の内側領域に配置され、前記鋼帯の幅方向に沿って伸び、整流面を有する整流板と、
    を備え、
    前記整流面と前記めっき浴の深さ方向に進入する前記鋼帯との水平距離は、当該整流板の長手方向の一端から他端に向かうにつれて短くなる、鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  2. 前記整流板は、前記シンクロールの深さ方向における上方に独立して設けられる、請求項1に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  3. 先端部が前記めっき浴に浸漬するように配置され、前記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて前記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、
    前記整流板は、前記スナウトの前記先端部の前記内側領域側の壁部の一部により構成される、請求項1に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  4. 先端部が前記めっき浴に浸漬するように配置され、前記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて前記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、
    前記整流板は、前記スナウトの前記先端部の前記内側領域側の壁部の下部に配置される、請求項1に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  5. 前記めっき浴中において前記シンクロールの上部に配置され、前記通帯方向が変わった後に前記めっき浴から引き上げられる鋼帯を支持するサポートロールをさらに備え、
    前記めっき槽は、前記めっき浴から引き上げられる鋼帯に対向する前壁部と、前記前壁部の両端からそれぞれ延在する一対の側壁部を含み、
    前記一対の側壁部のいずれか一方に、前記めっき槽の外側において前記めっき槽の形成する空間と連通し、前記サポートロールを回転させる駆動軸を配設するための駆動軸配設部が設けられ、
    前記めっき浴に進入する鋼帯と前記シンクロールとが接触する領域から上昇する吐出流が、前記整流面に到達したのちに前記整流面の長手方向に沿って前記駆動軸配設部が設けられた側壁部に向かう方向に転換するように、前記整流板が設けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  6. 前記整流板が前記シンクロールの深さ方向における上方に独立して設けられる場合、
    前記整流面と前記めっき浴の深さ方向に進入する前記鋼帯との水平距離は、前記整流板の長手方向の両端のうち、前記駆動軸配設部が設けられた側壁部に近接する側の一端から他端に向かうにつれて短くなる、請求項5に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  7. 先端部が前記めっき浴に浸漬するように配置され、前記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて前記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、前記整流板が前記スナウトの前記先端部の前記内側領域側の壁部の一部により構成される場合、
    前記整流面と前記めっき浴の深さ方向に進入する前記鋼帯との水平距離は、前記整流板の長手方向の両端のうち、前記駆動軸配設部が設けられた側壁部に近接する側の一端から他端に向かうにつれて長くなる、請求項5に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  8. 先端部が前記めっき浴に浸漬するように配置され、前記鋼帯を当該先端部の内側を通過させて前記めっき浴に導入するスナウトをさらに備え、前記整流板が前記スナウトの前記先端部の前記内側領域側の壁部の下部に配置される場合、
    前記整流面と前記めっき浴の深さ方向に進入する前記鋼帯との水平距離は、前記整流板の長手方向の両端のうち、前記駆動軸配設部が設けられた側壁部に近接する側の一端から他端に向かうにつれて長くなる、請求項5に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
  9. 前記鋼帯の幅方向に垂直な断面視において、前記整流面と鉛直面とのなす角度は45度以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の鋼帯の溶融亜鉛めっき装置。
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