JP2008013799A - 溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法 - Google Patents

溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】めっき浴内でのドロス生成を抑制し、ドロスに起因する表面欠陥の発生を防止することができる溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムを主成分とするめっき浴2中に鋼板1を連続的に浸漬して、鋼板1の表面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなるめっき層を形成する際に、めっき浴2の設定温度tを645〜670℃とし、めっき浴2に浸漬する際の鋼板1の温度を、めっき浴2の設定温度tに対して±5℃以内とすると共に、鋼板1浸漬時のめっき浴2の温度変動を設定温度tに対して±2℃以内にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、アルミニウムを主成分とするめっき浴中に鋼板を浸漬し、その表面にアルミニウム又はアルミニウム合金層を形成する溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法に関し、特に、鋼板表面にアルミニウム又はアルミニウム−シリコン合金からなる溶融めっき層を形成する溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法に関する。
一般に、溶融アルミニウムめっき鋼板は大別すると、鋼板の表面に、耐食性が優れたアルミニウム(以下、純Alという)からなるめっき層を形成した純Alめっき鋼板と、耐熱性が優れたシリコンを5〜11質量%含有するアルミニウム−シリコン合金(以下、Al−Si合金という)からなるめっき層を形成したAl−Si合金めっき鋼板との2種類がある。これらの溶融アルミニウムめっき鋼板は、めっき浴の組成は相互に異なるが、基本的に同じ方法で製造される。
図4は鋼板に溶融アルミニウムめっきを施す工程を模式的に示す図である。図4に示すように、一般に、鋼板を溶融アルミニウムめっきする場合は、先ず、冷間圧延された鋼板101を、熱処理炉104において熱処理する。この熱処理炉104は、酸化炉又は無酸化炉102と、加熱帯、還元帯及び冷却帯が設けられた焼鈍炉103とがこの順に配置されており、酸化炉又は無酸化炉102において、鋼板101の表面に付着している圧延油等の汚れを燃焼又は気化させることにより除去し、焼鈍炉103において、鋼板101を焼鈍すると共に鋼板101の表面に形成された酸化膜を除去する。その後、焼鈍後の鋼板101を、アルミニウムを主成分とするめっき浴105に浸漬し、その表面にアルミニウムめっき層を形成した後、冷却装置106により冷却する。
このような従来の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法においては、鋼板101等からめっき浴105中にFeが溶出し、一般にドロスと呼ばれている粒状に凝集したFe−Al系又はFe−Al−Si系の金属間化合物が形成される。このドロスは、めっき浴105中に浮遊してシンクロール等のめっき装置及び鋼板に付着することがあるが、例えば鋼板にドロスが付着した場合、このドロスが剥離せずに鋼板表面にそのまま残ると、製品である溶融めっき鋼板の外観が損なわれると共に、後工程の調質圧延時に押込み疵が発生し、表面品質が著しく害される。近年は、特に、ユーザーからの品質厳格化の要望が強く、製造者側には、ドロスに起因する製品不良を無くすことが強く求められている。
そこで、従来、めっき浴でのドロス生成を抑制するための技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。例えば、特許文献1に記載の溶融亜鉛めっき方法では、ドロス生成を抑制するために、めっき浴の温度を435〜455℃の範囲に設定し、更に、めっき浴に浸漬される鋼板の温度をめっき浴の設定温度±10℃の範囲にすると共に、めっき浴に設けられた加熱装置からの入熱量を調節することにより、めっき浴の温度変動を設定温度に対して±3℃の範囲内に抑制している。
また、特許文献2に記載の技術は、溶融アルミニウムめっき浴への鉄分溶出を抑制する方法であり、Fe濃度が1.0〜3.0質量%となるようにめっき浴中に鉄分を添加し、めっき浴のFe濃度を飽和濃度又はそれに近い濃度にすることにより、鋼板等からのFeの溶出を抑制して、ドロス生成の低減を図っている。
特許第3262061号公報 特開昭55−119161号公報
しかしながら、前述の特許文献1及び2に記載の技術には、以下に示す問題点がある。一般に、溶融アルミニウムめっきは、溶融亜鉛めっきに比べて温度変動に対するFeの溶解度変化が大きいため、めっき浴の温度変化によってドロスの発生量の増加及び大粒径化が生じやすい。即ち、溶融アルミニウムめっきは、溶融亜鉛めっきよりもめっき浴の温度変化に対する条件がより厳しい。このため、特許文献1に記載の技術を、溶融アルミニウムめっきにそのまま適用しても、必ずしもドロスを効果的に抑制することはできないという問題点がある。例えば、特許文献1で規定されている溶融亜鉛めっき方法におけるめっき浴の設定温度は435〜455℃であるのに対して、一般的な溶融アルミニウムめっきにおけるめっき浴の温度は650〜670℃程度であり、200℃程度の格差がある。また、めっき浴の温度以外にも、溶融アルミニウムめっきと溶融亜鉛めっきとの間には、ドロス成分の相違等があり、これらの様々な要因から、これらのめっき方法の挙動には大きな違いが見られる。
一方、特許文献2に記載の技術では、めっき浴中に予め鉄分を添加してめっき浴のFe濃度を飽和濃度にしているが、実操業においては、めっき浴中に鉄分を前以て添加調整しなくとも、操業開始から一定時間経過すると、鋼板等から溶出するFeによってめっき浴中のFe濃度は飽和状態となる。また、本発明者は、Fe濃度が飽和状態に到達した状態を維持しても、依然としてドロスが生成することを実験的に確認している。従って、特許文献2に記載の技術も、抜本的なドロス抑制のための解決手段として十分ではない。
本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、めっき浴内でのドロス生成を抑制し、ドロスに起因する表面欠陥の発生を防止することができる溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、アルミニウムを主成分とするめっき浴中に鋼板を浸漬して、前記鋼板の表面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなるめっき層を形成する溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法において、前記めっき浴の設定温度tを645〜670℃とし、前記めっき浴に浸漬する際の前記鋼板の温度を、前記めっき浴の設定温度tに対して±5℃以内とし、前記鋼板浸漬時の前記めっき浴の温度変動を、前記めっき浴の設定温度tに対して±2℃以内にすることを特徴とする。
本発明においては、めっき浴の設定温度tを645〜670℃とし、このめっき浴に浸漬する際の鋼板の温度を、めっき浴の設定温度tに対して±5℃以内とし、更に鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動を、めっき浴の設定温度tに対して±2℃以内にしているため、Feの溶解度付近でめっき浴の温度が上下することを抑制することができる。その結果、めっき浴内でのドロス生成を抑制し、ドロスに起因する表面欠陥の発生を防止することができる。
この溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法では、前記めっき浴に補給するアルミニウムを主成分とする溶融金属の温度を、t℃以上(t+55)℃以下とする。これにより、めっき浴の温度変動抑制効果を向上させることができる。
また、めっき速度が60〜300m/分であり、片面あたりのめっき目付量が20〜100g/mである場合は、前記めっき浴に浸漬前の前記鋼板の表面に残留付着する鉄粉の量を50mg/m以下にすることが望ましい。これにより、ドロス生成を大幅に抑制することができる。
本発明によれば、めっき浴の設定温度tを645〜670℃とし、このめっき浴に浸漬する際の鋼板の温度をめっき浴の設定温度tに対して±5℃以内とし、鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動をめっき浴の設定温度tに対して±2℃以内にしているため、めっき浴内でのドロス生成を抑制することができ、ドロスに起因する表面欠陥が少ない溶融アルミニウムめっき鋼板を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。本発明の実施形態に係る溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法は、図4に示す従来の溶融めっき方法と同様に、冷間圧延された鋼板を、熱処理炉において表面に付着した汚れの除去、焼鈍及び表面酸化膜の除去を行った後、めっき浴に浸漬し、その表面にアルミニウムめっき層を形成する。このとき、めっき浴の設定温度tを645〜670℃とし、このめっき浴に浸漬する際の鋼板の温度を、めっき浴の設定温度tに対して±5℃以内とし、鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動を、設定温度tに対して±2℃以内にする。
実操業において、めっき浴には鋼板が連続的に浸漬されるため、めっき浴のFe濃度は常時飽和に近い状態にある。図1は横軸にめっき浴の温度をとり、縦軸にめっき浴中のFe溶解度をとったFeの溶解度曲線を示す図である。図1に示すように、めっき浴の温度を高くすると、めっき浴中のFe溶解度が高くなり、その溶出速度が増すため、鋼板からのFeの溶出が促進される。一方、めっき浴温度が低くなると、Feの溶解度が低下し、過飽和になったFeがAl−Fe又はAl−Fe−Si金属間化合物を形成し、ドロスとして析出する。このように、めっき浴の温度が変動するとFe溶解度も変動するため、例えばFeの溶解度付近でめっき浴の温度が上下すると、飽和状態と過飽和状態とが交互に繰り返され、これがドロス生成の原因となる。従って、めっき浴におけるドロス生成を抑制するためには、めっき浴温度の変動幅を極力小さくする必要がある。
そこで、本実施形態の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法においては、鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動を、設定温度tに対して±2℃以内、即ち、(t−2)℃以上(t+2)℃以下にする。鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動が設定温度tに対して±2℃を超えると、他の条件を上述した範囲にしても、ドロス生成を抑制することができない。
また、めっき浴の温度変動を抑制するため、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度は、めっき浴の温度に近い方が好ましい。具体的には、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度が、めっき浴の設定温度tに対して5℃を超えて高くなると、浸漬される鋼板近傍のめっき浴の温度が上昇し、鋼板から溶出するFeの量が増加すると共に、めっき浴における温度分布の格差が大きくなるため、ドロスが発生しやすくなる。一方、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度が、めっき浴の設定温度tに対して5℃を超えて低い場合は、めっき浴の温度変動を前述した範囲、即ち、設定温度tに対して±2℃以内に保持するために、加熱装置からめっき浴への入熱量を過度に大きくする必要がある。しかしながら、めっき浴への入熱量が大きくなると、めっき浴内の各位置での温度差が拡大する虞がある。
以上の理由から、本実施形態の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法においては、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度を、めっき浴の設定温度tに対して±5℃以内、即ち、(t−5)℃以上(t+5)℃以下にする。なお、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度は、設定温度t以上でかつ(t+5)℃以下とすることが好ましい。
更に、めっき浴の設定温度tが645℃未満の場合、鋼板と溶融金属との合金化反応が適切に進まず、部分的に不めっきが発生して外観が不良となる。一方、めっき浴の設定温度tが670℃を超えると、鋼板と溶融金属との合金化反応が過多になり、合金層が生成し過ぎるため、溶融アルミニウムめっき鋼板を製品形状に加工する際に、めっき剥離が多発する等の問題が生じる。よって、本実施形態の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法においては、めっき浴の設定温度tを645〜670℃とする。これにより、外観が良好な溶融アルミニウムめっき鋼板が得られる。
なお、めっき浴の温度を、設定温度tに対して±2℃以内に保持する方法としては、例えば、電気ヒーターで制御する方法等が挙げられる。図2は電気ヒーターによりめっきの温度を制御する方法を模式的に示す図である。電気ヒーターで制御する場合は、図2に示すように、めっき槽5の周囲にヒーター4a,4bを配置し、これらのうち中央部に配置されたヒーター4bにはサイリスターを接続し、設定浴温度tに対するめっき浴放散熱量は、常にサイリスターにより投入する。上述したように、ドロス生成には、めっき浴2の温度変動の影響が大きいため、温度計3によりめっき浴2に浸漬される直前の鋼板1の温度を測定し、めっき浴2の温度と鋼板1の温度との差(ΔT)と通板量との積から必要熱量を求め、その値に応じてサイリスターの出力を調整する。そして、サイリスターの出力を最大にしても入熱量が不足する場合には、サイリスターに接続されたヒーター4bの上下に配置されたヒーター4aをON−OFFすることで対応する。このように、サイリスターによる制御と、ヒーター4aをON−OFFすることによる制御とを併用することにより、設備コストを低減することができる。
具体的には、めっき浴2の温度と鋼板1の温度との差(ΔT)が0よりも大きい場合(ΔT>0)は、下記数式(1)により、不足熱量を算出し、ヒーター4a,4bの出力を上げる。
Figure 2008013799
一方、めっき浴の温度と鋼板の温度との差(ΔT)が0よりも小さい場合(ΔT<0)は、下記数式(2)により、過剰熱量を算出し、ヒーター4a,4bの出力を下げる。
Figure 2008013799
また、操業中は、めっき浴に鋼板を連続的に浸漬するため、鋼板にめっきとして付着した分だけ溶融金属が減少し、めっき浴に溶融金属を定期的に供給する必要がある。実際の操業では、アルミニウム地金をプリメルトポットと呼ばれる容器で溶解して、不足分をめっき浴に補給している。しかしながら、めっき浴に補給する溶融金属の温度がめっき浴の温度よりも低い場合は、めっき浴温度が低下するためドロスが生成する。一方、めっき浴に補給する溶融金属の温度がめっき浴の温度よりも高い場合は、補給される溶融金属のFe濃度が低く、飽和状態に達していないため、めっき浴に補給した際に、溶融金属の温度がめっき浴の温度まで低下したとしても、ドロスは発生しない。ただし、めっき浴に補給する溶融金属の温度が、(t+55)℃を超えると、溶融金属が著しく酸化されると共に、めっき浴の温度と補給される溶融金属の温度との差が大きくなりすぎて、めっき浴の温度制御が困難になることがある。よって、めっき浴に補給する溶融金属の温度は、t℃以上(t+55)℃以下とすることが好ましい。
更に、本実施形態の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法においては、めっき速度を60〜300m/分とし、片面あたりのめっき目付量を20〜100g/mとしたときには、めっき浴に浸漬前の鋼板の表面に残留付着する鉄粉の量を50mg/m以下にすることが望ましい。
前述したように、Fe濃度のバランスが崩れてFeが過飽和の状態になると、めっき浴中にドロスが析出してしまう。一方、Feが未飽和状態であると、飽和状態になるように鋼板等から盛んにFeが溶出するため、めっき浴中に過剰にFeが溶出される。その結果、めっき浴中のFe濃度が過飽和状態に陥り、めっき浴においてドロスが析出してしまう。また、めっき装置を構成するめっき槽及びシンクロール等が鋼鉄製である場合、鋼板だけでなく、これらの機器もからもFeが溶出するため、めっき装置の寿命が短くなる虞がある。このため、めっき浴におけるドロス生成を抑えるためには、めっき浴のFe濃度が常に飽和溶解度の状態に維持されていることが望ましい。なお、めっき浴がAl−12%Siであり、その温度が665℃付近である場合、めっき浴におけるFeの飽和溶解度は約2.3質量%である。
しかしながら、めっき浴の設定温度t、めっき浴の温度変動及びめっき浴に浸漬する際の鋼板の温度を上述した範囲内にしても、ドロス抑制効果が不十分となり、連続操業において時間の経過と共にドロスが発生することがある。その原因としては、鋼板表面に付着している鉄粉がめっき浴に溶出し、Fe濃度が過飽和状態となることが考えられる。図3は溶融アルミニウムめっき時のFeの持ち込み及び持ち出し状況を模式的に示す図である。図3に示すように、一般に、鋼板1の表面には、冷間圧延等の上流工程において発生した鉄粉6が付着している。また、プリメルトポット7で溶解される溶融金属8中にも、極少量ではあるがFeが含有している。更に、めっき浴の容器であるめっき槽5及びシンクロール9等からもFeが溶出することもある。
このように、めっき浴2に持ち込まれるFeには複数の要因がある。従って、見かけ上Feの溶解度が飽和状態に保たれていても、めっき浴2に持ち込まれるFeの量が、持ち出されるFeの量よりも多ければ、少なくとも一部の領域で過飽和状態となり、ドロス10発生の可能性が高まる。めっき浴2におけるドロス生成の可能性については、下記数式(3)で表わされるFe量のマスバランスモデルにより確認することができる。
Figure 2008013799
なお、上記数式(3)におけるQは鋼板1に付着している鉄粉に起因するFeの量、Qは鋼板1及びめっき槽5から溶出するFeの量、Qはプリメルトポット7から補給される溶融金属8から持ち込まれるFeの量、Qはドロス10中に含まれるFeの量、Qは鋼板1の表面に形成されるめっき層に含有されてめっき金属と共にめっき浴外に持ち出されるFeの量であり、下記数式(4)〜(8)により求められる。なお、下記数式(5)における溶出速度は、通常1.8(kg/m・hr)程度である。
Figure 2008013799
Figure 2008013799
Figure 2008013799
Figure 2008013799
Figure 2008013799
このマスバランスモデルから明らかなように、本来、Feの溶解に由来するドロス生成量は、めっき浴の大きさ及び種々の操業条件によって左右されるものであり、個々の装置及び操業条件毎に決定されるものと考えられてきた。しかしながら、本発明者は、種々の実験条件で鋭意研究を行なった結果、ドロス生成には、鋼板及びめっき槽から溶出するFeの量(Q)及びプリメルトポットから補給される溶融金属から持ち込まれるFeの量(Q)の影響は極めて小さく、主に、鋼板に付着している鉄粉に起因するFeの量(Q)が影響していることを見出した。即ち、本発明者は、ドロスの発生量は、めっき浴等の装置条件に係わらず、鋼板に付着してめっき浴中に持ち込まれる鉄粉の量に強く依存することを解明した。そして、特定の操業条件の範囲内であれば、鋼板に付着した鉄粉量を規定値以下に管理することによってドロスの発生量を著しく低減できることを見出した。
冷間圧延等の溶融めっきよりも前の工程で鋼板に付着した鉄粉は、比表面積が極めて大きいため、容易にかつ急速にめっき浴(溶融金属)中に溶解する。これに対して、めっき浴の容器(めっき槽)及びシンクロール等のめっき装置を構成する部材に含まれるFeは、溶出速度が比較的緩慢であり、めっき浴(溶融金属)のFe濃度の状態によって、あたかも飽和状態を維持するかのように溶出速度が変化する。
上述の如く、めっき槽及びシンクロール等の部材からのFe溶出は、ドロス生成への影響が少なく、更にこれらからのFeの溶出を完全に防止するためには、その材質を変更しない限り極めて困難である。そこで、本発明者は、ドロス生成への影響が大きく、更に溶融めっき工程よりも前の工程で除去可能な鋼板に付着している鉄粉に着目し、この鋼板に付着してめっき浴中に持ち込まれる鉄粉量を低減することにより、ドロス生成を抑制する方法について検討を行った。そして、ドロス生成を抑制するためには、鋼板に付着した鉄粉をどの程度低減すればよいかを、実験データに基づき、計算により求めた。以下、その方法について具体的に説明する。
操業時、即ち、鋼板表面に連続的に溶融めっきを行っている間は、めっき浴内のドロスは巻き上げられて浮遊している。このため、操業時に溶融金属を採取し、その中に含まれるFe量を測定すると、めっき浴中で飽和状態となっているFeとドロスに含まれるFeとを合計した量を測定することとなる。その結果、この方法で求められるFe濃度は、飽和状態でのFe濃度(めっき浴組成がAl−12%Siであって、めっき浴温度が665℃程度の場合は約2.3質量%)よりも高い値となる。
具体的には、例えば、めっき浴温度を665℃とし、各実測値が下記表1に示す値であった場合、ドロスに含まれるFeの量と同量のFeが、めっき目付けとして浴外に持ち出されていると考えられる。このため、ドロス中に含まれるFe量(Q)は、上記数式(8)に基づき、下記数式(9)により計算される。
Figure 2008013799
Figure 2008013799
次に、上記数式(9)により求めたドロス中のFe量(0.51kg/hr)を、上記数式(4)に基づき鋼板表面に付着している鉄粉の量に換算すると、120mg/mとなる。上記表1に示すように、もともと鋼板に付着していた鉄粉の量は170mg/mであるため、この鋼板に付着してめっき浴に持ち込まれる鉄粉に起因するドロスの発生を防止するためには、鋼板に付着している鉄粉の量を、170−120=50mg/m以下にすればよい。
なお、この計算で用いためっき浴Fe溶解度2.3%は、めっき浴組成がAl−12%Siの場合の数値である。そして、Si含有量が12%よりも少なければ、めっき浴Fe溶解度は増加して、ドロス発生に対する鉄粉の上限値が50mg/mよりも大きくなり、許容範囲が広がる。言い換えると、めっき浴組成がAl−0〜12%Siの範囲内であれば、鉄粉の量を50mg/m以下に管理することにより、ドロスの発生を抑制することができる。
通常、プリメルトポットからめっき浴に補給される溶融金属は、めっき浴に比べてFe濃度が極めて低くなっている。従って、溶融金属を補給することによりめっき浴中のFe濃度が低下するため、鋼板に付着している鉄粉の量は50mg/m以下であれば、めっき浴のFe濃度が過飽和にならず、ドロスの発生を抑制することができる。
なお、この鋼板に付着している鉄粉の量とドロス生成との関係には、めっき速度及びめっき目付け量が影響する。具体的には、めっき速度が遅いか又はめっき目付け量が少ない場合は、めっきにより浴外に持ち出される溶融金属量が少なくなるため、プリメルトポットからFe濃度が低い溶融金属が補給される量も減少する。その結果、めっき浴のFe濃度を低下させる効果も小さくなるため、鋼板の表面に残留付着する鉄粉の量を低くしなければならない。従って、めっき速度が遅く、めっき目付け量が少ない条件程、ドロス抑制には厳しい条件となり、鋼板の表面に残留付着する鉄粉の量を少なく設定する必要がある。本発明のように、めっき速度が60〜300m/分であり、片面あたりのめっき目付量が20〜100g/mであるとき、めっき浴に浸漬前の鋼板の表面に残留する鉄粉の量が50mg/mを超えると、めっき浴中にドロスが発生しやすくなる。
鋼板の表面に付着する鉄粉を除去する方法としては、熱処理炉の上工程において、乾式又は湿式のブラシ洗浄、高圧スプレー洗浄及び電気洗浄等を単独又は適宜組み合わせて選択することができる。
以下、本発明の本発明の効果について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本実施例においては、めっき原板として厚さ0.8mm、幅1000mmの冷間圧延鋼板を使用し、めっき速度を150m/分として、Al−Si合金めっきを行った。その際、無酸化炉で600℃まで過熱した後、窒素・水素混合雰囲気中で800℃まで加熱して還元焼鈍を行った。そして、めっき浴に浸漬される直前の鋼板の温度が所定の温度になるように冷却した後、溶融アルミニウム浴に浸漬し、気体絞り装置でめっきの付着量を調整した。めっき浴に浸漬される直前の鋼板温度は、めっき浴直上に設置した放射温度計にて測定した。また、めっき浴温度はめっき浴に浸漬した熱電対で測定した。種々の条件で1時間以上連続めっきを行い、めっき鋼板表面のドロス付着有無を目視により検査した。その結果を、下記表2に示す。なお、下記表2においては、ドロス付着がなかったものを○、ドロス付着があったものを×として示している。
Figure 2008013799
上記表2に示すように、本発明の範囲内の条件で作製した実施例1〜7の溶融アルミニウムめっき鋼板では、ドロスの付着が見られなかった。一方、めっき浴に浸漬する際の鋼板の温度が本発明の範囲から外れている比較例8〜13の溶融アルミニウムめっき鋼板、鋼板浸漬時のめっき浴の温度変動が本発明の範囲から外れている比較例14及び15の溶融アルミニウムめっき鋼板、並びに鋼板の温度及びめっき浴の温度変動の両方が本発明の範囲から外れている比較例16及び17の溶融アルミニウムめっき鋼板は、表面にドロスが付着していた。
横軸にめっき浴の温度をとり、縦軸にめっき浴中のFe溶解度をとったFeの溶解度曲線を示す図である。 電気ヒーターによりめっきの温度を制御する方法を模式的に示す図である。 溶融アルミニウムめっき時のFeの持ち込み及び持ち出し状況を模式的に示す図である。 鋼板に溶融アルミニウムめっきを施す工程を模式的に示す図である。
符号の説明
1,101 鋼板
2,105 めっき浴
3 温度計
4a,4b ヒーター
5 めっき槽
6 鉄粉
7 プリメルトポット
8 溶融金属
9 シンクロール
102 無酸化炉又は酸化炉
103 焼鈍炉
104 熱処理炉
106 冷却装置

Claims (3)

  1. アルミニウムを主成分とするめっき浴中に鋼板を浸漬して、前記鋼板の表面にアルミニウム又はアルミニウム合金からなるめっき層を形成する溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法において、
    前記めっき浴の設定温度tを645〜670℃とし、
    前記めっき浴に浸漬する際の前記鋼板の温度を、前記めっき浴の設定温度tに対して±5℃以内とし、
    前記鋼板浸漬時の前記めっき浴の温度変動を、前記めっき浴の設定温度tに対して±2℃以内にすることを特徴とする溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法。
  2. 前記めっき浴に補給するアルミニウムを主成分とする融液金属の温度を、t℃以上(t+55)℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法。
  3. めっき速度が60〜300m/分であり、片面あたりのめっき目付量が20〜100g/mであるときは、前記めっき浴に浸漬前の前記鋼板の表面に残留付着する鉄粉の量を50mg/m以下にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法。
JP2006184564A 2006-07-04 2006-07-04 溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法 Active JP5063942B2 (ja)

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