JP2000119829A - 鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置及びその方法 - Google Patents

鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置及びその方法

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JP2000119829A
JP2000119829A JP10289462A JP28946298A JP2000119829A JP 2000119829 A JP2000119829 A JP 2000119829A JP 10289462 A JP10289462 A JP 10289462A JP 28946298 A JP28946298 A JP 28946298A JP 2000119829 A JP2000119829 A JP 2000119829A
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roll
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dross
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Kuniaki Okada
邦明 岡田
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】連続溶融金属鍍金時の三角地帯におけるドロス
滞留時間を減少させ、ドロス噛み込みを効果的に抑制
し、表面性状の優れた鍍金鋼板を長期に渡り安定して製
造し得る、鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑
制装置を提供する。 【解決手段】溶融金属浴中に配置され、浴内に進入する
鋼帯4を浴外上方へ方向転換するシンクロール1と、浴
内に進入する鋼帯4とシンクロール1との間に形成され
る楔形状の領域6の近傍に配置され、楔形状の領域6か
ら上方への溶融金属浴中の流れを横方向へ変換する第1
の整流板9とを備えた鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のド
ロス欠陥抑制装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯の連続溶融金
属鍍金装置に関し、さらに詳述すると表面欠陥の少ない
鋼帯を製造するために必要な、鋼帯の連続溶融金属鍍金
装置のドロス欠陥抑制装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯の耐食性について、建材、家電、自
動車の用途では近年、特に使用条件が厳しくなってきて
いることから、そのような用途には溶融金属鍍金鋼板が
一般的である。通常、溶融金属鍍金鋼板はさらに塗装し
て用いられ、耐食性はもちろん塗装後の仕上がり表面の
平滑性、塗装面との密着性などが要求されるため、鍍金
面の表面性状は重要である。
【0003】鋼帯の溶融鍍金に際して、鍍金浴中に発生
するドロスは鍍金鋼帯表面に付着して鍍金面の著しい表
面性状低下をもたらすばかりでなく、この弊害を軽減す
べく生産速度の低下を余儀なくするなど、その対策は極
めて重要な問題となっている。
【0004】例えば最も一般的な、鋼帯の連続溶融亜鉛
鍍金処理の際には、被鍍金鋼板表面から溶出するFeを
核として鍍金浴中のAl、Znが反応し、浴中にFe−
Al系金属間化合物やFe−Zn系金属間化合物が生成
する。そして、この2種類の金属間化合物が混合してド
ロスが構成されるが、その混合比率の違いにより比重差
が生じて挙動を異にするので、鍍金浴の底部に堆積する
ボトムドロス(Fe−Zn系金属間化合物が主体)、鍍
金浴表層に浮かぶトップドロス(Fe−Al系金属間化
合物が主体)、および浴中に浮遊する浮遊ドロスとに区
別されている。
【0005】この内、特に発生量が多いボトムドロスが
問題であり、図1,2に示すように、浴中ロールまたは
走行中の鋼板により引き起こされる鍍金浴中の流れによ
りシンクロール1の下方近傍でボトムドロスが巻き上げ
られ、鋼帯4、5とシンクロール1の上端面に囲まれた
領域(通称:三角地帯)に入り込む。そして三角地帯に
入り込んだボトムドロスは随伴流によりシンクロール1
と入側鋼板4で形成される楔部分6近傍に集中する。そ
こで上向きのウェッジフロー11(図6参照)による推
進力と重力によりボトムドロスは浮き沈みを繰り返し、
長時間当該楔部分6に滞留する。この間にボトムドロス
はある一定の確率でシンクロール1と鋼板間に噛み込
み、鋼板に付着し、結果としてドロス欠陥となる。そし
て前述したように、このドロス欠陥は鍍金表面の外観を
損なうばかりでなく化成処理を劣化させるので耐食性に
も悪影響を及ぼす。
【0006】そこで連続溶融金属鍍金処理時のドロス欠
陥を低減する対策として被鍍金鋼板が浴中ロール(シン
クロール1、コレクトロール2、スタビライジングロー
ル3)に接触する直前に溶融鍍金金属のスプレーを吹き
付ける方法が提案された(特開平2−156054号公
報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−156054号公報の方法では設置当初は良好な効
果を発揮するが、ノズルおよび溶融鍍金金属を循環させ
る装置が高温の溶融鍍金金属にさらされるため、すぐに
腐食・亀裂等の損傷を生じ、結果として補修費用が高額
となる。また、高温の溶融鍍金金属を流す配管は浴外で
保温が必要であり、電気等による加熱のために高額な維
持費が必要である。上記のような理由から、上記従来の
方法は実用的でないといえる。
【0008】本発明の目的は以上の問題点に着目し、連
続溶融金属鍍金時の三角地帯におけるドロス滞留時間を
減少させ、ドロス噛み込みを効果的に抑制し、表面性状
の優れた鍍金鋼板を長期に渡り安定して製造し得る、鋼
帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置及びそ
の方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の装置は、溶融金属浴中に配置され、浴内
に進入する鋼帯を浴外上方へ方向転換するシンクロール
と、浴内に進入する鋼帯とシンクロールとの間に形成さ
れる楔形状の領域の近傍に配置され、楔形状の領域から
上方への溶融金属浴中の流れを横方向へ変換する第1の
整流板と、を備えた鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロ
ス欠陥抑制装置である。
【0010】(2)本発明の装置は、第1の整流板は、
その幅が、(鋼帯幅×2/3)≦(整流板の幅)≦(鋼
帯幅)の範囲内に設定されている上記(1)に記載の鋼
帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置であ
る。
【0011】(3)本発明の装置は、溶融金属浴中の鋼
帯出側に設けたコレクトロール及びスタビライジングロ
ールと、これらロールとシンクロールの間に配置され、
コレクトロールによる随伴流を遮る第2の整流板とを備
えた、上記(1)または(2)に記載の鋼帯の連続溶融
金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置である。
【0012】(4)本発明の装置は、第2の整流板が、
出側鋼帯とほぼ平行に配置され、且つ、コレクトロール
及びスタビライジングロールの幅以上の幅を有する上記
(3)に記載の鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠
陥抑制装置である。
【0013】(5)本発明の方法は、溶融金属浴中に配
置されたシンクロールで浴内に進入する鋼帯を浴外上方
へ方向転換する工程と、浴内に進入する鋼帯とシンクロ
ールとの間に形成される楔形状の領域の近傍に配置され
た第1の整流板により、楔形状の領域から上方への溶融
金属浴中の流れを横方向へ変換する工程と、を備えた鋼
帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制方法であ
る。
【0014】(6)本発明の方法は、溶融金属浴中の鋼
帯出側に設けたコレクトロール及びスタビライジングロ
ールと、シンクロールとの間に第2の整流板を配置し
て、前記コレクトロールに起因して発生する随伴流を遮
る工程を、さらに備えた上記(5)に記載の鋼帯の連続
溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制方法である。なお、
上述した楔形状の領域の近傍とは、楔形状の領域から上
方への溶融金属中の流れを横方向へ変換できる位置をい
う。
【0015】
【発明の実施の形態】上記問題を解決するために、図6
に示すように、鋼帯を浴中で巻き付けて上方に方向転換
させるシンクロール1と入側鋼帯4により形成される楔
形状の領域6(図1参照)の近傍に配設され、操業中に
シンクロール1および入側鋼帯4の随伴流12によりそ
の楔形状の領域6から吹き出してくる上方への流れ(ウ
ェッジフロー11)の方向を鋼帯の幅方向へ変換する働
きをもつ第1の整流板9、9’(図7、8参照)を設置
した。その結果当該楔形状の領域6におけるドロス濃度
が薄くなり、同時にシンクロール1と鋼帯間へのドロス
の噛み込み現象も抑制することができる。
【0016】さらには図5,10に示すように、コレク
トロール2及びスタビライジングロール3近傍の三角地
帯に出側鋼帯5とほぼ平行にロール幅以上の幅を有する
第2の整流板10を併設すればコレクトロール2による
随伴流16を遮ることができ、三角地帯へのドロスの進
入量が抑制されるため当該楔部分6のドロス濃度低減に
寄与する。
【0017】なお各整流板には溶融金属に対する耐食性
および耐熱性を付与させることは言うまでもない。以上
の知見に基づき、本発明者は、鋼帯を浴中で巻き付けて
上方に方向転換させるシンクロール1と入側鋼帯4によ
り形成される楔形状の領域6の近傍に配設され、操業中
にシンクロール1および入側鋼帯4の随伴流12により
その楔形状の領域6から吹き出してくる上方への流れ
(ウェッジフロー11)の方向を鋼帯の幅方向へ変換す
る働きをもつ第1の整流板9、9’を設置し、さらにコ
レクトロール2及びスタビライジングロール3近傍の三
角地帯に出側鋼帯5とほぼ平行にロール幅以上の幅を有
する第2の整流板10を併設した鋼帯の連続溶融金属鍍
金装置のドロス欠陥抑制装置を用いて、シンクロール1
で浴内に進入する鋼帯を浴外上方へ方向転換させ、第1
の整流板9,9’により、楔形状の領域から上方への溶
融金属浴中の流れを横方向へ変換させ、さらに、第2の
整流板10により、コレクトロール2に起因して発生す
る随伴流を遮るようにして、連続溶融金属鍍金時の三角
地帯におけるドロス滞留時間を減少させ、ドロス噛み込
みを効果的に抑制し、表面性状の優れた鍍金鋼板を長期
に渡り安定して製造し得る、鋼帯の連続溶融金属鍍金装
置のドロス欠陥抑制装置及びその方法を見出し、本発明
を完成させた。
【0018】以下に本発明の実施の形態について説明す
る。 (第1実施形態)本発明の第1実施形態に係るドロス欠
陥抑制装置は、図3に示すように、溶融金属浴中に配置
され、浴内に進入する鋼帯4を浴外上方へ方向転換する
シンクロール1と、浴内に進入する鋼帯4とシンクロー
ル1との間に形成される楔形状の領域6(図1参照)の
近傍に配置され、楔形状の領域から上方への溶融金属浴
中の流れを横方向へ変換する第1の整流板9とを備え
る。本装置を用いて、溶融金属浴中に配置されたシンク
ロール1で浴内に進入する鋼帯4を浴外上方へ方向転換
し、浴内に進入する鋼帯4とシンクロール1との間に形
成される楔形状の領域6の近傍に配置された第1の整流
板9により、楔形状の領域から上方への溶融金属浴中の
流れを横方向へ変換する。
【0019】第1の整流板9をシンクロール1の鋼帯進
入側の楔形状の領域6の近傍に配設する理由は、後述す
る本発明者の実験による。すなわち、本整流板9を設け
ることにより、鍍金表面欠陥を生じるボトムドロスを当
該楔形状の領域6から板幅方向の流れに乗せて三角地帯
外へ流出させ、当該楔部分6におけるボトムドロスの滞
留時間を減少させるためである。これにより、鋼帯とシ
ンクロール間に噛み込むボトムドロスが減少し品質欠陥
を大幅に減じることができる。
【0020】(第2実施形態)本発明の第2実施形態に
係るドロス欠陥抑制装置は、図4に示すように、第1の
整流板9’の幅が、(鋼帯幅×2/3)≦(整流板の
幅)≦(鋼帯幅)の範囲内に設定されている第1実施形
態に記載の鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑
制装置である。本装置を用いて、溶融金属浴中に配置さ
れたシンクロール1で浴内に進入する鋼帯4を浴外上方
へ方向転換し、浴内に進入する鋼帯4とシンクロール1
との間に形成される楔形状の領域6の近傍に配置された
第1の整流板9’により、楔形状の領域から上方への溶
融金属浴中の流れを横方向へ変換する。
【0021】第1の整流板9’を設けた理由は、上記第
1実施形態と同様である。整流板の幅は、(鋼帯幅×2
/3)≦(整流板の幅)≦(鋼帯幅)の場合が最も効果
的である。整流板の幅が(板幅×2/3)未満ではボト
ムドロスの滞留時間は従来に比較して短くなるものの、
その効果はやや小さい。また整流板9の幅が鋼帯幅超え
であれば、当該楔形状の領域6から排出されるボトムド
ロスは、図8に示すように、シンクロールの随伴流15
に乗り、シンクロール下方を経由して出側へ移動し、出
側のコレクトロール・スタビライジングロール近傍から
再び三角地帯へ進入するため、結果として当該楔部分6
におけるドロス濃度低減効果が減少する。
【0022】(第3実施形態)本発明の第3実施形態に
係るドロス欠陥抑制装置は、図5に示すように、溶融金
属浴中の鋼帯出側に設けたコレクトロール2及びスタビ
ライジングロール3と、これらロール2、3とシンクロ
ール1の間に配置され、コレクトロール2により随伴流
を遮る第2の整流板10とを備え、第2の整流板10
は、出側鋼帯5とほぼ平行に配置され、且つ、コレクト
ロール2及びスタビライジングロール3の幅以上の幅を
有する。上述した第1、2実施形態の工程にさらに、溶
融金属浴中の鋼帯出側に設けたコレクトロール2及びス
タビライジングロール3と、シンクロール1との間に第
2の整流板10を配置して、前記コレクトロール2に起
因して発生する随伴流を遮る工程を備える。
【0023】さらに、上記整流番10を併設すれば、図
9,10に示すように、三角地帯へのボトムドロスの進
入(16の流れ)が断ち切られ、ボトムドロスが三角地
帯外に流される(17の流れ)。その結果、当該楔形状
の領域6においてボトムドロスが、鋼板とシンクロール
1間に噛み込まれ、鋼板に付着し品質欠陥となり得る確
率が激減する。
【0024】(実験例)以下に本発明の実験例を具体的
に説明する。溶融金属鍍金鋼帯に発生する鍍金表面欠陥
において、欠陥のほとんどは、アッシュ、金属酸化物、
溶融金属中で反応生成した合金等の付着に起因するもの
である。
【0025】そこで連続溶融亜鉛鍍金の場合を例に、亜
鉛浴中ドロス形態と鋼帯への付着ドロスの関係を記す。
工業規格でいうところのGA、GIを製造する亜鉛浴
は、Fe−Al系、Fe−Zn系ドロスが共存してお
り、浴表面近傍には、酸化物系ドロスとFe−Al系の
ドロスを主体とした比較的大粒のドロスを主体にFe−
Zn系ドロスが多数存在しトップドロスと呼ばれる、浴
底部にはFe−Zn系の比較的大きい粒のドロスを主体
にFe−Al系ドロスが多数存在しボトムドロスと呼ば
れる。これらの部分を除いた浴中央部は比較的小さい粒
のドロスが浮遊している。鋼帯に付着するドロスは浴底
部のものと浴表面近傍のものとがほとんどであり、この
うち表面欠陥となるのは比較的大きな粒のドロス(酸化
物、アッシュ、合金:以下同様)が付着するためである
ことが一般的に知られている。この事実から、鍍金表面
欠陥をなくするには、ボトムドロスおよびトップドロス
をできるだけ生成させないか、あるいは鋼帯に付着させ
ないか、または除去することが必要であることが分か
る。
【0026】そこでここではボトムドロスに着目し、特
に溶融金属の流れに乗って、鋼帯とシンクロール上端面
とで囲まれた領域(通称:三角地帯)に進入し、シンク
ロールと入鋼帯で形成される楔部分に滞留するボトムド
ロスの濃度を減じる対策を講じれば、鋼帯とシンクロー
ル間に噛み込むボトムドロスが減少し品質欠陥が大幅に
減じられるであろうと考えた。
【0027】水モデルにより溶融金属浴を模擬し、観察
・検討した結果、従来の何も対策を施さない浴では、鋼
帯速度を実機60〜120mpm相当に設定し、ボトム
ドロスに見立てた100ccの樹脂粒トレーサ(以下ボ
トムドロスと記述)を三角地帯に投入したところ、当該
楔部分からその殆どが排出されるのに要する時間は、6
5〜85秒であった。これだけの長時間ボトムドロスが
シンクロール入側に滞留する理由は、図6に示すよう
に、入側鋼帯4とシンクロール1の随伴流12,13に
より、楔形状の領域6(図1参照)から上方へ吹き出し
流れ(ウェッジフロー11)が生じることに起因する。
ボトムドロスは楔形状の領域6の近傍でウェッジフロー
11に乗り上方へ流されるが、もともと比重が亜鉛より
重いため、重力により鉛直下向きに沈む力が働き、結果
としてトレーサは浮き沈みを繰り返し、シンクロール入
側の楔形状の領域6に長時間滞留することになる。
【0028】そこでこのシンクロール入側の楔形状の領
域6におけるウェッジフロー11を利用して、効果的に
ボトムドロス滞留時間を減少させる方法として、上向き
のウェッジフローを板幅方向の流れに変換させるべく、
シンクロール入側の楔部分に図4または図7に示すよう
な整流板9’を設置したところボトムドロスは当該楔形
状の領域6から板幅方向の流れに乗って三角地帯外へ流
出し(11の流れ)、当該楔形状の領域6におけるボト
ムドロスの滞留時間は22〜28秒と約3分の1に減少
した。
【0029】ただし最も効果的な整流板の幅は、(鋼帯
幅×2/3)≦(整流板の幅)≦(鋼帯幅)の場合であ
った。整流板の幅が(板幅×2/3)未満ではボトムド
ロスの滞留時間は従来に比較して短くなるものの、その
効果はやや小さい。また整流板9の幅が鋼帯幅超えであ
れば、当該楔部分6から排出されるボトムドロスは図8
に示すように、シンクロールの随伴流15に乗り、シン
クロール下方を経由して出側へ移動し、出側のコレクト
ロール、スタビライジングロール近傍から再び三角地帯
へ進入するため、結果として当該楔形状の領域6におけ
るドロス濃度低減効果が減少する。
【0030】また、さらに当該楔形状の領域6における
ドロス濃度低減効果を促進するためには、図5に示すよ
うにコレクトロール2、スタビライジングロール3近傍
の三角地帯に鋼帯とほぼ平行にロール幅以上の幅を有す
る整流板10を併設すれば三角地帯へのボトムドロスの
進入(16の流れ)が断ち切られ、ボトムドロスが三角
地帯外に流される(17の流れ:図9,10参照)。そ
の場合の当該楔部分のボトムドロス滞留時間は17〜2
3秒であった。
【0031】その結果、当該楔形状の領域6においてボ
トムドロスが、鋼板とシンクロール間に噛み込まれ、鋼
板に付着し品質欠陥となり得る確率が激減することが分
かる。 この際、整流板設置時の隙間は実機寸法で、鋼
帯〜整流板隙間δ1=約40〜120mm、ロール〜整
流板隙間δ2=約40〜120mmでも十分な効果を発
揮し、極端に隙間を狭く保つ等の配慮はしなくても良い
ため、ロールおよび鋼帯に接触する危険性は皆無であ
る。
【0032】なおコレクトロール2およびスタビライジ
ングロール3の楔部分におけるドロスの噛み込みについ
ては、コレクトロール2およびスタビライジングロール
3自身がドロスの掻き落とし効果を同時に有しているこ
とから、特に対策を施さなくても大きな問題ではない。
【0033】また、本発明における整流板は構造が非常
に簡単であるため、万一部分的に腐食・亀裂等が発生し
ても、上述の効果が著しく損なわれることもなく、美観
や化成処理性に優れた高品質の溶融金属鍍金鋼板を安定
して量産することが可能である。さらには補修費用も安
価であるというメリットも有しており、極めて実用的で
ある。以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立
証する。
【0034】
【実施例】極低炭素鋼を用いて連続溶融亜鉛鍍金ライン
で図4に示す形状の整流板9’を使用して亜鉛鍍金を施
した。鋼帯速度(ラインスピード)を変更しながら、得
られた鍍金鋼帯表面欠陥発生程度を調査すると、表1に
示す通りとなった。一般にラインスピードを増加させる
のに伴い、ボトムドロス欠陥が増加するのであるが、本
発明による装置が、ドロスによる品質欠陥低減に効果的
であり、約1.4倍の増速効果があることがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、鍍
金表面欠陥を生じるドロスを鋼帯幅方向へ流出させる整
流板を備えることにより、連続溶融金属鍍金ラインにお
いて、連続溶融金属鍍金鋼帯表面近傍に浮遊するドロス
濃度を浴中のシンクロール入側楔形状の領域の近傍で低
減させることができ、結果としてドロスの噛み込みを抑
制するため、美観や化成処理性に優れた高品質の溶融金
属鍍金鋼帯を長期に渡り、安定して量産することが可能
になる。また本装置の構造が簡単であるため、補修費用
も安価になるという利点も有しており、産業上極めて有
用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の溶融金属鍍金装置の透し図。
【図2】従来の溶融金属鍍金装置の正面図と側面図。
【図3】本発明の第1実施形態に係る溶融金属鍍金装置
の正面図と側面図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る溶融金属鍍金装置
の正面図と側面図。
【図5】本発明の第3実施形態に係る溶融金属鍍金装置
の正面図と側面図。
【図6】ウェッジフローによるボトムドロス挙動に関す
る説明図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る装置によるボトム
ドロス挙動に関する説明図。
【図8】本発明の第1実施形態に係る装置の内、幅広の
整流板を設置した場合のボトムドロス挙動に関する説明
図。
【図9】コレクトロール・スタビライジングロール近傍
に整流板を設置しない場合のボトムドロス挙動に関する
説明図。
【図10】コレクトロール・スタビライジングロール近
傍に整流板を設置した場合のボトムドロス挙動に関する
説明図。
【符号の説明】
1…シンクロール、2…コレクトロール、3…スタビラ
イジングロール、4…入側鋼帯、5…出側鋼帯、6…シ
ンクロール入側楔形状の領域、7…溶融金属浴、8…ス
ナウト、9…第1の整流板、10…第2の整流板、11
…ウェッジフロー、12…入側鋼帯の随伴流、13…シ
ンクロール上部の随伴流、14…三角地帯を抜け出した
ボトムドロスの流れ(実施形態2,3の場合)、15…
三角地帯を抜け出したボトムドロスの流れ(実施形態1
の場合)、16…出側鋼帯5およびコレクトロール2に
随伴するボトムドロスの流れ、17…第2の整流板によ
る三角地帯出側近傍におけるボトムドロスの流れ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属浴中に配置され、浴内に進入す
    る鋼帯を浴外上方へ方向転換するシンクロールと、 浴内に進入する鋼帯とシンクロールとの間に形成される
    楔形状の領域の近傍に配置され、楔形状の領域から上方
    への溶融金属浴中の流れを横方向へ変換する第1の整流
    板と、 を備えた鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制
    装置。
  2. 【請求項2】 第1の整流板は、その幅が、 (鋼帯幅×2/3)≦(整流板の幅)≦(鋼帯幅)の範
    囲内に設定されている請求項1に記載の鋼帯の連続溶融
    金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置。
  3. 【請求項3】 溶融金属浴中の鋼帯出側に設けたコレク
    トロール及びスタビライジングロールと、 これらロールとシンクロールの間に配置され、コレクト
    ロールによる随伴流を遮る第2の整流板とを備えた、請
    求項1または2に記載の鋼帯の連続溶融金属鍍金装置の
    ドロス欠陥抑制装置。
  4. 【請求項4】 第2の整流板は、出側鋼帯とほぼ平行に
    配置され、且つ、コレクトロール及びスタビライジング
    ロールの幅以上の幅を有する請求項3に記載の鋼帯の連
    続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制装置。
  5. 【請求項5】 溶融金属浴中に配置されたシンクロール
    で浴内に進入する鋼帯を浴外上方へ方向転換する工程
    と、 浴内に進入する鋼帯とシンクロールとの間に形成される
    楔形状の領域の近傍に配置された第1の整流板により、
    楔形状の領域から上方への溶融金属浴中の流れを横方向
    へ変換する工程と、 を備えた鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス欠陥抑制
    方法。
  6. 【請求項6】 溶融金属浴中の鋼帯出側に設けたコレク
    トロール及びスタビライジングロールと、シンクロール
    との間に第2の整流板を配置して、前記コレクトロール
    に起因して発生する随伴流を遮る工程を、さらに備えた
    請求項5に記載の鋼帯の連続溶融金属鍍金装置のドロス
    欠陥抑制方法。
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