JP4396321B2 - 溶融亜鉛めっき浴への亜鉛の補給方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融亜鉛めっきラインのめっき浴への亜鉛の補給方法に関し、特に、Zn−Al合金インゴットをめっき浴に投入して亜鉛を補給する方法に関する。
近年、自動車、家電製品、建材等の材料として、溶融亜鉛めっき鋼板が広く用いられている。溶融亜鉛めっき鋼板は、冷延鋼板或いは熱延鋼板を、溶融亜鉛めっき浴に浸漬することにより製造される。また、鋼板を溶融亜鉛めっき浴に浸漬した後、500°C程度に加熱してめっき層を合金化し、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とすることも行われている。
溶融亜鉛めっき浴中には、通常、0.05〜0.2質量%程度のAlを含有させ、合金(Zn−Fe合金)層の厚さや合金化速度を調整している。そのため、溶融亜鉛めっき浴への溶融亜鉛の補給に際しては、Al含有量の異なる亜鉛インゴットを適宜使用し、めっき浴中のAl含有量を調整している。
めっき浴中においては、該めっき浴を通過する鋼板の溶解により、めっき浴に溶出したFeと、Zn又はAlとが反応して、ドロスと呼ばれる金属間化合物(Fe−Zn系(FeZn7 )、Fe−Al系(Fe2 Al5 ))として析出する。このうち、Fe−Al系のドロスであるFe2 Al5 は亜鉛よりも比重が小さいのでめっき浴中に浮遊し、めっき浴中を通過する鋼板の表面に付着して、表面欠陥の原因となる。
溶融亜鉛めっき浴にAlを含有する亜鉛インゴットを投入する際に、ドロスの発生を防止する従来の技術としては、例えば、亜鉛インゴット中のAl含有量の範囲をめっき浴中Al含有量との関係で規定し、更に、生成したドロスを除去することが記載されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−164349号公報
特許文献1に記載の技術では、インゴット中のAl含有量がめっき浴中のAl含有量より低ければめっき浴中のAl含有量が低下するため、インゴット中のAl含有量の下限はめっき浴中のAl含有量としている。また、インゴット中のAl含有量が15%を超えると、インゴットの融点が浴温より高くなってインゴットの溶解速度が低下するためインゴット周辺部ではドロスの生成が減少するが、逆に鋼板近傍部やスナウト内部でドロスが大量に発生するので、インゴット中のAl含有量の上限を15%としている。更に、この範囲にインゴット中のAl含有量を調整しても、トップドロスが発生するので、トップドロスの回収も別途行うようにしている。
このように、上記特許文献1に記載の技術では、亜鉛インゴット中のAl含有量を調整したとしても、溶融亜鉛めっき浴への亜鉛インゴット投入時のFe−Al系ドロス(Fe2 Al5 )の発生は完全に抑えられず、従って、浴中のドロスを除去する手段が別途必要となり、設備コストの増大につながる。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、溶融亜鉛めっき浴中にAlを含有する亜鉛インゴットを投入する際に、めっき浴中のドロス発生を完全に防止することができる溶融亜鉛めっき浴への亜鉛の補給方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、溶融亜鉛めっき浴へAlを含有する亜鉛インゴットを投入して、該亜鉛めっき浴へ亜鉛を補給するにあたり、前記亜鉛インゴットとして、Al濃度が前記溶融亜鉛めっき浴中の溶融金属中Al濃度の1〜1.4倍であるものを用い、前記亜鉛インゴット中のAl濃度の上限値を、前記溶融亜鉛めっき浴中のFe−Alの溶解度曲線の接線に基づいて算出したことを特徴とする。
本発明によれば、溶融亜鉛めっき浴へ投入する亜鉛インゴットとして、Al濃度が前記溶融亜鉛めっき浴中の溶融金属中Al濃度の1〜1.4倍であるものを用いることで、濃度変動によるドロスの発生を完全に防止することができる。
本発明において、投入する亜鉛インゴット中のAl濃度の下限値を、浴中の溶融金属中Al濃度の1倍としているのは、これよりも亜鉛インゴット中のAl濃度が低いと、浴中のAl濃度が減少してしまうためである。
次に、本発明において、投入する亜鉛インゴット中のAl濃度の上限値を、浴中の溶融金属中Al濃度の1.4倍にした理由について、図を参照して説明する。
溶融亜鉛めっき浴中のAl濃度をXとし、Fe濃度をYとすると、発生するドロスの化学式Fe2 Al5 より、溶融亜鉛めっき浴中のFe、Alの溶解度積は、Y2 ・X5 =f(T)で表され、これを変換すると次式(1)となる。但し、f(T)は浴温で決まる関数である。
Y=f(T)1/2 ・X-5/2 …(1)
また、(1)式を1回微分すると次式(2)、2回微分すると次式(3)となる。
Y′=−5/2・f(T)1/2 ・X-7/2 <0 …(2)
Y′′=35/4・f(T)1/2 ・X-9/2 >0 …(3)
これより、図1に示すように、溶融亜鉛めっき浴のFe−Alの溶解度曲線は常に負の傾きを持ち、且つ常に下に凸の関数となることから、溶解度曲線の接線上では、常に不飽和領域に属することが判る。
一方、供給するAl含有の亜鉛インゴット中にはFeは含まれていないため、亜鉛インゴットのAl濃度は図1のX軸にあたる。
従って、上記接線のX軸との交点のAl濃度x2以下の亜鉛インゴットを用いれば、亜鉛インゴット投入時の濃度変化でAl、Fe濃度が飽和し、ドロス発生を回避することができる。
逆にAl濃度がx2を超える亜鉛インゴットを投入する場合は、濃度変化は飽和領域を通過するため、必ずFe2 Al5 のドロスが析出し、Al歩留りが減少する。
ドロス発生を回避できるAl濃度x2を数学的に計算すると、次のようになる。
操業Al濃度をx1、操業Fe濃度をy1とし、溶解度曲線の(x1,y1)での接線のX軸との交点をx2とすれば、接線の方程式は、(Y−y1)=Y′・(X−x1)となる。
上式(1)及び(2)より、
{Y−f(T)1/2 ・x1-5/2}=−5/2・f(T)1/2 ・x1-7/2・(X−x1)…(4)となる。
上式(4)に(X,Y)=(x2,0)を代入すると、−f(T)1/2 ・x1-5/2=−5/2・f(T)1/2 ・x1-7/2・(x2−x1)となり、これを整理すると、x2=7/5・x1=1.4x1となる。
これにより、溶融亜鉛めっき浴の浴温に関係なく、操業Al濃度の1〜1.4倍の亜鉛インゴットを投入することで、濃度変化によるドロス発生を回避できる。
なお、インゴット投入により浴温があまりに低下してしまうと、図1に示した溶解度曲線が変化し、インゴットからのAl溶解に伴うドロス発生とは別に、浴温の低下に伴うドロス発生が懸念されるため、インゴット投入部にインダクタ等の加熱装置を設けて加熱したり、インゴットを溶融させてから投入したりして、インゴット投入に伴う浴の温度低下を抑制することが好ましい。インゴット投入部の浴温低下の抑制は公知の方法で行えばよい。
浴中の溶融亜鉛中のAl濃度が0.12〜0.15mass%である、溶融亜鉛めっき浴に対してAlを含有する亜鉛インゴットを投入する際に、表1に示すAl濃度が異なる種々の亜鉛インゴットを浴中へ投入した。そして、亜鉛インゴットを投入後に、インゴット投入部の溶融金属を採取して該溶融金属中のドロス発生量(個/cm2 )を測定した。 表1に、その測定結果を、亜鉛インゴット中のAl含有量が0.35mass%である従来例の場合のドロス発生量に対する比で示す。その他の場合の測定結果を表1に併せて示す。
Figure 0004396321
表1より、亜鉛インゴット中のAl濃度が浴内の溶融金属中のAl濃度の1〜1.4倍の範囲にある発明例は、従来例に比較してドロス発生量が極端に低下していることが判る。
本発明に係る溶融亜鉛めっき浴への亜鉛の補給方法を説明するためのグラフ図である。

Claims (1)

  1. 溶融亜鉛めっき浴へAlを含有する亜鉛インゴットを投入して、該亜鉛めっき浴へ亜鉛を補給するにあたり、
    前記亜鉛インゴットとして、Al濃度が前記溶融亜鉛めっき浴中の溶融金属中Al濃度の1〜1.4倍であるものを用い
    前記亜鉛インゴット中のAl濃度の上限値を、前記溶融亜鉛めっき浴中のFe−Alの溶解度曲線の接線に基づいて算出したことを特徴とする溶融亜鉛めっき浴への亜鉛の補給方法。
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