JP2018110498A - 回転型差動変圧器 - Google Patents
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Description
すなわち、図9において符号12Aで示されるものは全体形状が輪状に形成され、符号2,3,4,5で示す4極構成よりなるステータコアであり、この4極により符号A,B,C,Dで示す4スロットが形成されている。図10で示す励磁巻線10は、図9にも示されるように、対向配置の第1極2及び第3極4に巻回され、図10で示す出力巻線11は、図9でみて互いに対向配置の第4極5及び第2極3に巻回されている。前記ステータコア12Aの内側には、回転軸12を介してロータ13が回転自在に設けられており、このロータ13は、大径部13aと小径部13bが半円(180°)形状で一体となって構成されている。従って、このロータ13は、ステータコア12Aとの間のギャップパーミアンスが回転角度θに比例して変化する形状に構成され、このロータ13を回転した時の出力電圧Voutは図11で示すように、−180°から0°を経て+180°迄の角度範囲において、変化部分としては−45°から+45°迄の直線範囲となっている。尚、前記励磁巻線10及び出力巻線11は、図10で示されるような巻線構造である。
尚、前記ステータコア12Aの外側に回転自在に配設されたロータコア13の内壁13Aには、図12に示されるようにその全周に対して1ヶ所のみの凹部20が形成され、前記凹部20とステータコア12Aの各極2,3,4,5との間のギャップパーミアンスは、前記凹部20が形成されていない内壁13Aとの対応よりも大きく変化するように構成されている。
従って、図12の状態において、前記ロータコア13を左右何れかの方向に回転させると、前記極4の周方向Eに沿うギャップパーミアンスの変化により、出力電圧Voutはロータコア13の回転に応じて変化する。
すなわち、図9及び図10にて示される第1従来構成においては、インナロータ型であるため、励磁及び出力巻線10,11は全てステータコア12Aの内側で突出する各極2,3,4,5に設けられているが、前記各巻線10,11に接続されたリード線30は、例えば、図13及び図14で示されるように、ケース1の孔32を貫通して前記ケース1の外部に引き出され、タイラップ33で締結されていた。
そのため、結果的には、ケース1の外周の寸法がより増大し、受け側の装置の取付部(図示せず)の形状を小型化すると云う要求に応じることは不可能であった。
そのため、各リード線30が障害となって、ケース1の軸方向の寸法を小型化することができなかった。
また、図12に示される従来構成2の場合は、アウタロータ型であるが故に、ロータコア13を回転させるための空間を確保する必要があり、狭い空間に設置するには適切ではなかった。
すなわち、ロータコアに設けられた励磁・検出コイルのリード線は、回転軸を介して外部に導出されているため、リード線は筒状ケースの径方向及び軸方向における外側には飛び出ることはなく、装置の狭い場所にも容易かつ確実に取付けることができる。
尚、リード線は回転軸を介して外部に導出されているため、回転軸の有限角(360°以内)回転には支障が発生することはない。
また、リード線は、回転軸の外周面よりも内側に設けられているため、従来のように筒状ケースの外側等にはリード線が設けられることはなく、回転型差動変圧器の外形、外径及び軸方向長さを短縮化できる。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1において、符号1で示されるものは、その内壁1cにステータコア12Aを有する筒状ケースであり、前記ステータコア12Aの内周12Aaには、互いに180度で対向するように一対の突出コア部60,61が内方に向けて突出するように形成されている。
前記ロータコア13の外周には、所定角度間隔(図1の場合は、90度)毎に、正面図で見てほぼT字型をなす4個の第1〜第4ロータ歯部50,51,52,53が形成されている。
前記各ロータ歯部50,51,52,53の根元には、励磁コイルと検出コイルからなる第1〜第4励磁・検出コイル10A,10B,10C,10Dが各々設けられている。
前記ロータコア13に設けられた各励磁・検出コイル10A,10B,10C,10Dの励磁リード線73と検出リード線74は、前記回転軸12の外周面12Gよりも内側に配設されている。
すなわち、図3に示されるように、例えば、前記回転軸12の軸芯に沿って形成された孔12H内に前記検出リード線74及び前記励磁リード線73が収容されて外部の機器(図示せず)に接続されている構成とすることができる。
尚、前記各励磁・検出コイル10Aと10Bからの検出電圧は等しく、又、10Cと10Dからの検出電圧も等しいため、冗長系として構成することもできる。
尚、前述の図2の構成と同一部分には同一符号を付し、その説明は重複を避けるために省略し、図2と異なる部分についてのみ説明する。
前記ロータコア13の第1励磁・検出コイル10Aに接続された前述の励磁リード線73及び検出リード線74は、中空型に形成された前記回転軸12の外周に形成された開口12Eを貫通して内部の中空部12Dに挿入される。
前記中空部12D内の前記各リード線73、74は、前記筒状ケース1外の図示しない信号処理系に接続されている。従って、図4及び図5の形態も、回転軸12の回転は、360度以内の有限角回転である。
また、図8は図7の他の形態を示すため、図6のB−B’断面の構成である。
まず、図6において、回転軸12の外周には、その軸方向Pに沿って、励磁用としての一対の第1導体12Mが180度対向配置の一対の第1溝12Nに設けられている。
前記回転軸12の外周には、その軸方向Pに沿って、検出用としての一個の第2導体12Fが所定角度間隔配置の3個の第2溝12Rに設けられている。
また、前記各溝12N、12Rによって、その深さが異なっているのは、前記回転軸12自体の直径が極めて小さいため、前記各導体12M、12F間の導通等を避けるために形成されている。
但し、前述の図6から図8で示す形態においては、スリップリング100を用いた場合には、多回転の検出も可能であるが、有限角回転の検出としても用いることができる。
また、スリップリング100を全く用いない場合には、有限角回転検出としても用いることができる。
すなわち、筒状ケース1の内壁1cに設けられ、内方に向けて突出する複数個の突出コア部60、61を有するステータコア12Aと、前記ステータコア12Aの内側に配設され、前記筒状ケース1に直接的又は間接的に設けられた一対の軸受62,63を介して回転自在な回転軸12と、前記回転軸12に設けられたロータコア13と、前記ロータコア13に設けられ半径方向に突出する複数のロータ歯部50,51,52,53と、前記各ロータ歯部50,51,52,53に設けられた励磁・検出コイル10A,10B,10C,10Dと、よりなり、前記励磁・検出コイル10A,10B,10C,10Dに接続された励磁リード線73及び出力リード線74は前記回転軸12のみを介して前記筒状ケース1の外部に導出されるようにした構成であり、また前記各ロータ歯部50,51,52,53は、前記ステータコア12Aの前記突出コア部60,61の内面に形成された内周円弧面60A,61Aに対して所定の間隔Gを保つような外周円弧面60aを有する構成であり、また、前記励磁リード線73及び前記検出リード線74は、前記回転軸12の外周面12Gよりも内側に配設されている構成であり、また、前記各リード線73,74は、前記回転軸12の中空部12D内を経て外部に導出される構成であり、また、前記各リード線73、74又は前記各励磁・検出コイル10A〜10Dは、前記回転軸12の表面又は溝12N、12R内に設けられた励磁用又は検出用の第1、第2導体12M、12Fに接続されている構成であり、また、前記各導体12M、12Fは、前記回転軸12の端部12Yにその一部又は全部が設けられたスリップリング100に接続されている構成である。
1c 内壁
10A,10B,10C,10D 第1〜第4励磁・検出コイル
12 回転軸
12A ステータコア
12Aa 内周
12G 外周面
12H 孔
13 ロータコア
50,51,52,53 第1〜第4ロータ歯部
60,61 突出コア部
60a 外周円弧面
60A 内周円弧面
62,63 軸受
70 軸受保持部
71 筒状保持部
72 先端
73 励磁リード線
74 検出リード線
G 間隔
12D 中空部
12N 第1溝
12R 第2溝
12M 第1導体
12F 第2導体
100 スリップリング
P 軸方向
Claims (6)
- 筒状ケース(1)の内壁(1c)に設けられ、内方に向けて突出する複数個の突出コア部(60,61)を有するステータコア(12A)と、前記ステータコア(12A)の内側に配設され、前記筒状ケース(1)に直接的又は間接的に設けられた一対の軸受(62,63)を介して回転自在な回転軸(12)と、前記回転軸(12)に設けられたロータコア(13)と、前記ロータコア(13)に設けられ半径方向に突出する複数のロータ歯部(50,51,52,53)と、前記各ロータ歯部(50,51,52,53)に設けられた励磁・検出コイル(10A,10B,10C,10D)と、よりなり、前記励磁・検出コイル(10A,10B,10C,10D)に接続された励磁リード線(73)及び出力リード線(74)は前記回転軸(12)の周面又は内部を介して前記筒状ケース(1)の外部に導出されるように構成したことを特徴とする回転型差動変圧器。
- 前記各ロータ歯部(50,51,52,53)は、前記ステータコア(12A)の前記突出コア部(60,61)の内面に形成された内周円弧面(60A,61A)に対して所定の間隔(G)を保つような外周円弧面(60a)を有する構成であることを特徴とする請求項1記載の回転型差動変圧器。
- 前記励磁リード線(73)及び前記検出リード線(74)は、前記回転軸(12)の外周面(12G)よりも内側に配設されている構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の回転型差動変圧器。
- 前記各リード線(73,74)は、前記回転軸(12)の中空部(12D)内を経て外部に導出される構成としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の回転型差動変圧器。
- 前記各リード線(73,74)又は前記各励磁・検出コイル(10A〜10D)は、前記回転軸(12)の表面又は溝(12N,12R)内に設けられた励磁用・又は検出用の第1、第2導体(12M,12F)に接続されている構成としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の回転型差動変圧器。
- 前記各導体(12M,12F)は、前記回転軸の端部にその一部又は全部が設けられたスリップリング(100)に接続されている構成としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の回転型差動変圧器。
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