JP2018109020A - マクロライド固体状形態 - Google Patents
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Abstract
Description
R1およびR3はそれぞれメチルであり、R2は水素であるか、R1およびR3はそれぞれ水素であり、R2はメチルであるか、またはR1、R2、およびR3はそれぞれ水素であり、
R4およびR6はそれぞれメチルであり、R5は水素であるか、R4およびR6はそれぞれ水素であり、R5はメチルであるか、またはR4、R5、およびR6はそれぞれ水素である。このような化合物の例には、例えば以下の構造を有する20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドが含まれる。
a.約2935、約1633、約1596、約1712、約1683、および約781cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.5.0(±0.2)および5.6(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2932、約1711、約1682、約1635、約1599、約1442、約1404、約1182、約1079、約1053、約1008、約985、約842、および約783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約192から約195℃の融点;または
e.約57J/gの融解エンタルピー。
a.約2929、約1625、約1595、約1685、および783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.6.5(±0.2)度2θのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2935、約1736、約1668、約1587、約1451、約1165、約1080、約1057、約1042、約1005、約981、約838、および約755cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約113から約119℃の融点;または
e.約15J/gの融解エンタルピー。
a.約2943、約2917、約1627、約1590、約1733、約1669、約1193、約1094、および約981cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.5.6(±0.2)および6.1(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2931、約1732、約1667、約1590、約1453、約1165、約1081、約1057、約1046、約1005、約981、約834、および約756cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約107から約134℃の融点;または
e.約38J/gの融解エンタルピー。
a.約3559、約2933、約1743、約1668、約1584、約1448、約1165、約1075、約1060、約1045、約1010、約985、約839、および約757cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;または
b.約149から約155℃の融点。
治療有効量の上述の結晶含有組成物を少なくとも1種の賦形剤と合わせて、医薬組成物を形成するステップ、および
医薬組成物をこのような治療を必要としている動物に投与するステップを含む。このような幾つかの実施形態において、例えば、治療有効量の結晶含有組成物を液体賦形剤に溶解して溶液を形成し、次いでこれを非経口または経口投与に用いることができる。このような他の実施形態において、治療有効量の結晶含有組成物を液体賦形剤に懸濁して懸濁液を形成し、次いでこれを非経口または経口投与に用いることができる。
治療上有効量の上述の結晶含有組成物、および
結晶含有組成物を少なくとも1種の賦形剤と合わせるための使用説明書を含む。このキットはさらに(または代わりに)、例えば1種以上の賦形剤、1種以上の追加の医薬材料もしくは生物学的材料、および/または1種以上の診断ツールなどの追加構成成分を含むことができる。
マクロライド、特に20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの化学特性および物理特性は、これらの商業的開発において多くの場合重要である。これらの特性には、例えば(1)物理安定性、(2)化学安定性、(3)モル体積、密度、および吸湿性などの充填特性、(4)融解温度、蒸気圧、および溶解度などの熱力学特性、(5)溶出速度および安定性(周囲条件、特に湿潤および保存条件下での安定性を含む。)などの動態特性、(6)表面積、湿潤性、界面張力、および形状などの表面特性、(7)硬度、引張強度、圧縮性、取扱い性、流動性、および配合などの機械特性、(8)濾過特性、ならびに(9)化学純度が含まれる。これらの特性は、例えば20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを含む医薬組成物の処理および貯蔵に影響を与え得る。出願人等は本明細書に記載したすべての20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態が治療上有効であると考えるが、他の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態と比較して1つ以上の上記の特性の改善をもたらす固体状形態が望ましく、所望の抗体状形態を製造する方法に中間体として用いることのできる固体状形態も同様である。
(1)他の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態と比較して独自の特性を有する第1の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの無水および非溶媒和結晶形態(本明細書では「多形I型」と称される。);
(2)他の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態と比較して独自の特性を有する第2の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの無水および非溶媒和結晶形態(本明細書では「多形II型」と称される。);
(3)他の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態と比較して独自の特性を有する第3の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの無水および非溶媒和結晶形態(本明細書では「多形III型」と称される。);
(4)他の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態と比較して独自の特性を有する第4の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの無水および非溶媒和結晶形態(本明細書では「多形IV型」と称される。);
(5)20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの同形酢酸エチル、エタノール、およびジエチルケトン溶媒和結晶形態(本明細書ではまとめて「S1結晶溶媒和物」と称される。);
(6)20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのtert−ブチルメチルエーテル溶媒和結晶形態(本明細書では「S2結晶溶媒和物」と称される。);
(7)20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのテトラヒドロフラン溶媒和結晶形態(本明細書では「S3結晶溶媒和物」と称される。);ならびに
(8)20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの同形酢酸メチルおよびギ酸エチル溶媒和結晶形態(本明細書ではまとめて「S4結晶溶媒和物」と称される。)。
a.約2935、約1633、約1596、約1712、約1683、および約781cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.5.0(±0.2)および5.6(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2932、約1711、約1682、約1635、約1599、約1442、約1404、約1182、約1079、約1053、約1008、約985、約842、および約783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約192から約195℃の融点;または
e.約57J/gの融解エンタルピー。
a.実質的に図1に示すとおりの粉末X線回折スペクトル;
b.実質的に図2に示すとおりの減衰FT−ラマンスペクトル;または
c.実質的に図6に示すとおりの減衰全反射赤外スペクトル。
a.約2929、約1625、約1595、約1685、および783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.6.5(±0.2)度2θのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2935、約1736、約1668、約1587、約1451、約1165、約1080、約1057、約1042、約1005、約981、約838、および約755cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約113から約119℃の融点;または
e.約15J/gの融解エンタルピー。
a.実質的に図8に示すとおりの粉末X線回折スペクトル;
b.実質的に図9に示すとおりのFT−ラマンスペクトル;または
c.実質的に図13に示すとおりの減衰全反射赤外スペクトル。
a.約2943、約2917、約1627、約1590、約1733、約1669、約1193、約1094、および約981cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
b.5.6(±0.2)および6.1(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
c.約2931、約1732、約1667、約1590、約1453、約1165、約1081、約1057、約1046、約1005、約981、約834、および約756cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;
d.約107から約134℃の融点;または
e.約38J/gの融解エンタルピー。
a.実質的に図15に示すとおりの粉末X線回折スペクトル;
b.実質的に図16に示すとおりのFT−ラマンスペクトル;または
c.実質的に図20に示すとおりの減衰全反射赤外スペクトル。
a.約3559、約2933、約1743、約1668、約1584、約1448、約1165、約1075、約1060、約1045、約1010、約985、約839、および約757cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;または
b.約149から約155℃の融点。
a.実質的に図22に示すとおりの粉末X線回折スペクトル;または
b.実質的に図24に示すとおりの減衰全反射赤外スペクトル。
技法
本発明に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの固体状形態を、幾つかの異なる技法を用いて特徴評価した。これらの技法には以下のものが含まれる。
以下の考察は観察された多形I型の様々な特徴を提供する。
多形I型は、一般に小粒子の形態であった。
多形I型の観察されたPXRDスペクトルを図1に示し、対応するデータを次の表3に示す。
多形I型の観察されたFT−ラマンスペクトルを図2に示し、対応するデータを次の表4に示す。
図3は、多形I型のTG−FTIR分析の結果を示す。60から180℃の温度範囲で、0.6%の重量損失が認められた。出願人等は、これは水分損失に起因するものであると考える。少量であるため、出願人等はさらに、この水分損失は水和物に起因するものではなく、表面に吸収された水に由来するものであると考える。
図4は、多形I型のDSC分析の結果を示す。融解エンタルピーΔHfus57J/gで、195℃に鋭い融解ピークが存在する。以下に示すとおり、これらはいずれも多形II型およびIII型の融点および融解エンタルピーより高い。図4において、Tgステップはほとんど識別できない。これによりこの試料は結晶度90%超であると考えられる。
図5は、多形I型のDVS分析の結果を示す。この分析は25℃で行った。相対湿度95%で1%(重量)未満の最大水分取り込みが観察された。
図6は、多形I型のATR−IRスペクトルを示し、図7は、多形I型ヌジョール懸濁液のIRスペクトルを示す。対応するデータを次の表5に示す。
以下の考察は観察された多形II型の様々な特徴を提供する。
多形II型は、一般に数百ミクロンまでの大きさを有するプリズム状結晶の形態であった。
多形II型の観察されたPXRDスペクトルを図8に示し、対応するデータを次の表6に示す。
多形II型の観察されたFT−ラマンスペクトルを図9に示し、対応するデータを次の表7に示す。
図10は、多形II型のTG−FTIR分析の結果を示す。主として50から100℃の温度範囲で、0.7%の重量損失が認められた。出願人等は、これは水分損失に起因するものであると考える。分解は220℃より高い温度で開始した。
図11は、多形II型のDSC分析の結果を示す。第1回走査(実線)は、融解エンタルピーΔHfus15J/gで、113℃に融解ピークを示す。第2回走査(破線)は、ガラス転移温度(「Tg」)96.1℃を示す。再結晶は観察されなかった。
図12は、多形II型のDVS分析の結果を示す。この分析は25℃で行った。相対湿度95%で約2%(重量)の最大水分取り込みが観察された。
図13は、多形II型のATR−IRスペクトルを示し、図14は、多形II型ヌジョール懸濁液のIRスペクトルを示す。対応するデータを次の表8に示す。
以下の考察は観察された多形III型の様々な特徴を提供する。
多形III型は、一般に微細針状の形態であった。
多形III型の観察されたPXRDスペクトルを図15に示し、対応するデータを次の表9に示す。
多形III型の観察されたFT−ラマンスペクトルを図16に示し、対応するデータを次の表10に示す。
1つの試料のTG−FTIR分析は、220℃までに1.7%の重量損失を示し、ほとんどの損失は50から120℃の間に生じた。この重量損失は試料中の水またはアセトニトリルによるものであると仮定される(IR検出器のアセトニトリルに対する感度は低い。)。
図18は、多形III型のDSC分析の結果を示す。第1回走査(実線)は、融解エンタルピーΔHfus38J/gで、134℃に融解ピークを示す。冷却すると、材料は非晶質状態に固化した。第2回走査(破線)は、Tg96℃、再結晶、195℃の再融解を示す。
図19は、多形III型のDVS分析の結果を示す。この分析は25℃で行った。相対湿度70から85%で約6%の水分取り込みが観察された。
図20は、多形III型のATR−IRスペクトルを示し、図21は、多形III型ヌジョール懸濁液のIRスペクトルを示す。対応するデータを次の表11に示す。
以下の考察は観察された多形IV型の様々な特徴を提供する。
多形IV型の観察されたPXRDスペクトルを図22に示し、対応するデータを次の表12に示す。
図23は、多形IV型のDSC分析の結果を示す。この曲線は155℃でピークを示し、これは多形IV型に相当すると考えられる。この曲線はまた、191℃でピークを示し、これは多形I型に相当すると考えられる。試料が多形I型とIV型の両方を含有するか、または加熱中に多形IV型が多形I型に転換されると考えられる。
図24は、多形IV型のATR−IRスペクトルを示し、図25は、多形IV型ヌジョール懸濁液のIRスペクトルを示す。対応するデータを次の表13に示す。
以下の考察は観察されたS1結晶溶媒和物の様々な特徴を提供する。下記のPXRDおよびFT−ラマンデータは酢酸エチルS1結晶溶媒和物に相当するが、ジエチルケトンおよびエタノール結晶溶媒和物は酢酸エチル結晶溶媒和物と同形であるため、このデータは一般にこれらの特徴評価に適用できる。
酢酸エチルS1結晶溶媒和物は、一般に微細針状、または繊維に分解される傾向のあるより大きな結晶の形態であった。
酢酸エチルS1結晶溶媒和物の観察されたPXRDスペクトルを図26に示し、対応するデータを次の表14に示す。
酢酸エチルS1結晶溶媒和物の観察されたFT−ラマンスペクトルを図27に示し、対応するデータを次の表15に示す。
図28、29、および30は、それぞれ酢酸エチル、エタノール、およびジエチルケトンS1結晶溶媒和物のTG−FTIRの結果を示す。これらの結果によって、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド分子当たり約1溶媒分子との結晶溶媒和物の存在が確認されるが、これは本質的に純粋な20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを仮定している。酢酸エチルS1結晶溶媒和物は、酢酸エチルの遊離に起因する約4.1%の重量損失を示した。これは酢酸エチルの20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドに対するモル比0.36に相当する。エタノールS1結晶溶媒和物は、200℃までにエタノールの遊離に起因する約6.6%の重量損失を示した(このS1結晶溶媒和物は少量の水も含有する可能性があり、これも同様に遊離した可能性がある。)。これはエタノールの20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドに対するモル比1.1に相当する。さらにジエチルケトンS1結晶溶媒和物は、ジエチルケトンの遊離に起因する10%の重量損失を示した。これはジエチルケトンの20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドに対するモル比1.0に相当する。これらの結果を表16に要約する。
以下の考察は観察されたS2結晶溶媒和物の様々な特徴を提供する。
tBMES2結晶溶媒和物は、一般に明確な輪郭のない結晶の形態であり、酢酸エチルS1結晶性溶媒和結晶と比較して、繊維に分解される傾向を示さなかった。
tBMES2結晶溶媒和物のtBMEへの溶解度は、40から50mg/mlの間である。従って、溶解度は、多形II型のtBMEへの溶解度より少なくとも1桁低い。
tBMES2結晶溶媒和物の観察されたPXRDスペクトルを図31に示し、対応するデータを次の表17に示す。
tBMES2結晶溶媒和物の観察されたFT−ラマンスペクトルを図32に示し、対応するデータを次の表18に示す。
図33は、tBMES2結晶溶媒和物試料のTG−FTIRの結果を示す。tBMEの遊離に起因して、約8.7から10%の重量損失が生じた。この重量損失は20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド分子当たり0.8から0.9tBME分子に相当するが、これは本質的に純粋な20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを仮定している。ほとんどすべての重量損失が90℃超で起こり、温度が100℃超に上昇するとき、鋭いステップを伴う。このように、大部分の重量損失は、tBMEの沸点より高い温度で生じる。tBME結晶溶媒和物は、酢酸エチルS1結晶溶媒和物より安定であると考えられる。安定性は脱溶媒和実験によって確認され、周囲温度と70℃の両方において、真空下で乾燥したとき溶媒の損失は観察されなかった。
以下の考察は観察されたS3結晶溶媒和物の様々な特徴を提供する。
THFS3結晶溶媒和物は、一般に不規則な塊(chunk)の形態であり、S1溶媒和結晶と比較して、繊維に分解される傾向を示さなかった。
THFS3結晶溶媒和物の観察されたPXRDスペクトルを図34に示し、対応するデータを次の表19に示す。
THFS3結晶溶媒和物の観察されたFT−ラマンスペクトルを図35に示し、対応するデータを次の表20に示す。
図36は、THFS3結晶溶媒和物のTG−FTIRの結果を示す。大部分の重量損失は、THFの沸点より高い温度で生じた。具体的には、10%未満の重量損失が60から100℃で生じたのに対して、約80%の損失が110から180℃で生じた。これらの結果は、THFの遊離のため、約8.1%の重量損失が100℃超の温度で生じることを示している。これは20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド分子当たり約0.8THF分子に相当するが、これは本質的に純粋な20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを仮定している。
以下の考察は観察されたS4結晶溶媒和物の様々な特徴を提供する。下記のPXRDおよびFT−ラマンデータは酢酸メチルS4結晶溶媒和物に相当するが、ギ酸エチル結晶溶媒和物は酢酸メチル結晶溶媒和物と同形であるため、このデータは一般にギ酸エチル結晶溶媒和物の特徴評価に適用できる。
酢酸メチルS4結晶溶媒和物は、いくらかの十分に成長したプリズム状結晶を含有した。これらの結晶は、S1溶媒和結晶と比較して、繊維に分解される傾向を示さなかった。
酢酸メチルS4結晶溶媒和物の観察されたPXRDスペクトルを図37に示し、対応するデータを次の表21に示す。
酢酸メチルS4結晶溶媒和物の観察されたFT−ラマンスペクトルを図38に示し、対応するデータを次の表22に示す。
図39および40は、それぞれ酢酸メチルおよびギ酸エチルS4結晶溶媒和物のTG−FTIRの結果を示す。これらの結果によって、結晶溶媒和物の存在が確認される。酢酸メチル結晶溶媒和物では、酢酸メチルの遊離のため、約8.4%の重量損失があった。さらにギ酸エチル結晶溶媒和物では、約7.7%の重量損失があった。観察された結果に基づいて、酢酸メチル結晶溶媒和物は、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド分子当たり約0.9酢酸メチル分子を有し、ギ酸エチル結晶溶媒和物は、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド分子当たり約0.6から約0.8ギ酸エチル分子を有すると推定される。これらの推定はいずれも本質的に純粋な20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを仮定している。酢酸メチル結晶溶媒和物では70から110℃、ギ酸エチル結晶溶媒和物では60から90℃で、10%未満の重量損失が生じた。いずれの結晶溶媒和物の場合にも、脱溶媒和は迅速に進んだ。脱溶媒和は、酢酸メチル結晶溶媒和物では160℃で、ギ酸エチル結晶溶媒和物では130℃でほぼ完了した。
例えば、動物、特に家畜および家禽においてパスツレラ症を治療するために、上記の様々な20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの結晶形態を用いることができる。幾つかの実施形態において、マンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、およびヒストフィルス・ソムニ(Histophilus somni)に関連するウシ呼吸器疾患(BRD)を有するウシ動物を治療するために、結晶マクロライド形態が用いられる。他の実施形態において、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuropneumoniae)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、およびボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)に関連するブタ呼吸器疾患を有するブタ動物を治療するために、結晶マクロライド形態が用いられる。
以下の実施例は本発明の実施形態を単に例示するものであり、いずれの形でも本開示の残りの部分を限定するものではない。
HBr(24%に希釈した48%HBr)を添加した。その後、20分の相分離期間を用いて、生成混合物の相を分離した。この相分離中、生成混合物は20から25℃であった。下相のHPLCを用いて、反応完了を確認した(≦2%20−ピペリジニル−タイロシン化合物(2))。
パートA 還元的アミノ化:23−O−マイシノシル−20−ピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド化合物(2)の調製
パートDに従って調製した酸性生成物水溶液を3℃で酢酸エチル(パートBの生成物1kg当たり6.7L)と合わせた。得られたエマルションのpHを、3℃で苛性ソーダを用いて10.5から11.0に調節した。相を3℃で分離した。有機相を水で1回洗浄した。相を分離した後、有機相を蒸留によって濃縮して、酢酸エチル溶液を得た。種を導入すると、結晶化が開始した。得られた生成物を濾別して、酢酸エチル結晶溶媒和物の濾過ケーキを得た。濾過ケーキを0℃でヘプタンを用いて洗浄した。これにより、用いたパートBの生成物1kg当たり約0.78kgの粗製湿潤結晶溶媒和物を得た。
パートEに従って形成された、洗浄結晶溶媒和物湿潤ケーキをヘプタン(湿潤ケーキ1kg当たり6.1L)と合わせた。得られた懸濁液を72℃に加熱し、種を導入した。その後、懸濁液を72℃、次いで20℃で攪拌した。その後、懸濁液を濾過し、得られた固体をヘプタンで洗浄し、乾燥した。これにより、用いたパートBの生成物1kg当たり約0.53kgのI型結晶(または用いたパートEの粗製湿潤結晶溶媒和生成物1kg当たり0.68kgのI型結晶)を得た。
パートA 活性化合物の調製
実施例1、パートAからCに記載した方法に従って23−ヒドロキシル−20−ピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド(50g)を調製したが、ただし酸加水分解反応(すなわち、パートBおよびC)に用いた酸はHBrではなくHClであった。この23−ヒドロキシル−20−ピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを13℃で、ジクロロメタン(13℃で250ml)を含有する攪拌した反応器に充填した。得られた混合物を13℃で約5分間攪拌した。並行して、ジクロロメタン(周囲温度で250ml)を別の反応器に充填し、攪拌を開始した。次いで、トリフェニルホスフィン(周囲温度で24.6g)を反応器に充填し、その後ピリジン(周囲温度で7.8ml)、次いでヨウ素(周囲温度で22.83g)を充填した。その後、混合物を周囲温度で2分間攪拌し、その後、滴下漏斗を用いて、13℃で23−ヒドロキシル−20−ピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを含有するジクロロメタン混合物と合わせた。得られた混合物を13℃で130分間攪拌して、活性化生成物を形成した。
炭酸カリウム(51.81g)、次いでアセトニトリル(600ml)、最後にピペリジン(37.1ml)を13℃でパートAの活性化生成物に添加した。次いで、得られた混合物を90分間かけて78℃に加熱し、その温度(還流)でさらに130分間攪拌した。次いで、混合物を60分間かけて15から25℃に冷却し、攪拌を中止した。その後、残留炭酸カリウムを濾別し、濾過ケーキをアセトニトリル(100ml)で洗浄、真空下、50℃で60分間かけて溶媒を留去した。得られた残留物を酢酸エチル(500ml)に溶解し、0.5N HCl(1000ml)と混合した。5分間攪拌した後、攪拌を止め、相を分離した。下部の水相を酢酸エチルで3回抽出した(各回500mlを用いた)。得られた水相の攪拌を開始し、温度を5から8℃に下げた。次いで、6N NaOH(150ml)を添加してpH11に調節した。次いで、pHを調節した混合物をジクロロメタンで3回(各回400ml)、周囲温度で抽出した。合わせた下部有機相を硫酸ナトリウム(150g)と共に周囲温度で再び反応器に充填した。得られた混合物を15分間攪拌し、次いで濾過してケーキを形成し、これをジクロロメタン(100ml)で洗浄した。蒸留によって溶媒を除去し、得られた生成物を真空下、50℃で60分間乾燥した。これによって57.5gの粗マクロライド生成物を得た。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(80mg)をアセトニトリル(2ml)に溶解した。得られた溶液を濾過し、アセトニトリルを周囲温度で蒸発させて、結晶を形成した。生成物結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例4の生成物結晶のスペクトルとほぼ同じであった。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(312mg)を酢酸エチル(0.5ml)に溶解した。溶解完了の数分後、新しい結晶が形成し、さらに数分後、溶液を占めた。追加の酢酸エチル(1ml)を添加し、結晶を濾別し、周囲温度および大気圧で乾燥した。
実施例6に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの酢酸エチルS1結晶溶媒和物(50mg)を、真空下、周囲温度で20時間乾燥することによって、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形III型を調製した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(146.1mg)を、攪拌しながら、酢酸エチル(0.5ml)に溶解した。結晶化開始後、攪拌を継続しながら、ヘプタン(5ml)を添加した。3日後、得られた固体を濾別した。これらのステップはすべて周囲温度で行った。得られた結晶は非常に微細な針状の形態であった。この結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例6の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(99.6mg)を酢酸エチル(2ml)に溶解した。得られた溶液を濾過し、溶媒を蒸発させた。ほぼすべての溶媒が蒸発した後、非晶質が残存した。再び酢酸エチルを添加し、蒸発させた。実施例6で調製した少数の種結晶を蒸発の様々な段階で添加した。これにより針状の形態の結晶を得た。これらの結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例6の結晶のFT−ラマンと一致した。
実施例9に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの酢酸エチルS1結晶溶媒和物を、真空下、約40から約70℃で3日間乾燥することによって、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形III型を調製した。これらの結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例7の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(150.5mg)およびアセトニトリル(1ml)を合わせ、それぞれ加熱/冷却ステップおよび温度保持に関して1時間の時間間隔で20から40℃の温度サイクルに供した。このサイクルを5日後に停止した。得られた結晶(微細針状形態)を濾別し、周囲温度で乾燥させた。これらの結晶のPXRDスペクトルは、実施例7のPXRDスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(170.5mg)を、ヘプタン/tBME比95:5(体積/体積)のヘプタンおよびtert−ブチルメチルエーテル(「tBME」)からなる溶媒(1ml)と共に周囲温度で4日間攪拌した。その後、得られた結晶を濾別し、追加のヘプタン/tBME(95:5体積/体積)溶媒で洗浄し、真空乾燥した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(147.4mg)を攪拌しながらtBME(0.5ml)に溶解して、透明な溶液を形成した。次いでヘプタンを添加し、わずかな沈澱を生じた。3日後、結晶を単離した。これらのステップはすべて周囲温度で行った。得られた結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例12の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(164.5mg)を周囲温度で4日間、ヘプタン(1ml)と共に攪拌した。得られた固体を濾別し、ヘプタンで洗浄し、真空乾燥した。洗浄し乾燥した生成物(90mg)および20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形III型結晶(98mg)をヘプタンに懸濁し、攪拌した。温度を10日間25℃で保持したが、ただし5日目の夜に短時間、偶発的に60℃まで温度が上昇した。得られた結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例12の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形III型結晶(171.8mg)を、ヘプタン/tBME比95:5(体積/体積)のヘプタンおよびtBME溶媒(1ml)に懸濁した。得られた溶液を9日間攪拌した。固体を濾別し、ヘプタン(1ml)で洗浄した。これらのステップはすべて周囲温度で行った。得られた結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例12の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型結晶(173.4mg)を、ヘプタン/tBME比95:5(体積/体積)のヘプタンおよびtBME溶媒(1ml)に懸濁した。得られた溶液を9日間攪拌した。固体を濾別し、ヘプタン(1ml)で洗浄した。これらのステップはすべて周囲温度で行った。5日目および9日間最後の結晶のFT−ラマンスペクトルは、実施例12の結晶のFT−ラマンスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(150mg)をエタノール(1ml)に溶解した。濾過した後、エタノールを周囲温度で蒸発させた。固体が形成し、これを再びエタノール(1ml)に溶解した。濾過した後、エタノールを周囲温度で蒸発させた。得られた結晶のPXRDおよびFT−ラマンスペクトルは、実施例6の結晶生成物の対応するスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(206.6mg)をジエチルケトン(0.5ml)に溶解し、一晩静置した。翌朝、濾過を用いて結晶を得た。得られた結晶のPXRDスペクトルは、実施例6の結晶生成物のPXRDスペクトルと一致した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(304mg)をtert−ブチルメチルエーテル(0.5ml)に溶解した。一晩で容器の底部に大きな結晶が形成した。スクラッチすると、15分以内で溶液容量全体を結晶が占めた。追加のtert−ブチルメチルエーテル(1ml)を添加した。その後、結晶を濾別し、周囲温度で乾燥した。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(150mg)をテトラヒドロフラン(1.0ml)に溶解した。得られた混合物を濾過し、その後、溶媒を周囲温度で蒸発させた。比較的に大部分の溶媒が蒸発した後、結晶化が起こった。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(204.0mg)を酢酸メチル(0.5ml)に溶解した。溶解中に再結晶が開始した。15分後、全容量を針状物が占めた。この固体を濾別した。最終結晶はプリズム形状であった。
実施例4に従って調製した20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの多形II型(208.3mg)をギ酸エチル(0.5ml)に溶解した。フラスコを数分間開放すると、材料がゆっくりと結晶化して、大きな針状物が形成した。この固体を濾別した。最終結晶はプリズム形状であった。得られた結晶のPXRDスペクトルは、実施例21の結晶生成物のPXRDスペクトルと一致した。
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの溶媒湿潤酢酸エチルS1結晶溶媒和物(3.4g、乾燥生成物2.0gに相当)をヘプタン27.7g(溶媒14gと生成物1gの比に相当する。)と混合した。混合物を73から95℃で蒸留して、溶媒(酢酸エチルとヘプタンを合わせたもの)8.4gを除去し、これにより生成物の溶解も起こった。この溶液を2時間以内に45℃に冷却し、これにより45℃でいくらかの粘着性固体の沈澱が生じた。溶液を60℃に加熱し、種結晶を添加した(これらの種結晶は前に粗製20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド(0.9g)をヘプタン(4.5g)と混合し、混合物を80℃で8時間攪拌し、混合物を23℃で21時間攪拌し、得られた結晶を濾別することによって調製した)。溶液を45℃に冷却すると、いくらかの固体が形成した。混合物を80℃に加熱し、その後、8時間攪拌しながら、この温度に保持した。その後、混合物を22℃に冷却し、生成物が反応フラスコの壁に形成した。この生成物を分離した。
Claims (15)
- 以下の特徴の少なくとも1つを有する結晶20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド形態:
約2935、約1633、約1596、約1712、約1683、および約781cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
5.0(±0.2)および5.6(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;
約2932、約1711、約1682、約1635、約1599、約1442、約1404、約1182、約1079、約1053、約1008、約985、約842、および約783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;または
約192から約195℃の融点。 - 以下の特徴の少なくとも1つを有する結晶20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド形態:
約2929、約1625、約1595、約1685、および783cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
6.5(±0.2)度2θのピークを含む粉末X線回折スペクトル;または
約2935、約1736、約1668、約1587、約1451、約1165、約1080、約1057、約1042、約1005、約981、約838、および約755cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル。 - 以下の特徴の少なくとも1つを有する結晶20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド形態:
約2943、約2917、約1627、約1590、約1733、約1669、約1193、約1094、および約981cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含むFT−ラマンスペクトル;
5.6(±0.2)および6.1(±0.2)度2θからなる群から選択された少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折スペクトル;または
約2931、約1732、約1667、約1590、約1453、約1165、約1081、約1057、約1046、約1005、約981、約834、および約756cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル。 - 以下の特徴の少なくとも1つを有する結晶20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライド形態:
約3559、約2933、約1743、約1668、約1584、約1448、約1165、約1075、約1060、約1045、約1010、約985、約839、および約757cm−1からなる群から選択された1つ以上の波数の吸収帯を含む減衰全反射赤外スペクトル;または
約149から約155℃の融点。 - 20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの溶媒和結晶形態。
- 溶媒和結晶形態が、以下の少なくとも1つを含む、請求項5に記載の溶媒和結晶形態:
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの酢酸エチル溶媒和結晶形態;
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのエタノール溶媒和結晶形態;
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのジエチルケトン溶媒和結晶形態;
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのtert−ブチルメチルエーテル溶媒和結晶形態;
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのテトラヒドロフラン溶媒和結晶形態;
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドの酢酸メチル溶媒和結晶形態;または
20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドのギ酸エチル溶媒和結晶形態。 - 組成物中の少なくとも検出可能量の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドが、請求項1、2、3、4、および6のいずれか一項に記載の結晶形態からなる、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを含む組成物。
- 組成物中の少なくとも50%の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドが、請求項1、2、3、4、および6のいずれか一項に記載の結晶形態からなる、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを含む組成物。
- 組成物中の20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドが、請求項1、2、3、4、および6のいずれか一項に記載の結晶形態として実質的に純粋相である、20,23−ジピペリジニル−5−O−マイカミノシル−タイロノライドを含む組成物。
- 動物において疾患を治療する薬剤を調製するための、治療有効量の請求項7に記載の組成物の使用。
- 疾患が、パスツレラ症、ウシ呼吸器疾患、およびブタ呼吸器疾患からなる群から選択される、請求項10に記載の使用。
- ウシ呼吸器疾患が、マンヘミア・ヘモリチカ(Mannheimia haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、およびヒストフィルス・ソムニ(Histophilus somni)の少なくとも1つに関連し、
ブタ呼吸器疾患が、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuropneumoniae)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、およびボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)の少なくとも1つに関連する、請求項11に記載の使用。 - 医薬組成物が、少なくとも1種の賦形剤を請求項7に記載の組成物と合わせることを含む方法によって調製される、医薬組成物。
- 医薬組成物が、少なくとも1種の賦形剤に治療有効量の請求項7に記載の組成物を溶解することを含む方法によって形成された溶液を含む、医薬組成物。
- 医薬組成物が、少なくとも1種の賦形剤に治療有効量の請求項7に記載の組成物を懸濁することを含む方法によって形成された懸濁液を含む、医薬組成物。
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