JP2018105888A - 半導体装置および電池監視システム - Google Patents
半導体装置および電池監視システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018105888A JP2018105888A JP2018053997A JP2018053997A JP2018105888A JP 2018105888 A JP2018105888 A JP 2018105888A JP 2018053997 A JP2018053997 A JP 2018053997A JP 2018053997 A JP2018053997 A JP 2018053997A JP 2018105888 A JP2018105888 A JP 2018105888A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- temperature
- voltage value
- value
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
Abstract
【課題】簡易な構成で、しかも精度の高い温度測定回路を備えた半導体装置および電池監視システムを提供すること。【解決手段】所定の電圧値の電圧を発生する電圧発生回路と、電圧発生回路で発生した電圧を出力する第1の端子と、第1の端子に接続され、かつ対象物の温度を検出する感温素子と抵抗とが直列に接続された回路の、感温素子と抵抗との接続点の電圧である感温電圧を入力する第2の端子と、アナログ値である所定の電圧値が分圧回路によって分圧された分圧値と感温電圧の電圧値とを各々デジタル値に変換して各々の電圧値を測定するアナログ/デジタル変換回路と、外部の半導体装置による対象物の温度算出に供するために、アナログ/デジタル変換回路で測定された分圧値と感温電圧の電圧値とを記憶する記憶部と、記憶部に記憶された分圧値と感温電圧の電圧値とを外部の半導体装置が読み出すための第3の端子と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置および電池監視システムに関し、特に温度測定回路を備えた電池監視用の半導体装置および電池監視システムに関する。
近年、温度測定回路を備えた半導体装置がさまざまな用途で用いられているが、その一例として、電池監視IC(Integrated Circuit)が挙げられる。電池監視ICは、たとえば、二次電池の充電機器において二次電池が発生する電圧等を監視するとともに、当該二次電池の温度を監視し、当該二次電池の温度に応じた充電の制御を可能とする機能を有している。
従来技術に係る電池監視ICの一例として、たとえば特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1に開示された電池監視ICは、A/D(Analog/Digital)変換に用いる基準電圧を生成する基準電源を内蔵したマイクロコンピュータ(MPU:Micro−Processing Unit)からなる。MPUは外部入力電源によって駆動されるとともに、分圧抵抗に接続されたサーミスタからの温度検出電圧V1および外部入力電源の電源電圧を分圧抵抗により分圧した参照電圧V2を入力し、V1をA/D変換してADV1とし、V2をA/D変換してADV2とする。
そして、ADV1/ADV2を比較回路で演算した結果がサーミスタの抵抗値と分圧抵抗の抵抗値とで表されることから、当該演算結果をサーミスタの抵抗値について解くことによりMPUによってサーミスタの抵抗値が算出され、MPUが当該サーミスタの抵抗値を温度に換算することにより温度を検出している。特許文献1では、電池監視ICをこのように構成することにより、外部入力電源を安定化する必要がないとしている。
一方、従来技術に係る温度測定回路の例として、特許文献2に開示されたものが知られている。特許文献2に開示された温度測定回路は、電源回路、マイコン、およびサーミスタと分圧抵抗との直列回路である感温抵抗素子回路を備え、電源回路からの電源電圧が入力電圧としてサーミスタに印加される。そして、当該入力電圧と、サーミスタと分圧抵抗との接続点の電圧である出力電圧とがマイコンに入力され、それぞれに備えられたA/D変換器によりデジタル値に変換される。
マイコンの内部には、上記デジタル変換された入力電圧および出力電圧と、温度検出データとの関係を示すテーブルが記憶されており、マイコンは当該テーブルを参照することにより温度を測定している。特許文献2では、温度測定回路をこのように構成することにより、電源電圧の変化に応じて補正された温度が測定可能であるとしている。
しかしながら、特許文献1に開示された電池監視ICも特許文献2に開示された温度測定回路も、本体がMPUあるいはマイコン等の演算機能、比較機能等を有する半導体装置で構成されており、温度測定機能は付随的な機能となっている。
つまり、特許文献1に開示された半導体装置も特許文献2に開示された半導体装置も、基本的に演算処理機能を中核とする半導体装置である。このような半導体装置よれば、比較的複雑な演算も自由に行うことができ、また、さまざまな条件に対応する容量の大きなテーブルも比較的自由に記憶させることができる。したがって、たとえば、電源電圧変動による影響を抑制した温度測定回路も比較的容易に実現することができる。
一方、たとえば電池を監視する機能だけに特化したような機能限定のICでは、回路規模を極力削減するために、演算回路や比較回路、あるいは大容量のメモリ等を具備させることができない場合もある。また、A/D変換回路についていえば、一般に温度や電圧を精度よく測定するためのA/D変換回路は回路規模が大きくなり、そのため半導体装置に占める面積も大きくなる傾向にある。そのため、特許文献1のように複数のA/D変換回路を具備することも極力避けたい。しかしながら、このようなICにおいても、温度測定における一定の精度は確保する必要があり、たとえば、サーミスタに印加する電源の電圧変動による温度の測定誤差は最大限排除しなければならない。
つまり、特許文献1あるいは特許文献2に開示された半導体装置のような演算処理機能も有さず、電池の監視を中心とする簡易な機能に特化し、回路規模も、コストも制約された半導体装置においては、機能や設計思想が異なる従来技術に係る温度測定回路と同等以上の精度を具備する温度測定回路を、いかに実現するかが課題となっていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で、しかも精度の高い温度測定回路を備えた半導体装置および電池監視システムを提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、所定の電圧値の電圧を発生する電圧発生回路と、前記電圧発生回路で発生した電圧を出力する第1の端子と、前記第1の端子に接続され、かつ対象物の温度を検出する感温素子と抵抗とが直列に接続された回路の、前記感温素子と抵抗との接続点の電圧である感温電圧を入力する第2の端子と、アナログ値である前記所定の電圧値が分圧回路によって分圧された分圧値と前記感温電圧の電圧値とを各々デジタル値に変換して各々の電圧値を測定するアナログ/デジタル変換回路と、外部の半導体装置による前記対象物の温度算出に供するために、前記アナログ/デジタル変換回路で測定された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを前記外部の半導体装置が読み出すための第3の端子と、を備えたものである。
一方、本発明に係る電池監視システムは、前記対象物が監視対象としての充電可能な電池である上記の半導体装置と、前記記憶部に記憶された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを前記第3の端子から読み出すとともに、前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを変数とする所定の式に基づいて前記電池の温度を演算する前記外部の半導体装置としての演算装置とを備えたものである。
本発明によれば、簡易な構成で、しかも精度の高い温度測定回路を備えた半導体装置および電池監視システムを提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下で説明する実施の形態では、本発明に係る半導体装置を電池監視ICに適用した形態を例示して説明する。
本実施の形態に係る電池監視ICは、監視対象としての二次電池(以下、単に「電池」という)の電圧、温度等を検出して監視する。本実施の形態に係る電池監視ICは、MPU等の外部に接続される半導体装置とともに電池監視システムを構成し、本実施の形態に係る電池監視ICにより測定された電池の電圧、温度等は、たとえば、電池の充電を適切に制御するための情報の一部とされる。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施形態に係る半導体装置としての電池監視IC10を示すブロック図である。図1に示すように、電池監視IC10は、電圧発生回路12、ADC(Analog Digital Converter:アナログ/デジタル変換回路)14、スイッチ制御回路16、入力インタフェース18、レジスタ20、およびスイッチSW1〜SW3を備えている。
図1は、本実施形態に係る半導体装置としての電池監視IC10を示すブロック図である。図1に示すように、電池監視IC10は、電圧発生回路12、ADC(Analog Digital Converter:アナログ/デジタル変換回路)14、スイッチ制御回路16、入力インタフェース18、レジスタ20、およびスイッチSW1〜SW3を備えている。
また、図1では、電池監視IC10の端子P1とP3との間接続された、分圧抵抗R1とサーミスタTHとが直列接続された外付け回路30、および電池監視IC10の監視対象としての電池Batを併せて図示している。端子P3、すなわちサーミスタTHの分圧抵抗R1に接続された側とは反対側の端子は、接地(GND)とされている。
端子P5に接続された電池監視IC10の監視対象である電池Batは、通常電池Batの構成単位であるセルが複数直列接続されて構成されている。本実施の形態に係る電池Batは、C1ないしCNのN個のセルが直列に接続されたものとされている。1個のセルの電圧は、たとえば1.0V〜4.3Vであり、本実施の形態ではこのセルが、一例として16個直列に接続されている(つまり、N=16)。したがって、端子P5には最大80V程度の電圧が入力される。
サーミスタTHは、温度を検出するための感温素子の一種であり、サーミスタTHの周囲の温度が変化するとその抵抗値が変化することにより温度が検出可能となっている。サーミスタTHには、温度が上昇すると抵抗値が減少する負温度係数(Negative Temperature Coefficient:「NTC」という場合もある)特性のものと、温度が上昇すると抵抗値が増加する正温度係数(Positive Temperature Coefficient:「PTC」という場合もある)特性のものがあるが、本実施の形態では、いずれの特性のサーミスタを用いてもよい。
サーミスタTHは電池Batに接触して、あるいは電池Batの近傍に設けられる。サーミスタTHは、複数のセルCをグループ分けしてグループごとに設けてもよいし、複数のセルCの各々ごとにサーミスタTHを設けてもよい。
電圧発生回路12は、主として、外付け回路30に供給するソース電圧VGを発生する回路であり、発生したソース電圧VGは、電池監視IC10の端子P1から出力される。
電圧発生回路12は、電池監視IC10の内部で独立に所定の電圧値の電圧を発生するようにしてもよいし、外部から供給される電圧に基づいて所定の電圧値の電圧を発生するようにしてもよい。本実施の形態では、一例として、先述の電池監視IC10の監視対象である電池Batの電圧を電圧降下させてソース電圧VGを発生する回路としている。ソース電圧VGの具体的な電圧値は、たとえば5Vである。
ソース電圧VGが外付け回路30に印加されると、当該ソース電圧VGが分圧抵抗R1とサーミスタTHとで分圧され、分圧抵抗R1とサーミスタTHとの接続点にサーミスタ電圧VTが発生する。発生したサーミスタ電圧VTは、端子P2から電池監視IC10の内部に取り込まれ、スイッチSW2を介してADC14に接続される。
ADC14は、アナログ値である上記ソース電圧VG、サーミスタ電圧VT、および電池Batの電圧VBを、基準電圧Vrに基づいてデジタル値に変換する回路である。ADC14は、アナログ値をデジタル値に変換するとともに、ソース電圧VG、サーミスタ電圧VT、および電池Batの電圧VBを測定する機能も兼ねている。
デジタル値のビット数は特に限定されないが、本実施の形態では、一例として12ビットとしている。また、基準電圧Vrの具体的な値は、たとえば5Vである。この場合、デジタル値に変換された電圧の精度は、約1.2mV(5000mV/4096)となる。
基準電圧Vrは、電圧発生回路12で発生した電圧に基づいて生成してもよい。このような高精度なADCは、先述したように回路規模が大きくなり、半導体装置に占める面積も大きくなる傾向にあるので、本実施の形態に係る電池監視IC10では1つのみ設けている。なお、基準電圧を用いたアナログ/デジタル変換の方法については公知の方法を用いて行えばよいので、ここでは説明を省略する。
基準電圧Vrは、電圧発生回路12で発生した電圧に基づいて生成してもよい。このような高精度なADCは、先述したように回路規模が大きくなり、半導体装置に占める面積も大きくなる傾向にあるので、本実施の形態に係る電池監視IC10では1つのみ設けている。なお、基準電圧を用いたアナログ/デジタル変換の方法については公知の方法を用いて行えばよいので、ここでは説明を省略する。
スイッチSW1、SW2、およびSW3は、ソース電圧VG、サーミスタ電圧VT、および電池Batの電圧VBを測定する際に、測定対象となる電圧とADC14とを1:1に接続するためのスイッチである。
スイッチ制御回路16は、上記の電圧測定を行うために、スイッチSW1ないしSW3のオン/オフを制御するための回路である。すなわち、ソース電圧VGを測定する場合には、SW1をオンとし、SW2およびSW3をオフとする。サーミスタ電圧VTを測定する場合には、SW2をオンとし、SW1およびSW3をオフとする。電池Batの電圧VBを測定する場合には、SW3をオンとし、SW1およびSW2をオフとする。
入力インタフェース18は、電池監視IC10の端子P5に接続された電池Batの電圧VBを入力するためのインタフェース回路であり、図示しないバッファ回路等を含んで構成されている。
レジスタ20は、上記のようにして測定されたソース電圧VG、サーミスタ電圧VT、および電池Batの電圧VBの値を格納するためのレジスタである。レジスタ20に格納された各測定値は、電池監視IC10の外部に接続された、電池監視システム全体を構成する他の半導体装置(図示省略)、たとえばMPU等からアドレスを指定して読み取ることが可能となっている。
上記のようにして測定したソース電圧VGおよびサーミスタ電圧VTをレジスタ20から読み取った図示しないMPUは、当該ソース電圧VGおよびサーミスタ電圧VTを以下に示す式(1)に代入して、電池Batの温度TBを算出することができる。
ここで、
Log:自然対数
R1:分圧抵抗R1の抵抗値
VG:ソース電圧
VT:サーミスタ電圧
R0:サーミスタTHの常温(25℃)での抵抗値
B:サーミスタTHのB定数
である。また、式(1)中の数値298は、常温(25℃)を絶対温度に換算した数値である。
ここで、
Log:自然対数
R1:分圧抵抗R1の抵抗値
VG:ソース電圧
VT:サーミスタ電圧
R0:サーミスタTHの常温(25℃)での抵抗値
B:サーミスタTHのB定数
である。また、式(1)中の数値298は、常温(25℃)を絶対温度に換算した数値である。
式(1)においては、温度に依存する変数がサーミスタ電圧VTだけなので、サーミスタTHの周囲温度(本実施の形態では、電池Batの温度TB)は、サーミスタ電圧VTを取得することにより算出することが可能である。
本実施の形態に係る電池監視IC10では、ソース電圧VGおよびサーミスタ電圧VTを入力することにより、後述するように、ソース電圧VGの変動誤差による影響を抑制した電池Batの温度TBの測定が可能となっている。
なお、ソース電圧VGとサーミスタ電圧VTとの測定タイミングは特に限定されないが、ソース電圧VGの速い電圧変動に追随することを勘案すると、ソース電圧VGとサーミスタ電圧VTとの測定タイミングの間隔を極力狭くした方が好ましい。その際、ソース電圧VGとサーミスタ電圧VTとの測定タイミングの前後に制約はない(いずれを先に測定してもよい)。また、電池Batの電圧VBは、電池Batの温度TBの測定とは直接関係がないので、電池監視システム全体の動作等において適宜なタイミングで測定してよい。
以上のように、本実施の形態に係る電池監視IC10は、電池Batの温度測定機能に特化した極めて簡易な構成となっており、MPU等の演算処理機能を有していないことがひとつの特徴となっている。なお、本実施の形態に係る電池監視IC10では、セルバランスの監視(セルCごとの放電容量のばらつきの程度の監視)等限定的な他の機能を含む場合もある。
ここで、図3を参照して、比較例に係る電池監視IC50の問題点について説明する。
図3に示すように、電池監視IC50は、高精度電圧発生回路52、ADC54、スイッチ制御回路56、および入力インタフェース58を備えている。高精度電圧発生回路52、ADC54、スイッチ制御回路56、および入力インタフェース58の各々の機能は、電池監視IC10の電圧発生回路12、ADC14、スイッチ制御回路16、および入力インタフェース18と同様である。ただし、以下で述べる理由により、高精度電圧発生回路52は、電圧発生回路12よりも出力電圧の精度が高く(出力電圧の変動が小さく)されている。
高精度電圧発生回路52で生成されたソース電圧VGは端子P10から出力され、電池監視IC50の監視対象である電池Batの電圧VBが、端子P16から入力インタフェース58を介して電池監視IC50内に入力される。
また、図3に示すように、分圧抵抗R10とサーミスタTHとの直列回路を含む外付け回路70が、電池監視IC50の端子P10とP14とに接続され、分圧抵抗R10とサーミスタTHとの接続点の電圧であるサーミスタ電圧VTが、端子P12から電池監視IC50の内部に取り込まれる。
電池監視IC50はスイッチSW10、SW12を備え、各々がスイッチ制御回路56によって制御されることにより、ADC54によって、サーミスタ電圧VT、および電池Batの電圧VBが測定される。つまり、比較例に係る電池監視IC50では、ソース電圧VGを測定していないことが、本実施の形態に係る電池監視IC10と大きく相違している。
電池監視IC50においても、上記式(1)を用いてサーミスタTHの周囲の温度(すなわち、電池Batの温度TB)を算出する点は、本実施の形態に係る電池監視IC10と同様である。つまり、電池監視IC50は、サーミスタ電圧VTをADC54によりデジタル値に変換して式(1)に代入し、電池Batの温度TBを算出する。
ところが、電池監視IC50では、ソース電圧VGを温度測定のパラメータとして想定していないので、式(1)にソース電圧VGは代入しない。つまり、ソース電圧VGとしては、たとえば電池監視IC50の仕様等で予め定められた固定値を用いる。そのため、式(1)において、ソース電圧VGの誤差(電圧変動)が測定すべき温度の誤差に加算されてしまうという問題があった。
たとえば、ソース電圧VGが期待値から数百mV外れると、電池の温度TBの計算結果は数℃ずれてしまう。そのため、電池監視IC50におけるソース電圧VGの発生源である高精度電圧発生回路52は、測定温度の所定の精度を勘案して、高精度に安定化した電圧発生回路とされている。
しかしながら、高精度の電圧発生回路は、一般に回路規模も大きくなり、コストも高くなる。したがって、機能を限定し、かつ低コストで提供することが可能という、本発明で想定する電池監視ICでは採用することができないという問題があった。
また、先述した特許文献1あるいは特許文献2のような、構成の基本が演算装置である半導体装置では、比較、演算機能あるいは記憶装置を駆使して電源電圧の変動をキャンセルさせることも可能である。しかしながら、本実施の形態に係る電池監視IC10のように機能を電池監視に特化した半導体装置では、演算機能自体の搭載を想定していないので、機能も設計思想も異なる特許文献1あるいは特許文献2に開示された構成は採用し得ないことは先述したとおりである。
これに対し本実施の形態に係る電池監視IC10では、ソース電圧VGを測定するためのスイッチSW1を備え、先述したように、サーミスタ電圧VTの測定値に加えて、ソース電圧VGの測定値も式(1)に代入して、電池Batの温度TBを算出するようにしている。ソース電圧VGとして実測値を用いることにより、サーミスタ電圧VTを測定する際のソース電圧VGの変動による誤差がキャンセルされるので、精度の高い温度測定が可能となる。換言すれば、本実施の形態に係る電池監視IC10では、比較例に係る電池監視IC50のように、高精度の電圧発生回路を必要としない。
ただし、本実施の形態に係る電池監視IC10では、上述したように演算機能もテーブルのためのメモリも搭載していないので、ADC14によって測定されたソース電圧VGおよびサーミスタ電圧VTの測定値(デジタル値)は、レジスタ20に格納される。
そして、たとえば、電池監視システムの全体を統括制御する図示しないMPUが、レジスタ20のアドレスを指定してソース電圧VGおよびサーミスタ電圧VTの測定値を読み込み、当該MPUの演算機能により式(1)から電池の温度TBを算出する。
以上詳述したように、本実施の形態に係る電池監視ICによれば、サーミスタ電圧VTの測定値に加えてソース電圧VGの測定値もレジスタに格納し、電池監視IC10の外部に接続されたMPU等が、サーミスタ電圧VTおよびソース電圧VGの両者を用いて温度を演算可能なようにしたので、簡易な構成で、しかも精度の高い温度測定回路を備えた半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法を提供することが可能となる。
[第2の実施の形態]
図2を参照して、本実施の形態に係る電池監視IC20について説明する。本実施の形態に係る電池監視IC20は、電池監視IC10において、ソース電圧VGをADC14へ入力する際の入力電圧の範囲の改善を図ったものである。
図2を参照して、本実施の形態に係る電池監視IC20について説明する。本実施の形態に係る電池監視IC20は、電池監視IC10において、ソース電圧VGをADC14へ入力する際の入力電圧の範囲の改善を図ったものである。
ADCは、一般に、入力電圧が基準電圧近傍になると、変換においてフルスケール誤差、すなわち、入力と出力とがリニヤ(線形)に変化しないという誤差が発生する。また、入力電圧が基準電圧より高くなると、出力の最大値(フルスケール)に張り付いてしまう。本実施の形態に係る電池監視IC20は、このような問題に対し、いわば入力のダイナミックレンジを拡大しようとするものである。
電池監視IC20は、電池監視IC10に対してさらに、電圧発生回路12の出力に接続された分圧抵抗RA、RBを有している。分圧抵抗RAとRBとの接続点はスイッチSW3を介してADC14に接続されている。その他の構成は、電池監視IC10と同じなので、同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
電池監視IC20では、ADC14によってソース電圧VGを測定する代わりに、ソース電圧VGの分圧抵抗RAおよびRBによる分圧値VG’を測定する。分圧値VG’は、ソース電圧VGを用いて、以下に示す式(2)により表される。
電池監視IC20は、測定した分圧値VG’をサーミスタ電圧VTとともにレジスタ20に格納する。ソース電圧VGは、式(2)を変形した以下に示す式(3)により求めることができる。
したがって、外部に接続された図示しないMPUは、レジスタ20からサーミスタ電圧VTおよび分圧値VG’を読み込み、分圧値VG’を式(3)によりソース電圧VGに変換して、電池Batの温度TBを算出することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電池監視IC20によれば、分圧抵抗RA、RBによりADC14への入力電圧を基準電圧Vrから十分に下げている。このことにより、電圧発生回路12の出力電圧であるソース電圧VGが、ADC14の基準電圧Vrと同程度以上の電圧値である場合にも、簡易な構成で、しかも精度の高い温度測定回路を備えた半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法を提供することが可能となる。
なお、上記各実施の形態では、分圧抵抗R1をソース電圧VGに接続し、サーミスタTHをGNDに接続する形態を例示して説明したが、これに限られず、サーミスタTHをソース電圧VGに接続し、分圧抵抗R1をGNDに接続する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、ソース電圧VGとサーミスタ電圧VTとを各々1回ずつ測定する形態を例示して説明したが、これに限られず、少なくともいずれか一方を複数回測定する形態としてもよい。すなわち、たとえば、ソース電圧VGを2回測定する形態、つまり、ソース電圧VGを測定した後サーミスタ電圧を測定し、その後さらにソース電圧VGを測定するような形態としてもよい。
この場合、レジスタ20には3つの測定値を格納しておき、外部のMPUは、たとえば2つのソース電圧VGの測定値を平均した値を式(1)に代入して電池Batの温度TBを算出するようにしてもよい。このようにすれば、ソース電圧VGとサーミスタ電圧VTとの測定タイミングの差による誤差が圧縮され、また、ソース電圧VGに突発的に発生したノイズの影響も抑制できるので、より温度の測定精度が向上する。
10 電池監視IC
12 電圧発生回路
14 ADC(アナログ/デジタル変換回路)
16 スイッチ制御回路
18 入力インタフェース
20 レジスタ
30 外付け回路
50 電池監視IC
52 高精度電圧発生回路
54 ADC(アナログ/デジタル変換回路)
56 スイッチ制御回路
58 入力インタフェース
70 外付け回路
Bat 電池
C セル
P 端子
R1 分圧抵抗
R10 分圧抵抗
RA、RB 分圧抵抗
SW スイッチ
TH サーミスタ
12 電圧発生回路
14 ADC(アナログ/デジタル変換回路)
16 スイッチ制御回路
18 入力インタフェース
20 レジスタ
30 外付け回路
50 電池監視IC
52 高精度電圧発生回路
54 ADC(アナログ/デジタル変換回路)
56 スイッチ制御回路
58 入力インタフェース
70 外付け回路
Bat 電池
C セル
P 端子
R1 分圧抵抗
R10 分圧抵抗
RA、RB 分圧抵抗
SW スイッチ
TH サーミスタ
Claims (5)
- 所定の電圧値の電圧を発生する電圧発生回路と、
前記電圧発生回路で発生した電圧を出力する第1の端子と、
前記第1の端子に接続され、かつ対象物の温度を検出する感温素子と抵抗とが直列に接続された回路の、前記感温素子と抵抗との接続点の電圧である感温電圧を入力する第2の端子と、
アナログ値である前記所定の電圧値が分圧回路によって分圧された分圧値と前記感温電圧の電圧値とを各々デジタル値に変換して各々の電圧値を測定するアナログ/デジタル変換回路と、
外部の半導体装置による前記対象物の温度算出に供するために、前記アナログ/デジタル変換回路で測定された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを前記外部の半導体装置が読み出すための第3の端子と、
を備えた半導体装置。 - 前記分圧回路は、一端が前記第1の端子に接続された2つの抵抗の直列回路であり、
前記分圧値は前記2つの抵抗の接続点から取り出される
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記対象物としての充電可能な電池が発生する電圧を入力するための第4の端子と、
前記接続点と前記アナログ/デジタル変換回路との間に接続された第1のスイッチと、 前記第2の端子と前記アナログ/デジタル変換回路との間に接続された第2のスイッチと、
前記第4の端子と前記アナログ/デジタル変換回路との間に接続された第3のスイッチと、
前記分圧値、前記感温電圧の電圧値、および前記電池が発生する電圧の電圧値が各々測定されるように前記第1のスイッチ、第2のスイッチ、および第3のスイッチを制御する制御回路と、をさらに備えた
請求項2に記載の半導体装置。 - 前記アナログ/デジタル変換回路は、前記分圧値および前記感温電圧の電圧値の少なくとも一方を複数回デジタル値に変換して電圧値を測定し、
前記外部の半導体装置は、前記分圧値および前記感温電圧の電圧値の少なくとも一方の電圧値を平均して前記対象物の温度算出を実行する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記対象物が監視対象としての充電可能な電池である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置と、
前記記憶部に記憶された前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを前記第3の端子から読み出すとともに、前記分圧値と前記感温電圧の電圧値とを変数とする所定の式に基づいて前記電池の温度を演算する前記外部の半導体装置としての演算装置と
を備えた電池監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018053997A JP2018105888A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 半導体装置および電池監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018053997A JP2018105888A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 半導体装置および電池監視システム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014145250A Division JP6313150B2 (ja) | 2014-07-15 | 2014-07-15 | 半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018105888A true JP2018105888A (ja) | 2018-07-05 |
Family
ID=62784588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018053997A Ceased JP2018105888A (ja) | 2018-03-22 | 2018-03-22 | 半導体装置および電池監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018105888A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021006776A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-21 | 株式会社Subaru | 温度検出装置 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59154366A (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-03 | Sharp Corp | A/d変換機能付きマイクロコンピユ−タを備えた測定装置 |
JPS60152945U (ja) * | 1984-03-22 | 1985-10-11 | カシオ計算機株式会社 | 温度測定装置 |
JPH0526741A (ja) * | 1991-07-20 | 1993-02-02 | Pfu Ltd | Adコンバータを用いたサーミスタ温度検出装置 |
JPH06327166A (ja) * | 1993-05-07 | 1994-11-25 | Canon Inc | 充電装置 |
JP2005274372A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Chofu Seisakusho Co Ltd | 温度検出装置 |
JP2005333523A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | Fujitsu Ltd | A/d変換器、d/a変換器および電圧源 |
JP2006185782A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nec Electronics Corp | バッテリ認証回路、バッテリパック、および携帯型電子機器 |
JP2008111761A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 温度検出装置 |
JP2012181141A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-20 | Hitachi Vehicle Energy Ltd | 電圧測定装置および電圧測定システム |
JP2013191913A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Renesas Electronics Corp | ワイヤレス充電回路、ワイヤレス充電システム及び半導体装置 |
-
2018
- 2018-03-22 JP JP2018053997A patent/JP2018105888A/ja not_active Ceased
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59154366A (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-03 | Sharp Corp | A/d変換機能付きマイクロコンピユ−タを備えた測定装置 |
JPS60152945U (ja) * | 1984-03-22 | 1985-10-11 | カシオ計算機株式会社 | 温度測定装置 |
JPH0526741A (ja) * | 1991-07-20 | 1993-02-02 | Pfu Ltd | Adコンバータを用いたサーミスタ温度検出装置 |
JPH06327166A (ja) * | 1993-05-07 | 1994-11-25 | Canon Inc | 充電装置 |
JP2005274372A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Chofu Seisakusho Co Ltd | 温度検出装置 |
JP2005333523A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | Fujitsu Ltd | A/d変換器、d/a変換器および電圧源 |
JP2006185782A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nec Electronics Corp | バッテリ認証回路、バッテリパック、および携帯型電子機器 |
JP2008111761A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 温度検出装置 |
JP2012181141A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-20 | Hitachi Vehicle Energy Ltd | 電圧測定装置および電圧測定システム |
JP2013191913A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Renesas Electronics Corp | ワイヤレス充電回路、ワイヤレス充電システム及び半導体装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021006776A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-21 | 株式会社Subaru | 温度検出装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8376611B2 (en) | Circuits and methods for temperature detection | |
EP1598940B1 (en) | A/d converter, d/a converter and voltage source | |
JP6313150B2 (ja) | 半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法 | |
JP4523099B2 (ja) | 電池電圧検出回路及び電池電圧検出方法 | |
JP2018105888A (ja) | 半導体装置および電池監視システム | |
US7890832B2 (en) | Method for accuracy improvement allowing chip-by-chip measurement correction | |
CN110608809A (zh) | 基于热敏电阻的温度测量设备、模块及其方法 | |
JP2006275761A (ja) | センサモジュールの設定方法 | |
JP2008014774A (ja) | 温度測定装置 | |
JP5315386B2 (ja) | 温度測定回路 | |
JP3516956B2 (ja) | 温度補正型積分アナログ−ディジタル変換器 | |
JP2005274372A (ja) | 温度検出装置 | |
US9915568B2 (en) | Circuit device, temperature detection device, electronic device, and temperature detection method | |
JP2006250744A (ja) | 無線センサ装置 | |
US7012558B1 (en) | A/D converter, battery pack, electronics device and method of voltage measurement | |
JP6791648B2 (ja) | A/dコンバータ回路および電子機器 | |
JP6314598B2 (ja) | 回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法 | |
JP2819377B2 (ja) | 情報伝送方式 | |
JP4171010B2 (ja) | 電池パック、電池電圧モニタ回路、電池システム、機器装置、電池電圧モニタ方法、および電池電圧モニタプログラム記憶媒体 | |
CN115453397A (zh) | 电池的电流监测方法、装置、控制器、电路 | |
JP2015215177A (ja) | 回路装置、温度検出装置、電子機器及び温度検出方法 | |
JP2006266983A (ja) | 情報端末および電源残量算出方法 | |
JP2010136426A (ja) | D/a変換器および電圧源 | |
JP2005083753A (ja) | 無線センサ装置 | |
KR20010057951A (ko) | 진동온도복합센서를 구비한 진동인디케이터 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190205 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20190625 |