JP2012181141A - 電圧測定装置および電圧測定システム - Google Patents

電圧測定装置および電圧測定システム Download PDF

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Abstract

【課題】診断用回路を設けることなくマルチプレクサの異常を判定できる電圧測定装置の提供。
【解決手段】電圧測定装置1100は、電圧信号が入力される複数の入力端子IN1〜IN8と入力切替端子A〜Cを有するマルチプレクサ1200と、マルチプレクサ1200を制御して複数の入力端子IN1〜IN8のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号をマルチプレクサ1200から取得して電圧測定を行い、電圧測定値に基づいて異常判定を行うマイコン1300と、を備える。入力端子IN1〜IN8は、サーミスタ1101の電圧信号が入力される入力端子IN1〜IN6と、動作電源(Vcc)が接続される入力端子IN7と、グランドが接続される入力端子IN8とを含み、マイコン1300は、複数のサーミスタ1101の電圧測定を行う際に、入力端子IN1〜IN8の電圧を測定し、電圧測定値に基づいて異常判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチプレクサを用いた電圧測定装置、電圧測定システムに関する。
従来、マルチプレクサを用いた電圧測定装置としては、例えば、特許文献1に記載のようなバッテリの電圧測定を行うものが知られている。特許文献1に記載のセル電圧測定装置では、マルチプレクサの診断用の回路が設けられ、その診断用回路によりマルチプレクサが正常に動作したかどうかの診断を実施するようになっている。診断用回路としては、バッテリセルの電圧測定時のマルチプレクサ診断に関して、電圧比較回路、判断回路、OR回路および電圧源等が設けられ、基準電圧との比較で診断する方法が記載されている。
特開2009−183025号公報
しかしながら、マルチプレクサはバッテリセルの電圧測定以外でも使用されるケースが多々あり、これらのケースで上述したような診断用回路を設けることは製品コストの上昇を招くという問題があった。
請求項1の発明は、電圧信号が入力される複数の入力端子および前記複数の入力端子を切り替えるための切替信号が入力される入力切替端子を有するマルチプレクサと、入力切替端子に切替信号を入力して複数の入力端子のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号をマルチプレクサから取得して電圧測定を行う制御回路と、制御回路により測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行う判定回路と、を備える電圧測定装置において、複数の入力端子は、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子と診断用電位が入力される入力端子とを含み、制御回路は、複数の測定対象の電圧測定を行う際に、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧、および診断用電位が入力される入力端子の電圧を測定し、判定回路は、制御回路によって測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行うことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の電圧測定装置において、診断用電位が入力される入力端子には、測定対象の正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源が接続されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の電圧測定装置において、診断用電位が入力される入力端子には、マルチプレクサのグランドが接続されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載の電圧測定装置において、診断用電位が入力される入力端子として、測定対象の正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源が接続される入力端子と、マルチプレクサのグランドが接続される入力端子とを備えることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、マルチプレクサは、入力切替端子に入力された切替信号に関係なく前記複数の入力端子の全てと出力端子とが切り離された無効状態とする無効信号、および、入力切替端子に入力された切替信号を有効とする有効信号が入力される動作制御入力端子を有し、制御回路は、入力端子の選択状態を切り替える際に、マルチプレクサに無効信号を入力した後に、切替信号および有効信号を入力することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4に記載の電圧測定装置において、判定回路は、複数の入力端子の電圧測定値が全て同一値であるとき、マルチプレクサの異常と判定することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載の電圧測定装置において、判定回路は、診断用電位が入力された入力端子の電圧測定値が診断用電位に対応する電圧値と異なるとき、マルチプレクサの異常と判定することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項2または4に記載の電圧測定装置において、制御回路は、電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して電圧測定を行い、判定回路は、電圧測定値が電圧源の電圧値に基づいて設定された閾値より大きいとき、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項3または4に記載の電圧測定装置において、制御回路は、グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して電圧測定を行い、判定回路は、電圧測定値がグランド電位に基づいて設定された閾値より小さいとき、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項4に記載の電圧測定装置において、制御回路は、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧を測定する際に、グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して測定する第1の電圧測定と、電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して測定する第2の電圧測定とを行い、判定回路は、第2の電圧測定の電圧値と第1の電圧測定の電圧値との差が、電圧源の電圧値に基づく閾値よりも大きいときに、測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、入力端子と測定対象との間に、フィルタ抵抗とフィルタコンデンサから成るRCフィルタを備え、制御回路は、電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択する動作を一回以上行わせ、その後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧測定を行い、判定回路は、電圧測定値が電圧源の電圧値に基づいて設定された閾値より大きいとき、フィルタ抵抗の開放異常と判定することを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、入力端子と測定対象との間に、フィルタ抵抗とフィルタコンデンサから成るRCフィルタを備え、制御回路は、グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択する動作を一回以上行わせ、その後に測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧測定を行い、判定回路は、電圧測定値がグランド電位に基づいて設定された閾値より小さいとき、フィルタ抵抗の開放異常と判定することを特徴とする。
請求項13の発明は、電圧信号が入力される複数の入力端子および複数の入力端子を切り替えるための切替信号が入力される入力切替端子を有するマルチプレクサ、および、入力切替端子に切替信号を入力して複数の入力端子のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号をマルチプレクサから取得して電圧測定を行う制御回路を有する電圧測定装置と、制御回路から出力された電圧測定値が入力され、該電圧測定値に基づいて異常判定を行う判定装置と、を備える電圧測定システムに適用され、複数の入力端子は、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子と診断用電位が入力される入力端子とを含み、制御回路は、複数の測定対象の電圧測定を行う際に、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧、および診断用電位が入力される入力端子の電圧を測定することを特徴とする。
本発明によれば、診断用回路を特別に設けることなく、マルチプレクサを含む電圧測定装置の異常の有無を判定することが可能となる。
本発明による電圧測定装置の一実施の形態を示す図であり、温度測定装置に適用した場合を示す。 入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号および動作制御端子INHに入力される動作制御信号と選択される入力端子との関係を示す図である。 マルチプレクサを用いた従来の電圧測定装置を示す図である。 電圧測定を行う場合の入力端子の切替順序を示す図である。 従来の電圧測定装置においてマルチプレクサ1200の入力端子の開放が起きた場合の一例を示す図である。 マルチプレクサ1200の入力端子の開放を検出する場合の、測定および制御順序を説明する図である。 マルチプレクサ1200の入力端子の開放が検出可能な他の測定手順を説明する図である。 従来の電圧測定装置において、フィルタ抵抗1103が開放した場合の電圧測定値を示す図である。 フィルタ抵抗1103の開放を検出する場合の、測定および制御順序を説明する図である。 電動車両に搭載される走行用回転電機の駆動システムを示すブロック図である。 電池ブロック9AのIC1〜IC3の部分を詳細に示す図である。 IC内部ブロックの概略を示す図である。 図12に示したIC内部ブロックのデジタル回路部分を詳しく示すブロック図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は本発明による電圧測定装置の一実施の形態を示す図であり、温度測定装置1000に適用した場合を示す。温度測定装置1000は、温度センサとしてのサーミスタ1101が用いられる。温度測定装置1000には、温度計測をする際にサーミスタ1101との接続を切り換えるマルチプレクサ1200と、マルチプレクサ1200により接続されたサーミスタ1101の電圧を取り込み、その電圧を計測するマイコン1300を備えている。マルチプレクサ1200およびマイコン1300は、電圧5VのVccを動作電源としている。
マルチプレクサ1200は8つの入力端子IN1〜IN8を備えており、上述したように入力端子IN1〜IN6にはサーミスタ1101がそれぞれ接続され、入力端子IN7は動作電源Vcc(5V)に接続され、入力端子IN8はグランドに接続されている。各サーミスタ1101は、電流供給用のプルアップ抵抗1102を通じて電圧5Vの動作電源Vccに接続されている。各サーミスタ1101と各プルアップ抵抗1102との接続点は、抵抗1103とフィルタコンデンサ1104とで構成されるRCフィルタを介して、マルチプレクサ1200の入力端子IN1〜IN6に接続されている。なお、図1では、入力端子IN3〜IN6に接続されるサーミスタ1101、プルアップ抵抗1102、抵抗1103およびフィルタコンデンサ1104については、図示を省略した。
マルチプレクサ1200の出力端子OUTは、ADコンバータを内蔵するマイコン1300のAD入力端子に接続される。マルチプレクサ1200の3つの入力切替端子A,B,Cは、マイコン1300の3つの出力端子Y1,Y2,Y3にそれぞれ接続されている。マルチプレクサ1200は動作制御端子INHを有しており、その動作制御端子INHはマイコン1300の出力端子Y4に接続されている。
マルチプレクサ1200の入力端子IN1〜IN8の選択は、マイコン1300の出力端子Y1,Y2,Y3からマルチプレクサ1200の入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号に基づいて行われる。動作制御端子INHは、全ての入力端子IN1〜IN8を強制的にオフさせるための端子である。動作制御端子INHを“H”レベルにすると、入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号とは無関係に出力端子OUTは入力端子IN1〜IN8から遮断される。一方、動作制御端子INHを“L”レベルにすると、入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号が有効となる。
図2は、入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号および動作制御端子INHに入力される動作制御信号と選択される入力端子との関係を示す表を図示したものである。入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号を“H”レベル、“L”レベルのいずれかにすることによって、入力端子IN1〜IN8のいずれか一つが選択される。また、入力切替端子A,B,Cに入力される切替信号が“H”レベル、“L”レベルのいずれであっても、動作制御信号が“H”レベルであるである場合には、未接続状態となる。
サーミスタ1101の電圧を計測して温度測定装置1000により温度測定を行う場合、マイコン1300はマルチプレクサ1200の動作制御端子INHに切替信号Lを入力するとともに、マルチプレクサ1200の入力切替端子A,B,Cに所定の切替信号を入力して測定対象の入力端子を選択する。その結果、マルチプレクサ1200の出力端子OUTからは、選択された入力端子の電圧が出力される。出力端子OUTの出力電圧はマイコン1300のAD入力端子に入力され、ADコンバータによりデジタル変換されることで測定される。
一方、マルチプレクサを用いた従来の電圧測定装置は、一般的に図3のような構成となっている。すなわち、入力端子に動作電源Vcc(5V)やグランドが接続されるような構成となっておらず、入力端子IN7、IN8にも温度センサが接続されている。
入力切替にマルチプレクサを用いた温度測定装置の異常要因としては以下に示すいくつかの要因が考えられる。
(1)サーミスタ1101の断線あるいは短絡
(2)プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡
(3)フィルタコンデンサ1104の短絡
(4)マルチプレクサ1200の出力端子の開放
(5)マルチプレクサ1200の入力切替端子の開放あるいは短絡
(6)マルチプレクサ1200の入力端子の開放
(7)フィルタ抵抗1103の開放
上述した7つの異常要因の内、(1)〜(3)は図3に示す従来の構成でも異常を検出できるが、(4)〜(7)については異常を検出できない場合がある。以下では、本実施の形態において、上記(1)〜(7)の異常要因をどのように検出するかについて説明する。
入力端子IN1〜IN6に接続された6個のサーミスタ1101の電圧測定を行う場合、図4に示すような切替順序で入力端子IN1から順に選択するようにした。一般的に、マルチプレクサ1200のようなロジック回路では倫理切り替え時の遅延時間に微妙に差があるのが普通である。従来の場合には、図2の一段目から順にIN1→IN2→IN3→・・・のように切替を行うようにしている。この場合、例えば、IN2→IN3の切替において入力切替端子Aを「H→L」、入力切替端子Bを「L→H」のように切り換える場合に、マイコン1300から切替信号を同時に出力したとしても、マイコン1300の「H→L」、「L→H」の出力切り替えタイミングと、マルチプレクサ1200の入力切替端子A,Bの論理入力検知タイミングは微妙に異なる。そのため、マルチプレクサ1200の動作制御端子INHを有効(L)にしたまま入力端子を切り替えると、目的外の入力端子へ瞬間的に接続されてしまう可能性がある。
その間に、瞬間的ではあるがマルチプレクサ1200の浮遊容量Csへの充放電が行われるので、後述するマルチプレクサ1200の入力端子の開放検出に影響を及ぼす可能性がある。その対策として、本実施の形態では、マルチプレクサ1200の入力を切り替える際に、先ずマルチプレクサ1200の動作制御端子INHを非有効(H)にして、入力端子IN1〜IN8と出力端子OUTとを切り離す(図4の入力端子の欄に未接続と示す段)。その切り離した状態で切替信号の切り替えを行い、その後、マルチプレクサ1200の動作制御端子INHを有効(L)にして電圧測定を行うようにした。
例えば、入力端子IN1から入力端子IN2に切り替える場合を考える。入力端子IN1が選択されている場合には、入力切替信号はA=B=C=0となっている。次に、動作制御端子INHを1(H)にして、入力端子IN1〜IN8と出力端子OUTとを切り離し、その状態で、入力切替信号をA=1、B=C=0のように切り替える。次いで、動作制御端子INHを0(L)とすると、入力切替信号が有効になって入力端子IN2が選択される。
このような動作手順を採用することで、マルチプレクサ1200の入力切替時に目的外の入力端子に瞬間的に接続されてしまうような問題が解決される。その結果、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csへの充放電による影響をなくすことができ、電圧測定装置の信頼性向上を図ることができる。
なお、以下では実際の測定結果を参照しながら説明を行っているが、本実施の形態では、次のような条件で電圧測定を行った。6個のサーミスタ1101の電圧測定は、200msec毎に行った。また、マルチプレクサ1200の出力電圧が安定するまでには時間を要するため、マルチプレクサ1200の入力切替を行った後、約5μsec後にAD変換を行って電圧測定を行うようにしている。
(A1)サーミスタ1101の断線あるいは短絡の検出
図1に示すサーミスタ1101が短絡した時は、サーミスタ1101とプルアップ抵抗1102との接続点の電位が0Vとなる。そのため、出力端子OUTからは電圧値=0Vが出力されるので、マイコン1300は、電圧測定値が設定値以下(正常電圧範囲外)になったことを検出することにより異常発生を検出することができる。
一方、サーミスタ1101が断線した場合には接続点の電位はVcc=5Vとなるので、電圧測定値が設定値以上(正常電圧範囲外)となることで異常発生を検出することができる。なお、異常判定のための上記設定値はサーミスタ1101、プルアップ抵抗1102、マイコン1300のAD変換精度を勘案して設定すればよい。なお、このようなサーミスタ1101の断線あるいは短絡の検出は、図3に示した従来の電圧測定装置の場合においても、本実施の形態の場合と同様に行うことができる。
(A2)プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡の検出
プルアップ抵抗1102の開放が起きた場合、サーミスタ1101とプルアップ抵抗1102との接続点の電位が0Vとなる。一方、プルアップ抵抗1102が短絡した場合、接続点の電位はVcc=5Vとなる。よって、マイコン1300は、上述したサーミスタ1101の断線あるいは短絡の場合と同様に電圧測定値を設定値と比較することで、異常発生を検出することができる。なお、プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡の検出は、図3に示した従来の電圧測定装置の場合においても、本実施の形態の場合と同様に行うことができる。
(A3)フィルタコンデンサ1104の短絡
フィルタコンデンサ1104が短絡した場合には、電圧測定値が0Vとなるので、マイコン1300は、電圧測定値が設定値以下になったことを検出することにより異常発生を検出することができる。なお、フィルタコンデンサ1104の短絡の検出は、図3に示した従来の電圧測定装置の場合においても、本実施の形態の場合と同様に行うことができる。
(A4)マルチプレクサ1200の出力端子OUTの開放の検出
マイコン1300のADコンバータの特性にも依存するが、AD入力に入力浮遊容量が存在するため、ADコンバータで測定される電圧測定値は、ADコンバータの入力浮遊容量に充電された電圧を測定することになり、一般的に、出力端子OUTの開放後に、電圧値が徐々に下がって行く。そのため、図3に示す従来の電圧測定装置の場合には、出力端子OUTの開放が発生しても、しばらくはサーミスタ1101の正常電圧範囲内の電圧値が測定されることになり、長時間経過して入力浮遊容量の電圧値が0V近くまで下がった時に、初めて異常を検出することが可能となる。このように、従来の電圧測定装置は、異常を検出するまでに長時間を要するという問題点を有している。
一方、図1に示す本実施の形態の電圧測定装置1000では、入力端子IN7にVccを入力し入力端子IN8にグランド電位を入力するような構成とし、電圧測定時には、図4に示すように入力端子IN1〜IN8まで測定するようにしている。そのため、入力端子IN7、IN8の測定時に正常電圧範囲外の電圧測定値が得られ、一回の測定サイクルの中で出力端子OUTの開放を検出することができる。
例えば、出力端子OUTの開放が入力端子IN7の電圧測定の前に発生した場合、入力端子IN7の電圧測定時にはADコンバータの入力浮遊容量の電圧は正常電圧範囲となっている。そのため、入力端子IN7の電圧測定値は0Vではなく正常電圧範囲内の電圧値となる。同様に、その後に計測される入力端子IN8の電圧測定値も、Vccではなく正常電圧範囲内の電圧値となる。正常動作時は、入力端子IN7、IN8の両方の電圧測定値が正常電圧範囲となる可能性は非常に低く、また、上述した(1)〜(3)の故障モードにおいても入力端子IN7、IN8の両方の電圧測定値が正常電圧範囲となることは無い。よって、このような測定結果から、出力端子OUTの開放が発生しと短時間に判定することができる。
また、入力端子IN7から他の端子(入力端子IN8)に切り替える間に出力端子OUTの開放が発生した場合、その後に測定される入力端子IN1〜IN8の各電圧測定値も全て0Vとなる。さらにまた、入力端子IN8から他の端子(入力端子IN1)に切り替える間に出力端子OUTの開放が発生した場合には、その後に測定される入力端子IN1〜IN8の各電圧測定値は全てVccとなる。一方、上述した(1)〜(3)の故障モードにおいては、このように、全ての入力端子IN1〜IN8の電圧測定値が0V(グランドレベル)またはVcc(Vccレベル)となることは無い。よって、上述した全ての入力端子IN1〜IN8の電圧測定値が正常電圧範囲となる場合も含めて、入力端子IN1〜IN8の電圧測定値が同一であった場合には、出力端子OUTの開放が発生したと短時間に判定することができる。
なお、入力端子IN1〜IN6と入力端子IN7(Vcc)の電圧測定を行うような測定動作、または、入力端子IN1〜IN6と入力端子IN8(GND)の電圧測定を行うような測定動作の場合も、測定した入力端子の電圧測定値の全てが同一であった場合には、出力端子OUTに開放が発生したと判定することができる。
(A5)マルチプレクサ1200の入力切替端子A〜Cの開放、短絡の検出
従来の電圧測定装置の場合、マイコン1300は、マルチプレクサ1200が実際にどの入力端子と出力端子とを接続しているかは、電圧測定値から判定することはできない。そのため、入力切替端子A〜Cに開放あるいは短絡が発生した場合でも、マイコン1300はそのような異常が発生したことを検出できない。
例えば、極端な例として、マイコン1300からの切替信号に関係なく同一の入力端子の電圧を測定してしまうような故障が発生した場合、全ての電圧測定値が同一として検出される。そのため、その電圧測定値が正常範囲内であれば、マルチプレクサ1200の異常は検出されないことになる。
一方、本実施の形態の場合は、マルチプレクサ1200の入力端子IN7をVccに接続し、入力端子IN8をグランドに接続する構成とし、それらの電圧値はサーミスタ1101の正常電圧範囲を外れている。そのため、マイコン1300は、マルチプレクサ1200が入力切替信号通りに入力端子IN7,IN8を選択しているか否かを、電圧測定値から検出することができる。
すなわち、入力端子IN7を指令したときに電圧測定値としてVccが検出されなかった場合には、また、入力端子IN8を指令したときに電圧測定値として0Vが検出されなかった場合には、入力切替端子A〜Cの開放または短絡に起因するマルチプレクサ1200の異常と判断することができる。なお、異常判断の電圧値としてグランドとVccとが測定されるので、異常か否かの判定値はVccおよびグランドを測定した場合の最大誤差を勘案して決定すればよい。
(A6)マルチプレクサ1200の入力端子の開放の検出
マルチプレクサ1200の入力端子の開放が起きた場合、従来の電圧測定装置では、マルチプレクサの浮遊容量Csに充電された電圧が測定される。そのため、開放が起きた入力端子から他の入力端子に切り替えなければ、一般的には電圧値は徐々に下がっていく。しかし、実際には他の入力端子への接続切替に伴い浮遊容量Csが充放電されてしまい、中途半端な電圧で保持されてしまうことになる。
図5はそのような場合の一例(実験例)を示したものである。入力端子IN1〜IN8が正常な場合には、正常時と記載した縦列の欄の電圧値が測定される。いずれの電圧測定値も正常範囲内になっている。一方、入力開放時と記載した縦列の欄の電圧値は各入力端子IN1〜IN8が開放した場合に測定される電圧値を示している。
例えば、入力端子IN1が開放している場合には、入力端子IN1を選択した際の電圧測定値は、その前に測定した入力端子IN8の電圧値に近い値(若干小さい値)となっている。これは、入力端子IN8を測定したときに浮遊容量Csが入力端子IN8となり、次いで入力端子IN1に切り換えても、入力端子IN1は開放しているので、浮遊容量の電圧値は正常時の電圧に切り替わらず、入力端子IN8が接続された時の電圧値にほぼ維持されていることによる。また、入力端子IN2が開放した場合には、入力端子IN2の電圧測定値は入力端子IN1の測定電圧値(=1V)より若干低めの電圧値0.8Vが計測される。同様に、入力端子IN3〜IN8が開放した場合も、それらを測定する一つ前の入力端子の電圧測定値より低めの電圧値が測定される。
このように、従来の電圧測定装置の場合には、開放している入力端子の電圧測定値は、その入力端子を測定する直前に測定された入力端子の電圧測定値よりやや低い電圧が測定され、電圧測定値が正常とされる電圧範囲内にとどまったままとなり、異常を検出することができなかった。
一方、本実施の形態の場合、図6に示すような手順で電圧測定を行うことにより、マルチプレクサ1200の入力端子の開放を検出することができる。例えば、入力端子IN1の電圧測定の場合を例に説明すると、先ず、測定対象である入力端子IN1の電圧を測定する前に、グランドに接続されている入力端子IN8に接続するようにマルチプレクサ1200に指令する。その後、入力端子IN1の電圧測定を行う。この例では、測定対象の入力端子を測定する前に、入力端子IN8に5μsec間接続した後に、当該入力端子の接続に切替を行い、その後にADコンバータで電圧測定を行った。
入力端子IN1が開放していない正常時の場合には、入力端子IN1の電圧測定値は正常値1Vが測定される。一方、入力端子IN1が開放している場合には、マルチプレクサの浮遊容量Csの電圧は、直前に接続された入力端子IN8とほぼ同じ電圧値になっている。実験では、電圧値0.1Vが測定された。入力端子IN2〜IN7の測定を同様に行った場合も、入力端子が開放しているときの電圧測定値は0.1Vとなった。
また、入力端子IN8の測定の場合も、入力端子IN8を測定した後に再び測定対象である入力端子IN8を測定する。入力端子IN8が開放している場合には、マルチプレクサの浮遊容量Csの電圧は、入力端子IN7に接続したときの電圧値とほぼ同じ値となっている。実験では4.9Vとなっており、入力端子IN8の測定ではこの電圧値4.9Vが測定されることになる。
このように、測定対象である入力端子を測定する前に、グランドに接続されている入力端子IN8に接続し、その後、該当入力端子を測定することにより、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csをグランド接続で放電することができる。その結果、入力端子開放時には正常電圧範囲を外れたグランドに近い電圧値が測定され、入力端子の開放を容易に検出することができる。
なお、図6に示す例では、測定対象の入力端子を測定する前に入力端子IN8(GND)を測定するようにしたが、入力端子IN7(Vcc)を測定するようにしても良い。この場合、マルチプレクサ1200の浮遊容量CsをVcc接続で充電することができる。その結果、入力端子開放時には正常電圧範囲を外れたVccに近い電圧値が測定され、入力端子の開放を容易に検出することができる。
なお、前述した(1)サーミスタ1101の断線あるいは短絡、(2)プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡、(3)フィルタコンデンサ1104の短絡、(4)マルチプレクサ1200の出力端子の開放、(5)マルチプレクサ1200の入力切替端子の開放あるいは短絡については、異常の発生を電圧測定値から判断できるので、図6に示した測定方法においても、電圧測定値が正常範囲か否かによって容易に異常を検出することができる。
図7は、マルチプレクサ1200の入力端子の開放が検出可能な他の測定手順を示す図である。先ず、入力端子IN8(GND)に接続して、その後、測定対象である入力端子に接続して電圧値を測定する(1回目の電圧測定)。次に、入力端子IN7(Vcc)に接続した後に、当該入力端子に接続して電圧値を再び測定する(2回目の電圧測定)。そして、2回目の電圧測定値と1回目の電圧測定値との差を取り、その差が設定値以上であれば異常と判定する。
例えば、入力端子IN1を例に説明すると、入力端子IN1が開放していない正常時には、1回目の電圧測定値も2回目の電圧測定値も正常な電圧値1Vとなっている。そのため、2回目の電圧測定値と1回目の電圧測定値との差は0Vとなる。
入力端子IN1が開放している異常時には、直前に入力端子IN8を接続したことによりマルチプレクサ1200の浮遊容量Csがグランド近くまで放電され、1回目の電圧測定ではその浮遊容量Csの電圧値が測定される。そのため、1回目の電圧測定値として0.1Vが計測される。一方、2回目の電圧測定では、入力端子IN7に接続した後の浮遊容量Csの電圧値が測定されるので、Vccに近い電圧値4.9Vが測定されることになる。その結果、2回目の電圧測定値と1回目の電圧測定値との差は4.8Vとなる。なお、図7の「電圧測定値2−電圧測定値1」と示す縦列の電圧値は、当該入力端子が開放している場合の値を示している。
図7に示すように、上述したような測定を行うことにより、入力端子IN1〜IN6については、2回目の電圧測定値と1回目の電圧測定値との差として正常時には0Vが得られ、開放時には4.8Vが得られる。このような差の違いから、入力端子が開放しているか否かを判定することができる。
なお、入力端子IN7については、開放時には1回目も2回目も、最初に入力端子IN8に接続した後の浮遊容量Csの電圧値が測定されるので、測定値は0.1Vとなる。また、入力端子IN8については、一つ前の入力端子IN7測定における浮遊容量Csの電圧値が測定されるので、測定値は1回目も2回目も4.9Vとなる。そのため、入力端子IN7,IN8に関しては、2回目の電圧測定値と1回目の電圧測定値との差から開放しているか否かを判定できない。しかし、開放している場合には、入力端子IN7,IN8に接続したときの電圧測定値が期待される値からかけ離れているので、これらの電圧測定値から直接に異常(開放)を容易に検出することができる。
上述のように、図7に示すような方法で電圧測定を行うことにより、マルチプレクサ1200の入力開放を検出することができる。また、電圧測定値が正常範囲か否か(入力端子IN1〜IN6の場合)、電圧測定値が期待通りか否か(入力端子IN7、IN8の場合)によって、前述した(1)サーミスタ1101の断線あるいは短絡、(2)プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡、(3)フィルタコンデンサ1104の短絡、(4)マルチプレクサ1200の出力端子の開放、(5)マルチプレクサ1200の入力切替端子の開放あるいは短絡についても、異常を検出することができる。
さらに、(1)〜(5)が原因とする異常か、(6)のマルチプレクサ1200の入力開放を原因とする異常かを識別して検出することができる。すなわち、入力端子IN1〜IN6が正常の場合には、1回目の電圧測定も2回目の電圧測定も同一の正常電圧値が測定され、電圧測定値の差は0Vとなる。入力端子が開放の場合には、1回目の電圧測定値は0.1V、2回目の電圧測定値は4.9V、電圧測定値の差は4.8Vとなる。(1)〜(5)が原因の異常の場合には、1回目の電圧測定値も2回目の電圧測定値も同一であって、異常モードに応じて0.1Vおよび4.9Vのいずれかが検出される。
なお、入力電圧そのものが大きく変動する場合には、一回目の測定値と二回目の測定値に差が生じる可能性もあるので、閾値は一回目の測定と二回目の測定の時間差で発生しうる最大の電圧差を想定して定めればよい。
(A7)フィルタ抵抗1103の開放の検出
フィルタ抵抗1103の開放が発生した場合、入力端子にフィルタコンデンサ1104が接続されているため、フィルタ抵抗開放後もこのフィルタコンデンサ1104に充電された電荷が残留する。そのため、従来の測定装置では、フィルタ抵抗開放後も電圧測定値がある値にとどまる可能性が高い。特に、ノイズ対策のために、温度測定装置などでは、比較的大容量のコンデンサを用いてカットオフ周波数を低くすることが多く、その値はマルチプレクサ1200の浮遊容量よりも十分大きい。
図8は、従来の電圧測定装置において、フィルタ抵抗1103が開放した場合の電圧測定値を示したものである。例えば、入力端子IN1に接続されているフィルタ抵抗1103が開放した場合、フィルタ抵抗開放直後は開放前(正常時)と同じ電圧値1Vが測定される。その後、入力端子IN8を測定した後に、再び入力端子IN1に接続された場合を考える。入力端子IN8の測定時には、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csの電圧値は入力端子IN8と同じ電圧値4.5Vとなっている。
その後、入力端子IN8から入力端子IN1に接続が切り替えられると、浮遊容量Csの方がフィルタコンデンサ1104よりも電圧が高いので、浮遊容量Csによってフィルタコンデンサ1104が充電されることになる。この実験では電圧測定の間隔は200msecであるので、200msec周期で電圧測定が繰り返されて、入力端子IN8から入力端子IN1への切替が繰り返される度に、フィルタコンデンサ1104の電圧値は浮遊容量Csの電圧値(4.5V)に近付く。そして、解放後5分を経過すると、図8に示すように入力端子IN1の電圧測定値は4.5Vとなる。
同様に、入力端子IN2〜IN8の場合も、開放後5分後の電圧測定値は、測定順序が一つ前の入力端子の電圧値とほぼ同じになる。すなわち、最終的には当該入力端子の測定前に選択した入力端子の電圧が測定されるようになり、電圧測定値からの異常検出は困難である。
一方、本実施の形態では、図9に示すような方法で測定を行うことにより、フィルタ抵抗1103の開放が発生した場合でも、異常検出をすることができる。例えば、入力端子IN1に接続されているフィルタ抵抗1103が開放している場合について考える。この場合、開放直後はフィルタコンデンサ1104は電圧値1Vに充電されている。
この入力端子IN1を測定する際の手順は、最初に入力端子IN7(Vcc)に接続して、フィルタコンデンサ1104の電圧値がVcc程度となるように充電する。その後、入力端子IN1の電圧測定を行ったならば、入力端子IN8(GND)に接続を切り替えた後に、再び入力端子IN1に接続し、電圧測定を行う。
最初に入力端子IN7に接続されているときには、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csは電圧値Vccに充電されており、次いで入力端子IN1に接続することで、入力端子IN1に接続されているフィルタコンデンサ1104は浮遊容量Csにより充電される。
図9に示す例では、入力端子IN7から入力端子IN1への切替回数(すなわち充電回数)を20回とし、入力端子IN7(Vcc)への接続時間は5μsec、入力端子IN1への接続時間は5μsecとした。これにより、20回切り替えを行った後(約10sec後)の入力端子IN1の電圧測定値は4.8Vとなった。
次に、接続を入力端子IN1から入力端子IN8(GND)に切り替えた後に、再び入力端子IN1に接続して入力端子IN1の電圧測定を行う。この場合の入力端子IN8(GND)および入力端子IN1への接続回数は1回であり、入力端子IN8(GND)への接続時間は5μsecで、その後の入力端子IN1への接続時間は20msecとした。
入力端子IN1から入力端子IN8(GND)に切り替えることで、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csはグランドレベルまで放電され、再び入力端子IN1に接続することで、浮遊容量Csは入力端子IN1に接続されているフィルタコンデンサ1104の電圧まで充電される。すなわち、フィルタコンデンサ1104の電圧値を測定したことになる。図9に示す例では、フィルタ抵抗1103が開放して約10sec後に、電圧測定値がほぼ4.8Vとなって異常と検出できた。
このように、入力端子に接続されているRCフィルタのフィルタ抵抗1103が開放した場合には、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csと動作電源Vccに接続されている入力端子IN7とを利用することにより、フィルタコンデンサ1104の電圧が正常電圧範囲外(4,8V=Vccレベル)となるように充電ことができる。フィルタ抵抗1103が開放していなければ、上述のような切替動作を行っても入力端子IN1の電圧測定値は1Vであるので、測定電圧値が正常電圧範囲外になることで、フィルタ抵抗1103が開放を検出することができる。
なお、グランド接続後の当該入力端子への接続時間を20msecと、Vcc接続後の当該入力端子への接続時間5μsecに比べて長くしたのは、正常な状態でマルチプレクサ1200の浮遊容量Csを通じてフィルタコンデンサ1104が充電されてしまい、正常接続時の測定値に誤差が発生するためである。この対策として、測定対象への接続時間を長くして測定すれば、フィルタコンデンサ1104の電荷は放電されて測定電圧の誤差は少なくなる。この誤差を考慮しないのであれば、入力端子IN8→入力端子IN1という切替の動作を省略しても構わない。
図9に示した例では、フィルタ抵抗1103が開放した場合にフィルタコンデンサ1104が充電されるような制御としたが、入力端子IN7に代えて入力端子IN8(GND)に繰り返し接続することで、フィルタコンデンサ1104が放電されるような制御としても良い。この場合、フィルタ抵抗1103が開放していると、電圧測定値がグランドレベルとなるため、グランドレベルになったことを検出することで異常を検出することができる。
上述した方法では、グランド(入力端子IN8)への接続後測定対象への接続が行われたときに、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csを通じてRCフィルタのフィルタコンデンサ1104が放電され、逆に、Vcc(入力端子IN7)への接続後に測定対象への接続が行われたときに、マルチプレクサ1200の浮遊容量Csを通じてRCフィルタのフィルタコンデンサ1104が充電される。よって、Vccとグランドの接続時間と接続回数を異なる値にすることで、フィルタコンデンサ1104を充電方向あるいは放電方向のどちらかにすることができる。その結果、フィルタ抵抗1103の開放が発生した場合に測定値が上限値あるいは下限値の範囲外となって、異常の検出が可能となる。
なお、前述した(1)サーミスタ1101の断線あるいは短絡、(2)プルアップ抵抗1102の開放あるいは短絡、(3)フィルタコンデンサ1104の短絡、(4)マルチプレクサ1200の出力端子の開放、(5)マルチプレクサ1200の入力切替端子の開放あるいは短絡については、異常の発生を電圧測定値から判断できるので、図9に示した測定方法においても、電圧測定値が正常範囲か否かによって容易に異常を検出することができる。また、(6)のマルチプレクサ1200の入力開放を原因とする異常についても検出することができる。
上述した本実施の形態の電圧測定装置は種々の装置の電圧測定に用いることができる。例えば、以下に説明するようなハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される走行用バッテリに関して、バッテリを構成する複数のセルのセル電圧測定や、バッテリの温度測定などに適用できる。
図10は、電動車両に搭載される走行用回転電機の駆動システムを示すブロック図である。図10に示す駆動システムは、電池モジュール9、電池モジュール9を監視する電池監視装置100、電池モジュール9からの直流電力を3相交流電力に変換するインバータ装置220、車両駆動用のモータ230を備えている。モータ230は、インバータ装置220からの3相交流電力により駆動される。インバータ装置220と電池監視装置100とはCAN通信で結ばれており、インバータ装置220は電池監視装置100に対して上位コントローラとして機能する。また、インバータ装置220は、さらに上位のコントローラ(不図示)からの指令情報に基づいて動作する。
インバータ装置220は、パワーモジュール226と、MCU222と、パワーモジュール226を駆動するためのドライバ回路224とを有している。パワーモジュール226は、電池モジュール9から供給される直流電力を、モータ230を駆動するための3相交流電力に変換する。なお、図示していないが、パワーモジュール226に接続される強電ラインHV+,HV−間には、約700μF〜約2000μF程度の大容量の平滑キャパシタが設けられている。この平滑キャパシタは、電池監視装置100に設けられた集積回路に加わる電圧ノイズの低減する働きをする。
インバータ装置220の動作開始状態では平滑キャパシタの電荷は略ゼロであり、リレーRLを閉じると大きな初期電流が平滑キャパシタへ流れ込む。そして、この大電流のためにリレーRLが融着して破損するおそれがある。この問題を解決するために、MCU222は、さらに上位のコントローラからの命令に従い、モータ230の駆動開始時に、プリチャージリレーRLPを開状態から閉状態にして平滑キャパシタを充電し、その後にリレーRLを開状態から閉状態として、電池モジュール9からインバータ装置220への電力の供給を開始する。平滑キャパシタを充電する際には、抵抗RPREを介して最大電流を制限しながら充電を行う。このような動作を行うことで、リレー回路を保護すると共に、電池セルやインバータ装置220を流れる最大電流を所定値以下に低減でき、高い安全性を維持できる。
なお、インバータ装置220は、モータ230の回転子に対するパワーモジュール226により発生する交流電力の位相を制御して、車両制動時にはモータ230をジェネレータとして動作させる。すなわち回生制動制御を行い、ジェネレータ運転により発電された電力を電池モジュール9に回生して電池モジュール9を充電する。電池モジュール9の充電状態が基準状態より低下した場合には、インバータ装置220はモータ230を発電機として運転する。モータ230で発電された3相交流電力は、パワーモジュール226により直流電力に変換されて電池モジュール9に供給される。その結果、電池モジュール9は充電される。
一方、モータ230を力行運転する場合、MCU222は上位コントローラの命令に従い、モータ230の回転子の回転に対して進み方向の回転磁界を発生するようにドライバ回路224を制御し、パワーモジュール226のスイッチング動作を制御する。この場合は、電池モジュール9から直流電力がパワーモジュール226に供給される。また、回生制動制御により電池モジュール9を充電する場合には、MCU222は、モータ230の回転子の回転に対して遅れ方向の回転磁界を発生するようにドライバ回路224を制御し、パワーモジュール226のスイッチング動作を制御する。この場合はモータ230から電力がパワーモジュール226に供給され、パワーモジュール226の直流電力が電池モジュール9へ供給される。結果的にモータ230は発電機として作用することとなる。
インバータ装置220のパワーモジュール226は、導通および遮断動作を高速で行い直流電力と交流電力間の電力変換を行う。このとき、大電流を高速で遮断するので、直流回路の有するインダクタンスにより大きな電圧変動が発生する。この電圧変動を抑制するため、上述した大容量の平滑キャパシタが設けられている。
電池モジュール9は、直列接続された2つの電池ブロック9A,9Bで構成されている。各電池ブロック9A,9Bは、直列接続された16セルの電池セルを備えている。電池ブロック9Aと電池ブロック9Bとは、スイッチとヒューズとが直列接続された保守・点検用のサービスディスコネクトSDを介して直列接続される。このサービスディスコネクトSDが開くことで電気回路の直接回路が遮断され、仮に電池ブロック9A,9Bのどこかで車両との間に1箇所接続回路ができたとしても電流が流れることはない。このような構成により高い安全性を維持できる。このような構成により高い安全性を維持できる。又、点検時に人間がHV+とHV−の間を触っても、高電圧は人体に印加されないので安全である。
電池モジュール9とインバータ装置220との間の強電ラインHV+には、リレーRL,抵抗RPおよびプリチャージリレーRLPを備えた電池ディスコネクトユニットBDUが設けられている。抵抗RPおよびプリチャージリレーRLPの直列回路は、リレーRLと並列に接続されている。
電池監視装置100は、主に各セル電圧の測定、総電圧の測定、電流の測定、セル温度およびセルの容量調整等を行う。そのために、セルコントローラとしてのIC(集積回路)1〜IC6が設けられている。各電池ブロック9A,9B内に設けられた16セルの電池セルは、それぞれ3つのセルグループに分けられ、各セルグループ毎に一つの集積回路が設けられている。
IC1〜IC6は、通信系602と1ビット通信系604とを備えている。セル電圧値読み取りや各種コマンド送信のための通信系602においては、絶縁素子(例えば、フォトカプラ)PHを介してデイジーチェーン方式でマイコン30とシリアル通信を行う。1ビット通信系604は、セル過充電が検知されたときの異常信号を送信する。図1に示す例では、通信系602は、電池ブロック9AのIC1〜IC3に対する上位の通信経路と、電池ブロック9BのIC4〜IC6に対する下位の通信経路とに分けられている。
各ICは異常診断を行い、自分自身が異常と判断した場合、あるいは前のICから異常信号を受信端子FFIで受信した場合に、送信端子FFOから異常信号を送信する。一方、既に受信端子FFIで受信していた異常信号が消えたり、あるいは自分自身の異常判断が正常判断となったりした場合には、送信端子FFOから伝送される異常信号は消える。この異常信号は本実施形態では1ビット信号である。
マイコン30は異常信号をICに送信しないが、異常信号の伝送路である1ビット通信系604が正しく動作することを診断するために、擬似異常信号であるテスト信号を1ビット通信系604に送出する。このテスト信号を受信したIC1は異常信号を通信系604へ送出し、その異常信号がIC2によって受信される。異常信号はIC2からIC3、IC4、IC5、IC6の順に送信され、最終的にはIC6からマイコン30へと返信される。通信系604が正常に動作していれば、マイコン30から送信された擬似異常信号
は通信系604を介してマイコン30に戻ってくる。このように擬似異常信号をマイコン30が送受することで通信系604の診断ができ、システムの信頼性が向上する。
電池ディスコネクトユニットBDU内にはホール素子等の電流センサSiが設置されており、電流センサSiの出力はマイコン30に入力される。電池モジュール9の総電圧および温度に関する信号もマイコン30に入力され、それぞれマイコン30のAD変換器(ADC)によって測定される。温度センサは電池ブロック9A,9B内の複数箇所に設けられている。この温度測定に本実施の形態の電圧測定装置および異常判定方法を適用することができる。すなわち、電池ブロック9A,9B内に設けられた温度センサの電圧信号をマルチプレクサに取り込み、そのマルチプレクサの出力を図10のマイコン30に取り込むようにすればよい。
図11は、図10の電池ブロック9Aに関するIC1〜IC3の部分を示す図である。なお、説明は省略するが、電池ブロック9Bに関しても同様の構成となっている。電池ブロック9Aに設けられている16セルの電池セルは、4セル、6セル、6セルの3つにセルグループに分かれており、各セルグループに対応してIC1,IC2,IC3が設けられている。上述したように、IC1〜IC3の各々は、それらが監視する複数の電池セルの電圧を検出する。このIC1〜IC3における電圧測定にも、本実施の形態の電圧測定装置および異常判定方法を適用することができる。
IC1のCV1〜CV6端子は電池セルのセル電圧を計測するための端子であり、各ICは6セルまで計測することができる。6セルを監視するIC2,IC3の場合、CV1〜CV6端子の電圧計測ラインには、端子保護及び容量調整の放電電流制限のための抵抗RCVがそれぞれ設けられている。一方、4セルを監視するIC1の場合には、CV3〜CV6端子の電圧計測ラインに、端子保護及び容量調整の放電電流制限のための抵抗RCVがそれぞれ設けられている。各電圧計測ラインはセンシング線LSを介して各電池セルBCの正極または負極に接続されている。なお、電池セルBC6の負極には、IC2,IC3のGNDS端子が接続されている。例えば、電池セルBC1のセル電圧を計測する場合には、CV1−CV2端子間の電圧を計測する。また、電池セルBC6のセル電圧を計測する場合には、CV6−GNDS端子間の電圧を計測する。IC1の場合には、CV3〜CV6端子およびGNDS端子を用いて電池セルBC1〜BC4のセル電圧を計測する。電圧計測ライン間には、コンデンサCv,C in は、ノイズ対策として設けられている。
電池モジュール9の性能を最大限に活用するためには、32セルのセル電圧を均等化する必要がある。例えば、セル電圧のばらつきが大きい場合、回生充電時に最も高い電池セルが上限電圧に達した時点で回生動作を停止する必要がある。この場合、その他の電池セルのセル電圧は上限に達していないにもかかわらず、回生動作を停止して、ブレーキとしてエネルギーを消費することになる。このようなことを防止するために、各ICは、マイコン30からのコマンドで電池セルの容量調整のための放電を行う。
図11に示すように、各IC1〜IC3は、CV1−BR1,BR2−CV3,CV3−BR3,BR4−CV5,CV5−BR5およびBR6−GNDSの各端子間にセル容量調整用のバランシングスイッチBS1〜BS6を備えている。例えば、IC1の電池セルBC1の放電を行う場合には、バランシングスイッチBS3をオンする。そうすると、電池セルCV1の正極→抵抗RCV→CV1端子→バランシングスイッチBS3→BR3端子→抵抗RB→電池セルCV1の負極の経路でバランシング電流が流れる。RBまたはRBBはバランシング用の抵抗である。
IC1〜IC3間には、上述したように通信系602,604が設けられている。マイコン30からの通信コマンドは、フォトカプラPHを介して通信系602に入力され、通信系602を介してIC1の受信端子LIN1で受信される。IC1の送信端子LIN2からは、通信コマンドに応じたデータやコマンドが送信される。IC2の受信端子LIN1で受信された通信コマンドは、送信端子LIN2から送信される。このように順に受信および送信を行い、伝送信号は、IC3の送信端子LIN2から送信され、フォトカプラPHを介してマイコン30の受信端子で受信される。IC1〜IC3は、受信した通信コマンドに応じて、セル電圧等の測定データのマイコン30への送信や、バランシング動作を行う。さらに、各IC1〜IC3は、測定したセル電圧に基づいてセル過充電を検知する。その検知結果(異常信号)は、信号系604を介してマイコン30へ送信される。
図12はIC内部ブロックの概略を示す図であり、6つの電池セルBC1〜BC6が接続されるIC2を例に示した。なお、説明は省略するが、他のICに関しても同様の構成となっている。IC2には、電池状態検出回路としてのマルチプレクサ120やアナログデジタル変換器122A,IC制御回路123,診断回路130,伝送入力回路138,142,伝送出力回路140,143,起動回路254,タイマ回路150,制御信号検出回路160,差動増幅器262およびOR回路288が設けられている。
電池セルBC1〜BC6の各端子の電位は、CV1端子〜CV6端子およびGNDS端子を介してマルチプレクサ120に入力される。電圧測定をする場合には、マルチプレクサ120はCV1端子〜CV6端子およびGNDS端子のいずれかを選択して、端子間電圧を差動増幅器262に入力する。差動増幅器262の出力は、アナログデジタル変換器122Aによりデジタル値に変換される。デジタル値に変換された端子間電圧はIC制御回路123に送られ、内部のデータ保持回路125に保持される。CV1〜CV6,GNDS端子に入力される各電池セルBC1〜BC6の各端子の電位は、IC2のグランド電位に対して直列接続された電池セルの電圧に基づく電位でバイアスされている。上記差動増幅器262により上記バイアス電位の影響が除去され、各電池セルBC1〜BC6の各端子の電位に基づくアナログ値がアナログデジタル変換器122Aに入力される。
IC制御回路123は、演算機能を有すると共に、データ保持回路125と、電圧測定や状態診断を周期的に行うタイミング制御回路126と、診断回路130からの診断フラグがセットされる診断フラグ保持回路128とを有している。IC制御回路123は、伝送入力回路138から入力された通信コマンドの内容を解読し、その内容に応じた処理を行う。コマンドとしては、例えば、各電池セルの端子間電圧の計測値を要求するコマンド、各電池セルの充電状態を調整するための放電動作を要求するコマンド、当該ICの動作を開始するコマンド(Wake UP)、動作を停止するコマンド(スリープ)、アドレス設定を要求するコマンド、等を含んでいる。
診断回路130は、IC制御回路123からの計測値に基づいて、各種診断、例えば過充電診断や過放電診断を行う。データ保持回路125は、例えばレジスタ回路で構成されており、検出した各電池セルBC1〜BC6の各端子間電圧を各電池セルBC1〜BC6に対応づけて記憶し、また、その他の検出値を、予め定められたアドレスに読出し可能に保持する。
IC2の内部回路には、少なくとも2種類の電源電圧VCC,VDDが使用される。図
3に示す例では、電圧VCCは直列接続された電池セルBC1〜BC6で構成される電池セルグループの総電圧であり、電圧VDDは定電圧電源134によって生成される。マルチプレクサ120および信号伝送のための伝送入力回路138,142は高電圧VCCで動作する。また、アナログデジタル変換器122A、IC制御回路123、診断回路130、信号伝送のための伝送出力回路140,143は低電圧VDDで動作する。
IC2の受信端子LIN1で受信した信号は伝送入力回路138に入力され、受信端子FFIで受信した信号は伝送入力回路142に入力される。伝送入力回路142は、伝送入力回路138と同様の回路構成となっている。伝送入力回路138は、隣接する他のICからの信号を受信する回路231とフォトカプラPHからの信号を受信する回路234とを備えている。
図11に示すように、最上位のIC1の場合には、フォトカプラPHからの信号が受信端子LIN1に入力され、他のIC2,IC3の場合には、隣接ICからの信号が受信端子LIN1に入力される。そのため、回路231および234のどちらを使用するかは、図12の制御端子CTに印加される制御信号に基づき、切換器233により選択される。制御端子CTに印加された制御信号は、制御信号検出回路160に入力され、切換器233は制御信号検出回路160からの指令により切り替え動作を行う。
すなわち、ICの伝送方向最上位のICである場合、すなわち、ICの受信端子LIN1に上位コントローラ(マイコン30)からの信号が入力される場合には、切換器233は下側接点が閉じ、回路234の出力信号が伝送入力回路138から出力される。一方、ICの受信端子LIN1に隣接ICからの信号が入力される場合には、切換器233は上側接点が閉じ、回路232の出力信号が伝送入力回路138から出力される。図3に示すIC2の場合、伝送入力回路138には隣接IC1からの信号が入力されるので、切換
器233は上側接点が閉じる。上位コントローラ(マイコン30)からの出力と隣接ICの送信端子LIN2からの出力とでは出力波形の波高値が異なるため、判定する閾値が異なる。そのため、制御端子TCの制御信号に基づいて、回路138の切換器233を切り換えるようにしている。なお、通信系604についても同様の構成となっている。
受信端子LIN1で受信された通信コマンドは、伝送入力回路142を通ってIC制御回路123に入力される。IC制御回路123は、受信した通信コマンドに応じたデータやコマンドを伝送出力回路140へ出力する。それらのデータやコマンドは、伝送出力回路140を介して送信端子LIN2から送信される。なお、伝送出力回路143も、伝送出力回路140と同様の構成である。
端子FFIから受信した信号は、異常状態(過充電信号)を伝送するために使用される。端子FFIから異常を表す信号を受信すると、その信号は伝送入力回路142およびOR回路288を介して伝送出力回路143に入力され、伝送出力回路143から端子FFOを介して出力される。また診断回路130で異常を検知すると、端子FFIの受信内容に関係なく、診断フラグ保持回路128からOR回路288を介して伝送出力回路143に異常を表す信号が入力され、伝送出力回路143から端子FFOを介して出力される。
隣接ICまたはフォトカプラPHから伝送されてきた信号を起動回路254により受信すると、タイマ回路150が動作し、定電圧電源134に電圧VCCを供給する。この動作により定電圧電源134は動作状態となり、定電圧VDDを出力する。定電圧電源134から定電圧VDDが出力されるとIC2はスリープ状態から立ち上がり動作状態となる。
前述したように、IC内には、電池セルBC1〜BC6の充電量を調整するためのバランシングスイッチSB1〜SB6が設けられている。本実施形態では、バランシングスイッチBS1,BS3,BS5にはPMOSスイッチが用いられ、バランシングスイッチBS2,BS4,BS6にはNMOSスイッチが用いられている。
これらのバランシングスイッチSB1〜SB6の開閉は、放電制御回路132によって制御される。マイコン30からの指令に基づいて、放電させるべき電池セルに対応したバランシングスイッチを導通させるための指令信号が、IC制御回路123から放電制御回路132に送られる。IC制御回路123は、マイコン30から各電池セルBC1〜BC6に対応した放電時間の指令を通信により受け、上記放電の動作を実行する。
図13に示すブロック図は、図12に示したIC内部ブロックのデジタル回路部分を詳しく示したものである。マルチプレクサ120には、不図示のデコーダから信号STG1,STG2が入力され、その信号に基づいてマルチプレクサ120による選択動作が行われる。例えば電池セルBC1の電圧を計測する場合には、端子CV1と端子CV2とを選択すると、電池セルBC1の電圧がマルチプレクサ120から差動増幅器262に出力される。ここでは、電池セルの端子電圧計測について説明する。
なお、電池セルBC1〜BC4(または、BC1〜BC6)は直列接続されているので、各端子電圧の負極電位が異なっている。そのため、基準電位(IC1〜IC3内のGND電位)をそろえるために差動増幅器262を使用している。差動増幅器262の出力はアナログデジタル変換器122Aによりデジタル値に変換され、平均化回路264に出力される。平均化回路264は所定回数の測定結果の平均値を求める。その平均値は、電池セルBC1の場合には現在値記憶回路274のレジスタCELL1に保持される。なお、図13の現在値記憶回路274、初期値記憶回路275、基準値記憶回路278は、図12のデータ保持回路125に対応する。
平均化回路264は、平均化制御回路263に保持された測定回数の平均値を演算し、その出力を上述の現在値記憶回路274に保持する。平均化制御回路263が1を指令すれば、アナログデジタル変換器122Aの出力は、平均化されないでそのまま現在値記憶回路274のレジスタCELL1に保持される。平均化制御回路263が4を指令すれば、電池セルBC1の端子電圧の4回の計測結果が平均化され、その平均値が上記現在値記憶回路274のレジスタCELL1に保持される。図10に示す電池モジュール9の直流電力はインバータ装置に供給され、交流電力に変換される。インバータ装置による直流電力から交流電力への変換の際に電流の導通や遮断動作が高速に行われ、そのときに大きなノイズが発生するが、平均化回路264を設けることで、そのようなノイズの悪影響を少なくできる効果がある。
デジタル変換された電池セルBC1の端子電圧のデジタル値は現在値記憶回路274のレジスタCELL1に保持される。同様に、電池セルBC2、電池セルBC3および電池セルBC4の端子電圧の計測が行われる。
以上説明したように、本実施の形態では、複数の測定対象(サーミスタ1101)からの電圧信号が入力される複数の入力端子IN1〜IN8および入力端子IN1〜IN8を切り替えるための切替信号が入力される入力切替端子A〜Cを有するマルチプレクサ1200と、入力切替端子A〜Cに切替信号を入力して複数の入力端子IN1〜IN8のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号をマルチプレクサ1200から取得して電圧測定を行い、測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行うマイコン1300と、を備える電圧測定装置1100において、複数の入力端子IN1〜IN8は複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子IN1〜IN6と診断用電位が入力される入力端子IN7,IN8とを含み、マイコン1300は、複数のサーミスタ1101の電圧測定を行う際に、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子IN1〜IN6の電圧、および診断用電位が入力される入力端子IN7,IN8の電圧を測定し、測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行うような構成としている。
そうすることで、従来のように診断用回路を特別に設けることなく、電圧測定結果から電圧測定装置1000における異常の有無を判定することが可能となる。なお、異常の判定は、マイコン1300で行っても良いし、さらに上位に設けられた制御装置において行うようにしても良い。
例えば、診断用電位が入力される入力端子IN7に、測定対象の正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源を接続する。また、診断用電位が入力される入力端子IN8には、マルチプレクサ1200のグランドが接続される。上述した実施の形態では、正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源としてマルチプレクサ1200の動作電源(Vcc)を用いたが、必ずしも動作電源(Vcc)で無くても良く、例えば、ADコンバータの基準電圧あるいはセンサの電源電圧等、マルチプレクサとADコンバータが正常に動作し、正常時の電圧より大きな電圧の電圧源であれば、他の電圧源を接続しても良い。
例えば、入力端子IN1〜IN6と入力端子IN7および/または入力端子IN8との電圧測定値が全て同一値であった場合には、マルチプレクサから選択した電圧信号をマイコン1300へ出力するための出力端子OUTに、開放異常が発生したと判定することができる。
また、診断用電位が入力された入力端子IN7,IN8の電圧測定値が、診断用電位に対応する電圧値と異なるとき、入力切替端子A〜Cに開放または短絡したと判定することができる。
また、入力端子IN1〜IN6の電圧を測定する際に、例えば入力端子IN1を測定する場合、入力端子IN7を一旦選択した後に入力端子IN1を選択して電圧測定を行うようにする。そして、その電圧測定値が動作電源の電圧値Vccに基づいて設定された閾値(電圧測定値がVccレベルであることを判定する閾値)より大きいとき、入力端子IN1に開放異常が発生したと判定することができる。なお、入力端子IN7を一旦選択する代わりに、入力端子IN8を一旦選択するようにしても良い。その場合には、電圧測定値がグランド電位に基づいて設定された閾値(電圧測定値がグランドレベルであることを判定する閾値)より小さいとき、入力端子IN1に開放異常が発生したと判定することができる。なお、これらの閾値は、実験などによる実測値に基づいて設定される。
また、入力端子IN1〜IN6の各電圧を測定する際に、例えば入力端子IN1を測定する場合、入力端子IN8を一旦選択した後に入力端子IN1を選択する第1の電圧測定と、入力端子IN7を一旦選択した後に入力端子IN1を選択する第2の電圧測定とを行う。そして、第2の電圧測定の電圧値と第1の電圧測定の電圧値との差が、動作電源の電圧値Vccに基づいて設定された閾値(電圧測定値がVccレベルであることを判定する閾値)よりも大きい場合に、入力端子IN1に開放異常が発生したと判定することができる。なお、閾値は実験などによる実測値に基づいて設定される。
また、入力端子IN1〜IN6と測定対象(サーミスタ1101)との間に、フィルタ抵抗1103とフィルタコンデンサ1104から成るRCフィルタが設けられる電圧測定値の場合、各入力端子IN1〜IN6の電圧を測定する際に、例えば入力端子IN1を測定する場合、入力端子IN7を一旦選択した後に入力端子IN1を選択する動作を一回以上行わせ、その後に、入力端子IN1を選択して電圧測定を行う。そのような測定動作を行うことによりフィルタコンデンサ1104が充電されるので、測定された電圧値が動作電源Vccの電圧値に基づいて設定された閾値(電圧測定値がVccレベルであることを判定する閾値)より大きいときに、フィルタ抵抗1103に開放異常が発生したと判定することができる。
逆に、各入力端子IN1〜IN6の電圧を測定する際に、例えば入力端子IN1を測定する場合、入力端子IN8を一旦選択した後に入力端子IN1を選択する動作を一回以上行わせ、その後に、入力端子IN1を選択して電圧測定を行うようにしても良い。この場合にはフィルタコンデンサ1104が放電されるので、測定された電圧値がグランド電位に基づいて設定された所定閾値(電圧測定値がグランドレベルであることを判定する閾値)より小さいときに、フィルタ抵抗1103に開放異常が発生したと判定することができる。なお、閾値は実験などによる実測値に基づいて設定される。
マルチプレクサ1200は、入力切替端子A〜Cに入力された切替信号に関係なく複数の入力端子IN1〜IN8の全てと出力端子OUTとが切り離された無効状態とする無効信号(Hレベル信号)、および、入力切替端子A〜Cに入力された切替信号に基づいて入力端子IN1〜IN8が選択される有効状態とする有効信号(Lレベル信号)が入力される動作制御端子INHを有している。
そこで、図4に示すように、入力端子IN1〜IN8の選択状態を切り替える際に、マイコン1300からマルチプレクサ1200の入力切替端子A〜Cへ、無効信号を入力した後に、切替信号および有効信号を入力することことで、マルチプレクサ1200の入力切替時の目的外の入力端子への瞬間的な接続を防止できる。その結果、マルチプレクサ1200の浮遊容量への充放電による影響をなくすことができ、信頼性を上げることが可能となる。なお、上述した実施の形態では、図5で示した従来の測定及び制御順序に関して図4のような切替順序を採用することを説明したが、図6,7,9に示すような測定及び制御順序に関しても同様に適用することができる。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
1000:温度測定装置、1101:サーミスタ、1102:プルアップ抵抗、1103:フィルタ抵抗、1104:フィルタコンデンサ、1200:マルチプレクサ、1300:マイコン、A〜C:入力切換端子、IN1〜IN8:入力端子、INH:動作制御端子、OUT:出力端子

Claims (13)

  1. 電圧信号が入力される複数の入力端子および前記複数の入力端子を切り替えるための切替信号が入力される入力切替端子を有するマルチプレクサと、
    前記入力切替端子に前記切替信号を入力して前記複数の入力端子のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号を前記マルチプレクサから取得して電圧測定を行う制御回路と、
    前記制御回路により測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行う判定回路と、を備える電圧測定装置において、
    前記複数の入力端子は、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子と診断用電位が入力される入力端子とを含み、
    前記制御回路は、前記複数の測定対象の電圧測定を行う際に、前記複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧、および前記診断用電位が入力される入力端子の電圧を測定し、
    前記判定回路は、前記制御回路によって測定された電圧測定値に基づいて異常判定を行うことを特徴とする電圧測定装置。
  2. 請求項1に記載の電圧測定装置において、
    前記診断用電位が入力される入力端子には、前記測定対象の正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源が接続されることを特徴とする電圧測定装置。
  3. 請求項1に記載の電圧測定装置において、
    前記診断用電位が入力される入力端子には、前記マルチプレクサのグランドが接続されることを特徴とする電圧測定装置。
  4. 請求項1に記載の電圧測定装置において、
    前記診断用電位が入力される入力端子として、前記測定対象の正常電圧範囲を超える電圧を発生する電圧源が接続される入力端子と、前記マルチプレクサのグランドが接続される入力端子とを備えることを特徴とする電圧測定装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、
    前記マルチプレクサは、前記入力切替端子に入力された切替信号に関係なく前記複数の入力端子の全てと前記出力端子とが切り離された無効状態とする無効信号、および、前記入力切替端子に入力された切替信号を有効とする有効信号が入力される動作制御入力端子を有し、
    前記制御回路は、前記入力端子の選択状態を切り替える際に、前記マルチプレクサに前記無効信号を入力した後に、前記切替信号および前記有効信号を入力することを特徴とする電圧測定装置。
  6. 請求項4に記載の電圧測定装置において、
    前記判定回路は、前記複数の入力端子の電圧測定値が全て同一値であるとき、前記マルチプレクサの異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  7. 請求項1に記載の電圧測定装置において、
    前記判定回路は、前記診断用電位が入力された入力端子の電圧測定値が前記診断用電位に対応する電圧値と異なるとき、前記マルチプレクサの異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  8. 請求項2または4に記載の電圧測定装置において、
    前記制御回路は、前記電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して電圧測定を行い、
    前記判定回路は、電圧測定値が前記電圧源の電圧値に基づいて設定された閾値より大きいとき、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  9. 請求項3または4に記載の電圧測定装置において、
    前記制御回路は、前記グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して電圧測定を行い、
    前記判定回路は、電圧測定値がグランド電位に基づいて設定された閾値より小さいとき、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  10. 請求項4に記載の電圧測定装置において、
    前記制御回路は、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧を測定する際に、前記グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して測定する第1の電圧測定と、前記電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択して測定する第2の電圧測定とを行い、
    前記判定回路は、前記第2の電圧測定の電圧値と前記第1の電圧測定の電圧値との差が、前記電圧源の電圧値に基づく閾値よりも大きいときに、前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の開放異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  11. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、
    前記入力端子と前記測定対象との間に、フィルタ抵抗とフィルタコンデンサから成るRCフィルタを備え、
    前記制御回路は、前記電圧源が接続された入力端子を一旦選択した後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択する動作を一回以上行わせ、その後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧測定を行い、
    前記判定回路は、電圧測定値が前記電圧源の電圧値に基づいて設定された閾値より大きいとき、前記フィルタ抵抗の開放異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  12. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電圧測定装置において、
    前記入力端子と前記測定対象との間に、フィルタ抵抗とフィルタコンデンサから成るRCフィルタを備え、
    前記制御回路は、前記グランドが接続された入力端子を一旦選択した後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子を選択する動作を一回以上行わせ、その後に前記測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧測定を行い、
    前記判定回路は、電圧測定値がグランド電位に基づいて設定された閾値より小さいとき、前記フィルタ抵抗の開放異常と判定することを特徴とする電圧測定装置。
  13. 電圧信号が入力される複数の入力端子および前記複数の入力端子を切り替えるための切替信号が入力される入力切替端子を有するマルチプレクサ、および、前記入力切替端子に前記切替信号を入力して前記複数の入力端子のいずれか一つを選択し、選択した入力端子の電圧信号を前記マルチプレクサから取得して電圧測定を行う制御回路を有する電圧測定装置と、
    前記制御回路から出力された前記電圧測定値が入力され、該電圧測定値に基づいて異常判定を行う判定装置と、を備える電圧測定システムにおいて、
    前記複数の入力端子は、複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子と診断用電位が入力される入力端子とを含み、
    前記制御回路は、前記複数の測定対象の電圧測定を行う際に、前記複数の測定対象からの電圧信号が入力される入力端子の電圧、および前記診断用電位が入力される入力端子の電圧を測定することを特徴とする電圧測定システム。
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