JP2010206981A - デジタル保護継電装置 - Google Patents

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Yuji Minami
裕二 南
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【課題】マルチプレクサの不具合を原因とした保護リレー装置による不要な遮断を行わないデジタル保護継電装置を提供する。
【解決手段】電力系統の電気量を導入する複数の入力変換部1と、各入力変換部1からの出力を導入する複数のフィルタ2と、各フィルタ2の出力を各チャンネルに入力するマルチプレクサ3を備える。マルチプレクサ3は、入力するチャンネルごとにアドレスを付与し、そのアドレスを適宜選択し、選択したアドレスに対応する入力チャンネルの信号を出力する。A/D変換部4により、マルチプレクサ3の出力をデジタルデータに変換し、変換後のデータを用いて保護リレー演算を行う保護リレー演算部5を備える。マルチプレクサ3に、異なる値の基準電圧10a,11aを被選択入力として加えて、他の入力と同様に変換し、変換後の基準電圧10a,11aが所定の範囲内にある場合に、前記保護リレー演算部より保護出力を送出する。
【選択図】図1

Description

本発明は電力系統の電気量を取得し、その電気量を用いて所定の保護継電演算を行うことにより電力系統を保護するデジタル形の保護継電装置に関する。
デジタル保護継電装置を構成するマルチプレクサのチャンネル指定及びチャンネル選択回路の不具合を原因として、保護リレー装置の不要な遮断を行わないようにするデジタル保護継電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来技術の一例を図3を用いて説明する。図3において、1は、電力系統PSからの系統電気量を電子回路で扱えるレベルに変換する入力変換部である。系統電気量(電流I、電圧V)は入力変換部1を介して導入される。そして、各々主検出リレー(以下、メインリレー(M)と呼ぶ)と事故検出リレー(以下、FDリレーと呼ぶ)の入力として分離される。2は、入力変換部1で変換した電力の高周波成分を除去するためのアナログフィルタである。
3a,3bは、マルチプレクサ(MPX)である。このマルチプレクサ3a,3bは、入力チャンネルごとに付与されたアドレスを適宜選択して、選択したアドレスに対応する入力チャンネルを出力する選択手段である。すなわち、マルチプレクサ3a,3bは、アナログフィルタ2で高周波成分を除去した電気量をマルチプレクサ3a,3bが備える各チャンネルに入力する。そして、マルチプレクサ3a,3bの各チャンネルに対応するアドレスを付与し、このアドレスにより各チャンネルを順次選択して、対応するチャンネルの入力を出力する。4は、マルチプレクサ3の出力を所定のサンプリング周期毎にデジタル量に変換するA/D変換部である。5は、前記A/D変換部4での結果に基づいて、保護演算を行う演算部である。すなわち、この演算部5ではリレー用演算、例えばメインリレー用過電流要素演算とFDリレー用過電流要素演算を行ない、各々メインリレー用出力信号と、FDリレー用出力信号を出力し、同時に出力が送出されると最終的な遮断出力となる。6は、マルチプレクサ3a,3bに入力する所定の値の監視用の基準電圧である。
このような、デジタル保護継電装置では、マルチプレクサ3a,3bの入力チャンネルの1つに監視用の基準電圧6を加え、他の入力チャンネルと同様にA/D変換し、演算部5にて、マルチプレクサ3a,3bに入力する全てのチャンネルが所定のレベルであるか否かを監視する。マルチプレクサ3a,3bが、監視用の基準電圧6が入力されるチャンネルを選択時に異常が判明した場合、演算部5は、回路に不具合があると判定して、保護出力を送出しない。また、マルチプレクサ3a,3bにおいて、前記監視用の基準電圧6を異なる入力チャンネルに加えて監視を行うことにより、例えば常時片方のマルチプレクサの入力チャンネルのみ出力される不具合や1つのチャンネルのみから出力される不具合を検出する。
また、他の従来技術として、複数のマルチプレクサとマルチプレクサの出力の切替スイッチを有するデジタル保護継電装置において、全てのマルチプレクサの不具合をチェックするデジタル保護継電装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。このような、デジタル保護継電装置では、複数のマルチプレクサを直列に接続し、1番目のマルチプレクサのチャンネルに既知の監視用の基準電圧を印加し、1番目のマルチプレクサからの出力を2番目のマルチプレクサのチャンネルに印加し、2番目のマルチプレクサからの出力を3番目のマルチプレクサのチャンネルに印加する。そして、最後に入力された3番目のマルチプレクサから出力される電圧が、所定の範囲にあるか否かによって、マルチプレクサを含めたアナログ入力部の不具合をチェックする。
特開平9-261840号公報 特開平8-98390号公報
しかしながら、特許文献1の発明においては、複数のマルチプレクサが使用される場合を想定している。従って、マルチプレクサが1個である場合に、マルチプレクサの監視用の基準電圧が入力するチャンネルのみ選択される不具合が起きた場合は、常に監視用電圧がA/D変換されるため、異常が発見できないという問題点があった。
さらに、図3の構成では、アドレス信号のうち一部のみ異常となった場合に、異常が検出できない場合がある。例えば、アドレス線が3ビットであるとすると、マルチプレクサ3aの監視用の基準電圧の入力チャンネルは、CH3のためアドレス011で選択される。また、マルチプレクサ3bの監視用の基準電圧の入力チャンネルはCH5のためアドレス101で選択される。ここでアドレスの最下位ビットが1に固定されたとすると、CH2やCH4など偶数のチャンネルについてマルチプレクサで選択できなくなり、電力系統からの電気量を入力できなくなり正しい保護動作ができなくなる。一方、監視用の基準電圧の入力チャンネルについてはアドレスの最下位が1のため選択可能であり、通常通りA/D変換されるため不具合が発見できない。
また、特許文献2においても、監視用の基準電圧が入力するチャンネルのみ選択される不具合に対して、その不具合を検出できない問題点がある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、マルチプレクサに複数の異なる値の基準電圧を入力することにより、マルチプレクサの切替選択時の不具合を確実に検出し、マルチプレクサの切替選択時の不具合を原因とした保護リレー装置による不要な遮断を行わないようにしたデジタル保護継電装置を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明のデジタル保護継電装置は、電力系統の電気量を導入する複数の入力変換部と、前記各入力変換部からの出力を導入する複数のフィルタと、前記各フィルタの出力を各チャンネルに入力し、そのチャンネルごとに付与されたアドレスを適宜選択して、選択したアドレスに対応する入力チャンネルを出力する選択手段と、前記選択手段の出力をデジタルデータに変換するA/D変換部と、前記変換後のデジタルデータを用いて所定の保護リレー演算を行う保護リレー演算部とを備え、前記選択手段に、複数の基準電圧を被選択入力として加えて、他の入力と同様に変換し、変換後の前記基準電圧の値が所定の範囲内にある場合に、前記保護リレー演算部より保護出力を送出することを特徴とする。
なお、前記選択手段に入力する前記基準電圧が異なる値であること、前記選択手段において、前記複数の基準電圧に付与される前記アドレスが、互いに反転した複数のビットより構成されること及び隣り合うビットの値が異なるように構成することにより、基準電圧のアドレスの値が正常であるかを判定することも本発明の一形態である。
本発明によれば、マルチプレクサの切替選択に不具合が生じた場合には、基準電圧が出力されないか、いずれかしか出力されなくなる。すなわち、演算部において、マルチプレクサから出力される、基準電圧の値を監視することで、常に1つのチャンネルのみを読み込むような不具合を含めたマルチプレクサの切替選択の時の不具合を検出することができる。
本発明の実施例1の構成を示すブロック図 本発明の実施例4の構成を示すブロック図 従来技術の構成を示すブロック図
以下、本発明に係るデジタル保護継電器の実施例を図面を参照して説明する。各実施例で同一または類似の構成部分には、共通の符号を付し、重複する説明は省略する。
[1.構成]
図1は、本発明に係る実施例1のデジタル保護継電器の構成を示すブロック図である。図1の10a,11aは、マルチプレクサ3aに入力する互いに異なる値の基準電圧である。基準電圧10a,11aは、アナログフィルタ2aからの出力と同様に、マルチプレクサ3aの入力チャンネルに入力する。その入力チャンネルには、対応するアドレスを付与される。
12aは、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号である。マルチプレクサ3aは、選択アドレス信号12aとこの信号のアドレスと対応するアドレスを付せられた入力チャンネルを選択する。13aは、マルチプレクサ3aに入力するイネーブル信号であり、これによりマルチプレクサ3aが選択した入力チャンネルに入力する信号をマルチプレクサ3aから出力するか否かを決定する。
保護継電装置を構成するには、この他にデジタル入出力手段などが必要であるが、公知の技術であり、かつ本発明の特徴とは直接関係しないので記載を省略する。また、実施例1では、基準電圧は2個記載しているが、これ以外の個数で構成することも可能である。
[2.作用]
以上の構成を有する本実施例によれば、マルチプレクサ3aからの出力を演算部5において保護演算を行う。この保護演算より、マルチプレクサ3aの切替選択において発生した不具合を検出することができる。
まず、マルチプレクサ3aは、入力される選択アドレス信号12aに従い、入力チャネルに入力されるアナログフィルタ2aで高周波成分を除去した電気量を順次選択出力する。このとき、マルチプレクサ3aの被選択入力チャンネルに監視用の基準電圧10a,11aを入力し、この監視用の基準電圧10a,11aが入力する入力チャンネルも他の入力チャンネルと同様に出力する。
次に、演算部5において、マルチプレクサ3aから出力されるメインリレーデータ、FDリレーデータと監視用の基準電圧10a,11aを読み込む。そして、読み込んだ基準電圧10a,11aの値が正常か否かを判定する。すなわち、演算部5で読み込んだ基準電圧10aの値と、演算部5に記憶している正常時の基準電圧10aの値とを比較する。そして、その差が誤差を含む許容範囲内であるか否かを判定する。同様に、演算部5で読み込んだ基準電圧11aの電圧の値も、演算部5に記憶している正常時の基準電圧11aの値と比較し、その差が誤差を含む許容範囲内であるか否かを判定する。そして、演算部5で読み込んだ基準電圧10aと11a共に、演算部5で記憶されている正常時の電圧との差が誤差を含む許容範囲内であれば、マルチプレクサ3aの切替選択が正常であると判定する。
そして、マルチプレクサ3aの切替選択が正常である場合は、メインリレーデータ、FDリレーデータの値より各リレーに異常があるかを判定し、各リレーに異常がある場合は演算部5より外部へ警報を出力し、リレー演算を停止する。なお、メインリレー用、FDリレー用振幅値演算は種々周知の方法があり、又、何れの方法でもよく、本発明の主旨に直接関係するものではないため、その説明は省略する。
[3.効果]
以上のような構成並びに作用を有する実施例では、次の効果が得られる。
マルチプレクサ3aの切替選択に不具合が生じた場合には、基準電圧10a,11aが出力されないか、いずれか片方の基準電圧しか出力されなくなる。すなわち、演算部5において、マルチプレクサ3aから出力される基準電圧10a,11aの値を正常時の基準電圧10a,11aの値と比較するという監視を行う。これにより、常に1つのチャンネルのみを読み込むような不具合を含めたマルチプレクサ3aの切替選択の不具合を検出することができる。
また、2つの異なる基準電圧10a,11aを監視することにより、A/D変換部4の変換精度を広範囲に渡りチェックすることもできる。なお、複数の基準電圧10a,11aを入力することにより、A/D変換の回数が増えるが、各基準電圧のA/D変換はアナログフィルタ2からの入力のように毎回行う必要はない。すなわち、アナログフィルタ2からの入力より短い周期で行うこともできる。例えば、あるサンプリング周期では基準電圧10aを選択して監視し、その次の周期では基準電圧11aを選択して監視することなどにより、処理の緩和をすることができる。
実施例2は、実施例1の構成において、マルチプレクサ3aの入力チャンネルに付すアドレス信号が4ビットとすると共に、マルチプレクサ3に入力する基準電圧10a,11aに付与されるアドレスの値を互いに反転したものである。すなわち、表1に示すように、選択アドレス信号12が“0000”の場合は基準電圧10aが選択され、選択アドレス信号が“1111”の場合は基準電圧11aが選択される。
Figure 2010206981
以上の構成を有する本実施例は、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12のいずれか1ビットが、0または1に固定される不具合を発見可能するものである。まず、選択アドレス信号12aに従い、マルチプレクサ3aの入力チャンネルを順次選択し、その入力チャンネルに入力する信号を出力する。
次に、演算部5において、マルチプレクサ3aから出力されるメインリレーデータ、FDリレーデータと監視用の基準電圧10a,11aを読み込む。そして、基準電圧10a,11aのアドレスの値が正常であるかを判定する。すなわち、演算部5において、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12に対応しているアドレスの基準電圧が検出できるか否かを判定する。そして、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12により正常に切替選択が行われている場合は、メインリレーデータ、FDリレーデータ及び監視用の基準電圧10a,11aの値より各リレーに異常があるかを判定し、各リレーに異常がある場合は演算部5より外部へ警報を出力し、リレー演算を停止する。
以上のような構成を有する実施例2では、前記実施例1の効果に加えて、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12により、マルチプレクサ3aにおいて、正常に切替選択が行われているか否かのチェックを行うことができる。これにより、選択アドレス信号12のうち1部のみに不具合が生じた場合にも、その不具合を検出することができる。
実施例3は、実施例1の構成において、マルチプレクサ3aの入力チャンネルに付すアドレス信号が4ビットとすると共に、マルチプレクサ3aに入力する基準電圧10a,11aに付与されるアドレスの値を1ビット毎に異なる値し、さらに互いに反転したものである。すなわち、表2に示すように、選択アドレス信号12が“0101”の場合は基準電圧10aが選択され、選択アドレス信号が“1010”の場合は基準電圧11aが選択される。
Figure 2010206981
以上の構成を有する本実施例は、不具合により、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12について、互いに隣り合うものが回路上で互いに短絡する故障モードについて発見するものである。まず、選択アドレス信号12aに従い、マルチプレクサ3aの入力チャンネルを順次選択し、その入力チャンネルに入力する信号を出力する。
次に、演算部5において、マルチプレクサ3aから出力されるメインリレーデータ、FDリレーデータと監視用の基準電圧10a,11aを読み込む。そして、基準電圧10a,11aのアドレスの値が正常であるかを判定する。すなわち、演算部5において、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12に対応しているアドレスの基準電圧が検出できるか否かを判定する。そして、マルチプレクサ3aに入力する選択アドレス信号12により正常に切替選択が行われている場合は、メインリレーデータ、FDリレーデータ及び監視用の基準電圧10a,11aの値より各リレーに異常があるかを判定し、各リレーに異常がある場合は演算部5より外部へ警報を出力し、リレー演算を停止する。
以上のような構成を有する実施例3では、前記各実施例の効果に加えて、マルチプレクサ3aに入力する信号が短絡した場合は、短絡したビット同士が同じ値になるので、前記のように1ビット毎に異なるアドレスとした基準電圧10a,11aは選択されず、監視不具合として発見することができる。なお、図4ではアドレスを“0101”としているが、基板上の配置の関係で下から1番目のビットと下から3番目のビットが隣り合っている場合に“0110”とするなど適宜変更できる。
図2を用いて実施例4の構成を説明する。図2は、マルチプレクサが2個からなるもので、各々のマルチプレクサ3a,3bについては図1の構成と同様に基準電圧を2個ずつ入力している。アドレス信号による基準電圧10a,10b,11a,11bの選択は、図1の構成と同様の方法が可能である。
以上の構成を有する本実施例によれば、マルチプレクサ3a,3bからの出力を演算部5において保護演算する。この保護演算より、マルチプレクサ3a,3bの切替選択において発生した不具合を検出する。
まず、マルチプレクサ3a,3bは、入力される選択アドレス信号12に従い、入力チャネルに入力されるアナログフィルタ2a,2bで高周波成分を除去した電気量を順次選択出力する。このとき、マルチプレクサ3a,3bの被選択入力チャンネルに監視用の基準電圧10a,10b,11a,11bを入力し、この監視用の基準電圧10a,10b,11a,11bが入力チャンネルする入力チャンネルも他の入力チャンネルと同様に出力する。
次に、演算部5において、マルチプレクサ3a,3bから出力されるメインリレーデータ、FDリレーデータと監視用の基準電圧10a,10b,11a,11bを読み込む。そして、基準電圧10a,10b,11a,11bの値が正常かを判定する。このとき、基準電圧10a,10b,11a,11bの値が誤差を含む許容範囲内であればマルチプレクサ3aの切替選択が正常であると判定する。
以上のような構成並びに作用を有する実施例においては、次の効果が得られる。
マルチプレクサ3aまたは3bの切替選択に不具合が生じた場合には、それぞれのマルチプレクサに入力している基準電圧が出力されないか、いずれか片方しか出力されなくなる。すなわち、演算部5において、マルチプレクサ3a,3bから出力される、基準電圧10a,10b,11a,11bの値を監視することで、常に1つのチャンネルのみを読み込むような不具合を含めたマルチプレクサ3a,3bの切替選択の不具合を検出することができる。
また、マルチプレクサ3a,3bでの基準電圧の設定アドレスの設定方法は、実施例2または実施例3の方法を用いることできる。これにより、実施例2または実施例3の効果を得ることができる。
実施例5は、実施例4の構成において、マルチプレクサ3aと3bの入力チャンネルに付すアドレス信号を4ビットとすると共に、マルチプレクサ3aとマルチプレクサ3bにおいて、選択アドレス信号12の同じアドレスでは、各マルチプレクサで異なる値の基準電圧が選択されるようにしたものである。
すなわち、表3に示すように、マルチプレクサ3aで、アドレス信号が“0000”では、基準電圧10aが選択され、アドレス信号が“1111”では、基準電圧11aが選択される場合に、マルチプレクサ3bでは、アドレス信号が“0000”では、基準電圧11bが選択され、アドレス信号が“1111”では、基準電圧10bが選択されるようにしたものである。
Figure 2010206981
このとき、演算部5では、アドレス信号が“0000”場合に基準電圧10aと基準電圧11bとを合成した電圧を監視用の電圧とし、アドレス信号が“1111”場合に基準電圧11aと基準電圧10bとを合成した電圧を監視用の電圧とする。
以上の構成を有する実施例5では、不具合により、マルチプレクサ3aに入力する出力イネーブル信号13についての不具合を発見することができる。まず、選択アドレス信号12に従い、マルチプレクサ3a,3bの入力チャンネルを順次選択し、その入力チャンネルに入力する信号を出力する。次に、演算部5において、マルチプレクサ3a,3bから出力されるメインリレーデータ、FDリレーデータと監視用の基準電圧10a,10b,11a,11bの値を読み込む。そして、基準電圧10aと基準電圧11bとを合成した電圧と基準電圧11aと基準電圧10bとを合成した電圧の値が正常であるかを判定する。このとき、基準電圧10aと基準電圧11bとを合成した電圧と基準電圧11aと基準電圧10bとを合成した電圧の値が誤差を含む許容範囲内であればマルチプレクサ3aの切替選択が正常であると判定する。
不具合により、片方のマルチプレクサ、例えばマルチプレクサ3aの出力イネーブル信号がイネーブル状態のままの固定されると、アドレス信号“0000”の選択アドレス12を入力した場合に、マルチプレクサ3bからは、基準電圧11bが出力されるが、マルチプレクサ3aは基準電圧10aは、出力されなくなる。そのため、基準電圧10aと基準電圧11bとを合成した監視用の電圧の値と異なる。一方、アドレス信号“0000”の選択アドレス12を入力した場合に、同じ値である基準電圧10aと10bを選択するとした場合は、基準電圧10aが出力されない場合でも、演算部5で検出される電圧の値は変わらないことになる。
以上のような構成を有する実施例5では、片方のマルチプレクサに入力する出力イネーブル信号13がイネーブル状態のまま固定される不具合を検出することができる。また、マルチプレクサ3a,3bでの基準電圧の設定アドレスの設定方法は、実施例2または実施例3の方法を用いることできる。これにより、実施例2または実施例3の効果を得ることができる。
以上で説明した実施例は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
各実施例では、マルチプレクサを利用したデジタル保護継電装置としたが、本発明は、マルチプレクサを利用した系統の電気量を取得する装置にも適用できる。
PS…電力系統
1…入力変換部
2a,2b…アナログフィルタ
3a,3b…マルチプレクサ(MPX)
4…A/D変換部
5…演算部
10a,11a,10b,11b…基準電圧
12a,12b…選択アドレス信号
13a,13b…出力イネーブル信号

Claims (5)

  1. 電力系統の電気量を導入する複数の入力変換部と、
    前記各入力変換部からの出力を導入する複数のフィルタと、
    前記各フィルタの出力を各チャンネルに入力し、そのチャンネルごとに付与されたアドレスを適宜選択して、選択したアドレスに対応する入力チャンネルを出力する選択手段と、
    前記選択手段の出力をデジタルデータに変換するA/D変換部と、
    前記変換後のデジタルデータを用いて所定の保護リレー演算を行う保護リレー演算部とを備えたデジタル保護継電装置において、
    前記選択手段に、複数の基準電圧を被選択入力として加えて、他の入力と同様に変換し、変換後の前記基準電圧の値が所定の範囲内にある場合に、
    前記保護リレー演算部より保護出力を送出することを特徴とするデジタル保護継電装置。
  2. 前記複数の基準電圧の前記選択手段において付与される前記アドレスが、複数のビットより構成される場合に、互いに反転したものであることを特徴とする請求項1に記載のデジタル保護継電装置。
  3. 前記複数の基準電圧の前記選択手段において付与される前記アドレスが、複数のビットより構成される場合に、隣り合うビットの値が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル保護継電装置。
  4. 前記選択手段を2つ以上備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデジタル保護継電装置。
  5. 前記選択手段は、同一のアドレスで選択される被選択入力に、異なる基準電圧を入力することを特徴とする請求項4記載のデジタル保護継電装置。
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