JP2008014774A - 温度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源電圧に依存せずに精度よく温度測定を行なうことが可能な温度測定装置を提供する。
【解決手段】温度測定部1Aは電源電圧Aが与えられると温度を測定する。温度測定部1Aは温度の情報と電源電圧Aの情報とを含む電圧VOUTを出力する。さらに、温度測定部1Aは温度の情報が除外された電源電圧Aの情報を含む電圧VREFを出力する。温度決定部1Bは電圧VOUT,VREFを受ける。温度決定部1Bは電圧VOUTから電源電圧Aの情報を除いて温度値を決定する。これにより温度値が電源電圧Aに依存しなくなる。すなわち正確な温度の情報を得ることが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サーミスタ等、温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子を用いた温度測定装置に関する。特に、本発明は、温度測定素子を駆動するための電源電圧と、A/D変換回路(アナログディジタル変換回路)を駆動するための電源電圧との間にばらつきがある場合に、温度測定結果を容易に補正することにより測定誤差が生じるのを防ぐことができる温度測定装置に関する。
エアコンを始めとする各種の家電機器には、室温や水温等の温度を電気的に測定して測定結果をそれらの機器の制御に使用したり表示したりする機能がある。
これらの温度の測定には、サーミスタ等、温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子が一般的に使用される。上記の家電機器では温度測定素子の抵抗値の変化は電圧の変化に変換される。この電圧はA/D変換(アナログディジタル変換)回路によってディジタル信号に変換される。ディジタル信号はマイクロコンピュータ等の制御装置に取り込まれる。
マイクロコンピュータ等の制御装置は一定の規則に従ってディジタル信号を温度値に変換する。制御装置はこの温度値に基づいて各種の指示を送る。この指示に従って機器が制御されたり、表示装置に温度値の表示が行なわれたりする。
上記の方法に従って温度測定を行なう場合には、さまざまな要因により測定誤差が発生する可能性がある。測定誤差の要因としては、たとえば温度測定素子の特性(抵抗値の温度変化)のばらつき、温度測定素子の抵抗値の変化を電圧の変化に変換する際の誤差、温度測定回路に供給される電源電圧の変動による誤差、A/D変換時の誤差、制御装置がディジタル信号を温度値に変換する際の誤差等がある。
一般的にサーミスタの抵抗値は温度に比例せず、温度が変化すると急激に変化する。高精度の温度測定結果を求めなくともよい場合には、温度による抵抗値の変化を電圧値の変化に変換する際に、温度測定素子に生じる電圧が温度に比例するように簡易的にリニアライズする方法が知られている。リニアライズ処理の具体的方法としては、たとえば温度測定素子に固定抵抗を直列に接続する方法がある。
通常、このようなリニアライズを行なう回路とA/D変換回路とは共通の電源が用いられている場合が多い。この場合には電源回路から出力される電源電圧の精度はあまり問われることはない。この理由は、リニアライズ回路とA/D変換回路とで共通の電源を使用しているので、電源電圧のばらつきが多少発生しても、A/D変換回路で得られる値は同じものになるからである。
しかし、温度測定装置によっては、リニアライズ回路の電源電圧とA/D変換回路の電源電圧との間にばらつきが発生する場合がある。たとえばリニアライズ回路に電源供給を行なう回路と、A/D変換回路に電源供給を行なう回路とで、供給する電源電圧が互いに異なる場合が考えられる。また、リニアライズ回路とA/D変換回路とで電源電圧発生回路が共通であっても、その電源電圧発生回路とA/D変換回路の間に回路が入ることで、双方の電源電圧にばらつきが発生する場合が考えられる。
上述の例の場合には、リニアライズ回路とA/D変換回路との間における電源電圧のばらつきの程度に応じてA/D変換回路から得られる値が変動する。このため温度測定誤差が発生する。
また、上記のリニアライズ回路は低コストで実現できるものの、あくまでも簡易的にリニアライズを行なうための回路である。よって、ある温度では、温度による抵抗値の変化を電圧値の変化に変換する際に変換誤差が発生し、温度と電圧とが比例しないことが起こり得る。
このような温度測定誤差を補正する様々な方法が従来から提案されている。たとえば特開平7−55588号公報(特許文献1)では、温度測定素子と、温度測定素子に並列に設けられた基準抵抗と、温度測定素子および基準抵抗のいずれかに定電流を供給するよう切替える切替スイッチと、温度測定素子の電圧および基準抵抗の電圧をA/D変換するA/D変換回路とを備える温度測定装置を開示する。さらに、この温度測定装置は、基準抵抗の電圧をA/D変換した値により補正式を算出し、この補正式を用いてA/D変換値を温度値に変換するマイクロコントロールユニットを備えている。
特開平7−55588号公報
特開平7−55588号公報(特許文献1)に開示される温度測定装置においては、温度測定範囲の上限と下限とにそれぞれ対応した高精度の基準抵抗が2つ必要になる。さらに上述の温度測定装置には、温度測定素子および2つの基準抵抗間で定電流の供給を切替えるための切替スイッチが必要である。さらに上述の温度測定装置には、温度測定素子に生じた電圧と2つの基準抵抗の各々に生じた電圧とのいずれかをA/D変換回路に入力するよう切替えるための切替スイッチが必要である。これら基準抵抗および切替スイッチは温度測定装置のコストを上昇させる要因となる。
また、上述の温度測定装置では、A/D変換値を温度値に変換する際に、2つの基準抵抗からそれぞれ得られた2つのA/D変換値に基づいた直線近似を行なって温度値を算出する。一般的にサーミスタの抵抗値は温度に比例しないため、ある温度ではサーミスタの実際の特性と、直線近似により求めた特性とに差が生じることがある。この差に起因して温度測定誤差が発生する。
本発明は、これらの課題を解決するためのものであり、電源電圧に依存せずに精度よく温度測定を行なうことが可能な温度測定装置を提供するものである。
本発明は要約すれば、温度測定装置であって、温度測定部と、温度決定部とを備える。温度測定部は、第1の電源電圧が与えられて温度を測定し、温度の情報と第1の電源電圧の情報とを含む第1の電圧を出力するとともに、温度の情報が除外された第1の電源電圧の情報を含む第2の電圧を出力する。温度決定部は、第1の電圧および第2の電圧を受け、第1の電圧から第1の電源電圧の情報を除いて、温度値を決定する。
好ましくは、温度測定部は、温度測定回路と、補正回路とを含む。温度測定回路は、温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子を有し、温度測定素子の抵抗値を第1の電圧に変換して第1の電圧を出力する。補正回路は、固定抵抗素子を有し、固定抵抗素子の抵抗値を第2の電圧に変換して出力する。
より好ましくは、温度測定素子を除いた温度測定回路の残余の部分の構成と、固定抵抗素子を除いた補正回路の残余の部分の構成とは、互いに等しい。
さらに好ましくは、温度測定素子は、温度測定回路の残余の部分に着脱可能である。固定抵抗素子は、補正回路の残余の部分に着脱可能である。温度測定素子と固定抵抗素子とは、1つのケースに収納される。
好ましくは、温度測定部は、温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子と、温度測定素子を着脱可能な電圧出力回路とを備える。電圧出力回路は、温度測定素子が取り外された状態では、第2の電圧を出力し、温度測定素子が接続された状態では、第1の電圧を出力する。
より好ましくは、電圧出力回路は、第1の電源電圧を与える電源ノードに一方端が結合され、第1および第2の電圧を出力する第1の端子に他方端が結合される第1の固定抵抗素子と、接地された第2の端子に一方端が結合される第2の固定抵抗素子と、第2の固定抵抗素子の他方端と第1の端子との結合および非結合を切替えるスイッチとを含む。スイッチは、温度測定素子の一方端および他方端が第1および第2の端子にそれぞれ結合されている場合に、第2の固定抵抗素子の他方端と第1の端子とを非結合状態に設定する。スイッチは、温度測定素子の一方端が第1の端子と結合していない場合には、第2の固定抵抗素子の他方端と第1の端子とを結合する。
好ましくは、温度決定部は、アナログディジタル変換回路と、演算部とを含む。アナログディジタル変換回路は、第1の電源電圧に対して異なり得る第2の電源電圧が供給され、第2の電源電圧に応じた分解能を有し、第1および第2の電圧をアナログディジタル変換して、第1および第2の数値をそれぞれ出力する。演算部は、第2の数値に基づいて第2の電源電圧に対する第1の電源電圧の比を算出して、比と第1の数値とに基づいて温度値を決定する演算部とを含む。
より好ましくは、演算部は、第1の数値を温度値に変換するための変換テーブルを記憶する記憶部を有する。変換テーブルは、温度測定装置が測定可能な温度範囲の全域にわたり所定の間隔で並ぶ複数の温度値と、複数の温度値に1対1で対応した、第1の電源電圧と第2の電源電圧とが等しい場合におけるアナログディジタル変換回路の複数の出力値とを有する。演算部は、変換テーブルを参照して、複数の温度値の中から第1の数値に対応する温度値を決定する演算回路をさらに有する。
より好ましくは、演算部は、第1の数値を温度値に変換するための変換テーブルを記憶する記憶部を有する。変換テーブルは、温度測定装置が測定可能な温度範囲の中から抽出された複数の温度値と、複数の温度値に1対1で対応した、第1の電源電圧と第2の電源電圧とが等しい場合におけるアナログディジタル変換回路の複数の出力値とを有する。演算部は、変換テーブルを参照して、複数の出力値のうち第1の数値の近傍にあり、かつ第1の数値を挟む2つの出力値と、2つの出力値にそれぞれ対応する2つの温度値とを用いて線形補間を行なって、第1の数値に対応する温度値を決定する演算回路をさらに有する。
さらに好ましくは、変換テーブルは、書換可能である。演算回路は、比を複数の出力値に乗じて温度値を決定する。
さらに好ましくは、演算回路は、比を第1の数値に乗じて温度値を決定する。
本発明によれば、電源電圧に依存せずに精度よく温度測定を行なうことが可能になる。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1における温度測定装置の構成を概念的に示す図である。図1を参照して、温度測定装置50は、温度測定部1Aと温度決定部1Bとを含む。
温度測定部1Aは電源電圧Aが与えられると温度を測定する。温度測定部1Aは温度の情報と電源電圧Aの情報とを含む電圧VOUTを出力する。さらに、温度測定部1Aは温度の情報が除外された電源電圧Aの情報を含む電圧VREFを出力する。
温度決定部1Bには電源電圧Bが与えられる。温度決定部1Bは電圧VOUT,VREFを受ける。温度決定部1Bは電圧VOUTから電源電圧Aの情報を除いて温度値を決定する。これにより温度値が電源電圧Aに依存しなくなる。すなわち正確な温度の情報を得ることが可能になる。
なお、電源電圧Aと電源電圧Bとは等しくてもよいし、互いに異なっていてもよい。
温度測定部1Aは、温度測定回路1と、補正電圧出力回路3とを含む。
温度測定回路1はサーミスタ素子11とリニアライズ回路12とを含む。サーミスタ素子11は温度の変化を抵抗値の変化に変換する温度測定素子である。なお温度に応じて抵抗値が変化する素子であれば、サーミスタ素子11の他にも、たとえばリニア抵抗器あるいは白金測温抵抗体等を用いることができる。
リニアライズ回路12は電源電圧Aに応じた電流をサーミスタ素子11に電流を流す。これによりサーミスタ素子11の抵抗値の変化は電圧VOUTの変化に変換される。リニアライズ回路12からは電圧VOUTが出力される。後述するように電圧VOUTは温度に対してほぼリニアに変化する。
補正電圧出力回路3は、電源電圧Aを受けて電圧VREFを出力する。なお補正電圧出力回路3の構成は後述する。
温度決定部1Bは、A/D変換回路4と、演算部5とを含む。演算部5は、演算回路15と、不揮発性メモリ16とを含む。
A/D変換回路4は、電源電圧Bに応じた分解能(1ビットあたりのアナログ電圧)を有する。A/D変換回路4は、電圧VOUT,VREFをアナログディジタル変換して第1および第2の数値をそれぞれ生成する。A/D変換回路4は、第1の数値を示すディジタル信号D1および第2の数値を示すディジタル信号D2を出力する。
演算部5は、A/D変換回路4からディジタル信号D1,D2を受ける。演算部5は、第2の数値に基づいて、電源電圧Bに対する電源電圧Aの比を算出する。そして演算部5は、この比と第1の数値とを用いて、温度値を決定する。これにより、電源電圧Aと電源電圧Bとが同じである場合と異なる場合とで温度測定装置50が行なった温度測定の結果を等しくすることができる。
演算回路15は上記の処理を行なう回路であり、演算部5の主要部分である。不揮発性メモリ16は、第1の数値を温度値に変換する際に用いられるA/D変換値−温度変換テーブルを記憶する。不揮発性メモリ16に記憶されるA/D変換値−温度変換テーブルの内容は演算回路15によって書換えることができる。
温度測定装置50は、さらに温度値表示部7を含む。温度値表示部7は、演算部5によって求められた温度値を表示する。
次に、温度測定装置50による温度測定の方法を説明する。まず電源電圧A,B間に差がない場合の温度測定方法を説明する。その次に電源電圧A,Bがばらつく場合の温度測定方法について、電源電圧A,B間に差がない場合の温度測定方法との違いを主に説明する。
(1)電源電圧A,B間に差がない場合の温度測定方法
上述のようにサーミスタ素子11は温度により抵抗値が変化する素子である。サーミスタ素子11の特性を図示しながら説明する。
図2は、図1のサーミスタ素子11の温度−抵抗値の特性の例を示す図である。
図2を参照して、温度が上がるにつれてサーミスタ素子11の抵抗値は低下する。つまりサーミスタ素子11は、一般的にNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタと呼ばれる種類のサーミスタ素子である。
なおNTCサーミスタは、白金測温抵抗体のような感温素子と比較して安価であり、また、温度に対する感度が高いといった利点を有する。このためNTCサーミスタは温度検出素子として広く用いられている。しかしながら、一般的にサーミスタは温度に対して抵抗値が直線的に変化しないために扱いにくい。このため、多くの場合にはリニアライズ処理が行なわれる。なおリニアライズ処理の手法は色々であるが、本実施の形態では様々な手法のうち最も簡単な手法である電圧モードリニアライズ処理を行なう。
図3は、電圧モードリニアライズを行なうための回路例を示す図である。
図3を参照して、温度測定回路1は、固定抵抗18とサーミスタ素子11とを含む。固定抵抗18とサーミスタ素子11とは、電源電圧Aが与えられる電源ノードN1と接地ノードとの間に直列に接続される。
図3では、温度測定回路1において図1に示すリニアライズ回路12に対応する部分を破線の枠で示す。すなわち固定抵抗18はリニアライズ回路12に対応する。
固定抵抗18の一方端は電源ノードN1に結合され、固定抵抗18の他方端は端子T1に結合される。サーミスタ素子11の一方端は端子T1に結合され、サーミスタ素子11の他方端は接地ノードに結合される。固定抵抗18およびサーミスタ素子11は抵抗分圧回路を構成する。端子T1からは電圧VOUTが出力される。
図4は、図3に示す回路によりリニアライズ処理を行なった場合における温度変化と電圧VOUTの変化との関係の例を示す図である。
図4および図3を参照して、電源電圧Aを3.3(V)とし、固定抵抗18の抵抗値を10(KΩ)としたときの温度変化と電圧VOUTの変化との関係を示す。図4から、サーミスタ素子の周囲温度に対して電圧VOUTの値がほぼ反比例することがわかる。
再び図1を参照しながら説明する。リニアライズされた(言い換えれば温度に対して反比例する)電圧VOUTは、A/D変換回路4によりディジタル信号に変換される。なお実施の形態1ではA/D変換回路4の精度は10ビットである。ディジタル変換された信号は演算回路15に送られる。演算回路15は不揮発性メモリ16に予め記憶されているA/D変換値−温度値変換テーブルを参照して、A/D変換値(ディジタル信号が示す数値)を温度値に変換する。
続いて、演算回路15が行なうA/D変換値から温度値への変換処理について説明する。
図5は、A/D変換値−温度値変換テーブルの例を示す図である。
図5を参照して、変換テーブルには想定される温度範囲(−10℃から+50℃)の全域にわたり所定の間隔ごと(1℃ごと)に並ぶ複数の温度値が格納される。また、変換テーブルには複数の温度値に1対1で対応するA/D変換値が格納される。
なお、温度値とA/D変換値との対応関係は、図1に示すサーミスタ素子11の温度−抵抗特性、リニアライズ回路12(図3に示す固定抵抗18)の抵抗値、および電源電圧Aに基づいて定義づけられている。また、A/D変換値は電源電圧Aと電源電圧Bとが等しいときのA/D変換回路4の出力値である。
例えばA/D変換値が690〜700の間の値である場合、演算回路15はこの変換テーブルを参照する。そして演算回路15は、このA/D変換値に対応する温度値が+10℃であると決定する。
図5に示す変換テーブルを使用する場合には、A/D変換値と温度値との対応関係が明確になる。この結果、測定精度を向上させることが可能になる。特に、リニアライズ処理を行なったにも拘らず電圧VOUTが温度に対して比例していない場合でも測定精度を高めることが可能になる。
しかしながら図5に示す変換テーブルの場合、不揮発性メモリ16に記憶されるテーブルの容量が大きくなる。コストの観点からは記憶容量の小さい不揮発性メモリ16を用いることが好ましい。よって図5に示すテーブルよりも容量の小さいテーブルを不揮発性メモリ16に記憶させることが好ましい。このようなA/D変換値−温度値変換テーブルの例を図6に示す。
図6は、A/D変換値−温度値変換テーブルの別の例を示す図である。
図6および図5を参照して、図6に示す変換テーブルは、図5の変換テーブルの中からA/D変換値と温度値との組(以下、「レコード」という)を4つ抽出したものに相当する。レコード20A〜20Dには、想定される温度範囲(−10℃〜+50℃)の中から複数の温度値(−10℃,+3℃,+36℃,+50℃)と、その複数の温度値に1対1で対応する複数のA/D変換値(879,766,389,263)とが含まれる。
図7は、温度値とA/D変換値とにより定まる座標平面を示す図である。
図7および図6を参照して、点P1〜P4はレコード20A〜20Dにそれぞれ対応する座標平面上の点である。図1の演算回路15は、この座標平面において点P1と点P2とを結ぶ直線、点P2と点P3とを結ぶ直線、および、点P3と点P4とを結ぶ直線を仮定する。そして演算回路15は、これらの直線を用いてA/D変換値から温度値への変換を行なう。つまり演算回路15は線形補間を行なう。この場合、図4に示す特性曲線は図7に示す3本の直線に近似される。
たとえば演算回路15に入力されるA/D変換値が512である場合には、演算回路15は図6の変換テーブルを参照して、そのA/D変換値(512)の近傍にある前後の2つのA/D変換値が格納されるレコードを探す。この場合には、演算回路15はレコード20Bとレコード20Cとが該当の2つのレコードであると判断する。そして演算回路15は図7の点P2と点P3とを結ぶ直線を仮定して、A/D変換値(512)に対応する温度値(25℃)をその直線から求める。
なお、図6のテーブルに含まれるレコードの数が少ないため、演算回路15が演算の都度、線形補間により温度値を求めることが考えられる。つまり演算回路15の演算負荷が高くなる可能性がある。また図5に示す変換テーブルを使用して温度値を求めた場合に比べて測定精度が低下する可能性がある。しかし図6のテーブルを不揮発性メモリ16に記憶させることで、不揮発性メモリ16に記憶されるテーブルの容量を大幅に減らすことができる。
なお、上述の説明では演算回路15は3本の直線を用いて近似的に温度を算出するものとした。ただしテーブルに格納されるレコードの数を増やすことによって、演算回路15が仮に作成する直線の数を増やしてもよい。これにより測定精度を上げることが可能になる。
演算回路15により算出された温度値は、温度値表示部7へ送られる。温度値表示部7は温度測定結果としてこの温度値を数値表示する。
(2)電源電圧A,B間にばらつきがある場合の温度測定方法:この場合にはA/D変換値を温度値に変換する際に誤差が生じるため、誤差を補正する必要がある。
再び図1を参照しながら説明する。温度測定回路1(サーミスタ素子11およびリニアライズ回路12)で使用する電源電圧Aと、A/D変換回路4で使用する電源電圧Bとが同じであれば、それらの電源電圧が多少ばらついたとしてもA/D変換に及ぼす影響は小さい。よって、この場合には(1)で説明した温度測定方法を用いることによって温度の測定を精度よく行なうことが可能である。
しかし、たとえば温度測定装置50の消費電力を低減するといった理由など、さまざまな理由によって温度測定回路1の電源系統とA/D変換回路4の電源系統とを分離させなければならないことがある。
温度測定装置50の消費電力を単に低減するのであれば、温度測定回路1の電源電圧AとA/D変換回路の電源電圧Bとを同じ値に保ったまま、従来よりも低い値にすることが考えられる。ただしサーミスタ素子11の測定精度(感度)をある程度確保しようとするとダイナミックレンジを広げる必要があるので、温度測定回路1に与える電源電圧Aはある程度大きくしなければならない。一方、温度測定装置50の消費電力を低減するために、低電圧で動作するA/D変換回路4(および演算回路15)が用いられる場合がある。このような理由により電源電圧Aと電源電圧Bとが異なることがある。
また、温度測定装置50の消費電力を小さくするために、演算回路15を常時動作させながら、測定時にのみサーミスタ素子11を通電させることが考えられる。この場合には、サーミスタ素子11の通電を制御するために、トランジスタ等で構成されるスイッチ回路を備える方法も可能である。ただしこの方法よりも、低価格な電源ICを用いて電源系統を2つに分ける方法のほうがコスト面で有利となる。
さらに、演算回路15からのノイズが温度測定回路1に影響を及ぼさないために電源系統を分ける場合もある。
図1に示す構成では、電源電圧Aと電源電圧Bとが異なることにより温度測定結果にその影響が現われる。この点について図3を参照しながら説明する。
図3において、電源電圧Aの値をVDDA、電源電圧Bの値をVDDB、固定抵抗18の抵抗値を10(KΩ)、サーミスタ素子11の抵抗値をR(KΩ)とする。このときの電圧VOUTは以下の式(1)に従って表わされる。
VOUT=VDDA×R÷(10+R) …式(1)
A/D変換回路4は電圧VOUTをA/D変換して、A/D変換値ADOUTを出力する。A/D変換回路4の精度は10ビットであるから、分解能はVDDB/1024となる。よってA/D変換値ADOUT(第1の数値)は以下の式(2)に従って表わされる。
ADOUT=VDDA×R÷(10+R)÷(VDDB÷1024) …式(2)
ここで、K=VDDA÷VDDBとすると、式(2)は以下の式(3)のように変形される。
ADOUT=K×1024×R÷(10+R) …式(3)
式(2)および式(3)により、電源電圧Aと電源電圧Bとの間のばらつきがA/D変換値に与える影響はK値、つまり、VDDAとVDDBとの比に依存することが分かる。また、式(2)および式(3)から、K値を求めることによってA/D変換値ADOUTを補正できることがわかる。実施の形態1では、A/D変換回路4は補正電圧出力回路3から出力される電圧VREFをA/D変換する。演算回路15はこのときのA/D変換値(第2の数値)に基づいてK値を算出する。
図8は、補正電圧出力回路3の例を示す図である。
図8を参照して、補正電圧出力回路3は、電源ノードN1と接地ノードとの間に直列に接続された固定抵抗21,22を含む。
固定抵抗21の一方端は電源ノードN1に結合され、固定抵抗22の他方端は端子T2に結合される。固定抵抗22の一方端は端子T2に結合され、固定抵抗22の他方端は接地ノードに結合される。
図8および図3を参照して、固定抵抗21の抵抗値は固定抵抗18の抵抗値に等しい。一方、固定抵抗22の抵抗値はサーミスタ素子11が取りうる抵抗値であれば特に限定されない。ここでは固定抵抗22の抵抗値を10(KΩ)とする。なおこの抵抗値は周囲温度が25℃のときのサーミスタ素子11の抵抗値に等しい(図2を参照)。
端子T2からは電圧VREFが出力される。図8および図3を参照すれば分かるように、補正電圧出力回路3は図3に示す温度測定回路1において、サーミスタ素子11を固定抵抗22に置き換えた回路に相当する。これにより補正電圧出力回路3の構成が簡単になる。
別の言い方をすれば、サーミスタ素子11を除いた温度測定回路1の残余の部分の構成(固定抵抗18)と、固定抵抗22を除いた補正電圧出力回路3の残余の部分の構成(固定抵抗21)とは互いに等しい。これにより補正電圧出力回路3の構成がより簡単になる。
図1に戻り説明する。A/D変換回路4は補正電圧出力回路3から出力される電圧VREFをA/D変換する。演算回路15はこのときのA/D変換値(第2の数値)を受けてK値を算出する。K値はサーミスタ素子11の抵抗値Rに代えて固定抵抗22の抵抗値(10KΩ)を式(3)に代入することで得られる。よってK値は以下の式(4)に従って表わされる。
K=ADOUT÷512 …式(4)
K値が1でないということは電源電圧Aと電源電圧Bとが異なることを意味する。そして演算回路15はこのK値に基づいて、温度測定誤差を補正する。
補正方法の1つとして、図5(あるいは図6)に示すA/D変換値−温度値変換テーブルに格納されるA/D変換値を補正する方法がある。この場合には演算回路15は変換テーブルに記憶される複数のA/D変換値を一様にK倍する。この結果、不揮発性メモリ16には元のA/D変換値をK倍した値が書き込まれる。つまり演算回路15は電源電圧Aと電源電圧Bとの比に基づいてテーブルに格納されるA/D変換値を補正する。よって電源電圧Aに依存しない温度値が得られる。
この補正は、たとえば温度測定装置の生産時に一度だけ行なわれてもよい。また、不揮発性メモリ16は、電源電圧Aと電源電圧Bとの間にばらつきが発生していない場合のA/D変換値−温度値変換テーブル(つまり、K値が1であるときの変換テーブル)と、その変換テーブルのA/D変換値をK倍した変換テーブル(補正された変換テーブル)との2つの変換テーブルを記憶してもよい。
上記2つの変換テーブルを用いる場合には、たとえば電源投入時またはユーザーの指示が送られた時に演算回路15は補正を行ない、補正用の変換テーブルに格納されるA/D変換値を変更する。不揮発性メモリ16に2つの変換テーブルを記憶することによって、温度変化や経年変化による電源電圧A,電源電圧B間のばらつきに対応することが可能になる。
さらに別の補正方法として、A/D変換回路4の出力であるA/D変換値ADOUT(第1の数値)に直接補正を行なう方法がある。この場合、演算回路15はA/D変換値ADOUTを1/K倍する。つまり演算回路15は電源電圧Aと電源電圧Bとの比に基づいてA/D変換値ADOUTを補正する。よって、電源電圧Aに依存しない温度値が得られる。
この場合には不揮発性メモリ16には電源電圧Aと電源電圧Bとの間にばらつきが発生していない場合の変換テーブル(K値が1の時の変換テーブル)のみ記憶される。よって不揮発性メモリ16の記憶容量が小さくてもよくなる。また生産時に不揮発性メモリ16に書込みを一度行なうと、変換テーブルの内容を以後変更しなくてもよいという利点も得られる。
以上のように実施の形態1によれば、温度測定素子を含む温度測定回路で使用する第1の電源電圧とA/D変換回路で使用する第2の電源電圧との間のばらつきが原因で発生する温度測定誤差を、補正電圧出力回路からの電圧を用いて補正できる。よって、精度の高い温度測定を行なうことができる。
また、実施の形態1によれば、補正電圧出力回路の構成は温度測定回路の温度測定素子を固定抵抗で置き換えたものである。よって補正電圧出力回路の構成が簡易となるので補正電圧出力回路を低コストで実現できる。
また、実施の形態1によれば、想定される温度範囲(温度測定装置が測定可能な温度範囲)の全域にわたる複数の温度値と、その複数の温度値に1対1で対応する複数のA/D変換値とを含む温度変換テーブルが不揮発性メモリに記憶される。これによりリニアライズ回路での処理に拘らず温度測定回路から出力される電圧が温度に比例していなくても、高精度な温度測定が可能となる。
また、実施の形態1によれば、想定される温度範囲から抽出された複数の温度値と、その複数の温度値に1対1で対応する複数のA/D変換値とを含む温度変換テーブルが不揮発性メモリに記憶される。これにより変換テーブルに存在しない温度値については線形補間によって温度値を算出することが可能になるので、不揮発性メモリに記憶されるテーブルの容量を削減することができる。
また、実施の形態1によれば、補正は変換テーブルに格納されるA/D変換値に対して行なわれる。これにより、電源電圧間のばらつきによるA/D変換値を補正するための演算を最低1回行なうだけでよい(たとえば生産時に上記の演算を行なえばよい)。この結果、通常の温度測定時には補正処理を行なわなくてもよくなるので、A/D変換回路の出力値を温度値に変換する際に演算回路の演算負荷を低下させることが可能である。
また、実施の形態1によれば、補正をA/D変換回路の出力値に対して行なう。これにより、生産時には予め用意されたテーブルを書換えるという調整作業を行なわなくてもよいので生産時間を短縮できる。また、演算回路が補正処理を行なう際に処理時間を短縮させたり演算負荷を低下させたりすることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2の温度測定装置の全体構成は、図1に示す温度測定装置50の構成と同様であるので、以後の説明は繰返さない。なお、以下では必要に応じて図1、図3、図8等を参照しながら実施の形態2の温度測定装置を説明する。
また、実施の形態2の温度測定装置が行なう温度測定処理、および補正については、実施の形態1と同様であるので以後の説明は繰返さない。
図9は、実施の形態2の温度測定装置における温度測定回路および補正電圧出力回路の構成例を示す図である。
図9を参照して、実施の形態2の温度測定装置は、本体部25とセンサーユニット部26とを含む。センサーユニット部26は本体部25に着脱可能である。
本体部25は、電源ノードN1に一方端が結合され、端子T1Aに他方端が結合される固定抵抗18と、電源ノードN1に一方端が結合され、端子T2Aに他方端が結合される固定抵抗21とを含む。なお本体部25において端子T3Aは接地ノードに結合される。
センサーユニット部26には端子T1B,T2B,T3Bが設けられる。センサーユニット部26を本体部25に取り付けた際に端子T1B,T2B,T3Bは端子T1A,T2A,T3Aにそれぞれ結合される。
センサーユニット部26は、端子T1Bに一方端が結合され、端子T3Bに他方端が結合されるサーミスタ素子11と、端子T2Bに一方端が結合され、端子T3Bに他方端が結合される固定抵抗22と、サーミスタ素子11と固定抵抗22とを収納するケース27とを含む。
図9と図3とを参照して説明すると、実施の形態2では端子T1Aと端子T1Bとが結合され、かつ、端子T3Aと端子T3Bとが結合されることにより、サーミスタ素子11および固定抵抗18は温度測定回路1として機能する。また、図9と図8とを参照して説明すると、実施の形態2では端子T2Aと端子T2Bとが結合され、かつ、端子T3Aと端子T3Bとが結合されることにより、固定抵抗21,22は補正電圧出力回路3として機能する。
図9に示すようにセンサーユニット部26を本体部25に着脱自在とし、センサーユニット部26にサーミスタ素子11と固定抵抗22とを内蔵することによって、実施の形態2の温度測定装置は、さまざまな特性を有するサーミスタ素子を取り替えて温度測定を行なうことができる。
さらに実施の形態2の温度測定装置では、サーミスタ素子11の抵抗値の温度特性に応じて固定抵抗22の抵抗値を調整することで、図1に示す電源電圧Aと電源電圧Bとの間のばらつき、あるいは、サーミスタ素子11の特性ばらつきに起因する温度測定誤差を高精度に補正できる。
実施の形態1では周囲温度25℃のときの抵抗値が10(KΩ)となるサーミスタを使用した。実施の形態2では、たとえば周囲温度25℃のときの抵抗値が50(KΩ)となるサーミスタ素子11を使用する。この場合には、固定抵抗22として抵抗値が50(KΩ)である固定抵抗が用いられる。図1の不揮発性メモリ16は、上記サーミスタ素子11に対応したA/D変換値−温度変換テーブルを記憶する。
なお特性の異なる複数のサーミスタ素子11がそれぞれ収められた複数のセンサーユニット部を取り替えて本体部25に接続することも可能である。この場合には、不揮発性メモリ16は複数のサーミスタ素子11にそれぞれ対応する複数のテーブル(図5または図6のテーブルと同様のテーブル)を記憶する。これにより本体部25に接続されるセンサーユニット部26を交換しても温度測定が可能になるとともに、電源電圧Aと電源電圧Bとの間のばらつきによる測定誤差を補正できる。
また、サーミスタ素子11自身の特性がばらつくことがある。この場合には固定抵抗22は抵抗値の調整(トリミング)が可能なように構成されることが好ましい。たとえば周囲温度25℃でのサーミスタ素子の抵抗値に合わせて固定抵抗22の抵抗値を調整することにより、測定誤差を補正することが可能になる。
以上のように実施の形態2によれば、温度測定素子と補正電圧出力回路に含まれる固定抵抗とを一体化するとともに、本体部に着脱可能なように構成する。これにより、さまざまな特性を有する温度測定素子を必要に応じて取り替えることが可能になる。
また実施の形態2によれば、固定抵抗の抵抗値を温度測定素子の特性に応じて調整することにより、温度測定素子自身の特性ばらつきに起因する温度測定誤差を補正することが可能となる。
[実施の形態3]
実施の形態3の温度測定装置の全体構成は、図1に示す温度測定装置50の構成と同様であるので、以後の説明は繰返さない。なお、以下では必要に応じて図1、図3、図8等を参照しながら実施の形態3の温度測定装置を説明する。
また、実施の形態3の温度測定装置が行なう温度測定処理、および補正については、実施の形態1と同様であるので以後の説明は繰返さない。
図10は、実施の形態3の温度測定装置における温度測定回路、補正電圧出力回路の構成例を示す図である。
図10および図9を参照して、実施の形態3の温度測定装置は、本体部25とセンサーユニット部26Aとを含む。センサーユニット部26Aは本体部25に着脱可能である。
本体部25は、電源ノードN1に一方端が結合され、端子TAに他方端が結合される固定抵抗18と、端子TBに一方端が結合され、他方端が端子TDに結合される固定抵抗22とを含む。なお端子TDは接地されている。
端子TA,TDはセンサーユニット部26Aの端子TC,TEにそれぞれ結合される。本体部25は、さらに、端子TBと端子TAとの結合および非結合を切替えるスイッチSWを備える。
センサーユニット部26Aは、一方端が端子TCに結合され、他方端が端子TDに結合されるサーミスタ素子11を含む。
センサーユニット部26Aが本体部25から外されている場合(端子TAと端子TCとが結合されていない場合)には、スイッチSWにより端子TAが端子TBに結合される。この場合には固定抵抗18,22により図8に示す補正電圧出力回路3と同様の補正電圧出力回路が構成され、端子TAにおける電圧は電圧VREFに等しくなる。
一方、センサーユニット部26Aを本体部25に取り付けた場合には、端子TDと端子TEとが結合されるとともに、端子TAと端子TCとが結合される。この場合には、スイッチSWは端子TAと端子TBとを非結合状態にする。そうすると固定抵抗18およびサーミスタ素子11によって図3に示す温度測定回路1と同様の温度測定回路が構成され、端子TAにおける電圧は電圧VOUTに等しくなる。なおこの場合の電圧VOUTは温度に比例した(リニアライズされた)電圧である。
つまり図10に示す固定抵抗18は温度測定回路1に用いられる固定抵抗であるが、図8に示す補正電圧出力回路3に用いられる固定抵抗22も兼ねている。
実施の形態1および形態2の場合には、温度測定回路に用いられる固定抵抗と補正電圧出力回路に用いられる第1の固定抵抗(図8に示す固定抵抗22)とが別である。よってこれらの固定抵抗の間で抵抗値がばらついた場合には測定誤差が生じ得る。
実施の形態3によれば上記の2つの固定抵抗を1つの固定抵抗で兼用するので、上述の理由による測定誤差の問題を考慮しなくてもよくなる。すなわち実施の形態3によれば実施の形態1および2よりも高精度な温度測定が可能となる。
なお、上記において、リニアライズ回路12は本発明における「温度測定素子を除いた温度測定回路の残余の部分」に対応し、補正電圧出力回路3は本発明における「補正回路」に対応する。また、図8に示す固定抵抗21は本発明における「固定抵抗素子を除いた補正回路の残余の部分」に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1における温度測定装置の構成を概念的に示す図である。 図1のサーミスタ素子11の温度−抵抗値の特性の例を示す図である。 電圧モードリニアライズを行なうための回路例を示す図である。 図3に示す回路によりリニアライズ処理を行なった場合における温度変化と電圧VOUTの変化との関係の例を示す図である。 A/D変換値−温度値変換テーブルの例を示す図である。 A/D変換値−温度値変換テーブルの別の例を示す図である。 温度値とA/D変換値とにより定まる座標平面を示す図である。 補正電圧出力回路3の例を示す図である。 実施の形態2の温度測定装置における温度測定回路および補正電圧出力回路の構成例を示す図である。 実施の形態3の温度測定装置における温度測定回路、補正電圧出力回路の構成例を示す図である。
符号の説明
1A 温度測定部、1B 温度決定部、1 温度測定回路、3 補正電圧出力回路、4 A/D変換回路、5 演算部、7 温度値表示部、11 サーミスタ素子、12 リニアライズ回路、15 演算回路、16 不揮発性メモリ、18,21,22 固定抵抗、20A〜20D レコード、25 本体部、26,26A センサーユニット部、27 ケース、50 温度測定装置、D1,D2 ディジタル信号、N1 電源ノード、P1〜P4 点、SW スイッチ、T1,T2,T1A〜T3A,T1B〜T3B,TA〜TD 端子。

Claims (11)

  1. 第1の電源電圧が与えられて温度を測定し、前記温度の情報と前記第1の電源電圧の情報とを含む第1の電圧を出力するとともに、前記温度の情報が除外された前記第1の電源電圧の情報を含む第2の電圧を出力する温度測定部と、
    前記第1の電圧および前記第2の電圧を受け、前記第1の電圧から前記第1の電源電圧の情報を除いて、温度値を決定する温度決定部とを備える、温度測定装置。
  2. 前記温度測定部は、
    温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子を有し、前記温度測定素子の抵抗値を前記第1の電圧に変換して前記第1の電圧を出力する温度測定回路と、
    固定抵抗素子を有し、前記固定抵抗素子の抵抗値を前記第2の電圧に変換して出力する補正回路とを含む、請求項1に記載の温度測定装置。
  3. 前記温度測定素子を除いた前記温度測定回路の残余の部分の構成と、前記固定抵抗素子を除いた前記補正回路の残余の部分の構成とは、互いに等しい、請求項2に記載の温度測定装置。
  4. 前記温度測定素子は、前記温度測定回路の残余の部分に着脱可能であり、
    前記固定抵抗素子は、前記補正回路の残余の部分に着脱可能であり、
    前記温度測定素子と前記固定抵抗素子とは、1つのケースに収納される、請求項3に記載の温度測定装置。
  5. 前記温度測定部は、
    温度に応じて抵抗値が変化する温度測定素子と、
    前記温度測定素子を着脱可能な電圧出力回路とを備え、
    前記電圧出力回路は、前記温度測定素子が取り外された状態では、前記第2の電圧を出力し、前記温度測定素子が接続された状態では、前記第1の電圧を出力する、請求項1に記載の温度測定装置。
  6. 前記電圧出力回路は、
    前記第1の電源電圧を与える電源ノードに一方端が結合され、前記第1および第2の電圧を出力する第1の端子に他方端が結合される第1の固定抵抗素子と、
    接地された第2の端子に一方端が結合される第2の固定抵抗素子と、
    前記第2の固定抵抗素子の他方端と前記第1の端子との結合および非結合を切り替えるスイッチとを含み、
    前記スイッチは、前記温度測定素子の一方端および他方端が前記第1および第2の端子にそれぞれ結合されている場合に、前記第2の固定抵抗素子の他方端と前記第1の端子とを非結合状態に設定し、前記温度測定素子の一方端が前記第1の端子と結合していない場合には、前記第2の固定抵抗素子の他方端と前記第1の端子とを結合する、請求項5に記載の温度測定装置。
  7. 前記温度決定部は、
    前記第1の電源電圧に対して異なり得る第2の電源電圧が供給され、前記第2の電源電圧に応じた分解能を有し、前記第1および第2の電圧をアナログディジタル変換して、第1および第2の数値をそれぞれ出力するアナログディジタル変換回路と、
    前記第2の数値に基づいて前記第2の電源電圧に対する前記第1の電源電圧の比を算出して、前記比と前記第1の数値とに基づいて前記温度値を決定する演算部とを含む、請求項1に記載の温度測定装置。
  8. 前記演算部は、
    前記第1の数値を前記温度値に変換するための変換テーブルを記憶する記憶部を有し、
    前記変換テーブルは、
    前記温度測定装置が測定可能な温度範囲の全域にわたり所定の間隔で並ぶ複数の温度値と、
    前記複数の温度値に1対1で対応した、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とが等しい場合における前記アナログディジタル変換回路の複数の出力値とを有し、
    前記演算部は、
    前記変換テーブルを参照して、前記複数の温度値の中から前記第1の数値に対応する前記温度値を決定する演算回路をさらに有する、請求項7に記載の温度測定装置。
  9. 前記演算部は、
    前記第1の数値を前記温度値に変換するための変換テーブルを記憶する記憶部を有し、
    前記変換テーブルは、
    前記温度測定装置が測定可能な温度範囲の中から抽出された複数の温度値と、
    前記複数の温度値に1対1で対応した、前記第1の電源電圧と前記第2の電源電圧とが等しい場合における前記アナログディジタル変換回路の複数の出力値とを有し、
    前記演算部は、
    前記変換テーブルを参照して、前記複数の出力値のうち前記第1の数値の近傍にあり、かつ前記第1の数値を挟む2つの出力値と、前記2つの出力値にそれぞれ対応する2つの温度値とを用いて線形補間を行なって、前記第1の数値に対応する前記温度値を決定する演算回路をさらに有する、請求項7に記載の温度測定装置。
  10. 前記変換テーブルは、書換可能であり、
    前記演算回路は、前記比を前記複数の出力値に乗じて前記温度値を決定する、請求項8または請求項9に記載の温度測定装置。
  11. 前記演算回路は、前記比を前記第1の数値に乗じて前記温度値を決定する、請求項8または請求項9に記載の温度測定装置。
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