JP2010136426A - D/a変換器および電圧源 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基準電圧の精度に拘わらずアナログ出力電圧を正確に生成できるD/A変換器を提供する。
【解決手段】 基準電圧生成回路51は、基準電圧Vrefを生成する。D/A変換回路52は、ディジタル入力値Dinを基準電圧Vrefに応じてアナログ出力電圧Voutに変換する。実測値記憶回路53は、基準電圧Vrefの実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。D/A変換器50の使用者はD/A変換時における基準電圧Vrefの電圧値に相当する基準電圧Vrefの実測値を取得できるため、実測値記憶回路53からの基準電圧Vrefの実測値を基数としたディジタル値をD/A変換回路52のディジタル入力値Dinとして供給することで、基準電圧Vrefの精度に拘わらずアナログ出力電圧Voutを正確に生成できる。
【選択図】 図5
【解決手段】 基準電圧生成回路51は、基準電圧Vrefを生成する。D/A変換回路52は、ディジタル入力値Dinを基準電圧Vrefに応じてアナログ出力電圧Voutに変換する。実測値記憶回路53は、基準電圧Vrefの実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。D/A変換器50の使用者はD/A変換時における基準電圧Vrefの電圧値に相当する基準電圧Vrefの実測値を取得できるため、実測値記憶回路53からの基準電圧Vrefの実測値を基数としたディジタル値をD/A変換回路52のディジタル入力値Dinとして供給することで、基準電圧Vrefの精度に拘わらずアナログ出力電圧Voutを正確に生成できる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、アナログ入力電圧をディジタル出力値に変換するA/D変換器、ディジタル入力値をアナログ出力電圧に変換するD/A変換器、およびD/A変換器を利用した電圧源に関する。
A/D変換器は、アナログ入力電圧を基準電圧と比較し、アナログ入力電圧と基準電圧との比に基づいてアナログ入力電圧をディジタル出力値に変換する。例えば、10ビットA/D変換器では、ディジタル出力値Doutは、アナログ入力電圧Vinおよび基準電圧Vrefを用いて、次式(1)で表される。
Dout=(Vin/Vref)×1024 ・・・(1)
また、D/A変換器は、ディジタル入力値を基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換する。D/A変換器を利用した電圧源では、D/A変換器からのアナログ出力電圧が電圧源の出力電圧として出力される。例えば、8ビットD/A変換器では、アナログ出力電圧Voutは、ディジタル入力値Dinおよび基準電圧Vrefを用いて、次式(2)で表される。
Vout=(Din/256)×Vref ・・・(2)
式(1)、(2)に示されるように、A/D変換精度およびD/A変換精度は、基準電圧の精度に依存する。このため、A/D変換精度あるいはD/A変換精度の向上を目的として、高精度の基準電圧を得るために、例えば、バンドギャップリファレンス回路が基準電圧生成回路として用いられる。半導体のPN接合の電位差は、バイアス電流を一定に保つと、絶対温度に対して負の線形依存を有する。また、互いに異なる電流密度でバイアスされた2つのPN接合間の電位差は、絶対温度に対して比例する。バンドギャップリファレンス回路は、これらの性質を利用して、温度に依存しない高精度の基準電圧を生成する。
Dout=(Vin/Vref)×1024 ・・・(1)
また、D/A変換器は、ディジタル入力値を基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換する。D/A変換器を利用した電圧源では、D/A変換器からのアナログ出力電圧が電圧源の出力電圧として出力される。例えば、8ビットD/A変換器では、アナログ出力電圧Voutは、ディジタル入力値Dinおよび基準電圧Vrefを用いて、次式(2)で表される。
Vout=(Din/256)×Vref ・・・(2)
式(1)、(2)に示されるように、A/D変換精度およびD/A変換精度は、基準電圧の精度に依存する。このため、A/D変換精度あるいはD/A変換精度の向上を目的として、高精度の基準電圧を得るために、例えば、バンドギャップリファレンス回路が基準電圧生成回路として用いられる。半導体のPN接合の電位差は、バイアス電流を一定に保つと、絶対温度に対して負の線形依存を有する。また、互いに異なる電流密度でバイアスされた2つのPN接合間の電位差は、絶対温度に対して比例する。バンドギャップリファレンス回路は、これらの性質を利用して、温度に依存しない高精度の基準電圧を生成する。
また、特許文献1には、基準電圧の変動に対して高精度なディジタル出力値を得られるA/D変換器が開示されている。このA/D変換器では、まず、電源電圧依存性および温度依存性を有するサーミスタから得られる電圧を基準電圧でA/D変換したディジタル出力値と、電源電圧依存性のみを有する抵抗から得られる電圧を基準電圧でA/D変換したディジタル出力値とを比較してサーミスタの抵抗値を求める。この後、求めた抵抗値とサーミスタの温度特性とを用いてそのときの温度を求め、求めた温度を用いて温度依存性のみを有するダイオードから得られる電圧を求める。そして、求めた電圧とその電圧を基準電圧でA/D変換したディジタル出力値とを用いた演算により基準電圧を推測する。推測した基準電圧に基づいてA/D変換回路からのディジタル出力値を補正することで、高精度なディジタル出力値を得ることができる。
一方、特許文献2には、A/D変換速度に対応してアナログ入力電圧および基準電圧の比較回路の消費電流と基準電圧生成回路の消費電流とを制御することで、無駄な消費電力のない効率的な状態で、要求されるA/D変換速度でのA/D変換動作を実施できるA/D変換器が開示されている。
ところで、A/D変換器の使用者は、A/D変換時における基準電圧の電圧値を知ることできれば、A/D変換器からのディジタル出力値をA/D変換時における基準電圧の電圧値を用いて補正することで、基準電圧の精度に拘わらずアナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を取得できる。しかしながら、従来のA/D変換器では、基準電圧の規格値は明示されているが、基準電圧の実際の電圧値は明示されていない。すなわち、A/D変換器の使用者は、A/D変換時における基準電圧の電圧値を知ることはできない。このため、A/D変換器の製造者は、A/D変換精度を保証するために、A/D変換器の製造工程において基準電圧を所定の規格範囲内(規格値を基準とした所定範囲内)にトリミングする必要がある。この結果、基準電圧を規格範囲内にトリミングできないA/D変換器は不良品として扱われ、A/D変換器の製品歩留りが低下してしまう。このような問題は、D/A変換器あるいはD/A変換器を利用した電圧源についても同様である。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、基準電圧の精度に拘わらずアナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を取得できるA/D変換器を提供することを目的とする。本発明の別の目的は、基準電圧の精度に拘わらずアナログ出力電圧を正確に生成できるD/A変換器を提供することにある。本発明の別の目的は、基準電圧の精度に拘わらず出力電圧を正確に生成できる電圧源を提供することにある。本発明の別の目的は、A/D変換器、D/A変換器および電圧源の製品歩留りをそれぞれ向上させることにある。
本発明の一態様では、D/A変換器は、基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、ディジタル入力値を基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換するD/A変換回路と、基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備える。
本発明に関連するA/D変換器の技術では、基準電圧生成回路は、基準電圧を生成する。A/D変換回路は、アナログ入力電圧を基準電圧と比較してディジタル出力値に変換する。実測値記憶回路は、基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。例えば、A/D変換器の製造工程において、基準電圧を所定温度下で実測し、その実測値が実測値記憶回路に記憶される。
A/D変換器の使用者は、A/D変換時における基準電圧の電圧値に相当する基準電圧の実測値を取得できる。このため、A/D変換器の使用者は、A/D変換回路からのディジタル出力値を実測記憶回路からの基準電圧の実測値を用いて補正することで、基準電圧の精度に拘わらずアナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を取得できる。また、A/D変換器の製造者は、A/D変換器の製造工程において基準電圧を規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧を規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われたA/D変換器も、本技術の適用により良品として出荷できる。従って、A/D変換器の製品歩留りを向上させることができる。
本発明に関連するA/D変換器の技術の好ましい例では、実測値記憶回路は、温度に対応した基準電圧の実測値を保持する。温度情報保持回路は、A/D変換器の現在の周囲温度を示す温度情報を保持する。出力制御回路は、温度情報保持回路が保持している温度情報に対応する実測値を実測値記憶回路から選択して出力する。従って、A/D変換器から出力される基準電圧の実測値は、A/D変換器の現在の周囲温度に対応した実測値である。このため、A/D変換器の使用者は、A/D変換器の周囲温度に伴って基準電圧が変動する場合でも、アナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を常に取得できる。
本発明に関連するA/D変換器の技術の好ましい例では、測定電圧生成回路は、A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する。選択回路は、A/D変換回路のアナログ入力電圧として、測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する。すなわち、A/D変換回路は、測定電圧のA/D変換を実施した後に、外部入力電圧のA/D変換を実施する。温度情報保持回路は、選択回路の測定電圧の選択に伴うA/D変換回路からのディジタル出力値を温度情報として保持する。A/D変換回路を温度情報の生成に利用することで、温度情報保持回路に保持される温度情報を簡易な回路構成で生成できる。
本発明に関連するA/D変換器の技術の好ましい例では、測定電圧生成回路は、温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を有している。第1抵抗素子および第2抵抗素子は、基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続されている。測定電圧は、第1抵抗素子と第2抵抗素子との接続ノードの電圧である。従って、測定電圧は、第2抵抗素子の温度特性に応じて変動する。これにより、A/D変換器の周囲温度に対応して変動する測定電圧を容易に生成できる。
本発明に関連するA/D変換器の技術の好ましい例では、測定電圧生成回路は、A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する。選択回路は、A/D変換回路のアナログ入力電圧として、測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する。すなわち、A/D変換回路は、測定電圧のA/D変換を実施した後に、外部入力電圧のA/D変換を実施する。温度情報保持回路は、選択回路の測定電圧の選択に伴うA/D変換回路からのディジタル出力値に基づいて外部制御回路が求めた温度に対応するディジタル値を温度情報として保持する。
A/D変換器の使用者は、温度情報保持回路に温度情報として保持されるディジタル値を外部制御回路により変化させながら基準電圧の実測値を順次取得することで、基準電圧の温度特性を取得できる。このため、例えば、A/D変換器の周囲温度に対応する実測値記憶回路が存在しない場合に、取得した基準電圧の温度特性を用いてA/D変換回路からのディジタル出力値を補正でき、アナログ入力電圧をより正確に示すディジタル値を取得できる。従って、A/D変換器に搭載する実測値記憶回路の数を低減させることができ、A/D変換器の回路構成を簡易化できる。
本発明に関連するA/D変換器の技術の好ましい例では、規格値記憶回路は、基準電圧の規格値を予め記憶し、記憶している規格値を出力する。補正回路は、実測値記憶回路からの基準電圧の実測値と規格値記憶回路からの基準電圧の規格値とに基づいて、A/D変換回路からのディジタル出力値を、基準電圧の規格値を基数としたディジタル値に補正して出力する。このため、A/D変換器の使用者は、A/D変換回路からのディジタル出力値を補正することなく、アナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を常に取得できる。
本発明に関連するD/A変換器の技術では、基準電圧生成回路は、基準電圧を生成する。D/A変換回路は、ディジタル入力値を基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換する。実測値記憶回路は、基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。例えば、D/A変換器の製造工程において、基準電圧を所定温度下で実測し、その実測値が実測値記憶回路に記憶される。
D/A変換器の使用者は、D/A変換時における基準電圧の電圧値に相当する基準電圧の実測値を取得できる。このため、実測値記憶回路からの基準電圧の実測値を基数としたディジタル値をD/A変換回路のディジタル入力値として供給することで、基準電圧の精度に拘わらずアナログ出力電圧を正確に生成できる。また、D/A変換器の製造者は、D/A変換器の製造工程において基準電圧を規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧を規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われたD/A変換器も、本技術の適用により良品として出荷できる。従って、D/A変換器の製品歩留りを向上させることができる。
本発明に関連するD/A変換器の技術の好ましい例では、実測値記憶回路は、温度に対応した基準電圧の実測値を保持する。測定電圧生成回路は、温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する。A/D変換回路は、測定電圧をアナログ入力電圧として基準電圧と比較してディジタル出力値に変換する。出力制御回路は、A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を実測値記憶回路から選択して出力する。従って、D/A変換器から出力される基準電圧の実測値は、D/A変換器の現在の周囲温度に対応した実測値である。このため、D/A変換器の周囲温度に伴って基準電圧が変動する場合でも、正確なアナログ出力電圧を常に生成できる。
本発明に関連する電圧源の技術では、出力電圧設定回路には、所望の出力電圧に対応するディジタル値が設定される。D/A変換器は、出力電圧設定回路に設定されたディジタル値をディジタル入力値として使用し、基準電圧生成回路、D/A変換回路および記憶回路を有している。基準電圧生成回路は、基準電圧を生成する。D/A変換回路は、ディジタル入力値を基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換して電圧源の出力電圧として出力する。実測値記憶回路は、基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。例えば、電圧源の製造工程において、基準電圧を所定温度下で実測し、その実測値が実測値記憶回路に記憶される。
電圧源の使用者は、D/A変換時における基準電圧の電圧値に相当する基準電圧の実測値を取得できる。このため、実測値記憶回路からの基準電圧の実測値を基数としたディジタル値を出力電圧設定回路に設定することで、基準電圧の精度に拘わらず出力電圧を正確に生成できる。また、電圧源の製造者は、電圧源の製造工程において基準電圧を規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧を規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われた電圧源も、本技術の適用により良品として出荷できる。従って、電圧源の製品歩留りを向上させることができる。
本発明に関連する電圧源の技術の好ましい例では、D/A変換器は、温度に対応した基準電圧の実測値を保持する実測値記憶回路、測定電圧生成回路、A/D変換回路および出力制御回路を有している。測定電圧生成回路は、温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する。A/D変換回路は、測定電圧をアナログ入力電圧として基準電圧と比較してディジタル出力値に変換する。出力制御回路は、A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を実測値記憶回路から選択して出力する。従って、電圧源から出力される基準電圧の実測値は、電圧源の現在の周囲温度に対応した実測値である。このため、電圧源の周囲温度に伴って基準電圧が変動する場合でも、正確な出力電圧を常に生成できる。
本発明のA/D変換器では、基準電圧の精度に拘わらずアナログ入力電圧を正確に示すディジタル値を取得できる。また、A/D変換器の製品歩留りを向上させることができる。本発明のD/A変換器では、基準電圧の精度に拘わらずアナログ出力電圧を正確に生成できる。また、D/A変換器の製品歩留りを向上させることができる。本発明の電圧源では、基準電圧の精度に拘わらず出力電圧を正確に生成できる。また、電圧源の製品歩留りを向上させることができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明のA/D変換器の第1の基本原理を示している。A/D変換回路10は、基準電圧生成回路11、A/D変換回路12、実測値記憶回路13を有している。基準電圧生成回路11は、基準電圧Vrefを生成してA/D変換回路12に出力する。A/D変換回路12は、アナログ入力電圧Vinを基準電圧Vrefと比較してディジタル出力値Doutに変換して出力する。実測値記憶回路13は、基準電圧Vrefの実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。
図2は、本発明のA/D変換器の第2の基本原理を示している。図1で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。A/D変換器20は、基準電圧生成回路11、A/D変換回路12、複数の温度にそれぞれ対応した基準電圧Vrefの実測値(複数個)を保持する実測値記憶回路13、測定電圧生成回路21、選択回路22、A/D変換器20の現在の周囲温度を示す温度情報を保持するための温度情報保持回路23、出力制御回路24を有している。
測定電圧生成回路21は、A/D変換器20の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧Vmを生成する。例えば、測定電圧生成回路21は、温度非依存性を有する第1抵抗素子R1および温度依存性を有する第2抵抗素子R2を有している。第1抵抗素子R1および第2抵抗素子R2は、基準電圧Vrefの供給線と接地線との間に直列に接続されている。測定電圧Vmは、第1抵抗素子R1と第2抵抗素子R2との接続ノードNの電圧である。従って、測定電圧Vmは、第2抵抗素子R2の温度特性に応じて変動する。
選択回路22は、A/D変換回路12のアナログ入力電圧Vinとして、測定電圧Vmを選択して出力した後に、外部入力電圧VEinを選択して出力する。すなわち、A/D変換回路12は、測定電圧VmのA/D変換を実施した後に、外部入力電圧VEinのA/D変換を実施する。温度情報保持回路23は、選択回路22による測定電圧Vmの選択に伴うA/D変換回路12からのディジタル出力値Doutを温度情報として保持する。出力制御回路24は、温度情報保持回路23が保持している温度情報に対応する実測値を実測値記憶回路13から選択して出力する。
図3は、本発明のA/D変換器の第3の基本原理を示している。図1、2で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。A/D変換器30は、温度情報保持回路23に代えて温度情報保持回路31を有していることを除いて、図2のA/D変換器20と同一である。温度情報保持回路31は、選択回路22による測定電圧Vmの選択に伴うA/D変換回路12からのディジタル出力値Doutに基づいて外部制御回路が求めた温度に対応するディジタル値を温度情報として保持する。
図4は、本発明のA/D変換器の第4の基本原理を示している。図1で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。A/D変換器40は、図1のA/D変換器10に規格値記憶回路41および補正回路42を加えて構成されている。規格値記憶回路41は、基準電圧Vrefの規格値を予め記憶し、記憶している規格値を補正回路42に出力する。補正回路42は、実測値記憶回路13からの基準電圧Vrefの実測値と規格値記憶回路41からの基準電圧Vrefの規格値とに基づいて、A/D変換回路12からのディジタル出力値Doutを、基準電圧Vrefの規格値を基数としたディジタル値に補正して出力する。
図5は、本発明のD/A変換器の第1の基本原理を示している。D/A変換器50は、基準電圧生成回路51、D/A変換回路52、実測値記憶回路53を有している。基準電圧生成回路51は、基準電圧Vrefを生成してD/A変換回路52に出力する。D/A変換回路52は、ディジタル入力値Dinを基準電圧Vrefに応じてアナログ出力電圧Voutに変換して出力する。実測値記憶回路53は、基準電圧Vrefの実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する。
図6は、本発明のD/A変換器の第2の基本原理を示している。図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。D/A変換器60は、基準電圧生成回路51、D/A変換回路52、複数の温度にそれぞれ対応した基準電圧Vrefの実測値(複数個)を保持する実測値記憶回路53、測定電圧生成回路61、A/D変換回路62、出力制御回路63を有している。
測定電圧生成回路61は、D/A変換器50の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧Vmを生成する。例えば、測定電圧生成回路61は、温度非依存性を有する第1抵抗素子R1および温度依存性を有する第2抵抗素子R2を有している。第1抵抗素子R1および第2抵抗素子R2は、基準電圧Vrefの供給線と接地線との間に直列に接続されている。測定電圧Vmは、第1抵抗素子R1と第2抵抗素子R2との接続ノードNの電圧である。従って、測定電圧Vmは、第2抵抗素子R2の温度特性に応じて変動する。A/D変換回路62は、測定電圧Vmをアナログ入力電圧として基準電圧Vrefと比較してディジタル出力値Doutに変換して出力制御回路63に出力する。出力制御回路63は、A/D変換回路62からのディジタル出力値Doutに対応する実測値を実測値記憶回路53から選択して出力する。
図7は、本発明の電圧源の第1の基本原理を示している。図5で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。電圧源70は、出力電圧設定回路71、図5のD/A変換器50を有している。出力電圧設定回路71には、所望の出力電圧に対応するディジタル値が設定される。D/A変換器50は、出力電圧設定回路71に設定されたディジタル値をディジタル入力値Dinとして使用する。D/A変換器50のD/A変換回路52は、アナログ出力電圧Voutを電圧源70の出力電圧として出力する。
図8は、本発明の電圧源の第2の基本原理を示している。図5〜7で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。電圧源80は、出力電圧設定回路71、図6のD/A変換器60を有している。D/A変換器60は、出力電圧設定回路71に設定されたディジタル値をディジタル入力値Dinとして使用する。D/A変換器60のD/A変換回路52は、アナログ出力電圧Voutを電圧源80の出力電圧として出力する。
図9は、本発明のA/D変換器の第1の実施形態を示している。A/D変換器100は、例えば、半導体集積回路チップとして構成された10ビットA/D変換器であり、基準電圧生成回路102、選択回路104、A/D変換回路106、10ビットレジスタ108、ROM110(実測値記憶回路)、10ビットレジスタ112、A/D変換器100の全体を制御する制御回路114を有している。
基準電圧生成回路102は、基準電圧Vrefを生成してA/D変換回路106に出力する。基準電圧生成回路102は、例えば、図10に示すような周知のバンドギャップリファレンス回路BGRを用いて構成されている。バンドギャップリファレンス回路BGRは、シリコンのバンドギャップ電圧Vbgr(ほぼ1.2V)を周囲温度に依存することなく安定して出力する。
選択回路104は、制御回路114からの指示に従って、外部入力電圧Vin0〜Vinnのいずれかを選択してアナログ入力電圧VinとしてA/D変換回路106に出力する。A/D変換回路106は、制御回路114から指示に従って、選択回路104から出力されるアナログ入力電圧Vinを、基準電圧生成回路102から出力される基準電圧Vrefと比較して10ビットのディジタル出力値Doutに変換してレジスタ108に出力する。
レジスタ108は、例えば、A/D変換回路106によるA/D変換の実施毎に、A/D変換回路106から出力されるディジタル出力値Doutを取り込む。レジスタ108は、外部端子を介してレジスタ値を読み出すことが可能である。従って、A/D変換器100の使用者(システム)は、レジスタ108のレジスタ値を読み出すことで、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(A/D変換結果)を取得することができる。
ROM110は、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、基準電圧Vrefの実測値(10ビットのディジタル値)を予め記憶し、記憶している実測値をレジスタ112に出力する。なお、図示を省略するが、A/D変換器100は、例えば、基準電圧Vrefをモニタするためのモニタ用パッドと、ROM110にデータを書き込むためのライト用パッドおよびライト回路とを有している。A/D変換器100の製造工程におけるプローブ検査時に、モニタ用パッドを介して所定温度下での基準電圧Vrefの実測値が取得され、ライト用パッドおよびライト回路を介してROM110に基準電圧Vrefの実測値が書き込まれている。
レジスタ112は、例えば、A/D変換器100のパワーオンリセット時に、ROM110から出力される基準電圧Vrefの実測値を取り込む。レジスタ112は、レジスタ108と同様に、外部端子を介してレジスタ値を読み出すことが可能である。従って、A/D変換器100の使用者は、レジスタ112のレジスタ値を読み出すことで、基準電圧Vrefの実測値を取得することができる。
例えば、基準電圧Vrefの規格値が5.0V、アナログ入力電圧Vinの電圧値が1.25V、A/D変換時における基準電圧Vrefの電圧値が4.9Vである場合、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(レジスタ108のレジスタ値)を式(1)から求めると、261である。また、ROM110から出力される基準電圧Vrefの実測値(レジスタ112のレジスタ値)は、4.9Vを示す1003である。従って、A/D変換器100の使用者は、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(261)を、基準電圧Vrefの規格値(1024)と実測値(1003)との比に基づいて補正することで、アナログ入力電圧Vin(1.25V)を正確に示すディジタル値(256)を取得する。
これに対して、従来のA/D変換器、すなわちROM110を有していないA/D変換器では、A/D変換器の使用者は、A/D変換時における基準電圧Vrefの電圧値(4.9V)を知ることができないため、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(261)を補正することができない。このため、アナログ入力電圧Vinの実際の電圧値とA/D変換器の使用者が認識する電圧値との間に誤差が生じてしまう。
以上、本実施形態では、A/D変換器100の使用者は、レジスタ108のレジスタ値の読み出しにより取得したA/D変換回路106からのディジタル出力値Doutを、レジスタ112のレジスタ値の読み出しにより取得した基準電圧Vrefの実測値を用いて補正することで、アナログ入力電圧Vin(すなわち、外部入力電圧Vin0〜Vinnのうち所望の外部入力電圧)を正確に示すディジタル値を取得できる。また、A/D変換器100の製造者は、A/D変換器100の製造工程において基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われたA/D変換器も良品として出荷できる。従って、A/D変換器100の製品歩留りを向上させることができる。
図11は、本発明のA/D変換器の第2の実施形態を示している。なお、A/D変換器の第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。A/D変換器200は、第1の実施形態のA/D変換器100と同様に、例えば、半導体集積回路チップとして構成された10ビットA/D変換器であり、基準電圧生成回路102、選択回路204、A/D変換回路106、レジスタ108、ROM210(実測値記憶回路、出力制御回路)、10ビットレジスタ212、A/D変換器200の全体を制御する制御回路214、10ビットレジスタ216(温度情報保持回路)、外付けの高精度抵抗RおよびサーミスタTh(測定電圧生成回路)を有している。
高精度抵抗R(第1抵抗素子)およびサーミスタTh(第2抵抗素子)は、基準電圧Vrefの供給線と接地線との間に直列に接続されている。高精度抵抗RとサーミスタThの接続ノードNの電圧が、測定電圧Vmとして選択回路204に出力される。高精度抵抗Rは、温度非依存性を有し、すなわちA/D変換器200の周囲温度に拘わらず抵抗値がほぼ一定である。サーミスタThは、温度依存性を有し、すなわちA/D変換器200の周囲温度に対応して抵抗値が変化する。従って、測定電圧Vmは、サーミスタThの温度特性に応じて変動し、すなわちA/D変換器200の周囲温度に対応して変動する。このような測定電圧Vmは、次式(3)で表される。
Vm={Th/(R+Th)}×Vref ・・・(3)
選択回路204は、制御回路214からの指示に従って、測定電圧Vmおよび外部入力電圧Vin0〜Vinnのいずれかを選択してアナログ入力電圧VinとしてA/D変換回路106に出力する。制御回路214は、A/D変換要求に応答して選択回路204に測定電圧Vmの選択を指示した後、選択回路204に外部入力電圧Vin0〜Vinnのうち所望の外部入力電圧の選択を指示する。また、制御回路214は、選択回路204への選択指示に合わせて、A/D変換回路106にA/D変換を指示する。
Vm={Th/(R+Th)}×Vref ・・・(3)
選択回路204は、制御回路214からの指示に従って、測定電圧Vmおよび外部入力電圧Vin0〜Vinnのいずれかを選択してアナログ入力電圧VinとしてA/D変換回路106に出力する。制御回路214は、A/D変換要求に応答して選択回路204に測定電圧Vmの選択を指示した後、選択回路204に外部入力電圧Vin0〜Vinnのうち所望の外部入力電圧の選択を指示する。また、制御回路214は、選択回路204への選択指示に合わせて、A/D変換回路106にA/D変換を指示する。
レジスタ216は、A/D変換器106による測定電圧VmのA/D変換の実施毎に、A/D変換回路106から出力されるディジタル出力値Doutを取り込む。測定電圧VmのA/D変換に伴うディジタル出力値Dout(レジスタ216のレジスタ値)は、式(1)、(3)を変形して次式(4)で表される。高精度抵抗Rの抵抗値は定数であると考えてよいため、測定電圧VmのA/D変換に伴うディジタル出力値Doutは、サーミスタThの抵抗値、すなわちA/D変換器200の周囲温度のみに依存する。従って、測定電圧VmのA/D変換に伴うディジタル出力値Doutは、A/D変換器200の周囲温度を示す温度情報として利用することができる。
Dout={Th/(R+Th)}×1024 ・・・(4)
ROM210は、第1の実施形態のROM110と同様に、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、温度に対応して複数の基準電圧Vrefの実測値(10ビットのディジタル値)を予め記憶している。ROM210は、レジスタ216のレジスタ値が示す温度に対応する実測値を選択してレジスタ212に出力する。なお、図示を省略するが、A/D変換器200は、第1の実施形態のA/D変換器100と同様に、例えば、基準電圧Vrefをモニタするためのモニタ用パッドと、ROM210にデータを書き込むためのライト用パッドおよびライト回路とを有している。A/D変換器200の製造工程におけるプローブ検査時に、モニタ用パッドを介して、温度条件を変えながら複数の基準電圧Vrefの実測値が取得され、ライト用パッドおよびライト回路を介してROM210に複数の基準電圧Vrefの実測値が書き込まれている。
Dout={Th/(R+Th)}×1024 ・・・(4)
ROM210は、第1の実施形態のROM110と同様に、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、温度に対応して複数の基準電圧Vrefの実測値(10ビットのディジタル値)を予め記憶している。ROM210は、レジスタ216のレジスタ値が示す温度に対応する実測値を選択してレジスタ212に出力する。なお、図示を省略するが、A/D変換器200は、第1の実施形態のA/D変換器100と同様に、例えば、基準電圧Vrefをモニタするためのモニタ用パッドと、ROM210にデータを書き込むためのライト用パッドおよびライト回路とを有している。A/D変換器200の製造工程におけるプローブ検査時に、モニタ用パッドを介して、温度条件を変えながら複数の基準電圧Vrefの実測値が取得され、ライト用パッドおよびライト回路を介してROM210に複数の基準電圧Vrefの実測値が書き込まれている。
レジスタ212は、例えば、A/D変換回路106による外部入力電圧Vin0〜VinnのA/D変換の実施毎に、ROM210から出力される基準電圧Vrefの実測値を取り込む。レジスタ212は、外部端子を介してレジスタ値を読み出すことが可能である。レジスタ212に取り込まれる基準電圧Vrefの実測値は、直前の測定電圧VmのA/D変換に伴うディジタル出力値Doutに対応する実測値、すなわちA/D変換器200の現在の周囲温度に対応した実測値である。従って、A/D変換器200の使用者は、レジスタ212のレジスタ値を読み出すことで、A/D変換器200の現在の周囲温度に対応した基準電圧Vrefの実測値を取得する。
以上、本実施形態でも、A/D変換器の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、レジスタ212のレジスタ値の読み出しにより取得される基準電圧Vrefの実測値は、A/D変換器200の現在の周囲温度に対応した実測値である。このため、A/D変換器200の周囲温度に伴って基準電圧Vrefが変動する場合でも、A/D変換器200の使用者は、アナログ入力電圧Vinを正確に示すディジタル値を常に取得できる。
図12は、本発明のA/D変換器の第3の実施形態を示している。なお、A/D変換器の第1および第2の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。A/D変換器300は、第2の実施形態のA/D変換器200のレジスタ216に代えて、10ビットレジスタ316(温度情報保持回路)を有している。A/D変換器300のその他の構成は、第2の実施形態のA/D変換器200と同一である。レジスタ316は、外部端子を介してデータを書き込むことが可能である。また、A/D変換器300は、システム基板上でマイコン390(外部制御回路)に接続されている。
このような構成のA/D変換回路300では、例えば、マイコン390により、測定電圧VmのA/D変換時におけるレジスタ108のレジスタ値(A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout)を読み出し、読み出したレジスタ値を用いて式(4)によりサーミスタThの抵抗値を求める。そして、求めた抵抗値とサーミスタThの温度特性とを用いてA/D変換器300の現在の周囲温度を求め、求めた温度に対応するディジタル値をレジスタ316に書き込む。これにより、ROM210は、A/D変換器300の現在の周囲温度に対応した実測値をレジスタ212に出力する。
以上、本実施形態でも、A/D変換器の第1および第2の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、A/D変換器300の使用者は、マイコン390によりレジスタ316に書き込むディジタル値を変化させながら、レジスタ212のレジスタ値の読み出しによりROM210から出力される基準電圧Vrefの実測値を順次取得することで、基準電圧Vrefの温度特性を取得できる。従って、例えば、A/D変換器300の現在の周囲温度に対応する実測値がROM210に記憶されていない場合に、取得した基準電圧Vrefの温度特性を用いてA/D変換回路106からのディジタル出力値Doutを補正でき、アナログ入力電圧Vinをより正確に示すディジタル値を取得できる。従って、ROM210に記憶させる実測値の数、すなわちROM210の容量を低減させることができ、A/D変換器300の回路構成を簡易化できる。
図13は、本発明のA/D変換器の第4の実施形態を示している。なお、A/D変換器の第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。A/D変換器400は、第1の実施形態のA/D変換器100にROM418(規格値記憶回路)および補正回路420を加えて構成されている。ROM418は、ROM110と同様に、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、基準電圧Vrefの規格値(10ビットのディジタル値)を予め記憶しており、記憶している規格値を補正回路420に出力する。例えば、A/D変換器400の製造工程におけるプローブ検査時に、ROM110への基準電圧Vrefの実測値の書き込みに加えて、ROM418への基準電圧Vrefの規格値の書き込みが実施される。
補正回路420は、ROM110からの基準電圧Vrefの実測値とROM418からの基準電圧Vrefの規格値とに基づいて、レジスタ108から読み出されたレジスタ値、すなわちA/D変換回路106からのディジタル出力値Doutを、基準電圧Vrefの規格値を基数としたディジタル値Dout’に補正して出力する。補正後のディジタル値Dout’は、基準電圧Vrefの実測値X1および基準電圧Vrefの規格値X2を用いて、次式(5)で表される。従って、補正回路420は、乗算回路および除算回路を用いて容易に構成できる。
Dout’=(X2/X1)×Dout ・・・(5)
以上、本実施形態でも、A/D変換器の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(レジスタ108から読み出されたレジスタ値)はA/D変換器400の内部で補正されるため、A/D変換器400の使用者は、A/D変換回路106からのディジタル出力値Doutを補正することなく、アナログ入力電圧Vinを正確に示すディジタル値Dout’を常に取得できる。
Dout’=(X2/X1)×Dout ・・・(5)
以上、本実施形態でも、A/D変換器の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、A/D変換回路106からのディジタル出力値Dout(レジスタ108から読み出されたレジスタ値)はA/D変換器400の内部で補正されるため、A/D変換器400の使用者は、A/D変換回路106からのディジタル出力値Doutを補正することなく、アナログ入力電圧Vinを正確に示すディジタル値Dout’を常に取得できる。
図14は、本発明のD/A変換器の第1の実施形態を示している。D/A変換器500は、例えば、半導体集積回路チップとして構成された8ビットD/A変換器であり、基準電圧生成回路502、8ビットレジスタ504、D/A変換回路506、ROM508(実測値記憶回路)、8ビットレジスタ510を有している。基準電圧生成回路502は、基準電圧Vrefを生成してD/A変換回路506に出力する。基準電圧生成回路502は、例えば、図10に示すような周知のバンドギャップリファレンス回路BGRを用いて構成されている。レジスタ504は、外部端子を介してデータを書き込むことが可能である。レジスタ504は、レジスタ値をD/A変換回路506のディジタル入力値Dinとして出力する。
D/A変換回路506は、レジスタ504へのデータ書き込みに応答して、レジスタ504から出力されるディジタル入力値Dinを、基準電圧生成回路502から出力される基準電圧Vrefに応じてアナログ出力電圧に変換して外部出力電圧Vout1〜Voutnのうち所望の外部出力電圧として出力する。ROM508は、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、基準電圧Vrefの実測値(8ビットのディジタル値)を予め記憶し、記憶している実測値をレジスタ510に出力する。なお、図示を省略するが、D/A変換器500は、例えば、基準電圧Vrefをモニタするためのモニタ用パッドと、ROM508にデータを書き込むためのライト用パッドおよびライト回路とを有している。D/A変換器500の製造工程におけるプローブ検査時に、モニタ用パッドを介して所定温度下での基準電圧Vrefの実測値が取得され、ライト用パッドおよびライト回路を介してROM508に基準電圧Vrefの実測値が書き込まれている。
レジスタ510は、例えば、D/A変換器500のパワーオンリセット時に、ROM508から出力される基準電圧Vrefの実測値を取り込む。レジスタ510は、外部端子を介してレジスタ値を読み出すことが可能である。従って、D/A変換器500の使用者は、レジスタ510のレジスタ値を読み出すことで、基準電圧Vrefの実測値を取得することができる。
このような構成のD/A変換器500では、D/A変換器500の使用者は、レジスタ510のレジスタ値の読み出しにより、D/A変換時の基準電圧Vrefの電圧値に相当する基準電圧Vrefの実測値を取得する。そして、D/A変換器500の使用者が基準電圧Vrefの実測値を基数としたディジタル値をレジスタ504に書き込むことで、基準電圧Vrefの精度に拘わらず外部出力電圧Vout0〜Voutn(アナログ出力電圧)が正確に生成される。
以上、本実施形態では、ROM508から出力される基準電圧Vrefの実測値を基数としたディジタル値をD/A変換回路506のディジタル入力値Dinとして供給することで、基準電圧Vrefの精度に拘わらず外部出力電圧Vout0〜Voutnを正確に生成できる。また、D/A変換器500の製造者は、D/A変換器500の製造工程において基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われたD/A変換器も良品として出荷できる。従って、D/A変換器500の製品歩留りを向上させることができる。
図15は、本発明のD/A変換器の第2の実施形態を示している。なお、D/A変換器の第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。D/A変換器600は、第1の実施形態のD/A変換器500と同様に、例えば、半導体集積回路チップとして構成された8ビットD/A変換器であり、基準電圧生成回路502、レジスタ504、D/A変換回路506、ROM608(実測値記憶回路、出力制御回路)、8ビットレジスタ610、A/D変換回路612、8ビットレジスタ614、外付けの高精度抵抗RおよびサーミスタTh(測定電圧生成回路)を有している。
高精度抵抗RおよびサーミスタThは、基準電圧Vrefの供給線と接地線との間に直列に接続されている。高精度抵抗RとサーミスタThの接続ノードNの電圧が、測定電圧VmとしてA/D変換回路612に出力される。高精度抵抗Rは、温度非依存性を有し、すなわちD/A変換器600の周囲温度に拘わらず抵抗値がほぼ一定である。サーミスタThは、温度依存性を有し、すなわちD/A変換器600の周囲温度に対応して抵抗値が変化する。従って、測定電圧Vmは、サーミスタThの温度特性に応じて変動し、すなわちD/A変換器600の周囲温度に対応して変動する。
A/D変換回路612は、A/D変換要求に応答して、測定電圧Vmをアナログ入力電圧として基準電圧Vrefと比較してディジタル出力値Doutに変換してレジスタ614に出力する。レジスタ614は、A/D変換回路612によるA/D変換の実施毎に、A/D変換回路612から出力されるディジタル出力値Doutを取り込む。レジスタ614は、レジスタ値をROM608に出力する。ROM608は、第1の実施形態のROM508と同様に、ヒューズやEEPROM等の不揮発性のメモリであり、温度に対応して複数の基準電圧Vrefの実測値(8ビットのディジタル値)を予め記憶している。ROM608は、レジスタ614のレジスタ値が示す温度に対応する実測値を選択してレジスタ510に出力する。なお、図示を省略するが、D/A変換器600は、第1の実施形態のD/A変換器500と同様に、例えば、基準電圧Vrefをモニタするためのモニタ用パッドと、ROM608にデータを書き込むためのライト用パッドおよびライト回路とを有している。D/A変換器600の製造工程におけるプローブ検査時に、モニタ用パッドを介して、温度条件を変えながら複数の基準電圧Vrefの実測値が取得され、ライト用パッドおよびライト回路を介してROM608に複数の基準電圧Vrefの実測値が書き込まれている。
レジスタ610は、例えば、A/D変換回路612によるA/D変換の実施毎に、ROM608から出力される基準電圧Vrefの実測値を取り込む。レジスタ610は、外部端子を介してレジスタ値を読み出すことが可能である。レジスタ610に取り込まれる基準電圧Vrefの実測値は、直前の測定電圧VmのA/D変換に伴うディジタル出力値Doutに対応する実測値、すなわちD/A変換器600の現在の周囲温度に対応した実測値である。従って、D/A変換器600の使用者は、レジスタ610のレジスタ値を読み出すことで、D/A変換器600の現在の周囲温度に対応した基準電圧Vrefの実測値を取得する。
以上、本実施形態でも、D/A変換器の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、レジスタ610のレジスタ値の読み出しにより取得される基準電圧Vrefの実測値は、D/A変換器600の周囲温度に対応した実測値である。このため、D/A変換器600の周囲温度に伴って基準電圧Vrefが変動する場合でも、正確な外部出力電圧Vout0〜Voutnを常に生成できる。
図16は、本発明の電圧源の第1の実施形態を示している。なお、D/A変換器の第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。電圧源700は、出力電圧設定回路702、第1の実施形態のD/A変換器500を有している。出力電圧設定回路702には、電圧源700の使用者により、所望の出力電圧に対応するディジタル値が設定される。出力電圧設定回路702は、設定されたディジタル値をD/A変換器500のレジスタ504に書き込む。すなわち、D/A変換器500は、出力電圧設定回路702に設定されたディジタル値をディジタル入力値Dinとして使用する。D/A変換器500のD/A変換回路506は、外部出力電圧Vout0〜Voutnを電圧源700の出力電圧として出力する。
以上、本実施形態では、レジスタ510のレジスタ値の読み出しにより取得される基準電圧Vrefの実測値を基数としたディジタル値を出力電圧設定回路702に設定することで、基準電圧Vrefの精度に拘わらず出力電圧を正確に生成できる。また、電圧源700の製造者は、電圧源700の製造工程において基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングする必要がないため、従来、基準電圧Vrefを規格範囲内にトリミングできず不良品として扱われた電圧源も良品として出荷できる。従って、電圧源700の製品歩留りを向上させることができる。
図17は、本発明の電圧源の第2の実施形態を示している。なお、D/A変換器の第1および第2の実施形態、電圧源の第1の実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。電圧源800は、出力電圧設定回路702、第2の実施形態のD/A変換器600を有している。出力電圧設定回路702は、設定されたディジタル値をD/A変換器600のレジスタ504に書き込む。すなわち、D/A変換器600は、出力電圧設定回路702に設定されたディジタル値をディジタル入力値Dinとして使用する。D/A変換器600のD/A変換回路506は、外部出力電圧Vout1〜Voutnを電圧源800の出力電圧として出力する。
以上、本実施形態でも、電圧源の第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、レジスタ610のレジスタ値の読み出しにより取得される基準電圧Vrefの実測値は、電圧源800の周囲温度に対応した実測値である。このため、電圧源800の周囲温度に伴って基準電圧Vrefが変動する場合でも、正確な出力電圧を常に生成できる。
以上の実施形態において説明した発明を整理して、付記として開示する。
(付記1)
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
アナログ入力電圧を前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記2)
付記1記載のA/D変換器において、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
A/D変換器の現在の周囲温度を示す温度情報を保持するための温度情報保持回路と、
前記温度情報保持回路が保持している温度情報に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記3)
付記2記載のA/D変換器において、
A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記A/D変換回路の前記アナログ入力電圧として、前記測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する選択回路とを備え、
前記温度情報保持回路は、前記選択回路による前記測定電圧の選択に伴う前記A/D変換回路からのディジタル出力値を温度情報として保持することを特徴とするA/D変換器。
(付記4)
付記3記載のA/D変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするA/D変換器。
(付記5)
付記2記載のA/D変換器において、
A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記A/D変換回路の前記アナログ入力電圧として、前記測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する選択回路とを備え、
前記温度情報保持回路は、前記選択回路による前記測定電圧の選択に伴う前記A/D変換回路からのディジタル出力値に基づいて外部制御回路が求めた温度に対応するディジタル値を温度情報として保持することを特徴とするA/D変換器。
(付記6)
付記5記載のA/D変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするA/D変換器。
(付記7)
付記1記載のA/D変換器において、
前記基準電圧の規格値を予め記憶し、記憶している規格値を出力する規格値記憶回路と、
前記実測値記憶回路からの前記基準電圧の実測値と前記規格値記憶回路からの前記基準電圧の規格値とに基づいて、前記A/D変換回路からのディジタル出力値を、前記基準電圧の規格値を基数としたディジタル値に補正して出力する補正回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記8)
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。
(付記9)
付記8記載のD/A変換器において、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
D/A変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。
(付記10)
付記9記載のD/A変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするD/A変換器。
(付記11)
所望の出力電圧に対応するディジタル値を設定するための出力電圧設定回路と、
前記出力電圧設定回路に設定されたディジタル値をディジタル入力値として使用するD/A変換器とを備え、
前記D/A変換器は、
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換して電圧源の出力電圧として出力するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とする電圧源。
(付記12)
付記11記載の電圧源において、
前記D/A変換器は、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
電圧源の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とする電圧源。
(付記13)
付記12記載の電圧源において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とする電圧源。
(付記1)
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
アナログ入力電圧を前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記2)
付記1記載のA/D変換器において、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
A/D変換器の現在の周囲温度を示す温度情報を保持するための温度情報保持回路と、
前記温度情報保持回路が保持している温度情報に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記3)
付記2記載のA/D変換器において、
A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記A/D変換回路の前記アナログ入力電圧として、前記測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する選択回路とを備え、
前記温度情報保持回路は、前記選択回路による前記測定電圧の選択に伴う前記A/D変換回路からのディジタル出力値を温度情報として保持することを特徴とするA/D変換器。
(付記4)
付記3記載のA/D変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするA/D変換器。
(付記5)
付記2記載のA/D変換器において、
A/D変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記A/D変換回路の前記アナログ入力電圧として、前記測定電圧を選択して出力した後に、外部入力電圧を選択して出力する選択回路とを備え、
前記温度情報保持回路は、前記選択回路による前記測定電圧の選択に伴う前記A/D変換回路からのディジタル出力値に基づいて外部制御回路が求めた温度に対応するディジタル値を温度情報として保持することを特徴とするA/D変換器。
(付記6)
付記5記載のA/D変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするA/D変換器。
(付記7)
付記1記載のA/D変換器において、
前記基準電圧の規格値を予め記憶し、記憶している規格値を出力する規格値記憶回路と、
前記実測値記憶回路からの前記基準電圧の実測値と前記規格値記憶回路からの前記基準電圧の規格値とに基づいて、前記A/D変換回路からのディジタル出力値を、前記基準電圧の規格値を基数としたディジタル値に補正して出力する補正回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
(付記8)
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。
(付記9)
付記8記載のD/A変換器において、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
D/A変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。
(付記10)
付記9記載のD/A変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするD/A変換器。
(付記11)
所望の出力電圧に対応するディジタル値を設定するための出力電圧設定回路と、
前記出力電圧設定回路に設定されたディジタル値をディジタル入力値として使用するD/A変換器とを備え、
前記D/A変換器は、
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換して電圧源の出力電圧として出力するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とする電圧源。
(付記12)
付記11記載の電圧源において、
前記D/A変換器は、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
電圧源の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とする電圧源。
(付記13)
付記12記載の電圧源において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とする電圧源。
以上、本発明について詳細に説明してきたが、前述の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
10、20、30、40 A/D変換器
11 基準電圧生成回路
12 A/D変換回路
13 実測値記憶回路
21 測定電圧生成回路
22 選択回路
23、31 温度情報保持回路
24 出力制御回路
41 規格値記憶回路
42 補正回路
50、60 D/A変換器
51 基準電圧生成回路
52 D/A変換回路
53 実測値記憶回路
61 測定電圧生成回路
62 A/D変換回路
63 出力制御回路
70、80 電圧源
71 出力電圧設定回路
100、200、300、400 A/D変換器
102 基準電圧生成回路
104、204 選択回路
106 A/D変換回路
108、112、212、216、316 レジスタ
110、210、418 ROM
114、214 制御回路
390 マイクロコントローラ
420 補正回路
500、600 D/A変換器
502 基準電圧生成回路
504、510、610、614 レジスタ
506 D/A変換回路
508、608 ROM
612 A/D変換回路
700、800 電圧源
702 出力電圧設定回路
Din ディジタル入力値
Dout ディジタル出力値
N 接続ノード
R 高精度抵抗
R1 第1抵抗素子
R2 第2抵抗素子
Th サーミスタ
VEin 外部入力電圧
Vin アナログ入力電圧
Vin0〜Vinn 外部入力電圧
Vm 測定電圧
Vout アナログ出力電圧
Vout0〜Voutn 外部出力電圧
Vref 基準電圧
11 基準電圧生成回路
12 A/D変換回路
13 実測値記憶回路
21 測定電圧生成回路
22 選択回路
23、31 温度情報保持回路
24 出力制御回路
41 規格値記憶回路
42 補正回路
50、60 D/A変換器
51 基準電圧生成回路
52 D/A変換回路
53 実測値記憶回路
61 測定電圧生成回路
62 A/D変換回路
63 出力制御回路
70、80 電圧源
71 出力電圧設定回路
100、200、300、400 A/D変換器
102 基準電圧生成回路
104、204 選択回路
106 A/D変換回路
108、112、212、216、316 レジスタ
110、210、418 ROM
114、214 制御回路
390 マイクロコントローラ
420 補正回路
500、600 D/A変換器
502 基準電圧生成回路
504、510、610、614 レジスタ
506 D/A変換回路
508、608 ROM
612 A/D変換回路
700、800 電圧源
702 出力電圧設定回路
Din ディジタル入力値
Dout ディジタル出力値
N 接続ノード
R 高精度抵抗
R1 第1抵抗素子
R2 第2抵抗素子
Th サーミスタ
VEin 外部入力電圧
Vin アナログ入力電圧
Vin0〜Vinn 外部入力電圧
Vm 測定電圧
Vout アナログ出力電圧
Vout0〜Voutn 外部出力電圧
Vref 基準電圧
Claims (6)
- 基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。 - 請求項1記載のD/A変換器において、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
D/A変換器の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とするD/A変換器。 - 請求項2記載のD/A変換器において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とするD/A変換器。 - 所望の出力電圧に対応するディジタル値を設定するための出力電圧設定回路と、
前記出力電圧設定回路に設定されたディジタル値をディジタル入力値として使用するD/A変換器とを備え、
前記D/A変換器は、
基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記ディジタル入力値を前記基準電圧に応じてアナログ出力電圧に変換して電圧源の出力電圧として出力するD/A変換回路と、
前記基準電圧の実測値を予め記憶し、記憶している実測値を出力する実測値記憶回路とを備えていることを特徴とする電圧源。 - 請求項4記載の電圧源において、
前記D/A変換器は、
温度に対応した前記基準電圧の実測値を保持する前記実測値記憶回路と、
電圧源の周囲温度に対応して変動する温度測定用の測定電圧を生成する測定電圧生成回路と、
前記測定電圧をアナログ入力電圧として前記基準電圧と比較してディジタル出力値に変換するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのディジタル出力値に対応する実測値を前記実測値記憶回路から選択して出力する出力制御回路とを備えていることを特徴とする電圧源。 - 請求項5記載の電圧源において、
前記測定電圧生成回路は、前記基準電圧の供給線と接地線との間に直列に接続される温度非依存性を有する第1抵抗素子および温度依存性を有する第2抵抗素子を備え、
前記測定電圧は、前記第1抵抗素子と前記第2抵抗素子との接続ノードの電圧であることを特徴とする電圧源。
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JP2010016949A JP2010136426A (ja) | 2010-01-28 | 2010-01-28 | D/a変換器および電圧源 |
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JP2014192855A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Rohm Co Ltd | A/d変換回路およびセンサ装置 |
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JP2000031823A (ja) * | 1998-07-15 | 2000-01-28 | Asahi Optical Co Ltd | A/d変換器 |
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2010
- 2010-01-28 JP JP2010016949A patent/JP2010136426A/ja active Pending
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JP7567764B2 (ja) | 2021-12-15 | 2024-10-16 | トヨタ自動車株式会社 | A/d変換システム及びa/d変換方法 |
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