JP2018105425A - シリンダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ストッパ機構の構成部品をピストンロッドに組付けるときの作業性を向上することができるシリンダ装置を提供する。【解決手段】 ストッパ機構11は、内筒5内の端部に設けられる第2シリンダ12と、ピストンロッド7の移動に伴って移動し第2シリンダ12に嵌装可能に設けられる第2ピストン13とを有する。第2ピストン13は、ピストンロッド7に結合されるストッパ14と、第2ピストン13の外周囲にリング溝16を形成するキャッスル15と、リング溝16に設けられストッパ14とキャッスル15とにより軸方向の移動を規制されるピストンリング17とを含んで構成される。ストッパ14とキャッスル15とは、圧入嵌合により結合される。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば4輪自動車等の車両に搭載され、車両の振動を緩衝するのに好適に用いられるシリンダ装置に関する。
一般に、4輪自動車等の車両には、各車輪(車軸側)と車体との間にシリンダ装置としての油圧緩衝器が設けられ、車両の振動を緩衝するようにしている(例えば、特許文献1参照)。この種の従来技術によるシリンダ装置には、ピストンロッドの最大伸長時に油圧的なクッション作用を発生させて伸び切り防止を行う構成とした油圧式のストッパ機構が設けられている。
特開2015−161404号公報
ところで、従来技術のシリンダ装置は、ストッパ機構を構成するピストンリングを、抜けを防止するために、ストッパ機構に設けたリング溝に組付ける構成としている。この場合、ピストンリングをリング溝に組付けるときに、ピストンリングを拡径する必要があるので、ピストンリングを破損する虞があり、さらには組付けが複雑となってしまうという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ストッパ機構の構成部品をピストンロッドに組付けるときの作業性を向上することができるようにしたシリンダ装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明によるシリンダ装置は、作動流体が封入された第1シリンダと、前記第1シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該第1シリンダ内を区画する第1ピストンと、前記第1ピストンに連結されたピストンロッドと、前記第1シリンダの一端側に設けられ前記ピストンロッドを挿通させて摺動可能に案内するロッドガイドと、前記ピストンロッドが伸びまたは縮んで前記第1シリンダ内の端部に達するときに作動するストッパ機構と、を備えたシリンダ装置であって、前記ストッパ機構は、前記第1シリンダ内の端部に設けられた第2シリンダと、前記ピストンロッドの移動に伴って移動し前記第2シリンダに嵌装可能に設けられた第2ピストンと、からなり、前記第2ピストンは、前記ピストンロッドに結合される第1部材と、前記第2ピストンの外周囲にリング溝を形成する第2部材と、前記リング溝に設けられ前記第1部材と前記第2部材とにより軸方向の移動を規制されるピストンリングと、からなり、前記第1部材と前記第2部材とは、圧入嵌合により結合されることを特徴としている。
本発明によれば、ストッパ機構の構成部品をピストンロッドに組付けるときの作業性を向上することができる。
本発明の実施の形態によるシリンダ装置としての油圧緩衝器を示す縦断面図である。 図1中の第2ピストンを拡大して示す縦断面図である。 ストッパとキャッスルとを圧入嵌合させる工程を示す断面図である。 図3中のIV部の拡大図である。 ピストンロッドの伸長行程のストッパ機構を拡大して示す断面図である。 ピストンロッドの縮小行程のストッパ機構を拡大して示す断面図である。 第2の実施の形態の第2ピストンを拡大して示す縦断面図である。 第3の実施の形態の第2ピストンを拡大して示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るシリンダ装置を、油圧緩衝器に適用した場合を例に挙げて、添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図6は第1の実施の形態を示している。図1において、油圧緩衝器1は、その外殻をなす筒状の外筒2と、後述の内筒5、第1ピストン6、ピストンロッド7、ロッドガイド9およびストッパ機構11とを含んで、複筒式の緩衝器として構成されている。
油圧緩衝器1の外筒2は、その一端(図1中の上端)側は開口端となり、他端側としての下端側はボトムキャップ(図示せず)によって閉塞された閉塞端となっている。外筒2の開口端(上端)側には、径方向内側に屈曲して形成されたかしめ部2Aが設けられ、該かしめ部2Aは、外筒2の開口端側を閉塞する蓋体3を抜止め状態で保持している。
環状円板からなる蓋体3は、外筒2の開口端(上端)側を閉塞するため後述のロッドガイド9に当接した状態で、その外周側が外筒2のかしめ部2Aにより固定されている。蓋体3の内周側には、弾性材料からなるロッドシール4が取付けられ、該ロッドシール4は、後述のピストンロッド7と蓋体3との間をシールしている。
第1シリンダとしての内筒5は、外筒2内に同軸をなして設けられ、該内筒5の他端(下端)側は、前記ボトムキャップ側にボトムバルブ(図示せず)を介して嵌合、固定されている。内筒5の一端(上端)側は、径方向外向きに拡径して形成された筒状の拡径部5Aとなり、該拡径部5Aの上端側内周には、後述のロッドガイド9が嵌合して取付けられている。内筒5内には、作動流体としての作動油(油液)が封入されている。作動流体としては、作動油、オイルに限らず、例えば添加剤を混在させた水等を用いることができる。
内筒5と外筒2との間には環状のリザーバ室Aが形成され、このリザーバ室A内には、前記作動油と共にガスが封入されている。このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室A内のガスは、ピストンロッド7の縮小時(縮み行程)に当該ピストンロッド7の進入体積分を補償すべく圧縮される。
第1ピストン6は、内筒5内に摺動可能に嵌装されている。この第1ピストン6は、内筒5(第1シリンダ)内をボトム側油室Bとロッド側油室Cとの2室に区画している。また、第1ピストン6には、ボトム側油室Bとロッド側油室Cとを連通可能な油路6A,6Bが形成されている。さらに、第1ピストン6の上端面には、ピストンロッド7の縮小によって第1ピストン6が下向きに摺動変位するときに、油路6Aを流通する作動油に抵抗力を与えて所定の減衰力を発生する縮小側のディスクバルブ6Cが配設されている。一方、第1ピストン6の下端面には、ピストンロッド7の伸長によって第1ピストン6が上向きに摺動変位するときに、油路6Bを流通する作動油に抵抗力を与えて所定の減衰力を発生する伸長側のディスクバルブ6Dが配設されている。
ピストンロッド7は、その他端(下端)側が第1ピストン6に連結されている。即ち、ピストンロッド7は、下端側が内筒5内に挿入され、ナット8等によって第1ピストン6の内周側に固着されている。また、ピストンロッド7の上端側は、ロッドガイド9、蓋体3等を介して外部へと伸縮可能に突出している。ピストンロッド7には、第1ピストン6の取付位置から予め決められた寸法だけ離間した位置に環状溝7Aが設けられている。この環状溝7Aには、後述のストッパ14が嵌合して固定されるものである。
ロッドガイド9は、段付円筒状に形成され、外筒2の上端側に嵌合されると共に、内筒5の拡径部5Aの上端側にも固定して設けられている。これにより、ロッドガイド9は、内筒5の上側部分を外筒2の中央に位置決めすると共に、内周側でピストンロッド7を挿通させて軸方向へと摺動可能にガイド(案内)するものである。また、ロッドガイド9は、蓋体3を外筒2のかしめ部2Aにより外側からかしめ固定するときに、該蓋体3を内側から支持する支持構造物を構成する。
ロッドガイド9は、例えば金属材料、硬質な樹脂材料等に成型加工、切削加工等を施すことにより所定の形状に形成されている。即ち、ロッドガイド9は、図1に示すように、上側に位置して外筒2の内周側に挿嵌される大径部9Aと、該大径部9Aの下側に位置して内筒5の内周側に挿嵌される小径部9Bとにより段付円筒状に形成されている。該小径部9Bの内周側には、内筒5内に挿通されたピストンロッド7を軸方向に摺動可能にガイドするガイド部10が設けられている。このガイド部10は、例えば金属製筒体の内周面をフッ素系樹脂(4フッ化エチレン)等で被覆した摺動筒体として構成されている。
また、ロッドガイド9の大径部9Aには、蓋体3と対向する大径部9Aの上面側に環状の油溜め室9Cが設けられ、該油溜め室9Cは、ロッドシール4およびピストンロッド7を径方向外側から取囲む環状の空間部として形成されている。そして、油溜め室9Cは、ロッド側油室C内の作動油(または、この作動油中に混入したガス)がピストンロッド7とガイド部10との僅かな隙間等を介して漏出したときに、この漏出した作動油等を一時的に溜めるための空間を提供するものである。
さらに、ロッドガイド9の大径部9Aには、外筒2側のリザーバ室Aに常時連通した連通路9Dが設けられ、この連通路9Dは、前記油溜め室9Cに溜められた作動油(ガスを含む)を外筒2側のリザーバ室Aへと導くものである。なお、蓋体3とロッドガイド9との間には逆止弁9Eが設けられている。即ち、蓋体3とロッドガイド9との間に設けられた逆止弁9Eは、油溜め室9C内に漏出油が増えて溢れた場合に、この溢れた作動油がロッドガイド9の連通路9D(リザーバ室A)側に向けて流れるのを許し、逆向きの流れを阻止するものである。
ところで、従来技術のシリンダ装置として、ストッパ機構のピストンをCリングを用いてピストンロッドに結合させる構成が知られている。この場合、Cリングを用いているので部品点数が増加する可能性がある。また、Cリングをピストンロッドに固定するため、ストッパ機構を組付ける作業性が低下する可能性がある。
これに対し、第1の実施の形態では、ストッパ機構11を、次のように構成している。以下、第1の実施の形態で採用した油圧式のストッパ機構11について詳細に説明する。このストッパ機構11は、ピストンロッド7が外筒2および内筒5から外側へと伸長して(伸びまたは縮んで)、内筒5内の端部(伸び切り位置)に達したときに後述の如く作動し、油圧的なクッション作用によってピストンロッド7の伸長動作を停止させ、所謂伸び切り防止を行うものである。
ここで、ストッパ機構11は、内筒5内の端部のうちピストンロッド7の突出端側寄りに位置した拡径部5Aの内側に固定して設けられた第2シリンダ12と、第1ピストン6よりもロッドガイド9側に位置してピストンロッド7の外周側に設けられた第2ピストン13とにより構成されている。ピストンロッド7の最大伸長時(伸び切り時)には、第2ピストン13が第2シリンダ12の内周側に摺動可能に挿嵌(進入)されるものである。
第2シリンダ12は、内筒5の拡径部5A内に筒状のカラー12Aを介して抜止め状態で設けられたスリーブ12Bを含んで構成されている。スリーブ12Bの上端側は、ロッドガイド9の小径部9Bの下端側に嵌合して固定されている。スリーブ12Bの下端側は、テーパ状に拡開した開口端12Cとなり、この開口端12Cは、ピストンロッド7と一体に動く第2ピストン13がスリーブ12B内へと摺動可能に挿嵌されるのを円滑化し、補償するものである。
第2ピストン13は、第1ピストン6と第2シリンダ12との間に設けられ、ストッパ機構11の可動部を構成している。即ち、第2ピストン13は、ピストンロッド7の移動に伴って内筒5内を一体に移動(変位)し、第2シリンダ12に嵌装可能に設けられている。第2ピストン13は、ピストンロッド7に結合されるストッパ14と、ストッパ14の上側に位置するキャッスル15と、ストッパ14とキャッスル15との間に位置するピストンリング17およびばね部材18と、キャッスル15の上側に位置するクッション部材19と、を含んで構成されている。
第1部材としてのストッパ14は、第2ピストン13の下部側に位置して、ピストンロッド7の外周側で、環状溝7Aに抜止め状態で嵌合される(結合される)。このストッパ14は、金属材料を用いて形成され、基部14Aと、嵌合部14Bと、嵌合溝14Dとを含んで構成されている。このストッパ14は、キャッスル15をピストンロッド7に対して抜止め状態で取付け、ピストンリング17の軸方向の移動を規制する。これにより、ストッパ14、キャッスル15およびピストンリング17は、油圧ストッパとして作動油の流れを抑制して減衰力を発生させるものである。
嵌合部14Bは、ストッパ14の基部14Aの下端内周側に位置し、後述のメタルフローにより径方向内側へと縮径される。これにより、嵌合部14Bは、ピストンロッド7の環状溝7Aに嵌合し、ストッパ14全体をピストンロッド7に抜止め、廻止め状態で固定する。この嵌合部14Bは、ストッパ14の内径と比較して所定寸法だけ小さい内径を有し、ストッパ14の基部14Aと一体的に形成されている。嵌合部14Bは、メタルフローにより環状溝7A内に抜止め状態で嵌合され、ストッパ14をピストンロッド7に固定する役割をなすものである。
また、基部14Aの下側外周面には、嵌合部14Bをメタルフローにより径方向内側へと縮径させて形成するときに、下向きに漸次縮径した斜め下向きの傾斜面からなるテーパ面14Cが形成される。このテーパ面14Cは、ストッパ14の外周側を流れる作動油のガイド面となり、作動油の流れを円滑化するものである。
嵌合溝14Dは、ストッパ14の基部14Aの上端内周側に位置して設けられている。嵌合溝14Dは、基部14Aの上端面から下側に向けて断面台形状に凹陥して形成されている。この嵌合溝14D内には、後述のキャッスル15の嵌合凸部15Cが締め代をもって圧入嵌合されることにより、ストッパ14とキャッスル15とは、一体的に結合される。
この場合、嵌合溝14Dの周面は、その上端側から下側(最奥部)に向けて僅かに拡径することにより、嵌合溝14Dは断面台形状に形成されている。即ち、嵌合溝14Dの周面は、上端側から下端側(最奥部側)に向けてテーパ状(径方向外向き)に傾いている。この傾き角は、図4に示すように、嵌合溝14Dの周面とピストンロッド7の軸線と平行な仮想線K−Kとの成す角度αとしてあらわされる。角度αは、例えば0度より大きく5度以下(0<α≦5)の範囲に設定される。なお、角度αは、例えば0度でもよく、圧入嵌合による抜止め効果が得られれば良いものである。
第2部材としてのキャッスル15は、ストッパ14の上側に位置して、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられている。このキャッスル15は、金属材料を用いて、筒状体として形成されている。キャッスル15は、筒状部15Aと、鍔部15Bと、嵌合凸部15Cとを含んで構成されている。即ち、キャッスル15は、図2に示すように、下側に位置して第2ピストン13の外周囲にリング溝16が形成された筒状部15Aと、該筒状部15Aの上側に位置する大径部としての鍔部15Bとにより段付円筒状に形成されている。ここで、キャッスル15は、ストッパ14、ピストンリング17、ばね部材18、クッション部材19と共に、ストッパ機構11の可動部(第2ピストン13)を構成している。
鍔部15Bは、筒状部15Aの上端側(ロッドガイド9側)から径方向外向きに突出し、筒状部15Aよりも大きな外径寸法をもって形成されている。鍔部15Bの上端面は、クッション部材19の下端面と当接している。一方、鍔部15Bの下端面は、ピストンリング17の上端面と当接し、ピストンリング17がロッドガイド9側に抜けるのを規制している。
嵌合凸部15Cは、キャッスル15の筒状部15Aの下端内周側に位置して設けられている。嵌合凸部15Cは、筒状部15Aの下端面からストッパ14側に向けて断面台形状に突出して形成されている。この嵌合凸部15Cは、ストッパ14の嵌合溝14Dと圧入嵌合することにより、ストッパ14とキャッスル15とを結合するものである。
この場合、嵌合凸部15Cの周面は、その上端側から下端側に向けて僅かに拡径することにより、嵌合凸部15Cは断面台形状に形成されている。即ち、嵌合凸部15Cの周面は、上端側から下端側に向けて外側(径方向外向き)へとテーパ状に傾いている。その傾き角は、図4に示すように、ストッパ14の嵌合溝14Dと同様な角度αに設定されている。これにより、嵌合溝14Dの周面と嵌合凸部15Cの周面とが締め代をもって圧入嵌合することにより、ストッパ14とキャッスル15とを強固に結合することができる。
リング溝16は、ストッパ14とキャッスル15との間に位置して、キャッスル15の筒状部15Aの外周面(第2ピストン13の外周囲)に形成されている。このリング溝16は、圧入嵌合によりストッパ14とキャッスル15とを結合することにより、ストッパ14とキャッスル15とにより断面コ字状の周溝として形成されている。即ち、ストッパ14の基部14Aの上端面はリング溝16の下端面を構成し、キャッスル15の鍔部15Bの下端面はリング溝16の上端面を構成している。このリング溝16には、ピストンリング17が遊嵌され、抜止め状態で軸方向に所定の範囲で変位可能に取付けられる。
ピストンリング17は、リング溝16内に遊嵌され、ストッパ14とキャッスル15との間に抜止め状態で設けられている。即ち、ピストンリング17は、ストッパ14とキャッスル15とにより軸方向の移動が規制され、基部14Aの上端面と鍔部15Bの下端面との間で僅かに軸方向に変位することができる。
ここで、ピストンリング17は、自己潤滑性と耐摩耗性を有する弾性金属材料(例えば、真鍮等の銅合金)を用いて環状に形成され、例えば周方向の途中部位(一箇所)が切断されたC字状のリングにより縮拡径可能に構成されている。このため、ピストンリング17がスリーブ12B内へと進入したときに、ピストンリング17の外周面はスリーブ12Bの内周面に摺接する。この結果、ピストンリング17の外周面は、スリーブ12Bと第2ピストン13との間をシールし、作動油の流通を制限することができる。
ピストンリング17は、ストッパ14の基部14Aの上端面とキャッスル15の鍔部15Bの下端面との間のリング溝16内に着脱可能に取付けられる。自由長状態(外力を加えていないフリーな状態)のピストンリング17は、その外径寸法が内筒5の内径よりも小さく、スリーブ12Bの内径よりも僅かに大きい寸法に形成されている。また、ピストンリング17の軸方向一側に位置する上端面角隅側には、ピストンリング17がスリーブ12B内に進入する際の損傷やかじり等を防止するため、角部が円弧状をなすように面取り加工が施されている。
ここで、ピストンリング17の上端面には、ピストンリング17の上端面の周方向の一部を切欠いて形成された切欠き部17Aが設けられている。この切欠き部17Aは、ピストンリング17の上端面がキャッスル15の鍔部15Bの下端面に当接したときに、リング溝16(キャッスル15の筒状部15Aの外周面)とピストンリング17の端面(内周面)との間に油液が流通するのを許すものである。
ばね部材18は、リング溝16に位置して、ストッパ14の基部14Aとピストンリング17の下端面との間に挟持状態で設けられている。ばね部材18は、例えば波形ワッシャ等の環状ばね板材により構成されている。これにより、ばね部材18は、基部14Aとピストンリング17とを軸方向(上,下方向)で互いに離間させる方向に付勢している。即ち、ばね部材18は、ピストンリング17を常時一端側(ロッドガイド9側)に付勢している。また、ばね部材18は、ピストンロッド7の縮小時に、基部14Aの上端面とピストンリング17の下端面とが当接するのを抑制し、基部14Aの上端面とピストンリング17の下端面との間に、切れ目(図示せず)を介して油液が流通するのを許すものである。
クッション部材19は、キャッスル15の鍔部15Bの上側に位置して設けられている。クッション部材19は、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられた衝突防止用の緩衝部材であり、第2ピストン13のロッドガイド9への衝突、衝撃を緩和するものである。クッション部材19は、弾性変形可能な合成樹脂、ゴム材料または硬質ゴム材料を用いて筒状体として形成されている。これにより、ピストンロッド7の最大伸長時に、万一第2ピストン13がロッドガイド9に衝突(当接)した場合でも、このときの衝撃を緩和し、かつピストンロッド7がこれ以上に伸長するのを規制する。ここで、クッション部材19は、ストッパ14、キャッスル15、ピストンリング17、ばね部材18と共に、ストッパ機構11の可動部(第2ピストン13)を構成している。
第1の実施の形態によるシリンダ装置としての油圧緩衝器1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その組付け方法について説明する。
まず、油圧式のストッパ機構11の可動部を構成する第2ピストン13をピストンロッド7に組付けるときには、第1ピストン6をピストンロッド7に取付ける前にストッパ14の固定工程および第2ピストン13の組付け工程を行う。
まず、ストッパ14の固定工程として、ストッパ14をピストンロッド7の外周面に沿って下端側となる第1ピストン6側から挿入する。なお、この工程は、第1ピストン6をピストンロッド7に取付ける前の段階で行われる。そして、ストッパ14の嵌合部14Bを、例えばメタルフロー等の固定手段を用いて環状溝7Aに嵌合させ、これによりストッパ14をピストンロッド7に固定する。
次に、第2ピストン13の組付け工程として、キャッスル15、ピストンリング17、ばね部材18をピストンロッド7の上端側からピストンロッド7に挿嵌する。この場合、キャッスル15の嵌合凸部15C側から筒状部15Aの外周側にピストンリング17およびばね部材18を遊嵌させるように嵌装する。
図3に示すように、ピストンリング17およびばね部材18の取付け後に、キャッスル15の嵌合凸部15Cをストッパ14の嵌合溝14Dに圧入嵌合させ、ストッパ14とキャッスル15とを結合させる。この場合、嵌合溝14Dの成す角度αと嵌合凸部15Cの成す角度とは、互いに同一の角度であるので、ストッパ14とキャッスル15とを抜止め状態で結合させることができる。
ここで、ピストンリング17およびばね部材18の自由長状態の内径寸法は、キャッスル15の筒状部15Aの外周面(外径寸法)よりも僅かに大きい。このため、ピストンリング17およびばね部材18は、基部14Aの上端面と鍔部15Bの下端面との間のリング溝16内で僅かに軸方向に変位することができる。
その後、ピストンロッド7の外周側には、クッション部材19がキャッスル15の上側から遊嵌するように挿通され、クッション部材19の下端面はキャッスル15の上端面と当接する。
一方、ストッパ機構11の第2シリンダ12は、内筒5の拡径部5Aの内側に、筒状のカラー12Aを介してスリーブ12Bを嵌合することにより組立てられる。また、ピストンロッド7には第1ピストン6が固定して取付けられる。この状態で、内筒5の内側にピストンロッド7を挿通して設け、このときに、第1ピストン6を内筒5内に摺動可能に挿嵌する。
その後は、ロッドガイド9の大径部9Aを外筒2に、小径部9Bを内筒5に圧入した後、ロッドシール4等が取付けられた蓋体3をロッドガイド9の上側に配設する。次に、ロッドガイド9が軸方向にがたつかないように、円筒状の押圧具(図示せず)等により蓋体3を介してロッドガイド9を内筒5に押付ける。この状態で、外筒2の上端部を径方向内側に折曲げることにより、蓋体3の外径側とロッドガイド9の大径部9Aとをかしめ部2Aによって固定する。
次に、このように組立てられた油圧緩衝器1は、ピストンロッド7の上端側を自動車の車体側に取付け、外筒2の下端側を車軸(いずれも図示せず)側に取付ける。これにより、自動車の走行時に振動が発生した場合には、ピストンロッド7が内筒5、外筒2から軸方向に縮小,伸長するときに、第1ピストン6のディスクバルブ6C,6D等によって縮小側,伸長側の減衰力が発生され、車両の上,下振動を減衰するように緩衝することができる。
即ち、ピストンロッド7が伸長行程にある場合には、ロッド側油室C内が高圧状態となるから、ロッド側油室C内の圧油がディスクバルブ6Dを介してボトム側油室B内へと流通し、伸長側の減衰力が発生する。そして、内筒5から進出したピストンロッド7の進出体積分に相当する分量の作動油が、リザーバ室A内からボトムバルブ(図示せず)を介してボトム側油室B内に流入する。
このとき、ロッド側油室C内が高圧状態となるから、ロッド側油室C内の作動油は、例えばピストンロッド7とガイド部10との僅かな隙間等を介して油溜め室9C内に漏出することがある。また、油溜め室9C内に漏出油が増えると、溢れた作動油は、蓋体3とロッドガイド9との間に設けた逆止弁9Eを介してロッドガイド9の連通路9D側に導かれ、徐々にリザーバ室A内に還流される。この場合、ピストンリング17の外周面と内筒5の内周面との間は隙間が空いているので、作動油はこの隙間を介してストッパ機構11の一側と他側とを流れる。
一方、ピストンロッド7の縮小行程では、第1ピストン6の下側に位置するボトム側油室B内が高圧になるから、ボトム側油室B内の圧油が第1ピストン6のディスクバルブ6Cを介してロッド側油室C内へと流通し、縮小側の減衰力を発生する。そして、内筒5内へのピストンロッド7の進入体積分に相当する分量の作動油が、ボトム側油室Bから前記ボトムバルブを介してリザーバ室A内に流入し、リザーバ室Aは内部のガスが圧縮されることにより、ピストンロッド7の進入体積分を吸収する。この場合も上記伸長時と同様に、ピストンリング17の外周面と内筒5の内周面との間は十分な隙間が空いているので、作動油はこの隙間を介してストッパ機構11の一側と他側とを流れる。
ところで、ピストンロッド7が外筒2の外側へと大きく伸長するときには、ストッパ機構11の可動部である第2ピストン13が第2シリンダ12の内周側へと摺動可能に挿嵌(進入)される。このとき、ピストンリング17の外周面がスリーブ12Bの内周面に摺接し、ピストンリング17はストッパ14の基部14Aとキャッスル15の鍔部15Bとの間で軸方向に相対変位する。即ち、図5に示すように、ピストンリング17の下端面は、ばね部材18に当接される。
この場合、ピストンリング17の自由長状態の内径寸法は、キャッスル15の筒状部15Aの外周面よりも僅かに大きいので、ピストンリング17とキャッスル15の筒状部15Aの外周面との間には隙間が形成される。また、ばね部材18の自由長状態の内径寸法は、キャッスル15の筒状部15Aの外周面よりも僅かに大きいので、ばね部材18とキャッスル15の筒状部15Aの外周面との間には隙間が形成される。さらに、ばね部材18により、ストッパ14とピストンリング17との間には隙間が形成される。
そして、これらの隙間とばね部材18の切れ目(図示せず)とにより、第2ピストン13の軸方向一側(上側)から他側(下側)に向けて第2シリンダ12内の作動油が排出されるように、作動油の流通を許す小さな通路(油路)が形成される。これにより、第2シリンダ12内で第2ピストン13の軸方向一側(上側)から他側(下側)へと排出方向に流通する作動油には、ばね部材18の切れ目を流通するときに大きな絞り抵抗が与えられる。
このため、ピストンロッド7が大きく伸長し、第2ピストン13がピストンリング17と一緒に第2シリンダ12内に挿嵌されるように進入した状態(ピストンロッド7の伸び切り状態)では、前述した作動油の絞り抵抗によってピストンロッド7の伸長動作を抑制する方向の力を、ピストンロッド7の最大伸長時の衝撃緩和力として発生することができる。この結果、ピストンロッド7の伸長方向の変位に対して油圧的なクッション作用を与えることができ、ピストンロッド7の伸び切りを抑制することができる。
また、仮に、クッション部材19が第2シリンダ12の内側でロッドガイド9の下面に衝突する位置まで、ピストンロッド7が最大伸長した場合でも、このときには、衝突防止用のクッション部材19が弾性変形することにより衝撃を緩和することができ、ピストンロッド7のこれ以上の伸長動作を抑制することができる。
一方、このように最大伸長したピストンロッド7が縮小行程に切換ったとき(第2ピストン13が第2シリンダ12から下方へと抜出す方向に変位するとき)には、ばね部材18の付勢力およびピストンリング17が第2シリンダ12のスリーブ12Bに摺接することにより、ピストンリング17が上向きに相対変位するように動作する。即ち、図6に示すように、ピストンリング17の上端面は、キャッスル15の鍔部15Bの下端面に当接する。
しかし、この場合には、ピストンリング17の上端面には切欠き部17Aが設けられているので、ピストンリング17の上端面とキャッスル15の鍔部15Bとの間には作動油が流通する隙間が形成される。このため、ピストンロッド7の縮小行程では、第2ピストン13の軸方向他側から一側へと第2シリンダ12内に向けて作動油が円滑に流通するのを、ピストンリング17の切欠き部17Aによって許すことができ、ピストンロッド7の縮小動作を円滑化することができる。
特に、ピストンリング17の切欠き部17Aが形成する隙間は、ばね部材18の切れ目の流路面積よりも大きな流路面積をもって形成されている。また、ピストンロッド7の最大伸長行程から縮小行程へと行程反転したときには、ばね部材18の付勢力により、ストッパ14とピストンリング17とが離間し、ストッパ14とピストンリング17との間には伸長時に比べて大きな隙間(油路)が形成される。これにより、ピストンロッド7の伸長時に比べて、ピストンロッド7の縮小時の方が作動油の流路面積が大きくなる。この結果、第2ピストン13は、第2シリンダ12内から下方へと滑らかに進出するように動作し、ピストンロッド7の円滑な縮小動作を補償することができる。
かくして、第1の実施の形態によれば、油圧式のストッパ機構11を、内筒5内の端部に設けられた第2シリンダ12と、ピストンロッド7の移動に伴って移動し第2シリンダ12に嵌装可能に設けられた第2ピストン13とにより構成している。この第2ピストン13は、ピストンロッド7に結合されるストッパ14と、第2ピストン13の外周囲にリング溝16を形成するキャッスル15と、リング溝16に設けられストッパ14とキャッスル15とにより軸方向の移動を規制されるピストンリング17と、ばね部材18と、クッション部材19とを含んで構成されている。
ここで、ストッパ14とキャッスル15とは圧入嵌合により結合される構成としている。これにより、ストッパ機構11の構成部品をピストンロッド7に組付けるときの作業性を向上することができる。
即ち、ピストンリング17をキャッスル15の筒状部15A内に嵌装した後に、ストッパ14の嵌合溝14Dとキャッスル15の嵌合凸部15Cとを圧入嵌合させることにより、ストッパ14とキャッスル15とを抜止め状態で結合している。これにより、ピストンリング17をリング溝16(キャッスル15の筒状部15A)に組付けるときに、ピストンリング17を拡径することなくリング溝16に組付けることができる。この結果、ピストンリング17の組付けを容易にできるので、作業性を向上することができる。
また、ストッパ14とキャッスル15とを結合させるための部品を用いることなく、ストッパ14とキャッスル15とを圧入嵌合により結合することができる。これにより、少ない部品点数でストッパ14とキャッスル15とを結合できるので、ストッパ機構11の組付け性および生産性を向上できる。
また、リング溝16には、ピストンリング17を一端側に付勢するばね部材18を設ける構成としている。これにより、ピストンロッド7の最大伸長行程から縮小行程へと行程反転したときには、ばね部材18の付勢力により、ストッパ14とピストンリング17とを早期に離間させることができる。このため、ストッパ14とピストンリング17との間には伸長時に比べて大きな隙間(油路)を形成できるので、ピストンロッド7の伸長時に比べて、ピストンロッド7の縮小時の方が作動油の流路面積を大きくすることができる。この結果、第2ピストン13は、第2シリンダ12内から下方へと滑らかに進出するように動作し、ピストンロッド7の円滑な縮小動作を補償することができる。
また、ストッパ14の嵌合部14Bを、メタルフローにより環状溝7A内に抜止め状態で嵌合する構成としている。これにより、ストッパ14をピストンロッド7に固定するための部品(例えば、Cリング等)を用いることなく、ストッパ14をピストンロッド7に固定することができる。この結果、少ない部品点数でストッパ機構11を組付けることができるので、ストッパ機構11の組付け性および生産性を向上できる。
次に、図7は本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、第2部材をキャッスルとクッション部材との2部材により構成したことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態に用いられる第2ピストン21は、第1の実施の形態で述べた第2ピストン13と同様に、第1ピストン6と第2シリンダ12との間に設けられ、ストッパ機構11の可動部を構成している。即ち、第2ピストン21は、ピストンロッド7の移動に伴って内筒5内を一体に移動(変位)し、第2シリンダ12に嵌装可能に設けられている。しかし、第2ピストン21は、ピストンロッド7に結合されるストッパ22と、ストッパ22の上側に位置するキャッスル23と、キャッスル23の外周囲に位置するピストンリング25およびばね部材26と、キャッスル23の上側に位置するクッション部材27と、を含んで構成されている点で、第1の実施の形態とは相違している。
第1部材としてのストッパ22は、第2ピストン21の下部側に位置して、ピストンロッド7の外周側で、環状溝7Aに抜止め状態で嵌合される(結合される)。このストッパ22は、第1の実施の形態で述べたストッパ14とほぼ同様に金属材料を用いて形成され、基部22Aと、嵌合部22Bとを含んで構成されている。
嵌合部22Bは、ストッパ22の基部22Aの下端内周側に位置し、メタルフローにより径方向内側へと縮径される。これにより、嵌合部22Bは、ピストンロッド7の環状溝7Aに嵌合し、ストッパ22全体をピストンロッド7に抜止め、廻止め状態で固定する。
また、基部22Aの下側外周面には、嵌合部22Bをメタルフローにより径方向内側へと縮径させて形成するときに、下向きに漸次縮径した斜め下向きの傾斜面からなるテーパ面22Cが形成される。
この場合、基部22Aの外周面は、後述のキャッスル23の圧入嵌合部23Dの内周面23D1と圧入嵌合する圧入面22Dとなっている。この圧入面22Dは、例えば前記第1の実施の形態で述べた角度αだけ逆向きに傾いて形成されている。そして圧入面22Dは、内周面23D1に対し、締め代をもって圧入嵌合され、ストッパ22とキャッスル23とを結合するものである。
第2部材としてのキャッスル23は、ストッパ22の上側に位置して、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられている。このキャッスル23は、金属材料を用いて、筒状体として形成されている。キャッスル23は、筒状部23Aと、嵌合溝23Bと、鍔部23Cと、圧入嵌合部23Dと、かしめ部23Eとを含んで構成されている。即ち、キャッスル23は、図7に示すように、上側に位置して第2ピストン21の外周囲にリング溝24が形成された筒状部23Aと、筒状部23Aの上側に位置する嵌合溝23Bと、筒状部23Aの下側に位置する大径部としての鍔部23Cと、鍔部23Cの外周下側に位置する圧入嵌合部23Dとにより段付円筒状に形成されている。
嵌合溝23Bは、筒状部23Aの上端内周側に位置して設けられている。嵌合溝23Bは、筒状部23Aの上端面から下端側に向けて断面台形状に凹陥して形成されている。この嵌合溝23Bは、後述のクッション部材27の嵌合凸部27Aと締め代をもって圧入嵌合することにより、キャッスル23とクッション部材27とを結合するものである。この場合、嵌合溝23Bの周面はその上端側から最奥部に向けて僅かに拡径することにより、嵌合溝23Bは断面台形状に形成されている。
鍔部23Cは、筒状部23Aの下端側(ストッパ22側)から径方向外向きに突出し、筒状部23Aよりも大きな外径寸法をもって形成されている。鍔部23Cの上端面は、ピストンリング25およびばね部材26の下端面と当接し、ピストンリング25およびばね部材26が第1ピストン6側に抜けるのを規制している。一方、鍔部23Cの下端面は、ストッパ22の基部22Aの上端面と当接している。
圧入嵌合部23Dは、鍔部23Cの外周下側に位置して設けられている。具体的には、圧入嵌合部23Dは、鍔部23Cの外周側から前記角度α分だけ傾斜して下向きに突出し、ストッパ22の基部22Aを覆う様に設けられている。この圧入嵌合部23Dの内周面23D1は、基部22Aの圧入面22Dと圧入嵌合することにより、ストッパ22とキャッスル23とを結合するものである。
かしめ部23Eは、圧入嵌合部23Dの下端に位置して、圧入嵌合部23Dの下端を径方向内側に屈曲して形成されている。このかしめ部23Eは、ストッパ22とキャッスル23とを抜止め状態で結合するものである。なお、ストッパ22とキャッスル23とは、圧入嵌合部23Dを介して抜止め状態に結合することができる。このため、かしめ部23Eは、必ずしも設ける必要はない。
リング溝24は、キャッスル23とクッション部材27との間に位置して、キャッスル23の筒状部23Aの外周面(第2ピストン21の外周囲)に形成されている。このリング溝24は、圧入嵌合によりキャッスル23とクッション部材27とを結合することにより、キャッスル23とクッション部材27とにより断面コ字状の周溝として形成されている。即ち、キャッスル23の鍔部23Cの上端面はリング溝24の下端面を構成し、クッション部材27の下端面はリング溝24の上端面を構成している。
ピストンリング25は、リング溝24内に遊嵌され、キャッスル23とクッション部材27との間に抜止め状態で設けられている。即ち、ピストンリング25は、ストッパ22およびキャッスル23とクッション部材27とにより軸方向の移動が規制され、鍔部23Cの上端面とクッション部材27の下端面との間で僅かに軸方向に変位することができる。ピストンリング25の上端面には、ピストンリング25の上端面の周方向の一部を切欠いて形成された切欠き部25Aが設けられている。
ばね部材26は、リング溝24に位置して、キャッスル23の鍔部23Cとピストンリング25の下端面との間に挟持状態で設けられている。ばね部材26は、例えば波形ワッシャ等の環状ばね板材により構成され、ピストンリング25を常時一端側(ロッドガイド9側)に付勢するものである。
クッション部材27は、第1の実施の形態で述べたクッション部材19と同様に、キャッスル23の筒状部23Aの上側に位置して設けられている。クッション部材27は、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられた衝突防止用の緩衝部材であり、第2ピストン21のロッドガイド9への衝突、衝撃を緩和するものである。ここで、クッション部材27の外径寸法は、キャッスル23の筒状部23Aの外径寸法よりも大きく設定されることにより、クッション部材27の外周面は筒状部23Aの外周面よりも径方向外側に突出している。これにより、クッション部材27は第2部材を構成し、クッション部材27の下端面はリング溝24の上端面を構成している。
この場合、クッション部材27は、第1の実施の形態で述べたクッション部材19よりも硬い樹脂材料を用いて形成され、キャッスル23に対する抜止め性能を高める構成としている。クッション部材27は、キャッスル23に抜止め状態で固定されることにより、キャッスル23と共に第2部材を構成している。
嵌合凸部27Aは、クッション部材27の下端内周側に位置して、クッション部材27の下端面からキャッスル23側に向けて断面台形状に突出して形成されている。この嵌合凸部27Aは、キャッスル23の嵌合溝23Bと圧入嵌合することにより、キャッスル23とクッション部材27とを結合するものである。この場合、嵌合凸部27Aの周面は、その上端側から下端側に向けて僅かに拡径することにより、嵌合凸部27Aは断面台形状に形成されている。
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第2の実施の形態によれば、キャッスル23の圧入嵌合部23Dをストッパ22の基部22Aの圧入面22Dに圧入嵌合することにより、ストッパ22の外周側にキャッスル23を結合している。これにより、ストッパ機構11の構成部品をピストンロッド7に組付けるときの作業性を向上することができる。
次に、図8は本発明の第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態の特徴は、キャッスルがクッション部材を兼ねる構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第3の実施の形態に用いられる第2ピストン31は、第1の実施の形態で述べた第2ピストン13と同様に、第1ピストン6と第2シリンダ12との間に設けられ、ストッパ機構11の可動部を構成している。即ち、第2ピストン31は、ピストンロッド7の移動に伴って内筒5内を一体に移動(変位)し、第2シリンダ12に嵌装可能に設けられている。しかし、第2ピストン31は、ピストンロッド7に結合されるストッパ32と、ストッパ32の上側に位置するキャッスル33と、キャッスル33の外周囲に位置するピストンリング35およびばね部材36と、を含んで構成されている点で、第1の実施の形態とは相違している。
第1部材としてのストッパ32は、第2ピストン31の下部側に位置して、ピストンロッド7の外周側で、環状溝7Aに抜止め状態で嵌合される(結合される)。このストッパ32は、第1の実施の形態で述べたストッパ14とほぼ同様に金属材料を用いて形成され、基部32Aと、嵌合部32Bと、嵌合溝32Dとを含んで構成されている。
嵌合部32Bは、ストッパ32の基部32Aの下端内周側に位置し、メタルフローにより径方向内側へと縮径される。これにより、嵌合部32Bは、ピストンロッド7の環状溝7Aに嵌合し、ストッパ32全体をピストンロッド7に抜止め、廻止め状態で固定する。
また、基部32Aの下側外周面には、嵌合部32Bをメタルフローにより径方向内側へと縮径させて形成するときに、下向きに漸次縮径した斜め下向きの傾斜面からなるテーパ面32Cが形成される。
嵌合溝32Dは、ストッパ32の基部32Aの上端内周側に位置して設けられている。嵌合溝32Dは、基部32Aの上端面から下端側に向けて断面S字状に凹陥して形成されている。この嵌合溝32D内には、後述のキャッスル33の嵌合凸部33Cが締め代をもって圧入嵌合されることにより、ストッパ32とキャッスル33とは、一体的に結合される。
この場合、嵌合溝32Dの周面は、その上端側から下側(最奥部)に向けて縮径することにより、嵌合溝32Dは断面S字状に形成されている。また、嵌合溝32Dの上端側周面には、環状の突起部32D1が形成されている。突起部32D1は、嵌合溝32Dの周面から径方向内向きに、凸湾曲状に突出して形成されている。これにより、嵌合溝32D(突起部32D1)の周面は、上側から下側に向けてテーパ状(径方向外向き)に傾いている。この傾き角は、例えば第1の実施の形態で述べた角度αと同様な角度にしてもよい。突起部32D1は、後述のキャッスル33の嵌合凸部33Cの凹窪部33C1と嵌合(係合)するものである。
第2部材としてのキャッスル33は、ストッパ32の上側に位置して、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられている。このキャッスル33は、例えば第1の実施の形態で述べたクッション部材19よりも硬い弾性樹脂材料を用いて、段付筒状体として形成されている。キャッスル33は、筒状部33Aと、大径筒部33Bと、嵌合凸部33Cとを含んで構成されている。即ち、キャッスル33は、図7に示すように、第2ピストン31の外周囲にリング溝34が形成された筒状部33Aと、該筒状部33Aの上側に位置する大径筒部33Bとにより段付円筒状に形成されている。
大径筒部33Bは、筒状部33Aの上端側(ロッドガイド9側)から径方向外向きに突出し、筒状部33Aよりも大きな外径寸法をもって形成されている。大径筒部33Bの下端面は、ピストンリング17の上端面と当接し、ピストンリング17がロッドガイド9側に抜けるのを規制している。この場合、大径筒部33Bは、衝突防止用の緩衝部材(クッション部材)を構成し、第2ピストン31のロッドガイド9への衝突、衝撃を緩和する機能も有している。
嵌合凸部33Cは、キャッスル33の筒状部33Aの下端内周側に位置して設けられている。嵌合凸部33Cは、筒状部33Aの下端面からストッパ14側に向けて断面S字状に突出して形成されている。この嵌合凸部33Cは、ストッパ32の嵌合溝32Dと圧入嵌合することにより、ストッパ32とキャッスル33とを結合するものである。
この場合、嵌合凸部33Cの周面は、その上端側から下端側に向けて縮径することにより、嵌合凸部33Cは断面S字状に形成されている。また、嵌合凸部33Cの上端側周面には、環状の凹窪部33C1が形成されている。凹窪部33C1は、嵌合凸部33Cの周面から径方向内向きに、凹湾曲状に凹んで形成されている。これにより、嵌合凸部33C(凹窪部33C1)の周面は、上端側から下端側に向けて外側(径方向外向き)へとテーパ状に前記角度α分だけ傾いている。凹窪部33C1は、ストッパ32の嵌合溝32Dの突起部32D1と抜止め状態で嵌合するものである。
このように、嵌合溝32Dの周面と嵌合凸部33Cの周面とは締め代をもって圧入嵌合すると共に、嵌合溝32Dの突起部32D1と嵌合凸部33Cの凹窪部33C1とが嵌合することにより、ストッパ32とキャッスル33とを強固に抜止め状態で結合することができる。
リング溝34は、ストッパ32とキャッスル33との間に位置して、キャッスル33の筒状部33Aの外周面(第2ピストン31の外周囲)に形成されている。このリング溝34は、圧入嵌合によりストッパ32とキャッスル33とを結合することにより、ストッパ32とキャッスル33とにより断面コ字状の周溝として形成されている。即ち、ストッパ32の基部32Aの上端面はリング溝34の下端面を構成し、キャッスル33の大径筒部33Bの下端面はリング溝24の上端面を構成している。
ピストンリング35は、リング溝34内に遊嵌され、ストッパ32とキャッスル33との間に抜止め状態で設けられている。即ち、ピストンリング35は、ストッパ32とキャッスル33とにより軸方向の移動が規制され、基部32Aの上端面と大径筒部33Bの下端面との間で僅かに軸方向に変位することができる。ピストンリング35の上端面には、ピストンリング35の上端面の周方向の一部を切欠いて形成された切欠き部35Aが設けられている。
ばね部材36は、リング溝34に位置して、ストッパ32の基部32Aとキャッスル33の大径筒部33Bとの間に挟持状態で設けられている。ばね部材36は、例えば波形ワッシャ等の環状ばね板材により構成され、ピストンリング35を常時一端側(ロッドガイド9側)に付勢するものである。
かくして、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第3の実施の形態によれば、ストッパ32の嵌合溝32Dの周面とキャッスル33の嵌合凸部33Cの周面とが締め代をもって圧入嵌合すると共に、嵌合溝32Dの突起部32D1と嵌合凸部33Cの凹窪部33C1とが嵌合することにより、ストッパ32とキャッスル33とを強固に抜止め状態で結合している。これにより、ストッパ機構11の構成部品をピストンロッド7に組付けるときの作業性を向上することができる。
また、キャッスル33の大径筒部33Bは、衝突防止用の緩衝部材(クッション部材)を構成し、第2ピストン31のロッドガイド9への衝突、衝撃を緩和している。これにより、第1の実施の形態と異なり、キャッスル33がクッション部材を兼ねる構成としたので、ストッパ機構11を構成する構成部品を削減することができる。
なお、前記第1の実施の形態では、ストッパ14の嵌合溝14Dの成す角度とキャッスル15の嵌合凸部15Cの成す角度とは、互いに同一の角度である構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、嵌合溝の成す角度と嵌合凸部の成す角度とを互いに僅かに異なる角度とする構成としてもよい。即ち、嵌合溝の成す角度と嵌合凸部の成す角度とは、ストッパとキャッスルとが抜止め効果が得られる角度にすればよい。このことは、第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ストッパ14の嵌合溝14Dの周面およびキャッスル15の嵌合凸部15Cの周面を、上端側から下端側に向けて外側に傾ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、嵌合溝の周面および/または嵌合凸部の周面は、必ずしも傾いた面に形成する必要はない。要は、ストッパに対してキャッスルを抜止め状態で圧入嵌合すればよい。このことは、第2の実施の形態のストッパ22の圧入面22Dとキャッスル23の圧入嵌合部23Dおよび/またはキャッスル23の嵌合溝23Bとクッション部材27の嵌合凸部27Aについても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ピストンリング17を、例えば自己潤滑性と耐摩耗性を有する弾性金属材料(例えば、真鍮等の銅合金)を用いて縮拡径可能なリングとして形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば高強度の繊維強化樹脂材料等を用いてピストンリングを形成してもよいし、耐熱性を有するフッ素系合成樹脂を用いてピストンリングを形成してもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ストッパ14をメタルフローによりピストンロッド7に固定する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばストッパをCリング等の止め輪を用いてピストンロッドに固定する構成としてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ストッパ14の基部14Aとピストンリング17の下端面との間にばね部材18を設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、ばね部材を省略できるように、例えばストッパまたはピストンリングに切欠きを設けて油路を形成する構成としてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ピストンリング17の上端面に切欠き部17Aを設け、これにより油路を形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばキャッスルの鍔部に切欠き部を設けて油路を形成する構成としてもよい。このことは、第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、ストッパ14に嵌合溝14Dを設けて、キャッスル15に嵌合凸部15Cを設けることにより、ストッパ14とキャッスル15とを圧入嵌合させる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばストッパに嵌合凸部を設けて、キャッスルに嵌合溝を設けることにより、ストッパとキャッスルとを圧入嵌合させる構成としてもよい。このことは、第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第1の実施の形態では、第2シリンダ12は、内筒5(第1シリンダ)の中に第2シリンダ12となる筒を挿嵌し、内筒5と第2シリンダ12とを別体で設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば内筒を縮径させて、内筒と第2シリンダとを一体に形成する構成としてもよい。このことは、第2,第3の実施の形態についても同様である。
また、前記第2の実施の形態では、ピストンリング25の上端面には切欠き部25Aを用いて油路を形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばクッション部材に切欠き部を設けて油路を形成する構成としてもよい。
また、前記第2の実施の形態では、キャッスル23に嵌合溝23Bを設けて、クッション部材27に嵌合凸部27Aを設けることにより、キャッスル23とクッション部材27とを圧入嵌合させる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばキャッスルに嵌合凸部を設けて、クッション部材に嵌合溝を設けることにより、キャッスルとクッション部材とを圧入嵌合させる構成としてもよい。
また、前記第2の実施の形態では、ストッパ22の圧入面22Dの成す角度とキャッスル23の圧入嵌合部23Dの成す角度とは、互いに同一の角度である構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、圧入面の成す角度と圧入嵌合部の成す角度とを互いに僅かに異なる角度とする構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、外筒2と内筒5とを含んだ複筒式の緩衝器を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、単一のシリンダ内にピストンを摺動可能に挿嵌して設ける単筒式の緩衝器にも適用することができる。
さらに、前記各実施の形態では、4輪自動車の各車輪側に取付ける油圧緩衝器1をシリンダ装置の代表例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2輪車に用いる油圧緩衝器であってもよく、車以外の種々の機械、建築物等に用いるシリンダ装置に用いてもよいものである。
さらに、前記各実施の形態は例示であり、異なる実施の形態で示した構成の部分的な置換または組合わせが可能であることは言うまでもない。
以上説明した実施形態に基づくシリンダ装置として、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
シリンダ装置の第1の態様としては、作動流体が封入された第1シリンダと、前記第1シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該第1シリンダ内を区画する第1ピストンと、前記第1ピストンに連結されたピストンロッドと、前記第1シリンダの一端側に設けられ前記ピストンロッドを挿通させて摺動可能に案内するロッドガイドと、前記ピストンロッドが伸びまたは縮んで前記第1シリンダ内の端部に達するときに作動するストッパ機構と、を備えたシリンダ装置であって、前記ストッパ機構は、前記第1シリンダ内の端部に設けられた第2シリンダと、前記ピストンロッドの移動に伴って移動し前記第2シリンダに嵌装可能に設けられた第2ピストンと、からなり、前記第2ピストンは、前記ピストンロッドに結合される第1部材と、前記第2ピストンの外周囲にリング溝を形成する第2部材と、前記リング溝に設けられ前記第1部材と前記第2部材とにより軸方向の移動を規制されるピストンリングと、からなり、前記第1部材と前記第2部材とは、圧入嵌合により結合されることを特徴としている。これにより、ストッパ機構の構成部品をピストンロッドに組付けるときの作業性を向上することができる。
シリンダ装置の第2の態様としては、第1の態様において、前記リング溝には、前記ピストンリングを一端側に付勢するばね部材が設けられていることを特徴としている。これにより、ピストンロッドの最大伸長行程から縮小行程へと行程反転したときには、ばね部材の付勢力により、第1部材とピストンリングとを早期に離間させることができる。
1 油圧緩衝器(シリンダ装置)
5 内筒(第1シリンダ)
6 第1ピストン
7 ピストンロッド
9 ロッドガイド
11 ストッパ機構
12 第2シリンダ
13,21,31 第2ピストン
14,22,32 ストッパ(第1部材)
15,23,33 キャッスル(第2部材)
16,24,34 リング溝
17,25,35 ピストンリング
18,26,36 ばね部材
27 クッション部材(第2部材)

Claims (2)

  1. 作動流体が封入された第1シリンダと、
    前記第1シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該第1シリンダ内を区画する第1ピストンと、
    前記第1ピストンに連結されたピストンロッドと、
    前記第1シリンダの一端側に設けられ前記ピストンロッドを挿通させて摺動可能に案内するロッドガイドと、
    前記ピストンロッドが伸びまたは縮んで前記第1シリンダ内の端部に達するときに作動するストッパ機構と、を備えたシリンダ装置であって、
    前記ストッパ機構は、
    前記第1シリンダ内の端部に設けられた第2シリンダと、
    前記ピストンロッドの移動に伴って移動し前記第2シリンダに嵌装可能に設けられた第2ピストンと、からなり、
    前記第2ピストンは、
    前記ピストンロッドに結合される第1部材と、
    前記第2ピストンの外周囲にリング溝を形成する第2部材と、
    前記リング溝に設けられ前記第1部材と前記第2部材とにより軸方向の移動を規制されるピストンリングと、からなり、
    前記第1部材と前記第2部材とは、圧入嵌合により結合されることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 前記リング溝には、前記ピストンリングを一端側に付勢するばね部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
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